| 【発明の名称】 |
トランクス型の使い捨てパンツおよびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松下 美智代
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| 【要約】 |
【課題】内部に着用者の胴周り部と大腿部とを包被する空間が形成されたトランクス型の使い捨てパンツとそのパンツの製造方法とを提供する。
【解決手段】パンツ1が、アウターシート2A,2Bと、横中心線3aで折曲され、シート2A,2Bの下部であってシート2A,2Bの間に介在するインナーシート3とから構成され、シート2A,2Bが、横方向へ延びる上下端縁2a,2bと縦方向へ延びる前後側縁2cとを有し、シート3が、横中心線3aの下方を横方向へ延びる下端縁3b各々と縦方向へ延びる前後側縁3c各々と横中心線3a近傍にパネル5とを有し、シート2A,2B各々の内面が、シート2A,2Bの上部に延びる前後側縁2c近傍で固着され、シート2A,2Bとシート3との内面が、シート2A,2Bの下部に延びるそれらシート2A,2B,3の前後側縁2c、3c近傍で固着されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上部に胴周り開口と、下部に左右一対の脚周り開口とを有し、前記胴周り開口の周縁部に該胴周り開口の周り方向へ弾性的な伸縮性を有するトランクス型の使い捨てパンツにおいて、前記パンツが、互いに対向配置された二枚のアウターシートと、前記パンツの前後方向へ延びる横中心線で外面が合掌状に重なり合うように折曲され、前記アウターシートの下部であって該アウターシート各々の間に介在する一枚のインナーシートとから構成され、前記アウターシート各々が、前記インナーシートの横中心線と並行する横方向へ延びる上下端縁と、前記中心線と交差する縦方向へ延びる前後側縁とを有し、前記インナーシートが、前記横中心線の下方を前記横方向へ延びる下端縁各々と、前記縦方向へ延びる前後側縁各々と、前記インナーシートの内面に接合されて前記横中心線から前記下端縁各々の方向へ延びる吸液性パネルとを有し、前記アウターシート各々の内面が、該アウターシートの上部に延びる前後側縁近傍で固着され、前記アウターシートの内面と前記インナーシートの内面とが、該アウターシートの下部に延びる前後側縁近傍と該インナーシートの前後側縁近傍とで固着されていることを特徴とする前記パンツ。 【請求項2】 前記インナーシートの内面には、前記横方向へ延びる二枚の液抵抗性側部シートが取り付けられ、前記側部シート各々が、不織布からなり、前記インナーシートの下端縁と前記パネルとの間に固着されて前記横方向へ延びる固定側部と、前記固定側部の上方に位置して前記横方向へ延びる自由側部と、前記インナーシートの前後側縁近傍に固着されて前記縦方向へ延びる固定端部とを有し、前記防漏シートの自由側部には、前記横方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている請求項1記載のパンツ。 【請求項3】 前記アウターシートと前記インナーシートとの少なくとも一方が、疎水性を有し、かつ、前記横方向と前記縦方向との少なくとも該横方向へ弾性的な伸縮性を有する不織布で形成されている請求項1または請求項2に記載のパンツ。 【請求項4】 トランクス型の使い捨てパンツを製造する方法において、(a)互いに並行して長手方向へ延びる両側縁を有し、前記両側縁の間の寸法を二分して前記長手方向へ延びる折曲線が仮想された連続する一枚のインナーシートを長手方向前方へ供給し、吸液性パネルを、前記長手方向へ所要寸法離間して前記折曲線近傍における前記インナーシートの内面に仮想された接合領域各々に取り付ける工程、(b)前記インナーシートを、該インナーシートの外面が互いに重なり合うように前記折曲線で折曲する工程、(c)互いに並行して長手方向へ延びる両側縁を有し、前記両側縁のうちの一側縁近傍に前記長手方向へ延びる第1弾性部材が伸長状態で取り付けられており、前記両側縁の間の寸法を二分して前記長手方向へ延びる中心線が仮想された連続する二枚のアウターシートを前記長手方向前方へ供給し、前記インナーシートの折曲線と前記アウターシートの中心線とを一致させ、かつ、前記アウターシートの一側縁に対向する他側縁が前記インナーシートの両側縁近傍に位置するように前記インナーシートの内面に前記アウターシート各々の内面を重ね合わせる工程、(d)前記インナーシートの内面と前記アウターシートの内面とを、前記パネルを長手方向前後に越えて該パネル近傍を幅方向へ延びる第1接合部で固着し、前記アウターシート各々の内面どうしを、前記第1弾性部材の伸長状態を維持しつつ、前記第1接合部で固着する工程、(e)前記インナーシートと前記アウターシートとを、前記第1接合部におけるそれらシートの接合状態を維持し得るように、前記パネルを長手方向前後に越えて該パネル近傍を幅方向へ延びる裁断線で裁断する工程、を有することを特徴とする前記方法。 【請求項5】 前記工程(a)と前記工程(b)とのいずれかには、前記長手方向へ互いに並行して延びる両側縁を有し、前記両側縁のうちの一側縁近傍に前記長手方向ヘ延びる第2弾性部材が伸長状態で取り付けられた連続する二枚の液抵抗性側部シートを、該側部シート各々の一側縁が前記インナーシートの折曲線の側に位置するように前記長手方向前方へ供給し、前記第2弾性部材の伸長状態を維持しつつ、前記側部シート各々の一側縁と対向する他側縁を、前記インナーシートの両側縁と前記パネルとの間に延びる該インナーシートの内面に固着し、かつ、前記側部シート各々を、前記パネルを長手方向前後に越えて該パネル近傍を幅方向へ延びる第2接合部で前記インナーシートの内面に固着する工程が含まれ、前記工程(e)には、前記インナーシートと前記アウターシートと前記側部シートとを、前記第1接合部と前記第2接合部とにおけるそれらシートの接合状態を維持し得るように、前記裁断線で裁断する工程が含まれる請求項4記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トランクス型の使い捨てパンツおよびその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】特開平6−63072号公報は、別体に形成された前後身頃各々を互いに重ね合わせ、それら身頃の股下部に身頃の腰周りの側へ凸曲する接合線を施して前後身頃を固着し、股下部の内面に縦方向へ長い吸液性パネルを取り付けたトランクス型の使い捨てパンツを開示している。おむつは、股下部に吸液性パネルを取り付けているので、股下部において排泄物を吸収することができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】同号公報に開示のパンツは、互いに重なり合う前身頃と後身頃とから構成された扁平のもので、着用時に着用者の胴周り部と大腿部とでパンツ内部に空間を強制的に作らなければならない。また、パンツでは、縦方向へ長い吸液性パネルが所要の幅寸法を有して股下部に水平に取り付けられているので、着用者の股間によって圧迫されたパネルの両側縁部が着用者の肌に強く当接して着用感を損なう。 【0004】本発明の課題は、パンツ内部に着用者の胴周り部と大腿部とを包被する空間が形成され、着用感がよいトランクス型の使い捨てパンツとそのパンツを単位時間内に量産することが可能な製造方法とを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための本発明の前提は、上部に胴周り開口と、下部に左右一対の脚周り開口とを有し、前記胴周り開口の周縁部に該胴周り開口の周り方向へ弾性的な伸縮性を有するトランクス型の使い捨てパンツである。 【0006】かかる前提において、本発明の特徴は、前記パンツが、互いに対向配置された二枚のアウターシートと、前記パンツの前後方向へ延びる横中心線で外面が合掌状に重なり合うように折曲され、前記アウターシートの下部であって該アウターシート各々の間に介在する一枚のインナーシートとから構成され、前記アウターシート各々が、前記インナーシートの横中心線と並行する横方向へ延びる上下端縁と、前記中心線と交差する縦方向へ延びる前後側縁とを有し、前記インナーシートが、前記横中心線の下方を前記横方向へ延びる下端縁各々と、前記縦方向へ延びる前後側縁各々と、前記インナーシートの内面に接合されて前記横中心線から前記下端縁各々の方向へ延びる吸液性パネルとを有し、前記アウターシート各々の内面が、該アウターシートの上部に延びる前後側縁近傍で固着され、前記アウターシートの内面と前記インナーシートの内面とが、該アウターシートの下部に延びる前後側縁近傍と該インナーシートの前後側縁近傍とで固着されていることにある。 【0007】本発明の実施の態様の一例として、前記インナーシートの内面には、前記横方向へ延びる二枚の液抵抗性側部シートが取り付けられ、前記側部シート各々が、不織布からなり、前記インナーシートの下端縁と前記パネルとの間に固着されて前記横方向へ延びる固定側部と、前記固定側部の上方に位置して前記横方向へ延びる自由側部と、前記インナーシートの前後側縁近傍に固着されて前記縦方向へ延びる固定端部とを有し、前記防漏シートの自由側部には、前記横方向へ延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている。 【0008】本発明の実施の態様の他の一例としては、前記アウターシートと前記インナーシートとの少なくとも一方が、疎水性を有し、かつ、前記横方向と前記縦方向との少なくとも該横方向へ弾性的な伸縮性を有する不織布で形成されている。 【0009】トランクス型の使い捨てパンツを製造する方法において、本発明の特徴としては、(a)互いに並行して長手方向へ延びる両側縁を有し、前記両側縁の間の寸法を二分して前記長手方向へ延びる折曲線が仮想された連続する一枚のインナーシートを長手方向前方へ供給し、吸液性パネルを、前記長手方向へ所要寸法離間して前記折曲線近傍における前記インナーシートの内面に仮想された接合領域各々に取り付ける工程、(b)前記インナーシートを、該インナーシートの外面が互いに重なり合うように前記折曲線で折曲する工程、(c)互いに並行して長手方向へ延びる両側縁を有し、前記両側縁のうちの一側縁近傍に前記長手方向へ延びる第1弾性部材が伸長状態で取り付けられており、前記両側縁の間の寸法を二分して前記長手方向へ延びる中心線が仮想された連続する二枚のアウターシートを前記長手方向前方へ供給し、前記インナーシートの折曲線と前記アウターシートの中心線とを一致させ、かつ、前記アウターシートの一側縁に対向する他側縁が前記インナーシートの両側縁近傍に位置するように前記インナーシートの内面に前記アウターシート各々の内面を重ね合わせる工程、(d)前記インナーシートの内面と前記アウターシートの内面とを、前記パネルを長手方向前後に越えて該パネル近傍を幅方向へ延びる第1接合部で固着し、前記アウターシート各々の内面どうしを、前記第1弾性部材の伸長状態を維持しつつ、前記第1接合部で固着する工程、(e)前記インナーシートと前記アウターシートとを、前記第1接合部におけるそれらシートの接合状態を維持し得るように、前記パネルを長手方向前後に越えて該パネル近傍を幅方向へ延びる裁断線で裁断する工程、を有することにある。 【0010】前記製造方法の実施の態様の一例として、前記工程(a)と前記工程(b)とのいずれかには、前記長手方向へ互いに並行して延びる両側縁を有し、前記両側縁のうちの一側縁近傍に前記長手方向ヘ延びる第2弾性部材が伸長状態で取り付けられた連続する二枚の液抵抗性側部シートを、該側部シート各々の一側縁が前記インナーシートの折曲線の側に位置するように前記長手方向前方へ供給し、前記第2弾性部材の伸長状態を維持しつつ、前記側部シート各々の一側縁と対向する他側縁を、前記インナーシートの両側縁と前記パネルとの間に延びる該インナーシートの内面に固着し、かつ、前記側部シート各々を、前記パネルを長手方向前後に越えて該パネル近傍を幅方向へ延びる第2接合部で前記インナーシートの内面に固着する工程が含まれ、前記工程(e)には、前記インナーシートと前記アウターシートと前記側部シートとを、前記第1接合部と前記第2接合部とにおけるそれらシートの接合状態を維持し得るように、前記裁断線で裁断する工程が含まれる。 【0011】 【発明の実施の形態】添付の図面を参照して、本発明に係るトランクス型の使い捨てパンツとその製造方法との詳細を説明すると、以下のとおりである。 【0012】図1,2は、使い捨てパンツ1の部分破断斜視図と、図1のパンツ1の分解斜視図とであり、図2では、アウターシート2A,2B各々が互いに面対称に対向配置され、インナーシート3がアウターシート2A,2Bの下部であって、アウターシート2A,2B各々の間に配置されている。アウターシート2A,2Bとインナーシート3との間には、側部シート4A,4B各々が配置されている。パンツ1は、対称な二枚のアウターシート2A,2Bと、一枚のインナーシート3と、対称な二枚の液抵抗性側部シート4A,4Bと、吸液性パネル5とから構成されている。 【0013】パンツ1では、アウターシート2A,2Bがパンツ1の上部に胴周り開口6を画成し、アウターシート2A,2Bとインナーシート3とがパンツ1の下部に左右一対の脚周り開口7とを画成している。胴周り開口6の周縁部には、周り方向へ延びるフィルム状の胴周り用弾性部材8が取り付けられている。 【0014】アウターシート2A,2B各々は、互いに並行して横方向へ延びる上下端縁2a,2bと、互いに並行して横方向と交差する縦方向へ延びる前後側縁2c,2dとを有する。アウターシート2A,2Bでは、前後側縁2c,2dが上端縁2aから下端縁2bへ向うにつれて次第に近づくように延びている。アウターシート2A,2B各々の互いに対向する内面2eには、シート2A,2Bの上端縁2a近傍を横方向へ延びる胴周り用弾性部材8が伸長状態で取り付けられている。 【0015】インナーシート3は、パンツ1の前後に延びる横中心線3aで外面3fが合掌状に重なり合うように折曲され、互いに並行して横方向へ延びる下端縁3b各々と、互いに並行して縦方向へ延びる前後側縁3c,3d各々とを有する。インナーシート3では、前後側縁3c,3dが横中心線3aから下端縁3bへ向うにつれて次第に近づくように延びている。インナーシート3の内面3eには、パネル5と横方向へ延びる側部シート4A,4Bとが取り付けられている。 【0016】パネル5は、横方向へ長いマット状のもので、インナーシート3の横中心線3aにおいて折曲され、インナーシート3の横中心線3aから下端縁3b各々の方向へ延びている。パネル5は、インナーシート3の内面3eに接着剤(図示せず)を介して固着されている。 【0017】側部シート4A,4B各々は、横方向へ長い矩形のもので、インナーシート3の下端縁3bとパネル5との間を横方向へ延び、インナーシート3の内面3eに固着された固定側部4aと、固定側部4aの上方に位置し、固定側部4aと並行して横方向へ延びる自由側部4bと、インナーシート3の前後側縁3c,3dと並行して縦方向へ延び、インナーシート3の前後側縁3c,3d近傍に固着された固定端部4cとを有する。自由側部4bには、横方向へ延びる弾性部材9が自由側部4bの一部に被覆された状態で伸長下に取り付けられている。 【0018】図2の分解斜視図からパンツ1を作成するには、インナーシート3の下端縁3bとパネル5との間に、側部シート4A,4Bの固定側部4aを固着する。あわせて、インナーシート3の前後側縁3c,3d近傍に、弾性部材9の伸長状態を維持しつつ、縦方向へ延びる第2接合部で側部シート4A,4Bの固定端部4cを固着する。 【0019】次に、アウターシート2A,2Bとインナーシート3との下端縁2b,3bと前後側縁2c,2d,3c,3dとを一致させてそれらシート2A,2B,3の内面2e,3eどうしを重ね合わせる。それらシート2A,2B,3を重ね合わせた後は、アウターシート2A,2B各々の内面2eどうしを、胴周り用弾性部材8の伸長状態を維持しつつ、アウターシート3の上部における前後側縁2c,2d近傍を縦方向へ延びる接合部B1で固着する。アウターシート2A,2Bの内面2eとインナーシート3の内面3eとを、アウターシート2A,2Bの下部における前後側縁2c,2d近傍とインナーシート3の前後側縁3c,3d近傍とを縦方向へ延びる接合部B1で固着する。それらシート2A,2B,3,4A,4Bの固着は、連続的に行われてもよく、間欠的に行われてもよい。 【0020】図3は、図1のA−A線矢視断面を示す斜視図である。互いに重なり合うアウターシート2A,2Bは、シート2A,2Bの前後側縁2c,2dがパンツ1の外側へ向って重なり合い、アウターシート2A,2Bとインナーシート3とは、それらシート2A,2B,3の前後側縁2c,2d,3c,3dがパンツ1の外側へ向って重なり合っている。 【0021】パンツ1では、アウターシート2A,2B各々の内面2eどうしがシート2A,2Bの前後側縁2c,2dをわずかに残して固着され、アウターシート2A,2Bの内面2eとインナーシート3の内面3eとがそれらシート2A,2B,3の前後側縁2c,2d,3c,3dをわずかに残して固着されているので、それらシート2A,2B,3の前後側縁2c,2d,3c,3dが着用者に接した場合でも、接合部B1での剛性が前後側縁2c,2d,3c,3dによって緩和され、着用者の皮膚に対する刺激を少なくすることができる。 【0022】パンツ1では、側部シート4A,4Bの自由側部4bに取り付けられた弾性部材9が収縮すると、側部シート4A,4Bの自由側部4bがパンツ1の横方向外方へ開き、インナーシート3と側部シート4A,4Bとがパンツ1の上方へ向って開口するポケットPを形成する。 【0023】パンツ1は、二枚のアウターシート2A,2Bと着用者の股間に位置するインナーシート3とから作られた略筒状を呈するものなので、着用者の胴周り部と大腿部とでパンツ1内部に空間を強制的に作る必要はない。 【0024】パネル5は、インナーシート3と並行して略垂直に延びているので、着用者の股間において嵩張ることはなく、パネル5が股下部に水平に取り付けられている場合と比較して、着用感を損なうことはない。 【0025】アウターシート2A,2Bとインナーシート3とのうちの一方または双方および側部シート4A,4Bには、疎水性の不織布を使用することができる。不織布には、開口を形成して透湿性を向上させたものや不織布のシート面に凹凸を形成してクッション性を向上させたものを使用することもできる。着用者の股間に接するインナーシート3には、透湿性や柔軟性に優れた素材、たとえば、レーヨンやコットン等の繊維を含む不織布を使用することが好ましい。 【0026】また、高い耐水性を有するメルトブローン不織布の両シート面を、高い強度を有しかつ柔軟性に富んだスパンボンド不織布のシート面で挟んだ複合不織布(SMS不織布)を使用することもできる。SMS不織布は、メルトブローン不織布をスパンボンド不織布で挟んだ後、プレス加工の技術を利用してメルトブローン不織布とスパンボンド不織布とを互いに固着して製造される。SMS不織布を使用することで、高い強度と高い耐水性とを有し、かつ、肌触りが良いパンツ1を製造することができる。 【0027】アウターシート2A,2Bとインナーシート3とのうちの一方または双方には、シート2A,2B,3の横方向と縦方向とのうちの少なくとも横方向に伸縮性を有する不織布を使用することもできる。アウターシート2A,2Bに伸縮性の不織布を使用した場合は、アウターシート2A,2Bの上端縁2a近傍に胴周り用弾性部材8を取り付ける必要はない。インナーシート3に伸縮性の不織布を使用した場合は、着用者の両脚の動作にシート3が追従し、シート3のよれやめくれ等を防ぐことができる。 【0028】弾性部材8,9としては、合成ゴム、天然ゴム、合成ゴムを配合した伸縮性フィルム、合成ゴムを主成分としたスパンボンド不織布やメルトブローン不織布等を使用することができる。弾性部材8,9が不織布に包被された状態で不織布に伸長下に固着された複合材料を使用することもできる。 【0029】パンツ1では、胴周り用弾性部材8がアウターシート2A,2Bの外面2fに取り付けられていてもよい。また、アウターシート2A,2Bの内面2eに取り付けられた胴周り用弾性部材8の露出部位を不織布で被覆し、弾性部材8が着用者の肌に接触しないようにしてもよい。 【0030】吸液性パネル5は、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物であり、所要の厚みに圧縮され、全体がティシュペーパ等の透水性シート(図示せず)によって被覆されている。 【0031】弾性部材8,9の取り付けやシート2A,2B,3,4A,4Bの固着には、ホットメルト接着剤等の接着剤や粘着剤、または、ヒートシールやソニックシール等の熱融着の技術を利用することができる。 【0032】図4は、図1のパンツ1の製造方法の一例を示す工程図であり、(1)は工程の側面図を示し、(2)は工程の平面図を示す。パンツ1は、連続した一枚のインナーシート3と、連続した二枚のアウターシート2A,2Bと、連続した二枚の液抵抗性側部シート4A,4Bと、複数のマット状の吸液性パネル5とを使用し、第1工程(a)〜第5工程(e)を経ることによって製造される。 【0033】インナーシート3は、互いに並行して長手方向へ延びる両側縁13a,13bを有する。インナーシート3には、両側縁13a,13bの間の寸法を二分して長手方向へ延びる折曲線L1が仮想されている。 【0034】アウターシート2A,2Bは、互いに並行して長手方向へ延びる両側縁12a,12bを有する。アウターシート2A,2Bには、両側縁12a,12bの間の寸法を二分して長手方向へ延びる中心線L2が仮想されている。インナーシート3とアウターシート2A,2Bとは、幅寸法が略同一のものである。 【0035】側部シート4A,4Bは、互いに並行して長手方向へ延びる両側縁14a,14bを有し、両側縁14a,14bのうちの一側縁14aの側が図1の側部シート4A,4Bの自由側部4bとなり、他側縁14bの側が固定側部4aとなる。 【0036】各工程(a)〜(e)へのそれらシート2A,2B,3,4A,4Bの供給と移動とは、駆動装置により回動するニップロールやサクションドラム等によって行われる。それらシート2A,2B,3,4A,4Bは、同一の速度で各工程(a)〜(e)へ供給されるとともに、同一の速度で各工程(a)〜(e)を移動する。 【0037】第1工程(a)は、インナーシート3を長手方向前方へ供給し、シート3の内面13cにパネル5を取り付ける工程である。 【0038】第1工程(a)では、巻回ロールに巻き取られているインナーシート3が、巻回ロール100の下流側に配置されて互いに対向して回動するニップロール101によって引き出され、ニップロール101の下流側に配置されて互いに対向して回動するサクションドラム102に進入する。 【0039】一方のサクションドラム102の周面には、ドラム102周面の周り方向へ所要間隔で並ぶ複数のパネル5がサクション手段によって保持されている。パネル5は、ドラム102の回動にともなってドラム102の周面を移動する。シート3の内面13cと対向するパネル5の対向面には、サクションドラム102の上流側に設置された図示しない接着剤塗布機構によってあらかじめ接着剤が塗布されている。パネル5は、サクションドラム102の周面に順次供給される。 【0040】それらドラム102の接触面では、パネル5各々がインナーシート3に仮想された接合領域13eに接合される。接合領域13eは、インナーシート3の内面13cにおける折曲線L1近傍に形成され、シート3の長手方向へ略等間隔で離間している。 【0041】第2工程(b)は、インナーシート3の内面13cに側部シート4A,4B各々を固着するとともに、インナーシート3の外面13dが互いに重なり合うように折曲する工程である。 【0042】第2工程(b)では、巻回ロール103各々に巻き取られている側部シート4A,4Bが、それら巻回ロール103の下流側に配置されたニップロール104によって引き出される。同時に、巻回ロール105各々に巻き取られている第2弾性部材9が、転写機構106によって引き出される。 【0043】第2弾性部材9には、巻回ロール105と転写機構106との間に設置された接着剤塗布機構107によって接着剤(図示せず)が連続的または間欠的に塗布される。第2弾性部材9は、転写機構106の伸長手段によって所要倍率に伸長されてサクションドラム108に進入する。第2弾性部材9は、ドラム108のサクション手段によって伸長状態が保持される。ロール104とドラム108との接触面では、ロール104の周面を移動する側部シート4A,4Bの外面14dにおける一側縁14a近傍に、第2弾性部材9が伸長状態で固着される。 【0044】インナーシート3と第2弾性部材9が固着された側部シート4A,4Bとは、側部シート4A,4B各々の一側縁14aがシート3の折曲線L1の側に位置するとともに、インナーシート3の内面13cと側部シート4A,4Bの内面14cとが重なり合った状態で、ニップロール104の下流側に設置された折曲接合機構109に進入する。 【0045】折曲接合機構109では、側部シート4A,4Bの一側縁14a近傍を側部シート4A,4Bの外面14dが互いに重なり合うように折曲して第2弾性部材9を被覆し、重なり合う側部シート4A,4Bの一側縁14a近傍を連続的または間欠的に固着する。 【0046】折曲接合機構109は、第2弾性部材9の伸長状態を維持しつつ、側部シート4A,4Bの一側縁14aと対向する他側縁14b近傍をインナーシート3の両側縁13a,13bとパネル5との間に延びるインナーシート3の内面13cに固着する。折曲接合機構109は、パネル5を長手方向前後に越えてパネル5近傍を幅方向へ延びる第2接合部B2でインナーシート3の内面13cに側部シート4A,4Bの内面14cを固着する。その後、折曲接合機構109では、インナーシート3をその外面13dが互いに重なり合うように折曲線L1で折曲する。折曲されたシート3は両側縁13a,13bが一致した状態にある。 【0047】第2工程(b)では、第2弾性部材9を側部シート4A,4B各々の内面14cにおける一側縁14a近傍に固着し、側部シート4A,4Bの一側縁14a近傍を側部シート4A,4Bの内面14cが互いに重なり合うように折曲して第2弾性部材9を被覆することもできる。 【0048】第3工程(c)は、アウターシート2A,2B各々を長手方向前方へ供給し、インナーシート3にアウターシート2A,2Bを重ね合わせる工程である。 【0049】第3工程(c)では、巻回ロール110各々に巻き取られているアウターシート2A,2Bが、それら巻回ロール110の下流側に配置されて互いに対向して回動するニップロール111によって引き出される。同時に、巻回ロール112各々に巻き取られている第1弾性部材8が、転写機構113によって引き出される。 【0050】第1弾性部材8には、巻回ロール112と転写機構113との間に配置された接着剤塗布機構114によって接着剤(図示せず)が連続的または間欠的に塗布される。第1弾性部材8は、転写機構113の伸長手段によって所要倍率に伸長されてサクションドラム115に進入する。第1弾性部材8は、ドラム115のサクション手段によって伸長状態が保持される。ロール111とドラム115との接触面では、ロール111の周面を移動するアウターシート2A,2Bの内面12cにおける一側縁12d近傍に、第1弾性部材8が伸長状態で固着される。 【0051】ニップロール111に進入したインナーシート3と第1弾性部材8が固着されたアウターシート2A,2Bとは、ニップロール111どうしの接触面において、インナーシート3の内面13cがアウターシート2A,2Bの内面12cに挟まれた状態で互いに重なり合う。重なり合ったそれらシート2A,2B,3は、インナーシート3の折曲線L1とアウターシート2A,2Bの中心線L2とが一致し、アウターシート2A,2Bの一側縁12aに対向する他側縁12bとインナーシート3の両側縁13a,13bとが一致する。 【0052】第4工程(d)は、インナーシート3の内面13cとアウターシート2A,2Bの内面12cとを固着し、アウターシート2A,2B各々の内面12cどうしを固着する工程である。 【0053】重なり合うインナーシート3とアウターシート2A,2Bとは、第4工程(d)に設置された接合機構116に進入する。接合機構116では、インナーシート3の内面13cとアウターシート2A,2Bの内面12cとを、パネル5を長手方向前後に越えてパネル5近傍を幅方向へ延びる1接合部B1で固着し、アウターシート2A,2B各々の内面12cどうしを、第1弾性部材9の伸長状態を維持しつつ、第1接合部B1で固着する。 【0054】第1接合部B1は、互いに対向して延びる第2接合部B2の外側近傍をとおってアウターシート2A,2Bの両側縁12a,12bの間を横切り、アウターシート2A,2Bの一側縁12aから他側縁12bに向って互いの離間寸法が次第に近づくように延びている。第1接合部B1は第2接合部B2上に延びていてもよい。 【0055】第5工程(e)は、インナーシート3とアウターシート2A,2Bと側部シート4A,4Bとを裁断線C1で裁断する工程である。 【0056】互いに固着されたインナーシート3とアウターシート2A,2Bとは、第5工程に設置された裁断機構117へ進入する。裁断機構117では、インナーシート3とアウターシート2A,2Bと側部シート4A,4Bとを、第1接合部B1と第2接合部B2とにおけるそれらシート2A,2B,3,4A,4Bの接合状態を維持し得るように、パネル5を長手方向前後に越えてパネル5近傍を幅方向へ延びる裁断線C1で裁断する。 【0057】裁断線C1は、アウターシート2A,2Bの両側縁12a,12bの間を横切り、互いに対向して延びる第1接合部B1の外側近傍を第1接合部B1と並行するように延びている。裁断線C1は第1接合部B1上に延びていてもよい。この製造方法では、第5工程(e)が終了した時点で個々のパンツ1を得ることができる。 【0058】第2工程(b)に設置された折曲接合機構109と第4工程(d)に設置された接合機構116とは、ホットメルト接着剤、または、ヒートシールやソニックシール等の熱融着の技術を利用してシート2A,2B,3,4A,4Bを固着することができる。第5工程(e)に設置された裁断機構117では、カッティングダイ、または、レーザ光線や超音波等の裁断技術を利用してシート2A,2B,3,4A,4Bを裁断することができる。 【0059】側部シート4A,4Bは、第2工程ではなく、第1工程においてインナーシート3の内面13cに固着されてもよい。また、側部シート4A,4Bは必須ではなく、パンツ1に側部シート4A,4Bを取り付けなくてもよい。 【0060】 【発明の効果】本発明に係るトランクス型の使い捨てパンツによれば、インナーシートとアウターシート各々とを互いに重ね合わせた状態でそれらシートの内面を接合しているだけの簡単な構造なので、容易に製造することができ、再使用することがない使い捨てパンツに適している。 【0061】インナーシートに側部シートを固着したパンツでは、側部シート各々に取り付けられた弾性部材の収縮で、側部シート各々がパンツの横方向外方へ開き、側部シートとインナーシートの内面とがパンツの上方へ向って開口するポケットを形成する。ポケットでは、側部シートが障壁を形成するので、排泄物が股下部から漏れてしまうことを防ぐことができる。 【0062】パンツは、二枚のシートを重ね合わせただけの扁平のパンツとは異なり、着用者の胴周り部と大腿部の過半とを包被するアウターシートと着用者の股間に位置するインナーシートとから作られた略筒状を呈するものなので、パンツ内部に着用者の胴周り部と大腿部とを包被する空間が形成される。パネルは、インナーシートと並行して略垂直に延びているので、着用者の股間において嵩張ることはなく、パネルが股下で水平に延びる場合と比較して、着用感を損なうことはない。 【0063】本発明に係るトランクス型の使い捨てパンツの製造方法によれば、連続するインナーシートとアウターシート各々と側部シート各々とを互いに重ね合わせて固着し、裁断するだけなので、自動化かつ連続化した工程で単位時間当たりにパンツを量産することが可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月16日(2000.3.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066267 【弁理士】 【氏名又は名称】白浜 吉治 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−262402(P2001−262402A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月26日(2001.9.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−73682(P2000−73682) |
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