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【発明の名称】 ストレッチ性ある下着
【発明者】 【氏名】中村 光三

【氏名】佐々木 健

【要約】 【課題】テニス、ゴルフ等のスポーツをする際にも、また着物を着用する際にも、違和感なく、自然な動きに対応するパンツ型の下着を提供することを課題とする。

【解決手段】ストレッチヤーンを使用した一方向に伸縮性ある生地からなるパンツ型の下着であって、前面1が横方向に伸縮性を有し、後面2が縦方向に伸縮性を有するように仕立てられていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ストレッチヤーンを使用した一方向に伸縮性ある生地からなるパンツ型の下着であって、前面が横方向に伸縮性を有し、後面が縦方向に伸縮性を有するように仕立てられていることを特徴とするストレッチ性ある下着。
【請求項2】 ストレッチヤーンが合成繊維の伸縮加工糸及びゴム弾性を有するコアヤーン又はカバードヤーンからなる群から選ばれるものであることを特徴とする請求項1の下着。
【請求項3】 前記生地が、縦糸にセルロース系繊維からなる普通糸を使用し、横糸にスパンデックスをセルロース系繊維でカバーしたコアヤーンととセルロース系繊維糸に追撚を加えて伸縮性を持たせた糸を3:1〜1:3の比率で交互に使用した織物であることを特徴とする請求項1又は2の下着。
【請求項4】 前記下着がズボン下又はトランクスであって、腰の位置が、前中央より後中央が低くなるように仕立てられていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項の下着。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体の動きに応じて伸縮するストレッチ性ある下着に関する。
【0002】
【従来の技術】スポーツ等で身体を激しく動かす場合、あるいは階段の昇り降り、立ち座り等の際に、トランクスやズボン下等の下着が、動きを制限して、不快感を伴うことが多い。そこで、これらの下着にストレッチヤーンを使用しようとする試みもあるが、単にストレッチ性ある布帛を使用しても、不当に身体を締めつけ、一部の動きをより制限する結果となり、実用性ある製品は得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような欠点を解消し、テニス、ゴルフ等のスポーツをする際にも、また着物を着用する際にも、違和感なく、自然な動きに対応するパンツ型の下着を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、伸縮性ある生地を、身体の動きに合わせて仕立てることにより、上記課題を解決した。即ち、本発明の下着は、ストレッチヤーンを使用した一方向に伸縮性ある生地からなるパンツ型の下着であって、前面が横方向に伸縮性を有し、後面が縦方向に伸縮性を有するように仕立てられている。
【0005】即ち、本発明の下着は、足の上げ下ろしや、屈伸運動により、身体が伸びる後面(背面)には、伸縮性ある生地を、伸縮が縦方向(生地の布目が横方向)となるように仕立て、身体の伸びない前面には、生地の伸縮が横方向(生地の布目が縦方向)となるように仕立てることによって、身体の動きに合わせて、伸縮し、フィット性よく着用できるものとなる。前屈みになっても、後面の生地が引っ張れて腰のゴムの位置がずり下がる心配もない。また、前面が横方向に伸縮するため、着脱が容易で、しかも、腰を回転させたり、股を上げたりしても、生地が引っ張れることなく、非常に動き易くなる。
【0006】本発明の製品は、パンツ型の下着であればいずれでもよく、例えばトランクスやズボン下等であるが、前述の如く、後面が縦方向に伸縮性を有することによって、前屈しても、腰の部分がずり下がることがないので、腰の位置を前中央より後中央が低くなるように仕立ててもよい。その結果、より安定した着用が可能となり、また、腰の線が上着の着用の妨げとなったりすることもない。
【0007】なお、本発明で使用するストレッチヤーンは合成繊維の伸縮加工糸であっても、スパンデックス等のゴム弾性糸であってもよいが、通常ゴム弾性を有するコアヤーン又はカバードヤーンを使用するのが好ましい。なお、コアヤーンやカバードヤーンの鞘部を構成する糸は、吸湿性に富んだセルロース系繊維からなるのが好ましい。
【0008】また、本発明で使用する生地は、縦糸にセルロース系繊維からなる普通糸を使用し、横糸にスパンデックスをセルロース系繊維でカバーしたコアヤーン等のストレッチヤーンを使用した織物であるのが好ましい。横糸は、前記コアヤーン等を単独で使用してもよいが、前記コアヤーンと、セルロース系繊維糸に追撚を加えて伸縮性を持たせた糸を3:1〜1:3の比率で交互に使用するのが特に好ましい。糸の太さは、縦糸20〜60番程度、緯糸30〜50番程度とするのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に従って説明する。図1の例は、縦糸に普通糸を使用し、緯糸にコアヤーンのウレタン糸と普通糸に追撚を加えた伸縮性糸を組み合わせて使用した生地(縦方向には伸縮性がなく、横方向にのみ伸縮性を有する生地)で製造したトランクスである。
【0010】このトランクスは、前面1を、生地目が縦方向となるように(横方向に伸縮性を有するように)仕立て、後面2を、生地目が横方向となるように(縦方向に伸縮性を有するように)仕立てたものである。
【0011】その結果、このトランクスは、着用し易く、また、着用した状態で、屈伸運動しても、腰がずり下がらず、車の運転やスポーツの際にも、常にフィット性よく身体の動きに適合して、違和感なく着用できた。
【0012】図2の例は、ロングトランクスであり、また図3の例はズボン下であるが、このようにロングの下着であっても、運動が非常に容易であった。旅館の仲居さんに、図3のスボン下の上に着物を着用して、作業してもらったところ、階段の昇り降りや立ち座りが頻繁であるにもかかわらず、全員が、下着の存在が全く気にならず、また着崩れを起こすこともなく、非常に動き易いとの意見であった。なお、腰の位置を前中央より後中央が1〜3cm程度低くしても、下着がずり落ちることなく、非常に安定して着用できた。
【0013】これらの下着は、縦糸に40番綿糸を使用し、横糸を下記のA〜Dの如く変化させて製造した。
A: 20デニールのコアヤーンを全てに使用する。
B: 20デニールのコアヤーンと40番の糸を交互に使用する。
C: 20デニールのコアヤーン一本と40番の糸一本とを繰り返して使用する。
D: 20デニールのコアヤーン三本と40番の糸三本とを繰り返して使用する。
この場合のコアヤーンは、20デニールのスパンデックスを綿糸で覆ったものであり、40番の糸とは、一般の織物用の綿糸に追撚を加え、伸縮性を持たせた糸である。
【0014】横糸Aを使用した生地からなる下着は、表面がツルッとした仕上がりになり少し硬めの感じとなり、また伸縮が強く、その着用には少し抵抗があった。しかし、横糸Bを使用した生地からなる下着は、表面にややシボのような変化が現れ、柔軟性があり、風合いがよく、しかも適度の伸縮性を保つ、非常に着用し易いものであった。また、横糸Cを使用した生地からなる下着は、表面の状態及び柔軟性共に、横糸Bとを使用した場合と大差なく、着用し易いものであったが、伸縮の強度はかなり落ちた。なお、横糸Dを使用した生地からなる下着も、着用性のよいものであったが、コアヤーンと普通糸がそれぞれ纏まって入るので、生地に横段ができるため、生地目の方向を変化させて構成した下着は、製品上で、生地目の方向が顕著となるため、意匠的に若干問題があった。
【0015】
【発明の効果】本発明の下着は、着脱が容易で、しかも、どのような運動も、生地が引っ張れることなく、非常にスムーズに実施できる。また、下着の腰がずり下がることもなく、常にフィット性よく着用できる。従って、本発明の下着は、スポーツを実施する者、又は茶道や旅館業等で和服を着用する者等の下着として、非常に有用である。
【出願人】 【識別番号】300020843
【氏名又は名称】中村 光三
【識別番号】300020865
【氏名又は名称】佐々木 健
【出願日】 平成12年3月6日(2000.3.6)
【代理人】 【識別番号】100068032
【弁理士】
【氏名又は名称】武石 靖彦 (外2名)
【公開番号】 特開2001−254201(P2001−254201A)
【公開日】 平成13年9月21日(2001.9.21)
【出願番号】 特願2000−60783(P2000−60783)