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【発明の名称】 ひだ付き腰巻
【発明者】 【氏名】實浄 文英

【要約】 【課題】立ち座り等の立居振舞が自由であり身動きを楽に行うことができ、圧迫感を与えず快く着用することができる腰巻を提供すること。

【解決手段】この発明のひだ付き腰巻においては、丈方向に走るひだG1〜G3が本体布地部1に形成され、この本体布地部1を本体支持部2により腰回り方向に沿って支持する。ひだG1〜G3は、腰回り方向のほぼ対称な位置に複数形成されており、本体支持部2は複数層の布で構成され帯状を呈し、腰巻ひも3L,3Rが取り付けられている。この腰巻を着用し、例えば、立った姿勢から座った姿勢に移り腰から脚にかけた体型が変化しても、この体型の変化をひだG1〜G3で吸収するので、立ち座り等の立居振舞が自由であり身動きを楽に行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】丈方向に走るひだが形成されている本体布地部と、腰回り方向に沿って本体布地部を支持する本体支持部とを具備することを特徴とするひだ付き腰巻。
【請求項2】前記ひだは、腰回り方向のほぼ対称な位置に複数形成されており、本体支持部は、複数層の布で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のひだ付き腰巻。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、和服(きもの)を着衣する際等に下着として装着される腰巻に関する。
【0002】
【従来の技術】和服(きもの)を着衣する際等には、古くから、腰巻が下着として広く着用されている。従来の腰巻は、通常、図1に示すように、布地部Aを支持部Bに縫い付け、支持部Bの両端に腰ひも(紐)Cを縫い付けて作製される。このように作製された腰巻を着用する際には、ほぼ直立した姿勢で布地部A及び支持部Bを後ろに回し、腰から脚を覆うようにして布地部Aの左右を体の前できちんと重ね合わせ、更に、両腰ひもCを腰の周囲に廻してその端部を結び付ける。
【0003】しかしながら、従来の腰巻を着用して正座したり椅子に腰掛けたりしようとすると、直立した姿勢から腰を曲げた姿勢に移行するときに臀部に膨らみが生じる一方、着用している腰巻は直立した姿勢の体型に合致しており余裕がないので、体の動きが非常に窮屈になってしまう。極端な例を上げると、動きの窮屈さに抗して無理に正座などをしたときは、腰巻の縫い目がほつれたり、更には、腰巻の布が破れてしまうことさえある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の主たる目的は、このような従来の問題点に鑑み、立ち座り等の立居振舞が自由であり身動きを楽に行うことができ、圧迫感を与えず快く着用することができる腰巻を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の主たる特徴に従うと、丈方向に走るひだが形成されている本体布地部と、腰回り方向に沿って本体布地部を支持する本体支持部とを具備するひだ付き腰巻が提供される。このひだ付き腰巻において、ひだは、腰回り方向のほぼ対称な位置に複数形成されており、本体支持部は、複数層の布で構成されていることが好ましい。
【0006】〔発明の作用〕この発明によると、丈方向に走るひだが本体布地部に形成され、この本体布地部を本体支持部により腰回り方向に沿って支持するようにしている。つまり、本体布地部に形成されたひだは、着用者が立った姿勢から座った姿勢に移り腰から脚にかけた体型が変化しても、この体型の変化を吸収するように柔軟に対応する機能をもつので、立ち座り等の立居振舞が自由であり身動きを楽に行うことができる。
【0007】また、この発明によるひだ付き腰巻では、ひだは腰回り方向のほぼ対称な位置に複数形成されているので、着用者の身動きに対して不平衡感を与えることがなく、着用者の姿勢の変化に効果的に対応することができ、さらに、本体支持部は複数層の布で構成され帯状を呈しているので、圧迫感なく、適度なシマリがあり、気持ちよく、腰巻を着用することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を一実施例により説明するが、これは単なる一例であり、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0009】図2の上部には、この発明の一実施例によるひだ付き腰巻をひだに沿ってきちんと折り重ねた状態で展開した本体展開図が示され、下部には、この展開図のX−X’線に沿う本体布地部の断面をひだの重なりを誇張して表わした布地断面図が示されている。このひだ付き腰巻は、図2に示すように、本体布地部(帯部)1、本体支持部2及び布製腰ひも(紐)3L,3Rから成る。
【0010】本体布地部1は、上部の左右対称な位置に、丈け方向(図示、上下方向)に走る複数のひだ(襞)部G1〜G3が形成されており、これらのひだ部G1〜G3は、上端で、およそ2〜6cmの幅で折り重ねらている。この例では、ほぼ中央位置では、ひだ部G2が2つ折りになっており、その左右の離れた対称的な位置にひだ部G1,G3が設けられている。これにより、この腰巻を着用したとき、中央のひだ部G2は腰の中央に位置し、左右のひだ部G1,G3は腰の左右に位置し、しかも、これらのひだ部G1〜G3は腰回り方向に対称配置されているので、着用者の身動きに対して不平衡感を与えることがなくなる。
【0011】なお、ひだ部の数、位置、折重ね幅等は、着用者の体型や好み並びに作製上の都合に応じて適宜選定することができる。例えば、ひだ部を図2のひだ部G1,G2間とひだ部G2,G3間との2箇所として簡略化してもよい。従って、最も簡単な構成としては、例えば、図2の中央のひだ部G2と同じ位置に1つだけ重なり部分を大きくして形成することができる。また、逆に、ひだ部の数を4以上とし折重ね幅を狭くしてもよく、この場合も、腰回り方向に対称配置することが好ましい。
【0012】本体支持部Bは、「ハギ(接ぎ)」とも呼ばれるが、通常の「ハギ」に比べて幅広になっており、およそ6〜15cmの幅を有すると共に、二重の布地(例えば、さらし地)で形成されている。このような本体支持部Bの構成により、圧迫感なく、適度なシマリがあり、気持ちよく、腰巻を着用することができる。本体支持部2の下端には、本体布地部1の上端がひだ部G1〜G3を形成した状態で両布地で挟むように縫い付けられ、これにより、本体支持部2により本体布地部1を腰回り方向に沿って支持するようにしている。
【0013】本体支持部2の両端上部には、腰巻着用時に腰巻を身体に固定するために、布製の腰ひも(紐)3L,3Rが縫い付けられる。なお、固定部材としては、このような長いひも3L,3Rの外に、後述するように、面ファスナー等を付けた短い布帯を用いてもよい。
【0014】このように作製された腰巻を着用するには、ほぼ直立した姿勢で本体布地部1及び本体支持部2を後ろに回して、ひだ部G2を腰のほぼ中央に位置させ、左右両端をもって、腰から脚を覆うようにして本体布地部1の左右を体の前できちんと重ね合わせ、更に、両腰ひも3L,3Rを腰の周囲に廻してその端部を結び付ける。この場合、本体支持部2は、幅広になっているので腹部でのシマリ(締まり)がよくなり、また、さらし地等の布地の使用により装着感がよくなる。
【0015】そして、このひだ付き腰巻を着用して正座したり椅子に腰掛けたりしようとすると、直立した姿勢から腰を曲げた姿勢に移行するときに臀部等に膨らみが生じる。しかしながら、この発明による腰巻にはひだ部G1〜G3が設けられているので、上述のような場合、例えば、臀部等の後部の膨らみは主としてひだ部G2により吸収され、太股や膝等の側部の膨らみは主としてひだ部G1,G3によって吸収されというように、全体として体型の変化に柔軟に対応する余裕を得ることができる。従って、腰を曲げた姿勢に移行するときに窮屈な圧迫感を与えることがなくなり、正座したり、かがんだり、腰掛けたりするのが容易になる。このような着用感は、ちょうど、洋装において、ギャザー・スカートがタイト・スカートに比べて楽に動き得ることを考えれば、容易に理解されよう。
【0016】図3は、この発明の他の実施例によるひだ付き腰巻の展開図を示す。このひだ付き腰巻は、本体布地部(帯部)1、本体支持部2及び固定用の布製帯4L,4Rから成り、身体に固定するのに、布ひものようなひも状の固定部を用いずに、短い布帯4L,4Rを用いて面ファスナー(「マジック・テープ」とも呼ばれる)の原理を利用するようにしている。
【0017】この例では、本体布地部1及び本体支持部2は、図2の腰巻とほぼ同様に、丈方向に走るひだ部G1〜G3を備えるように構成されているが、腰巻を身体に固定するために、本体支持部2の各面には、面ファスナーの一方の部材(パイル部)Fa1,Fb1が追加的に設けられ、布帯4L,4Rにも、面ファスナーの他方の部材(フック部)Fa2,Fb2が追加的に設けられている。
【0018】この腰巻を着用するには、図2のものと同様に、腰から脚を覆うようにして本体布地部1の右側を体の前に合わせるとき、布帯4Rを腰に廻して端部の面ファスナー部材Fa2を本体布地部1の左側の面ファスナー部材Fa1に結合し、本体布地部1の左側を体の前に合わせ、布帯4Lを腰に廻して端部の面ファスナー部材Fb2を本体布地部1の右側の面ファスナー部材Fb1に結合する。
【0019】この例の場合、面ファスナーFa1−Fa2,Fb1−Fb2により腰巻を固定するようにしているので、腰巻の着用及び脱衣を簡単に行うことができる。しかしながら、腰巻を洗濯するときには糸くずが面ファスナー部材Fa1〜Fb2にくっつかないように注意する必要がある。なお、布帯4L,4Rにはゴム等の弾力材を組み込んで、腰巻固定時に、腰回りの長さが適当になるようにすることができ、また、固定具としては、面ファスナーではなく、ホック等、他の留金類を用いることもできる。
【0020】〔発明の効果〕以上説明したように、この発明によれば、丈方向に走るひだが本体布地部に形成され、この本体布地部を本体支持部により腰回り方向に沿って支持するようにしている。つまり、本体布地部に形成されたひだは、着用者が立った姿勢から座った姿勢に移り腰から脚にかけた体型が変化しても、この体型の変化を吸収するように柔軟に対応する機能をもつので、立ち座り等の立居振舞が自由であり身動きを楽に行うことができる。
【0021】また、この発明によれば、ひだは腰回り方向のほぼ対称な位置に複数形成されているので、着用者の身動きに対して不平衡感を与えることがなく、着用者の姿勢の変化に効果的に対応することができ、さらに、本体支持部は複数層の布で構成され帯状を呈しているので、圧迫感なく、適度なシマリがあり、気持ちよく、腰巻を着用することができる。
【出願人】 【識別番号】599112364
【氏名又は名称】實浄 文英
【出願日】 平成11年8月9日(1999.8.9)
【代理人】 【識別番号】100107995
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 惠行
【公開番号】 特開2001−55603(P2001−55603A)
【公開日】 平成13年2月27日(2001.2.27)
【出願番号】 特願平11−224862