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【発明の名称】 着付けが簡単な着物セット
【発明者】 【氏名】坂根 連子

【要約】 【課題】着物着用時、着物はもちろん半襦袢、七分丈襦袢、帯と着付けが難しく、一人で着付けができない人が多い為に、着付けの知識、技術がなくても一人で簡単に着付けができる着物セットの提供。

【解決手段】半襦袢、七分丈襦袢、二部式着物、付け帯の細部に着用時の胴体に固着する為のバンド、着脱自在テープ、ゴム紐等を具備したことで、着付けが簡単、きれいに素早くできる構成。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 着付けが簡単な半襦袢であり、伸縮性前合わせ固着バンド(9)を半襦袢後身頃(65)胴部に具備したことで、半襦袢着用時の衿(5)等前合わせを固着し着崩れを防止させ、更に半襦袢共衿(4)部に、半衿(7)を簡単きれいに係止させる為の着脱自在テープ(6)を共衿(4)の表裏面に、着脱自在テープ(8)を半衿(7)の裏面に具備したことで、共衿(4)と半衿(7)が容易に固着でき、且つ着脱が容易に可能な構成の半襦袢。
【請求項2】 着付けが簡単な七分丈襦袢であり、ウエスト胴部のゴム紐通し(20)部の挿脱口に、二箇所設けたボタン(17)(18)とゴム紐通し(20)に挿着させたボタンホール付きゴム紐(19)のボタンホールと係止させることで、着用者のウエスト胴部の体型に合わせ、サイズを簡単容易に調整することが可能で、七分襦袢前身頃(13)上前裏面に具備した着脱自在テープ(16)と前身頃(13)下前表面に具備した着脱自在テープ(15)を係止することで、前合わせの乱れを防止するとともに、着崩れを防ぐ利便な特徴を持たせた七分丈襦袢。
【請求項3】 着付けの技術知識がなくても、簡単きれいに素早く一人で着付けすることができる、上衣と下衣の二部構成からなる着物であり、着用者の体型に合わせ身丈、おはしょり(53)等を自在に上衣と下衣で調整ができる構成で、上衣の後身頃(38)に設けたバンド通し(39)(40)に挿着させた伸縮性前合わせ固着バンド(35)を後身頃(38)から左右身頃を巻回させ前身頃(28)で巻着し、衿(33)等前合わせの乱れを防止し固着させる構成の上衣と、下衣の後身頃(61)のバンドゴム紐通し(60)部に、前合わせ固着バンド(55)に具備したボタン(58)(59)でボタンホール付きゴム紐(57)のボタンホールを係止した、弾発性のバンドを挿着し後身頃(61)から左右身頃を巻回させ前身頃(51)で巻着し、裾下がり等前合わせの乱れを防止し固着させる構成の下衣で、上下着付け後の外観は従来の着物と変わらず、同じ形態になる利便な特徴を持たせた上下二部式着物。
【請求項4】 帯を巻く際、帯結びが不要な付け帯であり、半幅帯(23)の右端上部位置に帯結び(22)を逢着した形態の帯を、胴体に巻着するのみで帯付けが素早く簡単にでき、帯結びが苦手な人や帯結びの技術、知識がない人でも一人で容易にできる特徴を持たせた付け帯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半襦袢、七分丈襦袢、二部式着物、付け帯の構成からなる着付けが簡単にできる着物セットに関している。
【0002】
【従来の技術】従来の着物着用時は、まず素肌に直接、肌襦袢と裾よけの下着を着用し、その上に長襦袢または、半襦袢、七分丈襦袢の組み合わせのどちらかを着用後、着物を羽織り、帯を巻き帯結びをして着付けが出来上がる構成である。
【0003】まず、着物の下に着用する従来の長襦袢の形状は図17、また従来の半襦袢、七分丈襦袢の組み合わせの形状は図18であり、この二種の襦袢を着用時の着物に合わせ適宜に選択着用するが、どちらも着用時の衿合わせ等の着崩れ、乱れを防止する為に腰紐、伊達締め等でウエスト胴体を巻着している。また、この二種の襦袢を着用するつどに共衿、衿に首の汚れが付着することを防止する目的及び、おしゃれを楽しむ目的を兼ね備えた半衿を逢着し着用している。
【0004】更に、従来の着物は図19が示している形状であるが、その他にも袖の長さが異なる中振袖、留め袖、振袖等多種種類がある。図19従来の着物を長襦袢図17または半襦袢、七分丈襦袢の組み合わせ図18のどちらかを着用後に着物を羽織るが、その際も多種細かい着付け作業がある。まず衿を裏面内側にきれいに折り返し、着付け途中の弛みや緩み等の防止処理対策に衿を固着しておき、羽織った着物の袖山を着用者の肩にのせるようにし、袖山を通しなじませた後、襦袢との袂整え、左右の共衿整え、裾線整えと多種工程えて腰紐で腰骨を巻着し、おはしょりを作り、おはしょり板挿入後おはしょりを整え、伊達締め等でウエスト胴体部を巻着して着付けが出来上がり、その後帯を巻くことになる。
【0005】従来の帯もまた、丸帯、袋帯、名古屋帯、半幅帯と多種類あり、着用時の着物、季節、TPOに合わせ格付けがある。半幅帯を除き、ほとんどの帯の形状は帯幅が約30cm前後で全体の長さが約3mから4mくらいの横長の長方形である。この帯の帯幅を二つに折り曲げ、着物着付け後の伊達締めの上から、帯を巻着する。まず、二つ折りにした帯を胴幅の半分の長さ、プラス手の長さを加えた帯を、胴体に一巻きし胴体背で帯を交差させ、二巻き目の胴体正面で二つ折りした帯の間に帯板を入れ、二巻きめの帯も胴体背で交差させ一結びし、一結びした垂れ帯の結び目の上に帯揚げで被った帯枕をあてがい帯結びとなるが、帯の巻き方も、この他に多種方法がある。更に次工程の帯結びとなるが、帯結びも太鼓、連山、文庫、ぼたん、胡蝶蘭、百日草、貝の口等、多種結び方がありそれぞれ帯結びの工程がある。そして帯結び完了後、帯締めをして着付けが終わることになる。
【0006】以上が従来の長襦袢、半襦袢、七分丈襦袢、着物、帯の形状及び着付け方法である。
【発明の解決しようとする課題】
【0007】着物着用時おのずと着付けの知識、技術が必要とされるが、着付けが一人で出来ない人は、そのつど着付師に頼んで着付けしてもらったり、着付けがわかる身内等に着付けをしてもらうか、どちらかである。着付師に頼んで着付けしてもらう場合、個人差はあるが高額の料金を請求される場合がある。また着付けしてもらったはいいが、着付け方や立居振舞に問題があり襦袢の袂がとびでたり、帯の乱れ、衿もとの乱れ等着崩れを越してしまうことが多々あるが、着付けの知識がない為に対処できないことが多い。
【0008】また、突然の急用で着物を着用しなければならない時など、着付けをしてくれる人がそばにいない場合は、何とか一人で着付けをしようと努力するが、多種着付けの知識、感覚、技術が要求される為に無理に等しい。
【0009】更に一人で着付けが出来る人でも常時着物を着用する機会がない為に、着付けに対して手間取り、時間をさかれ長引くケースが多い。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明においては、着付けの知識、技術がない人でも一人で素早く簡単に着付けができる手段を用いた。
【0011】まず、半襦袢図1、図4、図5及び半衿7、図2、図3を参照し説明する。衿心を介在させている共衿4の表裏面に設けた着脱自在テープ6と半衿7裏面に設けた着脱自在テープ8を係止することで共衿4に半衿7を容易に固着でき、従来は逢着していた半衿7の取り付け作業が不要になり、着脱も容易にでき礼装、普段着、パーティ等TPOに合わせ半衿7を変更し、おしゃれを楽しむことができる。また後身頃65背中心位置に設けた、バンド通し11を上下二つに仕切りを付け区切ったことで、着用者の体型に合わせ伸縮性前合わせ固着バンド9の通し位置を適宜に変更し挿着することができる。更にバンド通し11に挿脱した伸縮性前合わせ固着バンド9を左右身頃を巻回させ胴部正面で伸縮性前合わせ固着バンド9の左右先端に設けている着脱自在テープ6、8を係止することで共衿4、衿5等前合わせを固着し着崩れを防止させ腰紐と同じ役割をすることになる。
【0012】次に七分丈襦袢、図6、図7を参照し説明する。ウエスト胴部を巻回する位置に設けた、ゴム紐通し20部に弾発性のボタンホール付きゴム紐19を挿着し、ゴム紐通し20部の挿脱口に二箇所逢着したボタン17、18をボタンホール付きゴム紐19のボタンホールと係止させることで、着用者のウエスト胴部の体型に合わせ調整ができる。また七分丈襦袢の前身頃13の上前裏面と下前表面に具備した着脱自在テープ15、16を係止することで前合わせの乱れを防止する巻きスカート形状の七分丈襦袢である。以上構成の七分丈襦袢と半襦袢を組み合わせ着用することで、従来の長襦袢より遙かに着付けが楽になる。
【0013】二部式着物の上衣、図8、図9、図10、図11、図12を参照し説明する。上衣の裾を内側に捲り上げ、上衣裏面前後左右に具備した着脱自在テープ47、48を係止ししあうことで、おはしょり53が出来上がる構成になる。また着脱自在テープ47を縦長形状にしていることで着用者の体型に合わせ、おはしょり53の長さ調整が可能になる。また上衣の後身頃38に設けたバンド通し39、40に挿脱させた伸縮性前合わせ固着バンド35を後身頃38から、左右身頃二手から巻回し伸縮性前合わせ固着バンド35の左右先端位置に設けている、着脱自在テープ37、41を前身頃28で係止することで、共衿29、衿33の前合わせを固定し、着崩れを防ぎ腰紐と同じ役割を果たす。そして共衿29、衿33を内側に折り曲げ、共衿29上部に具備したボタン30、31を係止することで上衣が着用できる状態になる。
【0014】次に二部式着物の下衣、図13、図14を参照し説明する。下衣の後身頃61表裏間に設けたバンドゴム紐通し60に、前合わせ固着バンド55とボタンホール付きゴム紐57を介在させ、前合わせ固着バンド55に逢着しているボタン58、59でボタンホール付きゴム紐57のボタンホールを係止させることで、前合わせ固着バンド55に弾発性を持たせ、また前合わせ固着バンド55の左右先端位置に具備した着脱自在テープ54、56を係止し胴部を巻着することで、裾下がり等前合わせの乱れを防止する。以上構成の上衣と下衣の二部式着物の着付け後の着用時の外観は従来の着物と同じになる。
【0015】付け帯、図15、図16を参照し説明する。半幅帯23を胴体に巻回した際に付け帯を巻着固定する為の着脱自在テープ26、27を帯バンド24、25に具備し、半幅帯23の左右先端に帯バンド24、25を逢着したことで、胴体に巻回した付け帯を巻着固定する。また半幅帯23の右端先端手前位置に帯結び22を逢着したことで、従来のような帯を結ぶ作業工程が不要となる構成である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の着付けが簡単な着物セットの半襦袢袖元と袖に着脱自在テープ等、留め具を具備し、着脱可能な状態にして作製する方法もある。
【0017】付け帯の帯幅、帯結びの種類は限定せず、付け帯の帯と帯結びの両方に留め具を具備し着脱可能な状態にして作製する方法もある。
【0018】その他、着付けが簡単な着物セットの半襦袢、七分丈襦袢、二部式着物、付け帯の素材、着脱具、着脱方法、留め具、巻着方法、固着方法等は限定しない。
【0019】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図1は請求項1記載の半衿7を固着していない半襦袢の正面図である。半衿7を固着する為の着脱自在テープ6を共衿4の表裏面に具備した状態を示している。
【0020】図2は請求項1記載の半襦袢付属の半衿7の背面図である。半襦袢共衿4部に固着する為の着脱自在テープ8を半衿7裏面に具備した状態を示している。
【0021】図3は請求項1記載の半襦袢付属の半衿7の正面図である。半襦袢共衿4部に半衿7を固着することで、従来のような逢着して取り付ける作業が不要となる。
【0022】図4は請求項1記載の半衿7を固着した半襦袢の正面図である。半襦袢共衿4部表裏面に具備した着脱自在テープ6と半衿7裏面に具備した着脱自在テープ8を係止し、半衿7を共衿4に固着した状態を示している。
【0023】図5は請求項1記載の半衿7を固着した半襦袢の背面図である。半襦袢後身頃65に設けた、バンド通し11に挿着した伸縮性前合わせ固着バンド9が胴体を巻回し、前身頃3で伸縮性前合わせ固着バンド9左右先端位置に具備した着脱自在テープ10、12を係止しあうことで、衿5等前合わせを固定し着崩れを防止する。
【0024】図6は請求項2記載の七分丈襦袢の正面図である。ボタンホール付きゴム紐19のボタンホール位置を適宜に変更し、ボタン17、18に係止することで着用者の体型に合わせ、サイズを自在に変更可能になる。
【0025】図7は請求項2記載の七分丈襦袢の背面図である。背面外観だけを見ると、ゴム付きロングスカートと同じで簡単に着用できる状態を示している。
【0026】図8は請求項3記載の二部式着物、上衣の正面図である。共衿29、衿33で構成しているダブル幅衿を着用時内側に折曲し固定させる為に、共衿29に具備した留め具のボタン30、31を係止しあうことで、共衿29、衿33全体が内側に折曲し固定される状態になる。
【0027】図9は請求項3記載の二部式着物の上衣の背面図である。後身頃38に具備したバンド通し39、40に伸縮性前合わせ固着バンド35を挿着したことで、共衿29、衿33の前合わせを固定し着崩れを防止する。
【0028】図10は請求項3記載の二部式着物の上衣裏面の正面図である。おはしょり53を作る際、おはしょり53を固着し留め具の役割を兼ね備えている、着脱自在テープ47、48を具備した状態を示している。
【0029】図11は請求項3記載の二部式着物の上衣裏面の背面図である。上衣の裾を捲り上げ、胴部回り位置に具備した着脱自在テープ47と裾回り位置に具備した着脱自在テープ48を、係止することでおはしょり53が出来上がる。
【0030】図12は請求項3記載の二部式着物の上衣の共衿29、衿33を内側に折曲しおはしょり53を構成した状態の正面図である。この状態の上衣を着用し、伸縮性前合わせ固着バンド35左右両先端に具備した、着脱自在テープ41、37を前身頃28で係止することで、衿33等前合わせを固定し着崩れを防止する。
【0031】図13は請求項3記載の二部式着物の下衣の正面図である。巻きスカート状の下衣を、前合わせ固着バンド55の左右両先端に具備した着脱自在テープ54、56を前身頃51で係止することで簡単に着用できる。
【0032】図14は請求項3記載の二部式着物の下衣の背面図である。前合わせ固着バンド55に逢着したボタン58、59でボタンホール付きゴム紐57のボタンホールを係止した効果で、前合わせ固着バンド55に弾発性がつき、伸縮が自在になり着用者の体型に合わせ、サイズを容易に変え着用することができる。
【0033】図15は請求項4記載の付け帯の正面図である。帯結び22の種類を増やし作製することで多種付け帯ができ、帯を結ぶ行為が不要になる。
【0034】図16は請求項4記載の付け帯の背面図である。着脱自在テープ26を具備した帯バンド24と着脱自在テープ27を具備した帯バンド25を、半幅帯23左右先端に逢着した状態を示している。
【0035】図17は従来の長襦袢の正面図である。
【0036】図18は従来の半襦袢と七分丈襦袢の組み合わせの正面図である。
【0037】図19は従来の着物の正面図である。
【0038】
【発明の効果】本発明の、着付けが簡単な着物セットを利用することで、着付けの知識、技術がない人でも、一人で着物を簡単素早くきれいに着用することができる。
【0039】また、従来のような着付け行為に手間取り、時間をさかれ長引くことがなくなり、立居振舞に問題があり着崩れを起こしても簡単に直せる。
【0040】更に、子供の祝い着に本構成の着付けが簡単な着物セットを用いることで、洋服を着る感覚で素早く着付けができ、着付け時の子供が嫌がる素振りを見せない
【出願人】 【識別番号】599129890
【氏名又は名称】有限会社坂根工業
【出願日】 平成11年8月11日(1999.8.11)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−55601(P2001−55601A)
【公開日】 平成13年2月27日(2001.2.27)
【出願番号】 特願平11−260888