| 【発明の名称】 |
乾燥麺状食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】中 村 誠
【氏名】鰻 池 泰
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】本発明の乾燥麺状食品は、小麦粉を70重量%以上含有し、麺厚が2mm以下であり、麺長さが5cm以下であって、塩類の含有量が1重量%以下であって、水分含有量が20重量%以下であることを特徴としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】小麦粉を70重量%以上含有し、麺厚が2mm以下であり、麺長さが5cm以下であり、塩類含有量が1重量%以下であって、水分含有量が20重量%以下であることを特徴とする乾燥麺状食品。 【請求項2】小麦粉を70重量%以上含有し、でんぷんを20重量%以下含有し、麺厚が2mm以下であり、麺長さが5cm以下であり、塩類含有量が1重量%以下であって、水分含有量が20重量%以下であることを特徴とする乾燥麺状食品。 【請求項3】乾燥麺状食品が中華風麺であって、該中華風麺がかん水を実質的に含有していないことを特徴とする請求項1または2に記載の乾燥麺状食品。 【請求項4】乾燥麺状食品が、離乳食、幼児食、病人食または老人食である、請求項1〜3のいずれかに記載の乾燥麺状食品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の技術分野】本発明は、乾燥麺状の食品に関する。詳しくは、本発明は、離乳食などに好適な、塩分を実質的に含まない乾燥麺状の食品に関する。 【0002】 【発明の技術的背景】乾麺は、保存性が良好であることから、従来より広く用いられている。うどん、そうめんなどの乾麺は、通常、小麦粉を主成分とする原料に、食塩(塩化ナトリウム)または食塩水を添加して加水混練することにより、グルテンの形成を促進させた後、圧延、切りだしおよび乾燥を行うことにより製造されるのが一般的である。このため通常の方法で製造したうどん、そうめんなどの乾麺は多くの食塩を含有しており、たとえばうどんでは、通常乾燥重量の5重量%程度の食塩が含まれている。 【0003】また、中華風麺では、小麦粉を成分とする原料に、アルカリ金属塩を含むかん水を添加して混練することにより、グルテンの形成を促進させた後、圧延、切りだしおよび乾燥を行うことにより製造されるのが一般的である。このように乾麺の製造には、従来食塩またはかん水などの塩類が用いられており、これによって原料のまとまりをよくし、円滑な製麺を行うとともに、麺にハリとコシを与え、茹で溶け、茹で伸びを防いでいる。 【0004】このように、通常の方法で製造された麺では、乳幼児、病人および老人などにとっては、過剰な塩分を含有しているため、塩分含有量の少ない乾麺が求められていた。また、健康志向により、一般の消費者の間においても、塩化ナトリウムあるいはアルカリ金属塩などの塩類の含有量の少ない麺類の出現が望まれていた。 【0005】食塩を控えた減塩麺あるいは無塩麺を製造する方法としては、たとえば、うどんの原料粉を薬草入り梅酢と牛乳で混練することにより、麺生地を調製して製麺する無塩うどんの製造方法が提案されている(特開平8−108069号公報)。しかしながらこの方法によれば、薬草、梅酢、牛乳などを必須成分として用いるため、原料コストが高く、製造工程が煩雑となり、独特の風味を有していて一般的ではなく、また牛乳にアレルギーを持つ乳幼児の離乳食としては用いることができないなどの問題があった。 【0006】また、超微粒に粉砕した麺用粉を含む麺用粉を用い、浸透性のよい活性化されたイオン水を用いて無塩麺を製造する方法が提案されている(特開平9−47244号公報)。この方法によれば、超微粒に粉砕した麺用粉を通常の麺用粉に混入させることにより、粉の粒子同士の接触面積が増え、食塩を用いずに水と練り合わせて麺生地とした場合にも、通常の麺用粉のみを用いるのと比較してひきの強い生地が得られるが、超微粒に粉砕した麺用粉は通常の製粉法では得られず、原料粉の調製が困難であり、また粉立ちが多く取り扱いにくいという問題があった。 【0007】さらに、アルファ化した糊状澱粉とアルファ化前の澱粉とを混練してアルファ化澱粉をつなぎとした生地を調製し、蛋白質が1重量%以下の低塩低蛋白麺を製造することが提案されている(特開平6−337971号公報)。この発明においては、蛋白分であるグルテンを含まないため、グルテン作用を高める食塩を添加することなく麺を製造しているが、このような技術は、通常の小麦粉を主成分とした麺の製造に応用できるものではない。 【0008】また、乾麺を製造する際に、食塩の一部を乳酸カルシウムまたは乳酸カルシウムと乳化油に置換して、減塩乾麺を製造することが提案されている(特公平6−2032号公報)。これらの減塩あるいは無塩の麺類は、いずれも、従来の方法で作られた食塩を含有する麺と同等の食感およびコシを持たせることを目的として検討されたものであった。しかしながら、離乳食、幼児食、病人食および老人食としては、咀嚼力が弱い場合でも良好に消化できる、弾力が強すぎない麺が好ましいものである。また従来、乳幼児用の離乳食として適した乾燥麺類はなかった。 【0009】また一方で、離乳食、幼児食、病人食および老人食としては、スプーンなどの簡単な食器でも摂取しやすい形状であり、咀嚼せずに口に含むことのできる程度の大きさであることも要求される。しかしながら、麺類は通常細く長い形状であって、滑りやすく、摂取しにくい形状であった。通常の麺類の形状のみを改良したものとしては、スプーンにのるうどんの麺(実用新案登録第3011444号)が提案されている。 【0010】このため、塩分の摂取を控えることが望ましく、咀嚼力の弱い、乳幼児、病人、老人などの食物として好適な、小麦粉を主成分とし、食塩およびかん水を実質的に含まず、また、スプーンなどの簡単な食器でも摂取しやすい形状の乾麺の出現が強く望まれていた。本発明者は、このような状況に鑑みて鋭意研究した結果、小麦粉を主成分とし、特定形状を有し、実質的に塩化ナトリウムおよびアルカリ金属塩等の塩類を含有していない乾燥麺状食品が、離乳食、幼児食、病人食および老人食として特に好適であることを見出し、本発明を完成させるに至った。 【0011】 【発明の目的】本発明は、小麦粉を主成分とし、塩分の含有量が少ない乾燥麺状食品を提供することを目的とする。詳しくは、小麦粉を主成分とし、塩化ナトリウムおよびアルカリ金属塩などの塩類含有量が少なく、離乳食、幼児食、病人食および老人食として好適な乾燥麺状食品を提供することを目的とする。 【0012】 【発明の概要】本発明の乾燥麺状食品は、小麦粉を70重量%以上含有し、麺厚が2mm以下であり、麺長さが5cm以下であって、塩類の含有量が1重量%以下であって、水分含有量が20重量%以下であることを特徴としている。このような本発明の乾燥麺状食品は、でんぷんを15重量%以下の量で含有することも好ましい。また本発明の乾燥麺状食品は、中華風麺であって、該中華風麺がかん水を実質的に含有していないことも好ましい。さらに、本発明の乾燥麺状食品は、離乳食、幼児食、病人食または老人食であることも好ましい。 【0013】 【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説明する。本発明の乾燥麺状食品は、製品である乾燥麺状食品全量に対して、小麦粉を70重量%以上、好ましくは75重量%以上、より好ましくは80重量%以上、特に好ましくは85重量%以上含有するのが望ましい。 【0014】本発明では、小麦粉としては、産地、品種にかかわらず、小麦を通常の方法により製粉したものをいずれも好適に用いることができ、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉などに分類される小麦粉を、1種単独でまたは2種以上適宜組合わせて用いることができる。本発明では、これらのうち、強力粉、準強力粉、中力粉など、蛋白分を比較的多く含有する小麦粉を用いるのが好ましい。 【0015】また、本発明の乾燥麺状食品は、製品である乾燥麺状食品全量に対して、小麦粉および水分以外の副成分を通常25重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下の量で含有していてもよい。副成分は、粉体状あるいは液状で添加されるのが好ましい。本発明の乾燥麺状食品に添加することのできる副成分は、特に限定されるものではないが、たとえば、小麦でんぷん、米でんぷん、コーンスターチ、ジャガイモでんぷん、タピオカでんぷんなどの各種でんぷん;そば粉、大麦粉、ライ麦粉、アワ粉、ヒエ粉などの小麦以外の穀物の粉;粉乳、脱脂粉乳、卵白粉、卵黄粉、全卵粉など;ハーブなどの植物粉;着色料、着香料、乳化財、酸化防止剤などの各種食品添加剤;牛乳、卵白、卵黄、全卵、油分などの液体成分;各種食品抽出物などが挙げられる。 【0016】本発明の乾燥麺状食品が副成分としてでんぷんを含有する場合には、でんぷん含有量は、製品である乾燥麺状食品全量に対して、通常20重量%以下、好ましくは3〜15重量%程度であるのが望ましい。本発明の乾燥麺状食品は、食塩およびアルカリ金属塩などの塩類を添加することなく製造するのが好ましく、実質的に食塩およびアルカリ金属塩などの塩類を含有しない。 【0017】本発明の乾燥麺状食品は、通常の乾麺製造と同様の製造方法で製造することができる。たとえば、小麦粉を主成分とし、必要に応じて粉状の副成分を含有する原料粉に、水を主成分とし、必要に応じて液状または水に可溶な副成分を含有する液体成分を加え、混練して生地を調製し、所定の厚さに圧延し、所望の幅に切りだした後乾燥させ、所定の長さに裁断する方法が挙げられる。ここで副成分は、上述のように原料粉または液体成分中にあらかじめ混合して用いてもよいが、混練して生地を調製する段階で添加して用いてもよい。 【0018】原料粉に添加する水の量は、混練により生地を調製できる量であればよく、原料粉の性状、混練条件などにより適宜調整することができ、通常原料粉の20〜50重量%程度である。このようにして本発明の乾燥麺状食品を製造する際の加水、混練、圧延、切りだし、乾燥、裁断などの各工程は、乾麺を製造する従来公知の方法および手段を適宜用いて行うことができる。 【0019】本発明の乾燥麺状食品は、その水分含有量が、製品である乾燥麺状食品全量に対して、通常20重量%以下、好ましくは3〜15重量%、より好ましくは5〜15重量%程度であるのが望ましい。水分含有量がこのような範囲を満たす場合には、保存性が良好であるため好ましい。また、本発明の乾燥麺状食品は塩類を実質的に含有しないため、茹でた場合には、麺のコシが強すぎず、弱い咀嚼力であっても口腔内でつぶすことができる程度の硬さを有し、咀嚼力が弱い場合にも充分な消化が期待できるため、乳児、幼児、病人および老人用の食品として好適である。飲食時の硬さは、形状、茹で時間などによっても適宜調整することができる。 【0020】本発明の乾燥麺状食品の形状は、麺厚が2mm以下、好ましくは0.5〜1.5mmであるのが望ましく、また、麺長さが5cm以下、好ましくは1〜4cmであるのが望ましく、さらに、麺幅が0.5〜10mm、好ましくは1〜5mmであるのが望ましい。また、本発明の乾燥麺状食品が、乳児および幼児用のベビーフードとして用いられる場合には、ベビーフードに関する各種規格を満たす形状であるのが望ましい。 【0021】このような形状である場合には、飲食前にヌードルカッターで麺を切断するなどの手間を要することなく、小型スプーンで乳幼児に食物を与えるのに適しており、また、箸などを使用して飲食することの困難な病人および老人にもスプーンなどの取り扱いの簡単な食器で摂取しやすいため好適である。また、このような乾燥麺状食品は、通常よりも短時間で茹でることができ、また、下茹でによる塩抜きをする必要もないため、調理が簡単である。さらに、茹で時間を調整することにより、所望の硬さを有する麺を食することができる。 【0022】本発明の乾燥麺状食品は、離乳食、幼児食、病人食、老人食および一般食として用いることができ、好ましくは離乳食、幼児食、病人食および老人食として、より好ましくは離乳食および幼児食として、特に好ましくは離乳中期および後期の離乳食として用いることができる。 【0023】 【発明の効果】本発明によれば、離乳食、幼児食、病人食および老人食などとして好適であり、塩類を実質的に含有せず、保存性に優れ、調理が簡単であり、摂取しやすい形状であって、咀嚼力が弱い場合にも好適に食することのできる乾燥麺状食品を提供することができる。 【0024】 【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、硬さおよび弾力は以下のように評価した。 硬さレオメーターを用い、直径15.0mm、面積176.7mm2の接触部を有する円柱型アダプターにより、茹で麺を厚さ方向に6cm/minの速度で押しつぶし、麺厚が0.5mmとなった時の荷重(g)を硬さとして測定した。 弾力レオメーターを用い、直径15.0mm、面積176.7mm2の接触部を有する円柱型アダプターにより、茹で麺を厚さ方向に6cm/minの速度で麺厚が0.5mmとなるまで押しつぶし、同速度で荷重を解除した場合のアダプターと麺との接触時間を2回測定した。このとき、1回目の接触時間をA1、2回目の接触時間をA2とし、A2/A1を弾力として評価した。 【0025】 【実施例1】小麦粉(準強力粉)99重量部と、卵白粉1重量部と、カロテン色素0.05重量部とを混合し、原料粉を得た。次いで得られた原料粉100重量部に対し、水31.9重量部を加水し、ミキサーで15分間混練して生地を得た。次いで得られた生地をロール整形により圧延して粗麺帯とし、粗麺帯2枚を複合ロールで圧延して複合し、さらに製麺機で圧延速度13m/分で圧延して麺帯を調製した。 【0026】続いて得られた麺帯を一定幅に切断し、乾燥室にて水分量が10.8%となるまで乾燥させ、長さ20mmに切断して、表1に示す形状の乾燥スパゲティ風麺を得た。得られた乾燥スパゲティ風麺を、沸騰水で5分間茹でたところ、得られた茹で麺は表1に示す形状となった。 【0027】また、得られた茹で麺の硬さは266.3g、弾力は0.897であり、離乳中期となる月齢7ヶ月以降の離乳食に適した硬さなどの物理的特性を有することがわかった。 【0028】 【表1】
【0029】 【実施例2】小麦粉(準強力粉)89重量部、でんぷん(ワキシーコーンスターチ)10重量部、卵白粉1重量部およびカロテン色素0.05重量部を混合し、原料粉を得た。次いで得られた原料粉100重量部に対し、水33.0重量部を加水し、ミキサーで15分間混練して生地を得た。次いで得られた生地をロール整形により圧延して粗麺帯とし、粗麺帯2枚を複合ロールで圧延して複合し、さらに製麺機で圧延速度13m/分で圧延して麺帯を調製した。 【0030】続いて得られた麺帯を一定幅に切断し、乾燥室にて水分量が11.6%となるまで乾燥させ、長さ20mmに切断して、表2に示す形状の乾燥中華風麺を得た。得られた乾燥中華風麺を、沸騰水で5分間茹でたところ、得られた茹で麺は表2に示す形状となった。 【0031】また、得られた茹で麺の硬さは207.6g、弾力は0.941であり、離乳中期となる月齢7ヶ月以降の離乳食に適した硬さなどの物理的特性を有することがわかった。 【0032】 【表2】
【0033】 【実施例3】小麦粉(中力粉)100重量部に対し、水33.0重量部を加水し、ミキサーで15分間混練して生地を得た。次いで得られた生地をロール整形により圧延して粗麺帯とし、粗麺帯2枚を複合ロールで圧延して複合し、さらに製麺機で圧延速度13m/分で圧延して麺帯を調製した。 【0034】続いて得られた麺帯を一定幅に切断し、乾燥室にて水分量が11.8%となるまで乾燥させ、長さ20mmに切断して、表3に示す形状の乾燥うどん風麺を得た。得られた乾燥うどん風麺を、沸騰水で5分間茹でたところ、得られた茹で麺は表3に示す形状となった。 【0035】また、得られた茹で麺の硬さは402.8g、弾力は0.925であり、離乳中期となる月齢7ヶ月以降の離乳食に適した硬さなどの物理的特性を有することがわかった。 【0036】 【表3】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000112288 【氏名又は名称】ピジョン株式会社 【識別番号】592211688 【氏名又は名称】株式会社はくばく
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| 【出願日】 |
平成12年6月15日(2000.6.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081994 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 俊一郎 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−352925(P2001−352925A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月25日(2001.12.25) |
| 【出願番号】 |
特願2000−180351(P2000−180351) |
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