| 【発明の名称】 |
液漬け目玉焼き |
| 【発明者】 |
【氏名】源島 直之
【氏名】高嶋 雪夫
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| 【要約】 |
【課題】作りたての目玉焼きに風味や食感が近く、保存性に優れた目玉焼きを提供する。
【解決手段】目玉焼きが液に浸漬された状態で容器詰めされてあることを特徴とする液漬け目玉焼き。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】目玉焼きが液に浸漬された状態で容器詰めされてあることを特徴とする液漬け目玉焼き。 【請求項2】目玉焼きと液の質量比が20:1から1:20である請求項1記載の液漬け目玉焼き。 【請求項3】液が保存料及び/又は静菌剤を含有してなる請求項1又は請求項2記載の液漬け目玉焼き。 【請求項4】目玉焼きが完全に熱凝固している請求項1乃至請求項3いずれかに記載の液漬け目玉焼き。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液漬け目玉焼きに関する。 【0002】 【従来の技術】目玉焼きは、日常の食生活でも広く親しまれ、好まれている食品の一つである。しかし、家庭で少量作る場合は問題ないが、業務用や学校給食用などで工業的に大量生産する場合には保存性をもたせることが必要となってくる。そこで、冷凍することにより保存性をもたせる方法が提案されているが、これらの方法はいずれも冷凍変性を防止するために、卵白部に澱粉を加えたり(特開平7−135944号公報)、卵黄部を凝固卵白で被覆したり(特公平3−22138号公報)、凝固卵黄で卵黄部を形成する(特開平10−146170公報)方法であり、通常の作りたての目玉焼きに比較すると風味や食感が異なるといった欠点があった。 【0003】また、特公昭59−4983号公報にはスチーム蒸煮により製造した後、急速冷却した冷蔵目玉焼きが開示されている。しかし、弁当などに使用した場合は、保存性が確保できず、また、輸送などで製品の形が崩れないような個包装が必要となって単価が上がり、業務用製品には適さないという欠点があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は作りたての目玉焼きに風味や食感が近い目玉焼きを提供することを目的としてなされたものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】その目的を達成するため、本発明は(1)目玉焼きが液に浸漬された状態で容器詰めされてあることを特徴とする液漬け目玉焼き、(2)目玉焼きと液の質量比が20:1から1:20である(1)記載の液漬け目玉焼き、(3)液が保存料及び/又は静菌剤を含有してなる(1)又は(2)記載の液漬け目玉焼き、(4)目玉焼きが完全に熱凝固している(1)乃至(3)いずれかに記載の液漬け目玉焼き、である。 【0006】茹で卵を液に浸漬することは、すでに特開平8−228722号公報に記載されており、業務用の茹で卵では一般に行われているが、目玉焼きを液に浸漬することは行われていない。これは茹で卵が凝固した卵白で卵黄が覆われているため、液に浸漬しても卵黄が飛び出すようなことがないのに対し、目玉焼きを液に浸漬すると、卵黄部分が卵白部分から剥がれてしまうと考えられていたからである。ところで、本発明者等は目玉焼きを液中に浸漬するテストを繰返し行ったところ、卵白部分の剥がれはみられない上に、目玉焼きの風味や食感の保持効果があることを知り、この知見に基づき本発明を完成したものである。 【0007】以下、本発明を詳述する。なお、本発明において「%」は質量を基準とした「質量%」を、また「部」は「質量部」をいう。本発明において、目玉焼きとは、家禽卵を割り、そのまま公知の加熱法により加熱して卵の一部又は全部をいわゆる目玉状に凝固させたものをいう。 【0008】また、本発明において液とは、清水そのもの、又は清水に醤油、食塩、食酢、砂糖、アミノ酸、核酸等の調味料、クエン酸、リンゴ酸、乳酸等の酸味料、キシリトール、ステビア、アスパラテーム等の甘味料、キサンタンガム、タマリンドガム等の増粘剤、カラシ、コショウ等の香辛料、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤、天然色素や合成色素等の着色剤、後述する保存料や静菌剤といった、食品や食品添加物の1種類又は2種類以上を添加したものをいう。 【0009】目玉焼きと液の比率は、目玉焼きが液中に浸漬された状態にあれば特に制限はないが、質量比で20:1から1:20が望ましく、5:1から1:10が更に望ましい。液の量が少なすぎると目玉焼きが十分に浸漬されてない部分が存在し、多すぎると経済的でないからである。尚、液の量が少ない場合は、目玉焼きと液を袋に充填してからバキュームシールすると目玉焼き全体を浸すことができる。 【0010】本発明において、保存料とは、食品に添加して保存性を向上させる効果があるものをいい、ポリリジン、プロタミン、エゴノキ、ヒノキチオール、レンギョウ等の食品添加物として認可されているものを使用するのが望ましい。また、静菌剤とは、日保ち向上効果はあるが保存料ほど顕著な効果はないものをいい、グリシン、酢酸ナトリウム、有機酸、有機酸塩、リン酸塩等があげられる。 【0011】本発明に用いる容器としては、缶、びん、プラスチック容器、レトルトパウチ、ポリ袋等食品一般に用いられるものでよい。 【0012】本発明の液漬け目玉焼きを製造するには、まず、殻付生卵を用意する。そしてこの殻付生卵を割って公知の加熱方法で加熱して目玉焼きを得る。次に別に製した液を袋やプラスチックなどの容器に充填し、このなかに目玉焼きを浸漬し密封すれば、本発明の液漬け目玉焼きを得ることができる。 【0013】本発明の液漬け目玉焼きは、運搬や保管がしやすく、ほどよい味付けがされた上に、チルド(10℃)保管して保存性があり、弁当等のおかずとして使用したときも一定の保存性が確保できる。 【0014】以下、本発明の実施例と試験例を述べる。 【実施例】実施例1まず、清水100部、濃い口醤油1部、食酢1.5部、食塩1部からなる液を調製し、10リットル用ポリ袋に4kg充填した。次に殻付生卵を目玉やき用の円形の小型鍋に一個ずつ割入れて、金属製のバットに並べ、スチームオーブンで90℃で15分蒸し焼きして目玉焼きを製造した。この目玉焼き70個(約3.6kg)を前述のポリ袋に充填した液の中に入れ、ポリ袋をシールして、製品とした。得られた製品は、チルド(10℃)で14日間流通テストをしたが、14日間経過後も製造直後の品位に近く、ほどよい味がついており、目玉焼きの卵黄部分が卵白部分から剥がれるものも見られなかった。また、細菌の増殖もほとんどみられなかった。 【0015】実施例2液として、実施例1で用いた液95部と静菌剤(キユーピー(株)製・商品名「リゾパワーC」)5部を混合したものを使用し、10リットル用プラスチック容器に目玉焼きを充填してから液を注ぎ込んだほかは実施例1と同じ方法で製品を得た。得られた製品は、チルド(10℃)で14日間流通テストをしたが、14日間経過後も製造直後の品位に近く、目玉焼きの卵黄部分が卵白部分から剥がれるものも見られなかった。また、細菌の増殖もみられなかった。 【0016】実施例3液として、実施例1で用いた液97.45部にグリシン1.5部、酢酸ナトリウム1部、ポリリジン0.05部を溶解させたものを使用したほかは実施例1と同じ方法で製品を得た。得られた製品は、チルド(10℃)で14日間流通テストをしたが、14日間経過後も製造直後の品位に近く、目玉焼きの卵黄部分が卵白部分から剥がれるものも見られなかった。また、細菌の増殖もみられなかった。 【0017】 【比較例】実施例1と同様に製造した目玉焼きを液漬けすることなくそのままポリ袋に充填し、製品とした。これをチルド(10℃)で7日間流通テストをしたところ、7日間経過後には、卵黄部分が卵白部分から剥がれたもの、卵白部分が裂けたものが多数認められた。また、腐敗もみられたた。 【0018】 【試験例】次の5種類のサンプルを用意した。 発明品(1) 実施例1の製品から目玉焼きだけを取り出したサンプル発明品(2) 実施例2の製品から目玉焼きだけを取り出したサンプル発明品(3) 実施例3の製品から目玉焼きだけを取り出したサンプル対照品(1) 比較例の製品から目玉焼きだけを取り出したサンプル対照品(2) 少量の油を入れて熱したフライパンに殻付生卵を割り入れ、焼成した手作りの目玉焼きのサンプル各サンプルをそれぞれ30℃で1日間、2日間、3日間保存したものを細菌試験したところ、表1の結果を得た。 【0018】 【表1】
【0019】表1より、対照品が30℃で1日保存すると腐敗するのに対し、本発明品は、30℃における保存性が優れていることが確認できた。特に液に静菌剤を配合した本発明品(2)は、30℃で2日間の保存性が確保され、液に保存料及び静菌剤を配合した発明品(3)は、30℃で3日間の保存性が確保されていた。 【0020】 【発明の効果】以上述べたように、本発明品は、作りたての目玉焼きに風味や食感が近い液漬け目玉焼きを、輸送などで破損することなく、しかも優れた保存性のある製品として提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001421 【氏名又は名称】キユーピー株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月24日(2000.4.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−299282(P2001−299282A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月30日(2001.10.30) |
| 【出願番号】 |
特願2000−122429(P2000−122429) |
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