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【発明の名称】 豆乳チーズの製造方法
【発明者】 【氏名】中島 誠

【氏名】古田 美代子

【氏名】高辻 征夫

【要約】 【課題】豆乳をベースにしたチーズ風味のデザート様食品である豆乳チーズの製造方法において、製造時或はその後の離水を有効に抑制し、弾力性と風味を長期保全する。

【解決手段】カラギーナン、キサンタンガム、ファーセレラン、ジェランガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、寒天、グルコマンナン、ゼラチンなどの増粘ゲル化剤の存在下に豆乳類とチーズ類を混合する工程と、豆乳類とチーズ類を単一相の混合液に加熱する工程と、この加熱混合液を冷却して凝固する工程とからなる豆乳チーズの製造方法である。上記増粘ゲル化剤を混合して保水機能を具備させているため、製造時はもとより、2〜3週間経過しても離水現象の発生を抑制して、弾力のある食感と豊かな風味を保全できる。また、増粘ゲル化剤にオリゴ糖類又は糖アルコールを併用すると、離水防止機能が増強される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 増粘ゲル化剤の存在下に豆乳類とチーズ類を混合する工程と、豆乳類とチーズ類を単一相の混合液に加熱する工程と、この加熱混合液を冷却して凝固する工程とからなることを特徴とする豆乳チーズの製造方法。
【請求項2】 増粘ゲル化剤が、カラギーナン、キサンタンガム、タラガントガム、ジェランガム、ペクチン、ローカストビーンガム、アラビアガム、タマリンドガム、寒天、アルギン酸塩、グルコマンナン、ファーセレラン、ゼラチン、カゼインなどの少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の豆乳チーズの製造方法。
【請求項3】 増粘ゲル化剤を混合液に対して0.1〜5重量%含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の豆乳チーズの製造方法。
【請求項4】 さらに、混合液にオリゴ糖類と糖アルコールの少なくとも一種を加えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の豆乳チーズの製造方法。
【請求項5】 オリゴ糖類がイソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、トレハロース、デキストロースなどの少なくとも一種であり、糖アルコールがソルビトール、マルチトール、マンニトールなどの少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の豆乳チーズの製造方法。
【請求項6】 オリゴ糖類と糖アルコールの少なくとも一種を混合液に対して1〜10重量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の豆乳チーズの製造方法。
【請求項7】 混合液に対する豆乳類の含有量が10〜80重量%であり、チーズ類の含有量が1〜20重量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の豆乳チーズの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、豆乳をベースにしたチーズ風味のデザート様食品である豆乳チーズの製造方法に関し、製造時、或はその後の離水を有効に抑制して、弾力のある独特の食感と風味を長期保全できるものを提供する。
【0002】
【発明の背景】大豆は血液中のコレステロール値を正常に保ち、動脈硬化や心筋梗塞などを予防する働きが知られており、この大豆から得られた豆乳は植物性蛋白を主成分とすることから、動物乳に比べて健康食品としての価値が高い。最近、この豆乳にチーズを加えることにより、豆乳の有する濃厚な香りをまろやかに改善して、デザート感覚で食することができる豆乳チーズへの要望が増している。
【0003】
【従来の技術】(1)従来技術1(特開平3−22953号公報)チーズに各種調味料、香辛料、野菜類、果実類、コーヒー、ココアなどを添加し、この味付けチーズを豆乳に混合し、豆乳凝固剤の存在下で加熱し、凝固させた味付け豆腐の製造法が開示されている。
【0004】(2)従来技術2(特開平6−197689号公報)チーズ類、かまぼこ類、ハム類、餅類、あん類、ジャム類、コンニャク、豆腐、パン類、菓子類などのような組織の最外層が水相である任意の食品を、個別に存在する形態で複数組み合わせた食品(例えば、チーズちくわ等)が開示されている(同公報の請求項及び段落8〜9など参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、豆乳にチーズ類を混合して、豆乳凝固剤の存在下で加熱凝固すると、製造時点、或はその後の時間経過とともに離水現象が起きて、得られた豆乳チーズの食感及び風味は大幅に損なわれるのが実情である。従って、上記従来技術1で得られる味付け豆腐も、商品水準としては不充分である。
【0006】また、上記従来技術2では、組み合わせ候補として羅列された食品にチーズ類と豆腐が記載されているが、実施例にはチーズの貼り合わせ食品やチーズちくわ等が列記されているだけで、チーズ類と豆腐を具体的に組み合わせた食品は示されていないうえ、同従来技術2は個別に存在する形態で組み合わせた食品を対象としており、本発明のような豆乳とチーズ類が単一相で混合された食品とは形態、或は種別が明らかに異なるのである。
【0007】本発明は、豆乳とチーズ類が単一相で均質凝固される形態の食品である豆乳チーズにおいて、長期間に亘り離水を起こさず、独特の食感と風味を良好に保全できるものを新たに開発することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、豆乳チーズを製造するにあたり、豆乳とチーズ類を混合して加熱する際に、豆乳凝固剤に代えて所定の増粘ゲル化剤を使用すると、豆乳とチーズ類が単一相で均質に凝固するとともに、凝固後の離水を有効に防止できること、さらには、この増粘ゲル化剤に加えてオリゴ糖類などを併用すると、この離水防止機能をより強化できることを見い出して、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明1は、増粘ゲル化剤の存在下に豆乳類とチーズ類を混合する工程と、豆乳類とチーズ類を単一相の混合液に加熱する工程と、この加熱混合液を冷却して凝固する工程とからなることを特徴とする豆乳チーズの製造方法である。
【0010】本発明2は、上記本発明1において、増粘ゲル化剤が、カラギーナン、キサンタンガム、タラガントガム、ジェランガム、ペクチン、ローカストビーンガム、アラビアガム、タマリンドガム、寒天、アルギン酸塩、グルコマンナン、ファーセレラン、ゼラチン、カゼインなどの少なくとも一種であることを特徴とする豆乳チーズの製造方法である。
【0011】本発明3は、上記本発明1又は2において、増粘ゲル化剤を混合液に対して0.1〜5重量%含有することを特徴とする豆乳チーズの製造方法である。
【0012】本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、さらに、混合液にオリゴ糖類と糖アルコールの少なくとも一種を加えることを特徴とする豆乳チーズの製造方法である。
【0013】本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかにおいて、オリゴ糖類がイソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、トレハロース、デキストロースなどの少なくとも一種であり、糖アルコールがソルビトール、マルチトール、マンニトールなどの少なくとも一種であることを特徴とする豆乳チーズの製造方法である。
【0014】本発明6は、上記本発明1〜5のいずれかにおいて、オリゴ糖類と糖アルコールの少なくとも一種を混合液に対して1〜10重量%含有することを特徴とする豆乳チーズの製造方法である。
【0015】本発明7は、上記本発明1〜6のいずれかにおいて、混合液に対する豆乳類の含有量が10〜80重量%であり、チーズ類の含有量が1〜20重量%であることを特徴とする豆乳チーズの製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の豆乳チーズは、基本的に、増粘ゲル化剤の存在下に豆乳類とチーズ類を混合し、豆乳類とチーズ類を単一相の混合液に加熱した後、この加熱混合液を冷却・凝固することにより製造される。上記豆乳類とは、常法により磨砕大豆を熱水抽出した豆乳を初め、大豆蛋白粉又は豆乳粉末から調製した豆乳類似物、或は、豆腐の解砕物やペースト状物を包含する概念である。上記豆乳類の濃度(Brix)は、使用するチーズ類の種類、最終製品としての豆乳チーズの食感、風味などに合わせて任意に選択できるが、一般的に5〜25、好ましくは8〜15である。上記豆腐は、もめん豆腐、きぬこし豆腐など任意のものが使用できる。
【0017】上記チーズ類は、ゴーダ、カマンベール、カテージなどのナチュラルチーズを初め、プロセスチーズ、チーズフードなどを包含する概念であり、固形、粉末などの様々の形態のチーズを用いることができる。凝固前の混合液に対する豆乳類とチーズ類の夫々の含有量を示すと、豆乳チーズにプリン状の特有の弾力性と豊かな風味を兼備させるためには、豆乳類が10〜80重量%であり、チーズ類が1〜20重量%であることが好ましい(本発明7参照)。本発明の豆乳チーズはあくまでも植物性蛋白質を主成分とする豆乳をベースにした健康食品であることから、豆乳類を所定以上の含有量で添加する必要があり、また、チーズ風味を付与し、豆乳臭を緩和する見地から、チーズ類を所定以上の含有量で添加する必要がある。
【0018】上記増粘ゲル化剤は、豆乳類とチーズ類の混合液を冷却過程で凝固し、食品組織をゲル化固定して、豆乳チーズの離水を有効に防止できるものであり、具体的には、次の(1)〜(2)に示すものなどを単用又は併用できる。
(1)カラギーナン、キサンタンガム、タラガントガム、ジェランガム、ペクチン、ローカストビーンガム、アラビアガム、寒天、アルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸塩、グルコマンナン、ファーセレラン、タマリンドガムなどの多糖類(2)ゼラチン、カゼインなどのタンパク類上記増粘ゲル化剤では、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム、ゼラチンなどが好ましい。
【0019】上記増粘ゲル化剤の混合液に対する含有量は豆乳濃度、チーズ類の含有量などに応じて適宜調整されるが、一般的に0.1〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%である。増粘ゲル化剤の含有量が0.1重量%より少ないと、保水能が低下して製造時或はその後に豆乳チーズ組織からの離水防止効果が低下し、逆に、5.0重量%を越えると、食品組織が過剰に凝固して、豆乳チーズ特有の弾力のある食感が損なわれる恐れがある。尚、豆乳チーズの凝固に際して、上記増粘ゲル化剤に加えて通常の豆乳凝固剤を併用することもできる。豆乳凝固剤には、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸カルシウム等の2価金属塩、或はグルコノデルタラクトン、乳酸、リンゴ酸、クエン酸等の酸類などの公知の処理剤を使用できる。
【0020】本発明4に示すように、上記増粘ゲル化剤とともに、オリゴ糖類及び/又は糖アルコールを併用すると、豆乳チーズの離水防止効果をさらに補強できる。上記オリゴ糖類は、概ね単位重合度が2〜10程度の糖類を指し、具体的にはイソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、トレハロース、デキストロース、ゲンチオビオース、ラフィノース、スタキオースなどが挙げられ、トレハロース、イソマルトオリゴ糖などが好ましい。また、上記糖アルコールとしては、ソルビトール、マルチトール、マンニトールなどが挙げられる。一方、前記増粘ゲル化剤とオリゴ糖類の組み合わせとしては、カラギーナンとトレハロース、カラギーナンとイソマルトオリゴ糖、ゼラチンとイソマルトオリゴ糖、寒天とデキストロース、キサンタンガムとトレハロース、ファーセレランとキシロオリゴ糖などが好ましい。前記増粘ゲル化剤と糖アルコールの組み合わせとしては、カラギーナンとソルビトール、ゼラチンとソルビトール、ジェランガムとマルチトールなどが好ましい。
【0021】上記オリゴ糖類及び/又は糖アルコールの混合液に対する含有量は豆乳濃度、チーズ類の含有量、増粘ゲル化剤の含有量などに応じて適宜調整されるが、一般的に1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。上記含有量が1重量%より少ないと、増強ゲル化剤との離水防止の相乗効果が現れ難くなり、逆に、10重量%を越えても、離水防止の増強能に余り変化がない。
【0022】豆乳類とチーズ類の混合液には、上記増粘ゲル化剤、オリゴ糖類などの外に、食感をマイルドにし、風味を増す見地から、全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリームなどの乳類を添加できる。また、上白糖、グラニュー糖、黒糖、中双、三温などの甘味料、チーズ系、柑橘系、ベリー系、バニラ、抹茶系、チョコレート系、バナナ系、マンゴー系等の各種フレーバー、エッセンシャルオイルなどを、目的とする豆乳チーズの食味、風味に合わせて適宜添加できる。上記甘味料は混合液に対して2〜20重量%、各種フレーバーは同0.01〜0.3重量%程度の割合で含有するのが良い。尚、前記オリゴ糖類、糖アルコールは甘味料としての役割も有し、甘味度の低さ、或は低カロリー甘味料として好適である。
【0023】本発明の豆乳チーズの製造工程を順次述べると、先ず、豆乳類とチーズ類に増粘ゲル化剤、オリゴ糖類、糖アルコール、甘味料、或はフレーバーを混合し、又は水を追加混合した後に、これらを加熱して単一相の混合液に調製する。単一相の混合液とは、豆乳類、チーズ類が水と油のように分離して異なる相を形成する形態の液ではないものをいう。この場合、豆乳類、チーズ類、各種処理剤の混合手順は、同時に混合しても良いし、時間差を設けて加えても差し支えない。溶解し難いものは、予め温湯に溶かして添加するのが良い。豆乳類が豆腐の場合には、前述したように、ペースト状、或は解砕物として加えられる。チーズ類は粉末、固形、ペースト状などで加えられる。これらの混合物は加熱によって均質な単一相液となる(即ち、チーズ類は溶けて豆乳と均質に混ざり合う)。上記加熱混合液を冷却すると、増粘ゲル化剤の作用で凝固し、特有の弾力性と風味を有する豆乳チーズとなる。上記混合液の冷却は水冷、風冷などの強制冷却、自然冷却を問わない。
【0024】
【発明の効果】(1)本発明の豆乳チーズは、豆乳類とチーズ類を単一相状の混合物として凝固させたもので、特有のプリン様の食感を有するとともに、豆乳の強い香りをチーズ風味で緩和した口当りの良いデザート様食品である。従って、本発明の豆乳チーズは、チーズちくわのような個別に存在する形態を複数組み合わせた冒述の従来技術2の食品とは形態や種別が異なる。また、豆乳チーズは豆乳類とチーズ類を混合するために、例えば、冒述の従来技術1のように製造した場合には、製造時或はその後に離水現象が起きて、独特のツルッとした食感が損なわれ、弾力性が喪失してザラついた性状になり易い。これに対して、本発明では、後述の試験例に示すように、増粘ゲル化剤を混合して保水機能を具備させているため、製造時はもとより、2〜3週間経過しても離水現象の発生を抑制して、弾力のある食感と豊かな風味を保全することができる。
【0025】(2)一般に、オリゴ糖類などは、デンプン使用食品に添加すると老化防止機能を示すことが知られている。そこで、本発明6に示すように、上記増粘ゲル化剤にオリゴ糖類及び/又は糖アルコールを併用すると、豆乳チーズの離水防止機能がより補強されて、豆乳チーズの品質をより長期に保全できる。
【0026】
【実施例】以下、豆乳チーズの製造実施例を順次述べるとともに、製造した豆乳チーズの離水度合の試験例を増粘ゲル化剤を添加しない場合と比較して併記する。尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
【0027】下記に示す豆乳チーズの製造実施例1〜5のうち、実施例5は増粘ゲル化剤の単用例、実施例1は増粘ゲル化剤と糖アルコールの併用例、実施例2〜4は増粘ゲル化剤とオリゴ糖の併用例である。また、実施例1、4〜5は豆乳類に豆乳を使用した例、実施例2はペースト状豆腐の使用例、実施例3は大豆蛋白粉の使用例である。一方、比較例1は、実施例1の増粘ゲル化剤を通常の豆乳凝固剤に代替した例である。
【0028】《製造実施例1》下記の組成で調製した混合物を蒸気二重釜に充填・撹拌した後、当該二重釜を80℃、15分間の条件で加熱し、充填用の合成樹脂容器に移した。次いで、上記充填容器をシール封入して、90℃で30分間ボイル殺菌した後、冷水浸漬により常温まで冷却して、豆乳チーズを得た。
豆乳(Brix:11) 37.8重量%カラギーナン 0.56重量%ソルビトール 5.0重量%上白糖 3.68重量%全粉乳 1.88重量%クリームチーズ粉末 3.78重量%市販チーズ 9.42重量%リン酸水素二カリウム 0.08重量%水 37.8重量%尚、上記市販チーズには固形のQBBチーズを使用した。また、リン酸水素塩はpH調整剤である。
【0029】《製造実施例2》上記製造実施例1を基本としながら、混合物の組成を下記のものに代替するとともに、他の条件は製造実施例1に準拠して豆乳チーズを得た。
きぬこし豆腐 64.9重量%ゼラチン粉 3重量%オリゴ糖 5重量%グラニュー糖 10重量%生クリーム 7重量%ナチュラルチーズ 10重量%リン酸水素二カリウム 0.1重量%上記豆腐は凝固物をペースト状にして混合物に加えた。上記オリゴ糖はイソマルトオリゴ糖を使用した。ナチュラルチーズは固形のまま加えた。
【0030】《製造実施例3》混合物の組成を下記のものに代替するとともに、他の条件は前記製造実施例1に準拠して豆乳チーズを得た。
大豆蛋白粉 10重量%寒天 2重量%デキストロース 3重量%黒糖 17重量%脱脂粉乳 8重量%カテージチーズ 10重量%リン酸水素二カリウム 0.1重量%水 49.9重量%【0031】《製造実施例4》混合物の組成を下記のものに代替するとともに、他の条件は前記製造実施例1に準拠して豆乳チーズを得た。
豆乳(Brix:8) 80.7重量%カラギーナン 1重量%トレハロース 3重量%上白糖 7重量%クリームチーズ 8重量%チーズフレーバー 0.2重量%リン酸水素二カリウム 0.1重量%【0032】《製造実施例5》混合物の組成を下記のものに代替するとともに、他の条件は前記製造実施例1に準拠して豆乳チーズを得た。
豆乳(Brix:10) 69.7重量%キサンタンガム 3重量%上白糖 15重量%モッツァレラチーズ 12重量%ブルーベリーフレーバー 0.2重量%リン酸水素二カリウム 0.1重量%【0033】《比較例1》混合物の組成を下記のものに代替するとともに、他の条件は前記製造実施例1に準拠して豆乳チーズを得た。
豆乳(Brix:12) 37.8重量%グルコノデルタラクトン 0.3重量%上白糖 10.84重量%全粉乳 1.88重量%クリームチーズ粉末 1.88重量%市販チーズ 9.42重量%リン酸水素二カリウム 0.08重量%水 37.8重量%【0034】《豆乳チーズの試験例》そこで、上記実施例1〜5並びに比較例1で得られた各豆乳チーズの製造後の経時変化を、豆乳チーズに特有の弾力性などの食感や風味を中心にして官能試験を行った。先ず、豆乳凝固剤を使用した比較例1は冒述の従来技術1に類する例であり、この比較例1では、製造段階の時点から離水現象が観察され、2〜3日後にはかなりの量の離水が発生し、弾力性が低減してザラついた食感が強まった。また、風味も損なわれて、豆乳チーズとしての商品水準を失っていた。これに対して、上記実施例1〜5では共に離水現象が抑制されて、2週間以上の長期に亘り、豆乳チーズ特有の弾力性と風味が持続した。特に、増粘ゲル化剤とオリゴ糖を併用した実施例2、4、或は増粘ゲル化剤と糖アルコールを併用した実施例1では、3週間以上に亘り弾力性と風味が持続した。増粘ゲル化剤とオリゴ糖の併用例である実施例3では、3週間経過時点で若干離水現象が認められたが、豆乳チーズの性状は実用水準を保持していた。増粘ゲル化剤を単用した実施例5では、2週間経過の時点では弾力性、風味に問題はなかったが、3週間経過時点では離水のために弾力性がやや後退した。
【0035】即ち、豆乳類とチーズ類を増粘ゲル化剤で凝固した豆乳チーズは、通常の豆乳凝固剤を使用したものに比べて、その弾力性や風味を長期に持続できる点で明らかな優位性が確認できた。また、増粘ゲル化剤と、オリゴ糖類又は糖アルコールとの併用は、増粘ゲル化剤を単用する場合に比べて、豆乳チーズの離水防止機能により大きく寄与することも判った。
【出願人】 【識別番号】591187726
【氏名又は名称】但馬屋食品株式会社
【出願日】 平成12年3月30日(2000.3.30)
【代理人】 【識別番号】100092439
【弁理士】
【氏名又は名称】豊永 博隆
【公開番号】 特開2001−275600(P2001−275600A)
【公開日】 平成13年10月9日(2001.10.9)
【出願番号】 特願2000−93081(P2000−93081)