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【発明の名称】 調理用魚肉片
【発明者】 【氏名】石 船 満 夫

【氏名】小 林 良 司

【氏名】岩 崎 秀 司

【氏名】安 田 健 一

【要約】 【課題】魚肉片の美味しさを十分に活かす一方で、調理後の魚臭が顕著に抑制された調理用魚肉片を提供すること。

【解決手段】本発明は、魚肉片11と、魚肉片11の周囲を覆う衣材12と、を備えた調理用魚肉片10である。衣材12は、レモン風味剤12aと、ペッパー風味剤12bとを含んでいる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】魚肉片と、魚肉片の周囲を覆う衣材と、を備え、衣材は、レモン風味剤と、ペッパー風味剤とを含んでいることを特徴とする調理用魚肉片。
【請求項2】魚肉片は、鮭魚肉片であることを特徴とする請求項1に記載の調理用魚肉片。
【請求項3】レモン風味剤は、レモン抽出物製剤またはレモン果汁のいずれかを含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の調理用魚肉片。
【請求項4】レモン風味剤は、更にクエン酸を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の調理用魚肉片。
【請求項5】レモン風味剤は、更にレモン香料製剤を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の調理用魚肉片。
【請求項6】ペッパー風味剤は、種々のメッシュサイズのブラックペッパー、種々のメッシュサイズのホワイトペッパー、ブラックペッパー抽出物及びホワイトペッパー抽出物のうち少なくとも1つを含んでいることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の調理用魚肉片。
【請求項7】レモン風味剤は、魚肉片に対して0.01〜3.0%の比率を占めることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の調理用魚肉片。
【請求項8】レモン風味剤は、魚肉片に対して0.05〜1.0%の比率を占めることを特徴とする請求項7に記載の調理用魚肉片。
【請求項9】ペッパー風味剤は、魚肉片に対して0.005〜2.0%の比率を占めることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の調理用魚肉片。
【請求項10】ペッパー風味剤は、魚肉片に対して0.025〜0.7%の比率を占めることを特徴とする請求項9に記載の調理用魚肉片。
【請求項11】衣材は、魚肉片に対して100%以下の比率を占めることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の調理用魚肉片。
【請求項12】魚肉片は、定型に成形されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の調理用魚肉片。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フライ加工や焼加工等のための調理用魚肉片に係り、とりわけ、調理後の味覚がパンとの組み合わせにおいて好適な調理用魚肉片に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サンドイッチやハンバーガー等の具としての使用を意図した調理用魚肉片は、タラ魚肉片をベースにして、当該タラ魚肉片の周囲を小麦粉またはパン粉からなる衣材で覆ったものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本件発明者らは、魚肉片として鮭魚肉片を利用することを検討していた。従来のように小麦粉またはパン粉からなる衣材で鮭魚肉片を覆ったものは、その調理後に鮭特有の魚臭が発生してしまう。魚臭を感じるような魚肉片は、一般に人気が無く、特に、サンドイッチやハンバーガー等のようなパンとの組み合わせによる使用は非常に困難である。
【0004】本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、魚肉片の美味しさを十分に活かす一方で、調理後の魚臭が顕著に抑制された調理用魚肉片を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、調理後の魚肉片から出る魚臭を抑制すべく、衣材に種々の添加物を加えることを検討し、新しいタイプの調理用魚肉片の試作及び検証を重ねてきた。そして遂に、本件発明を知見するに至った。
【0006】本発明は、魚肉片と、魚肉片の周囲を覆う衣材と、を備え、衣材は、レモン風味剤と、ペッパー風味剤とを含んでいることを特徴とする調理用魚肉片である。
【0007】本発明によれば、レモン風味剤とペッパー風味剤との組み合わせによって、魚肉片の美味しさが十分に活かされる一方で、調理後の魚臭が抑制される。
【0008】魚肉片としては、鮭魚肉片が使用可能である。魚臭が強い鮭であっても、レモン風味剤とペッパー風味剤との組み合わせによって調理後の魚臭が抑制され、パンと組合わせた商品化も十分可能となる。
【0009】レモン風味剤としては、レモン抽出物製剤、レモン果汁等が使用され得る。レモン風味剤には、酸味を補強するためのクエン酸や、香料としてのレモン香料製剤等が添加され得る。一方、ペッパー風味剤としては、種々のメッシュサイズのブラックペッパー、種々のメッシュサイズのホワイトペッパー、ブラックペッパー抽出物、ホワイトペッパー抽出物等が使用され得る。
【0010】好ましくは、レモン風味剤は、魚肉片に対して0.01〜3.0%の比率を占めるように配合される。特に好ましくは、レモン風味剤は、魚肉片に対して0.05〜1.0%の比率を占めるように配合される。
【0011】また、好ましくは、ペッパー風味剤は、魚肉片に対して0.005〜2.0%の比率を占めるように配合される。特に好ましくは、ペッパー風味剤は、魚肉片に対して0.025〜0.7%の比率を占めるように配合される。
【0012】衣材は、通常は、魚肉片に対して100%以下の比率、好ましくは33%程度の比率を占める。
【0013】大量生産のためには、魚肉片がフィッシュブロック等の形態で定型に成形されていることが好ましい。魚肉片1ブロックあたりの重量は、通常120g以下、好ましくは45g程度である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施の形態による調理用魚肉片の概略断面図である。図1に示すように、本実施の形態の調理用魚肉片10は、鮭魚肉片11と、鮭魚肉片11の周囲を覆う衣材12とからなっている。調理用魚肉片10は、この場合、ハンバーガーの具として外食店舗等にて油で揚げられるフライ用魚肉片である。
【0016】鮭魚肉片11は、「フィッシュブロック」と呼ばれる直方体状の所定型に成形されており、その重量は約45gである。
【0017】衣材12は、レモン風味剤12aと、ペッパー風味剤12bと、小麦粉12cと、クラッカー粉12dとを含んでいる。衣材12は、さらに少量のパン粉12eを含んでいるが、省略可能である。衣剤12の重量は15gである。すなわち、鮭魚肉片11に対する比率は3分の1であり、調理用魚肉片10全体の重量は、約60gである。
【0018】本実施の形態のレモン風味剤12aは、クエン酸、レモン香料製剤、レモン抽出物製剤及びレモン果汁の混合剤が用いられ、鮭魚肉片11に対して0.05〜1.00%の比率を占めている。レモン風味剤12aとしては、レモン抽出物製剤及びレモン果汁のいずれか一方が含まれていればよい。クエン酸は、酸味を補うものであり、レモン香料製剤は香料として添加されるものであるが、いずれも省略が可能である。
【0019】また、本実施の形態のペッパー風味剤12bは、種々のメッシュサイズのブラックペッパー、種々のメッシュサイズのホワイトペッパー、ブラックペッパー抽出物及びホワイトペッパー抽出物の混合剤が用いられ、鮭魚肉片11に対して0.025〜0.7%の比率を占めている。
【0020】以上のような調理用魚肉片11が油で揚げられてフィッシュフライにされると、鮭の風味及び美味しさが十分に出る一方で、従来問題となった魚臭は全く感じられない。従って、ハンバーガーの具としてパンに挟まれて、存分に美味しい鮭フライハンバーガーを提供することができる。
【0021】レモン風味剤12aとペッパー風味剤12bとの鮭魚肉片11に対する添加率(配合率)について、本件発明者らが実施した最終的な官能試験の結果を表1に示す。
【0022】
【表1】

表1の結果から、レモン風味剤は、魚肉片に対して0.01〜3.0%、特には0.05〜1.0%の比率を占めるように配合されることが好ましいことが分かる。同様に、ペッパー風味剤は、魚肉片に対して0.005〜2.0%、特には0.025〜0.7%の比率を占めるように配合されることが好ましいことが分かる。
【0023】なお、本実施の形態の衣材12は、鮭魚肉片11に対して3分の1の重量を占めているが、一般に100%以下の任意の比率が選択され得る。
【0024】また、鮭魚肉片11は、大量処理のためには、本実施の形態のように定型に成形されていることが好ましいが、任意の不揃いの切り身であっても本発明は有効に適用され得る。
【0025】また、調理用魚肉片10は、ハンバーガーの具に限られず、サンドイッチの具等、パンと組み合わせた種々の料理に利用され得る。勿論、パンと組み合わされないで利用されてもよい。
【0026】なお、本発明の衣材12は、鮭魚肉片11以外の他の種類の魚肉片、例えばマグロやカツオ等に対しても、魚臭を抑制する作用効果があることが知見された。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、レモン風味剤とペッパー風味剤との組み合わせによって、魚肉片の美味しさが十分に活かされる一方で、調理後の魚臭が抑制された調理用魚肉片を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】597127982
【氏名又は名称】デルマール株式会社
【識別番号】500120705
【氏名又は名称】グリフィス・ラボラトリーズ株式会社
【出願日】 平成12年3月16日(2000.3.16)
【代理人】 【識別番号】100064285
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 一雄 (外3名)
【公開番号】 特開2001−258512(P2001−258512A)
【公開日】 平成13年9月25日(2001.9.25)
【出願番号】 特願2000−74212(P2000−74212)