| 【発明の名称】 |
マウス精子凍結保存用キット |
| 【発明者】 |
【氏名】中潟直己
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| 【要約】 |
【課題】凍結保存した精子の融解後の生存率および運動性が高く、それゆえ高い体外受精率が得られるマウス精子凍結保存用キットを提供すること。
【解決手段】ラフィノースおよび蛋白源を含有するマウス精子の凍結保存用液、ストローおよびシャーレを含むマウス精子凍結保存用キット。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ラフィノースおよび蛋白源を含有するマウス精子の凍結保存用液、ストローおよびシャーレを含むマウス精子凍結保存用キット。 【請求項2】 マウス精子の凍結保存用液中のラフィノースおよび蛋白源の含有量が、それぞれ1重量%〜30重量%および0.1重量%〜20重量%である請求項1に記載のマウス精子凍結保存用キット。 【請求項3】 蛋白源が、スキムミルク、ウシ血清アルブミンおよび血清からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載のマウス精子凍結保存用キット。 【請求項4】 マウス精子の凍結保存用液が水溶液の形態である請求項1〜3のいずれかに記載のマウス精子凍結保存用キット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、体外受精用のマウス精子の凍結保存に関し、より詳細には、凍結保存した精子の融解後の生存率および運動性が高く、それゆえ高い体外受精率が得られるマウス精子凍結保存用キットに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、遺伝子改変雄マウスと市販の雌マウスとの間で体外受精を行い、大量に作出した胚を凍結保存することが行われている。胚の大量作出には高い体外受精率を得ることが必須である。このような体外受精には、凍結保存された雄マウス精子がしばしば用いられている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の保存用液を用いてマウス精子を凍結保存した場合、融解後の精子の生存率および運動性が低く、それゆえ体外受精率が低くなるという問題があった。 【0004】本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、融解後の精子の生存率および運動性が高く、それゆえ高い体外受精率が得られるマウス精子凍結保存用キットを提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に対し、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の通りである。 【0006】本発明のマウス精子凍結保存用キットは、マウス精子の凍結保存用液、ストローおよびシャーレを含む。そのことにより、上記目的が達成される。 【0007】本発明のマウス精子の凍結保存用液は、ラフィノースおよび蛋白源を含有する。 【0008】好適な実施態様において、マウス精子の凍結保存用液中のラフィノースおよび蛋白源の含有量は、それぞれ1重量%〜30重量%および0.1重量%〜20重量%である。 【0009】好適な実施態様において、蛋白源は、スキムミルク、ウシ血清アルブミンおよび血清からなる群より選択される少なくとも1種である。 【0010】好適な実施態様において、マウス精子の凍結保存用液は水溶液の形態である。 【0011】 【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。 【0012】本発明において、凍結保存された精子の融解後の生存率は、全精子数に対する運動性を呈している精子数の割合により決定される。 【0013】本発明において、凍結保存された精子の融解後の運動性は、全精子数に対する前進運動を呈している精子数の割合により決定される。 【0014】本発明において、凍結保存された精子の体外受精率は、体外受精後、2細胞期に発生した胚および未受精卵の数を計測し、以下の式に代入することにより算出される:体外受精率(%)={2細胞期胚の数/(2細胞期胚の数+未受精卵の数)}×100。 【0015】本発明のマウス精子の凍結保存用液は、ラフィノースおよび蛋白源を含有する。 【0016】ラフィノースは、非還元性三糖の1種であり、メリトース、メリトリオース、ゴシポースまたは6G−α−D−ガラクトシルスクロースとも呼ばれる。ラフィノースは、本発明のマウス精子の凍結保存用液において、精子細胞膜を保護し、凍結・融解による細胞膜の損傷を防ぐ作用を奏する。 【0017】本発明のマウス精子の凍結保存用液中のラフィノースの含有量は、好ましくは1重量%〜30重量%、より好ましくは10重量%〜25重量%、最も好ましくは15重量%〜21重量%である。含有量が1重量%より少ない場合、融解後の精子の運動性が極端に低下するという問題があり、30重量%より多い場合、短時間の保存でも、作製した凍結保存用液中にラフィノースの結晶が析出してくるという問題がある。 【0018】蛋白源は、本発明のマウス精子の凍結保存用液において、ラフィノースの精子細胞膜に対する保護効果をより高める作用を奏する。蛋白源の例としては、例えば、スキムミルク、ウシ血清アルブミン、血清などが挙げられる。カゼイン、アルブミン、グロブリン、プロテオース、ペプトンなど種々の蛋白を含有し、それゆえ複合的保護効果を奏する理由から、スキムミルクが好ましい。これらの蛋白源は、単独で使用してもよく、また組み合わせて使用してもよい。 【0019】本発明のマウス精子の凍結保存用液中の蛋白源の含有量は、好ましくは0.1重量%〜20重量%、より好ましくは1重量%〜10重量%、最も好ましくは2重量%〜4重量%である。含有量が0.1重量%より少ない場合、保護効果がほとんど認められないという問題があり、20重量%より多い場合、凍結保存用液中の浸透圧が高くなることにより、精子の生存性が低下するという問題がある。 【0020】本発明のマウス精子の凍結保存用液の形態は、特に限定されないが、好ましくは溶液であり、より好ましくは水溶液である。水溶液に用いる水としては、蒸留水、注射用蒸留水などが好ましい。 【0021】本発明のマウス精子の凍結保存用液は、ラフィノースおよび蛋白源を、例えば水に溶解することにより調製され、次いで、例えばミリポアろ過装置を用いてろ過滅菌され、容器(例えば、アンプル、バイアルなど)に注入され、そして封入される。もっとも、ラフィノースおよび蛋白源は、一緒に、または両者を別個に容器(例えば、アンプル、バイアル等)に保存してもよい。その際、少なくとも一方を水溶液としてもよく、また両者を水溶液としてもよく、さらには下記に説明するキットの構成として水のみを容器、例えばアンプル等に充填して保存し、用時に水溶液としてもよい。 【0022】本発明のマウス精子の凍結保存用液は、ラフィノースおよび蛋白源を含有することにより、凍結保存した精子の融解後の生存率および運動性が高く、それゆえ高い体外受精率が得られるという効果を奏する。 【0023】本発明のマウス精子凍結保存用キットは、上記マウス精子の凍結保存用液、ストローおよびシャーレを含む。 【0024】ストローは、凍結保存用液に懸濁させたマウス精子を充填し、凍結保存するためのいわゆる凍結保存容器として機能する。ストローの内径および長さは特に限定されないが、精子凍結時の温度における均一性の理由から、内径0.5mm〜3mmが好ましい。 【0025】シャーレは、凍結保存用液中のマウス精子懸濁液を作製するために使用される。本発明の凍結保存用キットに用いられるシャーレの一実施態様を図1に斜視図にて示す。図1はシャーレ1の上面図であり、シャーレ1にはウェル2が好適には4つ設けられている。シャーレ1はフタ(図示せず)を有する。なお、図1には4つのウェル2が図示されているが、ウェル2の数は特に4つに限定されない。しかしながら、摘出した精巣上体尾部上の血液を取り除くために、ラフィノースを含む凍結保存用液で洗浄しなければならないため、ウェル2の数は偶数が好ましい。 【0026】上記ストローおよびシャーレは、エチレンオキシドグリコール(EOG)滅菌された後包装される。 【0027】本発明のマウス精子凍結保存用キットはまた、必要に応じて外箱および/または取扱説明書を含み得る。 【0028】次に、本発明のマウス精子凍結保存用キットを用いてマウス精子を凍結保存する手順の一例を説明する。 【0029】(精子の凍結保存) 1.成熟雄マウス(12週齢以上)の精巣上体尾部2個をシャーレ(4ウェルマルチディッシュ)内の4つのウェル内の100μlの凍結保存用液中に移し、精巣上体管を細切後、シャーレを1分間振盪させ、精子を凍結保存用液中に懸濁する。 【0030】2.ストローへの精子懸濁液の充填(a)まず、ストローを1mlのシリンジに装着し、培養液(HTF)を約100μl吸引する。すなわち、精子懸濁液は1本のストローに少量しか充填されないため、そのまま凍結に使用される液体窒素中に保存するとストローが液体窒素表面に浮いてしまうので、ストローの容積の約半分の培養液を「おもり」として充填する。培養液としては、HTF、TYH、mWMおよびR18S3が例示される。 【0031】(b)シャーレのフタに10μlの精子懸濁液を取り、充填した培養液との間に10mmの空気相を挟んで精子懸濁液をストローに充填する。 【0032】(c)ストローの両端部に10mmの空気相を作製し、シーラーで封止する。 【0033】上記(b)および(c)において、空気相は、培養液および精子懸濁液が凍結することにより膨張するため、そのクッションとして設けられる。 【0034】3.凍結用フロートに精子を充填したストローを入れ、液体窒素保管器内の液体窒素表面に静置する。 【0035】4.約15分間静置後、フロートを液体窒素中に浸漬し、精子を凍結保存する。 【0036】上記のようにして凍結保存されたマウス精子は、用時に融解され、そして例えば、凍結保存された未受精卵または透明帯切開卵子と共に体外受精に供され得る。未受精卵の凍結保存、精子の融解、未受精卵の融解、透明帯切開術および体外受精は、当該分野で公知の従来の手順に従って行われ得る。参考のために以下にそれらの手順を示す。 【0037】(未受精卵の凍結保存) 1.成熟雌マウスに、5単位/匹の妊馬血清性腺刺激ホルモン(PMS)を腹腔内注射し、その48時間後に5単位/匹のヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)を腹腔内注射して過排卵処理を施す。hCG注射14時間後、過排卵処理を施した雌マウスの卵管膨大部より卵子塊を採取し、ヒアルロニダーゼ処理により卵丘細胞を除去して未受精卵を得る。得られた未受精卵を20%牛胎仔血清(FCS)を含む培養液(HTF)内で10分間培養する。 【0038】2.室温にて1M ジメチルスルホキサイド(DMSO)を含むリン酸緩衝液溶液のドロップ(100μl)をシャーレに作製する。作製するドロップの数は、凍結チューブの本数+1(例えば、凍結チューブが3本の場合、4個のドロップ)である。 【0039】3.上記1.で培養した未受精卵を1M DMSOを含むリン酸緩衝液溶液の1つのドロップへ静かに移す。 【0040】4.未受精卵がシャーレの底に沈んだら、残りの1M DMSOを含むリン酸緩衝液溶液のドロップに未受精卵を均等に分けて移す(通常、1ドロップ当り40個の未受精卵)。 【0041】5.20μl用のオートピペッターを用いて、5μlの1M DMSOを含むリン酸緩衝液溶液と共に未受精卵を凍結チューブに移し、予め0℃にしておいた冷却装置に移す。なお、冷却装置は、ブロッククーラー(CHT−100、IWAKI)あるいはラブトップクーラー(5115−0012、ナルゲン)を用いる。あるいは、氷水を用いて冷却してもよい。 【0042】6.5分後、予め0℃に冷却しておいた簡易ガラス化保存用液(DAP213:2M DMSO、1Mアセトアミドおよび3Mプロピレングリコールを含むリン酸緩衝液)95μlを凍結チューブの管壁を伝わらせて静かに添加する。なお、上記4.における0℃、1M DMSOを含むリン酸緩衝液溶液での平衡時間が多少延びても、融解後の未受精卵の生存性には影響しない。従って、数本の凍結チューブを同時に凍結する場合は、最後の凍結チューブを0℃の冷却装置に移してから5分後に、DAP213を添加する。 【0043】7.さらに5分後、凍結チューブをケーンに装着し、直ちに液体窒素中に浸漬し、未受精卵を凍結保存する。なお、ケーンは液体窒素中で予め冷却しておく。また、数本の凍結チューブを同時に凍結する場合は、上記6.の操作時と同様、最後の凍結チューブにDAP213を添加してから5分後に、凍結チューブをケーンに装着し、液体窒素内に浸漬する。 【0044】(精子の融解) 1.凍結保存しているストローを液体窒素中から取り出し、37℃の温水中に浸漬する。 【0045】2.15分間放置後、温水からストローを引き上げ、ストローの表面の水分を紙でぬぐった後、精子懸濁液側のシール部を切り取って精子懸濁液のみをシャーレに取り出す。 【0046】3.精子懸濁液1〜2μlを、マイクロピペッターを用いて、予め作製しておいた200μlの受精用培地(HTF)のドロップに移し、このドロップをパラフィンオイルで被覆し、1時間前培養する。この精子懸濁液を体外受精に供する。 【0047】(体外受精) 1.1時間前培養した精子懸濁液の濃度を算定する。 【0048】2.未受精卵の入ったドロップの精子濃度が1μlあたり200精子になるように、精子懸濁液の一部を未受精卵のドロップに導入する。 【0049】3.3時間後に卵子を新鮮な培養液(HTF)で洗浄し、2細胞期へ発生した胚のみを選別する。 【0050】(透明帯切開術)凍結保存した精子の運動性が低い場合は、透明帯切開卵子を用いて体外受精を行う。 【0051】1.シャーレの中央に100μlの0.3Mスクロースを含むリン酸緩衝液溶液(BSAを含まないもの)のドロップを作製し、ドロップ上部に30〜40個の卵丘除去卵子を少量の培養液と共に移す。 【0052】2.すべての卵子が完全に沈み、シャーレの底に付着したら、ドロップを流動パラフィンで被覆する。 【0053】3.30Gの注射針で透明帯の一部を切開する。すなわち、ゆっくりと針先を下ろして、卵子の上部に触れたら針先を透明帯に押し付け、シャーレの底を傷つけるように手前に引くことにより透明帯を切開する。 【0054】4.すべての卵子の透明帯を切開し終えたら、4%BSAおよび0.3Mスクロースを含むリン酸緩衝液溶液を20μl加え、透明帯切開側とは逆の方向からピペッティングすることにより、卵子をシャーレの底から剥がす。 【0055】5.卵子を注意深く回収し、HTFで洗浄後、体外受精に供する。 【0056】得られた2細胞期胚は、上記(未受精卵の凍結保存)と同様の手順を用いて凍結保存され得、そして凍結保存された胚は、当該分野で公知の従来の手順を用いて融解され、例えば、当該分野で公知の経卵管壁卵管内移植法により雌マウスに移植され得る。参考のために以下にその手順を示す。 【0057】(経卵管壁卵管内移植法) (a)受容雌の準備1.受容雌には、Jcl:MCH(ICR)を用いる。移植前日の夕方3時〜5時に雌マウスの外陰部を観察して発情前期にあるものを選び、精管結紮雄マウスと同居させる。 【0058】2.雄マウスと同居させた翌日、膣栓を確認した雌マウスを受容雌として用いる。 【0059】3.ネンブタールで麻酔をした受容雌の側面中央の毛を刈り、腹壁を切開する。 【0060】4.卵巣・卵管・子宮を体外に露出させ、卵巣に付着した脂肪をクレンメで固定する。 【0061】(b)胚とキャピラリーの準備1.200μlのmWMのドロップをシャーレの中央に作製し、20個の胚を入れる。 【0062】2.キャピラリー(外径200〜250μm)に空気と培養液とを2〜3mm間隔で交互に吸引し、その先端に約10個の胚を吸引する。 【0063】(c)移植1.卵管采および膨大部を確認し、両者間の卵管壁の一部をノエス剪刀で直径の約1/2〜2/3程度切開する。 【0064】2.膨大部側卵管壁を細胞用マイクロピンセットでつまみあげ、その開口部から胚を含むキャピラリーを膨大部側の卵管内に挿入する。 【0065】3.膨大部に空気の泡が2〜3個入るまで静かに息を吹き込む。空気の泡を一緒に吹き込むことにより、胚が膨大部に到着したことを確認する。 【0066】4.クレンメを外し、卵巣・卵管・子宮を静かに体内に戻す。 【0067】5.皮膚をオートクリップで止めて、麻酔がさめるまでマウスを保温する。 【0068】以上のように、本発明のマウス精子凍結保存用キットを用いてマウス精子を凍結保存することにより、高い体外受精率で体外受精を行うことができる。 【0069】 【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に示す。 【0070】(実施例1)ラフィノースおよびスキムミルクを、それらの含有量がそれぞれ18重量%および3重量%となるように蒸留水に溶解し、凍結保存用液を調製した。 【0071】(実施例2)上記実施例1で調製した凍結保存用液を、ミリポアろ過装置を用いてろ過滅菌し、アンプルに注入し、そして封入した。次いで、内径1.2mmのストローおよび4ウェルシャーレをエチレンオキシドグリコール滅菌し、それぞれ別個に包装した。これらアンプル、ストローおよびシャーレを組み合わせ、凍結保存用キットを作製した。 【0072】(実施例3)内径1.8mmのストローを用いたこと以外は、実施例2と同様にして凍結保存用キットを作製した。 【0073】〔試験例〕上記実施例2および3で作製した凍結保存用キットを用いてマウス精子を凍結保存し、融解後の生存率および運動性、ならびに体外受精率を評価した。 【0074】(凍結保存した精子の融解後の生存率)凍結保存した精子の融解後の生存率を、融解した精子懸濁液を精子活力検査板に滴下し、顕微鏡下で5視野を観察して、全精子数に対する運動性を呈している(少しでも動きのある)精子数の割合、すなわち、(運動性を呈している(少しでも動きのある)精子数)÷(全精子数)×100により決定した。 【0075】(凍結保存した精子の融解後の運動性)凍結保存した精子の融解後の運動性を、上記(凍結保存した精子の融解後の生存率)と同様の検査法により、全精子数に対する前進運動を呈している精子数の割合、すなわち、(前進運動を呈している精子数)÷(全精子数)×100により決定した。 【0076】(体外受精率の決定)体外受精後、2細胞期へ発生した胚および未受精卵を回収し、それらの数を計測した。得られた数を以下の式に代入し、体外受精率を計算した:体外受精率(%)={2細胞期胚の数/(2細胞期胚の数+未受精卵の数)}×100。 【0077】(試験例1〜10)上記実施例2および3で作製した凍結保存用キットを用いてマウス精子を凍結保存し、融解後の生存率および運動性、ならびに体外受精率を評価した:57BL/6J雄マウス(12週齢)の精巣上体尾部を摘出して切開し、漏出した精子塊を凍結保存用液(試験例1〜4:120μL、試験例5〜10:100μL)中に懸濁した。得られた懸濁液(試験例1〜4:9μL、試験例5〜10:5μL)をストロー内に封入した。このストローを前処理した後、液体窒素内に1時間浸置した。その後、ストローを液体窒素内より取り出し、37℃の温水中に15分間放置し、精子を融解した。次いで、融解した精子をストローから取り出し、HTF培地(100μL)に懸濁し、上記方法に従って直ちに精子生存率および運動性を決定した。その結果を表1に示す。 【0078】なお、上記前処理とは、(1)ストローを液体窒素液表面(気層)に15分間放置する;あるいは(2)ストローをディープフリーザー内にアルミブロックをスタンドとして1時間放置する、のいずれかである。 【0079】 【表1】
【0080】表1から分かるように、本発明の凍結保存用キットを用いた試験例では、凍結保存した精子の融解後の生存率および運動性は高かった。 【0081】 【発明の効果】本発明によれば、凍結保存した精子の融解後の生存率および運動性が高く、それゆえ高い体外受精率が得られるマウス精子凍結保存用キットを提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】596156990 【氏名又は名称】セアック吉富株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月19日(2000.5.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080791 【弁理士】 【氏名又は名称】高島 一
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| 【公開番号】 |
特開2001−328901(P2001−328901A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月27日(2001.11.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−149039(P2000−149039) |
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