| 【発明の名称】 |
油性フロアブル固形製剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】小川 一輝
【氏名】鈴木 保
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| 【要約】 |
【課題】有効成分の保存安定性が向上した油性フロアブル固形製剤の提供すること。
【解決手段】水溶性担体に水難溶性の固体の農薬有効成分、分散媒、水溶性担体及び分散剤を含有することを特徴とする油性フロアブル固形製剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】水難溶性で固体の農薬有効成分、分散媒、水溶性担体及び水中分散剤を含有することを特徴とする油性フロアブル固形製剤。 【請求項2】さらに油中分散剤を含有する請求項1記載の油性フロアブル固形製剤。 【請求項3】前記水溶性担体の吸油量が10ml/100g以上である請求項1又は2に記載の油性フロアブル固形製剤。 【請求項4】前記農薬有効成分の平均粒子径が0.2〜100μmである請求項1〜3のいずれかに記載の油性フロアブル固形製剤。 【請求項5】前記農薬有効成分が殺虫剤有効成分である請求項1〜4のいずれかに記載の油性フロアブル固形製剤。 【請求項6】水溶性フィルムに包装されている請求項1〜5記載のいずれかに記載の油性フロアブル固形製剤。 【請求項7】農薬有効成分を分散媒に分散して油性懸濁液とし、該油性懸濁液を水溶性担体に含浸させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の油性フロアブル固形製剤の製造法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水希釈時の水中懸濁性に優れ、油相の遊離が殆どみられず、また保存安定性が向上した油性フロアブル固形製剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、効力向上や有効成分の拡展性をあげるため等に、油中懸濁製剤は幅広く研究されているが、水への稀釈時に水中懸濁性に優れず、数時間経過すると油相の遊離が水面で見られるという問題があり、活性成分の濃度勾配が生じやすく、薬害や効力に大きな問題が生じやすい。また、有効成分と溶媒との比重格差の影響から有効成分の沈降が問題になっている。また、水ベースのフロアブル剤と比較し、有効成分を懸濁している溶媒は比較的粘性が高く取扱に問題もあった。更に有効成分の保存安定性にも問題が生じやすく、各種の沈降防止剤等が検討されているが、いまだ解決されていない。また、乳剤を固形化する固形乳剤という概念があるが、この場合は農薬有効成分が溶媒に溶解しており、水稀釈時に油滴となり分散しているが、含有している溶媒及び希釈水に対して溶解性が低い農薬有効成分への適応例は全くない。またこの理由には水への希釈の際に有効成分と油滴の分散が難しかったことにもよる。更に、溶媒及び水難溶性の農薬有効成分を水不溶性の担体であるクレー、ホワイトカーボン等に担持させて水へ希釈して散布する水和剤が考えられるが、水不溶性の吸油性のある担体等は水稀釈時にその内部に有効成分や油滴を閉じこめる傾向があり、油滴に有効成分の共力効果がある場合や有効成分が外部へ放出されない場合には効力的に問題となる、さらには水希釈時の油成分による分散不良等を起こしやすい問題がある。 【発明が解決しようとする課題】水希釈時の水中懸濁性に優れ、油相の遊離が殆どみられず、また保存安定性が向上した農薬製剤を提供することである。 【0003】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を解決するために検討した結果、本発明を見出したものである。即ち、本発明は、(1)水難溶性で固体の農薬有効成分、分散媒、水溶性担体及び水中分散剤を含有することを特徴とする油性フロアブル固形製剤、(2)さらに油中分散剤を含有する(1)記載の油性フロアブル固形製剤、(3)前記水溶性担体の吸油量が10ml/100g以上であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の油性フロアブル固形製剤、(4)前記農薬有効成分の平均粒子径が0.2〜100μmである(1)〜(3)のいずれかに記載の油性フロアブル固形製剤、(5)前記農薬有効成分が殺虫剤有効成分である(1)〜(4)のいずれかに記載の油性フロアブル固形製剤、(6)水溶性フィルムに包装されている(1)〜(5)記載のいずれかに記載の油性フロアブル固形製剤、(7)農薬有効成分を分散媒に分散して油性懸濁液とし、該油性懸濁液を水溶性担体に含浸させることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の油性フロアブル固形製剤の製造法、に関する。 【0004】 【発明の実施の形態】 【0005】本発明で用いることができる農薬有効成分は、水希釈時に固体の微粒子となって懸濁している状態を示せば使用が可能であり、好ましくは水に対して500重量ppm(20℃)以下の溶解度であるものが好ましい。また、農薬有効成分は常温(20℃)で固体であるものが用いられるが、油性フロアブル固形製剤の製造時・施用時を通じて固体でありつづけることが好ましい。また、殺虫剤有効成分、殺ダニ剤有効成分、除草剤有効成分、殺菌剤有効成分などを農薬有効成分として用いることができ、以下に例示する。 【0006】殺虫,殺ダニ剤有効成分としては、N'−tert-ブチル−N'−(4−エチルベンゾイル)−3,5−メジメチルベンゾヒドラジド(一般名:テブフェノジド)等のヒドラジン系有効成分、1−ナフチル−N−メチルカーバメート(一般名:NAC)、2−(エチルチオメチル)フェニル=メチルカルバマート(一般名:エチオフェンカルブ)、S−4−フェノキシブチル=ジメチルチオカルバマート(一般名:フェノチオカルブ)等のカーバメート系有効成分、O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジルホスホロチオエート(一般名:クロルピリホス)、3−ジエトキシホスホリルチオメチル−6−クロロベンズオキサゾロン(一般名:ホサロン)、2−メトキシ−4H−1,3,2−ベンゾジオキサホスホリン−2−スルフィド(一般名:サリチオン)等の有機リン系有効成分、(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル=(1R,3S)−2,2−ジメチル−3−(1,2,2,2−テトラブロモエチル)シクロプロパンカルボキシラート(一般名:トラロメトリン)、(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル=(RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブタノアート(一般名:フェンバレレート)、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル=3−フェノキシベンジル=エーテル(一般名:エトフェンプロックス)等のピレスロイド系有効成分;trans −5−(4−クロロフェニル)−N−シクロヘキシル−4−メチル−2−オキソチアゾリジン−3−カルボキサミド(一般名:ヘキシチアゾクス)、1−(4−クロロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア(一般名:ジフルベンズロン)、1−〔3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2−ピリジルオキシ)フェニル〕−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア(一般名:クロルフルアズロン)等の尿素系有効成分が挙げられる。 【0007】除草剤有効成分としては、1−(α、α−ジメチルベンジル)−3−(4−メチルフェニル)ウレア(一般名:ダイムロン)、1−(2−クロルベンジル)−3−(α、α−ジメチルベンジル)ウレア(一般名:JC−940)、o−(3−ターシャリーブチルフェニル)N−(6−メトキシ−2−ピリジル)−N−メチルチオカーバメート(一般名:ピリブチカルブ)、2,4−ジクロルフェニル−4−ニトロフェニルエーテル(一般名:ニトロフェン)、2,4−ジクロルフェニル−3−メトキシ−4−ニトロフェニルエーテル(一般名:X−52)、メチル 5−(2,4−ジクロルフェノキシ)−2−ニトロベンゾエート(一般名:ビフェノックス)、2−ベンゾチアゾ−ル−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド(一般名:メフェナセット)、2−ブロム−N−(α、α−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルブタナミド(一般名:ブロモブチド)、2−クロル−N−(3−メトキシ−2−チエニル)−メチル−2’,6’−ジエチルアセトアニリド(一般名:NSK−850)、2−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−4−エチルアミノ−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン(一般名:ジメタメトリン)、5−ターシャリーブチル−3−(2,4−ジクロル−5−イソプロポキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−(3H)−オン(一般名:オキサジアゾン)、4−(2,4−ジクロルベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−フェナシルオキシ−1H−ピラゾール〔ピラゾキシフェン〕,4−(2,4−ジクロル−3−メチルベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−(4−メチルフェナシルオキシ)−1H−ピラゾール(一般名:ベンゾフェナップ)、2−(2,4−ジクロル−3−メチルフェノキシ)−プロピオンアニリド〔クロメプロップ〕、2−(2−ナフトキシ)プロピオンアニリド(一般名:ナプロアニリド)、2,4−ビス(イソプロピルアミノ)−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン(一般名:プロメトリン)、2,4−ビス(エチルアミノ)−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン(一般名:シメトリン)等。 【0008】殺菌剤有効成分としては、O−2,6−ジクロロ−p−トリル=O,O−ジメチルホスホロチオアート(一般名:トルクロホスメチル)、3’−イソプロポキシ−2−メチルベンズアニリド(一般名:メプロニル)、α,α,α−トリフルオロ−3’−イソプロポキシ−O−トルアニリド(一般名:フルトラニル)、1−(4−クロロベンジル)−1−シクロペンチル−3−フェニル尿素(一般名:ペンシクロン)、N−トリクロロメチルチオテトラヒドロフタルイミド(一般名:キャプタン)、3−(3,5−ジクロロフェニル)−N−イソプロピル−2,4−ジオキソイミダゾリジン−1−カルボキサミド(一般名:イプロジオン)、ジンクエチレンビスジチオカーバメート(一般名:ジネブ)、ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド(一般名:チウラム)、テトラクロロイソフタロニトリル(一般名:TPN)、4,5,6,7−テトラクロロフタリド(一般名:フサライド)、3,4,5,6−テトラクロロ−N−(2,3−ジクロロフェニル)フタルアミド酸(一般名:テクロフタラム)、O−エチル−S,S−ジフェニルジチオホスフェート(一般名:EDDP)、N−(3,5−ジクロロフェニル)−1,2−ジメチルシクロプロパン−1,2−ジカルボキシミド(一般名:プロシミドン)、(E)−4−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−N−(1−イミダゾール−1−イル−2−プロポキシエチリデン)−O−トルイジン(一般名:トリフルミゾール)、6−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−3(2H)−ピリダジノン(一般名:ジクロメジン)等。 【0009】農薬有効成分は、水希釈時の水への分散性や農薬有効成分の効力の観点から、その平均粒子径を0.2〜100μmに調整しておくことが好ましい。 【0010】本発明において用いうる分散媒としては、農薬有効成分と混合した時に該農薬有効成分の少なくとも一部を分散することができるものであればよい。例えば、用いられる農薬有効成分をあまり溶かさない溶媒を分散媒として用いるのがよく、通常、用いられる農薬有効成分の溶解度が20重量%以下(20℃)、更には5%重量以下(20℃)となる溶媒を分散媒として用いることが好ましい。また、用いる農薬有効成分を良好に溶解させる溶媒であっても、その使用量を減らすことによって該農薬有効成分を溶け残らせ、溶け残った農薬有効成分を分散することによって、分散媒としても用いることができる。農薬有効成分の50%以上、さらには80%以上を溶解せずに分散状態にできる分散媒を採用することが好ましい。また、分散媒は、水難溶性であることが好ましく、500重量ppm(20℃)以下の溶解度の溶媒を分散媒として用いると、油性フロアブル固形製剤を水に希釈した時に、水中に分散媒を良好に分散させることができ、農薬有効成分の効力向上に寄与することもできる。このような分散媒の具体例としては、以下のものが挙げられ、これらのうち1種を単独でまたは2種以上を併用して分散媒として用いることができるが、これらに限定されるものではない。 【0011】パパヤ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、オリーブ油、ヒマシ油、落花生油、菜種油、亜麻仁油、きり油、ひまわり油、棉実油、大豆油などがの植物油、キシレン、1,3,5,−トリメチルベンゼン、メチルナフタレン、1−フェニル−1−キシリルエタン、ドデシルベンゼン等の鉱物油。 【0012】本発明において用いることができる水溶性担体の具体例としては、水溶性の無機化合物、例えば、塩酸、硫酸、硝酸又は酢酸のカリウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等が、更に有機化合物として、蔗糖、乳糖、デキストリン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アミノ酸、アルケニルコハク酸エステル化澱粉等があげられるがこれに限定されるものではない。 【0013】水溶性担体への分散媒又は油中懸濁液の含浸の際に、水溶性担体表面に油滴等が浸みだす場合は、吸油量が10ml/100g以上の水溶性担体を使用することが望ましい。より好ましくは30ml/100g以上、更に好ましくは50ml/100g以上がよい。 【0014】上記記載の水溶性担体の吸油量測定は次の方法で行った。サンプル100gを500mlの三角フラスコに入れ白灯油を添加し、よく手振りでかき混ぜ、サンプルの吸油量が落ち始め、白灯油がフラスコの壁面に付着し、含浸できなくなった白灯油が壁面に付着し始めたところを終点とし、その時点での白灯油添加量(ml)から吸油量を求める。 【0015】本発明において用いることができる分散剤としては水中分散剤が挙げられ、必要に応じて油中分散剤を合わせて用いることもできる。 【0016】本発明において用いることができる水中分散剤は、油性フロアブル固形製剤を水へ希釈する際、水溶性担体の水への溶解後に農薬有効成分や分散媒の油滴の水への懸濁状態を好ましい状態にするために用いられ、下記のような水中分散剤を例示することができる。 【0017】ゼラチン、アラビアガム、カゼイン、デキストリン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子、脂肪酸石鹸、エーテルカルボン酸、エーテルカルボン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸との縮合物の塩、高級アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、ジアルキルスルホこはく酸塩、高級脂肪酸アミドのスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、硫酸化油、リン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、ポリアミンまたはアミノアルコール脂肪酸誘導体のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩、水酸基を有する四級アンモニウム塩、エーテル結合を有する四級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤、カルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールのホルマリン縮合物、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン化油脂、多価アルコールエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等の非イオン性界面活性剤などが挙げられるがこれに限定されるものではない。 【0018】本発明において用いることができる油中分散剤は、油性フロアブル固形製剤の水希釈時に農薬有効成分と分散媒が互いにはじく等の問題が生じる場合に用いると好ましい。また、農薬有効成分を散媒中で微粉砕する際、粉砕効率がよくなく微粒子化しない場合にも、油中分散剤を用いることが好ましい。油中分散剤は粉砕効率を上げ、更に有効成分と分散媒との濡れを向上させる効果もあり、ポリカルボン酸型高分子活性剤等が例示できるがこれに限定されるものではない。 【0019】使用者の有効成分への接触を防ぐために本発明の油性フロアブル固形製剤は水溶性フィルムで包装すると更に汎用性があがり、好ましい。本発明で使用可能な水溶性フィルムは水と接触し溶解するものであれば使用することができ、その例として以下のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。 【0020】ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸またはその塩、デンプン、ゼラチン等の1種または2種以上。 【0021】本発明の油性フロアブル固形製剤においては、更に必要に応じて添加物を添加することができる。本発明において用いることができる添加物としては、共力剤,防黴剤,着色剤、芳香剤などを例示することができる。 【0022】本発明の油性フロアブル固形製剤の各成分の組成比は、水に希釈した時に農薬有効成分及び分散媒が水に良好に懸濁するように決めればよく、特に限定はないが、製剤としての安定性や保管の容易性などの観点から、水溶性担体からその他の成分、特に分散媒が浸みだすがごとくの状態は好ましくなく、分散媒の使用量は水溶性担体へ含浸させることができる範囲内とすることが好ましい。更に好ましくはさらさらのパウダー状が最も取扱の面及び保存時の固結等の防止の観点からすると望ましい。これらの組成としては、例えば、水溶性担体が塩化カリウムの粒剤(塩化カリウム99%、ポリアクリル酸ソーダ1%)またはグラニュー糖の場合、100重量部に対し、分散剤は0.5重量部〜15重量部、溶剤は3〜30重量部が好ましく、また、ゼラチン、澱粉またはその誘導体等の単独若しくはその混合品は、100重量部に対し、分散剤は0.5重量部〜20重量部、溶剤は3〜50重量部が好ましいが、これらに限定されるものではない。 【0023】本発明の油性フロアブル固形製剤の製造法としては、水性担体以外の成分で予め油中懸濁液の調製しこれを水性担体に含浸させて油性フロアブル固形製剤を製造するのが好ましい。この製造法を用いると、油中懸濁液を調製する段階で、分散媒中湿式粉砕を行うことにより農薬有効成分の粒子径を調整することもできる。 【0024】油中懸濁液の製造方法には以下の方法が挙げられるが、分散媒中に有効成分が懸濁した状態が作製できればよく下記方法に限定されるものではない。 (1)分散媒に、農薬有効成分及び必要により用いられる油中分散剤や水中分散剤等をサンドグラインダーミル(五十嵐機械製造(株))等で湿式粉砕して油中懸濁液を得る方法。 (2)農薬有効成分を予めハンマーミル等で粗めに乾式粉砕し、その後(1)方法と同様にサンドグラインダーミルで湿式粉砕して油中懸濁液を得る方法。 (3)農薬有効成分を超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業(株))等で乾式粉砕で微粉砕し、その微粒子を分散媒等にそのまま加え、撹拌して油中懸濁液を得る方法。 【0025】なお、良好な油中懸濁液を得るためには、農薬有効成分が0.001〜50重量%、水中分散剤が0.5〜20重量%、油中分散剤が0.5〜15重量%、分散媒が40〜95重量部の組成が好ましく、粒径が10μm以下の油中懸濁液を作製する場合には湿式粉砕のサンドグラインダーミル等が好ましく、100gスケールの製造では1000rpm以上の回転数での粉砕が効率的である。しかし、粉砕効率がよい農薬有効成分等は超音速ジェット粉砕機等の乾式粉砕を行い、その他成分に撹拌しながら加えることで油中懸濁液を得ることが経済的にも好ましい。粒径が10μm以上ではハンマーミルや超音速ジェット粉砕機等が好ましい。 【0026】本発明の油性フロアブル固形製剤は所定濃度に希釈し、固体農薬有効成分及び溶剤(分散媒)の懸濁液としたのち、これを農園芸作物に散布したり、土壌散布などして使用することができ、また水田などには水に希釈することなくそのまま水田水中に投与して使用してもよい。 【0027】 【実施例】以下、本発明を実施例および試験例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。 【0028】実施例1超音速ジェット粉砕機で15μmまで粉砕したテブフェノジド5重量部、ハイゾールSAS−296(商品名、日本石油製、芳香族溶媒)85重量部、ニューカルゲンDZ−2(商品名、竹本油脂製、水中分散剤)10重量部をグラニュー糖900重量部に含浸させ、0.5重量%テブフェノジド油性フロアブル固形製剤を得た。 【0029】実施例2テブフェノジド5重量部、ハイゾールSAS−296(商品名、日本石油製、芳香族溶媒)80重量部、ホモゲノールL95(商品名、花王製、油中分散剤)5重量部、ニューカルゲンDZ−2をサンドグラインダーミル 1951rpmで1時間湿式粉砕し、平均粒径5μmの油中懸濁液を得た。この油中懸濁液10重量部をグラニュー糖90重量部に含浸させ、0.5重量%テブフェノジド油性フロアブル固形製剤を得た。 【0030】実施例3シメトリン5重量部、白灯油80重量部、ホモゲノールL95(商品名、花王製、油中分散剤)5重量部、ニューカルゲン155B(商品名、竹本油脂製、水中分散剤)5重量部をサンドグラインダーミル 1951rpmで1時間湿式粉砕し、平均粒径3.5μmの油中懸濁液を得た。この油中懸濁液10重量部をグラニュー糖90重量部に含浸させ、0.5重量%シメトリン油性フロアブル固形製剤を得た。 【0031】実施例4テブフェノジド500重量部をサンプルミルで乾式粉砕し、平均粒径50μmのテブフェノジド原体200重量部を得た。このテブフェノジド5重量部、ドデシルベンゼン 80重量部、ホモゲノールL95 5重量部、ニューカルゲン140(商品名、竹本油脂製、水中分散剤)をサンドグラインダーミル 1951rpmで1時間湿式粉砕し、平均粒径5.3μmの油中懸濁液を得た。この油中懸濁液50重量部をパインフロー(商品名、松谷化学製、アルケニルコハク酸エステル化澱粉)50重量部に含浸させ、2.5重量%テブフェノジド油性フロアブル固形製剤を得た。 【0032】実施例5超音速ジェット粉砕機で乾式粉砕した平均粒径6.5μmのテブフェノジド原体5重量部を、予め調製した白灯油 80重量部、ホモゲノールL95 5重量部、ニューカルゲン155B 10重量部をKCl粒剤(KCl 99重量%、ポリアクリル酸ソーダ 1重量%を横出し造粒機で造粒したもの)900重量部に含浸させ、0.5重量%テブフェノジド油性フロアブル固形製剤を得た。この油性フロアブル固形製剤をハイセロンC−200AX(商品名、日本合成化学工業製、PVAフィルム)に入れ、ヒートシールし、水溶性フィルム内包の油性フロアブル固形製剤を得た。 【0033】実施例6テブフェノジド500重量部を超音速ジェット粉砕機で乾式粉砕し、平均粒径6.5μmのテブフェノジド原体300重量部を得た。このテブフェノジド5重量部を、予め調製した白灯油 80重量部、ホモゲノールL95 5重量部、ニューカルゲン155B 5重量部に加え、平均粒径6.5μmの油中懸濁液を得た。この油中懸濁液5重量部をKCl粒剤(KCl99重量部、ポリアクリル酸1重量部を横出し造粒機で造粒したもの)95重量部に含浸させ、0.25重量%テブフェノジド油性フロアブル固形製剤を得た。この油性フロアブル固形製剤をハイセロンC−200AX(商品名、日本合成化学工業製、PVAフィルム)に入れ、ヒートシールし、水溶性フィルム内包の油性フロアブル固形製剤を得た。 【0034】比較例1シメトリン0.5重量部、白灯油84.5重量部、ホモゲノールL95 5重量部、ニューカルゲン155B 5重量部をサンドグラインダーミル 1951rpmで1時間湿式粉砕し、平均粒径3.7μmの0.5重量%シメトリン油中懸濁液を得た。 【0035】比較例2テブフェノジド0.5重量部、白灯油84.5重量部、ホモゲノールL955重量部、ニューカルゲン155B 5重量部をサンドグラインダーミル 1951rpmで1時間湿式粉砕し、平均粒径5.7μmの0.5重量%テブフェノジド油中懸濁液を得た。 【0036】比較例3超音速ジェット粉砕機で乾式粉砕した平均粒径7.5μmのテブフェノジド5重量部、白灯油85重量部、ホモゲノールL95 5重量部、ニューカルゲン155B 5重量部をカープレックス#80(商品名、塩野義製薬製、ホワイトカーボン)300 部及び昭和クレー(商品名、昭和ケミカル製、クレー)600部に含浸させ0.5重量%テブフェノジド水和剤を得た。 【0037】試験例試験方法(希釈水での懸濁状態の試験及び保存安定性試験)サンプルをJIS5k瓶の八分目まで入れ、50℃高温槽で1ヶ月間保管し、保存終了後に状態を達観調査した。また、保存安定性試験後のサンプルを水で200倍希釈し、希釈3時間後に懸濁状態を観察した。 【0038】 試験結果サンプルNo. 達観調査 評価 200倍希釈実施例1 液体の浸み出しは観察されず ◎ 懸濁良好実施例2 液体の浸み出しは観察されず ◎ 懸濁良好実施例3 液体の浸み出しは観察されず ◎ 懸濁良好実施例4 液体の浸み出しは観察されず ◎ 懸濁良好実施例5 液体の浸み出しは観察されず ◎ 懸濁良好実施例6 液体の浸み出しは観察されず ◎ 懸濁良好比較例1 瓶底部にハードケーキング × 水面に油相の遊離比較例2 瓶底部にハードケーキング × 水面に油相の遊離比較例3 液体の浸み出しは観察されず × 水面に油相の遊離 懸濁不良【0039】上記試験結果より、比較例1〜2では微粉砕された原体と油相とが分離し、瓶底部にハードケーキングが生じた。また比較例3では水への希釈の際に油相の遊離と分散不良が生じたのに対し、本発明の実施例1〜6は水への分散が非常に良好であり、また水溶性担体からの浸み出しは全く観察されず保存安定性は良好であった。また、200倍希釈液についても、比較例では水面に分離した油相の遊離が観察されたが、実施例では懸濁状態が良好であり、油相の遊離は観察されなかった。 【0040】 【発明の効果】本発明の油性フロアブル固形製剤は、水希釈時の水中懸濁性に優れ、油相の遊離が殆どみられず、また保存安定性が向上した製剤である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004086 【氏名又は名称】日本化薬株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月8日(2000.5.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−316202(P2001−316202A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月13日(2001.11.13) |
| 【出願番号】 |
特願2000−134644(P2000−134644) |
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