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【発明の名称】 液体蒸散害虫忌避剤
【発明者】 【氏名】平川 元紀

【氏名】勝樂 芳郎

【要約】 【課題】即効性で環境に与える影響性の少ない、しかも蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で皮膚に塗らないでかぶれることのない安全で使い勝手が非常によく特に長期間有効な蚊用の忌避剤を提供する。

【解決手段】柿の葉40〜70%、ヤツデ10〜20%、ヨモギ10〜20%を粉砕し乳酸菌で30〜40°Cで発酵させアルコール抽出した植物抽出エキス、DEET等の液体害虫忌避剤を多孔質セラミックスに浸漬し携帯等の使用に便利にしたものであり害虫忌避成分を長期に渡り蒸散する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液体吸収発散剤を液体の害虫忌避剤に浸漬したことを特徴とする液体蒸散害虫忌避剤。
【請求項2】 液体の害虫忌避剤として、DEET10〜70%アルコール溶液又はN,N−ジエチルトルアミドアルコール1〜3%溶液を用いたことを特徴とする請求項1に記載の液体蒸散害虫忌避剤。
【請求項3】 液体の害虫忌避剤として、柿の葉、ヤツデ、ヨモギをアルコール抽出したエキスを用いたことを特徴とする請求項1に記載の液体蒸散害虫忌避剤。
【請求項4】 液体の害虫忌避剤として、柿の葉40〜70%、ヤツデ10〜20%、ヨモギ10〜20%を粉砕し発酵させアルコール抽出したエキスを用いたことを特徴とする請求項1に記載の液体蒸散害虫忌避剤。
【請求項5】 液体吸収発散剤として多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙の内から少なくとも1つを用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液体蒸散害虫忌避剤。
【請求項6】 人間及び犬猫等動物用の首輪、鞄、衣服、帽子、アクセサリ、犬小屋の一部に液体吸収発散剤を取り付けそれに液体の害虫忌避剤を染み込ませて使用することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の液体蒸散害虫忌避剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液体の害虫忌避剤を液体吸収発散剤に吸収させ、使い勝手が良く皮膚に塗らないで使える蚊、ノミ、ダニ用の液体蒸散害虫忌避剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蚊避けとしてDEET10〜70%アルコール溶液を直接皮膚に塗っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら有効時間は1〜3時間しかなく、また皮膚から多量に吸収され肝臓で分解され無毒化されていたので、連続使用、あるいは多量使用は肝臓に負担を掛けるので、体に悪いものであったという問題があった。
【0004】本発明はこれらに着目し安全で即効性があり、しかも持続性に優れた蚊、ノミ、ダニ用の液体蒸散害虫忌避剤を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の液体蒸散忌避剤は、液体吸収発散剤を液体の害虫忌避剤に浸漬したものである。
【0006】請求項2の液体蒸散忌避剤は、液体の害虫忌避剤として、DEET10〜70%アルコール溶液又はN,N−ジエチルトルアミドアルコール1〜3%溶液を用いたものである。
【0007】請求項3の液体蒸散忌避剤は、液体の害虫忌避剤として、柿の葉、ヤツデ、ヨモギをアルコール抽出したエキスを用いたものである。
【0008】請求項4の液体蒸散忌避剤は、液体の害虫忌避剤として、柿の葉40〜70%、ヤツデ10〜20%、ヨモギ10〜20%を粉砕し発酵させアルコール抽出したエキスを用いたものである。
【0009】請求項5の液体蒸散忌避剤は、液体吸収発散剤として多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙の内から少なくとも1つを用いたものである。
【0010】請求項6の液体蒸散忌避剤は、帽子、ベルト、衣服、腕輪、アクセサリ、人間及び動物用首輪、犬小屋の一部に液体吸収発散剤として多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙のいずれかを内蔵しそれに液体の害虫忌避剤を染み込ませたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.次に、この発明の実施の形態を説明する。
【0012】発明者は虫の付きにくい植物にヒントを得て、いろいろ検討の結果液体の害虫忌避剤を次のように試作した。まず、植物材料として、柿の葉40〜70%、ヤツデ10〜20%、ヨモギ10〜20%を発酵が均等に進むように2〜3mm以下になるように粉砕した。これに水を同重量加え合計10リットルをステンレスタンクに入れて30〜40°Cで3年間発酵させた。出来た材料をエタノールでアルコール抽出して害虫忌避効果のある植物エキスを得た。
【0013】この植物エキスを遠赤外線を発する多孔質セラミックスのうち出来るだけ多孔質、気孔率の大きい(50%以上)、細孔径が1μm以下のものを直径35mm、厚み20mmに加工したものに浸漬した。多孔質セラミックスの細孔は連通しているものである。そして出来上がった試料について炭酸ガス誘引法(蚊が人や動物の出す炭酸ガスに誘引され集合する習性に基づいた方法)にて蚊の忌避効果について実験した。テスト器具、放出側デシケーター(490mm×460mm×1420mm)誘引側デシケーター(490mm×460mm×1420mm)をφ50mmビニールホースで連絡し中間に開閉弁を取り付ける。放出側デシケーターにシマダラカ蚊100匹を入れ、誘引側デシケーターに誘引薬剤として炭酸ガス50ppmを充填する。上記の多孔質セラミックス、直径35mm、厚み20mmに植物エキス、8ccを浸漬したものを誘引側デシケーターの炭酸ガス50ppm雰囲気中に素早くセットする。そして持続性確認のため1日3回3日連続して効果を確認する。テスト毎に蒸散した植物エキスの影響を防止するために炭酸ガスは毎回入れ替える。テスト結果を下記表1に示す。蚊の忌避効果を誘引阻止率(%)で示す。なお、多孔質セラミックスの製作方法は例えば特開平11−171668号、特許第2593740号に気孔率89%のもの等が記載されている。さらに、遠赤外線放射機能を付加した多孔質セラミックスの製作方法は、例えば特開平7−第291758号に気孔率76%のもの等が記載されている。
【0014】
【表1】


【0015】表1によれば比較対象(ブランク)との比較して十分な忌避効果を確認した。植物エキスは材料植物が長年に渡って害虫を寄せ付けなかったことからも耐性菌のように蚊の忌避効果に慣れが生じて効果が薄れることが少ない利点がある。上記ではシマダラカで実験したが他のアカイエカ、コガタアカイエカ、ヒトスジシマカ、チカイエカ等でも類似の効果があり、ノミ、ダニにも実用上の十分な効果がある。
【0016】また、植物エキスに代えてDEET35%アルコール溶液、N,N−ジエチルトルアミドアルコール1〜3%溶液を用いても同様の効果を奏し、皮膚に直接塗って使う従来の蚊忌避剤より本願のものは直接これらの溶液を嗅がない限り、人体、動物に吸収される量は少ない。これら化学薬品の場合は安価に必要量が入手しやすく効果も実証されている。用途に応じ、使用量、使用期間、使用対象者等の注意を守れば問題はない。
【0017】さらに、液体吸収発散剤として多孔質セラミックスに代え超吸収体(例えばおむつ、生理用ナプキンに使われるポリアクリル酸及びポリビニルアルコールのコポリマー)に上記の植物エキス、DEET35%アルコール溶液、N,N−ジエチルトルアミドアルコール溶液をそれぞれ吸収させ不織布で包装したものである。これらも同様の効果があった。
【0018】さらに別の実施例として図1は犬猫の首輪、携帯電話、キーホルダー等に付けるアクセサリに液体蒸散忌避剤を取り付けた外形図、図2はその断面A−Aによる断面図である。図1、図2において10は多孔質セラミックス11に液体の害虫忌避剤12を染み込ませた液体蒸散忌避剤、20はアクセサリケース、21はリング孔、22は害虫忌避剤12を蒸散させる蒸散孔、23は多孔質セラミックスを固定する押さえバネである。2〜3日使用して蚊の忌避効果が薄れたら多孔質セラミックス11に害虫忌避剤12を再度染み込ませればよい。ここで多孔質セラミックス11の気孔径が細かいほど、気孔率が高いほど、遠赤外線が良く出るほど害虫忌避剤12が効果的に蒸散し忌避効果が高くなる。さらに、液体の害虫忌避剤12を直接皮膚に塗らなくて済むので、人体、動物に対する影響が少なくて済み、直接皮膚に塗るより多量の液体の害虫忌避剤を蒸散できるので、忌避効果が高く蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によく特に長期間有効な液体蒸散忌避剤が得られる。
【0019】さらに別の実施例として、図3は犬猫用首輪に液体蒸散忌避剤を取り付けた外形図、図4はその断面B−Bによる断面図である。図3、図4において14は多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙等のいずれかによる液体吸収発散剤、15は不織布、16は面ファスナでありこの面ファスナ16と不織布15が縫製、高周波ミシン等により袋状に加工され中に液体吸収発散剤14が封印されている。もう一方の面ファスナ16は首輪24に縫製、接着等で取り付けされている。使用時には液体吸収発散剤14、不織布15、面ファスナ16からなる液体蒸散害虫忌避剤10を首輪24から外し、液体吸収発散剤14に不織布15を通じ害虫忌避剤12を染み込ませ、その後首輪24に面ファスナ16で取り付ければよい。超吸収体の例として特開平5−95973号にポリアクリル酸とポリビニルアルコールのコポリマー等の例が記載されている。
【0020】以上のように犬猫用首輪の一部に液体吸収発散剤として多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙のいずれかを内蔵しそれに液体の害虫忌避剤を染み込ませたので、直接皮膚に塗らなくて済むので、人体、動物に対する影響が少なくて済み、直接皮膚に塗るより多量の液体の害虫忌避剤を蒸散できるので、忌避効果が高く蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によく、特に長期間有効な液体蒸散忌避剤が得られる。そして首輪24側に比べ汚れやすい液体吸収発散剤14、不織布15、面ファスナ16からなる液体蒸散害虫忌避剤10側を面ファスナ16により簡単に新しいものに交換できる。液体吸収発散剤14を吸水繊維等の洗濯可能な材料により構成すれば汚れても洗濯でき、廃棄物を減らせ環境に配慮できる。これは以下に述べる他の実施例でも同様である。
【0021】さらに別の実施例として、図5は大工、電気工事等の腰から下げる工具入れに液体蒸散忌避剤を取り付けた一部断面図、図6は作業服に液体蒸散忌避剤を取り付けた一部断面図、図7はヘルメットに液体蒸散忌避剤を取り付けた一部断面図である。図5、図6、図7において14は多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙等のいずれかによる液体吸収発散剤、15は不織布、16は面ファスナでありこの面ファスナ16と不織布15が縫製、あるいは高周波ミシン等により袋状に加工し中に液体吸収発散剤14を封印している。もう一方の面ファスナ16は工具入れ25、作業服26、ヘルメット27に縫製、接着等で取り付けされている。使用時には液体吸収発散剤14、不織布15、面ファスナ16からなる液体蒸散害虫忌避剤10を工具入れ25、作業服26、ヘルメット27から外し、液体吸収発散剤14に不織布15を通じ害虫忌避剤12を染み込ませ、その後、工具入れ25、作業服26、ヘルメット27に面ファスナ16で取り付ければよい。これら以外にも身に付けるあるいは身近に持ち運ぶものに取り付ければ手軽にその周囲の害虫忌避が出来、マラリア、フィラリア症の防止に役立つ。
【0022】以上のように対象物に液体吸収発散剤として多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙のいずれかを内蔵しそれに液体の害虫忌避剤を染み込ませたので、直接皮膚に塗らなくて済むので、人体、動物に対する影響が少なくて済み、直接皮膚に塗るより多量の液体の害虫忌避剤を蒸散できるので、忌避効果が高く蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によく特に長期間有効な液体蒸散忌避剤が得られる。
【0023】ここで首輪に代え図示しない類似形状の作業者用のベルトに取り付け可能にしても良く、同様の効果を奏する。用途として考えられる屋外作業、屋内屋根裏電気工事などで使われる幅広ベルトでは面積が大きくとれ蒸散量が大きくなり忌避効果が高くなるが、汚れやすいので、溌水性の不織布で包装した方が都合がよい。
【0024】さらに別の実施例として上記の超吸収体を溌水性の不織布で包装し、帽子、犬小屋等人畜の身近なものに取り付けが可能であり同様の効果を発揮する。また忌避効果の必要期間が1〜2日程度であれば液体の害虫忌避剤を安価な吸水紙(例えば、ペーパータオル、トイレットペーパー)吸水繊維(例えばガーゼ、不織布)に染み込ませ蒸気透過性又は細孔を多数開けたシートに包んでもよく同様の効果を発揮する。そして蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で、人間又は動物が普段身に付けるものなので、安全で使い勝手が非常によい液体蒸散忌避剤が得られる。
【0025】図8〜図13はこの発明の害虫に対する液体蒸散忌避剤として、意匠に変更出願出来るよう準備する図面である。図8はこの発明の液体蒸散忌避剤の正面図、図9はこの発明の液体蒸散忌避剤の背面図、図10はこの発明の液体蒸散忌避剤の右側面図、図11はこの発明の液体蒸散忌避剤の左側面図、図12はこの発明の液体蒸散忌避剤の平面図、図13はこの発明の液体蒸散忌避剤の底面図、図14はこの発明の液体蒸散忌避剤の断面A−Aによる断面図である。
【0026】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、液体吸収発散剤を液体の害虫忌避剤に浸漬したので、忌避効果が高く、直接皮膚に塗らなくて済むので、かぶれることもなくより安全で、蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によい液体蒸散忌避剤が得られる。
【0027】以上のように請求項2の発明によれば、液体の害虫忌避剤として、DEET10〜70%アルコール溶液又はN,N−ジエチルトルアミドアルコール1〜3%溶液を用いたので、忌避効果が高く、蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によい液体蒸散忌避剤が得られる。
【0028】以上のように請求項3の発明によれば、液体の害虫忌避剤として、柿の葉、ヤツデ、ヨモギをアルコール抽出したエキスを用いたので、忌避効果が高く化学品より安全で蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によい液体蒸散忌避剤が得られる。
【0029】以上のように請求項4の発明によれば、液体の害虫忌避剤として、柿の葉40〜70%、ヤツデ10〜20%、ヨモギ10〜20%を粉砕し発酵させアルコール抽出したエキスを用いたので、忌避効果が高く化学品より安全で、蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によい液体蒸散忌避剤が得られる。
【0030】以上のように請求項5の発明によれば、液体吸収発散剤として多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙の内から少なくとも1つを用いたので、忌避効果が長期間に渡り高く蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によい液体蒸散忌避剤が得られる。
【0031】以上のように請求項6の発明によれば、人間及び犬猫等動物用の首輪、鞄、衣服、帽子、アクセサリ、犬小屋の一部に液体吸収発散剤として多孔質セラミックス、超吸収体、吸水繊維、吸水紙のいずれかを内蔵しそれに液体の害虫忌避剤を染み込ませたので、直接皮膚に塗らなくて済むので、人体、動物に対する影響が少なくて済み、直接皮膚に塗るより多量の液体の害虫忌避剤を蒸散できるので、忌避効果が高く蚊取り線香、電気蚊取りのように火気、電気が不要で安全で使い勝手が非常によく特に長期間有効な液体蒸散忌避剤が得られる。
【出願人】 【識別番号】500115206
【氏名又は名称】日本テクノプラザ株式会社
【出願日】 平成12年4月18日(2000.4.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−302409(P2001−302409A)
【公開日】 平成13年10月31日(2001.10.31)
【出願番号】 特願2000−157384(P2000−157384)