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【発明の名称】 水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物、その使用方法及びその製造方法
【発明者】 【氏名】前田 勝

【氏名】菊川 弘司

【氏名】奥村 康弘

【氏名】西村 研吾

【要約】 【課題】湛水下水田に投入後直ちに水面に浮遊し、農薬活性成分を拡散し、投入地点の土壌表面には薬剤処理跡が残らず、薬効の偏りが無い水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物を提供する。

【解決手段】農薬活性成分、閉鎖型中空体、結合剤、崩壊剤及び界面活性剤を含有する密度が1g/cm3未満であることを特徴とする水田用水面浮遊性錠剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 農薬活性成分、閉鎖型中空体、結合剤、崩壊剤及び界面活性剤を含有する密度が1g/cm3未満であることを特徴とする水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物。
【請求項2】 崩壊剤が炭酸塩及び固体酸である請求項1記載の農薬組成物。
【請求項3】 閉鎖型中空体がセラミック製である請求項1記載の農薬組成物。
【請求項4】 安定化剤を含有する請求項1、2又は3記載の農薬組成物。
【請求項5】 農薬活性成分、閉鎖型中空体、結合剤、崩壊剤及び界面活性剤を含有する密度が1g/cm3未満であることを特徴とする水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物を、湛水下水田に直接施用する方法。
【請求項6】 農薬活性成分、閉鎖型中空体、結合剤、崩壊剤及び界面活性剤を含有する密度が1g/cm3未満である水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物の製造方法であって、錠剤化時の錠剤化機器による加圧度が1〜150kg/cm2であることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水田に直接施用する省力型の水面浮遊性錠剤農薬組成物(以下単に農薬組成物と略す)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水田に入らず散布することができる農薬組成物が数多く提案されているが、それらの多くは水田に散布した際に土壌表面に沈降する。この場合、薬効面において投入地点とそこから離れた地点とでは効果に差があることが観察されるだけでなく、薬剤の処理地点付近にその痕跡が残ったり、農薬活性成分が局所に残留するなどの問題を含んでいる。このような問題を解決する試みが特開平5-139906号公報にみられる。該公報には、農薬活性成分、炭酸塩、水溶性固体酸および無機浮遊性物質を含有する固体状組成物からなることを特徴とする水面施用発泡性農薬製剤が記載されており、該無機浮遊性物質は、水面に投下した時、それ自体が水面に浮遊するパーライトやシラスバルーンなどであるとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技術で用いられているパーライトやシラスバルーンなどは、水面に施用した直後は浮遊するが、これらのものは短時間で水中に沈んでしまい、所期の目的が十分に達成出来ないといった問題点を依然として含んでいる。また、従来から提案されている水田直接施用型の農薬組成物の1つである錠剤農薬組成物においては、その製造方法の主流が、高圧で圧縮し、成型する方法である為、大規模な専用施設が必要であり、製造コスト面で十分満足されていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の農薬組成物は、組成物中に閉鎖型中空体を有し、崩壊剤を含む密度が1g/cm3未満のものであり、水田へ施用すると水面に浮遊し、同時に崩壊していく。さらに本発明の農薬組成物は、高圧での圧縮成型を伴うことなく製造することができるので、製造コストも低く抑えられる。
【0005】本発明は、農薬活性成分、閉鎖型中空体、結合剤、崩壊剤及び界面活性剤を含有する密度が1g/cm3未満であることを特徴とする水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物を提供する。本発明は、該崩壊剤が炭酸塩及び固体酸であることを特徴とする農薬組成物を提供する。
【0006】本発明は、前記した農薬組成物を湛水下水田に直接施用する方法を提供する。より具体的には、本発明は、前記した農薬組成物を湛水下水田に直接施用し、有害生物を防除する方法を提供する。該施用方法では、該農薬組成物を湛水下水田に投げ込む方法や、入水時に水口或いは給水筒へ施用する方法などを適宜選択できる。該水田施用は、田植え前、田植え後のいずれであってもよい。
【0007】次に、本発明は、農薬活性成分、閉鎖型中空体、結合剤、崩壊剤及び界面活性剤を含有する密度が1g/cm3未満である水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物の製造方法であって、錠剤化時の錠剤化機器による加圧度が1〜150kg/cm2であることを特徴とする方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、農薬活性成分を含有する水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物であって、組成物中に閉鎖型中空体及び崩壊剤を含有することを特徴とする農薬組成物に関するものである。本発明は、第一に農薬活性成分、閉鎖型中空体、結合剤、崩壊剤及び界面活性剤を含有する密度が1g/cm3未満であることを特徴とする水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物に関する。本発明は、第二に前記した農薬組成物を湛水下水田に直接施用する方法、より具体的には、前記した農薬組成物を湛水下水田に直接施用し、有害生物を防除する方法に関し、施用方法は、農薬組成物を湛水下水田に投げ込む方法や、入水時に水口或いは給水筒へ施用する方法などを適宜選択できる。本発明は、第三に農薬活性成分、閉鎖型中空体、結合剤、崩壊剤及び界面活性剤を含有する密度が1g/cm3未満である水田用水面浮遊性錠剤農薬組成物の製造方法であって、錠剤化時の錠剤化機器による加圧度が1〜150kg/cm2であることを特徴とする方法に関する。
【0009】本発明の農薬組成物は、通常、医薬分野や無機分野で実施される方法或はそれに準じた方法により製造されるが、例えば、農薬活性成分と界面活性剤と崩壊剤とを混合するか、または、界面活性剤と崩壊剤を予め混合しておいたものと農薬活性成分とを混合し、それらの粒径を1〜200μmに粉砕し、これに閉鎖型中空体及び結合剤を加え打錠機、もしくは、フ゛リケッテインク゛マシンを用いて成型する。この場合、製品が水に浮遊する性質を持たせるため、製品密度が1g/cm3未満になるよう加圧度を適宜調製する。加圧度は、製造機器(錠剤化機器)により異なるが1kg/cm2〜150kg/cm2が好ましく、更に望ましくは20kg/cm2〜100kg/cm2であり、製品密度は0.3〜0.99g/cm3、望ましくは0.8〜0.95g/cm3となるように調製することが好ましい。
【0010】本発明で製造される農薬組成物の錠剤とは、種々の形状のものを包含し、例えば、タフ゛レット状、球、円柱、直方体、立方体、卵状、アーモント゛状、炭団状、ト゛ーナツ状、レンス゛状、釣り鐘状、円形板状、長円形板状、角形板状、棒状、楕円球などであってもよいが、浮遊性、取扱い性等を考慮すると、タフ゛レット状、アーモント゛状、炭団状、レンス゛状等の塊状形状のものが好ましい。
【0011】錠剤の形状によって薬効が大きく影響されるものでないので、いずれの形状、大きさ、重量のものであってもよいが、例えば形状がタフ゛レット状である場合は、1個当りの大きさが直径1cm〜7cm、厚さ1cm〜5cm、重さ1g〜110gのものが製造上、薬剤施用上好ましい。その他の形状のものは、これと同程度に成型する。重過ぎると土中に埋まったり、十分な拡展がみられなかったりし、また、軽過ぎると生産性や小分け性或いは散布作業の省力化への貢献性が低下する。
【0012】本発明の農薬組成物は、組成物中に閉鎖型中空体を含有していることから、湛水下水田に施用されると水面に浮遊する。また、それと同時に崩壊剤により水面に浮遊した農薬組成物は崩壊していく。本発明の農薬組成物は、浮遊と同時に崩壊して行き、界面活性剤で農薬組成物が広範囲にわたって浮遊するので、農薬活性成分を水田全域により効率良く拡散させることができる。すなわち、本発明の農薬組成物は局所散布するだけで、農薬活性成分が局所に残留することなく水田全域に拡散し、イネに対する薬害を発生することなく有害生物を防除することができる、散布作業が大幅に省力化された農薬組成物である。また、浮遊性に優れた本発明の農薬組成物は、農薬活性成分が全て田水に溶解乃至効率良く拡散する為、薬剤の処理地点にその痕跡が残らないという利点も有する。さらに本発明の農薬組成物は、前記したように簡便な方法で製造でき、しかも従来技術のように、特別な施設を要する高圧での圧縮成型を必要としないので、製造コストも低く抑えられる。また、農薬組成物に浮遊性を与える為に配合した閉鎖型中空体は、田水等によって沈むことがないので、水田への残留、蓄積を引き起こすこともない。このように、種々の特徴、利点を有する本発明の農薬組成物は、極めて実用性の高いものである。
【0013】本発明の農薬組成物で用いる農薬活性成分としては、通常水田に使用されるものであればいずれのものでもよく、例えば除草剤有効成分、植物成長調整剤有効成分、殺菌剤有効成分、殺虫剤有効成分があげられる。これらにつき、具体的に例示するが、本発明における農薬活性成分はこれらに限定されない。尚、特に記載がない場合であってもこれら有効成分化合物に塩、アルキルエステル等が存在する場合は、当然それらも含まれる。
【0014】除草剤有効成分としては、例えばS−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエチルチオカーバメート〔一般名:ベンチオカーブ〕、O−3−tert-ブチルフェニル 6−メトキシ−2−ピリジル(メチル)チオカルバマート〔一般名:ピリブチカルブ〕等のカーバメート系有効成分;1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素〔一般名:ダイムロン〕、1−(2−クロロベンジル)−3−(α,α−ジメチルベンジル)尿素〔一般名:クミルロン〕等の尿素系有効成分;2−クロロ−N−エトキシメチル−6’−エチルアセト−o−トルイダイド〔一般名:アセトクロール〕、2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(ブトキシメチル)アセトアニリド〔一般名:ブタクロール〕、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2’,6’−ジメチルアセトアニリド〔一般名:テニルクロール〕、2−クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリド〔一般名:プレチラクロール〕、(RS)−2−ブロモ−N−(α,α−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルブチルアミド〔一般名:ブロモブチド〕、2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド〔一般名:メフェナセット〕等のアミド系有効成分;2,4−ジクロロフェノキシ酢酸〔一般名:2,4−D〕、2−メチル−4−クロロフェノキシ酢酸〔一般名:MCP〕、2−メチル−4−クロロフェノキシ酪酸〔一般名:MCPB〕、(RS)−2−(2,4−ジクロロ−m−トリルオキシ)プロピオンアニリド〔一般名:クロメプロップ〕等のフェノキシ系有効成分;2−〔4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ〕アセトフェノン〔一般名:ピラゾキシフェン〕、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−ピラゾリル−p−トルエンスルホネート〔一般名:ピラゾレート〕、2−〔4−(2,4−ジクロロ−m−トルオイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ〕−4’−メチルアセトフェノン〔一般名:ベンゾフェナップ〕等のピラゾール系有効成分;2−メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン〔一般名:シメトリン〕、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン〔一般名:ジメタメトリン〕等のトリアジン系有効成分;5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロアニソール〔一般名:クロメトキシフェン〕、5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロ安息香酸メチル〔一般名:ビフェノックス〕 等のジフェニルエーテル系有効成分; ブチル(R) 2−〔4−(2−フルオロ−4−シアノフェノキシ)フェノキシ〕プロピオナート〔一般名:シハロホップブチル〕等のアリールオキシフェノキシプロピオン酸系有効成分;2−アミノ−3−クロロ−1,4−ナフトキノン〔一般名:ACN〕、(RS)−2−〔2−(3−クロロフェニル)−2,3−エポキシプロピル〕−2−エチルインダン−1,3−ジオン〔一般名:インダノファン〕、〔3−(2−クロロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)−4−フェニルチオ〕ビシクロ〔3.2.1〕オクト−3−エン−2−オン〔一般名:ベンゾビシクロン〕、7−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルスルファニル)−3−メチル−3H−イソベンゾフラン−1−オン〔一般名:ピリフタリド〕等の縮合環系有効成分;O,O−ジイソプロピル−2−(ベンゼンスルホンアミド)エチルジチオホスフェート〔一般名:SAP〕、S−4−クロロ−N−イソプロピルカルバニルメチル O,O−ジメチルホスホロジチオエート〔一般名:アニロホス〕等のリン系有効成分;N−(1−エチルプロピル)−3,4−ジメチル−2,6−ジニトロアニリン〔一般名:ペンディメタリン〕等のジニトロアニリン系有効成分;メチル α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トルアート〔一般名:ベンスルフロンメチル〕、エチル 5−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキシレート〔一般名:ピラゾスルフロンエチル〕、メチル 3−クロロ−5−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキシレート〔一般名:ハロスルフロンメチル〕、1−(2−クロロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素〔一般名:イマゾスルフロン〕、1−〔2−(シクロプロピルカルボニル)フェニルスルファモイル〕−3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素〔一般名:シクロスルファムロン〕、1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−〔1−メチル−4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ピラゾール−5−イルスルホニル〕尿素〔一般名:アジムスルフロン〕等のスルホニルウレア系有効成分;N,N−ジエチル−3−メシチルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド〔一般名:カフェンストロール〕、メチル 2−〔(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)オキシ〕−6−〔1−(メトキシイミノ)エチル〕ベンゾエート〔一般名:ピリミノバックメチル〕、5−tert−ブチル−3−〔2,4−ジクロロ−5−(プロプ−2−イニルオキシ)フェニル〕−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン〔一般名:オキサジアルギル〕、3−(4−クロロ−5−シクロペンチルオキシ−2−フルオロフェニル)−5−(1−メチルエチリジン)オキサゾリジン−2,4−ジオン〔一般名:ペントキサゾン〕、3−〔1−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチルエチル〕−2,3−ジヒドロ−6−メチル−5−フェニル−4H−1,3−オキサジン−4−オン〔一般名:オキサジクロメホン〕、4−(2−クロロフェニル)−N−シクロヘキシル−4,5−ジヒドロ−N−エチル−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−カルボキシアミド〔一般名:フェントラザミド〕、S,S’−ジメチル 2−ジフルオロメチル−4−イソブチル−6−トリフルオロメチルピリジン−3,5−ジカルボチオエート〔一般名:ジチオピル〕等の複素環系有効成分などがあげられる。
【0015】植物成長調整剤有効成分としては、例えば(2RS,3RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オール〔一般名:パクロブトラゾール〕等の複素環系有効成分などがあげられる。
【0016】殺菌剤有効成分としては、例えばO,O−ジイソプロピル−S−ベンジルチオホスフェート〔一般名:IBP〕等の有機リン系有効成分;α,α,α−トリフルオロ−3’−イソプロポキシ−o−トルアニリド〔一般名:フルトラニル〕等のアミド系有効成分;3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキシド〔一般名:プロベナゾール〕、1,2,5,6−テトラヒドロピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−4−オン〔一般名:ピロキロン〕等の複素環系有効成分などがあげられる。
【0017】殺虫剤有効成分としては、例えばO,O−ジエチル O−(2−イソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イル)ホスホロチオエート〔一般名:ダイアジノン〕等の有機リン系有効成分;1−ナフチル−N−メチルカーバメート〔一般名:NAC〕等のカーバメート系有効成分;(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシレート〔一般名:シクロプロトリン〕、2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル 3−フェノキシベンジル エーテル〔一般名:エトフェンプロックス〕等のピレスロイド系有効成分;1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−イリデンアミン〔一般名:イミダクロプリド〕、N,N−ジメチル−1,2,3−トリチアン−5−イルアミン〔一般名:チオシクラム〕等の複素環系有効成分;S,S’−2−ジメチルアミノトリメチレン ジ(ベンゼンチオスルホナート)〔一般名:ベンスルタップ〕等の芳香環系有効成分などがあげられる。
【0018】農薬活性成分は一種又は二種以上混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。農薬組成物中の農薬活性成分の配合割合は、それらの種類、使用目的毎に適宜選択できるが、通常0.01〜80重量%の範囲である。一般に、農薬活性成分が固体の場合、水への溶解性又は分散性を高めるために予め粉砕することにより、粒径を1〜200μm、望ましくは1〜100μmの微細粒子として使用する。また、農薬活性成分が室温で液状である場合は、後記する閉鎖型中空体、担体、結合剤、物理性改良剤等に適宜吸着或は担持させることにより本発明の農薬組成物から漏れ出さないようにする。
【0019】本発明の農薬組成物で用いる閉鎖型中空体としては、製剤時の圧力に耐え得るものが望ましく、セラミック製のものが特に望ましいが、ガラス質中空体でも良い。セラミック製の閉鎖型中空体としては、嵩比重が1未満で、平均粒子径が400μm以下のものが望ましく、例えば商品名イースフィアーズSL−150、同SL−350(共にオーストラリアエンバイロスフィアーズ社製)などが挙げられる。これらは一種又は二種以上混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。農薬組成物中の閉鎖型中空体の配合割合は、通常0.5〜80重量%の範囲である。
【0020】本発明の農薬組成物で用いる結合剤としては、グアーガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、ザンサンガム、アラビアガム等の各種ガム類;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アミド等の有機高分子化合物;卵白、アルブミン、カゼイン、ゼラチン等の動物性又は植物性の水溶性蛋白質;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;デキストリン、デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシエチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ等のデンプン類;リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム等のリグニンスルホン酸誘導体などをあげることができる。これらの中には崩壊剤としての機能を果たすものもある。結合剤は一種又は二種以上混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。農薬組成物中の結合剤の配合割合は適宜選択できるが、通常0.1〜50重量%の範囲である。
【0021】本発明の農薬組成物で用いる崩壊剤としては、医薬、農薬、食品の分野で通常用いられる崩壊剤が使用でき、例えば、炭酸塩と固体酸の組合せ、寒天、澱粉、ヒドロキシプロピルスターチ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチル澱粉エーテル、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、カゼイン、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ツィーン、プルロニック、ラウリン酸ソーダ、カルボキシリックレジン、硫安、塩化カリウム、食塩、尿素、アニオン界面活性剤、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、ぶどう糖、乳糖、グルタミン酸ソーダ、イノシン酸ソーダ、デキストリン等を挙げることができる。また、水によって膨張・崩壊するベントナイトのような鉱物質も挙げられる。これらのものは一種又は二種以上混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。本発明の農薬組成物中の崩壊剤の配合割合は適宜選択できるが、通常0.5〜80重量%の範囲である。なお、上述の崩壊剤の中には、農薬組成物を製造する際には結合剤としての役割を果すものや、農薬組成物を水田に投下した際には農薬活性成分を拡散させる界面活性剤も含まれるので、これらの役割をも持たせる場合には、その配合割合を適宜調整すればよい。
【0022】崩壊剤として炭酸塩と固体酸を用いると、水に対する農薬活性成分の溶解性又は分散性が向上するので、これらの使用はより好ましい。炭酸塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア等の炭酸塩又は炭酸水素塩が挙げられ、それらの具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウム、セスキ炭酸アンモニウム等を挙げることができる。固体酸としては、例えばクエン酸、コハク酸、マレイン酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、アジピン酸、p−トルエンスルホン酸、スルファミン酸、ホウ酸、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等を挙げることができる。炭酸塩及び固体酸の各々は、一種又は二種以上混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。
【0023】本発明の農薬組成物で用いる界面活性剤としては、例えば脂肪酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸ナトリウムホモポリマー、イソブチレン無水マレイン酸コポリマー等の陰イオン系界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリアルキレングリコール等の非イオン系界面活性剤などをあげることができる。界面活性剤は一種又は二種以上混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。農薬組成物中の界面活性剤の配合割合は適宜選択できるが、通常0.1〜40重量%の範囲である。これらの界面活性剤は、通常、農薬活性成分の田水中での拡散を補助する機能を有するものが用いられるが、中には結合剤(農薬組成物の強度を向上させるもの)、或いは崩壊剤としての機能を果たすものもある。
【0024】本発明の農薬組成物において、崩壊剤として炭酸塩及び固体酸を用いた際、農薬組成物の保存安定性が不十分となる場合があるが、その主たる原因は、炭酸塩と固体酸とが、空気中の水分や、農薬組成物中に混入している水分と反応して炭酸ガスを発生することにある。これにより、農薬組成物を湛水下水田に施用した際のその崩壊性が不十分となったり、農薬活性成分の溶解性や分散性が不十分となったり、或は農薬組成物をアルミラミネート袋で包装する場合においては、その袋が膨張したり、破損したりするといった問題点が発生する。更には、炭酸ガスの発生に付随して水が副生し、炭酸ガスの発生がより促進されるだけでなく、農薬活性成分の種類によっては、その経時安定性が損なわれるといった問題点が発生する場合もある。そのような農薬活性成分としては、スルホニルウレア系のものなどが挙げられる。本発明においては、このような問題点を解決する為に安定化剤を適宜配合してもよい。安定化剤としては、炭酸塩及び固体酸と水分との接触を抑える効果を主として保持する乾燥剤、或は発生してしまった炭酸ガスを吸収する効果を主として保持する炭酸ガス吸収剤などが挙げられる。乾燥剤としては、例えば無水ホウ酸(B2O3)、メタホウ酸(HBO2)、生石灰(CaO)、酸化ハ゛リウム(BaO)、酸(H3BO3)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化マク゛ネシウム(MgO)、アルミンナトリウム(NaAlO2)、酸化鉄(FeO、α-Fe2O3、γ-Fe2O3、Fe3O4)、シリカケ゛ル、無水塩化カルシウム、水素化カルシウム(CaH2)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸銅、無水硫酸カルシウム、無水硫酸マク゛ネシウムセ゛オライト、無水ケイカルシウム、酸化チタン、二酸化ケイ素、活性炭、アルミンナトリウムなどが挙げられ、炭酸ガス吸収剤としては、例えば水酸化カルシウム(消石灰)、水酸化ク゛ネシウムなどが挙げられるが、中でも無水ホウ酸、酸化マク゛ネシウム、無水硫酸マク゛ネシウムのような乾燥剤或は水酸化カルシウ、水酸化マク゛ネシウムのような炭酸ガス吸収剤が望ましい。
【0025】農薬組成物を製造する際、安定化剤を配合する順序は特に限定されるものではない。また、安定化剤は、農薬組成物中にそのまま配合しても、それ自身を別途袋に包装し、安定化剤を含んでいない農薬組成物とともにアルミラミネート袋等で包装しても、所期の目的を達成することができる。安定化剤は、一種又は二種以上混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。農薬組成物中の安定化剤の配合割合は適宜選択できるが、通常0.1〜40重量%の範囲である。
【0026】本発明の農薬組成物において、配合成分の大部分が固体状である場合、農薬組成物の強度が不足することがある。本発明においては、このような問題を解決する為に各種溶剤を適宜配合してもよい。溶剤としては、例えばケロシン、鉱物油、マシン油、モーター油、シリンダー油、スピンドル油、ホワイトオイル、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、sec-ブチルベンゼン、tert-ブチルベンゼン、クメン、ペンチルベンゼン、トリエチルベンゼン、tert-ブチルトルエン、ポリエチルベンゼン、ジアミルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、シメン、アミルナフタレン、メチルナフタレン、テトラリン、デカリン、芳香族石油ナフサ、軽ソルベントナフサ、重ソルベントナフサ等の炭化水素類;クロロベンゼン、オルトクロロトルエン等のハロゲン化炭化水素類;メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、デカノール、ドデシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;アニソール、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、メチルアニソール、ジヘキシルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル等のエーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオキサイド等の極性溶媒;酢酸、オレイン酸、コハク酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、アジピン酸、アジピン酸イソデシル、マレイン酸、セバシン酸、フタル酸、トリメリット酸等のカルボン酸類の各種エステル類、具体的にはベンジルエステル、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、オレイルエステル、デシルエステル、イソブチルエステル、イソデシルエステル、オクチルエステル、ノニルエステル、イソノニルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル等のエステル;ナタネ油、ヤシ油、ヒマシ油、コーン油等の植物油;鯨油、鰯油などの動物油などを挙げることができる。溶剤は一種又は二種以上を混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。農薬組成物中の溶剤の配合割合は適宜選択できるが、通常0.5〜40重量%の範囲である。
【0027】本発明の農薬組成物は、前記各農薬活性成分の水に対する溶解性、錠剤の浮遊分散性を損なわない限り、その他の農薬活性成分を適宜配合してもよい。また、担体、物理性改良剤、分解防止剤、薬害軽減剤、分散安定剤などの通常使用される農業用助剤も用いることができる。
【0028】担体としては、例えばパーライト、タルク、ベントナイト、炭酸カルシウム、酸性白土、珪石、ジークライト、ケイソウ土、カオリン、セリサイト、ホワイトカーボンなどの無機担体;デンプン、グルコース、ラクトース、シュクロース、大鋸屑、藁、パルプ、モミガラなどの有機担体等が挙げられる。担体は一種又は二種以上を混合して使用してもよく、混合する場合の比率も適宜選択できる。農薬組成物中の担体の配合割合は適宜選択できるが、通常0.1〜50重量%の範囲である。
【0029】物理性改良剤としては、農薬組成物の流動性を改良して水面拡展性を増強し得る物質であればよく、例えばホワイトカーボン類、パラフィン粉末類、ポリエチレンワックス等の高分子粉末類等の水不溶性または難溶性粉末などが挙げられる。物理性改良剤は一種又は二種以上を混合して使用してもよく、混合する場合の割合も適宜選択できる。農薬組成物中の物理性改良剤の配合割合は適宜選択できるが、通常0.5〜40重量%の範囲である。
【0030】本発明の農薬組成物は、前述の方法に基づき製造される、ジャンボ剤、錠剤(タブレット)、カプセル剤などといわれる形状(剤型)を有するものであり、通常1個あたり1.0〜110gとなるよう製造し、水田10アールあたりの施用量が50〜3000g、望ましくは100〜1000gとなるよう使用する。水田10アールあたりの施用個数は、通常1〜300個、望ましくは1〜150個である。また本発明の農薬組成物は、適宜水溶性フィルム等で包装し、施用することも可能である。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】実施例1ベンスルフロンメチル0.67重量部、炭酸水素ナトリウム19.48重量部、無水クエン酸6.5重量部、テ゛キストリン(商品名:アミコール 6L、日澱化学(株)製)10重量部、リク゛ニンスルホン酸金属塩(商品名:ニューカルケ゛ン WG-4、竹本油脂(株)製)2部及びシ゛アルキルスルホサクシネートナトリウム(商品名:ニューカルケ゛ン EX-70、竹本油脂(株)製)2重量部を混合した後、遠心粉砕機(日本精機(株)製:1mmφスクリーン)にて粉砕し混合粉砕品を得た。次に、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛ SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース゛社製)44.8重量部を加え混合し、混合粉を乳鉢に移し、ブタクロール14.35重量部を加え均一になるまで混合した。更に、カルホ゛キシメチルセルロースナトリウム(商品名:セロケ゛ン 7A、第一工業製薬(株)製)10%水溶液2重量部を加え均一になるまで混合した。得られた混合物の15gを直径40mm、深さ50mmの臼に入れ、打錠成型機(島津製作所(株)製ハント゛フ゜レス;SSP-10A形)で加圧(50kg/cm2)して錠剤を得た。次いで、臼より錠剤を取り出し、60℃の恒温乾燥機中で2時間乾燥し、直径40mm、厚み12mm、密度0.95g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.55gを得た。
【0033】実施例2ベンスルフロンメチル0.67重量部を0.33重量部に、炭酸水素ナトリウム19.48重量部を21.05重量部に、無水クエン酸6.5重量部を5.27重量部に各々変更する以外は前記実施例1と同様にして、直径40mm、厚み13mm、密度0.89g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.50gを得た。
【0034】実施例3炭酸水素ナトリウム21.05重量部を13.16重量部に、無水クエン酸5.27重量部を13.16重量部に各々変更する以外は前記実施例2と同様にして、直径40mm、厚み12mm、密度0.97g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.60gを得た。
【0035】実施例4ベンスルフロンメチル0.33重量部を用いずに、ブタクロール14.35重量部を9.57重量部に、炭酸水素ナトリウム13.16重量部を19.82重量部に、無水クエン酸13.16重量部を6.61重量部に、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛ SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース゛社製)44.8重量部を49.8重量部に各々変更する以外は前記実施例3と同様にして、直径40mm、厚み14mm、密度0.83g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.60gを得た。
【0036】実施例5炭酸水素ナトリウム19.48重量部を23.23重量部に、無水クエン酸6.5重量部を7.75重量部に、テ゛キストリン(商品名:アミコー 6L、日澱化学(株)製)10重量部を5重量部に各々変更する以外は前記実施例1と同様にして、直径40mm、厚み14mm、密度0.83g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.55gを得た。
【0037】実施例6炭酸水素ナトリウム23.23重量部を11.98重量部に、無水クエン酸7.75重量部を4重量部に、テ゛キストリン(商品名:アミコール 6L、日澱化学(株)製)5重量部を20重量部に各々変更する以外は前記実施例5と同様にして、直径40mm、厚み12mm、密度0.97g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.55gを得た。
【0038】実施例7ベンスルフロンメチル0.67重量部、炭酸水素ナトリウム19.48重量部、無水クエン酸6.5重量部、テ゛キストリン(商品名:アミコール 6L、日澱化学(株)製)10重量部、リク゛ニンスルホン酸金属塩(商品名:ニューカルケ゛ン WG-4、竹本油脂(株)製)2重量部及びシ゛アルキルスルホサクシネートナトリウム(商品名:ニューカルケ゛ン EX-70、竹本油脂(株)製)2重量部を混合した後、遠心粉砕機(日本精機(株)製:1mmφスクリーン)にて粉砕し混合粉砕品を得た。次に、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛ SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース゛社製)44.8重量部を加え混合し、混合品を乳鉢に移し、ブタクロール14.35重量部を加え均一になるまで混合した。更に、カルホ゛キシメチルセルロースナトリウム(商品名:セロケ゛ン 7A、第一工業製薬(株)製 )10%水溶液2重量部を加え均一になるまで混合した。得られた混合物の930gを打錠成型機((株)畑鉄工所製HT-B18EH3-S(直径40mm))で連続打錠成型(加圧は40kg/cm2)し、得られた湿製品を60℃の恒温乾燥機中で2時間乾燥し、直径40mm、厚み18mm、密度0.90g/cm3、19.8g/個の農薬組成物(錠剤)46個を得た。
【0039】実施例8ベンスルフロンメチル0.67重量部、炭酸水素ナトリウム19.48重量部、無水クエン酸6.5重量部、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛ SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース゛社製)44.8重量部、テ゛キストリン(商品名:アミコール 6L、日澱化学(株)製)10重量部、リク゛ニンスルホン酸金属塩(商品名:ニューカルケ゛ン WG-4、竹本油脂(株)製)2重量部及びシ゛アルキルスルホサクシネートナトリウム(商品名:ニューカルケ゛ン EX-70、竹本油脂(株)製)2重量部をミキサーで良く混合した。次に、ブタクロール14.35重量部を加えミキサーにて均一になるまで混合した。更に、カルホ゛キシメチルセルロースナトリウム(商品名:セロケ゛ン 7A、第一工業製薬(株)製 )10%水溶液2重量部を加え均一になるまで混合した。得られた混合物の18kgをフ゛リケッテインク゛マシン(大塚鉄工(株)製K-102型:ホ゜ケットサイス゛7cc、成型圧50kg/cm2、炭団状)で製型し、得られた湿製品を60℃の恒温乾燥機中で2時間乾燥し、密度0.9g/cm3、6.5g/個の農薬組成物(錠剤)2769個を得た。
【0040】実施例9ベンスルフロンメチル0.33重量部、炭酸水素ナトリウム18.6重量部、無水クエン酸6.25重量部、テ゛キストリン(商品名:アミコール 6L、日澱化学(株)製)10重量部、リク゛ニンスルホン酸金属塩(商品名:ニューカルケ゛ン WG-4、竹本油脂(株)製)2部及び無水ホウ酸3重量部を混合した後、遠心粉砕機(日本精機(株)製:1mmφスクリーン)にて粉砕し混合粉砕品を得た。粉砕品に、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース゛社製) 44.8重量部を加え混合し、更にブタクロール14.82重量部を加えて混合した。そこに、カルホ゛キシメチルセルロースナトリウム(商品名:セロケ゛ン 7A、第一工業製薬(株)製 )10%水溶液2重量部を加え均一になるまで混合した。得られた混合物の15gを直径40mm、深さ50mmの臼に入れ、打錠成型機(島津製作所(株)製ハント゛フ゜レス;SSP-10A形)で加圧(50kg/cm2)して錠剤を得た。次いで、臼より錠剤を取り出し、60℃の恒温乾燥機中で2時間乾燥し、直径40mm、厚み12.4mm、密度0.95g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.75gを得た。
【0041】実施例10無水ホウ酸3重量部を酸化マク゛ネシウム(重質)5重量部に、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース゛社製) 44.8重量部を42.8重量部に各々変更する以外は前記実施例9と同様にして、直径40mm、厚み12.9mm、密度0.91g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.7gを得た。
【0042】実施例11無水ホウ酸3重量部を水酸化マク゛ネシウム5重量部に、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース社製) 44.8重量部を42.8重量部に各々変更する以外は前記実施例9と同様にして、直径40mm、厚み13.3mm、密度0.88g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.72gを得た。
【0043】実施例12無水ホウ酸3重量部を水酸化カルシウム3重量部に変更する以外は前記実施例9と同様にして、直径40mm、厚み13.0mm、密度0.90g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.74gを得た。
【0044】実施例13ピラゾキシフェン16.0重量部、テニルクロール2.15重量部、ブロモブチド10.73重量部、炭酸水素ナトリウム18.6重量部、無水クエン酸6.25重量部、テ゛キストリン(商品名:アミコール 6L、日澱化学(株)製)5.0重量部、リク゛ニンスルホン酸金属塩(商品名:ニューカルケ゛ンWG-4、竹本油脂(株)製)2.0重量部及び無水ホウ酸3.0重量部を混合した後、遠心粉砕機(日本精機(株)製:1mmφスクリーン)にて粉砕し混合粉砕品を得た。粉砕品に、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛ SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース゛社製)29.07重量部を加え混合し、更にシ゛アルキルスルホサクシネートナトリウム(商品名:NK-EP-70G、竹本油脂(株)製)2.0重量部及び鉱物油(商品名:ト゛リレス C、三共(株)製)5.0重量部を加え混合した。そこにカルホ゛キシメチルセルロースナトリウム(商品名:セロケ゛ン 7A、第一工業製薬(株)製)10%水溶液2.0重量部を加え均一になるまで混合した。得られた混合物の15gを直径40mm、深さ50mmの臼に入れ、打錠成型機(島津製作所(株)製ハント゛フ゜レス;SSP-10A形)で加圧(50kg/cm2)して錠剤を得た。次いで、臼より錠剤を取り出し、60℃の恒温乾燥機中で2時間乾燥し、直径40mm、厚み12.4mm、密度0.93g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.55gを得た。
【0045】実施例14リク゛ニンスルホン酸金属塩(商品名:ニューカルケ゛ン WG-4、竹本油脂(株)製)2.0重量部をアルキルナフタレンスルホン酸金属塩(商品名:ニューカルケ゛ン WG-1、竹本油脂(株)製)2.0重量部に変更する以外は前記実施例13と同様にして、直径40mm、厚み12.5mm、密度0.94g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.66gを得た。
【0046】実施例15アルキルナフタレンスルホン酸金属塩(商品名:ニューカルケ゛ン WG-1、竹本油脂(株)製)2.0重量部をアルキルヘ゛ンセ゛ンスルホンナトリウム(商品名:ニューカルケ゛ン SX-C、竹本油脂(株)製)2.0重量部に変更する以外は前記実施例14と同様にして、直径40mm、厚み12.7mm、密度0.95g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.86gを得た。
【0047】実施例16ト゛リレス C5.0重量部を10.0重量部に、アミコール 6L5.0重量部を10.0重量部に、閉鎖型中空体(商品名:イースフィアース゛ SL-150、オーストラリアエンハ゛イロスフィアース゛社製)29.07重量部を19.07重量部に各々変更する以外は、前記実施例13と同様にして、直径40mm、厚み12.5mm、密度0.94g/cm3の農薬組成物(錠剤)14.72gを得た。
【0048】実施例17前記実施例9により得られる混合物を、フ゛リケッテインク゛マシン(大塚鉄工(株)製K-102型:ホ゜ケットサイス゛7cc、成型圧50kg/cm2、炭団状)で製型し、農薬組成物(錠剤)を得る。
【0049】実施例18ベンスルフロンメチル0.33重量部を用いずに、炭酸水素ナトリウム18.6重量部を17.38重量部に、無水クエン酸6.25重量部を5.8重量部に各々変更し、シ゛アルキルスルホサクシネートナトリウム(商品名:ニューカルケ゛ン EX-70、竹本油脂(株)製)2重量部を更に含む以外は前記実施例9と同様にして得られる混合物を、フ゛リケッテインク゛マシン(大塚鉄工(株)製K-102型:ホ゜ケットサイス゛7cc、成型圧50kg/cm2、炭団状)で製型し、農薬組成物(錠剤)を得る。
【0050】試験例1縦0.54m×横0.84m×高さ0.1mのプラスチック製バットに土を詰め、入水し、代掻きをした後ノビエ、ホタルイ、コナギ、広葉雑草(ミゾハコベ及びアゼナ)の各種子を播種し、水深を3.5cmに保持した。ノビエが1〜1.4葉期、ホタルイが0.5葉期、コナギが0.3葉期となった時期(広葉雑草は発生前)に、前記実施例1で得られた農薬組成物を所定量水面に投下した。処理2週間後及び4週間後に各雑草の生育抑制程度を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)で評価した。調査地点は試験区を9等分し、左側の列を上から下へ1、2、3とし、中央の列を同様に4、5、6とし、右側の列を同様に7、8、9とした。試験は2連制で実施し、その平均値をだした。処理2週間後の結果を表1に、処理4週間後の結果を表2に各々示す。
【0051】
【表1】

【0052】
【表2】

【0053】試験例2縦0.15m×横4mの雨樋に土を詰め、入水し、代掻きをした後ノビエ、ホタルイ、コナギの各種子を播種し、水深を3.5cmに保持した。代掻き1日後にウリカワの塊茎を移植した。ノビエが1.2〜1.3葉期、ホタルイが0.5〜1.1葉期、コナギが1.3〜2葉期、ウリカワが初生葉期〜0.5葉期となった時期に、前記実施例1で得られた農薬組成物を所定量樋の片端の水面に投下した。処理2週間後及び4週間後に各雑草の生育抑制程度を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)で評価した。調査地点は樋の片端から他端までを0.8m間隔で区分した。処理2週間後の結果を表3に、処理4週間後の結果を表4に各々示す。
【0054】
【表3】

【0055】
【表4】

【0056】試験例3縦0.12m×横4mの雨樋に土を詰め、入水し、代掻きをした後ノビエ、ホタルイ、コナギ、アゼナの各種子を播種し、水深を3.5cmに保持した。ノビエが0.3〜1.1葉期、ホタルイが0.5〜0.8葉期、コナギが0.3〜0.5葉期、アゼナが子葉1対期となった時期に、前記実施例13で得られた農薬組成物を所定量樋の片端の水面に投下した。処理2週間後及び4週間後に各雑草の生育抑制程度を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)で評価した。調査地点は樋の片端から他端までを0.8m間隔で区分した。処理2週間後の結果を表5に、処理4週間後の結果を表6に各々示す。
【0057】
【表5】

【0058】
【表6】

【0059】試験例4前記実施例9〜11の錠剤をアルミラミネート包装袋に入れ、ヒートシールした後、60℃で1週間の加速試験、50℃で1ヶ月の加速試験に各々供し、農薬活性成分の経時安定性(分解率)及び袋の膨張程度について確認した。経時安定性(分解率)の結果を表7に、袋の膨張程度の結果を表8に各々示す。
【0060】
【表7】

【0061】
【表8】

−:膨張なし+:膨張しているか否か判別できない程度++:明らかに膨張が認められる+++:破裂する程度の膨張が認められる【0062】
【発明の効果】本発明の農薬組成物は、組成物中に閉鎖型中空体を含有することから、田水中に沈むことなく浮遊し、崩壊剤によって農薬組成物が崩壊し、界面活性剤によって農薬活性成分が広範囲にわたって拡散するので、局所散布するだけで農薬活性成分が局所に残留することなく水田全域に拡散し、イネに対する薬害を発生することなく有害生物を防除することができ、散布作業が大幅に省力化される。また、優れた浮遊性を持った本発明の農薬組成物は、薬剤の処理地点にその痕跡が残らない。さらに本発明の農薬組成物は、簡便な方法で製造でき、特別な施設を要する高圧での圧縮成型を必要としないので、製造コストも低く抑えられる。このように、本発明の農薬組成物は、極めて実用性の高いものである。
【出願人】 【識別番号】000000354
【氏名又は名称】石原産業株式会社
【出願日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−158703(P2001−158703A)
【公開日】 平成13年6月12日(2001.6.12)
【出願番号】 特願2000−188874(P2000−188874)