| 【発明の名称】 |
土壌消毒方法および消毒装置並びに熱水注出装置と牽引装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】森景 隆
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| 【要約】 |
【課題】この発明は、土壌を熱水消毒して植物に有害な細菌類を死滅させることを目的としたものである。
【解決手段】この発明は、消毒すべき土壌の一側から、該土壌の上面及び地中へ熱水を注出しつつ他側へ移動することにより、前記土壌を加熱すると共に、前記熱水を注出した土壌の上面を被覆密封することを特徴とした土壌消毒方法によりその目的を達成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 消毒すべき土壌の一側から、該土壌の上面及び地中へ熱水を注出しつつ他側へ移動することにより、前記土壌を加熱すると共に、前記熱水を注出した土壌の上面を被覆密封することを特徴とした土壌消毒方法。 【請求項2】 土壌面へ熱水をほぼ直角に注出し、土壌中へは前進方向へ角度をなして注出することを特徴とした請求項1記載の土壌消毒方法。 【請求項3】 土壌の上面の被覆は、熱水の注出後又は注出前とすることを特徴とした請求項1記載の土壌消毒方法。 【請求項4】 土壌の上面と地中へ熱水を注出する熱水注出手段と、該熱水注出手段を消毒すべき土壌の一側から他側へ牽引する牽引手段と、土壌面を被覆密封する被覆手段と、熱水移送手段とを結合させたことを特徴とする土壌消毒装置。 【請求項5】 熱水注出手段は、土壌の上面に沿って移動できるようにした機枠に熱水パイプを固定し、該熱水パイプに土壌上面用と、地中用の熱水ノズルを夫々固定し、前記熱水パイプに送水ホースを接続したことを特徴とする請求項4記載の土壌消毒装置。 【請求項6】 牽引手段は、台車上に巻取り軸を架設し、該巻取り軸に駆動手段を連結し、前記巻取り軸に、牽引ワイヤーの一端を固定し、前記台車に車輪を取付けたことを特徴とする請求項4記載の土壌消毒装置。 【請求項7】 巻取り軸を架設した台車に車軸枠を回動可能に軸支し、前記車軸枠に車軸を回転自在に取付け、前記車軸枠を下方へ回転して車輪を接地し、前記車軸枠を上方へ回転して、車輪を接地しないように持上げたことを特徴とする土壌消毒装置における牽引装置。 【請求項8】 両側に摺動沓を取付けた機枠に、土壌被覆手段を取付けると共に、平面矩形環状の熱水パイプを固定し、該熱水パイプの長辺前方のパイプに、土壌上面に熱水を注出するノズルを所定間隔で設置し、長辺後方のパイプに、地中に熱水を注出するノズルを、所定間隔で、前方傾斜に設置し、前記熱水パイプに送水ホースを連結したことを特徴とする土壌消毒装置における熱水注出装置。 【請求項9】 土壌被覆手段は、機枠に被覆シートの巻出し軸を回転自在に架設したことを特徴とする請求項8記載の土壌消毒装置における熱水注出装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、温室などの土壌を熱水殺菌消毒することを目的とした土壌消毒方法および消毒装置並びに熱水注出装置と牽引装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来土壌の消毒は薬剤注入が主流であったが、薬剤は人体に悪いのみらず、フロンその他空気中に発散すると環境汚染上好ましくないなどの問題点があった。 【0003】そこで耕具の先端付近から蒸気を吹き出すようにした提案がある(特開2000−83561)。 【0004】 【発明により解決しようとする課題】前記従来の蒸気の吹出しは、熱容量の面から、土壌が深い場合(例えば30cm以上)には、消毒不十分になるおそれがあり、これを有効にする為には、厖大な量の蒸気を必要とするなどの問題点があった。 【0005】また土壌の加熱殺菌消毒には、土壌を一定時間加熱しておく必要上、表面をシートで覆う必要があったが、前記耕具の場合には、蒸気の吹出しと、土壌の被覆とが別にならざるを得ない問題点があった。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は、土壌の上面と、地中へ熱水を注出する方法であるから、熱水の注出と、土壌の被覆とを同時に進行させることが可能となり、前記従来の問題点を解決したのである。 【0007】この発明の方法は、消毒すべき土壌の一側から、該土壌の上面及び地中へ熱水を注出しつつ他側へ移動することにより、前記土壌を加熱すると共に、前記熱水を注出した土壌の上面を被覆密封することを特徴とした土壌消毒方法である。また土壌面へ熱水をほぼ直角に注出し、土壌中へは前進方向へ角度をなして注出するものであり、土壌の上面の被覆は、熱水の注出後又は注出前とするものである。 【0008】次に装置の発明は、土壌の上面と地中へ熱水を注出する熱水注出手段と、該熱水注出手段を消毒すべき土壌の一側から他側へ牽引する牽引手段と、土壌面を被覆密封する被覆手段と、熱水移送手段とを結合させたことを特徴とする土壌消毒装置である。 【0009】また熱水注出手段は、土壌の上面に沿って移動できるようにした機枠に熱水パイプを固定し、該熱水パイプに土壌上面用と、地中用の熱水ノズルを夫々固定し、前記熱水パイプに送水ホースを接続したものであり、牽引手段は、台車上に巻取り軸を架設し、該巻取り軸に駆動手段を連結し、前記巻取り軸に、牽引ワイヤーの一端を固定し、前記台車に車輪を取付けたものである。 【0010】更に牽引装置の発明は、巻取り軸を架設した台車に車軸枠を回動可能に軸支し、前記車軸枠に車軸を回転自在に取付け、前記車軸枠を下方へ回転して支持し、車輪を接地し、前記車軸枠を上方へ回転して支持し、車輪を接地しないように持上げたことを特徴とする土壌消毒装置における牽引装置である。 【0011】次に熱水注出装置の発明は、両側に摺動沓を取付けた機枠に、土壌被覆手段を取付けると共に、平面矩形環状の熱水パイプを固定し、該熱水パイプの長辺前方のパイプに、土壌上面に熱水を注出するパイプを所定間隔で設置し、長辺後方のパイプに、地中に熱水を注出するパイプを、所定間隔で、前方傾斜に設置し、前記熱水パイプに送水ホースを連結したことを特徴とする土壌消毒装置における熱水注出装置であり、土壌被覆手段は、機枠に被覆シートの巻出し軸を回転自在に架設したものである。 【0012】この発明は、熱水(例えば90℃〜100℃)を、前後2回に分けて注出し、土壌を上下から加熱するので、所定の深さ(例えば30cm)の土壌に均等に浸水し、土壌面の被覆と相挨って、低くとも50℃以上の加温を10時間以上保持することができる。 【0013】この発明によれば、ワイヤーを巻取るウインチの台車に車輪をつけたので一人でも操作場所へ移動することができると共に、車輪の取付け構造に新技術を付加したので、車輪としての作用と、不作用を一人で容易に操作することができる。 【0014】この発明によれば、土壌を被覆するシートを、熱水注出装置の前進に伴って巻出すようにしたので、注出直後の被覆ができる。従って熱水の熱が発散するのを可及的に防止し得ると共に、作業性を著しく改善したものである。 【0015】この発明の方法においては、土壌を被覆したシートの下へ熱水の注出装置を収容し、この状態で熱水を注出する点についても提案しているが、前記注出同時被覆の方が作業性がよい。 【0016】この発明において、熱水を発生させるボイラーと注出パイプとの間を、織成外囲の内周に防水処理したホースで連結すれば、ホース収容時に偏平にして巻き込むことができる。 【0017】 【発明の実施の形態】この発明は、熱水を消毒すべき土壌の上面と地中とへ同時に注出し、ついで土壌面を被覆するので、可及的短時間に熱水を土壌へ均一混入し、所定温度で所定時間保温することができる。 【0018】この発明は、熱水を注出する熱水パイプを移動しつつ、被覆シートを逐次拡げるので、注出直後の土壌面を速やかに、かつ自動的に被覆することができる。 【0019】この発明のウインチの台車には車輪を起伏可能に取付けたので、重い牽引手段(例えば300kg)を一人の操作で移動及び設置することができる。 【0020】またウインチの巻取り軸の回転はインバーターにより調節したので、中速から超低速(例えば0.3rpm〜3rpm)までを自由かつ無段階で選定できる。従って牽引力の大小に合わせて注出手段の速度を調節することができる。 【0021】 【実施例1】この発明の実施例を図1について説明する。消毒すべき土壌(例えば植物を栽培すべき畝)の一側に牽引用のウインチを設置し、他側に熱水注出装置(シート付)を載置し、前記ウインチと、熱水注出装置とをワイヤーで連結する。前記熱水注出装置の注出パイプとボイラーとは送水ホースで連結する。 【0022】前記のようにセットしたならば、ウインチを駆動してワイヤーにより、熱水注出装置を牽引すると共に、ボイラーから熱水(95℃〜100℃)を送水し、前記熱水注出装置の注出パイプから、土壌上面と地中へ熱水を注出する。また熱水注出装置の前進に伴って被覆シートを処理済土壌上へ拡げて被覆する。このようにして、熱水注出装置がウインチの付近まで引き寄せられて消毒作業は完了する。 【0023】前記実施例は、熱水注出の直後に土壌の上面を被覆したが、予め被覆シートを拡げ、その下で熱水注出装置を移動させても同様の処理ができる。 【0024】前記実施例によれば、土壌の上下から熱水を注出するので、熱水が土壌に速やかに浸透し、均一に昇温して完全な殺菌消毒ができる。例えば熱水を地中に注出しただけだと、注出した地中部がより高く熱せられ、熱水が地上へ流出する頃には温度が低下したり、不均一になり易い。また蒸気注出においては、蒸気が上昇し易いけれども、熱水は下方へ流れ易いので、地盤上へ溜り水位の上昇に伴って土壌の上部へ上昇する傾向にある。従って地中のみの注出の場合には熱水を余分に使用する必要がある。 【0025】前記における土壌容量に対する注出量は等量乃至1.5倍量である。 【0026】 【実施例2】この発明の実施例を図2、3、4、5に基づいて説明する。この発明の熱水注出装置1(熱水注出手段)は、矩形の機枠2の短片側下部に取付け板4、4を介して、沓3、3を高さ調節自在に取付け、前記機枠2の下面に矩形状の熱水注出パイプ5を固定する。前記熱水注出パイプ5の前進側のパイプ5aの下面には、地表ノズル6、6を所定間隔で、かつパイプ5aにほぼ直角に固定し、前記熱水注出パイプ5の後進側のパイプ5bの下面には、地中ノズル7、7を所定間隔で、かつパイプ5bに前進角度θ(例えばθ=30度)をもたせて固定する。前記地表ノズル6の下端と地中ノズル7の下端との高さの差hは、消毒すべき土壌30の深さにより異なるが、土壌の深さを30cmとすれば、前記高さの差は20cm〜30cmが好ましい。前記高さの差は、両ノズルから注出する水量によっても異なる。例えば、前記高さの差20cm〜30cmは、両ノズルから等量注出した場合である。 【0027】前記機枠2の後進側には、機枠2より長い支持材8が固定してあり、支持材8の両端にほぼ直角に支片9、9が設けられ、支片9、9の上向きの溝10、10に、土壌被覆用のロールシート11の軸杆12が架設されている。前記ロールシート11からシート11aを巻き出すことができる。 【0028】次に前記熱水注出装置1を一側より他側へ移動させる牽引装置20(牽引手段)は、平面矩形状の台車13上にワイヤー23の巻取り筒14を回転自在に架設し、前記巻取り筒14の軸に駆動装置15を連結する。該駆動装置15はモータと減速機とにより構成し、又はモータと、連動装置と、モータ回路に介装したインバーターとにより変速する。 【0029】前記台車13の両側(短片側)にハンドル16、16を緩傾斜に固定すると共に、車輪17、17のブラケット18、18の一端を固定した支軸19を回転自在に取付け、前記ブラケット18、18の他端に支杆21の上端部を固定し、前記支杆21の下端部へ車輪17を回転自在に取付けてある。 【0030】前記実施例の各装置を使用して、土壌41を消毒するには、消毒すべき土壌41の一方の端へ熱水注出装置1を載置し、他方の端へ牽引装置20を設置し、熱水注出装置1の熱水注出パイプ5と、ボイラー25の送水ホース22とを連結すると共に、機枠2にワイヤー23の先端を固定し、巻取り筒14にワイヤー23の基端を固着する。またシートロール11からシート11aを巻き出し、その端縁部を消毒すべき土壌41の一方の端側上部へ固定する。この固定には押え具24を使用する。 【0031】前記のように、準備を完了したならば、駆動装置15を始動して巻取り筒14を回転させ、ワイヤー23を矢示26の方向へ牽引すると共に、ボイラー25から熱水(100℃)を矢示27のように送水ホース22を介して送水すると、熱水は、地表ノズル6、6と、地中ノズル7、7から矢示28、29のように注出され、地表ノズル6からの熱水は地表を適度に拡散して浸透し、地中ノズル7からの熱水は注出口付近から周辺に拡散浸透する。特に地中ノズル7、7の間隔は、熱水が短時間に浸透できる間隔(例えば30cm)に設置してある。 【0032】前記のようにして、熱水注出装置1を除動(例えば5〜10cm/分)すると共に、処理土壌をシート11aで被覆する。従って熱水の熱量は、殆んど土壌の加熱に使用されるので、全土壌が10時間以上55℃程度に保たれ、植物に有害な細菌は完全に殺菌消毒される。 【0033】前記において、台車13の一側のハンドル16を矢示31のように持上げて、車輪17を地面より離すと、車輪17のブラケット18は、車輪の自重によって、矢示32の方向へ回動し、支軸19のA側に移動する。そこでハンドル16を下すと、車輪17のブラケット18は矢示33の方向へ回転するので、車輪17は台車13を支えることができなくなり、地面34に載置される。そこで止杆35を地中に打込み、台車13を固定する。 【0034】次に、止杆35を抜いた後、ハンドル16を持ち上げると、車輪17のブラケット18は矢示36のように、車輪17が地面34に当接するまで回転するので、この際車輪17を矢示37の方向へ押しつけて、車輪17の軸を、前記支軸19のB側に移した後、ハンドル16を下せば、車輪17は台車13の重量により自動的に矢示38の方向へ回転し、ブラケットが台車13の下面に当接してセットされる。 【0035】前記のように、ハンドル16の持上げにより、車輪を外したり、支持位置にセットしたりすることができるので、牽引装置の運搬及び設置が容易となり、作業性を著しく改善した。 【0036】前記実施例において、熱水の送水にホースを使用したので、送水時には所定の直径の断面円形となり、収納時には偏平に形成できるので、収納嵩を小さくすることができる。 【0037】前記地中ノズルを前進側へ傾斜させたので、矢示39の方向へ前進することにより、矢示40のような分力を生じ、地中ノズルの浮上を防止することができる。従って機枠などの重量に依存することなく、安定した深さで熱水を注出することができる。 【0038】前記地中ノズルの断面形状を、上部を円形7aとし、下部を楕円形7bとすれば、土壌抵抗を可及的小さくできると共に、熱水の注出面積を楕円形にして、前進方向へ細長くすることができる。 【0039】 【発明の効果】この発明によれば、熱水を地表と、地中へ同時注出できるので、処理すべき土壌全体へ可及的速やかに熱水を浸透させ、全処理土壌をほぼ均等温度で処理し得る効果がある。 【0040】また地中ノズルを前進傾斜にした場合には、深さの安定した注出ができる効果がある。 【0041】次に台車の車輪のブラケットを自動的に回動できるようにしたので、車輪の使用、不使用が速やかに選定できると共に、車輪使用による移動が容易となり作業性を向上した効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010076 【氏名又は名称】竹沢産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月22日(2000.5.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059281 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 正次
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| 【公開番号】 |
特開2001−327239(P2001−327239A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月27日(2001.11.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−150571(P2000−150571) |
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