| 【発明の名称】 |
釣竿収納ケース等の釣用携行具 |
| 【発明者】 |
【氏名】八木 啓之
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| 【要約】 |
【課題】衝撃時に損傷を受け難い耐衝撃性があると共に、耐久性にも優れた釣竿収納ケース等の釣用携行具を提供する。
【解決手段】釣用携行具の本体50を支える位置に設けられた受止構造体56が、圧縮作用を受けても前記本体50の外周側に位置する受止構造体外周よりも内側に収まるように緩衝材58を設けるよう構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 釣竿等を収納して運搬可能な釣竿収納ケースであって、収納ケースの底部を構成する底構造体内に設けられ、圧縮作用を受けても底構造体の外周よりも内側に収まる寸法形態の緩衝材を設け、該緩衝材は、互いの離隔距離が変化し得る底構造体の上部構造体と下部構造体に挟まれていることを特徴とする釣竿収納ケース。 【請求項2】 前記緩衝材は、柔軟な合成樹脂材製外皮と、その中に密封された気体等の流動体とを有する請求項1記載の釣竿収納ケース。 【請求項3】 前記上部構造体と下部構造体の、外周部付近を、板状であって撓み性を有する連結部で連結してなる請求項1又は2記載の釣竿収納ケース。 【請求項4】 釣用携行具の本体を支える位置に設けられた受止構造体が、圧縮作用を受けても前記本体の外周側に位置する受止構造体外周よりも内側に収まるように緩衝材を設けていることを特徴とする釣用携行具。 【請求項5】 前記緩衝材は、柔軟な合成樹脂材製外皮と、その中に密封された気体等の流動体とを有する請求項4記載の釣用携行具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、釣竿、リール、こませすくいのひしゃく、玉網等の釣用品を収納でき、車等から出した後は、主として釣人が肩に担いで釣りの現場に運搬できる釣竿収納ケース、餌入れ容器、又は釣魚収容容器等の人が運搬可能な釣用携行具に関する。 【0002】 【従来の技術】釣竿等を収納して釣り場に携行して行く釣竿収納ケースは、地面や岩場に置いたり落したりすることも時々起こるため、袋状のケース本体よりも底部を更に丈夫に構成している。通常は、合成樹脂によって底構造体(ボトムカップ)を一体成形し、これはケース本体と接続して釣竿等の竿尻部を収納するよう、上方を開放した開口部を有し、下方を閉じ、周囲を周壁で囲んだ円筒や箱型等の形態に形成している。この従来のボトムカップには緩衝部材が設けられていなかったため、収納ケースが勢いよく接地すると、比較的硬質な樹脂部材で構成されているボトムカップが接地の衝撃で割れたり、収納してある釣竿やひしゃくや玉網等の尻部が破損したり、タックル同士の接触から傷を付けてしまうということが起こっていた。 【0003】特に、磯釣りでは、船から磯に渡る際に、釣竿収納ケースを投げて受け渡しすることもあるため、上記問題が発生する可能性が高かった。更には、肩掛けベルトを肩に掛けて長時間歩行したりすると、歩行に伴う上下動のため、上記と同様な問題が発生していた。また、歩行中に竿尻等がボトムカップ内でカタカタと音を立て、不快感を連発させていた。そうした中で、実用新案登録第3064905号公報には、落下させた場合でも収納した釣竿を保護できるように、ボトムカップ内に衝撃吸収部材を配設した構造が開示されている。また、釣竿収納ケースに限らず、餌入れ容器や釣魚収容容器等の人が運搬可能な釣用品一般の釣用携行具について、岩場に落としたりすることもあり、容器本体を同様に保護する必要がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記公報では、衝撃吸収部材をボトムカップの外周から外に突出させる構造を採用している。然しながら、釣りでは、岩場ややぶの中等、衝撃吸収部材が損傷し易い環境で収納ケース等の釣用携行具を使用するため、使用条件によっては、簡単に衝撃吸収作用を果たさなくなる。依って本発明では、衝撃時に損傷を受け難い耐衝撃性があると共に、耐久性にも優れた釣竿収納ケース等の釣用携行具の提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み、本発明では請求項1において、釣竿等を収納して運搬可能な釣竿収納ケースであって、収納ケースの底部を構成する底構造体内に設けられ、圧縮作用を受けても底構造体の外周よりも内側に収まる寸法形態の緩衝材を設け、該緩衝材は、互いの離隔距離が変化し得る底構造体の上部構造体と下部構造体に挟まれていることを特徴とする釣竿収納ケースを提供する。衝撃等による圧縮変形を受けた際でも、緩衝材を底構造体の外周よりも内部に収める寸法形態であるため、釣場に依存せず、耐久性が向上しつつ、衝撃を吸収できる。 【0006】請求項2では、前記緩衝材は、柔軟な合成樹脂材製外皮と、その中に密封された気体等の流動体とを有するよう構成する。緩衝材が柔軟な合成樹脂材製外皮と、その中に密封された気体等の流動体とを有するよう構成すれば、衝撃緩和作用が大きく、また、一般に製造し易くて安価でもある。空気を使用すれば特に安価で軽量化できる。しかし、外皮に岩場の突起ややぶの枝先等が1本刺さっただけで緩衝作用が無くなったり低下するが、こうした本請求項の緩衝材を使用する場合に請求項1の構成が特に大きな効果をもたらす。 【0007】請求項3では、請求項1又は2の上部構造体と下部構造体の、外周部付近を、板状であって撓み性を有する連結部で連結するよう構成する。外周部付近とは外周も含む。板状の連結部で外周部付近を連結するため、上下の構造体の間に岩場の突起ややぶの枝先等が侵入し難くなり、また、予想以上の荷重が作用した際に、緩衝材が外に膨出突出することが防止される。 【0008】請求項4では、釣用携行具の本体を支える位置に設けられた受止構造体が、圧縮作用を受けても前記本体の外周側に位置する受止構造体外周よりも内側に収まるように緩衝材を設けていることを特徴とする釣用携行具を提供する。衝撃等による圧縮変形を受けた際でも、緩衝材が受止構造体外周よりも内部に収まるように設けているため、緩衝材が損傷を受け難くて耐久性が向上しつつ、釣用携行具への衝撃を吸収できる。 【0009】請求項5では、前記緩衝材は、柔軟な合成樹脂材製外皮と、その中に密封された気体等の流動体とを有する請求項4記載の釣用携行具を提供する。請求項2の場合と同様である。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実施形態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明に係る釣竿収納ケースの一実施形態例の斜視図である。収納ケース本体10の底部には、底構造体30が接続されている。また、収納ケース本体の背側には、肩掛けベルト14が設けられており、更に頂部付近には補助のベルト16が設けられている。チャック部12を開閉して内部に釣竿等を収納したり、取り出したりする。また、側面部には小物用の収納ポケット18が設けられている。 【0011】底構造体30は、大きく分けて、上部構造体20と下部構造体22と、これらの間に挟持されて緩衝作用を果たす緩衝材24とを具備する。上部構造体と下部構造体は、合成樹脂製である。また、緩衝材24は内部に空気Aを密封し、ポリウレタンや塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製で、薄肉であって柔軟性を有する外皮24Sを具備している。上部構造体20の底面部20Tと、下部構造体22との間に緩衝材24を挟み、更には、上部構造体と下部構造体を連結させ、外部から受ける衝撃力を下部構造体を介して緩衝材24が緩衝作用を奏しつつ受けたり、また、収納ケース内の釣竿等の被収納物の、上からの衝撃力を上部構造体を介して緩衝材24が緩衝作用を奏しつつ受ける。 【0012】即ち、上下の構造体は互いに分離してはならないが、互いの離隔距離を、緩衝材24の圧縮変形に応じて、可能な変形量の範囲内で近づいたり、離れたりできなければならない。このため、上部構造体の下部と下部構造体の上部とに亘って、比較的薄肉で撓み性を有する合成樹脂製の板状部材である連結部21A,21B,21C等を、周方向に適宜な間隔で溶着等によって、夫々、上部構造体と下部構造体の外周に連結させる。 【0013】これによって、緩衝材24が押圧されて上下厚さ寸法が薄くなり、半径外方向に広がろうとする場合、この緩衝材の外皮24Sと板部材21A等との間の空間K内の空気は、外部大気と連通しているため、圧力が上昇することなく、緩衝材24の作動を妨害しない。また、予想外の高い荷重が作用した場合に、緩衝材の外皮24Sが上部構造体と下部構造体との間の外周から突出するのを防止できる。これら板部材は、この例では上部構造体とも下部構造体とも別体部材であるが、何れかの構造体の成形時に一体に成形したものであって、他側の構造体に溶着等させてもよい。また、図1に示すように底構造体30のコーナー部に設ける他、コーナー部以外の側面部に設けてもよい。 【0014】また、本実施例の緩衝材の外径をもう少し小さくして外側の空間K領域を大きく残すようにし、この領域に適宜なばね定数の板ばねやコイルばね等を、上部構造体の下面と下部構造体の上面とに、ばねの上下の各端部を連結する構造としてもよい。また更に、空気を密封した外皮24Sを具備した緩衝材24を無くし、間に介在連結させたこれらのばね部材のみによっても緩衝作用を奏する。また、緩衝材を密閉構造ではなく、ハニカム構造体のような中空構造の緩衝材としてもよい。 【0015】また、この実施例の下部構造体は、上下方向に立設した複数のリブ22Rを設けて、軽量高強度に構成している。柔軟な部材の外皮24Sを保護するために、このリブ22Rの上端を覆う板部材を設けて、この板部材と上部構造体の底面部20Tとの間に緩衝材24を挟持した方がよい。更には、収納ケース内の釣竿等の端部が、直接に上部構造体の底面部20Tに直接に当って損傷することを更に防止すべく、上部構造体の底面部20Tの上に発泡性のシート26等を敷設して、釣竿の自重による運搬時の不快音を更に低減させたり、傷付きを防止したりすることが好ましい。 【0016】上部構造体の多数の孔20Hは、該構造体に収納ケース本体10を縫い合わせるための針と糸との通過孔である。図5は上記例の変形例であり、緩衝材24の外皮24Sを更に効果的に保護するために、上部構造体の側面の下端部と下部構造体の側面の上端部とを、夫々、外方向に多少突出させて厚肉化している。本願の底構造体の外周とは、この変形例ではこの突出した厚肉部20B,22Bの外周である。 【0017】図6は他の形態例を示す。図5の場合と異なるのは、緩衝材が、図5のように1個の密封空間Aではなく、2個の密封空間A’,A”に分割されていることである。この例では、半径方向内側(中心側)の空間A”と、外側空間A’とである。従って、万一一方の密封空間を区画形成する外皮が破れても、他方の密封空間が残っており、その分衝撃吸収力が小さくなるものの緩衝作用を果たし、信頼性が高い。 【0018】更には、図2に示す上部構造体20と同様な縦断面コ字形の箱を下部構造体とし、この構造体の中に収容される形態の上部構造体であって、この上部構造体の底部と、前記下部構造体の内底部との間に緩衝材を挟む底構造体でもよい。以上の他、緩衝材としては、弾力性のある発泡材のような形態もある。 【0019】図7は釣用携行具の例として釣用品の収納容器(或いは、餌入れ容器や釣魚収容容器)であり、ここでは概ね直方体形状をしている。容器本体50の上部は蓋部材52が設けられており、これを取外して内部に収納した釣用品等を出し入れできる。54は肩掛けベルトであり、これを肩に掛けて釣人が運搬できる。衝撃から容器本体を保護したり、或いは収容物である釣用品等を保護するために、各コーナー部には受止構造体56が設けられており、内部に緩衝材58が配設されている。図9は受止構造体の斜視図を示し、図10は上方から見た平面図を示し、図11は図7における矢視線K−Kによる断面図を図示している。 【0020】受止構造体56には開口56Kが設けられており、この開口の上縁に続いて内側方向に平面状に広がった上部壁56Uと、開口の下縁に続いて内側方向に平面状に広がった下部壁56Dとを有し、これらの壁は内方部後端において連結されている。この上部壁56Uの上面に容器本体50の底50Tを乗せている。この上部壁と容器本体とは接着、その他によって互いに保持されており、運搬時に受止構造体56が容器本体50から外れて落下しない。 【0021】受止構造体56は上記の如き構造のため、上部壁や下部壁に力を付与すれば、開口56Kの上下幅が変動し得る。従って、この上部壁と下部壁との間に緩衝材58を配設しておけば、釣用品の収納容器を釣場の岩場等に落下させても、容器本体50や内部の収容物をその衝撃から保護できる。即ち、衝撃によって上部壁と下部壁とが互いに近づくように(開口の上下幅が狭まるように)力を受け、この間に配設されている緩衝材58が圧縮されてその衝撃力を緩和する。この緩衝材58の構造や構成材料は図1から図6までの例で説明したのと同様である。 【0022】上記緩衝材58は、容器本体50の外周側に位置する、即ち、外側から見える位置の受止構造体56の外周面56A,56Bから内側に引っ込んだ位置にあり、圧縮変形を受けてもこれら外周面56A,56Bから内側に引っ込んだ状態にあるように構成されている。従って、鋭い岩角等に擦れたりして損傷することが防止される。また、受止構造体56自体は合成樹脂やゴム材で形成する。 【0023】この合成樹脂としてはエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等がある。EVAやゴム材は弾力性に富み、その材料そのもので大きな衝撃緩和作用がある。然しながら、本形態例では受止構造体の開口56Kを有する形態によって構造体自体が上下方向に弾性を有しており、ゴム材やEVA以外の合成樹脂で構成してもよい。 【0024】図12では上記受止構造体56の変形例を、図11に対応した断面図によって示している。即ち、この受止構造体56’には上部壁が無く、容器本体50の底50Tが直接に緩衝材58に接触して圧縮させる。図13は受止構造体56の他の変形例であり、開口56Kの一部を覆うように、外周面56Aと56Bに、夫々、薄板状部材60A,60Bを溶着等で連結させている。この各部材60A,60Bは撓み性を有する合成樹脂製であり、開口56Kの上下方向の伸縮を阻害しない程度の柔軟性を有するように構成されている。これにより、内側に配設されている緩衝材58を、やぶの枝先等から効果的に保護し得る。 【0025】図14から図16は受止構造体部位の他の形態例を図示しており、図14は斜視図、図15は側面図、図16は図14の矢視線P−Pによる断面図である。容器本体50の角部の突出方向に突出した形状の受止構造体56”は、図7に示す形態例の場合と同様に開口56K”を有し、上部壁56U”と下部壁56D”とを有している。従って、容器本体を上下方向に緩衝作用を持って支持する他、間にある緩衝材58”が開口56K”の内部に引っ込んでいる、即ち、本体の外周側に位置する受止構造体の外周よりも内側に引っ込んでおり、緩衝材58”が圧縮作用を受けても内側に引っ込んでいるため損傷し難いこと等は他の形態例の場合と同様である。また、当該受止構造体56”を、既述のゴム材やEVAで形成すれば、容器本体の角部の突出方向からの衝撃を当該受止構造体の突出部で緩衝的に受け止めることができる。 【0026】図7以降で説明した受止構造体は容器本体の角部に設けているが、角部以外に設けてもよい。また、図7以降の受止構造体を図1等の釣竿収納ケースの底部に、底構造体の代り又はこれと共に適用してもよい。更には、図1〜図6で説明した底構造体を、図7以降の釣用携行具の底部に単独又は受止構造体と組み合わせて適用してもよい。 【0027】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明によれば、緩衝材の、外部からの損傷が防止されると共に、衝撃時の釣用携行具の損傷が防止されつつ、収納されている釣竿、或いはその他の収容物の損傷を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002495 【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月27日(2000.6.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101421 【弁理士】 【氏名又は名称】越智 俊郎
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| 【公開番号】 |
特開2001−340046(P2001−340046A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月11日(2001.12.11) |
| 【出願番号】 |
特願2000−192477(P2000−192477) |
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