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【発明の名称】 水温感知装置付き釣具
【発明者】 【氏名】坂下 茂生

【氏名】金杉 栄治

【要約】 【課題】魚の生態や習性として、対象魚を釣る場所の選定には、水温の測定が非常に重要であることに鑑み、水中の温度を簡単に知り得る水温感知装置付き釣具を提供する。

【解決手段】ルアー(L)の一部または全体に、温度変化によって色調が変化する可逆性示温塗料(2)を塗布し、もしくは同様な示温塗料を用いた構成からなる示温シール(1)を貼着してなる示温部を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ルアー(L)の一部または全体に、温度変化によって色調が変化する可逆性示温塗料(2)を塗布し、もしくは同様な示温塗料を用いた構成からなる示温シール(1)を貼着してなる示温部を設けたことを特徴とする水温感知装置付き釣具。
【請求項2】 示温部に変色設定温度が異なる可逆性示温塗料を段階的に塗布し、それぞれに変色設定温度数値を目盛り様に表示したことを特徴とする請求項1記載の水温感知装置付き釣具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水温に対応して釣果を上げ得るようにした釣具としての水温感知装置付きルアーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】魚は種類により生息するのに適した水温が異なるため、一般的に季節や天候の変化、黒潮や親潮等の潮流の変化を目安として釣場を求めていたが、特に、その変化の境界においては水温の推定は困難である。また、同じ水域であっても、地形や水深、河川の流入、湧水等の自然的条件や、排水等の人工的条件によって水中に分布する適水温が異なるため、水温の推定はさらに難しい。
【0003】魚種について、温帯水域の魚には、シイラ、キングアジ、カツオ等があり、冷帯水域の魚には、メバル、トラウト、イワナ、ヤマメがあり、中間水域の魚には、ブラックバス等を挙げることができるが、同種の魚であっても、生態として他の環境条件により違った行動をとる場合もある。
【0004】例えば、適水温の範囲内であっても、気温の変化により泳ぐ水深が異なっているのが普通であり、また、冷水を好むヤマメ等は、流水の激しい箇所では岩に身を寄せるという習慣が見られる。さらに、川を遡上する魚では、適水温を待って、産卵や、遡上、下降などの生物的行動を起こすことが知られている。このような状況において、釣果を上げる手段として、水温の測定は釣人にとって重要な作業となっていたが、この作業において従来は別途水銀温度計やアルコール温度計を水中に投入する等利用上の煩わしさや、温度計が破損しやすいなどの難点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のように、魚の生態や習性として、対象魚を釣る場所の選定には、水温の測定が非常に重要であることに鑑み、水中の温度を簡単に知り得る水温感知装置付き釣具を提供することを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、この発明は、ルアー(L)の一部または全体に、温度変化によって色調が変化する可逆性示温塗料(2)を塗布し、もしくは同様な示温塗料を用いた構成からなる示温シール(1)を貼着してなる示温部を設けたことを特徴とする水温感知装置付き釣具を構成した。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、釣場においてそのルアーを水中にしばらく漬けてから持ち上げると同時に示温部を見て、示温部に塗布あるいは貼付した示温塗料の変色設定温度における色の変化により、ルアーを投入した水域の水温が目視により判読できる。また、水中から取り出したルアーの示温部は大気の気温によって元の色に復元する。このことによって、示温部の色の変化によって水温を感知することができる。
【0008】また、示温部に変色設定温度が異なる可逆性示温塗料を段階的に塗布し、それぞれに変色設定温度数値を目盛り様に表示する(請求項2)と、本発明の目的をより好ましく達成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】示温部に用いる示温塗料は、設定温度以上で消色し、設定温度以下になると、再び元の色に発色する可逆性示温塗料を用いる。
【0010】上記の可逆性示温塗料は、ロイコ系染料及びフェノールなどの顕色剤、発色温度設定助剤であるところの、アルコール類などを配合した所定の色の示温塗料原体をマイクロカプセル中に包含した構成からなるところの水性スラリーを、水溶性バインダーとともに配合分散させて成る通称示温塗料水性インキを素材とする。
【0011】また、可逆性示温塗料は、ロイコ系染料及びフェノールなどの顕色剤、発色温度設定助剤であるところの、アルコール類などを配合した所定の色の示温塗料原体をマイクロカプセル中に包含した構成からなるところの示温塗料マイクロカプセル乾燥粉末を、非極性油性溶剤に湿潤して、さらに油性のバインダー、メジウムなどに配合分散させて成る通称示温塗料油性インキを素材とすることもできる。
【0012】上記の素材を用いることによって、示温部は設定温度以下で所定の色に発色し、設定温度以上になると、消色する示温部(2)を有するルアー(L)が構成できる。
【0013】上記の示温塗料は設定温度以上になっても、完全に消色せず残色として低温時の色が消えずに残る場合があるので、温度差の識別を容易にならしめるために、下記のごとく示温塗料に細工を施した改良インキを素材として用いることもできる。
【0014】例えば、設定温度以下においての発色を寒色である青色の水温塗料を選択して、設定温度以上になると、消色あるいは淡い青色の残色に対して、対象的な暖色のイメージがある赤色系の温度に感知しない普通の顔料あるいは染料を示温塗料中に予め所定量を混ぜ合わせた示温塗料を示温部に塗布あるいは示温シールを貼付して、設定温度以下においては示温塗料の発色により普通の顔料や染料の色を隠蔽して、設定温度以上で示温塗料の色が消色したり、淡い残色に変わった時点では、示温塗料の発色の際には隠蔽されていた普通の顔料あるいは染料の暖色が露出する改良インキを素材とする。
【0015】本発明に供する示温塗料は消色及び変色設定温度を0℃、5℃、10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、のように5℃刻みに設定したものを必要温度領域毎に示温部に塗布あるいは示温シール(1)を貼付して構成する。
【0016】上記の示温塗料による示温部の変色は、設定温度以下で発色し設定温度以上で消色する場合と、設定温度以上で別の色に変化するものとがある。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0018】図1、図2および図3は、それぞれルアー(L)についての実施例を示したもので、図1のルアー(L)では、ボディ本体の両側面に小魚らしく見せる模様を表すために、示温部として示温シール(1)を貼着し、18℃〜23℃の範囲において青や黒から緑色に変色するように構成されている。したがって、この場合にはブラックバスを対象魚とする場合に、その適水温であるか否かにより、ポイントをさぐり当てるのに適している。
【0019】図2に示すルアー(L)では、同じく小魚らしく見せる模様として多数の斜線を示温塗料(2)により表し、8℃〜15℃の範囲で色調が変化するように構成される。この場合には、トラウト、メバル等の冷水魚を対象として探るのに適している。
【0020】図3に示すルアー(L)では、腹部に温度数値(4)を記載し、それぞれの温度数値(4)の記載位置より左上面の示温目盛(3)は表示温度以上になると、変色する可逆性示温塗料を塗布あるいは同様な示温シール(1)を貼着して表示する。
【0021】図1、図2及び図3のルアー(L)の側面に描かれた模様や示温目盛(3)及び温度数値(4)は、それぞれ両側面に対称に構成される。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水温感知装置付きルアーによれば、釣る対象魚の居るポイントを探り当てたり、釣場の水温との関係から釣れる魚種を想定し、あるいは気温と水深部の水温の関係から釣り条件を変えたりして、無駄なく効率的に魚を釣ることができるという優れた効果がある。
【出願人】 【識別番号】599098024
【氏名又は名称】株式会社 ラッキ−プラス
【識別番号】500230185
【氏名又は名称】金杉 栄治
【出願日】 平成12年5月22日(2000.5.22)
【代理人】 【識別番号】100083127
【弁理士】
【氏名又は名称】恒田 勇
【公開番号】 特開2001−327231(P2001−327231A)
【公開日】 平成13年11月27日(2001.11.27)
【出願番号】 特願2000−149233(P2000−149233)