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【発明の名称】 愛玩動物用飼育器具及びそれに使用する部品
【発明者】 【氏名】坂井 貢三

【要約】 【課題】ケージ等の収容体自体に運動具としての機能を持たせることにより、収容体内で複数匹の動物を飼育する場合でも、それぞれに十分な運動をさせることができる愛玩動物用飼育器具を提供する。

【解決手段】愛玩動物用飼育器具(C)は、台部(1)と、台部(1)に固定してある居住部(3)と、居住部(3)を内部に収容するようにして回転可能に設けてある収容体(2)とを備えている。収容体(2)は、線材で形成されたケージ(20)と、ケージ(20)の両端部に着脱可能に設けられた前盤(21)、後盤(22)とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 愛玩動物用飼育器具であって、飼育される動物の動きによって動くようにしてある収容体(2)を有し、居住部(3)が当該収容体(2)内部に設けてあることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具。
【請求項2】 愛玩動物用飼育器具であって、飼育される動物の動きによって動くようにしてある収容体(2)を有し、居住部(3)が当該収容体(2)内部に、収容体(2)の動きにかかわらず動かないか、または本質的に動かないようにして設けてあることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具。
【請求項3】 収容体(2)は回転するようにしてあることを特徴とする、請求項1または2記載の愛玩動物用飼育器具。
【請求項4】 愛玩動物用飼育器具であって、台部(1)と、当該台部(1)に設けてある居住部(3)と、当該居住部(3)を内部に収容するようにして回転可能に設けてある収容体(2)と、を備えていることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具。
【請求項5】 収容体(2)は、線材で形成されたケージ状胴部と、当該ケージ状胴部の両端部に着脱可能に設けられた端盤と、を備えており、上記端盤は回転中心部を有しており、端盤の一部または全部は内部を見ることができるように本質的に透視性を有することを特徴とする、請求項3または4記載の愛玩動物用飼育器具。
【請求項6】 収容体(2)の動きを制御する制動手段または固定手段を備えていることを特徴とする、請求項1、2、3、4または5記載の愛玩動物用飼育器具。
【請求項7】 居住部(3)に、巣箱(35)、給餌器(36)及び給水器(37)が設けてあることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5または6記載の愛玩動物用飼育器具。
【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の愛玩動物用飼育器具に使用する部品であって、線材で形成されたケージ状胴部と、当該ケージ状胴部の両端部に着脱可能に設けられた端盤と、を備えており、上記端盤は回転中心部を有しており、端盤の一部または全部は内部を見ることができるように本質的に透視性を有することを特徴とする、愛玩動物用飼育器具に使用する部品。
【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の愛玩動物用飼育器具に使用する部品であって、居住部(3)を構成し、巣箱(35)、給餌器(36)及び給水器(37)を装着するための装着孔(31,32,33)を備えていることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具に使用する部品。
【請求項10】 請求項4、5、6または7記載の愛玩動物用飼育器具に使用する部品であって、居住部(3)に取り付ける手段と、台部(1)に取り付ける手段と、収容体(2)の回転中心部となる部材と、を備えていることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具に使用する部品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハムスター等の愛玩動物を飼育、観察する愛玩動物用飼育器具及びそれに使用する部品に関するものである。更に詳しくは、ケージ等の収容体自体に運動具としての機能を持たせることにより、収容体内で複数匹の動物を飼育する場合でも、それぞれに十分な運動をさせることができるものに関する。
【0002】
【従来技術】例えば、ハムスター等の愛玩動物は、通常は専用の飼育器具に入れられて、観察ができるようにして飼育される。また、ハムスターのように、ストレスがたまらないように十分に運動させる必要がある動物は、回転ドラム等で構成される運動具を別に用意し、飼育器具の内部に設置するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したように、運動具を飼育器具内部に収容した構造の愛玩動物用飼育器具には、次のような課題があった。すなわち、所定形状の飼育器具内部に回転ドラム等の運動具を収容する構造であるので、内部のスペース効率が悪く、ある程度の広さの居住空間を確保するためには、通常はあまり大きな運動具は収容することができない。運動具の小型のものを使用すると、一度に複数の動物が運動することが困難であるため、同じ飼育器具内で複数の動物を飼育する場合は、十分な運動ができない動物もでてくる。こうなると、ストレスがたまった動物が他の動物を傷付けたり、寿命が短くなってしまうことが多くなる。
【0004】また、従来の愛玩動物用飼育器具は、器具自体の形状(外観)や運動具等の収容物の形状を多少変えたとしても、本質的に同じ構造であるため変わり映えがしない。このため、一般市場では、斬新な構造で実用性の高い新規な愛玩動物用飼育器具が求められていた。
【0005】(本発明の目的)本発明の第一の目的は、ケージ等の収容体自体に運動具としての機能を持たせることにより、収容体内で複数匹の動物を飼育する場合でも、それぞれに十分な運動をさせることができる愛玩動物用飼育器具及びそれに使用する部品を提供することである。また、本発明の第二の目的は、斬新な構造で実用性の高い新規な愛玩動物用飼育器具を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明にあっては、愛玩動物用飼育器具であって、飼育される動物の動きによって動くようにしてある収容体を有し、居住部が当該収容体内部に設けてあることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具である。
【0007】第2の発明にあっては、愛玩動物用飼育器具であって、飼育される動物の動きによって動くようにしてある収容体を有し、居住部が当該収容体内部に、収容体の動きにかかわらず動かないか、または本質的に動かないようにして設けてあることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具である。
【0008】第3の発明にあっては、収容体は回転するようにしてあることを特徴とする、第1または第2の発明に係る愛玩動物用飼育器具である。
【0009】第4の発明にあっては、愛玩動物用飼育器具であって、台部と、当該台部に設けてある居住部と、当該居住部を内部に収容するようにして回転可能に設けてある収容体と、を備えていることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具である。
【0010】第5の発明にあっては、収容体は、線材で形成されたケージ状胴部と、当該ケージ状胴部の両端部に着脱可能に設けられた端盤と、を備えており、上記端盤は回転中心部を有しており、端盤の一部または全部は内部を見ることができるように本質的に透視性を有することを特徴とする、第3または第4の発明に係る愛玩動物用飼育器具である。
【0011】第6の発明にあっては、収容体の動きを制御する制動手段または固定手段を備えていることを特徴とする、第1、第2、第3、第4または第5の発明に係る愛玩動物用飼育器具である。
【0012】第7の発明にあっては、居住部に、巣箱、給餌器及び給水器が設けてあることを特徴とする、第1、第2、第3、第4、第5または第6の発明に係る愛玩動物用飼育器具である。
【0013】第8の発明にあっては、第1、第2、第3、第4、第5、第6または第7の発明に係る愛玩動物用飼育器具に使用する部品であって、線材で形成されたケージ状胴部と、当該ケージ状胴部の両端部に着脱可能に設けられた端盤と、を備えており、上記端盤は回転中心部を有しており、端盤の一部または全部は内部を見ることができるように本質的に透視性を有することを特徴とする、愛玩動物用飼育器具に使用する部品。
【0014】第9の発明にあっては、第1、第2、第3、第4、第5、第6または第7の発明に係る愛玩動物用飼育器具に使用する部品であって、居住部を構成し、巣箱、給餌器及び給水器を装着するための装着孔を備えていることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具に使用する部品である。
【0015】第10の発明にあっては、第4、第5、第6または第7の発明に係る愛玩動物用飼育器具に使用する部品であって、居住部に取り付ける手段と、台部に取り付ける手段と、収容体の回転中心部となる部材と、を備えていることを特徴とする、愛玩動物用飼育器具に使用する部品である。
【0016】台部、収容体及び居住部等、飼育器具の各部の材質は特に限定するものではない。例えば、金属、木、竹、プラスチックあるいはそれらを複合したものが使用される。収容体の構造は、動物の運動に支障がないものであれば、特に限定するものではない。例えば、一部または全部が金属やプラスチック等の線材で形成されたケージ状のものの他、単に板状のもの、あるいはそれらの複合構造とすることもできる。また、収容体は、主に円筒形状のものを使用しているが、これに限定するものではなく、多角筒状、やや歪んだ円筒状あるいは楕円筒状のもの等を使用することができる。なお、ケージ状でなく板状のものを使用する場合は、透明材料を使用したり、不透明材料を使用して多数の孔を設ける等、内部の様子を見ることができる構造であるのが望ましいが、これに限定するものではない。
【0017】(作用)本発明に係る愛玩動物用飼育器具は次のように作用する。飼育される動物の動きによって動くようにしてある収容体を有し、居住部が収容体内部に設けてあるものでは、収容体に、動物を収容する機能と、動物を運動させる機能の二つの機能を持たせることができる。
【0018】従って、動物を収容する収容体自体が運動具となり、収容体の内部に運動具を収容する必要がなくなる。これにより、収容体内で飼育する複数匹の動物それぞれに十分な運動をさせることができる。従って、飼育している動物がストレスがたまることによって他の動物を傷付けたり、寿命が短くなること等を防止できる。
【0019】また、収容体自体が運動具となって動くので、それに伴い今までにない特徴的で斬新な外観を有している。従って、一般市場で求められている、斬新な構造で実用性の高い新規な愛玩動物用飼育器具を提供することが可能になる。
【0020】飼育される動物の動きによって動くようにしてある収容体を有し、居住部が当該収容体内部に、収容体の動きにかかわらず動かないか、または本質的に動かないようにして設けてあるものは、動物が生活しやすく、飼育もしやすい環境をつくることができる。なお、「本質的に動かない」の記載は、動物の生活に支障を来さない程度を限度とする多少の動きを含むものである。
【0021】台部と、台部に設けてある居住部と、居住部を内部に収容するようにして回転可能に設けてある収容体とを備えているものは、居住部が収容体の回転にかかわらず動かないので、動物が生活しやすく、飼育もしやすい環境をつくることができる。
【0022】収容体は、線材で形成されたケージ状胴部と、当該ケージ状胴部の両端部に着脱可能に設けられた端盤とを備えており、上記端盤は回転中心部を有しており、端盤の一部または全部は内部を見ることができるように本質的に透視性を有するものは、ケージと端盤を取り外して分解することにより、隅々まで清掃することができ、メンテナンスがしやすい。また、ケージ状胴部や端盤を通して収容体内部を見ることができるので、飼育、観察がしやすい。
【0023】収容体の動きを制御する制動手段または固定手段を備えているものでは、制動手段によって収容体の動きに負荷を与えて動きの速さを変えたり、固定手段によって収容体が動かないように停止させたりすることができる。従って、動物の運動量を調整したいときや、設置場所を移動させる際に収容体を固定しておきたいとき等に有用である。
【0024】居住部に、巣箱、給餌器及び給水器が設けてあるものでは、動物が生きていくのに必要なものが居住部に揃っており、スペースに無駄がなく、運動するスペースを広くとることが可能になる。また、巣箱、給餌器及び給水器が居住部に集まっているので、動物の飼育がしやすい。
【0025】第8、第9及び第10の発明に係る部品によれば、第1ないし第7の発明に係る愛玩動物用飼育器具に好適な部品を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る愛玩動物用飼育器具の一実施の形態を示す斜視図、図2は図1に示す愛玩動物用飼育器具の台部の分解斜視図、図3は図1に示す愛玩動物用飼育器具の台部の組立斜視図、図4は図1に示す愛玩動物用飼育器具の居住部の分解斜視図、図5は図1に示す愛玩動物用飼育器具の居住部の組立斜視図である。
【0027】図6は居住部を構成する軸基体の裏面斜視図、図7は居住部を構成する巣箱の分解斜視図、図8は居住部を構成する給餌器の分解斜視図、図9は居住部を構成する給水器の取付構造を示す分解斜視説明図、図10は給水器の取付構造を示す斜視説明図である。
【0028】図11は台部と収容体の取付構造を示し、前盤側の要部断面説明図、図12は台部と収容体の取付構造を示し、後盤側の要部断面説明図、図13は後盤の構造を示す正面図、図14は図13のI−I断面図である。
【0029】符号Cは愛玩動物用飼育器具で、ハムスター等の飼育及び観察に使用するものである。愛玩動物用飼育器具Cは、台部1、収容体2及び居住部3を備えている。
【0030】(台部1)主に図2、図3を参照する。台部1は、各部材がプラスチックで形成されている(ネジ等、一部を除く)。台部1は、基部材11と支持部材12を備えている。基部材11は、長方形状の台板110と、その長辺側に立設してある側板111、112と、短辺側に立設してある取手板113、114により構成されている。取手板113、114は、上部縁部が半円状を形成して、側板111、112より高くなるよう設けてある。また、側板111、112の長手方向の中間部分には、ネジ孔115が厚み方向へ貫通して設けてある。取手板113、114には、指掛長孔116がそれぞれ設けてある。
【0031】基部材11の中央部分には、支持部材12が着脱可能に取り付けてある。支持部材12は、長方形状の基板120と、その両長辺側に相対向して立設してある支持板121、122により構成されている。支持板121、122は、上部が丸められたほぼ三角形状に形成してある。支持板121、122の下端部寄りには、ネジ孔123が厚み方向に貫通して設けてある。なお、両ネジ孔123は、上記両ネジ孔115の位置に合うように設けてある。
【0032】一方側の支持板121のほぼ中央部分には、ネジ孔124が厚み方向に貫通して設けてある。ネジ孔124には、制動手段を構成するブレーキネジ125が外面側から螺合してある。ブレーキネジ125の先端部には、ブレーキシュー126が設けてある。他方側の指示板122のほぼ中央部分には、ピン孔128(図12参照)が厚み方向に貫通して設けてある。ピン孔128にはストッパーピン129(図12参照)が差し込まれる。
【0033】また、支持板121、122の頂部には、所要深さの差込孔127がそれぞれ設けてある。そして、図3に示すように、支持部材12は、ネジ孔115とネジ孔123を合わせ、側板111、112の外面側から固定用ネジ117をねじ込むことにより、基部材11に取り付けてある。なお、指示部材12は、基部材11を掃除するとき等に、後述する収容体2が転がらないように置いておくための台にもなるので便利である。
【0034】(収容体2)主に図1、図11、図12、図13、図14を参照する。収容体2は、ステンレス製の線材で外形がほぼ円筒状(ドラム状)に形成されたケージ20を備えている。ケージ20は、円形の両開口部を塞ぐようにして、端盤である円板状の前盤21と後盤22が取り付けてある。後盤22は、一枚の円板で形成されており、中央部に軸孔220が厚み方向に貫通して設けてある。
【0035】また、上記ピン孔128と対応する部分には、ピン孔222が設けてある。収容体2は、外部側からストッパーピン129をピン孔128、222に差し込んで回転しないようにすることができる。後盤22の内面側には、軸孔220を中心とする同心円状の凹凸部221が設けてある。この凹凸部221はハムスター等の動物が後述する居住部3に上るときの足掛かりとなるものである。そして、後盤22の内面側の周縁部寄りには、円形の嵌込溝200が設けてある。
【0036】前盤21は、円板の一部を半円状に切欠して窓口211を形成した盤本体210と、窓口211に直線部を回動可能に軸着した窓板212を有している。盤本体210の中央部には軸孔215が厚み方向に貫通して設けてある。上記後盤22の軸孔と軸孔215は、後述する差込ピン342が回転可能に挿通される。後盤22の軸孔と軸孔215は、収容体2の回転中心となる部分であるので、十分な強度をもって形成してある。窓板212は、透明なプラスチック製で、窓口211を塞ぐことができるように半円状に形成してある。
【0037】盤本体210のうち窓口211の円弧部近傍の外面側には、フック状の止め具213が回動できるように設けてある。また、窓板212の円弧部近傍の外面側には、上記止め具213を係止するための係止用ピン214が設けてある。この構造によれば、止め具213を係止用ピン214に止めることにより、窓板212を閉めた状態で維持することができる。なお、前盤21の周縁部寄りには、上記後盤22と同様に円形の嵌込溝200が設けてある。そして、前盤21と後盤22及びケージ20は、ケージ20の円形の両開口部縁部を前盤21と後盤22の嵌込溝200に嵌め込むことによって一体化される。
【0038】(居住部3)主に図4、図5、図6、図7、図8、図9、図10を参照する。居住部3は、各部材がプラスチックで形成されている(ネジ、差込ピン等、一部を除く)。居住部3は、水平に設置される棚部材30を備えている。棚部材30は、長方形の底板300の周縁部に側板301を設けて形成してある。底板300には、長方形の巣箱装着孔31と、三角形の給餌器装着孔32と、ほぼ円形の給水器装着孔33が形成してある。棚部材30の給水器装着孔33近傍には、底板300から側板301にかけて出入口303が切り欠いて設けてある。出入口303は、ハムスター等の動物が出入りするためのものである。
【0039】また、給水器装着孔33には、相対向して二箇所に、切り込まれた挿入部330が設けてある。また、棚部材30の中央部分には、所要間隔で二箇所にネジ孔302が設けてある。そして、棚部材30には、軸基体34、巣箱35、給餌器36、給水器37が装着される。
【0040】軸基体34は、底部側が開口した中空状(二室)の本体340を有している。各室には、ネジ孔管341が設けてある。ネジ孔管341は、内天部から開口側へ延設してあり、先端部は底縁部と面一に設定してある。ネジ孔管341の内部を貫通する孔346は、本体340上面にも開口している。本体340の長手方向の両端壁には、L字型の差込ピン342がねじ込みにより取り付けてある。差込ピン342の先部の差込部はL字型に形成され、下方へ向け垂直になるようにして取り付けてある。なお、差込ピン342は、双方を一本化することもできる。この場合、別々に取り付けるのと相違して両端部の垂直部の角度にずれを生じない利点がある。
【0041】各ネジ孔管341の先端部には、それぞれ吊り下げ用のフック343がねじ込まれて取り付けてある。フック343には、吊り紐344により乗板345が揺動可能に吊り下げてある。乗板345は、ハムスター等の動物が遊ぶブランコの機能を有すると共に、棚部材30に乗り移るための台部の機能も有する。
【0042】巣箱35は、上部が開口した四角箱状の本体350と、本体350の開口部に着脱可能に被せられる屋根体351を備えている。本体350の開口縁には、上記巣箱装着孔31の孔縁に掛かるフランジ部352が外側へやや張り出して設けてある。なお、本体350の底部には、多数の小孔(図示省略)が設けてある。この小孔により、内部に収容されるかんなくず、木チップ等の糞尿吸収材に尿がしみこんだときの湿気の放散を助けるようにしている。屋根体351の上面側は半円柱側面状に形成してあり、長手方向の一端部には出入口353が設けてある。
【0043】給餌器36は、上部が開口した三角箱状の本体360と、本体360の開口部に着脱可能に被せられる蓋体361を備えている。本体360の開口縁には、上記給餌器装着孔32の孔縁に掛かるフランジ部362が外側へやや張り出して設けてある。蓋体361の上面部中央には、給餌口363が設けてある。なお、蓋体361は、本体360に入った動物が餌をかき出すのを防止する作用がある。
【0044】給水器37は、側面の横断面形状が円形のタンク370と、給水部371を備えている。タンク370の側部には、直径方向に対応する位置に係止突部372が設けてある。係止突部372は、各側共に三段ずつ設けてある。タンク370の直径は、上記給水器装着孔33の内径よりやや小さく形成してある。また、係止突部372は、挿入部330に挿入可能かつ他の孔縁部には掛かるように設定してある。これにより、給水器37は、係止突部372を挿入部330に合わせて嵌め入れ、任意の方向へ回せば給水器装着孔33に装着できる。なお、装着の高さも、係止する係止突部372の高さを変えることにより、三段階に調整できる。
【0045】居住部3は、次のようにして組み立てられる。まず、棚部材30の下面側に、棚部材30のネジ孔302を貫通する固定ネジ38により軸基体34上面側を固定する。そして、巣箱35、給餌器36、給水器37をそれぞれに対応する巣箱装着孔31、給餌器装着孔32、給水器装着孔33に装着する。なお、巣箱35、給餌器36、給水器37はパーツごとに着脱可能であるので、掃除等のメンテナンスがしやすい。また、本実施の形態では、棚部材30と軸基体34は固定ネジ38で固定しているが、これに限定されるものではなく、ダボ構造等、他の取り付け構造を採用することもできる。
【0046】なお、愛玩動物用飼育器具Cは次のようにして組み立てられる。
■ 上記のようにして組み立てられた居住部3の軸基体34に設けてある各差込ピン342を、前盤21及び後盤22の軸孔215に挿入する。前盤21及び後盤22は、収容体2として組み立てられる前のもので、各差込ピン342の先端側は軸孔215から外面側に出るようにしてある。
【0047】■ 前盤21と後盤22の嵌入溝200にケージ20の一方の開口部縁部を嵌め込み、収容体2の内部に居住部3が収容された状態で一体化する。なお、前盤21、後盤22は更にネジ止め等の固着手段によって、ケージ20により強固に取り付けることもできる。
■ 前盤21と後盤22の軸孔215から突出している差込ピン34の先端部の垂下した部分を台部1の支持板121、122の頂部に設けてある差込孔127に差し込んで取り付ける。
【0048】愛玩動物用飼育器具Cは、上記のようにして組み立てることにより、収容体2だけが差込ピン34を中心軸として回転することができる。このとき、居住部3は水平に固定された状態である。また、ブレーキネジ125を締め込むことにより、ブレーキシュー126を前盤21表面に圧接して、収容体2の回転速度を調整することができる。更に、ストッパーピン129を差し込んで、収容体2の回転を止めることもできる。なお、収容体2の下方の基部材11には、かんなくず、木チップ等の糞尿吸収材(図示省略)を入れておく。
【0049】(作 用)図1ないし図13を参照して、本発明に係る愛玩動物用飼育器具Cの作用を説明する。愛玩動物用飼育器具Cは、上記したように、居住部3が水平に固定された状態で、収容体2だけが差込ピン34を中心軸として回転することができる。なお、上記したように、必要に応じて収容体2を回転しないように止めておくこともできる。通常の使い方では、収容体2の回転は止めないようにしておく。
【0050】収容体2内部に数匹のハムスターを入れて飼育する。ハムスターは、寝たり餌を食べたりするときは居住部3にいる。水を飲んだり遊んだりするときには収容体2のケージ20に降りてくる。昇り降りは、後盤22の凹凸部221を足掛かりとして出入口303を通ったり、乗板345に乗って伝い上がったり、回転する収容体2につかまって上昇し、居住部3に降りる等、いろいろな経路を通って行うことができる。ハムスターがケージ20に降りると、その重みで収容体2が回る。つられてハムスターが走り出すと、収容体2は更に回転速度を増す。これを続けることによりハムスターは十分な運動ができる。
【0051】このように、本発明に係る愛玩動物用飼育器具Cは、居住部3が収容体2内部に設けてある。これにより、収容体2に、動物を収容する機能と、動物を運動させる機能の二つの機能を持たせることができる。すなわち、収容体2自体が運動具となるので、従来のように収容体2の内部に運動具を収容する必要がない。また、収容体2内で飼育する複数匹の動物それぞれに十分な運動をさせることができる。これにより、飼っている動物がストレスがたまることによって他の動物を傷付けたり、寿命が短くなること等を防止できる。
【0052】また、収容体2が回転しても居住部3が動くことがないので、動物が生活しやすく、飼育もしやすい環境をつくることができる。愛玩動物用飼育器具Cは、動物を収容する収容体2が、動物を運動させるためにそれ自体も動く機能を有しているので、今までにない特徴的で斬新な外観を有している。なお、本発明に係る愛玩動物用飼育器具Cは、上記したハムスターのような哺乳類の他、例えばインコやオウムなどの鳥類、トカゲなどの爬虫類等、様々な動物を飼育することが可能である。また、例えば鳥類を飼育する場合は、ケージ20の内周部に止まり木を設けると、ケージ20が回転するため、いままでにない特徴ある愛玩動物用飼育器具となる。これにより、インコなどはより興味をもって遊ぶことができる。
【0053】本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0054】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)飼育される動物の動きによって動くようにしてある収容体を有し、居住部が収容体内部に設けてあるものでは、収容体に、動物を収容する機能と、動物を運動させる機能の二つの機能を持たせることができる。従って、動物を収容する収容体自体が運動具となり、収容体の内部に運動具を収容する必要がなくなる。これにより、収容体内で飼育する複数匹の動物それぞれに十分な運動をさせることができる。従って、飼育している動物がストレスがたまることによって他の動物を傷付けたり、寿命が短くなること等を防止できる。
【0055】(b)収容体自体が運動具となって動くので、それに伴い今までにない特徴的で斬新な外観を有している。従って、一般市場で求められている、斬新な構造で実用性の高い新規な愛玩動物用飼育器具を提供することが可能になる。
【0056】(c)飼育される動物の動きによって動くようにしてある収容体を有し、居住部が当該収容体内部に、収容体の動きにかかわらず動かないか、または本質的に動かないようにして設けてあるものは、動物が生活しやすく、飼育もしやすい環境をつくることができる。
【0057】(d)台部と、台部に設けてある居住部と、居住部を内部に収容するようにして回転可能に設けてある収容体とを備えているものは、居住部が収容体の回転にかかわらず動かないので、動物が生活しやすく、飼育もしやすい環境をつくることができる。
【0058】(e)収容体は、線材で形成されたケージ状胴部と、当該ケージ状胴部の両端部に着脱可能に設けられた端盤とを備えており、上記端盤は回転中心部を有しており、端盤の一部または全部は内部を見ることができるように本質的に透視性を有するものは、ケージと端盤を取り外して分解することにより、隅々まで清掃することができ、メンテナンスがしやすい。また、ケージ状胴部や端盤を通して収容体内部を見ることができるので、飼育、観察がしやすい。
【0059】(f)収容体の動きを制御する制動手段または固定手段を備えているものでは、制動手段によって収容体の動きに負荷を与えて動きの速さを変えたり、固定手段によって収容体が動かないように停止させたりすることができる。従って、動物の運動量を調整したいときや、設置場所を移動させる際に収容体を固定しておきたいとき等に有用である。
【0060】(g)居住部に、巣箱、給餌器及び給水器が設けてあるものでは、動物が生きていくのに必要なものが居住部に揃っており、スペースに無駄がなく、運動するスペースを広くとることが可能になる。また、巣箱、給餌器及び給水器が居住部に集まっているので、動物の飼育がしやすい。
【0061】(h)請求項8、9及び10記載の部品によれば、請求項1ないし7記載の愛玩動物用飼育器具に好適な部品を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】594047474
【氏名又は名称】株式会社サカイペット産業
【出願日】 平成12年5月8日(2000.5.8)
【代理人】 【識別番号】100085327
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦
【公開番号】 特開2001−314132(P2001−314132A)
【公開日】 平成13年11月13日(2001.11.13)
【出願番号】 特願2000−134120(P2000−134120)