| 【発明の名称】 |
スピニングリールのスプール |
| 【発明者】 |
【氏名】人見 康弘
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| 【要約】 |
【課題】スピニングリールのスプールにおいて、意匠性の向上を図りながら、スカート部の強度を高く維持する。
【解決手段】スプール4は、スカート部後方の外周面には、周方向に沿って複数の凹凸部70がエンボス加工により形成されている。凹凸部70は、外方に浮き出るように突出しており、前後方向に略平行に複数箇所形成されている。凹凸部70は、筒状のスカート部の後方から内外周をそれぞれ凸型と凹型とでプレスするエンボス加工により形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】リール本体に対して前後移動自在なスピニングリールのスプールであって、外周に釣り糸が巻き付けられる筒状の糸巻胴部と、前記糸巻胴部の後端部に大径筒状に設けられ、エンボス加工により形成された凹凸部を外周面に有するスカート部と、を備えたスピニングリールのスプール。 【請求項2】前記凹凸部は前記スカート部の周方向に沿って形成されている、請求項1に記載のスピニングリールのスプール。 【請求項3】前記凹凸部は前記スカート部の前後方向に沿って形成されている、請求項1又は2に記載のスピニングリールのスプール。 【請求項4】前記凹凸部は前記スカート部の複数箇所に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。 【請求項5】前記スカート部は金属薄板により形成されている、請求項1から4のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。 【請求項6】前記スカート部はプレス加工により形成されている、請求項1から5のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。 【発明の属する技術分野】本発明は、スプール、特に、リール本体に対して前後移動自在なスピニングリールのスプールに関する。 【従来の技術】一般にスピニングリールは、ハンドルを回転自在に支持するリール本体と、ロータと、スプールとを備えている。スピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在であり、釣り糸が巻かれる糸巻胴部と、糸巻胴部の前端に配置され糸巻胴部の外径より大きい外径を有する前フランジ部と、糸巻胴部の後方に設けられた筒状のスカート部とを備えている。前フランジ部は前フランジ固定部材により糸巻胴部に固定されている。このようなスプールでは、たとえば意匠性の向上を図るために、スカート部に複数の貫通孔が形成されたものが知られている。
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【発明の詳細な説明】【発明が解決しようとする課題】前記従来のスプールでは、切削加工等によりスカート部の外周面に複数の貫通孔が形成されている。このため、スカート部の強度が低下し、落下等の衝撃によってスカート部が変形するおそれがある。本発明の課題は、スピニングリールのスプールにおいて、意匠性の向上を図りながら、スカート部の強度を高く維持することにある。 【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在なスピニングリールのスプールであって、外周に釣り糸が巻き付けられる筒状の糸巻胴部と、糸巻胴部の後端部に大径筒状に設けられエンボス加工により形成された凹凸部を外周面に有するスカート部とを備えている。このようなスプールでは、スカート部の外周面には凹凸部がエンボス加工により形成されている。ここでは、プレス加工の1種であるエンボス加工により、たとえば外方に浮き出るように突出する凹凸部を容易に形成することができる。この場合、意匠性を有する任意の形状に凹凸部を形成できるとともに、この凹凸部によりスカート部の剛性を上げて強度を高めることができる。発明2に係るスプールは、発明1のスプールにおいて、凹凸部はスカート部の周方向に沿って形成されている。この場合は、たとえば糸ふけを起こしたとき、釣り糸のスカート部後方への移動を規制することにより、糸落ちを防ぐことができる。発明3に係るスプールは、発明2のスプールにおいて、凹凸部はスカート部の前後方向に沿って形成されている。発明4に係るスプールは、発明1から3のいずれかのスプールにおいて、凹凸部はスカート部の複数箇所に形成されている。この場合は、スカート部の強度をさらに高く維持することができる。発明5に係るスプールは、発明1から4のいずれかのスプールにおいて、スカート部は金属薄板により形成されている。この場合は、スカート部を軽量化することができる。発明6に係るスプールは、発明1から5のいずれかのスプールにおいて、スカート部はプレス加工により形成されている。この場合は、スカート部の形成が容易になる。 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、図1に示すように、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。リール本体2は、リールボディ2aと、リールボディ2aから斜め上前方に延びる竿取付脚2bとを有している。リールボディ2aは、図2に示すように内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。ロータ駆動機構5は、ハンドル1が固定されたハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部は、ロータ3の中心部を貫通し、ナットによりロータ3に固定されている。また、ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受14a、14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。オシレーティング機構6は、スプール4の中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。スライダ22にはスプール軸15の後端が回転不能に固定されている。中間ギア23はピニオンギア12に噛み合っている。ロータ3は、図2に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1及び第2ロータアーム31、32とを有している。円筒部30と両ロータアーム31、32とは、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されている。第1ロータアーム31の先端の外周側には、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41が装着されている。また、第2ロータアーム32の先端内周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。ラインローラ41と第2ベール支持部材42との間には線材を略U状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。これらの第1及び第2ベール支持部材40、42、ラインローラ41及びベール43により釣り糸をスプール4に案内するベールアーム44が構成される。ベールアーム44は、図2に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在である。ロータ3の円筒部30の内部にはロータ3の逆転を禁止・解除するための逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、図2に示すように、内輪が遊転するローラ型のワンウェイクラッチ51と、ワンウェイクラッチ51を作動状態(逆転禁止状態)と非作動状態(逆転許可状態)とに切り換える切換機構52とを有している。スプール4は、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装着されている。スプール4は、糸巻胴部7a及び糸巻胴部7aの後端部に取り付けられるスカート部7bを有するスプール本体7と、糸巻胴部7aの前端部に装着される前フランジ部8と、前フランジ部8をスプール本体7に固定するための前フランジ固定部材9とを有している。なお、スプール本体7は、2つの軸受56、57によりスプール軸15に回転自在に装着されている。糸巻胴部7aは、図3に示すように、厚肉の合成樹脂製の糸巻部16と、糸巻部16の内周側に一体成形された底部17と、底部17の内周側に形成された1対のボス部18a、18bとを有している。糸巻部16の外周面には、図1に示すように、多数の環状溝が糸巻部16の軸方向に間隔を隔てて形成されている。糸巻部16の内周面には、前フランジ固定部材9を装着するための雌ネジ部が形成されている。ボス部18a、18bの内周部には軸受56、57が装着されている。なお、糸巻部16の外周側には、金属風の外観を呈するように、めっき処理が施されている。スカート部7bは、アルミニウム合金等の金属薄板をプレス加工により薄肉に形成され、ロータ3の円筒部30を覆う筒状部7cと、筒状部7cと糸巻胴部7aとを連結する後フランジ部7dとが一体成形されている。筒状部7cの後端部は、内周側に折れ曲がる折れ曲がり部7eが、カーリング加工により形成されている。後フランジ部7dは、糸巻胴部7aの内周側にまで延びる内周部7fを有しており、この内周部7fと糸巻胴部7aの底部17とが接着等により接合されている。スカート部7b後方の外周面には、周方向に沿って複数の凹凸部70がエンボス加工により形成されている。凹凸部70は、外方に浮き出るように突出しており、前後方向に略平行に2箇所形成されている。凹凸部70は、筒状のスカート部7bの後方から内外周をそれぞれ凸型と凹型とでプレスするエンボス加工により形成されている。このようなスプール4は、スカート部7bの外周面には凹凸部70がエンボス加工により形成されているので、凹凸部70により意匠性を向上させ、かつスカート部7bの剛性を高くして強度を高く維持することができる。また、凹凸部70は周方向に沿って形成されているので、釣り糸のスカート部7b後方への移動を規制することにより、糸落ちを防止できる。 〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、スカート部7bはアルミニウム合金により形成されていたが、これに限定されるものではなく、ステンレス合金、チタン合金及びマグネシウム合金等の金属のプレス加工、ダイカスト成形及び鍛造のいずれかによりによりスカート部7bを形成してもよい。 (b) 前記実施形態では、糸巻胴部7aは合成樹脂で形成されていたが、これに限定されるものではなく、アルミニウム合金、ステンレス合金、チタン合金及びマグネシウム合金等の金属のプレス加工、ダイカスト成形及び鍛造のいずれかにより糸巻胴部7aを形成してもよい。 (c) 前記実施形態では、糸巻胴部7aとスカート部7bとは別体で形成されていたが、たとえばアルミニウム合金等の金属薄板をプレス加工して糸巻胴部7aとスカート部7bとを一体成形してもよい。 (d) 前記実施形態では、凹凸部70は、周方向に沿って複数箇所に形成されていたが、これに限定されるものではなく、図4及び図5に示すように、たとえばスカート部7bの前後方向に沿って凹凸部70を形成したり、図形や文字等を表す形状の凹凸部70を形成してもよい。 【発明の効果】本発明によれば、スピニングリールのスプールにおいて、スカート部の外周面には凹凸部がエンボス加工により形成されている。このため、意匠性を有する任意の形状に凹凸部を形成できるとともに、この凹凸部によりスカート部の剛性を高くして強度を高く維持することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002439 【氏名又は名称】株式会社シマノ
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| 【出願日】 |
平成12年4月5日(2000.4.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094145 【弁理士】 【氏名又は名称】小野 由己男 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−286244(P2001−286244A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月16日(2001.10.16) |
| 【出願番号】 |
特願2000−103100(P2000−103100) |
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