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【発明の名称】 フェンスの網体支持構造
【発明者】 【氏名】中島 敏

【要約】 【課題】製造にかかる手間が少ないフェンスの網体支持構造を提供する。

【解決手段】上側フレーム(11)と下側フレーム(13)との間に網体(15)を支持して成るフェンスの網体支持構造を、網体(15)に設けた、上側フレーム(11)と下側フレーム(13)との間に架け渡される少なくとも1本の縦棒(17)を、その上端部が上側フレーム(11)にネジ固定され、かつ、その下端部が下側フレーム(13)にネジ固定されるように構成する。ネジ固定であるから、製造にかかる手間を少なくすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上側フレームと下側フレームとの間に網体を支持して成るフェンスの網体支持構造において、前記網体は、前記上側フレームと前記下側フレーム間に所定間隔を空けて配される縦棒群と、当該縦棒群を連結する少なくとも1本の横棒と、を含み、前記縦棒群は、少なくとも1本の引張棒と当該引張棒以外の突っ張り棒群と、を含み、前記上側フレームには、前記引張棒に対応する上側貫通孔群が高さ方向に形成され、前記下側フレームには、前記引張棒下端部を係止するための係止構造が形成され、前記各上側貫通孔には、前記上側フレーム上端側から上側嵌合ピンが嵌合され、前記上側嵌合ピンは、前記上側貫通孔内に嵌入されるピン本体と、当該上側貫通孔内に形成された係止段部に係止される上端フランジと、を含み、前記ピン本体には、その下端部から縦方向にネジ孔が形成され、前記引張棒下端部を前記下側フレームに係止し、かつ、前記ネジ孔に前記引張棒上端部に形成されたネジ部を螺合させることにより、当該上側フレームと当該下側フレームとを互いに引っ張り合うように構成され、前記突っ張り棒群は、各突っ張り棒の上端部が前記上側フレームの下端部に、かつ、各突っ張り棒の下端部が前記下側フレームの上端部に、それぞれ当接して前記引張棒の引張力に抗するように構成されていることを特徴とするフェンスの網体支持構造。
【請求項2】 前記係止構造は、前記引張棒に対応して前記下側フレームの高さ方向に形成された下側貫通孔と、当該下側貫通孔を貫通して当該下側フレーム下端面から突出する当該引張棒下端部外周に形成されたネジ部と、当該ネジ部に螺合するボルトと、を含むことを特徴とする請求項1に記載したフェンスの網体支持構造。
【請求項3】 前記係止構造は、前記引張棒に対応して前記下側フレームの高さ方向に形成された下側貫通孔と、当該下側貫通孔に当該下側フレーム下端側から嵌合される下側嵌合ピンと、を含み、前記下側嵌合ピンは、前記上側貫通孔内に嵌入されるピン本体と、当該下側貫通孔内に形成された係止段部に係止される下端フランジと、を含み、前記ピン本体には、その上端部から縦方向にネジ孔が形成され、前記ネジ孔に前記引張棒下端部に形成されたネジ部を螺合させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載したフェンスの網体支持構造。
【請求項4】 前記上側貫通孔は、その上端部に閉鎖キャップを嵌合させられるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載したフェンスの網体支持構造。
【請求項5】 上側フレームと下側フレームとの間に網体を支持して成るフェンスの網体支持構造において、前記網体は、前記上側フレームと前記下側フレームとの間に架け渡される少なくとも1本の縦棒を含み、前記縦棒は、その上端部が前記上側フレームにネジ固定され、かつ、その下端部が前記下側フレームにネジ固定されていることを特徴とするフェンスの網体支持構造。
【請求項6】 前記縦棒は、前記上側フレームと前記下側フレームとを互いに引っ張り合うようにネジ固定され、前記縦棒上端部下方には、前記上側フレーム下端面に当接してネジ固定による当該上側フレームの下降を阻止するための上側当接部が設けられ、かつ、前記縦棒下端部上方には、前記下側フレーム上端面に当接してネジ固定による当該下側フレームの上昇を阻止するための下側当接部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載したフェンスの網体支持構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、ペットの周りを囲むためのフェンスに関し、より詳しくは、フェンスの網体支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでに知られているフェンスとして、本出願人が出願した実用新案登録第3045381号の実用新案掲載公報に記載されたフェンス(以下、「従来のフェンス」という)がある。従来のフェンスは、複数個の枠体を備えており、隣り合う枠体は連結部により連結されるようになっている。この連結部は、隣り合う一方の上側フレームから側方に突き出る下側連結片と、他方の上側フレームから側方に突き出る上側連結片と、を厚み方向に重ね合わせ、下側連結片に形成された嵌合穴と上側連結片に形成された嵌合穴とを整合させた後に連結用キャップを両嵌合穴に貫通させるように構成されている。下側フレーム同士も上記の構成と同様な構成により連結されるようになっており(考案掲載公報0024,0025,0026参照)、これにより、枠体同士は、上下の連結用キャップを枢軸として回動(回転)するようになっている。枠体は、上記した上側フレーム及び下側フレームと、両フレーム間に支持される複数の棒材から成る網体と、から構成され、両フレームには、棒材を嵌合支持するための棒材嵌合穴(パイプ穴)が棒材と同数個設けられている。複数のパイプ穴のうち、ほぼ1つおきにネジ穴が設けられ、これらのネジ穴には、固定用ネジがねじ込まれ、ねじ込まれた固定用ネジの先端を棒材に食いこませることにより棒材(網体)を上側フレームと下側フレームとの間に支持するようになっている(同0023参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のフェンスを製造するためには、上述したように棒材と同数のパイプ穴を形成し、かつ、これらのパイプ穴のうち1つおきにネジ穴を形成しなければならない。したがって、製造に手間がかかってしまう欠点があった。本発明が解決しようとする課題は、形成しなければならないパイプ穴の数を出切る限り少なくすることにより、製造にかかる手間が少ないフェンスの網体支持構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明は、次項以下で説明する構成を備えている。なお、何れかの請求項の説明において行う用語の定義等は、その性質上可能な範囲において他の請求項の説明においても適用されるものとする。
【0005】(請求項1に記載した発明の構成)請求項1に記載した発明に係るフェンスの網体支持構造(以下、請求項1の支持構造」という)は、上側フレームと下側フレームとの間に網体を支持して成る支持構造である。請求項1の支持構造は、前記網体は、前記上側フレームと前記下側フレーム間に所定間隔を空けて配される縦棒群と、当該縦棒群を連結する少なくとも1本の横棒と、を含み、前記縦棒群は、少なくとも1本の引張棒と当該引張棒以外の突っ張り棒群と、を含み、前記上側フレームには、前記引張棒に対応する上側貫通孔群が高さ方向に形成され、前記下側フレームには、前記引張棒下端部を係止するための係止構造が形成され、前記各上側貫通孔には、前記上側フレーム上端側から上側嵌合ピンが嵌合され、前記上側嵌合ピンは、前記上側貫通孔内に嵌入されるピン本体と、当該上側貫通孔内に形成された係止段部に係止される上端フランジと、から構成され、前記ピン本体には、その下端部から縦方向にネジ孔が形成され、前記引張棒下端部を前記下側フレームに係止し、かつ、前記ネジ孔に前記引張棒上端部に形成されたネジ部を螺合させることにより、当該上側フレームと当該引張棒上端部に形成されたネジ部を螺合させることにより、当該上側フレームと当該下側フレームとを互いに引っ張り合うように構成され、前記突っ張り棒群は、各突っ張り棒の上端部が前記上側フレームの下端部に、かつ、各突っ張り棒の下端部が前記下側フレームの上端部に、それぞれ当接して前記引張棒の引張力に抗するように構成されていることを特徴とする。請求項1の支持構造における「係止構造」には、当業者が採用し得るあらゆる構造が該当する。
【0006】(請求項1に記載した発明の作用効果)請求項1の支持構造は、次に述べる作用を奏し効果が期待できる。すなわち、請求項1の支持構造は、上側フレームと下側フレームとの間に網体を支持する、という基本的な作用効果を奏する。網体は、上側フレームと下側フレームとを互いに引っ張り合うように構成された引張棒の引張力と、この引張力に抗する突っ張り棒群の突っ張り力との均衡により、上側フレームと下側フレームとの間に支持される。引張棒の引張力は、その一端が係止構造により係止された状態で、嵌合ピンのネジ穴への引張棒のネジ部の螺合により生じ、突っ張り棒の突っ張り力は上側フレーム及び下側フレームへの当接により生じる。係止段部に係止された上端フランジは、当該引っ張り力によりピン本体が貫通孔内に引き込まれるのを防止する。以上のとおり、上側フレーム又は下側フレームに形成する貫通孔は、すべての縦棒群に対応させる必要はなく1又は2以上の引張棒(群)にさえ対応させれば足りる。このため、形成する貫通孔の数を必要最小限に抑えることができ、これにより、製造の手間を省くことができるし、これに伴う組立や分解の手間を省くこともできる。
【0007】(請求項2に記載した発明の構成)請求項2に記載した発明に係るフェンスの網体支持構造(以下、「請求項2の支持構造」という)は、請求項1の支持構造の構成に限定が加わり、前記係止構造は、前記引張棒に対応して前記下側フレームの高さ方向に形成された下側貫通孔と、当該下側貫通孔を貫通して当該下側フレーム下端面から突出する当該引張棒下端部外周に形成されたネジ部と、当該ネジ部に螺合するボルトと、を含むことを特徴とする。
【0008】(請求項2に記載した発明の作用効果)請求項2の支持構造は、請求項1の支持構造の作用効果に加え、次の作用を奏し効果が期待できる。すなわち、引張棒の下端は下側貫通孔を貫通して下側フレームカ端面から下方に突き出し、その外周のネジ溝に螺合するボルトの締め付け力により引張棒下端が下側フレームに係止される。
【0009】(請求項3に記載した発明の構成)請求項3に記載した発明に係るフェンスの網体支持構造(以下、「請求項3の支持構造」という)は、請求項1の支持構造の構成に限定が加わり、前記係止構造は、前記引張棒に対応して前記下側フレームの高さ方向に形成された下側貫通孔と、当該下側貫通孔に当該下側フレーム下端側から嵌合される下側嵌合ピンと、を含み、前記下側嵌合ピンは、前記上側貫通孔内に嵌入されるピン本体と、当該下側貫通孔内に形成された係止段部に係止される下端フランジと、を含み、前記ピン本体には、その上端部から縦方向にネジ孔が形成され、前記ネジ孔に前記引張棒下端部に形成されたネジ部を螺合させるように構成されていることを特徴とする。
【0010】(請求項3に記載した発明の作用効果)請求項3のフェンスは、請求項1の支持構造の作用効果に加え、次の作用を奏し効果が期待できる。すなわち、請求項3の支持構造においては、請求項2の支持構造のボルトの代わりに下側嵌合キャップが引張棒下端部を下側フレームに係止する。下側嵌合キャップ自身の作用効果は、請求項1の支持構造の上側嵌合キャップの作用効果と同じである。
【0011】(請求項4に記載した発明の構成)請求項4に記載した発明に係るフェンスの網体支持構造(以下、「請求項4の支持構造」という)は、請求項1乃至3の何れかの支持構造の構成に限定が加わり、前記上側貫通孔は、その上端部に閉鎖キャップを嵌合させられるように構成されていることを特徴とする。閉鎖キャップは、上側貫通孔上端部を閉鎖できるものであれば、その形状や材質等を問わない。
【0012】(請求項4に記載した発明の作用効果)請求項4のフェンスは、請求項1乃至3の何れかの支持構造の作用効果に加え、次の作用を奏し効果が期待できる。すなわち、閉鎖キャップが上側貫通孔を閉鎖することにより、上側貫通孔を覆い隠すことができ、これにより、上端フレームの美観を保持することができる。
【0013】(請求項5に記載した発明の構成)請求項5に記載した発明に係るフェンスの網体支持構造(以下、「請求項5の支持構造」という)は、上側フレームと下側フレームとの間に網体を支持して成る支持構造である。請求項5の支持構造の特徴は、前記網体は、前記上側フレームと前記下側フレームとの間に架け渡される少なくとも1本の縦棒を含み、前記縦棒は、その上端部が前記上側フレームにネジ固定され、かつ、その下端部が前記下側フレームにネジ固定されていることにある。
【0014】(請求項5に記載した発明の作用効果)請求項5の支持構造は、上側フレームと下側フレームとの間に縦棒を介して網体を支持する、という基本的な作用効果を奏する。縦棒は、上側フレームと下側フレームとに、それぞれその上端部と下端部とがネジ固定される。ネジ固定なので、組立と分解を比較的容易に行うことができる。
【0015】(請求項6に記載した発明の構成)請求項6に記載した発明に係るフェンスの網体支持構造(以下、「請求項6の支持構造」という)は、請求項5の支持構造の構成に限定が加わり、前記縦棒は、前記上側フレームと前記下側フレームとを互いに引っ張り合うようにネジ固定され、前記縦棒上端部下方には、前記上側フレーム下端面に当接してネジ固定による当該上側フレームの下降を阻止するための上側当接部が設けられ、かつ、前記縦棒下端部上方には、前記下側フレーム上端面に当接してネジ固定による当該下側フレームの上昇を阻止するための下側当接部が設けられていることを特徴とする。
【0016】(請求項6に記載した発明の作用効果)請求項6の支持構造は、請求項5の支持構造の作用効果に加え、縦棒の上端部と下端部とをネジ固定することにより上側フレームと下側フレームとを互いに引っ張り合う方向に力が生じ、これに抗する力が上側当接部と上側フレーム下端面との当接及び下側当接部と下側フレーム上端面との当接により生じる。両者の力が均衡して、上側フレームと下側フレームとの間に網体が支持される。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、各図を参照しながら、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という)を説明する。図1は本実施形態に係る組立フェンスの斜視図であり、図2は枠体の正面図である。図3は嵌合ピンの取付構造を示す拡大図であり、図4は上側枢支構造の拡大斜視図である。図5は下側枢支構造の拡大斜視図であり、図6は組立フェンスを折り畳むときの状態を示す平面図である。なお、本実施形態のフェンスの網体支持構造は複数のフェンスを連結して成る組立フェンスを示しているが、単体のフェンスに用いることもできる。また、本実施形態のフェンスはペット用であることを前提に説明しているが、このようなペット用に限る必要はない。たとえば、空調装置の室外機や暖房器の保護カバーとしてや、乳幼児の遊び場を確保するための防護フェンスとしても用いることができる。さらに、屋内外を問わず使用することができる。
【0018】(組立フェンスの概略構造)図1及び2を参照しながら、組立フェンスの概略構造について説明する。本実施形態における組立フェンス1は、同じ形状を持つ4枚(個)の枠体3,3,..を環状に連結して成り、上から見た形状がほぼ正方形(矩形)になっている。隣り合わせの枠体3,3同士は、後述する連結部5により枢支され回動自在に連結されている。なお、枠体3は、本実施形態のように4枚により構成するのが一般的であるが、飼育するペットの大きさや数に応じて3枚により構成したり5枚以上により構成することもできる。また、必要に応じて、何れかの枠板3に開閉式の出入口を形成し、そこからペットがフェンス内に出入りできるように構成してもよい。
【0019】(枠体の構成)図2及び3に基づいて、枠体3について説明する。枠体3は、上下に平行配置される上側フレーム11と下側フレーム13と、この上側フレーム11と下側フレーム13間に配される網体15により構成されている。上側フレーム11(下側フレーム13)は、インテリアとデザイン的に調和し重厚感が生まれるように木製としたが、合成樹脂製とすることもできる。上側フレーム11の両端には、後述する枢支ピン7を貫通させるための貫通孔25が高さ方向に形成され、さらに、上側フレーム11の両端部及び中央部には、後述する上側嵌合ピン8を嵌合させるための上側貫通孔27が形成されている。上側フレーム11の下端面には、網体15の上端部を受け入れるための網体用凹部29が切削形成されている。これに対し下側フレーム13の両端には、突出ピン35,35が係止孔41,41内に差し込み固定され、さらに、各引張棒17aに対応する位置に後述する下側嵌合ピン9を嵌合させるための下側貫通孔37,37,.が高さ方向に貫通されている(図3(c)参照)。下側フレーム13の上端面には、網体15の下端部を受け入れるための網体用凹部39が形成されている。網体用凹部29,39は、上側フレーム11及び下側フレーム13とそれぞれ当接する網体15の上端部及び下端部の位置決めとズレ止めを主目的として形成されたものである。
【0020】一方、図2に示す網体15は、横方向に一定間隔(たとえば、10センチメートル)を空けて配された縦棒群17,17,...と、この縦棒群17,17,...を連結して補強するために溶接された4本の横棒群19,19と、から構成されている。縦棒群17,17は、さらに、両端と中央部に配された引張棒17a,..と引張棒17a以外の突っ張り棒17b,17b,...により構成されている。引張棒17aは、上側フレーム11と下側フレーム13とを互いに引っ張るように構成され、他方、突っ張り棒17bは、その上端部が上側フレーム11の下端部に、その下端部が下側フレーム13の上端部に、それぞれ当接して引張棒群17aの引張力に抗するように構成されている。すなわち、引張棒群17aの引張力の作用と、この作用に抗する突っ張り棒群17bの反作用とのバランスにより、上側フレーム11と下側フレーム13との間に網体15が取り付けられるように構成されている。
【0021】(嵌合ピンの構成)図3(a)に示すように上側嵌合ピン8は、ピン本体47bとピン本体47bの上端に設けられたフランジ部47fを備え、フランジ部47fは上側貫通孔27内に形成された係止段部27dに係止されるように構成されている。他方、図3(b)に示す下側嵌合ピン9は上側嵌合ピン8と同形状に形成され、ピン本体57bとピン本体57bの下端に設けられたフランジ部57fを備え、フランジ部57fは下側貫通孔37に形成された係止段部37dに係止されるように構成されている。ピン本体47bにはその下端部から、ピン本体57bにはその上端部から、それぞれ縦方向にネジ孔47s,57sが形成されている。なお、図3に示す符号10は、上側貫通孔27の上端部を嵌合閉鎖することにより上側ピン8を覆い隠して見栄えをよくするための閉鎖キャップである。
【0022】(引張棒の構成)図2及び3に基づいて、引張棒17aの詳しい構成について説明する。引張棒17aには、その上端部外周にジ部17fが、その下端部外周にネジ部17kが、それぞれ形成されている。ネジ部17fは上側嵌合ピン8のネジ孔47sに、ネジ部17kは下側嵌合ピン9のネジ孔57sに、それぞれ螺合するように形成され、この螺合により、上側フレーム11と下側フレーム13とが互いに引っ張り合うように構成されている。なお、引張棒17aは少なくとも1本あれば足りるが、本実施形態においては、網体15の両端に各1本と、中央部に1本の合計3本が設けられている。引張棒17aの本数を増減するのであれば、網体15の大きさや強度等を考慮した上で行うようにするとよい。また、本実施形態では、ネジ部17kと下側貫通孔37に嵌合させた下側嵌合ピン9のネジ孔57sとにより、引張棒17aの下端部17kを下側フレーム13に係止するための係止構造を構成しているが、この下端部17kを下側貫通孔37を貫通させて下側フレーム13の下端面から突出させてボルト固定するように構成することもできる。
【0023】(連結部の構成)ここで、図4及び5を参照しながら、連結部5について説明する。連結部5は、後述する襠付支柱51の上端部と上側フレーム11との間に形成される上側枢支構造61と、襠付支柱51の下端部と下側フレーム13との間に形成される下側枢支構造63とにより構成されている。以下、個々の部材について説明する。
【0024】(襠付支柱の構成)上記記載から理解されるように、襠付支柱51は、上側フレーム11の一端と下側フレーム13の一端との間に配され、その上端部を上側枢支構造61により、その下端部を下側枢支構造63により、それぞれ枢支され、これにより、隣り合わせの枠体3,3が襠付支柱51に対して正逆方向に回転運動するよう(回動するように)、かつ、上側フレーム11と下側フレーム13に対して簡単に取り付け取り外しできるよう(着脱自在)になっている。襠付支柱51は、上側フレーム11や下側フレーム13とデザインを合わせるために木製であって、隣り合う枠体3,3の上側フレーム11,11(下側フレーム13,13)を重ね合わせた幅を吸収できるだけの幅、より具体的には、一方と他方の枠体3,3の上側フレーム11,11に、枢支ピン7,7を差し込み、両枠体3,3がが略平行になるまでこれらを回動させることができる程度の幅に形成されている。襠付支柱51の上端面には、枢支ピン7,7を差し込むための上端凹部53,53が形成され、これらの枢支ピン7,7及び上端凹部53,53と、上側フレーム11の高さ方向に形成された貫通孔25,25とにより上側枢支構造61が形成されている(図4参照)。
【0025】他方、図5に示すように、襠付支柱51の下端面に形成された下側凹部55,55と、下側フレーム13,13の上端面から突き出す突出ピン35,35とにより、下側枢支構造63が構成されている。下側枢支構造63は、突出ピン35,35を下側凹部55,55に差し込むように襠付支柱51を上方から降ろすだけで組み立てることができるので、その取り扱いが極めて簡単である。逆に、襠付支柱51を取り外すには、まず、上側枢支構造61の枢支ピン7,7を引き抜いてから、図2に仮想線で示すように襠付支柱51を傾けてから引き上げることにより行えるようになっている。なお、本実施形態の下側枢支構造63は、襠付支柱51に下側凹部55が、下側フレーム13に突出ピン35が、それぞれ形成されているが、これとは逆に、襠付支柱51に突出ピンを、下側フレーム13に凹部を、それぞれ形成するようにしてもよい。
【0026】(枢支ピンの構成)図4に基づいて、枢支ピン7の構成について説明する。枢支ピン7は、上側フレーム11に形成された貫通孔25を介して襠付支柱51に形成された上側凹部53に差し込むためのピン本体47と、ピン本体47の上端部に形成されたヘッド部43と、ヘッド部43の下端部に形成されたフランジ部45と、から構成されている。ヘッド部43は、枢支ピン7を差し込んだり抜き取ったりする際に作業者が手で摘むためのものであり、フランジ部45は、枢支ピン7が差し込まれたときに上端フレーム11の上面に当接してピン本体45の差込長さを調整するためのものである。本実施形態におけるヘッド部43は、作業者が手を痛めたりペットが怪我をしたりすることのないように球状に形成されているが、これら以外の形状であってもよい。
【0027】(組立フェンスの折り畳み方法)図4乃至6を参照しながら、組立フェンスの折り畳み方法について説明する。まず、何れかの枢支ピン7を上側フレーム11から引き抜いて襠付支柱51を回動させて枠体3の一端を開放する。その後、他の枠体3,3,3を互い違いの方向に回動させて、図6に示すようにジグザグに折り畳む。抜き取った枢支ピン7は、これを紛失しないように、上側フレーム11の貫通孔25又は襠付支柱51の上側凹部53に差し込んでおくとよい。これが、組立フェンス1の基本的な畳み方である。この畳み方によれば、枠体3同士を略平行にすることができるので、枠体3,3間の隙間を必要最小限に抑えられるので、それだけコンパクトな折り畳みを実現することができる。さらに、襠付支柱51が上側フレーム11から側方に突き出ることがないので、この点でも組立フェンスのコンパクト化に貢献する。また、隣り合う枠体3,3のうち何れかの枢支ピン7を抜き、各枠体3をバラバラにする方法もある。この方法によれば、たとえば、収納場所の関係から複数箇所に分けて収納する必要がある場合や、変則的に積み重ねなければならない場合等にとても便利である。さらに、枢支ピン7を抜き取らずに組立フェンス1を対角線の方向に押しつぶす方法もある。この方法によれば、組立フェンスを僅かに移動させる場合や、一時的に隅に寄せておきたいような場合等に好都合である。
【0028】(本実施形態の第1変形例)図7を参照しながら、図3に示す本実施形態の第1変形例(以下、「第1変形例」という)について説明する。なお、図7に示す部材が図3に示す部材と共通する場合は、図3において使用した符号と部材名をそのまま図7において使用し、重複を避けるためにそれらの説明を省略する。ここで本変形例が本実施形態と異なるのは、縦棒上端部17fの下方には、上側フレーム11下端面11kに当接してネジ固定による上側フレーム11の下降(下側フレーム13方向へ引っ張られること)を阻止するための上側当接部12が設けられ、かつ、縦棒下端部17k上方には、下側フレーム13の上端面13kに当接してネジ固定による下側フレーム13の上昇、すなわち、上側フレーム11方向に引っ張られることを阻止するための下側当接部14が設けられている点である。
【0029】すなわち、引張棒17aの上端部17fをネジ孔47sに螺合させて上側当接部12を下端面11kに当接させることにより、上側フランジ47fと上側当接部12とにより上側フレーム11を挟持する。これを上側フレーム11側から観察すると、引張棒17a(引張棒17aを含む網体15)が上側フレーム11に自立支持されたことになる。他方、これと同様に引張棒17aの下端部17kをネジ孔57sに螺合させて下側当接部14を上端面13kに当接させることにより、引張棒17a(引張棒17aを含む網体15)が下側フレーム13に自立支持されたことになる。このように第1変形例に示す構成を採用することにより、本実施形態のように突っ張り棒群17bを上側フレーム11の下端面11kや下側フレーム13の上端面13kに当接させる必要がなくなる。すなわち、当接させる必要がなくなるので、網体15の構成を自由に選択できるし、網体15の構成を本実施形態の場合に比べて簡略化することができる。また、突っ張り棒群の両フレームに対する位置合わせが不用になるので、組立作業が簡単になる。
【0030】(本実施形態の第2変形例)図8及び9を参照しながら、図3に示す本実施形態の第2変形例(以下、「第2変形例」という)について説明する。なお、図8及び9に示す部材が図3に示す部材と共通する場合は、図3において使用した符号と部材名をそのまま図8及び9において使用し、重複を避けるためにそれらの説明を省略する。ここで第2変形例が本実施形態と異なるのは、製造コストを下げるために閉鎖キャップを省略した点である。
【0031】すなわち、第2変形例における上側嵌合ピン68はピン本体68bとピン本体68bに設けられたフランジ部68fとを備えている。ピン本体68bにはネジ孔68sが形成され、フランジ部68fは上側フレーム11の上側貫通孔27上端に形成された係止段部68dに係止されるようになっている。また、ネジ孔68sは引張棒17aのネジ部17fと螺合するように形成されている。
【0032】他方、上側嵌合ピン68と同形状に形成された下側嵌合ピン69は、ピン本体69bとこのピン本体69bに設けられたフランジ部69fとを備えている。ピン本体69bにはネジ孔69sが形成され、フランジ部69は下側フレーム13の下側貫通孔37下端に形成された係止段部69dに係止されるようになっている。また、ネジ孔69sは引張棒17のネジ部17kと螺合するように形成されている。
【0033】上側の係止段部68dの深さは係止させたフランジ部68fの上端面が上側フレーム11の上端面とほぼ同一となるように形成され、これにより上側フレーム11からフランジ部68fの上端部が突き出さないようにすると美観を確保する上で好ましい。もっとも、フランジ部68fの形状にデザイン性を持たせ、上側フレーム11の上端面から突き出すように構成してもよい。他方、下側のフランジ部69dは、これが下側フレーム13の下端面から突出すると枠体3の安定を損ねるので突き出さないように係止段部69dの深さを設定するとよい。
【0034】
【発明の効果】本発明に係るフェンスの網体支持構造を使用すると、製造にかかる手間を少なくすることができる。
【出願人】 【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
【出願日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【代理人】 【識別番号】100104396
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 信昭 (外1名)
【公開番号】 特開2001−245545(P2001−245545A)
【公開日】 平成13年9月11日(2001.9.11)
【出願番号】 特願2000−214260(P2000−214260)