| 【発明の名称】 |
鶏卵の内部欠陥検査方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 裕之
【氏名】大村 功
【氏名】長尾 信一
【氏名】村上 由彦
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 有色卵を含めた鶏卵の不良品の検査を行うにあたり、外乱光を遮蔽した環境内において、公知の鶏卵検査装置等を用いて、鶏卵の内部欠陥検査を行う場合に、殻の表面の色合いや濃度値を計測して得られた結果を基にして、内部欠陥検査のための評価値を鶏卵個体毎に変更することで、有色卵に対する検出精度を向上させることを特徴とする鶏卵の内部欠陥検査方法。 【請求項2】 有色卵を含めた鶏卵の不良品検査を行うにあたり、外乱光を遮蔽した環境内において、鶏卵の透過光と反射光を受光して、各波長毎の透過光スペクトルと反射光スペクトルから殻の影響を排除するための処理を施し、内部欠陥に影響を与える波長領域に対する比較値を求め、所定値と比べることで内部に血腫等が混入した血卵や腐敗卵等の判定をすることを特徴とする鶏卵の内部欠陥検査方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、鶏卵の検査工程で使用するために好適な、有色卵を含めた鶏卵の内部に血腫などが混入した内部欠陥状態を判定することが可能な、鶏卵の非破壊内部検査方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、鶏卵の製品中に血卵等の不良品混入に対するクレームが厳しくなっており、不良品の排除のために厳重な検査が行われている。白色卵における検査方法としては、鶏卵に光を照射すると血卵は正常卵より全体的に赤色がかったり、赤色がかった塊が見えることを利用して判断を行っており、これを応用した自動化装置の開発が可能な状況である。しかし、有色卵では、殻の色による影響から目視による検査ですら判断が困難であり、充分な検査が行えず、出荷している状況である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】透過光のみを用いた判断基準では、赤色状態が、内部の血腫によるものであるのか、殻の色成分によるものであるか、判断できない。従って、これらの問題を解決できる鶏卵の検査方法の提供が望まれる。 【0004】 【課題を解決するための手段】そこで、本出願の請求項1に記載するように、有色卵を含めた鶏卵の内部検査方法であり、殻の色や濃淡値を計測し、その評価結果を基に、透過光を用いた検査方法を有色卵においても確度の高い検査が可能になるように拡充する手法である。ここで、図2に殻を白黒カメラからの映像信号を256階調の濃淡画像として撮像した鶏卵画像のヒストグラムと透過光の光スペクトルを示す。ここでは、単純のため目視により、殻の色合いを4段階に分類した。それぞれを比較すると、殻の階調が暗くなるに従い、透過光の光スペクトルの約550nm〜約650nmの波長領域の光強度が低くなる。これからわかるように、透過光を受光して判定を行う装置において、同一の判定基準で判断すると殻の色の濃い鶏卵と淡い鶏卵で殻検出する可能性が非常に高い。このため、この出願の請求項1に記載するように、殻の色または濃淡値を計測して、判定基準を変えることにより有色卵に対する判定確度が向上する。 【0005】また、この出願の請求項2に記載するように、有色卵を含めた鶏卵の内部検査を行うにあたり、透過光と反射光について光スペクトルを計測および評価できる装置によりそれぞれ受光して、殻の影響を排除するための処理を施し、内部欠陥に影響を与える波長領域に関する演算を行い、数値化して所定値と比較することにより、有色卵においても殻の色の影響によらずに確度の高い内部欠陥状態を判定するための手法である。透過光は、投光した光が内部に入射する時点において殻の影響を受けて入り、内部を通り、外へ抜けるときに、再度、殻の影響を受ける。ここで、内部状態による影響だけを計測するためには、殻による影響を排除する必要がある。透過光と反射光に投光する光が同じであれば、内部状態による光への影響は(透過光)と(反射光の2乗)の比に比例する。ここでは、殻の影響を排除することができればよいため数値化を単純にすることを目的に透過光÷反射光を評価値として用いる。図3に透過光の光スペクトルと反射光の光スペクトルおよび透過光÷反射光を示す。計測結果はdb値であるので透過光−反射光で表している。ここで用いた鶏卵は、目視で殻の色の異なるものを選定して、正常卵と殻に穴を空けて微量の血液を混入させて作成した血卵を計測したものであり、正常卵と血卵は同一鶏卵である。通常の血卵とこのように血腫を混入して作成した血卵とは、光スペクトルなどに関して同様の傾向を示していることは確認済みであり、これを血卵としても問題はなく、ここでは、同様に血卵として扱う。血腫の影響として、光スペクトルの約550nm〜約650nmの範囲を注目すると、明確な相違が見られる。これにより、反射光と透過光を比較することで、内部に混入した血腫の影響が判別可能である。このことは反射光と透過光の光スペクトルを計測結果から、内部欠陥状態を判別できることを表している。例えば、血腫以外として、腐敗卵は約550nm〜約630nmの範囲を注目して光スペクトルを評価することで判別が可能となる。このように、反射光と透過光を計測、比較することで、殻の色に影響されずに、内部欠陥状態を判定することが可能である。 【0006】 【作用】この出願の発明によれば、これまで、熟練者による目視判定でさえ困難であった有色卵の内部欠陥判別の自動化が可能となり、不良品出荷を減少できる。このことにより、さらに、厳重な製品の品質管理を行うことができる。 【0007】 【実施例】以下、図面を参照してこの出願の鶏卵の内部欠陥検査方法の実施例について併せて説明する。しかしながら、説明に用いる各図はこれらの発明が理解できる程度に概略的に示してあるにすぎない。また、各図において同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。 【0008】図1は、本発明に係る鶏卵内部欠陥検査システムの実施例の構成を示した図である。最初に本発明の請求項1に記載した方法の実施例を示す。鶏卵20の片側に受光装置12を配置し、該受光装置の逆側に殻表面の回折を廃するように投光する透過光用投光装置14および受光装置側に反射光用投光装置16を配置し、受光装置からのデータを処理するための情報処理装置18から構成される。殻の表面の色合いや濃淡値を計測するための受光装置および情報処理装置と公知の鶏卵検査装置を構成する受光装置および情報処理装置を同一装置で実現する。ただし、これらの受光装置や情報処理装置は別々なものを用いても構わないが、内部欠陥検出装置は、殻の表面の色合いや濃淡値計測結果を基に評価値を変更できることが必要である。 【0009】本実施例において、内部欠陥装置を構成する装置は公知であり、光スペクトルの特定波長領域の光を撮像して得られる画像を数値化して判別する手法のものを用いて説明を行う。ここで用いた鶏卵は、殻の色合いを目視により、4段階に分類して、淡い色合いから順に(1)〜(4)の番号付けをした。それぞれの代表的な鶏卵に対する濃淡画像のヒストグラムおよび光スペクトルを図2に示してある。この手法では、図2の光スペクトルから明確なように、白色卵や殻の色が一様な鶏卵では判定値を設定することで判別できるが、殻の色合いが異なる鶏卵が混在すると全ての鶏卵を正確に判別することは不可能である。例えば、図2の白色卵の血卵の光スペクトルと鶏卵(2)より濃い正常卵の光スペクトルや鶏卵(2)や鶏卵(3)の血卵と鶏卵(4)の正常卵の光スペクトルなどを明確に判別できない。 【0010】そこで、殻の色合いにより光スペクトルが同様となるように鶏卵を分類して、分類毎に判定基準を変更することで、殻の色合いが異なっていても判断可能となる。ここでは、図2の濃淡画像ヒストグラムから分かるように、濃淡画像から殻の色合い毎に分類が可能であることから、殻の色合い評価を行うために濃淡画像を用いる。 【0011】次に公知の鶏卵検査装置が特定波長領域の透過光画像を撮像して、2値化処理を行い、その画素値を評価して、内部欠陥を判別する装置とした場合、殻の色合いにより2値化処理の閾値や画素の判定基準値を変える処理を施すことで、有色卵への判断が可能になる。 【0012】図4に操作手順を示す流れ図を記載する。最初に、反射光用投光装置から光を照射して、殻の濃淡画像を得る(図4のS1)。濃淡画像からヒストグラムを求めて、殻の色合いによる分類を行う(図4のS2)。ここでは、背景を除去した濃淡画像のヒストグラムが値を有する最小値(ヒストグラムの立ち上がり)を求めて予め定義した所定値と比較することで分類した。それぞれの鶏卵に対する立ち上がりがほぼ白色卵が100、有色卵の殻の淡い色から68、61、55、46であったので、80以上を白色卵とし、有色卵は65、58、50およびそれ以下、を所定値に設定して分類した。 【0013】次に、透過光用投光装置により照射して、内部欠陥検出装置により欠陥検査処理を行う。このとき、2値化閾値は、撮像条件により異なるため一様に設定はできないが、例えば、白色卵は70に対して、殻の淡い色から、52、48、42、35に設定し(図4のS3)、鶏卵毎にしきい値を設定しなおして内部欠陥検出処理を行う(図4のS4)。これらの閾値などは、装置や撮像環境により異なるため、装置毎に設定する。この処理を加えることにより、様々な殻の色合いが混在した有色卵においても、安定して内部欠陥判別が可能となる。これらは、本実施例と異なる内部欠陥装置や殻の色合い計測装置などを用いて行っても同様な結果が得られる。 【0014】次に本発明の請求項2に記載した方法の実施例を示す。構成は請求項1と同じであり、ここでの受光装置および情報処理装置は、光スペクトルを計測、評価できる装置で構成する。本実施例では、受光した光を光スペクトルに分光してカメラで撮像することで、1ラインの光に対してそれぞれの光スペクトル強度を画像(ここでは、光スペクトル画像と呼ぶ)として得ることができる既存の装置を用いて行った。概念図を図5に示す。 【0015】図6に計測手順を示す流れ図を記載する。まず、反射光用投光装置から光を照射して反射光を受け、その光スペクトル画像を得る(図6のS5)。次に、透過光用投光装置から光を照射して、透過光を受け、その光スペクトル画像を得る(図6のS6)。ここで、得られた光スペクトル画像では、各点毎のデータのばらつきがあるため、極端なデータを除いて、平均化しておく(図6のS7)。より詳細に行うためには、平均化せずにそれぞれのデータを用いて計算、評価しても構わない。さらに、鶏卵を移動または回転することで、全体に対する光スペクトルデータを得ることができ、部分的な欠陥が判定可能となる。 【0016】このようにして得られた光スペクトルデータの各周波数に対して透過値÷反射値×照明値を求める。ここで計算する結果を、ここでは、内部評価値と呼ぶ(図6のS8)。ただし、照明値は、白色の基準片に照射して得られる反射光の光スペクトルデータであり予め求めておく。これは、光スペクトルの各周波数において精度良く内部評価値を求めるためであり、照明条件が全スペクトルで同様など、照明の影響を無視できる場合には、照明値を1などに固定しても構わない。また、前述の通り、反射値の2乗で割っても良い。鶏卵を殻の色合いにより4分類して、正常卵とその鶏卵に血を混入した血卵に対して、計測を行い、内部評価値を計算して得られるグラフを図7に示す。このように、正常卵と血卵は明らかな相違が認められる。この相違を数値化することで、内部欠陥を判別できる。図7の正常卵と血卵の差が鶏卵間においてばらつきがあるのは、混入した血量の違いである。 【0017】判別のための評価方法は、幾つか考えられるが、ここでは、正常卵と血卵との相違が大きな波長である約550nm以上に相当する430以上の積分値と全体の積分値を比較する手法を説明する。 【0018】まず、それぞれの内部評価値の最小値が0になるように差分をとる。これは、照明や受光状態などの撮像環境の影響をできる限り排除するために行う。こうして得られたデータに対して、250番目以上のデータの総和と430番目以上のデータの総和を計算する。前者が全体の積分値で、後者が血腫に影響を受ける領域の積分値である。ここで、全体の積分値を250番目以上としたのは、それ以下の領域(青い光の領域)は、照明に用いたハロゲンランプの特性から、光が弱く不安定であるからである。さらに全体の積分値に対する血腫に影響を受ける領域に対する積分値の割合を求め、その値を所定値と比較することにより評価行い、判別する(図6のS9)。 【0019】この手法で、前述の鶏卵に対して値を計算すると、正常卵、血卵それぞれについて、鶏卵1が74.4%、71.5%、鶏卵2が78.6%、71.7%、鶏卵3が77.9%、63.7%、鶏卵4が74.4%、71.6%であった。その他の鶏卵に対しても同様な結果が得られており、72〜73%を所定値として、それ以上が正常卵、それ以下が内部欠陥卵と判別できる。正常卵と血卵の値が近いように感じられるが、ほぼ安定して得られるため、問題はない。これにより、殻の色合いが違う有色卵が混在していても、確実に内部欠陥を判別できる。本実施例では、血卵に対して行ったが、周波数領域が明確であれば、違う欠陥に対しても同様に求めることができる。また、本実施例では、請求項1、2ともに説明と処理の明確化のために鶏卵を殻の色合いで4分類しているが、本発明はこれに限らない。 【0020】 【発明の効果】上述した説明から明らかなように、本発明は、従来人間が行っても、充分な判別ができなかった、有色卵を含めた鶏卵の検査工程の自動化を可能にし、製品の定量的な管理を行うことで、製品品質の安定化の維持に著しく貢献する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591190955 【氏名又は名称】北海道 【識別番号】596142616 【氏名又は名称】株式会社エルムデータ
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| 【出願日】 |
平成12年1月31日(2000.1.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−211776(P2001−211776A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月7日(2001.8.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−61157(P2000−61157) |
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