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【発明の名称】 クーラーボックスの蓋部開閉機構
【発明者】 【氏名】尾原 省吾

【要約】 【課題】蓋部を開閉自在かつ着脱自在に容体部に装着部に装着する構造において、開閉操作を円滑に行えるようにすることにある。

【解決手段】この蓋部装着機構4は、内部に空間を有する容体部2に蓋部3を開閉自在かつ着脱自在に装着し、係合軸21と、軸受部材20と、ロック部材23と、操作部材22とを備えている。21は、3の対向する2つの縁部に沿って配置されている。20は、2に固定され、21を着脱自在にかつ回動自在に支持する。23は、20に回動自在に設けられ、23bを有している。22は、21を介して3に回動自在に装着され、23の係合部に係合可能な28aを有している。そして、23及び22は、回動することにより、21が20に支持された状態で28aが23bに係合する係合位置と、係合が解除された係合解除位置とをとり得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】内部に空間を有する容体部に蓋部を開閉自在かつ着脱自在に装着するためのクーラーボックスの蓋部装着機構であって、前記蓋部の対向する2つの縁部に沿って配置された係合軸と、前記容体部に固定され、前記係合軸を着脱自在にかつ回動自在に支持する軸受部材と、前記軸受部材に回動自在に設けられ、係合部を有するロック部材と、前記係合軸を介して前記蓋部に回動自在に装着され、前記ロック部材の係合部に係合可能な被係合部を有する操作部材とを備え、前記ロック部材及び操作部材は、回動することにより、前記係合軸が前記軸受部材に支持された状態で前記被係合部が前記係合部に係合する係合位置と、前記係合が解除された係合解除位置とをとり得る、クーラーボックスの蓋部装着機構。
【請求項2】前記ロック部材を前記係合解除位置側に付勢するための付勢部材をさらに備えている、請求項1に記載のクーラーボックスの蓋部装着機構。
【請求項3】前記ロック部材は、前記係合位置にあるときに前記係合軸が前記軸受部材から離れるのを規制するための抜け止め部を有している、請求項1または2に記載のクーラーボックスの蓋部装着機構。
【請求項4】前記軸受部材は、前記係合位置の操作部材の一部に係合する係合部を有している、請求項1から3のいずれかに記載のクーラーボックスの蓋部装着構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の目的は、クーラーボックスの蓋部装着機構に関し、特に、内部に空間を有する容体部に蓋部を開閉自在かつ着脱自在に装着するためのクーラーボックスの蓋部装着機構であって、【0002】
【従来の技術】魚釣りに使用するクーラーボックスは、内部に魚等を入れるための空間が形成された容体部と、容体部に開閉可能に装着された蓋部とを備えている。この種のクーラーボックスにおいて、蓋部を容体部に対して着脱自在かつ容体部の両縁部のいずれからでも片開き自在に装着可能な両面開き式の装着構造が、実開平6−4503号公報等に開示されている。
【0003】前記公報に開示された蓋部装着構造は、蓋部に固定された係合軸と、軸受部材と、操作部材とを有している。軸受部材は、容体部に固定され、係合軸が上方から出入り可能に開口する軸受部が形成されている。また、操作部材は、蓋部に回動自在に装着され、軸受部材の軸受部と逆側の位置に係止可能な係止部が形成されている。
【0004】この蓋部装着構造では、蓋部を閉めると係合軸が軸受部に進入する。ここで、操作部材を回動させ、係止部を軸受部材の軸受部と逆側の位置に係止させると、係合軸が軸受部内で固定される。これにより、蓋部は、係合軸を回動軸として開閉自在となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓋部装着構造では、蓋部は、操作部材の係止部が軸受部材に係止するだけで容体部に装着される。このような構成では、操作部材の係止部が軸受部材に係止するときに一定の力を要し、装着操作を滑らかに行うことができない。また、このような装着操作が長期にわたって繰り返されると、操作及び軸受両部材の摩耗、損傷が激しくなる。
【0006】本発明の目的は、蓋部を開閉自在かつ着脱自在に容体部に装着部に装着する構造において、開閉操作を円滑に行えるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係るクーラーボックスの蓋部装着機構は、内部に空間を有する容体部に蓋部を開閉自在かつ着脱自在に装着するための機構であって、係合軸と、軸受部材と、ロック部材と、操作部材とを備えている。係合軸は、蓋部の対向する2つの縁部に沿って配置されている。軸受部材は、容体部に固定され、係合軸を着脱自在にかつ回動自在に支持する。ロック部材は、軸受部材に回動自在に設けられ、係合部を有している。操作部材は、係合軸を介して蓋部に回動自在に装着され、ロック部材の係合部に係合可能な被係合部を有している。そして、ロック部材及び操作部材は、回動することにより、係合軸が軸受部材に支持された状態で被係合部が係合部に係合する係合位置と、係合が解除された係合解除位置とをとり得る。
【0008】この機構では、蓋部を係合軸が軸受部材に支持されるようにして容体部上に配置し、操作部材を係合位置に回動させることにより、蓋部を容体部に対して装着することが可能である。このとき、操作部材は、ロック部材とともに回動し、互いに係合する。ここでは、操作部材の係合の相手部材であるロック部材が、操作部材とともに回動して互いに係合する。したがって、従来技術のように、操作部材の係合の相手部材が固定されている構造に比較して係合操作がスムーズになる。また、係合部の摩耗が軽減される。
【0009】発明2に係るクーラーボックスの蓋部装着機構は、発明1の機構において、ロック部材を係合解除位置側に付勢するための付勢部材をさらに備えている。ここでは、ロック部材は常に係合解除位置側に付勢されている。したがって、操作部材を回動してロック部材に係合させる際に、その操作が容易になる。発明3に係るクーラーボックスの蓋部装着機構は、発明1または2の機構において、ロック部材は、係合位置にあるときに係合軸が軸受部材から離れるのを規制するための抜け止め部を有している。
【0010】ここでは、係合状態において係合軸が軸受部材が抜け出るのが防止できる。発明4に係るクーラーボックスの蓋部装着機構は、発明1から3の機構において、軸受部材は、係合位置の操作部材の一部に係合する係合部を有している。この場合は、係合がより確実になる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の一実施形態を採用したクーラーボックス1を示す。このクーラーボックス1は、箱形の容体部2と、容体部2の上に載置される蓋部3と、クーラーボックス1を持ち運ぶためのハンドル17と、蓋部3を容体部2に対して着脱自在かつ開閉自在に装着するための1対の蓋部装着機構4と、蓋部3を容体部2に対してロックするための1対のロック機構5とを有している。
【0012】容体部2は、上部が開口されて内部に空間が形成されており、この空間内に魚等が保存される。容体部2は、断熱効果を必要とするため、内部及び外部表面壁となる1対のポリプロピレン製の部材の間に発泡ポリウレタン製の断熱材(図示せず)を内包する3層構造で構成されている。容体部2の対向する2つの側面2c,2dには、ハンドル17を収納するための凹部10が上端から下方に向けて形成されている。
【0013】蓋部3は、容体部2と同様に、内部及び外部表面壁となる1対のポリプロピレン製の部材の間に発泡ポリウレタン製の断熱材(図示せず)を内包する3層構造で構成されている。蓋部3の上部には、魚等を容体部2の空間に入れることができる小蓋9が開閉自在に設けられている。この小蓋9の近傍には、小蓋9をワンタッチで開くためのプッシュボタン12が配置されている。蓋部3の下面の周囲にはシール用のパッキン(図示せず)が装着されている。パッキンは、蓋部3を閉めたときに圧縮され、容体部2の開口端部と密着する。
【0014】ハンドル17は、容体部2に側面に回動自在に取り付けられており、図1に示すように下方に回動された収納姿勢と、図1に示す姿勢から上方に回動した使用姿勢とをとり得る。次に、蓋部装着機構4について説明する。蓋部装着機構4は、図2から4に示されるように、容体部2側に設けられた軸受部材20と、蓋部3の側縁部に沿って設けられた係合軸21と、この係合軸21に回動自在に装着された操作部材22と、軸受部材20に回動自在に設けられたロック部材23とを有している。
【0015】軸受部材20は、図3に示すように、容体部2への取付部25と、取付部25の横方向両端部から外方に突出して形成された1対の支持部26とを有している。取付部25はビス等によって容体部2に固定されており、下端部には、ロック部材23の下端部の回動を規制するためのストッパ25aが形成されている。また、支持部26には、上方に開口する受け部26aが形成され、また外方の端面の上端部には係合用のリブ26bが形成されている。
【0016】操作部材22は、蓋部2の対向する2側辺にそれぞれ2つずつ装着されている。各操作部材22は蓋部2の側辺に沿って長い樹脂製のプレート状部材である。そして、この操作部材22には、裏面の一端側に1対の取付部22aが形成されており、この取付部22aが蓋部3側に設けられた係合軸21に回動自在に取り付けられている。なお、係合軸21は軸受部材20の受け部26a内に挿入されて回動することが可能である。また、操作部材22の裏面の他端側には、裏面に対して直交するように突出して形成された係合突起28が形成されている。そして、この係合突起28の先端側には、係合用の凹部28aが形成されている。
【0017】ロック部材23は、上下方向に長くかつ横方向に所定の幅を有する樹脂製の部材であり、軸受部材20の1対の支持部26に挟まれるように配置されている。また、このロック部材23は、上下方向の中間部よりも上方側の位置で、ピン29によって軸受部材20に回動自在に支持されている。そして、回動支持部よりも上方側には、軸受部材20の受け部26aにはまり込んだ係合軸21が抜け出るのを規制するための抜け止め突起23aが形成され、また下端部には操作部材22の係合用凹部28aに係合する係合部23bが形成されている。なお、ピン29の回りにはねじりばね30が配置されており、図4に示すように、ロック部材23を、下端部が外方に回動する方向に付勢している。
【0018】次に、蓋部2の装着動作及び開閉動作について説明する。このクーラーボックス1は、蓋部3を容体部2から取り外すことが可能である。この場合は、左右両側のすべての操作部材22を開けばよい。すなわち、操作部材22の下端を外側上方に回動させることにより、操作部材22とロック部材23とのロックが解除される。したがって、この状態で蓋部3の左右両側の持って上方に持ち上げれば、蓋部3を容体部2から取り外すことができる。
【0019】蓋部3を容体部2に装着する場合は、まず蓋部3を容体部2の上部に載置する。このとき、係合軸21が軸受部材20の受け部26a内に挿入される。この状態では、ロック部材23は図4に示すような姿勢となっている。次に、操作部材22を下方(図4の矢印A方向)に回動する。すると、この回動の途中で、操作部材22の係合突起28がロック部材23の下端部に当接し、ロック部材23をねじりばね30の付勢力に抗して押す。操作部材22をさらに回動すると、ロック部材23の下端部が軸受部材20のストッパ25aに当接し、ロック部材23の回動が停止させられる。この状態からさらに操作部材22を押し込むと、係合突起28の凹部28a内にロック部材23の係合部23bが係合する。
【0020】このような状態では、蓋部3側の操作部材22は、係合軸21と係合突起20の凹部28aとで、容体部2側の軸受部材20及びロック部材23を挟み込むようにしてロックされる。したがって、蓋部3は強固に容体部2に対して押し付けられることになり、防水性が向上する。また、ロックされた状態では、図2に示すように、操作部材22の一端(上端)の縁部が、軸受部材20のリブ26bを下方に越えてリブ26bに係合した状態となる。したがって、ロックがより確実となる。
【0021】蓋部3の一方側のみを開いて開閉する場合は、一方側のみの操作部材22を開放側に回動させればよい。この場合は、他方の係合軸21が開閉のためのヒンジとして機能する。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、操作部材の係合の相手部材であるロック部材が、操作部材とともに回動して互いに係合する。したがって、従来のように操作部材の係合の相手部材が固定されている構造に比較して、係合操作がスムーズになる。また、係合部の摩耗が軽減される。
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【出願日】 平成12年1月27日(2000.1.27)
【代理人】 【識別番号】100094145
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 由己男 (外1名)
【公開番号】 特開2001−204346(P2001−204346A)
【公開日】 平成13年7月31日(2001.7.31)
【出願番号】 特願2000−19066(P2000−19066)