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【発明の名称】 釣り用ケース
【発明者】 【氏名】細見 康雄

【要約】 【課題】未収納時において上下に容易に圧縮できる釣り用ケースを提供することを課題とする。

【解決手段】上面が開口し、少なくとも側面が柔軟性を有するシート体から形成されたケース本体と、該ケース本体の上面開口を閉塞する蓋体とを備えた釣り用ケースにおいて、蓋体には把手が取り付けられており、ケース本体の底面積をA(単位:cm2)とし、ケース本体の深さをL(単位:cm)としたとき、A/L(単位:cm2/cm)が100以上200以下であることを解決手段とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上面が開口し、少なくとも側面が柔軟性を有するシート体から形成されたケース本体と、該ケース本体の上面開口を閉塞する蓋体とを備えた釣り用ケースにおいて、蓋体には把手が取り付けられており、ケース本体の底面積をA(単位:cm2)とし、ケース本体の深さをL(単位:cm)としたとき、A/L(単位:cm2/cm)が100以上200以下であることを特徴とする釣り用ケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、把手を有する釣り用ケースの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、釣り用ケースとして、上面が開口する略直方形状のケース本体と、該ケース本体の上面開口を閉塞する蓋体とを備え、ケース本体が柔軟性のあるシート体から構成されている釣り用ケースが公知である。
【0003】かかる釣り用ケースは、例えば、リール、ウキ、釣り糸等の釣り具を収納したり、釣り具以外にも様々な被収納物を収納する目的で用いられる。特に、釣りでは行きよりも帰りの方が荷物が多くなることから、増える分を考慮して空の釣り用ケースを別途携帯することも多い。従って、ケース本体の柔軟性を利用して、往路においてはケース本体を上下に圧縮させてその嵩を小さくして持ち運ばれることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の釣り用ケースにあっては、側面に把手や肩ベルトが取り付けられていたため、これらの取付部がケース本体を圧縮する際の妨げとなっていた。即ち、取付部の存在のために側面が折り畳みにくいうえに、取付部の側面から外方への突出量も影響してコンパクトには折り畳むことが困難であった。また、収納容積の観点からケース本体は深底に形成されており、その点においても薄く圧縮することに適しているとは必ずしも言えなかった。
【0005】そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みて、未収納時において上下に容易に圧縮できる釣り用ケースを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る釣り用ケースは、上面が開口し、少なくとも側面が柔軟性を有するシート体から形成されたケース本体と、該ケース本体の上面開口を閉塞する蓋体とを備えた釣り用ケースにおいて、蓋体には把手が取り付けられており、ケース本体の底面積をA(単位:cm2)とし、ケース本体の深さをL(単位:cm)としたとき、A/L(単位:cm2/cm)が100以上200以下であることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る釣り用ケースの一実施形態について、図1乃至図3を参酌しつつ、上面が開口した有底で平面視略長方形状(略直方形状)に形成されたケース本体1と、該ケース本体1の上面開口を閉塞すべくケース本体1にヒンジ連結されて図1中の矢印Qの如く開閉自在な蓋体2と、該釣り用ケースを持ち運ぶための把手3とを備えた釣り用ケースについて以下説明する。
【0008】前記ケース本体1は、柔軟性及び防水性を有するシート体から形成されている。即ち、四つの側面4のみならず底面も該シート体から形成されており、ここで、かかるシート体としては、合成樹脂シートを採用でき、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体からなるシート体を用いることが好ましく、その場合、シート体の厚さは0.3mm乃至2.0mm程度が好ましく、特に、側面4は0.9mm程度の厚さが、底面は側面4よりも厚めで1.4mm程度の厚さが好ましい。また、蓋体2も同様の合成樹脂シートから形成されており、蓋体2も同様にエチレン酢酸ビニル共重合体からなるシート体を用いることが好ましく、シート体の厚さも0.3mm乃至1.5mm程度、特に0.9mm程度の厚さが好ましい。該蓋体2は、スライドファスナー5によって開閉自在な構成となっている。また、シート体は、有る程度の弾性を有し、その保有弾性によってケース本体1の自立性が確保される。
【0009】また、ケース本体1の上面開口の周縁部には、図2の如く、平面視矩形に形成された補強フレーム6が内蔵されている。該補強フレーム6は、例えば、図2の如く断面視円形の金属棒からなり、これによって上面開口の形状が保持されると共に、該補強フレーム6を上方から押圧することで、容易にケース本体1(側面4)を上下に折り畳むことができる。
【0010】尚、ケース本体1のシート体は、補強フレーム6に内から外へと巻回するように折り返されて側面4にヒートシールされている。そして、折り返されたシート体の端部には、帯状のファスナー布体7が、その側縁部が縫着されることによって取り付けられている。
【0011】また、蓋体2の周縁部にも同様の帯状のファスナー布体8が、その側縁部が縫着されることによって取り付けられており、この蓋体2側のファスナー布体8は、補強フレーム6が内蔵されたケース本体1の上面開口の周縁部を外方から覆うように蓋体2の周縁部に下方に向けて延設されており、両ファスナー布体7,8間にスライドファスナー5が設けられている。即ち、蓋体2の周縁部がケース本体1の上面開口の周縁部を外側から覆う構成である。
【0012】一方、ケース本体1は、従来のような深底ではなく浅底に形成されている。即ち、本発明に係る釣り用ケースは薄型ケースである。
【0013】例えば、従来の深底のものは、縦30cm、横50cm、深さ30cmの如きもので、底面積をA(単位:cm2)と、ケース本体の深さをL(単位:cm)としたときのA/L(単位:cm2/cm)は50であった。尚、以下の説明ではA/Lの単位は省略することがある。
【0014】これに対して、本発明に係る釣り用ケースでは、A/Lを100以上200以下として薄型のものとしたものである。例えば、縦20cm、横40cm、深さ8cmとすればA/Lを100とでき、深さを4cmとすれば200となる。このようにA/Lを100以上とすることで折り畳みやすい薄型とできる一方、A/Lを200以下に抑えることで極端な薄型とならずに特にリール等のような釣り具を収納可能な容積が確保できる。
【0015】更に、従来では側面に取り付けられていた把手を、本発明では釣り用ケースの天面となる蓋体2に取り付けている。本実施形態における把手3を以下具体的に説明する。
【0016】図3の如く、蓋体2の略中央には、一定間隔離間した一対の把手取り付け用の取付具9が取り付けられており、各取付具9に把手3の両端部が各々取り付けられている。把手3は、帯状のベルト体10を備え、該ベルト体10の両端部には、ベルト体10が折り返されて環状に形成された環状部11が設けられており、該環状部11で取付具9に固定されている。
【0017】取付具9は、環状部11を貫通している貫通軸部12と、該貫通軸部12の内側に位置する上方押さえ軸部13と、貫通軸部12の外側に位置するベルト規制壁部15とを備えている。上方押さえ軸部13は環状部11の上方に位置して環状部11を上方から規制し、上方押さえ軸部13は貫通軸部12よりも上方に位置している。また、ベルト規制壁部15は、把手3を上方に引き上げて門状の起立状態とした際に把手3の端部14を規制すべく蓋体2の上面から上方に突出するように形成されており、貫通軸部12よりも低く設定されている。尚、貫通軸部12と上方押さえ軸部13とベルト規制壁部15は平面視略平行に設けられ且つ一体的に形成されている。
【0018】そして、図3(イ)及び(ロ)のように、把手3の略中央に位置する把持部16を上方から押圧すると把手3の端部14は、ベルト規制壁部15から外側に位置して、把手3は扁平状態となる。一方、把持部16を上方に引き上げると、環状部11は上方押さえ軸部3によって上方への移動が規制され把手3の端部14がベルト規制壁部15の内側に位置し、その位置がベルト規制壁部15で規制されて把手3の端部14の外側への位置ずれが防止され、その結果、把手3の門状の起立状態が維持される。このように、持ち運ぶ際には門状の起立状態が維持され、把手3の不要な時には、把持部16を下方に押すことで起立状態を解除して扁平状態が得られる。
【0019】かかる釣り用ケースは以上の構成を採用したことにより以下のような利点を有する。即ち、従来のものとは異なりA/Lが100以上200以下と薄型なるため、側面4の高さ方向(深さ方向)の長さが短く、ケース本体1を上下に圧縮する際にも、容易に側面4を折り畳むことができ、折り畳んだ状態での厚みを従来に比して薄くすることができる。しかも、側面4ではなく釣り用ケースの天面である蓋体2に把手3を設けたことにより、側面4が折り畳まれるときにも把手3が邪魔にならずコンパクトに圧縮できる。更に、その把手3も、使用しない時には、図3(イ)及び(ロ)の如く扁平状態とすることができるので、門状の起立状態に固定されたタイプの把手3に比してより一層薄型化が可能となる。
【0020】このように、被収納物を収納しない未収納時には上下方向に圧縮できるので、例えば、クーラボックス等の他のケースに天地を揃えた状態で容易に収納して釣り場等まで持ち運びできる。その際に、把手3が側面4にあると収納の邪魔になるが、把手3が蓋体2にあるので邪魔になることもない。そして、そのケースから取り出す際にも上方の把手3を把持して容易に取り出すことができ、取り出し時にも把手3が邪魔にならずにスムーズに取り出すことができる。
【0021】一方、ケース本体1にリール等の釣り具を収納する場合においては、浅底であるものの底面積が相対的に大きいため、釣り具を並べて収納でき、釣り具の上方に無駄な空間が空くことも少なく効率の良い収納状態が得られると共に、上下方向に積み重ねないことでリール等の傷つきも生じにくい。そして、薄型ゆえに、柔軟性のシート体から構成していても比較的高い剛性感が得られ、被収納物を収納した状態であっても安定して持ち運びでき、釣り用ケース自体の形状保持性も良好である。更に、薄型ゆえに収納状態の該釣り用ケースをそのまま他の大型ケースに収納することも可能であり、釣りに適した良好な使い勝手が得られる。
【0022】尚、釣り用ケースの形状は略直方形状以外にも円柱状等であってもよく特に限定されるものではない。その他本発明の意図する範囲内で適宜設計変更可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のように、A/Lを100以上200以下とし且つ蓋体に把手を設けたことにより、被収納物を収納しない未収納時において容易に側面を折り畳む等して圧縮することができ、折り畳む時に把手も邪魔にならずにスムーズ且つ容易に側面を折り畳むことができる。
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【出願日】 平成12年1月21日(2000.1.21)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇 (外1名)
【公開番号】 特開2001−204336(P2001−204336A)
【公開日】 平成13年7月31日(2001.7.31)
【出願番号】 特願2000−12792(P2000−12792)