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【発明の名称】 魚 礁
【発明者】 【氏名】谷口 章

【氏名】原 捷

【氏名】堀田 明良

【要約】 【課題】水深の比較的浅い水域(例えば水深約25m程度)は勿論のこと相当深い水域(例えば水深約1000m)にも設置でき、種々の魚を集めることのできる、そして潮流の影響を少なくできるようにする。

【解決手段】水底2に沈設されるアンカー3と、該アンカー3に接続した複数本の合成繊維製ロープ4と、該ロープ4により係留された1又は複数の逆截頭円錐状に枠組みされた内部に複数のボール状フロート6を収容した合成樹脂製集魚体5を備え、該集魚体5の最上位置を水面下所要位置とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水底に沈設されるアンカーと、該アンカーに接続した複数本の合成繊維製ロープと、該ロープにより係留された側面視逆台形状に枠組みされた合成樹脂製集魚体と、該集魚体内に収容された複数のフロートとからなり、集魚体の最上位置が水面下所要位置とされていることを特徴とする魚礁。
【請求項2】 前記集魚体が複数本のロープにより水面に浮かべた浮標に繋がれていることを特徴とする請求項1に記載の魚礁。
【請求項3】 前記ロープに複数の集魚体が上下方向に所要の間隔で係留されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の魚礁。
【請求項4】 前記集魚体のうち最上部の集魚体外周に、スタビライザーが設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の魚礁。
【請求項5】 前記浮標と集魚体とを繋ぐロープの端部又は中間に、ターンバックルが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の魚礁。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、海、湖等の水中に設置される魚礁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、岸壁や水深の浅い海には、魚の養殖、集魚の目的で魚礁が設置されている。従来、この種魚礁としては、テトラポットと称するコンクリートブロックを多数個海中に沈めたものや、鋼材によりタワー状に組み立てたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技術では、魚礁の構造上水深の比較的浅い海域に限られ、ある程度以上の水深のある海域には、潮流の影響もあって設置されていないのが現状である。したがって、潮流の影響のある海域では、釣り人のために魚を集めるのが難しく、魚のよく釣れるポイントを探し当てるのに苦労している。本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、水深の比較的浅い水域(例えば水深約25m程度)は勿論のこと相当深い水域(例えば水深約1000m)にも設置でき、種々の魚を集めることのできる、そして潮流の影響を少なくできる魚礁を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明に係る魚礁は、水底に沈設されるアンカーと、該アンカーに接続した複数本の合成繊維製ロープと、該ロープにより係留された側面視逆台形状に枠組みされた合成樹脂製集魚体と、該集魚体内に収容された複数のフロートとからなり、集魚体の最上位置が水面下所要位置とされている点に特徴がある。この場合、前記集魚体の形状は、側面視逆台形状で例えば逆截頭円錐状の篭形に枠組みされ、水流や潮流の影響が可及的に少ないものとなっており、フロートによる浮力が集魚体の中心軸線上に集まるように作用し、集魚体の潮流等による回転を阻止すると共に、ロープの捩れを防止し切れ難くしている。
【0005】なお、前記フロートは、FRP製のボール形殻体内に発泡体を充填したもので、十分な浮力が付与されており、このよにボール状とすることで潮流の影響を少なくしている。また、集魚体の最上位置が水面下所要位置即ち波や風の影響のない水中にあるため、安定的に係留され、集魚機能を十分に発揮することができる。しかも、前記ロープが合成繊維製であるから、耐久性が大であり、また捩れがなく長期間にわたって使用できる。
【0006】また、本発明に係る魚礁は、前記集魚体が複数本のロープにより水面に浮かべた浮標に繋がれている点に特徴がある。かかる構成とすることにより、魚群探知機がなくても、魚礁の目視による位置確認が容易であり、また、安定的に集魚体の姿勢を保持させることが可能である。
【0007】そして、本発明に係る魚礁は、前記ロープに複数の集魚体が上下方向に所要の間隔で係留されている点に特徴がある。かかる構成によれば、水中の水深方向に任意の幅(深さ)にわたって広範囲に集魚機能を確保でき、多種類の魚類を集めることが可能である。
【0008】さらに、本発明に係る魚礁は、前記集魚体のうち最上部の集魚体外周に、スタビライザーが設けられている点に特徴がある。この場合、スタビライザーは、合成樹脂例えばFRP製とすることができ、これによって、水中における安定性を高め、バランス及び姿勢を最良に保持させることができ、集魚機能を向上させることが可能である。
【0009】また、本発明に係る魚礁は、前記浮標と集魚体とを繋ぐロープの端部又は中間に、ターンバックルが設けられている構成とすることができる。かかる構成とすることにより、浮標及び集魚体の傾きを修正して、バランスのとれた安定性の良い浮遊状態とすることができる。なお、前記ロープと集魚体及び浮標との連結は相対回転可能な連結部材により行い、ロープの捩れを可及的に少なくできるようにするのが好ましい。本発明においては、前記集魚体を所要の間隔でアンカーまで設けることができる。しかし、海域・水域等によっては、魚類の生息状況に応じて、上部にのみ集魚体を設け、下方にロープ間隔保持部材例えば合成樹脂又は合成繊維製のリングを取り付けることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図5は、本発明に係る魚礁1の第一実施形態を示している。この魚礁1は、水底2に沈設されるアンカー3と、該アンカー3に接続した複数本(本例では4本)の合成繊維製ロープ4と、該ロープ4により係留された逆截頭円錐形の篭状に枠組みされた合成樹脂例えばFRP製の集魚体5と、集魚体5内部に収容した複数(本例では多数)個のボール状フロート6と、浮標7とにより構成されいる。そして、該集魚体5のうち最上位置の集魚体5aが水面WL下所要位置(例えば水面から15m程度)とされている。
【0011】また、前記アンカー3は、ロープ4の本数と同じ数の錨8と、耐食性金属材料からなる連結リング9とからなり、該リング9の下面に回転自在継ぎ手10を介して前記錨8が連結され、前記リング9の上面にロープ4の下端が連結されている。なお、前記ロープ4の下端も、錨8と同様に回転自在継ぎ手を介して連結するのが好ましい。前記アンカー3は、集魚体兼用のアンカーとすることができる。この集魚体兼用アンカーは、図示していないが、パイプ等の鋼材により直方体状に枠組みされた鋼製枠と、該枠内に収容された多数の石、コンクリートブロック等の重量物とにより構成することができる。
【0012】前記ロープ4と集魚体5とを連結する部材11は、具体的に図示していないが、前記継ぎ手10と同様に、少なくとも2つの耐食性材料からなる部品を、相互回転自在に連結一体化したものが好ましい。このように、相互回転自在な連結部材11を採用することにより、潮流によって集魚体5が動き前記ロープ4が捩られるのを阻止でき、ロープ4の捩れによる切断を防止して耐久性の向上を図ることができる。
【0013】前記集魚体5は、逆截頭円錐形の篭状を呈し、プラスチック又はFRP管或は条材12と、円環状天板13と、該天板13の下面に同心状に固着された短寸筒体14により枠組みされて上下3段に構成され、その上段内部に前記フロート6が、十分な浮力を得ることができる数だけ収容されている。そして、図2にも示しているように、集魚体5の前記天板13の下面及び筒体14の外周面には直角三角形のスタビライザー15が周方向等角度で固着されている。
【0014】この集魚体5は、前述のように逆截頭円錐状であるから、水流や潮流の影響が可及的に少ないものとなっており、フロート6による浮力が集魚体5の中心軸線上に集まるように作用し、集魚体5の潮流等による回転が阻止されると共に、ロープ4の捩れが防止され、切れ難くなっている。前記フロート6は、前述のようにボール形で、潮流の影響が少ないプラスチック又はFRPからなる外殻体内に発泡体が充填されたもので、耐食性と耐久性を備え、大小種々のものが市販されており、任意に選択使用できる。
【0015】前記浮標7は、プラスチック又はFRP製の平面視円形状中空体の内部に、合成樹脂発泡体を充填させてあり、上面中央にポール立16が立設され、旗17の竿18を挿入固定し得るようになっている。そして、該浮標7と前記集魚体5の天板13とは、合成繊維製ロープ4aによりそれぞれターンバックル19及び回転自在継ぎ手20を介して連結されている。
【0015】第一実施形態によれば、潮流や風・波の影響が少ないので、集魚体5を定位置に安定よく係留でき、魚類を効率良く集めることができ、また、前記ロープ4の捩れがなく、従ってロープ切れが起こるのを防止でき、長期間にわたって使用可能である。しかも、浮標7を備えているため、目視確認が容易であるほか、ターンバックル19を備えているので、集魚体5及び浮標7の姿勢を適正に調整して、これらのバランスを良くして安定的に係留することが可能である。
【0016】図6、図7は、本発明に係る魚礁1の第二実施形態を示し、第一実施形態と異なるところは、前記ロープ4に上下方向に適宜の間隔で3個の集魚体5a,5b,5cを係留させた点であり、水中に深さ方向へ幅広く魚礁1を構成でき、近傍に生息する多種の魚類を集めることができる。この実施形態では、3個の集魚体のうち、上段の集魚体5aは第一実施形態と同じであるが、中段及び下段の集魚体5b,5cは、図7にも示しているように、天板13、筒体14及びスタビライザー15を備えていないだけで、その他の構成は上段集魚体5aと同じであるから、詳細説明を省略する。
【0017】上記第二実施形態によれば、水中の魚類を集める範囲が、第一実施形態よりも上下方向に幅広くなっている点以外は、第一実施形態と同じ作用効果を期待することができる。従って、第一実施形態と共通する構成については、図1〜図5と同符号を付し、詳細説明を省略する。なお、上記第一、第二実施形態において、最上位置の集魚体5,5aの上方に係留されている浮標7はこれを省略し、集魚体5,5aの存在位置は、魚群探知機等により確認できるようにすることができる。かかる構成は、風や波の影響を受けないため、風や波の比較的多い海域に設置する場合に適している。
【0018】本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、前記集魚体5の形状は、潮流の影響が少ないようにその平面形状を四角、六角、八角、多角形等とすることができる。また、各実施形態において、集魚体5の数、ロープ4の本数は、水深や海域の状況に応じて適宜増減できる。
【0019】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり、水底に沈設されるアンカーと、該アンカーに接続した複数本の合成繊維製ロープと、該ロープにより係留された側面視逆台形状に枠組みされた合成樹脂製集魚体と、該集魚体内に収容された複数のフロートとからなり、集魚体の最上位置が水面下所要位置とされているので、風や波の影響がなくしかも潮流の影響を少なくでき、集魚体を水深の比較的大きい水中に安定よく係留でき、集魚機能を十分に発揮することができる。しかも、前記ロープが合成繊維製であるから、耐久性が大であり、また捩れがなく長期間にわたって使用できる。
【出願人】 【識別番号】593216170
【氏名又は名称】株式会社共和技術研究所
【識別番号】598021719
【氏名又は名称】谷口 章
【識別番号】500138582
【氏名又は名称】原 捷
【出願日】 平成12年1月18日(2000.1.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−197844(P2001−197844A)
【公開日】 平成13年7月24日(2001.7.24)
【出願番号】 特願2000−92422(P2000−92422)