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【発明の名称】 養魚用敷設砂の洗浄システム
【発明者】 【氏名】小松 純

【要約】 【課題】養魚用敷設砂を洗浄するための洗浄ノズルを水底の砂に対して適正な高さ位置に維持できる、洗浄システムを提供すること。

【解決手段】洗浄ノズル2に、第1投光部81と第1受光部82との間で投受光を行う第1投受光センサー8と、第2投光部91と第2受光部92との間で投受光を行う第2投受光センサー9と、を備えた位置センサー7が設けられており、両センサー8,9における投受光のオン・オフによって洗浄ノズル2の下限位置及び上限位置を検知し、昇降モータによって洗浄ノズル2を上下動させるようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 養魚用に敷設されている水底の砂から、砂中に混入している又は砂上に堆積している汚染物を取り除く、養魚用敷設砂の洗浄システムであって、洗浄ノズルと、洗浄ノズルを水平に移動させる水平駆動装置と、洗浄ノズルを上下に移動させる上下駆動装置とを備え、洗浄ノズルは、養魚槽内に配置され、水底の砂に水流を吹き付け、砂と汚染物とを撹拌しながら舞い上がらせ、両者の臨界浮遊速度の差を利用して臨界浮遊速度の小さい汚染物を水と共に上方へ吸引して採取するようになっており、洗浄ノズルには、洗浄ノズルの上限位置及び下限位置を投受光のオン・オフにより検知する位置センサーが設けられており、上下駆動装置は、位置センサーが上限位置を検知した場合には洗浄ノズルを下降させ、下限位置を検知した場合には上昇させるようになっていることを特徴とする養魚用敷設砂の洗浄システム。
【請求項2】 位置センサーが、第1投光部と第1受光部との間で投受光を行う第1投受光センサーと、第2投光部と第2受光部との間で投受光を行う第2投受光センサーとを備えており、第1投受光センサーにおける投受光は、洗浄ノズルの先端より下方にて且つ第2投受光センサーにおける投受光より上方にて、行われるよう設定されており、第1投受光センサーにおける投受光がオンであり、且つ、第2投受光センサーの少なくとも一部が水底の砂に埋没することにより第2投受光センサーにおける投受光がオフである、第1の場合には、位置センサーからの信号を受けて上下駆動装置が洗浄ノズルの高さ位置をそのままに維持し、第2投受光センサーの少なくとも一部が水底の砂に埋没することにより第2投受光センサーにおける投受光がオフであり、且つ、第1投受光センサーの少なくとも一部が水底の砂に埋没することにより第1投受光センサーにおける投受光がオフとなった、第2の場合には、位置センサーからの信号を受けて上下駆動装置が洗浄ノズルを上昇させ、第1投受光センサーにおける投受光がオンであり、且つ、第2投受光センサーにおける投受光がオンとなった、第3の場合には、位置センサーからの信号を受けて上下駆動装置が洗浄ノズルを下降させるようになっており、上記第2の場合の洗浄ノズルの高さ位置が下限位置に設定されており、上記第3の場合の洗浄ノズルの高さ位置が上限位置に設定されている請求項1記載の養魚用敷設砂の洗浄システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、栽培漁業や養殖漁業において、養魚槽(養魚池、生け簀なども含む)の底に敷設されている砂から、残餌や排泄物などの汚染物を取り除くことによって、砂を洗浄する、洗浄システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】栽培漁業における稚魚の育成段階において、特に、カニ、エビなどの甲殻類、ヒラメ、カレイなどの底棲魚類を対象とする場合には、池、水槽、生け簀などの養魚槽の底に砂を敷き詰めて自然環境に近づけることが好ましいと考えられ、底に砂を敷設することが行われている。しかし、その砂は残餌や排泄物などにより次第に汚染されていき、育成に支障が生じる。
【0003】そこで、その対策として、洗浄ノズルの使用が提案されている。洗浄ノズルは、養魚槽内に配置され、水底の砂に水流を吹き付け、砂と汚染物とを撹拌しながら舞い上がらせ、両者の臨界浮遊速度の差を利用して臨界浮遊速度の小さい汚染物を水と共に上方へ吸引して採取するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、洗浄ノズルを使用する際には、洗浄ノズルの先端の吸込み口と水底の砂との距離を適正に保つことが要求される。何故なら、洗浄ノズルの吸込み口が低くなりすぎて水底の砂に潜り込むと、砂中のカニ、エビなどの甲殻類を押し潰してしまう恐れがあり、逆に、洗浄ノズルの吸込み口が高くなりすぎて水底の砂から離れすぎると、汚染物を吸引することができなくなる恐れがあるからである。
【0005】本発明は、養魚用敷設砂を洗浄するための洗浄ノズルを水底の砂に対して適正な高さ位置に維持できる、洗浄システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、養魚用に敷設されている水底の砂から、砂中に混入している又は砂上に堆積している汚染物を取り除く、養魚用敷設砂の洗浄システムであって、洗浄ノズルと、洗浄ノズルを水平に移動させる水平駆動装置と、洗浄ノズルを上下に移動させる上下駆動装置とを備え、洗浄ノズルは、養魚槽内に配置され、水底の砂に水流を吹き付け、砂と汚染物とを撹拌しながら舞い上がらせ、両者の臨界浮遊速度の差を利用して臨界浮遊速度の小さい汚染物を水と共に上方へ吸引して採取するようになっており、洗浄ノズルには、洗浄ノズルの上限位置及び下限位置を投受光のオン・オフにより検知する位置センサーが設けられており、上下駆動装置は、位置センサーが上限位置を検知した場合には洗浄ノズルを下降させ、下限位置を検知した場合には上昇させるようになっていることを特徴としている。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、位置センサーが、第1投光部と第1受光部との間で投受光を行う第1投受光センサーと、第2投光部と第2受光部との間で投受光を行う第2投受光センサーとを備えており、第1投受光センサーにおける投受光は、洗浄ノズルの先端より下方にて且つ第2投受光センサーにおける投受光より上方にて、行われるよう設定されており、第1投受光センサーにおける投受光がオンであり、且つ、第2投受光センサーの少なくとも一部が水底の砂に埋没することにより第2投受光センサーにおける投受光がオフである、第1の場合には、位置センサーからの信号を受けて上下駆動装置が洗浄ノズルの高さ位置をそのままに維持し、第2投受光センサーの少なくとも一部が水底の砂に埋没することにより第2投受光センサーにおける投受光がオフであり、且つ、第1投受光センサーの少なくとも一部が水底の砂に埋没することにより第1投受光センサーにおける投受光がオフとなった、第2の場合には、位置センサーからの信号を受けて上下駆動装置が洗浄ノズルを上昇させ、第1投受光センサーにおける投受光がオンであり、且つ、第2投受光センサーにおける投受光がオンとなった、第3の場合には、位置センサーからの信号を受けて上下駆動装置が洗浄ノズルを下降させるようになっており、上記第2の場合の洗浄ノズルの高さ位置が下限位置に設定されており、上記第3の場合の洗浄ノズルの高さ位置が上限位置に設定されているものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の養魚用敷設砂の洗浄システムの縦断面図である。この洗浄システムにおいて、養魚槽1内には、洗浄ノズル2が吊り下げられて配置されている。洗浄ノズル2は、前後モータ31により矢印A方向に水平に前後進し、左右モータ32により図1の紙面に垂直な方向に水平移動し、昇降モータ33により上下動するようになっている。前後進は、ローラ41、42に渡されたチェーン43によって行われるようになっている。
【0009】養魚槽1の底には、砂5が敷設されている。そして、砂5の上には残餌や排泄物などの汚染物6が堆積している。洗浄ノズル2は、砂5に水流を吹き付け、砂5と汚染物6とを撹拌しながら舞い上がらせ、両者の臨界浮遊速度の差を利用して臨界浮遊速度の小さい汚染物6を水と共に上方へ吸引して採取するようになっている。
【0010】そして、洗浄ノズル2には、洗浄ノズル2の上限位置及び下限位置を検知する位置センサー7が設けられている。図1のII矢視部分図である図2に示すように、位置センサー7は、第1投光部81及び第1受光部82からなる第1投受光センサー8と、第2投光部91及び第2受光部92からなる第2投受光センサー9とを備えている。第1投光部81、第1受光部82、第2投光部91、及び第2受光部92は、それぞれ棒状のものであり、洗浄ノズル2の側面に並んで且つ下方に延びて設けられている。第1投受光センサー8は、第1投光部81及び第1受光部82の両先端811、821間で投受光を行うようになっている。第2投受光センサー9は、第2投光部91及び第2受光部92の両先端911、921間で投受光を行うようになっている。従って、第1投受光センサー8は、第1投光部81及び第1受光部82の先端811、821が砂5に埋没すると、投受光が遮断されるようになっており、第2投受光センサー9は、第2投光部91及び第2受光部92の先端911、921が砂5に埋没すると、投受光が遮断されるようになっている。なお、第1投受光センサー8及び第2投受光センサー9は、可撓性を持たせて支持するのが好ましい。
【0011】第1投光部81及び第1受光部82の両先端811、821は、洗浄ノズル2の先端の吸込み口21から距離L1だけ下方に位置しており、第2投光部91及び第2受光部92の両先端911、921は、吸込み口21から距離L2だけ下方に位置しており、L2はL1より大きく設定されている。そして、L1は、吸込み口21が砂5の表面から最低限離れていなければならない距離、即ち洗浄ノズル2の下限位置に設定されており、L2は、吸込み口21が砂5の表面からそれ以上離れてはいけない距離、即ち洗浄ノズル2の上限位置に設定されている。なお、L1、L2は、条件に合わせて調整可能である。
【0012】そして、本発明の洗浄システムにおいては、洗浄ノズル2が、位置センサー7からの信号を受けた昇降モータ33によって、次のように作動する。
【0013】図3に示す場合、即ち、第2投受光センサー9の第2投光部91及び第2受光部92の先端911、921が砂5に埋没することにより、第2投受光センサー9における投受光が遮断されており、且つ、第1投受光センサー8における投受光が行われている場合は、洗浄ノズル2は、下限位置より上にあり且つ上限位置より下にあることとなるので、砂5の表面に対して適正な高さ位置にあると判断される。従って、この場合、昇降モータ33は、位置センサー7から、第2投受光センサー9における投受光の遮断及び第1投受光センサー8における投受光を示す信号を受けて、停止したままとなり、洗浄ノズル2の高さ位置をそのままに維持する。
【0014】図4に示す場合、即ち、図3の状態から、更に、第1投受光センサー8の第1投光部81及び第1受光部82の先端811、821が砂5に埋没することにより、第1投受光センサー8における投受光が遮断された場合は、洗浄ノズル2は、下限位置より下にあることとなるので、砂5の表面に対して低すぎると判断される。従って、この場合、昇降モータ33は、位置センサー7から、第2投受光センサー9における投受光の遮断及び第1投受光センサー8における投受光の遮断を示す信号を受けて、洗浄ノズル2を上昇させる。
【0015】図5に示す場合、即ち、図3の状態から、第2投受光センサー9の第2投光部91及び第2受光部92の先端911、921が砂5から露出することにり、第2投受光センサー9における投受光が行われるようになると、洗浄ノズル2は、上限位置より上にあることとなるので、砂5の表面に対して高すぎると判断される。従って、この場合、昇降モータ33は、位置センサー7から、第2投受光センサー9における投受光及び第1投受光センサー8における投受光を示す信号を受けて、洗浄ノズル2を下降させる。
【0016】このように、本発明の洗浄システムにおいては、位置センサー7からの信号を受けた昇降モータ33によって、洗浄ノズル2が、図3の状態即ち砂5の表面から適正な高さ位置にある状態に維持される。従って、本発明の洗浄システムにおいては、洗浄ノズル2の先端の吸込み口21が砂5に潜り込むことによって砂5中のカニなどの甲殻類を押し潰してしまったり、逆に、吸込み口21が高くなりすぎて汚染物6を吸引することができなくなったりすることが、防止される。
【0017】なお、図6に示すように、第1投受光センサー8の両先端811、821の吸込み口21からの距離は、相互に異ならせてもよく、また、第2投受光センサー9の両先端911、921の吸込み口21からの距離も、相互に異ならせてもよい。但し、その場合、第1投受光センサー8の両先端811、821の一方の吸込み口21からの距離はL1に設定し、他方の距離はL1より小さく設定しておく必要があり、また、当然に、両先端811、821間で投受光が行われるよう設定しておく必要がある。第2投受光センサー9の両先端911、921についても、同様である。
【0018】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によれば、位置センサーからの信号を受けた上下駆動装置の作動によって、洗浄ノズルを、水底の砂に対して適正な高さ位置に維持することができる。従って、砂中の養魚を傷付けることなく、汚染物を確実に除去することができる。
【0019】請求項2記載の発明によれば、簡単な構成で、洗浄ノズルを、水底の砂に対して適正な高さ位置に維持することができる。
【出願人】 【識別番号】000004732
【氏名又は名称】株式会社日本アルミ
【識別番号】397006276
【氏名又は名称】株式会社マリン・カルチャー
【出願日】 平成11年11月16日(1999.11.16)
【代理人】 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
【公開番号】 特開2001−136864(P2001−136864A)
【公開日】 平成13年5月22日(2001.5.22)
【出願番号】 特願平11−325415