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【発明の名称】 二重水槽
【発明者】 【氏名】峰島 金吾

【要約】 【課題】水槽本体の部屋の壁に接しない、少なくとも二壁面を二重壁とし、内部に空気層を形成して保温性を向上させ、更に空気層内の結露防止して、魚等を良く鑑賞することができる水槽を提供する。

【解決手段】アクリル樹脂製の水槽本体Aにおける少なくとも隣接する左右両内壁板の外面上下と、左の内壁板1の左端と右の内壁板1の右端に、弾性を有する帯状の緩衝材4を貼着し、該緩衝材4の外面に、前記水槽本体の一方の内壁板1を被覆する外壁板6と、他方の内壁板1を被覆する外壁板6とよりなるアクリル樹脂製の外枠体Bを貼着して、左右両内壁板と外枠体との間に、左右方向に連通する空気層を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アクリル樹脂製の水槽本体における少なくとも隣接する左右両内壁板の外面上下と、左の内壁板の左端と右の内壁板の右端に、弾性を有する帯状の緩衝材を貼着し、該緩衝材の外面に、前記水槽本体の一方の内壁板を被覆する外壁板と、他方の内壁板を被覆する外壁板とよりなるアクリル樹脂製の外枠体を貼着して、左右両内壁板と外枠体との間に、左右方向に連通する空気層を形成したことを特徴とする二重水槽。
【請求項2】 アクリル樹脂製の水槽本体の外周上下に弾性を有する帯状の緩衝材を貼着し、該緩衝材の外面に、前記水槽本体を形成する前後左右の各内壁板を被覆する前後左右のアクリル樹脂製の外壁板を貼着するとともに、各外壁板の端部を接着して外枠体を形成し、水槽本体と外枠体との間に左右方向に連通する空気層を形成したことを特徴とする二重水槽。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水槽本体の部屋の壁に接しない、少なくとも二壁面を二重壁とし、内部に空気層を形成して保温性の向上と、空気層内の結露防止を図った二重水槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】透明板と透明板との間に中空透明板を介在させ、一体化した中空パネルよりなる水槽が実開昭64−13963号公報に開示されている。
【0003】この水槽は、透明板にガラス板を使用する場合は問題がないが、アクリル樹脂板を使用するときは、内側の透明板が水を吸収して膨張した場合や、内外の透明板の間の空気層の温度が低下したりして、内外の透明板が接触して、その接触面に結露を生ずる。そのため水槽の内部を透視することができなくなるという問題点がある。
【0004】このような問題点を解決するために、中空部を厚くすることも考えられるが、この場合は、水槽全体が大きくなり、取扱いが不便である。また、この水槽は、中空パネル同士を接合する関係上、その接合部分が邪魔になり、内部を良く透視できないという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の二重水槽の問題点に鑑みて開発したものであり、弾性を有する緩衝材により、水槽本体の変形を吸収し、水槽本体と外枠体との接触を阻止して結露の発生を無くし、更に、外枠体を緩衝材のみに接着して、空気層が連通するように形成して、内部を充分に透視できるようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明に係る二重水槽は、アクリル樹脂製の水槽本体における少なくとも隣接する左右両内壁板の外面上下と、左の内壁板の左端と右の内壁板の右端に、弾性を有する帯状の緩衝材を貼着し、該緩衝材の外面に、前記水槽本体の一方の内壁板を被覆する外壁板と、他方の内壁板を被覆する外壁板とよりなるアクリル樹脂製の外枠体を貼着して、左右両内壁板と外枠体との間に、左右方向に連通する空気層を形成したことを特徴としている。
【0007】上記請求項1の二重水槽は、室内の隅部に設置して二壁面から魚等を鑑賞する場合と、室内の壁面中間部に設置して三壁面から魚等を鑑賞する場合の水槽であるが、水槽本体と外枠体との間に形成された密閉状態の空気層により、水槽本体内の水温が保持される。また、水槽本体における隣接する左右両内壁板、または中間の内壁板とその左右に隣接する左右両内壁板が、吸水或いは温度変化により変形することがあっても、その歪みは緩衝材により吸収されるから、内壁板が外側に膨らんで外枠体に接触することがなく、従って、結露を生じて内部が見にくくなることがないのである。
【0008】更に、左右両内壁板の接合部、及び、外壁板の接合部における空気層には、緩衝材が貼着されていないので、何れの方向からも内部を良く見ることができるのである。
【0009】請求項2に記載の本発明の二重水槽は、アクリル樹脂製の水槽本体の外周上下に弾性を有する帯状の緩衝材を貼着し、該緩衝材の外面に、前記水槽本体を形成する前後左右の各内壁板を被覆する前後左右のアクリル樹脂製の外壁板を貼着するとともに、各外壁板の端部を接着して外枠体を形成し、水槽本体と外枠体との間に左右方向に連通する空気層を形成したことを特徴としている。
【0010】上記請求項2に記載の二重水槽は、室内の適所に設置して全周から鑑賞する場合であり、請求項1の発明と同様に、水槽本体と外枠体との間に形成された密閉状態の空気層により、水槽本体内の水温が保持される。また、水槽本体の前後左右の内壁板が、吸水或いは温度変化により変形することがあっても、その歪みは緩衝材により吸収されるから、内壁板が外側に膨らんで外枠体に接触することがなく、従って結露を生じて内部が見にくくなることがないのである。
【0011】また各内壁板の接合部、及び外壁板の接合部における空気層には、緩衝材が貼着されていないので、何れの方向からも内部を良く見ることができるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】一般に水槽は、(1)部屋の隅部に設置して二壁面から魚等を鑑賞する場合、(2)部屋の壁面中間部に設置して三壁面から魚等を鑑賞する場合、(3)室内の適所に設置して全周から鑑賞する場合がある。前記(1)及び(2)の場合が、請求項1の発明であり、(3)の場合が、請求項2の発明である。
【0013】以下、請求項1の発明の第1実施形態を、二壁面から魚等を鑑賞する場合に付き、図1乃至図3に従って詳述する。図1は水槽の平面図であり、図2は図1におけるX−X線の拡大縦断面図、図3は同水槽の要部を示す拡大横断面図である。
【0014】図中の符号Aはアクリル樹脂製の水槽本体であり、前後左右の各内壁板1と底板2との各端部を透明な接着剤により接合したものである。前記各内壁板1のうち、隣接する左右の内壁板1,1の外面上下には、図2に示すように、アクリル樹脂製の補強棒3を接着し、その内側に弾性を有するネオプレン(登録商標)ゴム製の緩衝材4を接着している。また、左の内壁板1の左端と、右の内壁板1の右端には、図3に示すように、弾性を有するネオプレンゴム製の緩衝材5を接着している。
【0015】図中の符号Bはアクリル樹脂製の外枠体であり、一方の内壁板1を被覆する外壁板6と、他方の内壁板1を被覆する外壁板6とを接着剤により接合したものである。この両方の外壁板6を、前記緩衝材4,5の外側に、それぞれ接着することにより、左右両内壁板1,1と外枠体Bとの間に、左右方向に連通する空気層7を形成している。前記補強棒3と緩衝材4との間及び緩衝材5の外側には、シシリコンのシール材8を充填し、空気層7を密封している。
【0016】このように構成した二重水槽を、図1に示すように、部屋の隅部に壁面9に沿って設置した場合、隣接する左右の内壁板1,1が、空気層7の温度変化とかアクリル樹脂の水の吸収により膨張し、水槽本体Aが変形することがあっても、その歪みは緩衝材4及び5に吸収される。そのため、内壁板1,1が外枠体5に接触することがないので、結露を生ずることがない。しかも、空気層7は、左端から右端に亘って連通していて視界を妨げるものがないので、活魚等を外側から容易に鑑賞することができる。
【0017】次に、請求項1の発明の第2実施形態を、三壁面から魚等を鑑賞する場合に付き、図4及び図5に従って詳述する。図4は水槽の平面図であり、図5は同水槽の要部を示す横断面図である。尚、同水槽の縦断図は、前記図2と同一であるから、省略する。
【0018】図4及び図2に示すように、水槽本体Aの前側の内壁板1と、その両側の左右の内壁板1,1との外面上下には、アクリル樹脂製の補強棒3を接着し、その内側に弾性を有するネオプレンゴム製の緩衝材4を接着している。また、左の内壁板1の左端と、右の内壁板1の右端には、図3に示すように、弾性を有するネオプレンゴム製の緩衝材5を接着している。
【0019】図中の符号Bはアクリル樹脂製の外枠体であり、前側の外壁板6と左右の外壁板6,6とを接着剤により接合したものである。この外枠体Bの各外壁板6を、前記緩衝材4,5の外側に、それぞれ接着することにより、前側の内壁板1及び左右の内壁板1,1と外枠体Bとの間に、左右方向に連通する空気層7を形成している。前記補強棒3と緩衝材4との間及び緩衝材5の外側には、シール材8を充填し、空気層7を密封している。
【0020】このように構成した二重水槽を、図4に示すように、部屋の壁面9に沿って設置した場合、隣接する左右の内壁板1,1が、空気層7の温度変化とかアクリル樹脂の水の吸収により膨張し、水槽本体Aが変形することがあっても、その歪みは緩衝材4及び5に吸収される。そのため、内壁板1,1が外枠体5に接触することがない。しかも、空気層7は、左端から右端に亘って連通していて視界を妨げるものがないので、活魚等を前面及び左右方向から容易に鑑賞することができる。
【0021】次に、水槽を全周から鑑賞する請求項2の発明の第3実施形態を、図6及び図7に従って詳述する。図6は水槽の平面図であり、図7は拡大平面図である。尚、同水槽の縦断図は、前記図2と同一であるから、省略する。
【0022】図6及び図2に示すように、水槽本体Aの全周の各内壁板1の外面上下には、アクリル樹脂製の補強棒3を接着し、その内側に弾性を有するネオプレンゴム製の緩衝材4を接着している。
【0023】図中の符号Bはアクリル樹脂製の外枠体であり、前後の外壁板6,6と左右の外壁板6,6とを接着剤により接合したものである。この外枠体Bの各外壁板6を、前記緩衝材4,5の外側に、それぞれ接着することにより、前後の内壁板1,1及び左右の内壁板1,1と外枠体Bとの間に、左右方向に連通する空気層7を形成している。前記補強棒3と緩衝材4との間には、シール材8を充填し、空気層7を密封している。
【0024】このように構成した二重水槽は、前後左右の内壁板1が、空気層7の温度変化とかアクリル樹脂の水の吸収により膨張し、水槽本体Aが変形することがあっても、その歪みは緩衝材4に吸収される。そのため内壁板1が外枠体5に接触して結露を生ずることがない。しかも、空気層7は、全周に亘って連通していて視界を妨げるものがないので、これを部屋の壁面から離して設置した場合、活魚等を前面及び左右方向から容易に鑑賞することができる。
【0025】上記第2実施形態及び第3実施形態の二重水槽を、第1実施形態のように部屋の隅部に使用し得ること、及び第3実施形態の二重水槽を、第2実施形態のように部屋の壁面9に沿って使用し得ることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】本発明の二重水槽は、以上詳述したような形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0027】請求項1及び2の発明は、水槽本体と外枠体との間に形成された密閉状態の空気層により、水槽本体内の水温を保持することができる。つまり、保温効果が発揮され、節電に起用する。
【0028】また、水槽本体の内壁板は、緩衝材の使用により外枠体に接触して、その部分に結露を生ずることがなく、長期に渡って健全性が維持される。しかも、空気層は左右方向に連通していて視界を妨げる障害物がないので、外側から水槽本体内の魚等を良く鑑賞することができる。
【出願人】 【識別番号】599116591
【氏名又は名称】有限会社 富士アクリル工業
【出願日】 平成11年8月19日(1999.8.19)
【代理人】 【識別番号】100092923
【弁理士】
【氏名又は名称】石垣 達彦
【公開番号】 特開2001−57827(P2001−57827A)
【公開日】 平成13年3月6日(2001.3.6)
【出願番号】 特願平11−232599