| 【発明の名称】 |
グリホセート耐性植物 |
| 【発明者】 |
【氏名】ガネシュ,マーシィ,キショア
【氏名】ジェラード,フランシス,バリー
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| 【要約】 |
【課題】グリホセート酸化還元酵素をコードする遺伝子を開示する。
【解決手段】該遺伝子は、除草剤グリホセートを分解する形質転換微生物及び植物の他、除草剤グリホセートに対して耐性の栽培植物を創出するのにも有用である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記工程:a) i)RNA配列を生成させるように植物細胞中で機能するプロモーター; ii)配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列を有するグリホセート酸化還元酵素か、或いは配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去されているか、又は1以上の他のアミノ酸により置換されているか、又は配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有し且つ配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列を有するグリホセート酸化還元酵素の活性を有する上記酵素のアレル又は他の変異体をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びiii)RNA配列の3′末端にポリアデニル化ヌクレオチドを付加させるように植物細胞中で機能する3′非翻訳領域を含み、ただし、前記プロモーターは構造DNA配列に関して異種であり、分裂組織を包含する植物組織中において酵素を十分に発現させてその遺伝子により形質転換された植物細胞のグリホセート耐性を高めるように適合されているものである、組換え二本鎖DNA分子を植物細胞中のゲノム中に挿入し; b)形質転換された植物細胞を得て、;次いでc)前記形質転換された植物細胞から、グリホセート殺草剤に対する高められた耐性を有する遺伝学的に形質転換された植物を再生するを含む、グリホセート殺草剤に対して耐性の遺伝学的に形質転換された単子葉植物の生産方法。 【請求項2】 アミノ酸配列が配列番号:5又は配列番号:18であってその334位のアミノ酸残基がアルギニン、リジン、グルタミン、アラニン及びグルタミン酸からなる群から選択されるものである請求の範囲第1項に記載の方法。 【請求項3】 構造DNA配列が配列番号:17である請求の範囲第1項に記載の方法。 【請求項4】 構造DNA配列が、アミノ末端葉緑体トランジットペプチド及びグリホセート酸化還元酵素を含む融合ポリペプチドをコードする請求の範囲第1項に記載の方法。 【請求項5】 構造DNA配列が、配列番号:9に示されている葉緑体トランジットペプチドと配列番号:8又は配列番号:17に示されているグリホセート酸化還元酵素をコードするDNAからなる請求の範囲第4項に記載の方法。 【請求項6】 プロモーターが、植物DNAウィルスプロモーターである請求の範囲第1ないし5項のいずれかに記載の方法。 【請求項7】 プロモーターが、CaMV35Sプロモーター及びFMV35Sプロモーターからなる群から選択される請求の範囲第6項に記載の方法。 【請求項8】 3’非翻訳領域がノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来である請求の範囲第1ないし7項のいずれかに記載の方法。 【請求項9】 配列中に:a)RNA配列を生成させるように植物中で機能するプロモーター; b)配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列を有するグリホセート酸化還元酵素か、或いは配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去されているか、又は1以上の他のアミノ酸により置換されているか、又は配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有し且つ配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列を有するグリホセート酸化還元酵素の活性を有する上記酵素のアレル又は他の変異体をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びc)RNA配列の3′末端にポリアデニル化ヌクレオチドを付加させるように植物中で機能する3′非翻訳領域を含み、ただし、前記プロモーターは構造DNA配列に関して異種であり、かつ前記構造DNA配列が、アミノ末端葉緑体トランジットペプチド及びグリホセート還元酵素を含む融合ポリペプチドをコードするものである二本鎖DNA分子を含むグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項10】 アミノ酸配列が配列番号:5又は配列番号:18であってその334位のアミノ酸残基がアルギニン、リジン、グルタミン、アラニン及びグルタミン酸からなる群から選択されるものである請求の範囲第9項に記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項11】 構造DNA配列が配列番号:17である請求の範囲第9項に記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項12】 構造DNA配列が、配列番号:9に示されている葉緑体トランジットペプチドと配列番号:8又は配列番号:17に示されているグリホセート酸化還元酵素をコードするDNAからなる請求の範囲第9項に記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項13】 プロモーターが植物DNAウィルスプロモーターである請求の範囲第9ないし12項のいずれかに記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項14】 プロモーターがCaMV35Sプロモーター及びFMV35Sプロモーターからなる群から選択される請求の範囲第13項に記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項15】 3’非翻訳領域がノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来である請求の範囲第9ないし14項のいずれかに記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項16】 コ−ン、小麦及び米からなる群から選択される請求の範囲第9ないし15項のいずれかに記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項17】 請求の範囲第9項に記載の植物細胞を含むグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項18】 アミノ酸配列が配列番号:5又は配列番号:18であってその334位のアミノ酸残基がアルギニン、リジン、グルタミン、アラニン及びグルタミン酸からなる群から選択されるものである請求の範囲第17項に記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項19】 構造DNA配列が配列番号:17である請求の範囲第17項に記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項20】 構造DNA配列が、配列番号:9に示されている葉緑体トランジットペプチドと配列番号:8又は配列番号:17に示されているグリホセート酸化還元酵素をコードするDNAからなる請求の範囲第17項に記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項21】 プロモーターが植物DNAウィルスプロモーターである請求の範囲第17ないし20項のいずれかに記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項22】 プロモーターがCaMV35Sプロモーター及びFMV35Sプロモーターからなる群から選択される請求の範囲第21項に記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項23】 3’非翻訳領域がノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来である請求の範囲第17ないし22項のいずれかに記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項24】 コーン、小麦及び米からなる群から選択される請求の範囲第17ないし23項のいずれかに記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項25】 下記工程:a)組換え二本鎖DNA分子を作物種子または植物中に挿入した結果グリホセート耐性を有するようになった単子葉類の作物または植物を植え、前記DNA分子は:i)RNA配列を生成させるように植物細胞中で機能するプロモーター; ii)配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列を有するグリホセート酸化還元酵素、或いは配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去されているか、又は1以上の他のアミノ酸により置換されているか、又は配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有し且つ配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列を有するグリホセート酸化還元酵素の活性を有する上記酵素のアレル又は他の変異体をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びiii)RNA配列の3′末端にポリアデニル化ヌクレオチドを付加させるように植物細胞中で機能する3′非翻訳領域を含み、ただし、前記プロモーターは構造DNA配列に関して異種であり、分裂組織を包含する植物組織中において酵素を十分に発現させてその遺伝子により形質転換された植物細胞のグリホセート耐性を高めるように適合されているものであるDNA分子であり; b)圃場中の前記作物及び雑草に、前記作物には著しい影響を与えずに前記雑草をコントロールするために十分な量のグリホセート殺草剤を与える、を含む植えられた作物種子を有する作物または植物を含む、圃場の雑草を選択的にコントロールする方法。 【請求項26】 アミノ酸配列が配列番号:5又は配列番号:18であってその334位のアミノ酸残基がアルギニン、リジン、グルタミン、アラニン及びグルタミン酸からなる群から選択されるものである請求の範囲第25項に記載の方法。 【請求項27】 構造DNA配列が配列番号:17である請求の範囲第25項に記載の方法。 【請求項28】 構造DNA配列が、アミノ末端葉緑体トランジットペプチド及びグリホセート酸化還元酵素からなる融合ポリペプチドをコードする請求の範囲第25項に記載の方法。 【請求項29】 構造DNA配列が、配列番号:9に示されている葉緑体トランジットペプチドと配列番号:8又は配列番号:17に示されているグリホセート酸化還元酵素をコードするDNAからなる請求の範囲第28項に記載の方法。 【請求項30】 プロモーターが、植物DNAウィルスプロモーターである請求の範囲第25ないし29項のいずれかに記載の方法。 【請求項31】 プロモーターが、CaMV35S及びFMV35Sからなる群から選択される請求の範囲第30項に記載の方法。 【請求項32】 3’非翻訳領域がノーパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来である請求の範囲第25ないし31項のいずれかに記載の方法。 【請求項33】 作物植物が、コーン、小麦及び米からなる群から選択される請求の範囲第25ないし32項のいずれかに記載の方法。 【請求項34】 配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列を有するグリホセート酸化還元酵素か、或いは配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去されているか、又は1以上の他のアミノ酸により置換されているか、又は配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有し且つ配列番号:5又は配列番号:18のアミノ酸配列を有するグリホセート酸化還元酵素の活性を有する上記酵素のアレル又は他の変異体をコードする構造DNA配列を植物組織中に導入し;グリホセートを含む植物生育培地上に植物組織を置き;グリホセートを含む培地上での発育を示す植物組織を選択することを含む形質転換された単子葉植物組織の選択方法。 【請求項35】 さらに、グリホセートを含む培地上での発育を示す植物組織の断片をグリホセート上で再カルス生成することによって、植物組織中のグリホセート酸化還元酵素遺伝子の存在を確認する工程を含む請求の範囲第34項に記載の方法。 【請求項36】 配列番号:5又は配列番号:18の334位のアミノ酸残基がアルギニン、リジン、グルタミン、アラニン及びグルタミン酸からなる群から選択されるものである請求の範囲第34項に記載の方法。 【請求項37】 構造DNA配列が配列番号:17である請求の範囲第34項に記載の方法。 【請求項38】 構造DNA配列が、配列番号:9に示されている葉緑体トランジットペプチドと配列番号:8又は配列番号:17に示されているグリホセート酸化還元酵素をコードするDNAからなる請求の範囲第34項に記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】この出願は、1990年6月25日に出願された出願番号07/543,236号の本出願人らによる同時継続中の出願の一部継続出願である。 【0002】本発明の背景遺伝子工学の近年の進歩は、外来遺伝子を含むように植物を形質転換するための必須の手段を提供することとなった。今や、農業経済上重要である特異の特徴を有する植物を生産することが可能である。1つのこのような有利な特徴は、コスト的に効果的で環境を汚染することもない、殺草剤耐性による雑草制御である。殺草剤耐性の植物は、耕作のために雑草を制御する必要性を軽減し、それにより、土壌浸食を有効に軽減することができる。 【0003】この点に関して多くの研究の対象とされている一つの殺草剤は、通常グリホセートと称されるN−ホスホノメチル−グリシンである。グリホセートは、アミノ酸及びビタミンを含む芳香族化合物の生合成をもたらすシキミ酸経路を阻害する。 【0004】特に、グリホセートは、酵素5−エノピルビル−3−ホスホシキミ酸シンターゼ(EPSPシンターゼまたはEPSPS)を阻害することにより、ホスホエノールピルビン酸及び3−ホスホシキミ酸の、5−エノールピルビル−3−ホスホシキミ酸への転化を阻害する。 【0005】グリホセート耐性植物は、好ましくはグリホセート耐性である高レベルのEPSPシンターゼを生成する能力を、植物のゲノム中に挿入することにより、生産することができることが示されている(シャーら、1986)。植物中へのグリホセート分解遺伝子の導入は、植物にグリホセート耐性を与え、及び/または分解生成物の生理学的効果に応じてグリホセート耐性EPSPシンターゼを既に発現しうるトランスジェニック植物の耐性を増加させる手段を提供することができる。 【0006】グリホセート代謝(分解)は、広範囲の植物について調査されており、それらの多くの研究において、ほとんど分解が報告されていない。分解が報告された場合において、初期の分解生成物は通常アミノメチルホスホネート(AMPA)である(クープランド、1985;マーシャルら、1987)。これらの例では、グリホセートが施された植物によってかまたはその植物の葉の表面の汚染微生物によってグリホセートが代謝されたのか明らかでない。AMPAは、ほとんどの植物種に対してグリホセートよりも植物に対する薬毒が非常に低いが(フランツ、1985)、全ての植物種に対してそうという訳ではない(マイアー、1983;タナカら、1988)。土中のグリホセート分解は、非常に大規模で迅速である(トーステンソン、1985)。同定された主要な分解生成物は、AMPA(レッペルら、1977;ノムラ及びヒルトン、1977);広範囲の微生物により代謝されることができるリン酸塩(ゼレツニックら、1963;マスタレーツら、1965;クックら、1978;ドートンら、1979a;1979b;1979c;ワケットら、1987a)である。2つの知られた経路の一つによりグリホセートを分解する多くの細菌純粋培養物が同定されている(ムーアら、1983;タルボットら、1984;シナバーガー及びブレイマー、1986;バルタゾール及びハラス、1986;キショア及びジェイコブ、1987;ワケットら、1987a;ピプケら、1987a;ピプケら、1987b;ハラスら、1988;ジェイコブら、1985及び1988;ピプケ及びアムハイン、1988;クインら、1988及び1989;ラーブスら、1990;ショワネック及びバーストレート、1990;ワイドヘーズら、1990;リウら、1991)。グリホセートをサルコシン及び無機オルトリン酸塩(Pi)に分解する「C−Pリアーゼ」を含む経路は、Pseudomonas sp. について(シナバーガー及びブレイマー、1986;キショア及びジェイコブ、1987)、及びArthrobacter sp.について(ピプケら、1987b)報告されている。グリホセートをAMPAに分解することができる純粋な培養物が、Fravobacterium sp.について(バルタゾール及びハラス、1986)、Pseudomonas sp. について(ジェイコブら、1988)及びArthrobacter atrocyaneusについて(ピプケ及びアムハイン、1988)報告されている。さらに、グリホセートをAMPAに変換する多数の単離物が、グリホセート廃棄物を処理する工業的に活性化されたスラッジから同定されている(ハラスら、1988)。しかしながら、これらの分解の原因である細菌遺伝子の数及び性質は、現在まで測定されておらず、その遺伝子は単離されていない。 【0007】従って、1つの観点において、本発明の目的は、グリホセートをアミノメチルホスホネート及びグリオキシレートに変換するグリホセート代謝酵素をコードする新規な遺伝子を提供することにある。 【0008】その他の目的は、特定のアミノ酸残基を置換することによって、グリホセートに対するグリホセート代謝酵素の活性を高めることにある。 【0009】その他の目的は、グリホセート代謝酵素をコードする遺伝子を表現し、グリホセート殺草剤に対する高められた耐性を示す遺伝的に変えられた植物を提供することにある。 【0010】その他の目的は、グリホセート代謝酵素を葉緑体トランジットペプチドを使用してプラスチドを標的とすることができ、プラスチド標的酵素が、高レベルのグリホセート耐性を与えることを示すことにある。 【0011】その他の目的は、阻害濃度のグリホセートの存在下において、選択可能な標識としてグリホセート代謝酵素を使用して形質転換された植物組織を選択する方法を提供することにある。 【0012】本発明のこれらの及びその他の目的、観点及び特徴は、下記の記述及び実施例により当業者に明らかとなるであろう。 【0013】本発明の要約本発明は、グリホセート酸化還元酵素をコードし、異種微生物(例えば、細菌及び植物)におけるグリホセート分解能力を生成しグリホセート耐性植物を生産するために有効な、構造DNA構造物を提供する。 【0014】上記を達成するために、本発明の1つの側面によれば、下記工程:a) i)RNA配列を生じさせるように植物細胞中で機能するプロモーター; ii)グリホセート酸化還元酵素をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びiii)RNA配列の3′末端にポリアデニル化ヌクレオチドを付加させるように植物細胞中で機能する3′非翻訳化DNA配列を含み、前記プロモーターがコード配列に対して異種であり、分裂組織を包含する植物組織中において酵素を十分に表現するように適合されて、その遺伝子により形質転換された植物細胞のグリホセート耐性を高める組換え二本鎖DNA分子を植物細胞のゲノム中に挿入し; b)形質転換された植物細胞を得て、;次いでc)前記形質転換された植物細胞から、グリホセート殺草剤に対する高められた耐性を有する遺伝学的に形質転換された植物を再生するを含む、グリホセート殺草剤に対して耐性を有する遺伝学的に形質転換された植物の生産方法が提供される。 【0015】本発明のその他の側面によれば、配列中に:a)RNA配列を生じさせるように植物中で機能するプロモーター; b)グリホセート酸化還元酵素をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びc)RNA配列の3′末端にポリアデニル化ヌクレオチドを付加させるように植物中で機能する3′非翻訳化領域を含む、組換え二本鎖DNA分子が提供される。 【0016】本発明のその他の側面によれば、上記要素(a)、(b)及び(c)からなるDNAをそれぞれ含む細菌、及び形質転換された植物の細胞が提供される。 【0017】本発明のその他の側面によれば、グリホセート殺草剤に対して耐性を示す、上記の形質転換された植物細胞を含む分化された植物が提供される。 【0018】本発明のその他の側面によれば、下記工程:a)組換え二本鎖DNA分子を作物種子または植物中に挿入した結果グリホセート耐性を有するようになった作物種子を播種または植物を植付け、前記DNA分子が:i)RNA配列を生じさせるように植物中で機能するプロモーター配列; ii)グリホセート酸化還元酵素をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びiii)RNA配列の3′末端にポリアデニル化ヌクレオチドを付加させるように植物中で機能するポリアデニル化シグナルをコードする3′非翻訳化配列を含み、前記プロモーターが構造DNA配列に対して異種であり、分裂組織を包含する植物組織中において酵素を十分に発現するように適合されていて、その遺伝子により形質転換された植物細胞のグリホセート耐性を高め;次いで、b)前記作物及びその畑中の雑草に、前記作物には著しい影響を与えず前記雑草を制御するために十分な量のグリホセート殺草剤を与える、を含む、作物種子または植物が作付けされている作物畑中で雑草を選択的にコントロールする方法が提供される。 【0019】特に好ましい具体例において、植物発現のための遺伝子を含む二本鎖DNA分子は、カルボキシ末端グリホセート酸化還元酵素を、遺伝子を発現する植物細胞の葉緑体中に導入する能力を有するアミノ末端葉緑体トランジットペプチドを含む融合ポリペプチドをコードする構造DNA配列を含む。 【0020】本発明のその他の具体例は、形質転換された植物細胞を選択し、同定するための選択可能な標識としてのグリホセート酸化還元酵素の使用である。 【0021】図面の簡単な説明図1は、ゴマノハグサモザイクウィルス(FMV)の全長プロモーターのDNA配列を示す。 【0022】図2は、細菌単離物LBAAに由来するグリホセート酸化還元酵素遺伝子の構造DNA配列を示す。 【0023】図3は、植物中での発現を高めるために適合された修飾グリホセート酸化還元酵素遺伝子と操作された構造グリホセート酸化還元酵素遺伝子の比較を示す。操作されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子は、上方のDNA配列として図示されている。修飾遺伝子中に生じた変化のみを、配列の下方の鎖中に示す。 【0024】図4は、植物中での発現を高めるために適合された合成グリホセート酸化還元酵素遺伝子と操作された構造グリホセート酸化還元酵素遺伝子との比較を示す。操作されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子を上方のDNA配列として示す。 【0025】図5は、pMON17032、En−CaMV35S−修飾されたグリホセート酸化還元酵素−NOS3′カセットとしてベクターのNotI部位中に挿入された修飾グリホセート酸化還元酵素遺伝子を含むpMON886ベクターを示す。pMON866ベクターは、本明細書中に開示されている。 【0026】図6は、A.thalianaSSU1A遺伝子に由来するCTP1葉緑体トランジットペプチドのヌクレオチド配列を示す。 【0027】図7は、プラスミドpMON17066、CTP/合成グリホセート酸化還元酵素融合ポリペプチドをコードする遺伝子を含むpMON979型ベクターの遺伝学的/構造的地図を示す。 【0028】図8は、プラスミドpMON17138、CTP/合成グリホセート酸化還元酵素融合ポリペプチドをコードする遺伝子を含むpMON981型ベクターの1例を示す。 【0029】図9は、A.thalianaEPSPS遺伝子に由来のCTP2葉緑体トランジットペプチドのヌクレオチド配列を示す。 【0030】図10は、プラスミドpMON17159の構造地図を示す。 【0031】図11は、プラスミドpMON17226の構造地図を示す。 【0032】図12は、プラスミドpMON17164の構造地図を示す。 【0033】本発明の説明二本鎖DNA形態中に存在する植物遺伝子の発現は、RNAポリメラーゼ酵素によるDNAの1本鎖からメッセンジャーRNA(mRNA)を合成すること、次いで、核の内部でmRNA転写一次産物を処理することを伴う。この処理は、ポリアデニレートヌクレオチドをRNAの3′末端に付加することを促進する3′シグナル領域を不可欠とする。 【0034】DNAのmRNAへの転写は、通常「プロモーター」と呼ばれるDNAの1領域により調節される。このプロモーター領域は、RNAポリメラーゼに信号を送ってDNAと会合させ、RNAの相当する相補的鎖を生成する鋳型としてDNA鎖の一方を使用してmRNAへの転写を開始させる塩基配列を含む植物細胞中で活性である多数のプロモーターが、従来より文献に記載されている。これらは、ノパリンシンターゼ(NOS)及びオクトピンシンターゼ(OCS)プロモーター(Agrobacterium tumefaciens の腫瘍誘導プラスミド上に担持される)、カリフラワーモザイクウィルス(CaMV)19S及び35Sプロモーター並びにゴマノハグサモザイクウィルス(FMV)35Sプロモーターのようなカウリモウィルスプロモーター、リブロースビスホスフェートカルボキシラーゼの小サブユニット(ssRUBISCO、非常に豊富な植物ポリペプチド)に由来する光誘導可能なプロモーターを含む。これらの全てのプロモーターは、植物中で発現される種々の型の構造DNAを生成するために使用されてきている;例えばPCT公開WO84/02913(ロジャーズら、モンサント社)参照。 【0035】植物細胞中でDNAの転写を起こさせることが知られまたは発見されたプロモーターは、本発明において使用することができる。このようなプロモーターは、植物及び植物DNAウィルスのような種々の起源から得ることができ、これらに限定されないが、CaMV35S及びFMV35Sプロモーター、ssRUBISCO遺伝子のような植物遺伝子またはクロロフィルa/b結合タンパク質から単離されるプロモーターを包含する。以下説明するように、選択される特定のプロモーターは、十分発現する能力を有し、その結果、有効量のグリホセート酸化還元酵素を生成し、グリホセート殺草剤に対する実質的な耐性を与えることができるものでなけらばならない。所望の耐性を導入するために必要なグリホセート酸化還元酵素の量は、植物種に応じて変化する。 【0036】グリホセートは今や下記の型の植物組織中で転移し蓄積されることが知られているので、利用されるプロモーターは、その他の組織に加えて全ての分裂組織において比較的高い発現をすることが望ましい。代替的に、キメラ遺伝子の組み合わせを使用して、累積的にグリホセート酸化還元酵素の必要な全体の発現をもたらし、その結果グリホセート耐性表現型を生じるようにすることができる。 【0037】本発明の構造DNAによって生成されたmRNAは5′非翻訳化リーダー配列も含む。この配列は、遺伝子を発現するために選択されるプロモーターから得ることができ、mRNAの翻訳を増加させるために特別に修飾されることがある。5′非翻訳化領域は、ウィルスRNA、適当な真核遺伝子、または合成遺伝子配列から得ることができる。本発明は、下記の実施例に示されるような、非翻訳化領域が、プロモーター配列を伴う5′非翻訳化配列及びウィルスコートタンパク質遺伝子の5′非翻訳化領域の両方から得られる構造物に限定されるものではない。むしろ、非翻訳化リーダー配列は、無関係のプロモーターまたは上記のコード配列から得ることができる。 【0038】本発明において使用される好適なプロモーターは、植物特に双子葉植物中に挿入されるキメラ遺伝子の強力で均質なプロモーターとして機能するゴマノハグサモザイクウィルス(FMV)に由来の全長転写(35S)プロモーターである。一般的に、得られるトランスジェニック植物は、高められたCaMV35Sプロモーターにより作動される同一の遺伝子よりも、組織及び細胞の全体を通して高く均質なレベルで挿入された遺伝子の方がコードされるタンパク質を発現する。図1を参照すると、そのプロモーターのDNA配列は、FMVゲノムのヌクレオチド6368及び6930(配列番号:1)の間に位置する。5′非翻訳化リーダー配列は、プロモーターにより連結されていることが好ましく、リーダー配列(配列番号:2)の例を図1に示す。リーダー配列はFMVゲノムそれ自体から得ることができ、または、FMV以外の起源から得ることができる。 【0039】キメラ植物遺伝子の3′非翻訳化領域は、植物中でポリアデニレートヌクレオチドをRNAの3′末端に付加させるように機能するポリアデニル化シグナルを含む。適当な3′領域の例としては、(1)ノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子のようなAgrobacterium腫瘍誘導(Ti)プラスミド遺伝子のポリアデニル化シグナルを含む3′転写された非翻訳化領域、及び(2)ダイズ貯蔵タンパク遺伝子のような植物遺伝子及びリブロース−1,5−ビスホスフェートカルオキシラーゼ(ssRUBISCO)遺伝子の小サブユニット。好適な3′領域の例は、下記実施例において詳しく説明するマメに由来のssBUBISCO遺伝子(E9)に由来のものである。 【0040】本発明のDNA構造物は、グリホセートをアミノメチルホスホネート及びグリオキシレートに転化するグリホセート酸化還元酵素をコードする二本鎖DNA形態中の構造コード配列を含む。 【0041】グリホセート酸化還元酵素反応の要約酵素グリホセート酸化還元酵素は、グリホセートのC−N結合の分裂を触媒し、反応生成物としてアミノメチルホスホネート(AMPA)及びグリオキシレートを生じさせる。好気的条件下において、酸素は、反応の共基質として利用される。フェナジンメトホスルフェート及びユビキノンのような他の電子担体は、好気的条件下の反応を刺激する。酸素の不在下では、これらの化合物は、電子受容体として作用する。 【0042】この酵素的反応は、酸素電極を使用する酸素取込みによりアッセイすることができる。LBAA由来のグリホセート酸化還元酵素は、酸素還元の生成物として過酸化水素を生成しない。この酵素は、化学量論的に消費酸素1モル当り酸化されたグリホセート2モルを生成し、反応生成物としてAMPA及びグリオキシレートをそれぞれ2モル生成する。 【0043】グリホセート酸化還元酵素をアッセイする代替的な方法は、試料の2,4−ジニトロフェニルヒドラジンとの反応と、下記の項で詳しく説明するHPLC分析によるグリオキシレート−2,4−ジニトロフェニルヒドラゾンの定量を伴う。 【0044】グリホセート酸化還元酵素のアッセイの3番目の方法は、基質としての[3−14C]−グリホセートの使用からなり;この酵素によって生成された放射性AMPAは、下記に記載のアニオン交換カラム上のHPLCにより基質から分離される。AMPAに関する放射能は、グリホセート酸化還元酵素反応の程度の尺度となる。 【0045】LBAAに由来するグリホセート酸化還元酵素は、補因子としてFADを使用するフラビンタンパク質である。この酵素により触媒される反応として本発明者らが提案している1つのメカニズムは、グリホセートによる酵素の活性部位におけるFADの還元を伴う。これは、還元されたFAD及びグリオキシレートとアミノメチルホスホネートのシッフ塩基の生成をもたらす。シッフ塩基は、水により水和され、その成分、AMPA及びグリオキシレートに加水分解される。還元されたフラビンは分子状酸素により再酸化される。このフラビン中間体は、グリホセートの酸素化を触媒して、AMPA及びグリオキシレートを生成することができる。この仮説は、認められた化学量論及びこの反応混合物中の過酸化水素を本発明者が検出できなかったことによるものである。 【0046】グリホセートの他に、LBAAに由来のグリホセート酸化還元酵素が、イミノ二酢酸(IDA)をグリシン及びグリオキシレートへ酸化する。IDAとの反応の速度は、グリホセートとの反応よりも著しく早い。 【0047】有効にグリホセートからAMPAへの分解を行う細菌の単離グリホセートを分解する能力を有する細菌は知られている(ハラスら、1988;マリックら、1989)。これらの多数の細菌を、グリホセートの迅速な分解能力について下記の方法でスクリーニングした:23の細菌単離物を、TSA(トリプチケースダイズ寒天;BBL)プレートから、炭素源としてのグルコース、グルコン酸塩及びクエン酸塩(各0.1%)、並びにリン源としてのグリホセートを0.1mM含むドヲルキン−フォスター塩培地からなる培地Aへ移した。 【0048】ドヲルキン−フォスター最小培地は、各々1mlのA、B及びC、10mlのD、チアミンHCl(5mg)、各最終濃度が0.1%のC源並びに要求される濃度のP源(グリホセート、その他のホスホネートまたはPi)を1l(オートクレーブされたH2Oによる)中において合わせることによって作成した。 【0049】 A.D−F塩(1000Xストック;100ml当り;加圧滅菌); H3BO3 1mg MnSO4.7H2O 1mg ZnSO4.7H2O 12.51mg CuSO4.5H2O 8mg NaMoO3.3H2O 1.7mgB.FeSO4.7H2O(1000Xストック;100ml当り;加圧滅菌) ; 0.1gC.MgSO4.7H2O(1000Xストック;100ml当り;加圧滅菌) ; 20gD.(NH4)2SO4(1000Xストック;100ml当り;加圧滅菌); 20g酵母抽出物(YE;ディフコ)を最終濃度が0.01または0.001%になるように添加した。 【0050】培地各1mlは、約200,000cpm[3−14C]グリホセート(アマースハム;CFA.745)を含んでいた。この培養物を30℃において振盪しながらインキュベーションした。単離物LBAAは、1日で著しい成長を示したが、一方その他の試験培養物は、3日前にほとんど成長しなかった。培地、細胞ペレット及び培養上清(4日目のもの)中の放射能の測定(シンチレーションカウンター)により、全体の14C放射能は減少し、残りは、上清及びペレットにおいて〜1:1に区分けされることが示され、グリホセートの著しい取込み及び代謝が起こっていることを示唆している。 【0051】 【表1】
【0052】5日目に、全ての試験培養物の培養上清75μlを下記のようにHPLCにより分析した:SYNCHROPAKTMAX100アニオン交換カラム(P.J.コバート)を使用し、可動相は65mMKH2PO4からなり(NaOHによりpH5.5:実験の必要に応じて、リン酸緩衝液の濃度は、50〜75mMに変化し、材料の保持時間を変化した)、均一的に操作し、溶離した物質を放射能検出器を使用して連続的に監視した。特に一つの単離物(LBAA)において、分析結果から、グリホセートのピーク(本分析において保持時間[RT]=7.0分)はまったく存在せず、メチルアミンまたはN−アセチルメチルアミン(RT=3.5分間)と同じRTで、新しい放射能ピークが出現した。上記株LBAAがその一部を形成する細菌のコレクションは、グリホセートをAMPAに分解すると特性化されている(ハラスら、1988);メチルアミンまたはN−アセチルメチルアミンの検出により、AMPAまたはN−アセチルAMPAはLBAA「C−Pリアーゼ」活性により代謝され、この実験における成育に要求されるリン酸塩を放出する。株LBAAは、より詳しく研究した。 【0053】微生物単離物中のグリホセートからAMPAへの変換開示を明瞭かつ簡潔にするために、下記のグリホセート酸化還元酵素をコードする遺伝子の単離についての記述は、細菌単離物(LBAA)からの遺伝子の単離に向けるものとする。当業者は、その他の微生物単離物からこのような遺伝子を単離するために同一または類似の方法を利用することができることを容易に理解するであろう。 【0054】グリホセート分解経路は、下記に示すように、グリホセート存在下で生育したLBAAの休眠細胞を用いて調べられた:炭素源としてグルコース、グルコン酸塩及びクエン酸塩、微量栄養素(=培地DF3S)を補給するチアミン及び酵母抽出物(0.01%)並びにリン源として0.2mM濃度のグリホセートを含むDF培地中で成育したLBAA培養物100mlから得た細胞をKlett=200で収穫し、DF3S培地20mlで2回洗浄し、等しい細胞20mlを、[3−14C]グリホセートを含む同じ培地100μl中に再懸濁させた(52mCi/mmol2.5μl)。この細胞混合物を振盪しながら30℃でインキュベーションし、試料(20μl)を間隔を置いて抜取った。この試料を遠心分離し、上清及び細胞ペレットの両者をHPLCにより分析した(細胞ペレットを酸−DF3S[=DF3S、0.65N HCl]100μl中に再懸濁し、5分間沸騰し、短時間遠心分離し、得られた上清を分析した;酸性化されたグリホセート対照も調べた)。2時間の間、上清中のグリホセートピーク(RT=7.8分)の放射能の量は、開始濃度の〜33%に減少し、約3%のグリホセートが細胞中に見出された。メチルアミン標準とともに共溶離する物質は、上清中の開始時の数の〜5%を占め、細胞ペレット中で〜1.5%を占めた。7.7分のRT(本実験における酸性化後にグリホセートRT=8.9分)において開始放射能の〜1.5%を占める新しいピークが細胞内容物中に同定された。全体の放射能中の大きな減少はまた、グリホセートがこの実験において大量に代謝されたことを示唆している。経路は、[14C]AMPAの代謝がKlett 165において採取されDF3S培地100μl 当り細胞15mlの同量において再懸濁された休眠細胞中の[3−14C]グリホセート(上記と同じ)の代謝と比較する次の実験においてさらに解明された。試料をHPLCにより分析し、酸性化された全体の培養物から成り、上記のように処理した。グリホセート実験の最初の2時間内に、25%の放射能がメチルアミン/N−アセチルメタルアミンピーク(RT=4.8分)中に見られ、12.5%がAMPA(RT=6.4分)として、30%が上述のピーク(RT=9.4分)及び30%がグリホセート(RT=11.8%)として見られた。このAMPA実験において、放射能の15%がN−アセチルメチルアミン/メチルアミンとして、59%がAMPAとして及びRT=9.4分でピーク中に18%が見出された。AMPAの修飾体がN−アセチルAMPAとして同定された。類似のアセチル化工程が、唯一のP源としてのアミノメチルホスホネート中で成育するE.coli中で同定された生成物から推定されている(アヴィラら、1987)。これらのデータは、LBAA中のグリホセート分解経路がグリホセート→AMPA(→メチルアミン)→N−アセチルAMPA→N−アセチルメチルアミンであることを指示している。 【0055】E.coli中へのグリホセート酸化還元酵素遺伝子のクローニング株LBAAにおけるグリホセートからAMPAへの変換が確認されたので、E.coli中での変換を伴う遺伝子のクローニングの直接的方法を研究した。クローニング及び遺伝学的技術は、特に断らない限り、一般的には、文献記載の方法を使用した(マニアティスら、1982)。クローニング方法は、下記のようにした:株LBAAのコスミドバンクのE.coliへの導入及びリン(P)源としてのグリホセートを成育に要求することによるグリホセートからAMPAへ変換する遺伝子の選択。この選択は、E.coli「C−Pリアーゼ」によるAMPAからPiの放出の後の、グリホセート代謝酵素により生成されたP源としてのAMPAの使用に依存している。ほとんどのE.coli株は、当初P源としてリン酸塩を利用することができないが、これらの株は通常、RecAとは無関係に、リン酸塩を利用し得るように迅速に適応する(Mpu+となる)(ワケットら、1987b)。E.coliMpu+を下記のように、E.coliSR200から単離した(Leu−、Pro−、recA、hsdR、supE、Smr、tonA):E.coliSR200の新鮮なL−ブロス培養物を少量、P源としてアミノメチルホスホネート(AMPA;0.2mM;シグマ社製)を含有するMOPS(ニートハルトら、1974)完全寒天培地(即ち、25μg /mlでL−ロイシン及びL−プロリン並びに10μg/mlでビタミンB1(チアミン)を含む;寒天=「精製された」DIFCO)で平板培養した。 【0056】MOPS成分:10ml 10X MOPS塩2ml 0.5mg/mlチアミンHCl1ml 20%グルコース10XMOPS塩:100mlとして40ml 1M MOPSpH7.44ml 1M Tricine pH7.41ml 0.01M FeSO4.7H2O5ml 1.9M NH4Cl1ml 0.276M K2SO41ml 0.5mM CaCl21ml 0.528 M MgCl210ml 5M NaCl1ml 0.5%L−メチオニン1ml 微栄養成分微栄養成分は3×10−9M(NH4)6Mn7 O244×10−7M H3BO43×10−8M CoCl21.6×10−8M CuSO48×10―8M MnCl21×10−8M ZnSO4である。 【0057】6つの個々のコロニーを、37℃における3日後のインキュベーションの後にこのプレートから採取し、P源としてAMPAまたはメチルホスホネート(アルファ社製)のいずれかを含むMOPS完全寒天上に縞状に塗った。上記二つのリン酸塩培地に同程度にかつ均一に成育したコロニーをE.coliSR200Mpu+として選択した。 【0058】染色体DNAを株LBAAから下記のようにして調製した:LBAAのL−ブロス(ミラー、1972)後期対数増殖期の細胞ペレット100mlを、溶液I(バーンボイム及びドーリー、1979)10ml中に再懸濁させた。SDSを最終濃度が1%になるように添加し、懸濁液を、おのおの乾燥氷中の15分間及び70℃の水中の10分間の浸漬からなる乾燥融解サイクルに3回付した。得られた溶解物をその後当容量のフェノール:クロロホルム(1:1;TEにより飽和されたフェノール)(TE=10mMトリスpH8.0;1.0mMEDTA)を用いて4回抽出し、液相を遠心分離(15000g;10分間)により分離した。2容量のエタノールを添加して得たエタノール−沈殿物質を、短時間の遠心分離(8000g;5分間)によって上清からペレット化した。このペレットを5mlTE中に再懸濁し、2lのTEに対して4℃で16時間透析した。この調製によって、150μl/mlのDNA溶液6mlが生じた。 【0059】部分的に制限酵素により開裂されたDNAを下記のようにして調製した:LBAADNAの3つの100μg試料を、それぞれ、4、2及び1酵素ユニット/μg DNAの割合で、制限エンドヌクレアーゼHindIIIにより37℃において1時間処理した。DNA試料を集め、EDTAにより0.25mMとし、等容量のフェノール:クロロホルムで抽出した。Na酢酸塩及びエタノールの添加の後に、DNAを2容量のエタノールにより沈殿させ、遠心分離(12000g;10分間)によりペレット化した。乾燥したDNAペレットを500μlTE中に再懸濁し、0.5MNaCl、50mMトリスpH8.0、5mMEDTA中で10〜40%シュクロース勾配(各々5.5mlの5%増加)で層状とした。SW28ローターにより26,000rpmで20時間遠心分離した後、管に穴をあけ、1mlの画分を集めた。各第3の画分の試料15μl を0.8%アガロースゲル上に塗り、DNAの寸法を線状ラムダDNA及びHindIII−消化されたラムダDNA標準との比較により測定した。25〜35kbフラグメントのDNAを含む画分を集め、AMICON10カラム上で脱塩し(7000rpm;20℃;45分間)、沈殿化により濃縮した。この操作により所望のサイズのLBAADNAの50μgが生成された。 【0060】プラスミドpHC79(ホーン及びコリンズ、1980)DNA及びHindIII−ホスファターゼ処理されたベクターを他の文献(マニアチスら、1982)に開示された方法により調製した。連結反応の条件は下記の通りである: ベクターDNA(HindIII−及び子牛アルカリホスファターゼ−処置) 1.6μg サイズ分画されたLBAA HindIII 断片 3.75μg 10X連結緩衝液 2.2μl 250mM Tris−HCl,pH8.0; 100mM MgCl2; 100mM ジチオトレイトール; 52mM スパーミジン T4DNAリガーゼ (ベーリンガー−マンハイム) (400ユニット/ul) 1.0μl H2O22.0μl〜になるまで 16℃で18時間連結されたDNA(4μl)を、製造者の手順を使用してラムダファージ粒子(ストラータジーン;ギガパックゴールド)中に導入した。 【0061】L−ブロス(0.2%のマルトースを含む)中で一晩成育したE.coliSR200Mpu+が、導入されたDNA50μlにより感染させた。形質転換体を、P源として0.2mMのグリホセートを含むMOPS完全寒天及びアンピシリン上で選択した。 【0062】少量の試料を、1mMのPiを含むアンピシリンを加えたMOPS(ニートハルトら、1974)完全寒天培地を用いて平板培養し、導入されたコスミド力価を評価したした。コスミド形質転換体を、37℃において2日後に〜105/μg/LBAAHindIII DNAの割合で後者の培地上で単離した。コロニーは、3日から10日までグリホセート−寒天培地上で増加し、最終割合は200〜300コスミド当り1となった。プラスミドDNAを、グリホセートプレートからの21のコスミド形質転換体から調製した。これらのコスミドは、プラスミドDNAのHindIII制限パターンに基づいて少なくとも2つのクラスに分類される。クラスIでは、全てのコスミドが、共通の6.4及び4.2kbのHindIII制限断片をクローニングしていて、クラスIIでは、共通の〜23kbp断片をクローニングしていた。種々のクローニングされた断片を代表する10のコスミドを、E.coliSR200Mpu+中に再び形質転換し、グリホセート利用性をMOPS完全寒天培地、同アンピシリン添加培地及び同グリホセート添加培地上での平板培養における成育の選択により確認した。P源としてグリホセート(MOPS培地中の0.2mM)を使用する培養物により得られる最終細胞濃度も測定したが、異なる形質転換体の間にはほとんど相違点が認められなかった。形質転換体を、P源として0.1mMのAMPAを含むMOPS完全ブロス中に植付け(「C−Pリアーゼ」活性の存在を確実にする)、37℃における24時間後に、0.1mMのグリホセート及び[3−14C]グリホセート(40,000cpm/ml)を含むMOPS完全培地中に100倍に希釈した。全てのコスミド含有細胞がグリホセートを分解し、速度に大きな違いもなく、N−アセチルAMPA及びN−アセチルメチルアミンを生成した。N−アセチルAMPAがこれらの試験中において、培養物の上清中に見出された。pMON7468として同定されたクラスIに由来の1つのコスミドを選んでさらに研究した。第二のグリホセート酸化還元酵素遺伝子がクラスIIコスミドクローンから同定されている。 【0063】E.coli SR200Mpu+/pMON7468の無細胞溶解物を、1.0mMのグリホセート(及び各々100μg/mlのL−フェニルアラニン、L−チロシン及びL−トリプトファン並びに各5μg/mlのp−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸及びp−アミノ安息香酸を補充してE.coliEPSPシンターゼの阻害の影響を最小限にした)を含むMOPS完全培地上で成育した細胞から調製した。細胞ペレット(約0.5g湿潤重量)をリシス緩衝液(40mMMOPS、pH7.4;4mMトリシン、pH7.4;10%グリセロール;1mMDTT)1ml中に再懸濁し、フレンチプレスを2回通過させた。細胞の破片を15000rpmで10分間遠心分離することにより除去した。MgCl2を10mMまで添加した後、放射標識されたグリホセートの分解について上清をアッセイした。グリホセート基質を[3−14C]グリホセートとして提供した(最終濃度=17μM)。観察された生成物は、大部分がAMPAと少量のN−アセチルAMPAであった;AMPAが生成したことは、株LBAA由来の酵素活性がクローン化されたことを示しているが、N−アセチルAMPAは内生的エンドヌクレアーゼE.coli活性によるものであるかもしれない(アビラら、1987)。このような条件下のAMPA生成の比活性は、13.3pmolAMPA/分.mgタンパク質であった。 【0064】グリホセートからAMPAへ変換する遺伝子の特性化次いで、グリホセート酸化還元酵素活性を生じるクローニング領域のコスミド中での位置を調べた。挿入物中でまれに切断する制限酵素の使用により、pMON7468の主にクローニングされた領域内での種々の部分欠失物(deletions)を、下記のようにして単離した:0.5〜2μgのプラスミドDNA試料を、制限エンドヌクレアーゼNotI、SacI、Bgl IIまたはBamHIにより完全に消化し、フェノール:クロロホルムにより抽出し、エタノールにより沈殿させ、TE緩衝液中に再懸濁し、連結反応緩衝液及びT4DNAリガーゼにより最終容量50μl中で室温において2〜4時間(16℃において18時間)連結させた。形質転換体をE.coliSR200Mpu+中で選択し、これらの部分欠失物についてグリホセート利用性表現型の消失または保持について調べた。クローンの制限地図に関するこれらのデータを使用して、2つの共通のHindIII断片(6.4及び4.2kb)を含むpMON7468中の挿入物の中心部分に近い位置に活性領域があることがわかった。この領域に由来するHindIII制限断片をその後pBlueScript(ストラータジーン)中にサブクローニングし、これらのグリホセート表現型をE.coliJM101Mpu+中で測定した(JM101のMpu+誘導体をSR200Mpu+について記載されているようにして単離した)。いずれの配座(orientation)も6.4kbHindIII断片を含むクローンは、グリホセートを利用した。このHindIII断片の制限マッピングの後に、一連の部分欠クローンを挿入物中及びポリリンカー領域内でまれに切断する酵素を使用して2つの6.4kbHindIIIクローンから単離した。HindIII断片の内部の多数の制限断片もまたサブクローニングされた。3.5kbPstI及び2.5kbBglII断片は、いずれの配座もグリホセート利用に対して正であった。部分欠失物に由来するデータと合わせたこれらのデータを利用して、活性領域は約1.8kbBgl II−XhoI断片にあることがわかった。さらに、6.4kbHindIII断片から単離された部分欠失物からは、EcoRI及びSacI部位をたぶん領域内に有する約0.7kbの最小コード領域を示している。 【0065】グリホセートからAMPA酵素活性を生じるような転写/表現の方向を、下記のようにして調べた:pMON7469#1及び#4のE.coliJM101Mpu+形質転換体(pUC118のBamHI部位中の2.5kbBgl II断片のクローン)を、Plac誘導物質IPTGを使用して及び無使用で、M9−グルコース−チアミン−アンピシリンブロス中で培養し、菌体を後期対数増殖期において採取し(クレット190〜220)、4つの培養物の無細胞溶解物を上記のようにして調製し、17μMのグリホセートを使用してグリホセートからAMPAへの変換活性をアッセイした。最も高い酵素活性が、pMON7469#1とIPTGに関して得られ、XhoI部位はPlacに遠位であり、遺伝子がBgl IIからXhoI方向中で発現されることを示唆している。 【0066】 【表2】
【0067】観察された唯一の生成物はAMPAであり、前に記載したAMPAアセチル化活性は、P源としてのグリホセート上で成育するE.coli形質転換体中に誘導されたことを示唆している。 【0068】後の実験において、pMON7469#1及びpMON7470(pUC118中のBgl II−XhoI 1.8kb;〜700bpXhoI−SalI断片の欠失によりpMON7469#1から形成された)の細胞溶解物を2mMのグリホセートを使用して、グリホセートからAMPAへの変換活性についてアッセイし(Sp.Act.[3−14C]グリホセート=3.7mCi/mmol;0.2μCi/反応;培地中でIPTGを使用して成育した培養物)、改良されたアッセイ条件を反映して、より高い酵素活性が記録された。 【0069】 【表3】
【0070】Bgl II断片によりコードされるタンパク質を、この断片をベクターpブルースクリプト(+)(pMON7471#1、#2;反対の配座)中のBamHI 部位へクローニングして、T7発現系(テーバー及びリチャードソン、1985)を使用して生体内で測定した。試験及び対照プラスミドをpGP1−2(テーバー及びリチャードソン、1985)を含むE.coliK38中に形質転換し、アンピシリン及びカナマイシン(各々100及び50μg/ml)を含むL−ブロス(2ml)中で30℃においてクレットの目盛の〜50まで培養した。少量を抜取り、細胞を遠心分離により採集し、M9塩(ミラー、1972)により洗浄し、0.2%のグルコース、20μg/mlのチアミンと、0.01%の18アミノ酸(システイン及びメチオニンを除く)を含むM9培地1ml中に再懸濁した。30℃における90分間のインキュベーションの後、培養物を42℃の水浴に移し、そこで15分間保持した。リファンシピン(シグマ社製)を200μg/mlとなるように添加し、この培養物を42℃でさらに10分間保持し、その後30℃に20分間移した。試料は35S−メチオニン10μCiにて30℃、5分間パルスし、細胞を遠心分離により採集し、クラッキング緩衝液60〜120μl中に再懸濁した(60mMトリス−HCl6.8/1%SDS/1%2−メルカプトエタノール/10%グリセロール/0.01%ブロモフェノールブルー)。少量の試料を12.5%SDS−PAGE上の電気泳動に付し、酢酸−メタノール−水(10:30:60)10容量中に60分間浸した後、製造者の指示に従って、ゲルをENLIGHTNINGTM(デュポン製)中に浸し、乾燥し、X線フィルムに−70℃で感光した。35S−メチオニンを使用して標識されたタンパク質は、Bgl IIからXhoI方向のみに検出され、最も大きいものは約45kdのサイズであった。pBlueSriptのBamHI−XhoI部位中へのクローニング(pMON7472を形成する)の後に、Bgl II−XhoI断片を調べたところ、この〜45kdのタンパク質は依然として発現された。 【0071】E.coliのグリホセートからAMPA変換活性の発現のグリホセート耐性への効果を、最初に阻害濃度のグリホセートを含む培地中での組換え体の成育を調べることにより調べた。試験は、対照ベクター(pUC118;ビエラ及びメッシング、1987)または2.5kbBgl II断片のpUC118クローン(pMON7469#1、#4)を含むE.coliJM101の成育を比較した。グリホセート利用能力及びグリホセート耐性の間に非常に明白な相関関係があった。この耐性表現型(15mMグリホセートに対する耐性)をスクリーンとして、pMON7470(pUC118中のBgl II−XhoI 1.8kb;〜700bpXhoI−SalI断片の欠失によりpMON7469#1から形成された)及び後者のクローンのような欠失クローンの表現型の迅速なモニターリングに使用した。 【0072】構造グリホセート酸化還元酵素遺伝子のヌクレオチド配列Bgl II−XhoI断片のヌクレオチド配列(配列番号:3)を一本鎖DNA鋳型(ファージミドクローン及び「ヘルパー」M13ファージR408を使用して生成された)及び商業的に入手可能なSEQUENASETM(インターナショナルバイオテクノロジーズインコーポレーテッド)キットを使用して測定した。配列(配列番号:3)のコンピューター分析により、Bgl IIからXhoI方向中の単一の大きい読み取り枠(ORF)の存在が示され、これをいくつかの関連する制限部位とともに図2中に示す。仮定の終結コドン(UAA)が、2bpの5′ScaI制限切断部位に存在した。このUAAコドンが〜45kdORFの末端コドンであることを確認するデータを下記のように導き出した:グリホセート利用表現型に基づいて、3′限界はSacI部位(ScaI部位の95bp上流)とXhoI部位の間にあると以前に決定されている。 【0073】Bgl II−ScaI断片がpBlueSriptのBamHI−SmaI部位中にクローニングされ、タンパク質が生体内で発現させられた時にも、〜45kdのタンパク質がなお生成された。XbaI−HindIIIとしてのpBlueSriptクローンからのBgl II−ScaI断片をpUC118XbaI−HindIII中に再クローニングしたところ、E.coli JM101形質転換体に15mMグリホセートに対する耐性を与えることが見出された。これらのデータは〜45kdタンパク質のC末端がSacI及びScaI部位にあることを示している。いずれの読み取り枠中の、これらの部位の間の1の終結コドンは、ScaI部位のすぐ上流にある。 【0074】もしfMetとして使用されたとき46.140及び44.002kdのタンパク質を生じさせる2つのメチオニンコドン(AUG;位置120及び186に位置する)が存在するが、どちらのMetもはっきりと認識され得るシャイン−ダルガーノ配列が上流になかった。 【0075】タンパク質の開始は、下記のように確定した:Bgl II制限部位認識配列を、pMON7470の部位特異的変異誘発により、AGATCTをそれぞれAUG120及びAUG186の21及び9BP上流にある配列AGACTG(「Bgl 120」)及びGTATGC(「Bg 186」)と置換して、可能性ある2つの開始コドンの上流の位置に導入した。特記する以外は、変異誘発のための変化される配列からなるオリゴヌクレオチドプライマーの傍らには、各々の側部上に8〜10の相同の塩基を付した。グリホセート耐性を突然変異したクローンについて測定した。AUG120の上流のBgl II部位の誘導は、グリホセート耐性に影響を与えなかったが、一方、グリホセート耐性はAUG186の上流のBgl II部位を誘導する変異誘発により消失した。〜45kdタンパク質へのこれらの変異誘発の効果を、オリジナルのBgl II部位のすぐ上流でHindIII 部位の下流のpMON7470(KpnI)のポリリンカー中の1部位を使用して、突然変異された配列をT7発現ベクター中にサブクローニングすることによって調べた。この完全な断片を、p18UT3T7(ファルマシア)KpnI−HindIII中に再クローニングし、上記のように生体内で試験した。〜45kdのタンパク質がなお発現され、「Bgl II」変異誘発された配列の両方から比較可能なレベルであった。新しいBgl II部位がpBlueScript BamHI−HindII部位へのクローニングのための5′末端(及びHindIII 部位の下流)として使用されたとき、AUG120の上流の新しいBgl II部位が5′末端として作用するが、AUG186の上流に位置するものが5′末端でない場合は、〜45kdタンパク質はなお発現される。これらのデータは、AUG120(またはそれに非常に近い位置にあるいくつかのコドン)がグリホセート酸化還元酵素タンパク質のN−末端であることを強く示唆している。AUG186の上流に導入されたBgl II部位は、時期早尚に末端化するかまたは高度に不安定なタンパク質をもたらすことはなく、この変異誘発(Val18−Cys19−−→Arg18−Ala19)から得られる予想されるコード配列変化が酵素活性に重大な影響を及ぼしたことを示唆している。 【0076】NcoI制限部位認識配列(CTATGTのCCATGG;第二コドンをセリンからアラニンへ変化される)またはNdeI配列(CCTATGのCATATG)をAUG120へ別個に導入し(pMON7470の変異誘発により)、有効なE.coli発現ベクターを使用してこのORFを発現させることにより、N−末端の位置を確認する別のデータが得られた。NdeI版の表現の概要を以下に示す:仮定のAUGで開始するNdeI−HindIII断片が、ompF−IGF−1融合断片を置き換える(ヲングら、1988)pMON2123(NdeI−Hind III)中にクローニングされた。得られたクローンはE.coliJM101中に導入され、細胞は文献記載の方法(ヲングら、1988)で2時間ナリジキシン酸により誘導された。得られたタンパク質は、SDSPAGE上の〜45kdタンパク質と大きさの点で区別できず、誘導された培養物に由来する細胞溶解物は、12.8nmols AMPA/分.mgのグリホセート酸化還元酵素比活性を有していた。別個の実験で比較したところ、第二コドンがセリンでなくアラニンであるときもグリホセート酸化還元酵素活性に相違が観察されなかった。グリホセート酸化還元酵素(配列番号:4)の構造DNA配列は、ヌクレオチド120から開始し、図2のBgl II−XhoI断片のヌクレオチド1415で終結しており、グリホセート酸化還元酵素は431のアミノ酸からなる(配列番号:5)。 【0077】グリホセート酸化還元酵素植物遺伝子形質転換べクターの構築構造グリホセート酸化還元酵素遺伝子の操作を促進するために、内部EcoRI及びNcoI制限部位認識配列を部位特異的変異誘発により除去して、配列GAATTCをGAATTTに、CCATGGをCCACGGにそれぞれ置換した。植物形質転換ベクターへの導入及び表現に適したグリホセート酸化還元酵素コード配列は、下記の方法によりアセンブリーした:NcoI(「Met−Ala−」)N−末端をNcoI−及びEcoRI欠失したコード配列と結合させ、内部SphI及びEcoRV制限部位を使用する多数のクローニング工程によりC末端をScaI部位にまで欠失させた。これらの工程において、Bgl II部位はNcoI部位のすぐ上流に位置し、EcoRI及びHindIII部位は、終結コドンのすぐ下流に位置した。この操作されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子の配列(配列番号:6)を図3に示す。操作されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子はなお野性型のグリホセート酸化還元酵素タンパク質をコードする。この操作は、グリホセート酸化還元酵素のアミノ酸配列を変化させない。グリホセート酸化還元酵素構造配列(配列番号:6)は、1321bpのBgl II/NcoI−−EcoRI/HindIII断片と同様に、適当な植物表現カセット中に容易にクローニングされる。このグリホセート酸化還元酵素遺伝子(配列番号:6)は、Bgl II−EcoRIと同様に、植物形質転換及び発現ベクターpMON979中にクローニングされて、pMON17073を形成した。 【0078】グリホセート酸化還元酵素遺伝子配列の修飾及び再合成LBAAに由来するグリホセート酸化還元酵素遺伝子は、植物中のこの遺伝子の高発現に不利となる配列を含んでいる。これらの配列は、しばしばA+Tに富み植物遺伝子中に頻繁に見られるものよりも高いG+C%(56%対〜50%)である潜在的ポリアデニル化部位、濃縮されたG及びC残基のストレッチ及び植物遺伝子中では頻繁に使用されないコドンを含む。グリホセート酸化還元酵素遺伝子の高いG+C%は、下記を含む多数の潜在的結果をもたらす:コドンの第3位置中で植物遺伝子に見られるよりも高いGまたはCの利用、及びRNAの発現または安定性に影響を与え得る強力なヘアーピン構造を形成する能力。グリホセート酸化還元酵素遺伝子のG+C含量の減少、G及びCのストレッチの崩壊、潜在的ポリアデニル化配列の除去並びに植物遺伝子により頻繁に使用されるようなコドンの利用という改良は、植物中のグリホセート酸化還元酵素の発現を高めることができる。 【0079】この実験の第一期において、遺伝子の選択された領域を部位特異的変異誘発により修飾した。これらの修飾は、主に(しかし排他的ではなく)G+C%を減少させ、G+Cクラスターのいくつかを破壊することに向けられた。操作されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子は、最初にNcoI−HindIIIと同様にファージミドベクターpMON7258中に再クローニングされ、pMON17014を形成した。一本鎖のDNAは、dut ung E.coli株から調製された。遺伝子の7つの領域は、表IV中に記載されたプライマー、バイオラッド変異誘発キット(カタログ#170−3576)を使用し、このキットにより提供される手順に従って、部位特異的変異誘発により修飾された。 【0080】明確にするために、実際のプライマーの逆補体を示す。前記プライマーに対応する図2及び図3中に示される配列中の塩基位置は、それぞれ第一及び第二組の数により示す。 【0081】 【表4】
【0082】得られた遺伝子(配列番号:7)は、配列決定及び操作されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子対照と比較可能なグリホセート耐性レベルを与える能力により確認した。この修飾された遺伝子(配列番号:7)を「修飾されたグリホセート酸化還元酵素」と称する。グリホセート酸化還元酵素遺伝子(配列番号:6)のG+C%は、操作されたバージョンの〜56%から修飾されたバージョン(配列番号:7)の〜52%に減少した。操作された及び修飾されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子の比較を図3に示すが、操作されたバージョンを上に、修飾されたバージョンを生成するために導入された変化を下に示す。この修飾されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子は、Bgl II−EcoRI断片として、En−CaMV35Sプロモーター及びNOS3′配列を含む植物表現カセット中にクローニングされた。その後このカセットを、NotI断片としてpMON886ベクター中にクローニングし、pMON17032を形成した(図5)。 【0083】合成グリホセート酸化還元酵素遺伝子(配列番号:8)を、上記の不利な配列を可能な限り完全に変化するように設計した。まとめると、下記の配列または配列の特徴を可能な限り多く除去するように(一方で不要な制限部位の導入を避けるように)再設計した。:5またはそれ以上のG及びCのストレッチ;ポリアデニル化部位または潜在的なRNA脱安定領域として作用する(支配的な)A+Tに富む領域;及び植物遺伝子中では頻繁に見られないコドン。操作された(配列番号:6)及び合成(配列番号:8)グリホセート酸化還元酵素遺伝子の比較を図4に示すが、操作された遺伝子(配列番号:6)を上部に、合成遺伝子(配列番号:8)に導入された相違を下に示す。合成グリホセート酸化還元酵素遺伝子のG+C%は〜51%であり、短く、高エネルギーのヘアーピン構造を形成する能力は減じられる。この合成遺伝子は、Bgl II−EcoRI断片としてpMON979中にクローニングされ、植物中への導入のためのpMON17065を形成する。 【0084】葉緑体に向けられたグリホセート酸化還元酵素の発現植物中のグリホセート標的、5−エノールピルビル−シキメート−3−ホスフェートシンターゼ(EPSPS)酵素は、葉緑体中に位置する。細胞質中に位置するグリホセート酸化還元酵素活性は、グリホセートがトランスジェニック植物中の葉緑体に到達するのを減少/防止するが、グリホセート酸化還元酵素の葉緑体への方向付けは、EPSPシンターゼへのグリホセートの影響をさらに最小限にすることが見出されている。多くの葉緑体局在タンパク質は、プリカーサーとしての細胞核遺伝子から発現され、移入工程中に除去される葉緑体トランジットペプチド(CTP)により葉緑体を標的とする。このような葉緑体タンパク質の例としては、リブロース−1,5−ビスホスフェートカルボキシラーゼ(RUBISCO)の小サブユニット(SSU)、5−エノール−ピルビル−シキメート−3−ホスフェートシンターゼ(EPSPS)、フェレドキシン、フェレドキシン酸化還元酵素、集光性複合タンパク質I及びタンパク質II、及びチオレドキシンFが挙げられる。非葉緑体タンパク質は、CTPとのタンパク融合物を使用することにより葉緑体を標的とすることができ、CTP配列はタンパク質に葉緑体を標的とさせるのに充分であることが生体内外で示されている(デラ−シオッパら、1987)。 【0085】グリホセート酸化還元酵素タンパク質は、CTPのC末端及びグリホセート酸化還元酵素のN−末端の融合を構成することによって、葉緑体を標的とする。第一の例において、Arabidopsis thalianaに由来のSSU1A遺伝子から誘導された特定化CTP(チミコら、1988)を使用した。このCTP(CTP1と称される)を、部位特異的突然変異誘発の組み合わせにより構成した。CTP1構造(配列番号:9)(図6)は、SSU1ACTP(アミノ酸1〜55)、成熟SSU1Aタンパク質の最初の23のアミノ酸(アミノ酸56〜78)、セリン残基(アミノ酸79)、SSU1ACTPのアミノ酸50〜56と成熟タンパク質の最初の2つのアミノ酸を繰り返す新しい部分(アミノ酸80〜87)並びにアラニン及びメチオニン残基(アミノ酸88及び89)からなる。NcoI制限部位は、3′末端に位置し(Metコドンに架橋する)グリホセート酸化還元酵素またはその他の遺伝子の5′への正確な融合物の構成を促進させる。後の段階において、Bgl II部位はSSU1A配列のN末端の上流に導入され、その融合物の植物形質転換ベクターへの導入を促進させる。この融合物は、pGEM3ZF(+)ベクター中でCTP1(配列番号:9)及び操作されたグリホセート酸化還元酵素(配列番号:6)の間でアセンブリーされ(NcoI部位を介して)、pMON17034を形成する。このベクターは、SP6ポリメラーゼ及び35S−メチオニンにより翻訳されたRNAを使用して生体外で転写されて、以下に説明する方法によりLactuca sativaから単離された葉緑体中に移入されると評価され得る物質を提供する(デラ−シオッパら、1986、1987)。このCTP1−グリホセート酸化還元酵素融合物は勿論、対照に比較して35S標識されたPre EPSPSの約9%の有効性で葉緑体中に移入されることが見出されている(pMON6140;デラ−シオッパら、1986)。CTP1−グリホセート酸化還元酵素融合物はその後、合成グリホセート酸化還元酵素遺伝子(配列番号:8)とアセンブリーされ、Bgl II−EcoRI断片として、植物ベクターpMON979中に導入されてpMON17066を生成する(図7)。より多くのクローニング部位を得るための中間クローニング工程の後に、このCTP1グリホセート酸化還元酵素融合物もまた、XbaI−BamHI部位としてpMON981中にクローニングされ、pMON17138を生成する(図8)。 【0086】第二の例において、CTP−グリホセート酸化還元酵素融合物は、Arabidopsis thalianaEPSPS(リーら、1987)CTP及び合成グリホセート酸化還元酵素コード配列の間で構成される。このArabidopsis CTPは、最初に部位特異的変異誘発により操作されて、CTPプロセッシング部位にSphI制限部位を配置する。この変異生成は、この位置におけるGlu−LysをCys−Metに置き換えた。CTP2と称されるこのCTPの配列(配列番号:10)を図9に示す。合成グリホセート酸化還元酵素遺伝子の(配列番号:8)のNcoI部位を、Metコドンを架橋するSphI部位により置き換えた。第二のコドンをこの工程中のロイシンのコドンに転化した。この変化は、E.coli中のグリホセート酸化還元酵素の生体内の活性に明白な影響を与えなかった。CTP−2合成グリホセート酸化還元酵素融合物はpブルースクリプトKS(+)中にクローニングされ、この鋳型はT7ポリメラーゼを使用して生体外で転写され、35S−メチオニン標識された物質がCTP1−グリホセート酸化還元酵素融合物の場合と比較可能な効率で葉緑体中に移入されることが示された。このCTP2合成グリホセート酸化還元酵素融合物はその後、XbaI−BamHI断片として植物発現ベクター中にクローニングされ、pMON17164を生成した。このプラスミドの構造地図を図12に示す。 【0087】pMON17164の植物ベクター部分(図12)は、下記の部分から構成される。形質転換された組織を選択するために植物発現するように操作されたキメラカナマイシン耐性遺伝子。キメラ遺伝子は、0.35Kbカリフラワーモザイクウィルス35Sプロモーター(P−35S)(オデールら、1985)、0.83KbネオマイシンホスホトランスフェラーゼタイプII遺伝子(KAN)及びノパリンシンターゼ遺伝子の0.26Kb3′非翻訳化領域(NOS3′)(フレイリーら、1983)。pTi15955オクトピンTiプラスミドに由来の0.45KbClaIからDraI断片は、T−DNA左端領域(バーカーら、1983)を含む。RK2プラスミド由来の複製起源(ori−V)を含む0.75Kb部分(スタルカーら、1981)。E.coli中の保持のための複製起源(ori−322)及びAgrobacterium tumefaciens細胞への抱合転移のためのbom部位を与えるpBR322の3.0KbSalIからPstI部分。細菌スペクチノマイシン/ストレプトマイシン耐性(Spc/Str)をコードし(フリングら、1985)、E.coli及びAgrobacterium tumefaciensでの選択の決定基であるトランスポゾンTn7から単離された0.93Kb断片。ノパリン型T−DNA右端領域を含むpTiT37プラスミドに由来する0.36KbPvuIからBclI断片(フレイリーら、1985)。ゴマノハグサモザイクウィルス由来の0.6Kb35Sプロモーター(P−FMV)(ゴウダら、1989)、いくつかの特異的クローニング部位、及びマメrbc S−E9遺伝子の0.7Kb3′非翻訳化領域(E93′)(コルッジら、1984及びモレリら、1985)からなる発現カセット。CTP−2合成グリホセート酸化還元酵素融合断片は、この発現カセット内にクローニングされる。このプラスミドのAgrobacteriumへの誘導及びそれに続く植物形質転換を、下記の実施例において説明する。 【0088】当業者は、隣接するグリホセート酸化還元酵素を植物細胞葉緑体中に移入する特定のCTPの機能を利用する種々のキメラ構造物を製造し得ることを理解するであろう。グリホセート酸化還元酵素の葉緑体移入は、下記のアッセイを使用して調べることができる。 【0089】葉緑体取込みアッセイ完全な葉緑体を、バートレットら(1982)の変形方法を使用して、パーコール/フィコール勾配中で遠心分離によりレタス(Latuca sativa,var.longifolia)から単離した。完全な葉緑体の最終ペレットを50mM Hepes−KOH、pH7.7中の滅菌330mMソルビトール0.5ml中に懸濁させ、クロロフィルについてアッセイし(アーノン、1949)、最終クロロフィル濃度が4mg/mlとなるように調節した(ソルビトール/Hepesを使用)。レタスの単一頭部から得られた完全葉緑体の収量は3〜6mlクロロフィルである。 【0090】典型的な300μl取り込み実験試薬は、5mMATP、8.3mM未標識メチオニン、322mMソルビトール、58.3mM Hepes−KOH(pH8.0)、50μl網状赤血球溶解物翻訳生成物及びL.sativaから得られた完全な葉緑体(200μgクロロフィル)を含んでいた。この取り込み混合物を最大光強度(150ワット灯)に設定したファイバーオプティックイルミネーターの真正面で室温においてゆっくりと振動させた(10×75mmガラス管)。取り込み混合物の試料(約50μl)を少量種々の時間において取り出し、11,000Xgで30秒遠心分離することにより100μlシリコーン油勾配上(150μlポリエチレン管中)で画分する。これらの条件下で、完全な葉緑体はシリコーン油層の下でペレットを形成し、インキュベーション培地(網状赤血球溶解物を含む)はその表面上に浮く。遠心分離後に、シリコーン油勾配を、乾燥氷中ですぐに凍結させる。その後葉緑体ペレットをリーシス緩衝液50〜100μl(10mMHepes−KOHpH7.5、1mMPMSF、1mMベンズアミジン、5mMε−アミノ−n−カプロン酸及び30μg/mlアプロチニン)中に再懸濁し、15,000Xgで20秒間遠心分離して、ペレット化してチラコイド膜とする。この遠心分離により得られた清澄な上清(葉緑体タンパク質)及び各取り込み実験から得られる網状赤血球溶解物インキュベーション培地を少量、電気泳動のための当容量の2XSDS−PAGE試料緩衝液と混合する(下記参照)。 【0091】SDS−PAGEは、3%(W/V)アクリルアミドスタッキングゲル(5mm×1.5mm)を有する3〜17%(W/V)アクリルアミドスラブゲル(60mm×1.5mm)中で、レムリ(1970)の方法により実施する。このゲルを40%メタノール及び10%酢酸を含む溶液中に20〜30分間固定する。その後、このゲルを、EN3HANCETM(デュポン製)中に浸漬し、ゲルをゲル乾燥機で乾燥させる。増強スクリーンを使用して、一晩露出してこのゲルを放射能写真撮影し、グリホセート酸化還元酵素が単離された葉緑体中に移入されたか否かを測定する。 【0092】その他のグリホセート酸化還元酵素構造遺伝子の代替的単離方法クラスIIコスミドpMON7477由来の第二のLBAAグリホセート酸化還元酵素遺伝子を含む多数のその他のグリホセート酸化還元酵素遺伝子が同定及びクローニングされている。第一グリホセート酸化還元酵素遺伝子をプローブとして使用して、上記のクローニングの項で説明した〜23Kb HindIII断片上でのサザンハイブリッド形成により、遺伝子が位置付された。サザン分析により、それぞれ〜3.5及び〜2.5KbのPstI及びBgl IIハイブリッドバンドも示された。pMON7477由来のBgl II断片がpBlueSriptベクターのBamHI部位中にサブクローニングされた。クローニングされた断片がpMON7469#1でのようにlacプロモーターに関して方向付られているE.coliJM101中のクローン(pMON7482)をIPTGとともに導入し、グリホセート酸化還元酵素活性をアッセイした。この実験において、〜93nmol/分.mgのSp.Act.が得られた。後者の実験において、クラスI及びクラスIIコスミドは、同一の包まれたコスミド調製品によるE.coliJM101の感染及びM9培地上の3〜5mMグリホセートにおけるグリホセート耐性の直接の選択の後に単離された。 【0093】グリホセート酸化還元酵素遺伝子も、その他の微生物単離物からサブクローニングされ、グリホセートをリン源として利用するその能力により最初に同定され、その後LBAAグリホセート酸化還元酵素遺伝子プローブとのハイブリッド形成により仮定的なグリホセート酸化還元酵素遺伝子を含むことが示されている。この遺伝子は、3mMのグリホセートを含むM9培地上でE.coliHB101/pGP1−2(ボイヤー及びローランド−デュソア、1969;テイバー及びリチャードソン、1985)中のグリホセート耐性をスクリーニングすることにより、T7プロモーター中に最初にクローニングされた。グリホセート酸化還元酵素遺伝子の存在は、最初にLBAA遺伝子との正のハイブリッド形成シグナルにより、次いで、2.5KbBgl II断片上のその位置により同定された。このBgl II断片をpBlueSript中のBamII 部位中にクローニングされ(pMON17183)、IPTGの転化によりlacプロモーターから発現された。この実験において、53nmoles/分.mgの特異的活性を有するグリホセート酸化還元酵素が得られ、この方法による遺伝子の単離が確認された。以下の特徴は、これらのグリホセート酸化還元酵素遺伝子に通常見られる:遺伝子は、〜2.5KbBgl II断片、〜3.5PstI断片上に見られ(全長グリホセート酸化還元酵素遺伝子プローブを使用するサザンハイブリッド形成による)、遺伝子内に1のEcoRI部位を含み、この遺伝子はHindIII部位を含まない。下記の概略図は、これらの遺伝子のいくつかの共通の特徴を示すものである。 【0094】 【化1】
【0095】グリホセート酸化還元酵素遺伝子の高度の類似性は、新規のグリホセート酸化還元酵素遺伝子がクローニングされ得るその他の方法を示唆している。遺伝子の側部に位置する領域の明白な保存及び特定の制限部位の不在は、Bgl II、HindIII、PstI、BamHI、NdeIの制限部位またはその他の適当なクローニング部位を含む、側部に位置する領域へ一本鎖オリゴヌクレオチドプローブ並びにクローニングに適したグリホセート酸化還元酵素遺伝子断片を増幅するPCR(ポリメラーゼ鎖反応;PCRの完全な詳細及びその応用についてはエールリッヒ、1989参照)の使用を示唆している。野性型(LBAA単離物)グリホセート酸化還元酵素遺伝子の119bp上流(配列番号:11)及び遺伝子の〜290bp(配列番号:12)下流の側部に位置する配列を図2に示す。 【0096】PCR法を使用して、多数の起源に由来するグリホセート酸化還元酵素遺伝子が単離されている。グリホセート酸化還元酵素活性の存在は、Pseudomonas sp.株LBrから調製された染色体DNA由来のグリホセート酸化還元酵素遺伝子をクローニングすることにより(ジェイコブら、1988)、及びLBAAグリホセート酸化還元酵素遺伝子のN及びC末端に相同で下記の適当な制限クローニング部位を有するプライマーを使用して確認された:5-GAGAGACTGT CGACTCCGCG GGAGCATCAT ATG-3(配列番号13)と5-GAACGAATCC AAGCTTCTCA CGACCGCGTA AGTAC-3(配列番号14) これらのPCR反応に使用されたサイクルサームのパラメーターは下記の通りである:94℃で1分間変性;60℃で2分間アニール;72℃で3分間重合化;30サイクル、自動延長はなし、4℃のインキュベートに連結された。 【0097】生成される所期の〜1.3kbPCRが生成され、NdeI及びHindIII による消化の後、この断片は、コードされた酵素の発現のためにpMON2123中にクローニングされた。グリホセート酸化還元酵素活性を上記に記載のようにして測定し、グリホセートのKmは、上記に示されるLBAAから得られる酵素のそれと類似していた: グリホセート源 Km(グリホセート:mM) 酸化還元酵素遺伝子 Pseudomonas sp.LBr株 25【0098】グリホセートプロセス廃棄流処理装置から単離された細菌も、グリホセートをAMPAに変換させることができる。Pseudomonas株LBAA及びLBrは、2つのそのような例である。このような細菌は、これらの廃棄流処理装置から新たに単離することができる。 【0099】細菌の母集団を、マンヴィルR−635ケイソウ土ビーズを使用する固定床不動セルカラムから、100μg/mlのシクロヘキシミドを含むトリプトンソイ寒天(ディフコ製)上に置き、28℃でインキュベートすることによって単離した。カラムを、モンサント社のルーリング、MS、グリホセート製造プラントから得られる廃棄水流上で3月間作動させた。カラムは、50mg/mlのグリホセートとNH4ClとしてNH3を含んでいた。全有機炭素は300mg/mlであり、BOD(生物学的酸素要求量−「ソフト」の炭素有効性の測定)は30mg/mlよりも少なかった。この処理カラムについては、文献に記載されている(ヘイトカンプら、1990)。Agrobacterium sp.株T10であると同定されたこの母集団の優勢なメンバーの1つは、与えられる唯一の炭素源が10mMのグリホセートである最小ブロス(このブロスはDF培地と同様にして構成されているが、グルコース、グルコン酸塩及びクエン酸塩の代りにグリホセートを使用している)中でも成育することが見出された。染色体DNAは、この単離物から調製され、株LBrに対して上記したものと同一のプライマーを使用して同一のPCR法に付された。正しい寸法の断片が生成され、E.coli表現ベクター中にクローニングされた。グリホセート酸化還元酵素活性をアッセイし、グリホセートのKmもまた測定された: 遺伝子の起源 Km(グリホセート:mM) Agrobacterium sp. T10株 28【0100】グリホセートからAMPAの変換は、多くの異なる土壌について報告されており(復習のためにマリクら、1989を参照)、土壌のような混合環境試料から全DNAを抽出するために、多数の方法を利用することができ(ホーベンら、1988;ステファン及びアトラス、1988;ツアイ及びオルソン、1991)、分解性微生物を最初に単離する必要なしに、グリホセート酸化還元酵素遺伝子をクローニングする可能性を示している。もちろん、グリホセート利用能力またはE.coli上のグリホセート耐性の授与に基づく、グリホセート酸化還元酵素のクローニングについて記載された方法は、本明細書に記載のグリホセート酸化還元酵素について決定された相同性に依存せずに、その他のグリホセート酸化還元酵素遺伝子またはその他のグリホセート代謝遺伝子がクローニングされ得る反応図式を提供する。例えば1区画の土壌にグリホセートを繰り返し与えることによって、グリホセート分解に関して細菌を強化することもできる(クインら、1988、タルボットら、1984)。この強化工程を使用して、グリホセート酸化還元酵素遺伝子を土壌またはその他の環境から回収する容易性を高めることができる。 【0101】土壌細菌中のグリホセート酸化還元酵素遺伝子の存在の証明及びこのような遺伝子の単離の方法を以下説明する:適当な細菌の母集団を、炭素源としてグリホセート(10mM)を含む液体培地中(この培地は、ドヲルキン−フォスター培地と同様のものであるが、炭素源を省略し、P源としてPiを使用する)で成育することができる細菌を選択するために強化した。接種は土壌の採取(イリノイ州ジャージービルの最近収穫されたダイズ畑から得られた)により与えられ、母集団は28℃において上記の培地中で引続き培養することにより選択された(シクロヘキシムは真菌の成育を防止するために100μg/mlで含まれる)。L−寒天培地上で平板培養したところ、5のコロニータイプが同定された。染色体DNAがこれらの単離物のL−ブロス培養物2mlから調製され、グリホセート酸化還元酵素遺伝子の存在は、PCRスクリーニングを使用して証明された。プライマー、GCCGAGATGACCGTGGCCGAAAGC(配列番号:15)及びGGGAATGCCGGATGCTTCAACGGC(配列番号:16)を使用して、予測された寸法のDNA断片が単離物(S3と称される)の1つから染色体DNAとともに得られた。使用されたPCRの条件は下記の通りである:94℃で1分間;40℃で2分間;72℃で3分間;35サイクル。この方法で生成されたDNA断片をプローブとして使用して(放射標識後)、LBAADNAについて記載されたように構成されているコスミドバンクからS3グリホセート酸化還元酵素遺伝子候補物を単離し、その他のグリホセート酸化還元酵素遺伝子の単離を大いに促進させる。使用されるプライマーは、LBAAグリホセート酸化還元酵素遺伝子中の内部配列と相同である。使用されたPCR条件は、プライマーにおいてかなりの程度に不適当な組合せをし、その結果は、S3から得られるグリホセート酸化還元酵素遺伝子が、LBAA遺伝子のN及びC末端に対するプライマーを使用して連続的に単離されたその他のグリホセート酸化還元酵素遺伝子に近接に関連するものではないことを示唆している。 【0102】遺伝子の単離には種々の方法を利用することができる。これらの方法のいくつかは、単離を促進するように表現型スクリーンを設計する遺伝子の機能の知識に基づくものである。その他の方法は、部分的または完全な相同を有するプローブまたはプライマーの利用を認める少なくとも一部のDNA配列情報に基づくか、または遺伝子生成物を検出する抗体の使用に基づく。これらの選択可能物の全てをグリホセート酸化還元酵素遺伝子のクローニングに応用することができる。 【0103】グリホセート酸化還元酵素の動力学的性質の改良殺草剤の酵素不活性による操作された殺草剤耐性の従来の例は、グリホセート酸化還元酵素がグリホセートを代謝するよりもより高い効率で殺草剤に結合し代謝する能力を有する酵素を利用していた。グリホセート酸化還元酵素は、20〜30mMのグリホセートのKmを有し、その結果、グリホセートの分解の反応速度は、Kmを低下させるかVmaxを増加させることによってトランスジェニック植物中の最適効率で高められることができる。 【0104】適当な選択及び/またはスクリーニングと結合した無秩序の変異誘発技術は、多数の突然変異された遺伝子配列及び潜在的な変異体を生成することに成功している強力な手段である。同一の方法を使用して、改良されたグリホセート分解効率を有するグリホセート酸化還元酵素変異体を単離し同定することができる。使用することができる変異誘発技術は、興味のある遺伝子を含む細菌培養物またはその遺伝子を含む精製されたDNAの化学的変異誘発並びにヌクレオチドの新規な鎖への誤導入(エラー)を助けるような条件下での遺伝子の複製(またはその一部)を精製するために使用されるPCR方法を含む。このような条件の例は、Mn++の存在下でPCR法を実施することである。 【0105】変異誘発後の改良された変異体の適当な生体内スクリーニングは、E.coliでの改良されたグリホセート耐性に関するスクリーニング、またはMpu+株中のグリホセート上での高められた成育についてのスクリーニングを含むであろう。スクリーニングのために、グリホセート酸化還元酵素は、弱い細菌プロモーターを含むベクター及び/または低複製番号を有するレプリコン中へクローニングされる。異なるグリホセート酸化還元酵素構造物のグリホセート耐性表現型は、グリホセート濃度の範囲にわたって変化し、グリホセート酸化還元酵素発現のレベルと相関関係があることが判明している。例えば、未誘導条件下で、Plac−グリホセート酸化還元酵素ベクターは、PrecA−グリホセート酸化還元酵素ベクターよりもグリホセート酸化還元酵素をより少なく発現し、より低いグリホセート耐性を示す。変異誘発された遺伝子断片が、最も適当なベクター中にクローニングされ、得られたライブラリーをスクリーニングした。親グリホセート酸化還元酵素クローンを含む対照株の成育を阻害するグリホセート濃度で成育するその能力に関して、変異体を選択する。グリホセート酸化還元酵素活性は、E.coli上にグリホセートをAMPAに変換する能力を与え、適当なE.coli株中で、そのAMPAは、C−PリアーゼによるC−P結合の分裂の後にリン酸塩の源を与えることができる。適当なE.coli株は、B株またはK株のMpu+誘導体である。グリホセート酸化還元酵素遺伝子は、株E.coliJM101Mpu+(=GB993)中で唯一のリン源としてのグリホセート上での最小の成育を与える。グリホセート上の成育速度は、グリホセート酸化還元酵素発現レベルと相関関係があることも示されている。変異誘発されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子は、適当なベクター及びプレート上での異なる成育速度または唯一のリン源としてのグリホセートを含む培地中での培養によりスクリーニングされた変異体ライブラリー中にクローニングされた。対照株と比較してプレート上で速い成育を示すクローンは、その後成育曲線分析により再スクリーニングされた。 【0106】各選択/スクリーニングにおいて同定されているグリホセート酸化還元酵素変異体は、高レベル表現でベクター中にクローニングされ、グリホセートのKm及びVmax値を測定する酵素分析に付された。最良のグリホセート酸化還元酵素変異体は完全な動力学的特性化のために精製される。野性型の酵素値よりも低いKm値及び同等以上のVmax値により同定されているグリホセート酸化還元酵素の変異体が、核酸配列決定により分析され、変異が決定される。変種の単離における目的は、グリホセート酸化還元酵素触媒されたグリホセート減成に対するKcat/Km率を高めることにある。 【0107】このような改良を伴う変異体が単離された。使用された変異誘発方法は、Mn++により弱められたPCR方法であり、鋳型は、合成グリホセート酸化還元酵素を含む線状化されたグリホセート酸化還元酵素プラスミド(配列番号:8)であった。使用されるオリゴヌクレオチドプライマーは、ベクター中の領域に相同であり、グリホセート酸化還元酵素遺伝子の側部に位置する。 【0108】使用されるPCR条件は下記の通りである:94℃で1分間、55℃で2分間及び72℃で3分間、35サイクル。dCTP+dGTP+TTP対dATPの5:1の割合を用いた。反応試薬は、125、250、375または500μMのMgCl2を含んでいた。反応後、増幅された生成物を、弱いE.coliプロモーターを含むベクター中に再クローニングした。このベクターは、araBADプロモーター及び適当なクローニング部位を含むpBR327誘導体である。このクローニング工程から得られた100のコロニーをその後、改良されたグリホセート耐性について、並びにグリホセート及びPiまたはグリホセートのみをそれぞれ含むMOPS最小培地からなる培地中の利用表現型について、E.coliGB993中でスクリーニングした。成育速度を96時間にわたってA550を測定することにより決定した。3つのクローンが、これらのスクリーンにおいてより速い成育速度を示すものとして同定された。これらの形質転換体は、1.5〜2.0倍速い利用表現型を有していた。グリホセート酸化還元酵素遺伝子は、発現ベクター部分に再クローニングされ、この表現型は変化した。全動力学的分析は、粗E.coli溶解物中で実施した。仮定のグリホセート酸化還元酵素変異体タンパク質は、NcoI/HindIII変異体グリホセート酸化還元酵素遺伝子をPrecA−遺伝子10L発現ベクター中にサブクローニングした後に、過発現された。PrecA−遺伝子10L中の過発現のために、前記ベクターを含むGB993細胞は、50μg/mlナリジキシン酸を含むM9最小倍中へクレット=110〜120で導入され、激しく振盪させながら37℃において2.5時間成育させた。細胞を4000gにおいて5分間4℃において遠心分離することにより採取し、100mMトリス−HCl、pH7.1、1mMEDTA、35mMKCl、20%グリセロール及び1mMベンズアミジン中で、3ml/g細胞ペレットの濃度で再懸濁した。溶解物は、1000psiのフレンチプレス中で細胞を2回破断することにより調製した。不溶性の破片を12000gで15分間4℃において遠心分離することにより除去し、上清をPD−10カラムを通すことにより脱塩した(セファデックスG−25、ファルマシア)。空隙率画分を動力学的分析のための酵素源として用いた。タンパク質濃度をバイオラッドのタンパク質色素結合アッセイを使用して測定した。時間及び酵素濃度の推移を実施して直線範囲を測定した。酵素アッセイを下記のようにして実施した:100μl反応試薬中の溶解物及びグリホセート酸化還元酵素混合物(最終濃度=0.1MMOPS、0.01Mトリシン、pH7.4、0.01mMFAD、10mM MgCl2)を、グリホセートの添加の前に、2分間30℃においてプレインキュベーションした(NaOHによりpH7.0に調整された、水中調製の分析等級のストック)。10分間の時間が、10μg溶解物を使用する酵素アッセイに最適の時間であると決定された。振盪を伴う30℃における10分間の後、0.25mlのジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)試薬(0.5MHCl中0.5mg/ml)を添加して、さらに5分間30℃において振盪しながら、反応を進行させた。次いで、1.5MNaOH溶液(400μl)をアッセイ混合物に添加し、反応を30℃において振盪しながら5分間続けた。酵素活性を、グリオキシレートの標準に対するA520を測定することにより、生成されたグリオキシレート−DNPH付加物の量から測定した。酵素アッセイを、仮定のグリホセート酸化還元酵素変異体の少なくとも2つの異なる単一コロニー単離物において2回行う。Km及びVmaxを決定するために、酵素アッセイを、グリホセート濃度の(0.2〜2.0)×Km範囲上で行った。Km及びVmaxを、ラインウィーバーバーク、イーディー−ホフスティー及び双曲線形動力学的プロットから決定した。Vmaxは、下記のイムノブロット分析により溶解物中の免疫反応グリホセート酸化還元酵素タンパク質の量を測定した後に評価された。イムノブロット分析は、SDS−PAGE並びに0.1%SDS及び25%メタノールを含む25mMトリス−HCl、192mMグリシン中のホーファートランスファー装置中での、500mAにおける1〜2時間のタンパク質のゲルからニトロセルロースへの移送の後に実施した。移送の後、ニトロセルロースは、少なくとも30分間振盪しながら室温において、2%のウシ血清アルブミンを含む50mMトリス−HCl、pH7.5、0.9%NaCl、0.01%Tween 20、0.02%NaN3とともに、インキュベーションした。 【0109】ブロッキングの後、ヤギ抗グリホセート酸化還元酵素抗血清の1:25,000希釈を含む同一の緩衝液を添加し、フィルターを室温において45分間振盪させた。第一のグリホセート酸化還元酵素抗体とともにインキュベーションした後、フィルターを抗体なしの緩衝液中で、45分洗浄した;ラビット抗ヤギアルカリホスファターゼ−接合された第二抗体(ピアス製)の1:5000希釈を含む緩衝液を添加し、フィルターを振盪しながら室温において45分間インキュベーションした。NBT及びBCIP(プロメガ)を添加して発色させる前に、フィルターを抗体を含まない緩衝液中で30分間洗浄した。免疫反応性グリホセート酸化還元酵素タンパク質もニトロセルロース上で溶解物をドットブロットすることにより定量し、次いで125I−タンパク質Gを検出のために使用すること以外は上記と同様にフィルターを処理した。溶解物中のグリホセート酸化還元酵素タンパク質の量は、ドットを数えて、放射能をグリホセート酸化還元酵素タンパク質標準と比較することにより決定される。1の変異体、v.247は、25mMグリホセートにおいてグリホセート酸化還元酵素の3〜4倍高い比活性を示し、イムノブロット分析により、それが高められたグリホセート酸化還元酵素タンパク質レベルを原因とするものではないことが示された。次に続くアッセイは、この変異体が、野性型のグリホセート酸化還元酵素よりもグリホセートの10倍低いKmを有していることを示した。類似の方法により、IDAのKmを測定し、そのデータを下記に示す。 【0110】 【表5】
【0111】v.247から得られたグリホセート酸化還元酵素遺伝子は配列決定され(配列番号:17)、5つのヌクレオチド変化が見られた。これらの変化を、それらがコドンに関連するように以下に示す:GCTからGCC(コドン43)、アミノ酸変化なし;AGCからGGC(コドン84)、SerからGly;AAGからAGG(コドン153)、LysからArg;CACからCGC(コドン334)、HisからArg及びCCAからCCG(コドン362)、アミノ酸変化なし。v.247由来のグリホセート酸化還元酵素遺伝子のアミノ酸配列を配列番号:18に示す。これらの異なるアミノ酸変化の重要性を、最初に変化した領域を野性型のグリホセート酸化還元酵素中に再クローニングし、グリホセート酸化還元酵素活性及び動力学への影響を測定することにより決定した。これらは、NcoI−NheI断片(コドン84を含む)、NheI−ApaLI断片(コドン153を含む)及びApaLI−HindIII断片(コドン334を含む)を別個に、野性型遺伝子中に再クローニングすることによって行われた。次いでこれらのグリホセート酸化還元酵素遺伝子を後発現させ、動力学的分析を実施した。得られたデータを下記に示すが、ApaLI−HindIII断片(コドン334を含む)において生じた変化は、単に酵素中の変化の原因となることを示している。 【0112】 【表6】
【0113】この結果は、コドン334におけるHisからArgへの変化を繰り返し、部位特異的変異誘発によりこの残基においてその他の特異的変化を導入することによって確認され、延長された。使用されたプライマーを以下に示す。 【0114】 【表7】
(これらの配列は、実際に使用されるものに対してアンチセンスである。)これらの変化の存在は、変異誘発されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子の配列決定により確認され、発現されたグリホセート酸化還元酵素の動力学的分析を行った。データを以下に示すが、多数の置換がこの位置において可能であり、それが変化した動力学的性質を有する酵素を得る結果となることを示している。 【0115】 【表8】
【0116】付加的な変異誘発を実施して、His334残基をその他のアミノ酸に変化させた。それを行うプライマー及び新しいコドンを以下に示す: Trp−CTCTACACTTGGGCTCGTAAGCTTCTTCCAGC(配列番号:23); Ile−CTCTACACTATCGCTCGTAAGCTTCTTCCAGC(配列番号:24); Leu−CTCTACACTCTGGCTCGTAAGCTTCTTCCAC(配列番号:25); Glu−CTCTACACTGAAGCTCGTAAGCTTCTTCCAGC(配列番号:26) (これらの配列は、実際に使用されているものに対してアンチセンスである;これらのプライマーは、母集団から変異誘発された子孫の同定を促進する「静かな」HindIIIを添加する。)GLU334変異体は、実質的なグリホセート酸化還元酵素活性を保持し、一方TRP334、ILE334及びLEU334変異体は、活性を保持する割合が非常に低い。 【0117】第一世代の変異体から、最も高いKcat/Km率を有するものが、第二回目の変異誘発に付され、その後次のスクリーニング及び分析に付される。第一世代の変異体において同定された単一の点変異を結合することにより第二世代のグリホセート酸化還元酵素変異体を構成するために、代替的な方法を使用することができる。 【0118】植物形質転換本発明の実施によりグリホセート耐性を有することができる植物は、これらに限定されないが、ダイズ、ワタ、コーン、キャノーラ、脂肪種子ナタネ、アマ、テンサイ、ヒマワリ、ジャガイモ、タバコ、トマト、小麦、コメ、アルファルファ、レタス、リンゴ、ポプラ及びマツを含む。 【0119】本発明の二本鎖DNA分子(「キメラ遺伝子」)を、いずれかの適当な方法により植物のゲノム中に挿入することができる。適当な植物形質転換ベクターは、Agrobacterium tumefaciensのTiプラスミドから誘導されるもの、並びに例えば、ヘレラ−エストレラ(1983)、ビーバン(1984)、リー(1985)及びEPO公開120,516(シルペルートら)に記載されたものを含む。AgrobacteriumのTiまたは根−誘導(Ri)プラスミドから誘導される植物形質転換ベクターに加えて、代替的な方法を使用して、本発明のDNA構造物を植物細胞中に挿入することができる。このような方法は、例えば、リポソーム、エレクトロポレーション、遊離DNAの取込みを増加する薬品、微小投影衝撃を介する遊離DNAの輸送及びウィルスまたは花粉を使用する形質転換の利用を含む。 【0120】pMON979植物形質転換/発現ベクターは、pMON886中のネオマイシンホスホトランスフェラーゼタイプII(KAN)遺伝子を、細菌ゲンタマイシン−3−N−アセチルトランスフェラーゼタイプII(AAC(3)−III)遺伝子と取り替えることにより、pMON886(下記に説明する)から誘導された(ヘイフォルトら、1988)。キメラP−35S/AA(3)−III/NOS3′遺伝子は、ゲンタマイシン耐性をコードし、それにより形質転換された植物細胞を選択することとなる。pMON979はまた、高められたCaMV35Sプロモーター(ケイら、1987)、いくつかの独特な制限部位及びNOS3′末端(P−En−CaMV35S/NOS3′)からなる0.95kbの発現カセットを含む。pMON979DNA部分の残りは、pMON886と全く同じである。 【0121】プラスミドpMON886は、DNAの下記部分から成る。第一は、細菌スペクチノマイシン/ストレプトマイシン耐性(Spc/Str)をコードするトランスポゾンTn7から単離される0.93kbAvaIから操作された−EcoRV断片であり、それはE.coli及びAgrobacterium tumefaciens中の選択のための決定基である。これは、形質転換された植物細胞を選択するキメラカナマイシン耐性をコードするDNAの1.61kb断片に連結される。キメラ遺伝子(P−35S/KAN/NOS3′)は、カリフラワーモザイクウィルス(CaMV)35Sプロモーター、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼタイプII(KAN)遺伝子及びノパリンシンターゼ遺伝子の3′−非翻訳化領域から成る(フレイリーら、1983)。次の部分は、RK2プラスミド由来の複製起源を含む0.75kbori Vである。これは、E.coli中の維持のための複製起源を与え、Agrobacterium tumefaciens 細胞への抱合的転移のためのbom部位を与えるpBR322の3.1kbSalIからPvuI部分(ori 322)に連結される。次の部分は、ノパリン型DNA右端を担持するpTi37由来の0.36kbPvuIからBclIである(フレイリーら、1985)。 【0122】pMON981プラスミドは、下記のDNA断片を含んでいる:細菌スペクチノマイシン/ストレプトマイシン耐性[Spc/Str;E.coli及びAgrobacterium tumefaciens中の選択のための決定基(フリングら、1985)]をコードするトランスポゾンTn7から単離された0.93kbの断片;0.35kbカリフラワーマザイクウィルス35Sプロモーター(P−35S)(オーデルら、1985)、0.83kbネオマイシンホスホトランスフェラーゼタイプII遺伝子(KAN)及びノパリンシンターゼ遺伝子の0.26kb3′−非翻訳化領域(NOS3′)(フレイリーら、1983)を含む、形質転換された組織を選択するように植物発現のために操作されたキメラカナマイシン耐性遺伝子;RK2プラスミド由来の複製の0.75kb起源(ori V)(スタルカーら、1981);E.coli中の維持のための複製起源(ori−322)及びAgrobacterium tumefaciens細胞中への抱合的転移のためのbom部位を提供するpBR322の3.1kbのSalIからPvuI部分並びにノパリン型T−DNA右端領域を含むpTi37プラスミド由来の0.36kbのPvuIからBclI断片(フレイリーら、1985)。発現カセットは、ゴマノハグサモザイクウィルスの0.6kb35Sプロモーター(P−FMV)(ゴウダら、1989)及びマメrbcS−E9遺伝子の0.7kb3′非翻訳化領域(E93′)(コルッチラク、1984及びモレリら、1985)から成る。FMV35Sプロモーター(図1)を含む0.6kbSspI断片を操作して、適当なクローニング部位を転写開始部位の下流に配置した。植物ベクターを、ABIAgrobacterium株中に起動させた。ABI株は、脱武装のTiプラスミドpTiC58を担持するA208Agrobacterium tumefaciens(pMP90RK)である(コンク及びシェル、1986)。Tiプラスミドは、T−DNA植物ホルモン遺伝子を担持せず、従って株はクラウンゴール病を発病することができない。植物ベクターのABIへの交配は、ヘルパープラスミドpRK2013を使用する三親抱合系により行った(ディッタら、1980)。植物組織をABI::植物ベクター抱合物とともにインキュベートしたら、そのベクターは、脱武装のpTiプラスミドによりコードされるvir機能により植物細胞へ転移される。ベクターは、T−DNA右端領域において開放し、全植物ベクター配列は、宿主植物染色体中に挿入されることができる。pTiC58Tiプラスミドは、植物細胞へ転移されないが、Agrobacterium中に残る。 【0123】植物再生グリホセート酸化還元酵素活性の適当な生成が形質転換された細胞(またはプロトプラスト)中で行われた場合は、細胞(またはプロトプラスト)は全植物体中に再生される。再生工程のための方法論の選択は臨界的ではなく、Leguminosae(アルファルファ、ダイズ、クローバー等)、Umbelliferae(ニンジン、セロリー、アメリカボーフー)、Cruciferae(キャベツ、ラディッシュ、脂肪種子等)、Cucurbitaceae(メロン及びキュウリ)、 Gramineae(コムギ、コメ、コーン等)、Solanaceae(ジャガイモ、タバコ、トマト、ペッパー)及びその他の花作物から選ばれる宿主に対して適当な手順を利用することができる。例えば、アミラート、1984;シマモト、1989;フロム、1990;バジル、1990参照。 【0124】下記の実施例は、本発明の実施をさらに詳しく説明するためのものであり、いかなる場合にも本発明の範囲を限定するものであると解釈してはならない。当業者は、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、種々の変更、省略等を本明細書中に記載されている方法及び遺伝子に対して行い得ることを理解するであろう。 【0125】本発明の、配列番号:5のアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去され若しくは1以上の他のアミノ酸により置換され又は配列番号:5のアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有する変異体は、それをコードする遺伝子の位置特異的変異などにより得られるものであって、グリホセート酸化還元酵素活性を有するものである。 【0126】本発明のアレル変異体は、対立遺伝子座に変異を有する遺伝子によりコードされているアミノ酸配列を有し、グリホセート酸化還元酵素活性を有する蛋白質である。 【0127】 【実施例】形質転換された植物中のグリホセート酸化還元酵素の発現、活性及び発現型グリホセート酸化還元酵素の形質転換、発現及び活性並びに、Nicotiana tabacum cv.「Samsun」及び/またはBrassicanapus cv.中に導入されるグリホセート酸化還元酵素遺伝子による植物へ与えられるグリホセート酸化還元酵素遺伝子。ベクターpMON17073、pMON17032、pMON17065、pMON17066、pMON17138及びpMON17164を使用するウェスターが下記の具体的実施例中に開示されている。En−CaMV35Sプロモーターのコントロールの下での操作されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子(配列番号:6)の発現についてのタバコにおける最初のデータは(例えば表VIII及びIX中のpMON17073上のデータ参照)、グリホセート酸化還元酵素の低レベルの発現を示している。この遺伝子の転写は3−4植物の場合、ノーザン及びS1分析で確認したが、グリホセート酸化還元酵素タンパク質を検出することはできなかった(アッセイが〜0.01%表現レベルである検出限界)。0.4lb/acre(約0.448kg/ha)グリホセートにより噴霧した後のRo植物の分析は、低い耐性レベルのみを示した。FMVプロモーターを使用した場合及びグリホセート酸化還元酵素遺伝子に対してCTP融合物を使用した場合と同様に、遺伝子配列の修飾(本明細書に記載のものと同じ)は、タバコの改良された発現を得る結果となった。これらの理由により、示されたデータの大部分は、これらの改良されたグリホセート酸化還元酵素構造物を含むベクターを使用して誘導されるトランスジェニック植物から得られる。修飾されたグリホセート酸化還元酵素ベクターpMON17032を使用する1組の実験を実施例1に記載し、操作されたグリホセート酸化還元酵素、合成グリホセート酸化還元酵素及びCTP1−合成グリホセート酸化還元酵素の考察を実施例2に示す。キャノーラにおけるグリホセート酸化還元酵素の形質転換及び発現を実施例3に記載する。 【0128】実施例1タバコ葉ディスク形質転換方法は、約1月齢の健常な葉組織を使用する。10%クロロックス及び表面活性剤による15〜20分間の表面滅菌の後、この葉を滅菌水中で3回すすいだ。滅菌紙パンチを使用して、葉ディスクに穴を開け、1日間の前培養のためにMS104培地上にさかさまにして置いた(MS塩、4.3g/l、シュクロース30g/l、B5ビタミン500X2ml/l、NAA0.1mg/l及びBA1.0mg/l)。そのディスクに、1/5に希釈された(即ち約0.6OD)対照ベクターを含む脱武装されたAgrobacterium ABIの一晩の培養物を植付けた。この植付けは、そのディスクを培養物とともに遠心分離管に入れることによって行った。30〜60秒後に、液体を排出し、このディスクを滅菌濾紙の間で吸収させた。その後このディスクをフィルターディスクとともにMS104フィーダープレート上に逆さまにして置いて、共培養した。 【0129】共培養の2〜3日後に、このディスクを、逆さまのまま、MS104培地を有する選択プレートに移した。2〜3週間後、カルスが生成され、個々の塊が葉ディスクから分離した。若枝が茎から区別がつくように十分大きくなったときに、その若枝をカルスから清潔な状態で切断した。この若枝を選択により、ホルモン無しの根付け培地上(MSO:MS塩4.3g/l、シュクロース30g/l及びB5ビタミン500X2ml)に置いた。根が1〜2週間内に形成された。滅菌状態のままで、いずれかの葉カルスアッセイを、根付いた若枝上で行うことが好ましい。根付いた若枝を土壌中に入れ、高湿度環境に保った(例えば、プラスチック容器または袋)。この若枝を環境湿度条件に徐々にさらしながら、強化した。 【0130】45カナマイシン耐性pMON17032タバコ系の全体を調査した(表V)。 【0131】 【表9】
【0132】植物組織培養培地上の葉の再カルス形成は、少なくとも11のこれらの系の低レベルのグリホセート耐性を示す(+/−表現型で評価した)。少なくとも24のこれらの系が、0.5〜2ng/抽出可能なタンパク質50μgの範囲でグリホセート酸化還元酵素の検出可能なレベルを発現した。葉再カルス形成アッセイにおいて示されたグリホセート耐性及び高いグリホセート酸化還元酵素発現レベルは、修飾されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子を生成するために配列をコードするグリホセート酸化還元酵素に行われる変化(配列番号:7)が植物中で発現されるこの遺伝子の能力に著しい影響を与えることを示した。これと同じ効果は、その後強力な植物プロモーターを使用して、優れた3′ポリアデニル化シグナル配列を使用して、リボソーム充填及び翻訳開始のための開始コドンの回りの配列を最適化して操作されたグリホセート酸化還元酵素遺伝子(配列番号:6)を発現することにより、またはこれらの若しくはその他の発現、調節配列または因子の組合せにより達成されることができる。最も高いグリホセート酸化還元酵素発現レベルを有するものを含む、多数のこれらの系のR1子孫(#18854及び18848)に、0.4及び1.0lb/acreの速度でグリホセートを噴霧し(各々、0.448及び1.12kg/ha)、成長に関する動作を4週間の間評価した(表VI)。 【0133】 【表10】
【0134】特に、最も高いレベルのグリホセート酸化還元酵素を発現する植物についての初期の遅延の後、これらの系は、両噴霧速度における植物グリホセート耐性を示した(時間とともに改良された)。グリホセート酸化還元酵素酵素活性を2つのpMON17032系(#18858及び18881)について測定した。葉の組織(1g)を採取し、液体N2中で凍結し、抽出前に−80℃で保存した。抽出のために、葉組織を液体N2とともに乳鉢及び乳棒中により微粉砕した。粉砕化された葉組織に、1mlの抽出緩衝液(100mMトリスCl、pH7.4、1mMDNA、20%グリセロール、35mMMKCl、1mMベンズアミジンHCl、5mMNaアスコルビン酸塩、5mMジチオトレイトール及び1mg/mlウシ血清アルブミン、4℃)を添加し、試料をさらに1分間粉砕した。得られた混合物を5分間遠心分離し(高速、エッペンドルフ)、得られた上清を飽和硫酸アンモニウム溶液により処理して、70%の最終飽和液を得た(2.33ml飽和溶液/ml抽出)。沈殿されたタンパク質を上記のように遠心分離により集め、ペレットを抽出緩衝液0.4ml中に再懸濁した。再び遠心分離して、粒子状物質を除去した後、試料を1mlのシリンジ中に含まれるセファデックスG50を使用して脱塩し、ペネフスキー(1976)の方法により抽出緩衝液を使用して平衡に達した。脱塩された植物抽出を氷状に保存し、タンパク質濃度をブラドフォードの方法(1976)により測定した。グリホセート酸化還元酵素反応は、0mMMgCl2、0.01mMフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD、シグマ社)及び1mMユビキノンQ0(シグマ社)を含む0.1MOPS/0.01トリシン緩衝液、pH7.4のアッセイ混合物中で、60分間30℃で2回行った。植物抽出物(75μl)を前記アッセイ混合物中で2分間前インキュベーションし、イミノ二酢酸(IDA、20μl)基質を添加して最終濃度を50mMとすることにより反応を開始した(全アッセイ容積は0.2mlであった)。反応体を急冷し、下記に記載の方法で誘導化した。IDA及び植物抽出物を省略する対照反応をも実施した。グリオキシレート検出を、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(2,4−DNPH)誘導化及び逆相高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用して、クレシらの方法(1982)の変形例を使用して実施した。グリホセート酸化還元酵素反応体(0.2ml)を、DNPH試薬(0.5MHCl中の0.5mg/ml DNPH(アルドリッチ))0.25mlとともに急冷し、5分間25℃で誘導化させた。次いでこの試料を酢酸エチルにより抽出し(2×0.3ml)、合一した酢酸エチル抽出物を10%Na2CO3相を酢酸エチル(0.2ml)により1度洗浄し、ウェイターズのWISPHPLC自動インジェクターを経由して、ウェイターズの990フォトダイオードアレイUV/VISHPLC検出器を備えたLKBGTi二元HPLCシステムを使用するベックマンウルトラスフィアC18IPHPLCカラム(5μ、4.6mm×25cm)上で、このNa2CO3相を注入した(100μl)。イソクラチック可動相は、5mMテトラブチルアンモニウムフォスフェート(ピエール)を含むメタノール−水−酢酸(60:38.5:1.5)であった。DNPH−グリオキシレートピーク(保持時間=6.7分間)を365nmで検出し、全く同じ方法で誘導されたグリオキシレート標準(シグマ社、0.2ml中20μM)と比較した。 【0135】 【表11】
【0136】実施例2一連の形質転換されたタバコ系を「イソジェニック」グリホセート酸化還元酵素べクターpMON17032(操作されたグリホセート酸化還元酵素)(配列番号:6)、pMON17065(合成グリホセート酸化還元酵素)(配列番号:8)及びpMON17066(CTP1−合成グリホセート酸化還元酵素)を使用して誘導した。これらの多数の系のウェスタン分析(下記表VII参照)により、操作されたグリホセート酸化還元酵素植物は、50μgの植物タンパク質当り〜0.5ngのグリホセート酸化還元酵素を発現し、合成グリホセート酸化還元酵素は、50μg当り〜0.5から2ngのレベルで発現し、CTP1−合成グリホセート酸化還元酵素植物は50μg当り〜2から20ngのレベルで発現することが判明した。 【0137】 【表12】
【0138】操作された若しくは合成グリホセート酸化還元酵素またはCTP1−合成グリホセート酸化還元酵素を発現する多数の第一形質転換体Ro系を、0.4lb/acreのグリホセートを噴霧し(0.4448kg/ha)、上記のように評価した。 【0139】 【表13】
【0140】グリホセート酸化還元酵素による殺草剤の誘導体AMPA及びグリオキシレートへの代謝を経る、時間の経過により解消されるいくつかの即時性グリホセート速度が存在するので、合成グリホセート酸化還元酵素系は、修飾グリホセート酸化還元酵素について注目される反応と類似の反応を示した。グリホセートの標的(EPSPシンターゼ)は、葉緑体内に存在しているので、グリホセート酸化還元酵素の活性は、それが葉緑体に達する前に殺草剤を除去することによって、この細胞小器官内のグリホセート濃度を減少しなければならない。CTP1−合成グリホセート酸化還元酵素植物は、これらの植物は処理された割合では、即時性グリホセート効果を仮に示すとしても多くを示さないので、優れたグリホセート耐性を示した。一般的に、処理された耐性植物は、通常の成育、開花及び繁殖性をも示した。 【0141】CTP1−合成グリホセート殺草剤植物は、その他のグリホセート酸化還元酵素構造物に対して示されるよりも著しく高レベルのグリホセート酸化還元酵素発現を示した。この増加したグリホセート酸化還元酵素レベルは、融合物の翻訳の促進または、葉緑体内のグリホセート酸化還元酵素の封鎖によるものであり、長いタンパク質半減期を与える。高濃度のグリホセート酸化還元酵素及び/またはその葉緑体中での存在により、葉緑体中のグリホセートの迅速な無毒化により高レベルのグリホセート耐性が与えられる。葉緑体中のグリホセート酸化還元酵素の存在は確認されている。グリホセート酸化還元酵素についてウェスタンの正であることが示されている4つの植物のそれぞれから得られた5つの葉(#22844、22854、22886、22887)を、高速度で3×3秒間、0.9LGR+緩衝液(バートレットら、1982)中のウェアリングブレンダーにおいて均質化した。このホモジネートを4層のミラクロスを介して濾過し、GS−3ローター中で6000rpmにおいて遠心分離した。得られたペレットをGR+緩衝液合計4m中に再懸濁し、40/80%パーコール段階勾配の頂部上におき、9,500rpmで10分間回転させた。この完全な葉緑体(下方のバンド)をGR−緩衝液(バートレットら、1982)により1回洗浄し、遠心分離した(6,000rpmまで、破壊を伴う)。次いでこれらを50mMHepes、pH7.7、330mMソルビトール300μl中に再懸濁し、超音波処理により氷上に溶解させた(小プローブ、30%−3ミクロチップ設定×10秒)。破片をペレット化し、上清を50mM、pH7.5中のセファデックスG50カラムを通過させた。可溶性タンパク質濃度は2.4mg/mlであった。酵素アッセイを基質として50mMIDA及び50mMグリホセートの両者を使用して上記のように行ったが(30分間アッセイ)、1mMのユビキノンは添加しなかった。 【0142】 【表14】
【0143】実施例3キャノーラの多数の形質転換された系は、ベクターpMON17138(CTP1−合成グリホセート酸化還元酵素)及びpMON17164(CTP2−合成グリホセート酸化還元酵素)を使用して、下記の方法で誘導されている。 【0144】植物材料Brassica napus cv Westarの苗がメトロミックス350を含む2インチ(〜5cm)のポット中で活着した。これらは、24℃の成育室内で、16/8時間の光周期で、400μEm−2秒−1の光強度(HID灯)として成育させた。これらに、「Peters20−10−10General Purpose Special」の肥料を与えた。21/2週間後に、これらを6インチ(〜15cm)のポットに移し、成育室内で15/10℃の昼/夜温度において、16/8時間の光周期、800μEm−2秒−1の光強度(HID灯)により成育させた。これらに、「Peters15−30−15Hi−Phos Special」の肥料を与えた。 【0145】形質転換/選択/再生薹立ち前または薹立ち中であって開花前に、植物から得られた4つの末端の節間を取除き、70%v/vエタノール中で1分間、2%w/v次亜鉛素酸ナトリウムで20分間表面滅菌し、滅菌脱イオン水で3回すすいだ。付着した葉を有する茎を、滅菌前に湿潤プラスチックバッグ中に〜72時間冷蔵することができた。6〜7の茎部分を基底末端の方向を維持して、Redco Vegetable Slicer200により5mmのディスクに切断した。 【0146】Agrobacteriumは、50mg/lカナマイシン、24mg/lクロラムフェニコール及び100mg/lスペクチノマイシンを含むルリアブロス2mls中で、24℃において回転装置を用いて一晩成育させた。1:10希釈を、約9×108細胞/mlを与えるMS(ムラシゲ及びスクーグ)培地中で行った。これを660muにおける光学濃度の示度により確認した。この茎ディスク(外植体)に、Agrobacterium 1.0mlを植え付け、過剰部分をその外植体から吸引除去した。 【0147】この外植体を、1/10X標準MS塩、B5ビタミン、3%シュクロース、0.8%寒天、pH5.7、1.0mg/l6−ベンジルアデニン(BA)を含むペトリプレート中に基底側部を下にして置いた。このプレートに、MS塩、B5ビタミン、3%シュクロース、pH5.7、4.0mg/lp−クロロフェノキシ酢酸、0.005mg/lキネチンを含む培地1.5mを層状に積み重ね、滅菌濾紙でカバーした。 【0148】2〜3日の共培養の後、この外植体を、MS塩、B5ビタミン、3%シュクロース、0.8%寒天、pH5.7、1mg/lBA、500mg/lカルベニシリン、50mg/lセフォタキシム、選択により200mg/lカナマイシンまたは175mg/lゲンタマイシンを含む深皿ペトリプレートに移した。7つの外植体を各プレート上に置いた。3週間後に、1のプレート当り5つの外植体として、新鮮な培地へ移した。外植体を連続的光を与えながら(青白色)、成育室内で25℃において培養した。 【0149】発現アッセイ3週間後、若枝を外植体から摘み取った。葉再カルス形成アッセイを開始してRo若枝の修飾を確認した。葉組織の3つの小片を、MS塩、B5ビタミン、3%シュクロース、0.8%寒天、pH5.7、5.0mg/lBA、0.5mg/lナフタレン酢酸(NAA)、500mg/lカルベニシリン、50mg/lセフォタキシム及び200mg/lカナマイシン若しくはゲンタマイシンまたは0.5mMグリホセートを含む再カルス形成培地上に置いた。この葉アッセイを外植体の培養と同じ条件下で成育室中でインキュベートした。3週間後に、葉カルス形成アッセイを、殺草剤耐性(カルスまたは緑葉組織)または感受性(漂白)の評価を行った。 【0150】移植摘み取りの時に、若枝の茎をRootoneRに浸し、メトロ−ミックス350を含む2インチ(〜5cm)のポット中に置き、さらに閉鎖された湿潤性の環境のもとに置いた。これらを、24℃の成育室内に置き、16/8時間の光周期で400μEm−1秒−2(HID灯)を使用して、約3週間の間徐々に強化した。RO植物から採取した種は、R1植物を生じさせるR1種子である。RO植物のグリホセート耐性を評価するために、この子孫を評価した。RO植物は各挿入位置においてヘミ接合であると考えられるので、自家受粉すると、R1における最大の遺伝子型分離が得られる。各挿入物は結合の不在下で、優勢な対立遺伝子であり、ただ1つのヘミ接合の挿入物が耐性表現に要求されるので、1の挿入物は、3:1、2の挿入物、15:1、3つの挿入物63:1等に分離する。従って、比較的少ないR1植物で、成長して少なくとも1の耐性発現型が得られる。RO植物由来の種子を採取し、脱穀し、次いでグリホセート噴霧試験において植える前に乾燥させた。種々の技術を使用して、R1噴霧評価のためにその植物を成育させている。試験は、グリーンハウス及び成育室の両方において行う。2つの植付けシステムを使用する;32または36の細胞を含む〜10cmのポットまたは植物皿。植付けのために使用される土壌は、メトロ350及び3タイプの徐放性肥料供給器または植物メトロ350である。潅水は、グリーンハウスの頭上かまたは成育室の地下潅水である。キャノーラにとって適当な温度管理を維持した。16時間の光周期を維持した。開花が始まったら、植物を種子生成のために〜15cmのポットに移植する。 【0151】噴霧「バッチ」は、同じ日に全て噴霧された数組のR1の子孫からなる。いくつかのバッチは、R1植物以外の評価を含む。各バッチはまた、推定的に形質転換された特定のバッチにおいて遺伝子型を示す噴霧された及び未噴霧の非トランスジェニック遺伝子型を含んでいる。また、バッチ中には、いくらかの耐性を有するものとして以前に同定された1またはそれ以上の非分離形質転換された遺伝子型が含まれている。 【0152】各Ro子孫に由来する26の植物は、噴霧されておらず、グリホセート耐性を比較し測定し、またグリホセートによっては誘導されないいずれかの変異性を評価するための対照として奉仕する。通常、植付けから10〜20日でその他の植物が2〜4の葉段階に達した時に、グリホセートを、研究の目的に応じて0.28〜1.12kg/haの割合で適用する。低容量を使用する少量散布技術が採用されている。実験室トラック噴霧器は、畑における条件と等しい割合を散布するように計算されている。0〜10の指標を使用して、植物耐性について噴霧された植物を評価する。この指標は、同じRo植物に由来の未噴霧植物との比較である。0は死であり、10は未噴霧の植物と可視的な相違がない場合を示す。0〜10の間の数字が高いほど、未噴霧の植物と比較して損害が少ないことが示される。処理の後(DAT)7、14及び28日後又は、薹立ちまで、植物を評価し、1つの系にRo植物属内の未噴霧の植物に対する平均指標が与えられる。 【0153】6の整数を使用して、グリホセートから受ける再生の損害の程度を質的に記述する。 【0154】 0:花のつぼみが発育しない2:花のつぼみは存在するが開花前に発育不全となる4:花は開花するが葯がない、または葯が花粉を押し出すことができない6:実のならない葯8:部分的に実のならない葯10:完全に繁殖した花花構造の発育の程度に応じて、開花の開始時または少し後に、この指標を使用して植物を評価した。 【0155】下記表X及びXIは、pMON17138(0.56kg/haの割合で噴霧された)及びpMON17164(0.84kg/haの割合で噴霧された)のそれぞれにより形質転換されたキャノーラ植物の生長及び再生の評価を表にしたものである。下記に示す結果は、植物内でのグリホセート酸化還元酵素遺伝子の発現の結果としてキャノーラ植物に付与されたグリホセート耐性を表わす。 【0156】 【表15】
【0157】 【表16】
【0158】実施例4グリホセート酸化還元酵素遺伝子は、ダイズ中に導入され表現されており、それらの植物にグリホセート耐性を付与している。(上記の)CTP−2合成グリホセート酸化還元酵素融合遺伝子を、FMVプロモーターの制御の下で、ベクターpMON17159中のNOS3′配列とともに、ダイズ中に導入したが、その地図を図10に示す。このベクターはグリホセート酸化還元酵素遺伝子配列の他に下記の要素からなる;複製のpUC起源、E35Sプロモーターの制御の下でE93′配列を有するNPTII細菌選択可能な標識遺伝子(カナマイシン)及びβ−グルクロニダーゼ遺伝子(GUS;ジェファーソンら、1986)。後者の遺伝子は、形質転換された植物材料の同定を促進する計測可能な標識を提供する。 【0159】ダイズ植物は、クリストーら(1988)により記載された粒子噴霧技術を使用する微小射影注入方法を使用してpMON17159により形質転換される。Ro 植物から収穫された種子は、R1植物を生じさせるR1種子である。Ro植物のグリホセート耐性を評価するために、その子孫を評価した。Ro植物は、各挿入位置においてヘミ接合であると推定されるので、自家受粉によりR1内で最大遺伝子型分離が起こる。各挿入物は、結合不在の下で、優勢な対立遺伝子として作用し、唯一のヘミ接合挿入物が耐性発現に必要とされると考えられるので、1の挿入物が3:1、2の挿入物、15:1、3つの挿入物63:1等に分離する。従って、比較的少ないR1植物で成育して少なくとも1つの耐性発現型が表われる。 【0160】Roダイズ植物由来の種子を収穫し、グリホセート噴霧試験において植えられる前に乾燥させる。種子をメトロ350を含む4インチ(〜5cm)の四角形のポットに植える。各Ro植物に由来する20の苗木が試験に対して適当であると考えられる。植物をグリーンハウス環境中に保持し成育させる。12.5〜14時間の光周期及び日中30℃及び夜間24℃の温度を調節する。水溶性のPeters Pete Lite肥料を必要に応じて与える。噴霧「バッチ」は、全て同じ日に噴霧された数組のR1子孫である。いくつかのバッチはR1植物以外の評価を有することができる。各バッチは、推定的に形質転換された特定のバッチ中で遺伝子型を表わす噴霧された及び未噴霧の非トランスジェニック遺伝子型も含む。バッチ中にはまた、いくらかの耐性を有していると以前に同定された1またはそれ以上の非分離の形質転換された遺伝子型が含まれる。 【0161】各Ro子孫に由来の1〜2の植物は噴霧されず、グリホセート耐性を比較し測定し、またグリホセートにより導入されないいずれかの変異性を評価する対照として作用する。通常植え付けから2〜3週間で、その他の植物が第一の三出葉の段階に達したときに、グリホセートを、RoundupR128oz./acre(8.895kg/ha)に等しい速度で与える。実験室トラック噴霧器を換算してこのような条件と等しい割合で射出する。 【0162】0〜10の成育評価を使用する。この評価は、同じRo植物由来の未噴霧子孫に対するものである。0は死であり、10は未噴霧の植物と比べて可視的な相違がないことを示す。0〜10の間で数値が高い程、未噴霧の植物と比べて損害が少ないことを示す。植物は処理(DAT)後の7、14及び28日目に評価した。 【0163】 【表17】
【0164】実施例5グリホセート酸化還元酵素遺伝子は、カルス中に検出されるタンパク質の発現を伴ってブラックスウィートコーン(Black Mexican Sweet)(BMS)コーン細胞中に導入されている。プラスミドpMON19632を使用して、グリホセート酸化還元酵素遺伝子をコーン細胞中に導入した。このプラスミドの基幹は、〜90から〜300領域の重複(ケイら、1987)、トウモロコシアルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子由来の第一イントロンを含む0.58Kbの断片(カリスら、1987)及びノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来の3′末端配列(フレイリーら、1983)を含む0.6Kbカリフラワーモザイクウィルス(CaMV)35SRNAプロモーター(E35S)を、pUC119中に挿入することにより構成される(ヤニッシュら、1985)。pMON19632は、合成グリホセート酸化還元酵素コード配列(配列番号:8)に融合されたArabidopsis SSUCTPを含むpMON17064に由来の1.7KbBglII/EcoIR断片を挿入することにより形成された。プラスミドpMON19632を、トウモロコシアセトラクテートシンターゼ遺伝子のスルホニルウレア耐性形態を含むプラスミド、EC9との共衝撃により、BMSコーン細胞中に導入した。各プラスミド2.5μgをタングステン粒子上にコーティングし、実質的にはクラインらにより記載された(1989)方法と同様にして、PDS−1000粒子射出を使用して、対数増殖期のBMS細胞中に導入した。形質転換体は、20ppbクロロスルフロンを含むMS培地上で選択された。クロロスルフロン上の初期の選択の後、カリをグリホセート酸化還元酵素ウェスタンブロットによりアッセイした。 【0165】BMS細胞(3g湿潤重量)を真空下で濾紙(ワッットマン#1)上で乾燥させ、再び秤量し、抽出緩衝液(500μg/g乾燥重量;100mMトリス、1mMEDTA、10%グリセロール)を添加した。組織を2.8電力設定されたフィートンオーバーヘッド撹拌器により30秒間均質化した。遠心分離(3分間、エッペンドルフマイクロフュージュ)の後、上清を除去し、タンパク質を定量した(バイオラッド、タンパク質アッセイ)。試料(50μg/ウェル)をグリホセート酸化還元酵素標準(10ng)とともにSDSPAGEゲル(ジュール、3〜17%)上に充填し、電気泳動に付し、先に記載された方法(パドジェット、1987)と類似の方法によりニトロセルロースへ移した。ニトロセルロースブロットをヤギ抗グリホセート酸化還元酵素IgGによりプローブし、I−125タンパク質Gを使用して展開した。放射性ブロットを放射能写真で可視化した。結果をLDBUltraScan XLレーザー濃度計を使用する光濃度により定量し、下記表XIIIにまとめて示す。 【0166】 【表18】
【0167】XIIIは、グリホセート酸化還元酵素がコーンのような単子葉植物で発現され検出されることを明らかにしている。 【0168】実施例6グリホセート酸化還元酵素遺伝子を、グリホセートを含む培地の直接上での植物形質転換のための選択可能な標識として使用することができる。形質転換された植物材料を選択し同定する能力は、ほとんどの場合、普通に阻害可能な基質の存在下で形質転換された組織の優先的で連続的な成育を可能にする優勢な選択可能な標識遺伝子に応じて決定される。抗生物質耐性及び殺草剤耐性遺伝子は、相当する抗生物質または殺草剤の存在下におけるそのような優勢の選択可能な標識遺伝子としてほとんど独占的に使用されている。多分、nptII/カナマイシン選択組織がもっとも頻繁に使用されている。グリホセート酸化還元酵素は、形質転換された植物の生成及び同定のための有効あるいは優れた選択可能な標識/選択組織として示されている。 【0169】この計画中で使用されることができる植物形質転換ベクターは、pMON17226(図11)である。このプラスミドは、以下に説明するその他の多くのプラスミドに似ており、このプラスミドをE.coli中で複製させAgrobacterium中に導入し複製させることを可能にする以前に記載された細菌複製系及び細菌選択可能な標識遺伝子(Spc/Str)から実質的に構成され、T−DNAの右端及び左端の間には、FMVプロモーター−E93′カセット中のCTP1−グリホセート酸化還元酵素合成遺伝子が存在する。このプラスミドは、発現カセットの両端の間及び外側に存在する多数の制限酵素のための単一の部位も有している。これは、植物への導入のためのベクターにその他の遺伝子及び遺伝子要素を添加することを容易にする。 【0170】グリホセート上の形質転換された植物の直接の選択のための手順をタバコについて簡単に説明する。実施例1において説明した標準方法により前培養のために外植体を調製する:1月齢のタバコ植物から得た葉の表面滅菌(10%クロロックス+表面活性剤中に15分間;3XdH2C洗浄);均一な組織型を作るために、葉の縁、中央脈、先端及び葉柄端部を除去して、外植体を0.5×0.5cmの四角形に切断する;外植体をMS104プレート+2ml4COO5K培地上に単一層で裏返しにして置き、表面を湿らせる;1〜2日の前培養。4COO5K培地により1.2X109細菌/mlの力価に調整された植物形質転換プラスミドを含むAgrobacteriumの一晩の培養物を使用して、外植体に植付けた。外植体を遠心分離管に入れ、得られたAgrobacterium上清を添加し、細菌と外植体の混合物を25秒間最大に設定して「渦巻き運動」に付して細菌の浸透を均一にした。細菌を排出し、外植体を乾燥滅菌濾紙の層間に水分を吸収させて過剰の細菌を除去した。水分を吸取られた外植体を、MS104プレート+2ml4COO5K培地+フィルダーディスク上に裏返しにして置く。2〜3日間共培養する。この外植体をMS104+カルベニシリン1000ml+セフォタキシム100mg/lに3日間移した(遅延した期)。この外植体を次いで、選択期のためにMS104+グリホセート0.05mM+カルベニシリン1000mg/l+セフォタキシム100mg/lへ移した。4〜6週間で若枝をカルスから切断し、MSO+カルベニシリン500mg/l根付け培地上に置いた。根が3〜5日で形成され、その時に葉片を根付いたプレートから切断して、グリホセート耐性と物質が形質転換されたことを確認することができる。 【0171】これらの形質転換された組織中のグリホセート酸化還元酵素タンパク質の存在は、葉ディスクの免疫ブロット分析により確認されている。pMON17226による1の実験から得られたデータを下記に湿す:Agro | |