| 【発明の名称】 |
グリホセート耐性5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼ |
| 【発明者】 |
【氏名】ジェラード フランシス バリー
【氏名】ガネシュ マーシィ キショアー
【氏名】スチーブン ロジャーズ パジェット
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| 【要約】 |
【課題】クラスIIのEPSPS酵素をコードする遺伝子を開示する。
【解決手段】該遺伝子は、除草剤グリホセートに耐性の形質転換微生物及び植物を創出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記工程:a) i)植物細胞中でRNA配列を生じさせるように機能するプロモーター、ii)アミノ末端葉緑体トランジットペプチド及び配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する酵素であるか、或いは配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去されているか、又は1以上の他のアミノ酸により置換されているか、又は配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有するアレル又は他の変異体である酵素であって、ホスホエノールピルベート(PEP)のKmが1〜150μMでありKi(グリホセート)/Km(PEP)比が3〜500であるクラスIIのEPSPS酵素を含む融合ポリペプチドをコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列及びiii)前記RNA配列の3′末端にポリアデニルヌクレオチドのストレッチを付加させるように植物細胞中で機能する3′非翻訳領域を含み、ただし、前記プロモーターは構造DNA配列に関して異種であり、融合ポリペプチドを十分に発現させて前記遺伝子により形質転換された植物細胞のグリホセート耐性を高めるために用いられるものである組換え二本鎖DNA分子を、植物細胞のゲノム中に挿入し; b)形質転換された植物細胞を得て;次いで、c)前記形質転換された植物細胞から、グリホセート殺草剤に対する耐性が増加した遺伝学的に形質転換された植物を再生するを含む、グリホセート殺草剤に対して耐性である遺伝学的に形質転換された単子葉植物の生産方法。 【請求項2】 前記酵素が、配列番号:3のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する請求の範囲第1項に記載の方法。 【請求項3】 前記クラスIIのEPSPS酵素をコードする構造DNA配列が、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6及び配列番号:9からなる群から選択される請求の範囲第1項に記載の方法。 【請求項4】 前記構造DNA配列が、クラスIIの5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼのアミノ酸配列の第2位においてセリン、アラニン又はロイシンをコードすることを特徴とする請求の範囲第1乃至3のいずれか一項に記載の方法。 【請求項5】 前記構造DNA配列が、配列番号:10に示されている葉緑体トランジットペプチドと配列番号:9に示されているEPSPSをコードするDNAからなる請求の範囲第1乃至3のいずれか一項に記載の方法。 【請求項6】 前記プロモーターが、植物DNAウィルスプロモーターである請求の範囲第1乃至5のいずれか一項に記載の方法。 【請求項7】 前記プロモーターが、CaMV35Sプロモーター及びFMV35Sプロモーターからなる群から選択される請求の範囲第6項に記載の方法。 【請求項8】 前記3’非翻訳領域がノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来である請求の範囲第1乃至7のいずれか一項記載の方法。 【請求項9】 配列中に:a)植物細胞中においてRNA配列を生じさせるように機能するプロモーター; b)配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する酵素であるか、或いは配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去されているか、又は1以上の他のアミノ酸により置換されているか、又は配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有するアレル又は他の変異体である酵素であって、ホスホエノールピルベート(PEP)のKmが1〜150μMでありKi(グリホセート)/Km(PEP)比が3〜500であるクラスIIのEPSPS酵素をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びc)前記RNA配列の3′末端にポリアデニルヌクレオチドのストレッチを付加させるように植物細胞中で機能する3′の非翻訳領域を含み;ただし、前記プロモーターは前記構造DNA配列に関して異種であり、前記構造DNA配列は、アミノ末端葉緑体トランジットペプチド及びクラスIIのEPSPS酵素を含む融合ポリペプチドをコードするものである、組換え二本鎖DNAを含むグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項10】 前記酵素が、配列番号:3のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する請求の範囲第9項に記載の単子葉植物細胞。 【請求項11】 前記構造DNA配列が、クラスIIの5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼのアミノ酸配列の第2位においてセリン、アラニン又はロイシンをコードすることを特徴とする請求の範囲第9又は10項に記載の単子葉植物細胞。 【請求項12】 前記プロモーターが、植物DNAウィルスプロモーターである請求の範囲第9乃至11のいずれか一項に記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項13】 前記プロモーターが、CaMV35Sプロモーター及びFMV35Sプロモーターからなる群から選択される請求の範囲第12項に記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項14】 コーン、小麦及び米からなる群から選択される請求の範囲第9乃至13のいずれか一項に記載のグリホセート耐性単子葉植物細胞。 【請求項15】 請求の範囲第9項に記載の植物細胞を含むグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項16】 前記酵素が、配列番号:3のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する請求の範囲第15項に記載の単子葉植物。 【請求項17】 前記構造DNA配列が、クラスIIの5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼのアミノ酸配列の第2位においてセリン、アラニン又はロイシンをコードすることを特徴とする請求の範囲第15又は16項に記載の単子葉植物。 【請求項18】 前記構造DNA配列が、配列番号:10に示されている葉緑体トランジットペプチドと配列番号:9に示されているEPSPSをコードするDNAからなる請求の範囲第15又は16項記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項19】 プロモーターが、植物DNAウィルスプロモーターである請求の範囲第15乃至18のいずれか一項に記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項20】 前記プロモーターが、CaMV35Sプロモーター及びFMV35Sプロモーターからなる群から選択される請求の範囲第19項に記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項21】 3′非翻訳領域がノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来である請求の範囲第15乃至20のいずれか一項に記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項22】 コーン、小麦及び米からなる群から選択される請求の範囲第15乃至21のいずれか一項に記載のグリホセート耐性単子葉植物。 【請求項23】 下記工程:a)組換え二本鎖DNA分子が作物種子または植物中に挿入された結果としてグリホセート耐性を有する単子葉作物種子または植物を植え、前記DNA分子は、i)植物細胞中でRNA配列を生じさせるように機能するプロモーター、ii)アミノ末端葉緑体トランジットペプチド及び配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する酵素であるか、或いは配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去されているか、又は1以上の他のアミノ酸により置換されているか、又は配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有するアレル又は他の変異体である酵素であって、ホスホエノールピルベート(PEP)のKmが1〜150μMでありKi(グリホセート)/Km(PEP)比が3〜500であるクラスIIのEPSPS酵素を含む融合ポリペプチドをコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列、iii)前記RNA配列の3′末端にポリアデニルヌクレオチドのストレッチを付加させるように植物細胞中で機能する3′非翻訳領域を有し、ただし、前記プロモーターは構造DNA配列に関して異種であり、前記融合ポリペプチドを十分に発現させて、前記遺伝子により形質転換された植物細胞のグリホセート耐性を高めるために使用され; b)圃場の前記作物及び雑草に十分量のグリホセート殺草剤を与えて、前記作物には著しい影響を与えずに雑草を制御する;を含む、植えられた作物種子を有する作物又は植物を含む圃場において雑草を選択的に制御する方法。 【請求項24】 前記酵素が、配列番号:3のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する請求の範囲第23項に記載の方法。 【請求項25】 前記クラスIIのEPSPS酵素をコードする構造DNA配列が、配列番号:2、配列番号:4、配列番号:6及び配列番号:9からなる群から選択される請求の範囲第23項に記載の方法。 【請求項26】 前記構造DNA配列が、クラスIIの5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼのアミノ酸配列の第2位においてセリン、アラニン又はロイシンをコードすることを特徴とする請求の範囲第23乃至25のいずれか一項に記載の方法。 【請求項27】 前記構造DNA配列が、配列番号:10に示されている葉緑体トランジットペプチドと配列番号:9に示されているEPSPSをコードするDNAからなる請求の範囲第23乃至25のいずれか一項に記載の方法。 【請求項28】 前記プロモーターが、植物DNAウィルスプロモーターである請求の範囲第23乃至27のいずれか一項に記載の方法。 【請求項29】 前記プロモーターが、CaMV35Sプロモーター及びFMV35Sプロモーターからなる群から選択される請求の範囲第28項に記載の方法。 【請求項30】 3′非翻訳領域がノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来である請求の範囲第23乃至29のいずれか一項記載の方法。 【請求項31】 作物植物がコーン、小麦及び米からなる群から選択される請求の範囲第23乃至30のいずれか一項に記載の方法。 【請求項32】 組換え構造DNA分子であって、配列中に:a)植物細胞中においてRNA配列を生じさせるように機能するプロモーター; b)配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する酵素であるか、或いは配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去されているか、又は1以上の他のアミノ酸により置換されているか、又は配列番号:3、配列番号:5若しくは配列番号:7のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有するアレル又は他の変異体である酵素であって、ホスホエノールピルベート(PEP)のKmが1〜150μMでありKi(グリホセート)/Km(PEP)比が3〜500であるクラスIIのEPSPS酵素をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びc)前記RNA配列の3′末端にポリアデニルヌクレオチドのストレッチを付加させるように植物細胞中で機能する3′の非翻訳領域を含む組換え二本鎖DNA分子であり、ただし、前記プロモーターは前記構造DNA配列に関して異種であり、前記ポリペプチドを十分に発現させて前記DNA分子により形質転換された植物細胞のグリホセート耐性を高めるために用いられることを特徴とする前記DNA分子を植物細胞に導入し;グリホセートを含む植物生育培地上に該植物細胞を置き;グリホセートを含む培地上での発育を示す植物細胞を選択することを含む形質転換された単子葉植物組織の選択方法。 【請求項33】 前記酵素が、配列番号:3のアミノ酸配列又は配列番号:9によりコードされるアミノ酸配列を有する請求の範囲第32項に記載の方法。 【請求項34】 前記構造DNA配列が、クラスIIの5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼのアミノ酸配列の第2位においてセリン、アラニン又はロイシンをコードすることを特徴とする請求の範囲第32項に記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】本出願は、1990年8月31日に出願された「グリホセート耐性5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼ」という発明の名称の出願番号07/576,537号を有する係属中の米国特許出願の部分継続出願である。 【0002】本発明の背景本発明は、一般的には植物の分子生物学に関し、より詳しくは、新規のグリホセート耐性5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼ系に関する。遺伝子工学における最近の進歩は、植物を形質転換して外来遺伝子を含ませるために必須の手段を提供している。農地経済学的に重要な独特の特徴を有する植物を生産することは今や可能である。確かに、1のこのような効果的な特徴は、殺草剤耐性による、よりコスト的に有効で、環境と共存可能な雑草制御である。殺草剤耐性植物は、耕地に対して雑草を制御する必要性を減少させることができ、それにより土壌腐食を効果的に減少することができる。 【0003】この点について多くの研究の対象となっている1の殺草剤は、通常グリホセートと称されるN−ホスホノメチルグリシンである。グリホセートは、アミノ酸、植物ホルモン及びビタミンを含む芳香族化合物の生合成をもたらすシキミ酸経路を阻害する。特に、グリホセートは、酵素5−エノールピルビルシキミ酸−3−ホスフェートシンターゼ(以下、「EPSPシンターゼ」または「EPSPS」と称する)を阻害することによって、ホスホエノールピルビン酸(PEP)及び3−ホスホシキミ酸の5−エノールピルビル−3−ホスホシキミ酸への転化を抑制する。 【0004】グリホセート耐性植物は、細胞の葉緑体中に高レベルのEPSPシンターゼを生成する能力を植物のゲノム中に挿入することによって生成されることができ(シャーら、1986)、前記酵素はグリホセート耐性であることが好ましい(キショーら、1988)ことは知られている。EPSPSアミノ酸コード配列中の変性の結果グリホセート耐性となった野性型のEPSPS酵素の変異体が、単離されている(キショー及びシャー、1988;シュルツら、1984;ソストら、1984;キショーら、1986)。これらの変異体は典型的には、グリホセート耐性表現型を与える野性型EPSPS酵素よりも、グリホセートについてのKi が高いが、これらの変異体は、酵素の反応動力学的な効率を低くするPEPについての高いKmによっても特徴付けられる(キショー及びシャー、1988;ソストら、1984;シュルツら、1984;キショーら、1986;ソスト及びアムルハイン、1990)。例えば、PEPについての見かけのKm及びE.coli由来の天然EPSPSのグリホセートの見かけのKiは、10μM及び0.5μMであり、一方、位置96におけるグリシンをアラニンに置換した単一アミノ酸置換を有するグリホセート耐性単離物については、これらの値は、それぞれ220μ及び4.0mMである。EPSPS遺伝子変異体の多数のグリホセート耐性植物が変異により構築されている。さらに、グリホセート耐性EPSPSは、PEPのKm の増加及び天然植物酵素のVmaxのわずかな減少によって損われ(キショー及びシャー、1988)、それによって酵素の触媒効率(Vmax/Km)が低下する。変異体の反応動力学的定数はPEPに関して損われるので、変異体酵素の高度の過剰生産、40〜80倍が、グリホセートの存在下での植物中の通常の触媒活性を維持するために要求され得ることが提案されている(キショーら、1988)。 【0005】このような変異体EPSPシンターゼがグリホセートに対して耐性のトランスジェニック植物を得るために有用であることが証明されている一方で、高度にグリホセート耐性であり、かつ反応動力学的に有効でありながら、そのために植物中の通常の触媒活性を維持するために生産されることが要求されるグリホセート耐性、EPSPSの量が減少されまたは改良された耐性が同じ発現レベルで得られるようなEPSPシンターゼを得ることが、ますます有益になってきた。 【0006】従来の研究は、異なる起源に由来するEPSPS酵素がグリホセートによる阻害に対する感受性の程度に関して広範囲に変化することを示している。グリホセート濃度の関数としての植物及び細菌EPSPS酵素活性の研究は、グリホセートに対する感受性の程度が非常に広範囲であることを示した。感受性の程度は、試験されたいずれの属または種とは相関関係がないことを示した(シュルツら、1985)。Pseudomonas sp.PG2982由来のEPSPS活性のグリホセート阻害に対する非感受性は報じられているが、その研究の詳細は報じられていない(フィッツギボン、1988)。一般的に、それらの天然の耐性は報じられているが、天然発生の細菌グリホセート耐性EPSPS酵素の、変異されたEPSPS酵素に対する速度論的な優位性を示唆する報告はなく、いずれの遺伝子も特定されていない。同様に、グリホセート耐性を与える植物中の天然のグリホセート耐性EPSPS酵素の発現についての報告はない。 【0007】本発明の概要反応動力学的に有効なグリホセート耐性EPSPシンターゼをコードするDNAからなるDNA分子が提供される。本発明のEPSPシンターゼは、グリホセート耐性を与えながら、触媒活性を維持する酵素に必要なトランスジェニック植物中のEPSPS酵素の過剰生産量を減少させる。本明細書中に開示されている上記の及びその他のEPSPシンターゼは、新規のEPSPS酵素系(以下「クラスIIEPSPS酵素」と称する)を代表する。クラスIIEPSPS酵素は、知られた細菌または植物EPSPS酵素とはほとんど相同関係を持たず、適当なKm(PEP)範囲を維持しながらグリホセートに対する耐性を示す。本発明の酵素のEPSPSのKm(PEP)の適当な範囲は、1〜150μMであり、1〜35μMの範囲がより好ましく、2〜25μMの範囲が特に好ましい。反応動力学定数は、以下に特定するアッセイ条件下で測定される。酵素のVmaxは、未阻害植物酵素の少なくとも15%であることが好ましく、25%より大きいことがより好ましい。本発明のEPSPSは、25〜10000μMのグリホセート範囲のKiを有することが好ましい。Ki/Km比は3〜500であり、6〜250がより好ましい。Vmaxは、2〜100単位/mg(μmoles/分.mg、25℃)の範囲であることが好ましく、シキミ酸−3−ホスフェートのKmは、0.1〜50μMの範囲であることが好ましい。 【0008】クラスIIEPSPS酵素をコードするEPSPSは、3つの異なる細菌から単離されている:即ち、Agrobacterium tumefacienssp.株CP4、Achromobacter sp.株LBAA及びPseudomonas sp.株PG2982である。LBAA及びPG2982クラスIIEPSPS遺伝子は、同じであると決定されており、これら2つの遺伝子によりコードされたタンパク質は、CP4タンパク質に非常に類似しており、それと約84%のアミノ酸同一性を共有している。クラスIIEPSPS酵素は、その他のクラスI EPSPS酵素がクラスI抗体と容易に反応する条件下で、クラスI EPSPS酵素から調製されたポリクローナル抗体と反応することができない点によって、クラスI EPSPSから容易に区別されることができる。 【0009】その他のクラスIIEPSPS酵素は、標準ハイブリッド形成技術を使用して、本明細書中に開示されているクラスIIEPSPS遺伝子の1に由来する核酸プローブを利用して、容易に単離及び同定することができる。CP4株由来のそのようなプローブは、株LBAA及びPG2982からクラスIIEPSPS遺伝子を単離するために調製され利用されている。これらの遺伝子は、知られた方法論により植物中の発現を高めるためにも採用されることができる。このようなプローブは、土壌から新たに単離される細菌中の相同の遺伝子を同定するために使用されている。 【0010】このクラスIIEPSPS遺伝子は、葉緑体トランジットペプチド(CTP)と融合して、それが導入され得る植物の葉緑体を、そのタンパク質の標的とさせることが好ましい。このCTP−クラスIIEPSPS融合タンパク質をコードするキメラ遺伝子は、標準方法により所望の植物中に導入するための3′ポリアデニル化部位及び適当なプロモーターを使用して調製することができる。 【0011】従って、本発明は1の観点において、植物中に導入されたときに、その酵素の触媒活性及び植物代謝が実質的に通常の状態で維持されるようにその植物がグリホセート耐性を与えられるように、ホスホエノールピルベート(PEP)について低いKm、高いVmax/Km比及びグリホセートについて高いKiを示す新規なEPSPシンターゼ系を提供する。この議論の目的のために、高度に有効なEPSPSとは、グリホセートの存在下での有効性を言う。 【0012】本発明のその他の観点において、クラスIIEPSPS酵素をコードするDNAからなる二本鎖DNA分子が開示されている。クラスIIEPSPS酵素DNA配列は、3つの起源に由来するものが開示されている:即ち、CP4と称されるAgrobacterium sp.株、Achromobacter sp.株LBAA及びPseudomonas sp.株PG2982である。 【0013】本発明のその他の観点において、その他の起源に由来するDNA配列がプローブとハイブリッド形成する能力をアッセイすることによって、その他の起源中のクラスIIEPSPS遺伝子をスクリーニングすることにおける使用に適しているEPSPSクラスII遺伝子由来の核酸プローブが示されている。 【0014】本発明のさらにその他の観点において、クラスIIEPSPS遺伝子を植物のゲノム中に導入することによってグリホセート耐性が与えられたトランスジェニック植物及び形質転換された植物細胞が開示されている。 【0015】本発明のさらにその他の観点において、配列中に:a)RNA配列を生じさせるように植物細胞中で機能するプロモーター; b)クラスIIEPSPS酵素をコードするRNA配列を生じさせる構造DNA配列;及びc)ポリアデニルヌクレオチドのストレッチ(stretch)をRNA配列の3′末端に付加させるように植物細胞中で機能する3′非翻訳化領域を含み、前記プロモーターは構造DNA配列に関して異種であり、融合ポリペプチドを十分発現させて下記DNA分子により形質転換された植物細胞のグリホセート耐性を高めるために適している組換え二本鎖DNA分が開示されている。 【0016】本発明のさらにその他の観点において、植物にグリホセート耐性を与えるためにクラスIIEPSPS遺伝子により形質転換された作物の種子または作物の植物を植えることによる作物の畑において雑草を選択的に制御する方法が示されており、その方法によれば、グリホセートを含む殺草剤をその作物に処理し、グリホセート感受性の雑草を選択的に死滅させながら、前記作物は死滅させないことができる。 【0017】本発明のその他の及びさらなる目的、効果及び観点は、添付の図面及び本発明の開示から明らかとなるであろう。 【0018】図面の簡単な説明図1は、ゴマノハグサモザイクウィルス(FMV35S)の全長プロモーターのDNA配列(配列番号:1)を示す。 【0019】図2は、コスミドクローニングベクターpMON17020を示す。 【0020】図3は、細菌単離物Agrobacterium sp. 株CP4由来のクラスIIEPSPS遺伝子の構造DNA配列(配列番号:2)及び推定アミノ酸配列(配列番号:3)を示す。 【0021】図4は、細菌単離物Achromobacter sp. 株LBAA由来のクラスIIEPSPS遺伝子の構造DNA配列(配列番号:4)及び推定アミノ酸配列(配列番号:5)を示す。 【0022】図5は、細菌単離物Pseudomonas sp. 株PG2982由来のクラスIIEPSPS遺伝子の構造DNA配列(配列番号:6)及び推定アミノ酸配列(配列番号:7)を示す。 【0023】図6は、E.coliEPSPSアミノ酸配列(配列番号:8)とCP4EPSPSのアミノ酸配列(配列番号:3)とのベストフィットの比較を示す。 【0024】図7は、CP4EPSPSアミノ酸配列(配列番号:3)とLBAAEPSPSのアミノ酸配列(配列番号:5)とのベストフィットの比較を示す。 【0025】図8は、合成CP4クラスIIEPSPS遺伝子の構造DNA配列(配列番号:9)を示す。 【0026】図9は、Arabidopsis thalianaEPSPSCTPに由来し葉緑体プロセシング部位にSphI制限部位を有する葉緑体トランジットペプチド(CTP)のDNA配列(配列番号:10)及び推定アミノ酸配列(配列番号:11)を示す(以下、「CTP2」と称する)。 【0027】図10は、Arabidopsis thalianaEPSPS遺伝子に由来し、EPSPSの成熟領域内にEcoRI 制限部位を含む葉緑体トランジットペプチドのDNA配列(配列番号:12)及び推定アミノ酸配列(配列番号:13)を示す(以下、「CTP3」と称する)。 【0028】図11は、Petunia hybrida EPSPSCTPに由来し、葉緑体プロセシング部位にSphI制限部位を含み、その中のプロセシング部位におけるアミノ酸が−Cys−Met− に変更された葉緑体トランジットペプチドのDNA配列(配列番号:14)及び推定アミノ酸配列(配列番号:15)を示す(以下、「CTP4」と称す る)。 【0029】図12は、Petunia hybrida EPSPS遺伝子の成熟領域中に天然発生の EcoRI部位を有する前記遺伝子に由来する葉緑体トランジットペプチドのDNA配列(配列番号:16)及び推定アミノ酸配列(配列番号:17)を示す(以下、「CTP5」と称する)。 【0030】図13は、CP4植物形質転換体/発現ベクターpMON17110のプラスミド地図を示す。 【0031】図14は、CP4合成EPSPS遺伝子植物形質転換体/表現ベクターpMON17131のプラスミド地図を示す。 【0032】図15は、CP4EPSPSなしのDNA植物形質転換発現ベクターpMON13640のプラスミド地図を示す。 【0033】図16は、CP4植物形質転換体/直接選択ベクターpMON17227のプラスミド地図を示す。 【0034】図17は、CP4植物形質転換体/発現ベクターpMON19653のプラスミド地図を示す。 【0035】本発明の開示二本鎖DNA形態中に存在する植物遺伝子の発現は、RNAポリメラーゼ酵素によりDNAの1本鎖からメッセンジャーRNA(mRNA)を合成すること及びそれに続く核内のmRNA一次産物のプロセシングを必須とする。このプロセシングは、ポリアデニル化ヌクレオチドをRNAの3′末端に付加する3′非翻訳化領域を必須とする。 【0036】DNAのmRNAへの転写は、通常「プロモーター」と称されるDNAの1の領域により調節される。このプロモーター領域は、RNAポリメラーゼに、DNAと結合させ、RNAの対応する相補的鎖を生成する鋳型としてDNA鎖の一方を使用してmRNA中への転写を開始させるシグナルを与える塩基配列を含む。植物細胞中で活性の多数のプロモーターが文献に記載されている。これらは、ノパリンシンターゼ(NOS)及びオクトピンシンターゼ(OCS)プロモーター(これらはAgrobacterium tumefaciens の腫瘍誘発プラスミド上に担持されている)、カリフラワーモザイクウィルス(CaMV)19S及び35Sプロモーター、リブロースビス−ホスフェートカルボキシラーゼの小サブユニット(ssRUBISCO、非常に豊富な植物ポリペプチド)由来の光誘導可能なプロモーター及びゴマノハグサモザイクウィルス(FMV35S)由来の全長転写プロモーターを包含する。これらプロモーターの全ては、植物中で発現された種々の型のDNA構造物を生成するために使用されている;例えばPCT公開WO84/02913(ロジャーズら、モンサント)参照。 【0037】知られ、植物細胞中の転写を生じさせることが発見されたプロモーターは、本発明において使用することができる。このようなプロモーターは、植物及び植物DNAウィルスのような種々の起源から得ることができ、これらに限定されないが、CaMV35S及びFMV35Sプロモーター並びにssRUBISCO遺伝子のような植物遺伝子から単離されたプロモーターを包含する。以下に記載するように、選択された特定のプロモーターは、十分発現することができ、その結果、有効量のクラスIIEPSPSを生成して、その植物をグリホセート殺草剤に対して実質的に耐性にすることができるものであることが好ましい。所望の耐性を誘導するために要求されるクラスIIEPSPSの量は、植物の種によって変化する。利用されるプロモーターは、グリホセートがこのタイプの植物組織中で移動し蓄積されることが今や知られているので、その他の組織に加えて、全ての分裂組織中で比較的高度に発現することが好ましい。代替的に、キメラ遺伝子の組合せを使用して、漸増的に選択されたクラスIIEPSPS酵素の必要な全体的発現レベルを得て、グリホセート耐性表現型を得ることができる。 【0038】本発明のDNA構築物により生成されたmRNAは、5′非翻訳化リーダー配列も含む。この配列は、遺伝子を発現するために選択されたプロモーターに由来することができ、mRNAの翻訳を増加するために特定に修正されることができる。5′非翻訳化領域はウィルスRNA、適当な真核遺伝子または合成遺伝子配列から得ることもできる。本発明は、下記の例に記載される、非翻訳化領域がプロモーター配列を伴う5′非翻訳化配列及びウィルス被覆タンパク質遺伝子の5′非翻訳化領域の一部の両方に由来する構造に限定されるものではない。むしろ、非翻訳化リーダー配列は、関係のないプロモーターまたは上記のコード配列に由来することができる。 【0039】本発明において使用される好適なプロモーターは、植物特に双子葉植物中に挿入されるキメラ遺伝子の分裂組織中での特に良好な発現を伴う強力で均一なプロモーターとして作用するゴマノハグサモザイクウィルス(FMV35S)に由来する全長転写(配列番号:1)プロモーターである。得られたトランスジェニック植物は一般的には、高められたCaMV35Sプロモーターにより駆動される同じ遺伝子よりも、形質転換された植物の組織及び細胞の全体を通して、より高くより均一なレベルで挿入された遺伝子によりコードされるタンパク質を発現する。図1を参照すると、FMV35SプロモーターのDNA配列(配列番号:1)は、FMVゲノムのヌクレオチド6368及び6930の間に存在する。5′非翻訳化リーダー配列はプロモーターと連結することが好ましい。リーダー配列は、FMV35Sゲノム自体から得ることができ、またはFMV35S以外の起源から得ることができる。 【0040】キメラ植物遺伝子の3′非翻訳化領域は、植物中においてウィルスRNAの3′末端にポリアデニル化ヌクレオチドを付加するように作用するポリアデニル化シグナルを含む。適当な3′領域の例は、(1)Agrobacterium腫瘍誘導(Ti)プラスミド遺伝子、例えばノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子、のポリアデニル化シグナルを含む3′転写された非翻訳化領域、及び(2)ダイズ貯蔵タンパク質遺伝子のような植物遺伝子及びリブロース−1,5−ビスホスフェートカルボキシラーゼの小ユニット(ssRUBISCO)遺伝子である。好ましい3′領域の例は、以下に詳しく説明するマメ(E9)由来のssRUBISCOに由来のものである。 【0041】本発明のDNA構造物は、グリホセート耐性で高度に有効なクラスIIEPSPS酵素をコードする二本鎖DNA形態中の構造コード配列をも含む。 【0042】グリホセート耐性で高度に有効なEPSPS酵素の同定グリホセート耐性で高度に有効なEPSPS酵素を同定し単離する試みにおいて、グリホセートに対する耐性を示す多数の細菌に由来し、または適当な起源から単離されたEPSPS酵素の反応動力学的分析を行った。いくつかのケースにおいて、EPSPS酵素はグリホセートによる阻害に耐性を示さないことが発見され、細菌の耐性表現型はグリホセートまたはその他の因子に対する非浸透性によるものであると結論付られている。しかしながら、多数の場合において、その他の微生物及び植物起源について既に報告されたものと比較すると、そのEPSPS酵素がグリホセートによる阻害に対して高度の耐性を示しPEPについて低いKmを示す微生物が同定された。これらの微生物に由来のEPSPS酵素を次の研究及び分析に付された。 【0043】表Iは、上記の分析の結果同定及び単離されたEPSPS酵素について得られたデータを示す。表Iは、グリホセートに対する阻害に高耐性を有し、PEPについて低いKmを有することが観察された3つの同定されたクラスIIEPSPS酵素についてのデータ、天然Petunia EPSPS及びGA101と称されるPetunia EPSPSのグリホセート耐性変異体についてのデータを含む。GA101変異体は、不変領域中の位置101(Petuniaに関して)のグリシン残基にアラニン残基の置換を示すので、そのように命名される。Petunia EPSPS中にもたらされる変化(GA101)はその他の多数のEPSPS酵素中に導入した場合には、反応動力学における類似の変化、グリホセートについてのKi及びPEPについてのKmの増加が認められた。 【0044】 【表1】
Agrobacterium sp.株CP4を、1mMホスフェートの存在下で炭素源(10mM)としてのグリホセート上で生長するその能力により最初に同定した。株CP4は、Mannville R−635珪ソウ土ビーズを使用する固定床固定細胞カラムから得られた採集物から同定された。このコラムは、グリホセート産生植物から得られる廃水流上で3月間操作された。このコラムは、50mg/mlグリホセート及びNH4ClとしてのNH3を含む。全有機炭素は300mg/mlであり、BOD(生物学的酸素要求量−「ソフト」の炭素利用能の基準)は、30mg/ml未満であった。この処理カラムは文献に記載されている(ハイトカンプら、1990)。10mMのグリホセート及び1mMのホスフェートを含むドウォルキン−フォスターの最小塩培地を使用して、このカラムの洗浄液から単一の炭素源としてのグリホセート上で生長することができる微生物を選択した。ドウォルキン−フォスターの最小培地は、1l(オートクレーブされたH2O)中に、A、B及びCをそれぞれ1ml並びにD(それぞれ以下に示す)10ml及びチアミンHCl(5mg)を混合することによって生成された。 【0045】酵母抽出物(YE;ディフコ)を最終濃度が0.01または0.001%になるように添加した。株CP4も、炭素源としてのグルコース、グルコン酸塩及びクエン酸塩(各0.1%)並びにリン源としての有機リン酸塩(0.1〜1.0mM)を含む、上記のように補正されたD−F塩からなる培地上で生長した。 【0046】微生物を含むその他のクラスIIEPSPSが、既に文献に記載された(ハラスら、1988)細菌の採集物に由来するAchromobacter sp.株LBAA及び文献に記載されている(ムーアら、1983;フィッツギボン、1988)Pseudomonas sp.株PG2982として同定された。粗溶解物の測定から、株PG2982に由来するEPSPS酵素は、E.coliのEPSPS酵素よりもグリホセートに対する阻害への感受性が小さいことが既に報告されているが、感受性の欠如に関する詳細は報告されておらず、この酵素のPEPのKmまたはこの酵素の遺伝子のDNA配列についての報告もまだない(フィッツギボン、1988;フィッツギボン及びブレイマー、1990)。 【0047】クラスIIEPSPSと既に研究されたものとの関連今日までに研究された全てのEPSPSタンパク質は、著しい程度の相同を示している。例えば、細菌及び植物EPSPSは約54%が同一で、80%もの高率の類似性を有する。細菌EPSPS及び植物EPSPSそれ自体内の、同一性及び類似性の程度はより大きい(表II参照)。 【0048】 【表2】
CP4及びLBAA細菌の粗抽出物(タンパク質50μg)をウェスタン分析においてPetunia EPSPSタンパク質に対するウサギ抗EPSPS抗体(パジェットら、1987)を用いてプローブしたら、対照EPSPS(Petunia EPSPS、20ng;クラスI EPSPS)が容易に検出された条件下で、延長された露出時間(タンパク質A−125I現像システム)を用いても、プラスのシグナルは検出されなかった。これらの抽出物中のEPSPS活性の存在は酵素アッセイにより確認された。これらの細菌単離物由来のEPSPSと既に研究されたEPSPSとの間の類似性がないことが、PEPの低いKmとグリホセートの高いKiとの組合せに関連することを示すこの驚くべき結果は、これらの新規のEPSPS酵素が知られたEPSPS酵素(以下、「クラスI EPSPS」と称する)とは異なることを示している。 【0049】微生物単離物中のグリホセート耐性酵素開示を明瞭かつ簡潔にするために、クラスIIEPSPS酵素をコードする遺伝子の単離物についての以下の記載は、細菌単離物に由来するそのような遺伝子の単離物を指すものとする。当業者は、同じまたは類似の方法を利用して、その他の微生物単離物、植物または真菌の起源からそのような遺伝子を単離することができることを理解するであろう。 【0050】E.coli中のAgrobacterium sp.株CP4EPSPS遺伝子のクローニングAgrobacterium sp.株CP4中の適当なEPSPSの存在が確証されたので、2つの平行的な方法を実施して遺伝子をクローニングした:グリホセート耐性EPSPSの所期の発現型に基づくクローニング;及び酵素を精製して、抗体を生じさせタンパク質からアミノ酸配列を得るための物質を提供しクローニングの立証に役立てた。特に断らない限り、クローニング及び遺伝子技術は、一般的にはマニアチスら、1982またはサムブルックら、1987に記載された技術である。クローニング方法は下記の通りとした:株Agrobacterium sp.株CP4のコスミドバンクをE.coli中に導入すること及び阻害濃度のグリホセート上での生長について選択することによってEPSPS遺伝子の選択を行うこと。 【0051】染色体DNAは、株Agrobacterium sp.株CP4から下記のようにして調製した:Agrobacterium sp.株の200mlL−ブロス(ミラー、1972)、後期対数期培養物に由来の細胞ペレットを、溶液I10ml;グルコース50mM、EDTA10mM、トリス−CL25mM、pH8.0中に再懸濁した(バーンボイム及びドーリー、1979)。SDSを最終濃度が1%になるように添加し、この懸濁液を、それぞれが乾燥氷中に15分間及び70℃の水中に10分間浸漬することからなる3回の凍結−解凍サイクルに付した。次いでこの溶解物を、等容量のフェノール:クロロホルム(1:1;TEにより飽和されたフェノール;TE=10mMトリスpH8.0;1.0mMEDTA)により4回抽出し、得られた液相を遠心分離(15000g;10分間)により分離した。2容量のエタノールを添加した後、短時間の遠心分離(8000g;5分間)により、エタノール沈殿物質を上清からペレット化した。このペレットをTE5ml中に再懸濁し、TE2lに対して4℃で16時間透析した。この調製により552μg/mlのDNA溶液5mlが得られた。 【0052】部分的に制限されたDNAは下記のようにして調製した。CP4DNAの3つの100μg の少量試料を、それぞれ4、2及び1酵素単位/μg DNAの割合で、制限エンドヌクレアーゼHindIIIにより1時間37℃において処理した。このDNA試料を集め、EDTAにより0.25mMとし、等容量のフェノール:クロロホルムにより抽出した。酢酸ナトリウム及びエタノールを添加した後、DNAを2容量のエタノールにより沈殿させ、遠心分離によりペレット化した(12000g;10分間)。乾燥したDNAペレットをTE500μl中に再懸濁し、0.5MNaCl、50mMトリス、pH8.0、5mMEDTA中の10〜40%のシュクロース勾配上(各5.5mlの5%増加)で層にした。SW28ローターによる26,000rpm における20時間の遠心分離の後、管に穴を開け、〜1.5mlの画分を採集した。各第2画分の試料(20μl)を、0.7%アガロースゲル上で操作し、DNAのサイズを線状にされたλDNA及びHindIII−消化されたλDNA標準との比較により測定した。25〜35kbの断片のDNAを含む画分を集め、AMICON10カラム上で脱塩し(7000rpm;20℃;45分間)、沈殿により濃縮した。この操作により、所望の寸法のCP4DNA15μgが生成された。コスミドバンクはベクターpMON17020を使用して構成された。このベクター、図2に示される地図は、pBR327レプリコンに基づき、Tn7由来のスペクチノマイシン/ストレプオマイシン(Spr;spc)耐性遺伝子(フリングら、1985)、Tn9由来のクロラムフェニコール耐性遺伝子(Cmr;cat)(アルトンら、1979)、ファージT7由来の遺伝子10プロモーター領域(ドューンら、1983)及びpHC79由来の1.6kb BglII ファージλコス断片(ホーン及びコリンズ、1980)を含む。多数のクローニング部位がcat遺伝子の下流に存在している。E.coli中のその他の微生物起源由来の遺伝子の発現の優勢な阻止は、転写のレベルであると考えられるので、T7プロモーターの使用及びpGP1−2プラスミドからのその位置でのT7ポリメラーゼの提供(テイバー及びリチャードソン、1985)は、RNAポリメラーゼ転写終結配列を含むとしても、外来DNAの大DNA部分の発現を可能にする。spc遺伝子の発現は、CmrのみがpGP1−2を含む株中で選択され得るように、T7プロモーターからの転写により損われる。膜成分を採用しないCm耐性のような抗生物質耐性の使用は、膜成分、例えばβ−ラクタマーゼのような膜成分及びAmp耐性を含む耐性遺伝子の高レベルの表現がグリホセート耐性表現型を生じさせることの観察によることが好ましい。多分これは、膜局在耐性タンパク質による細胞からのグリホセートの排除によるものである。また選択可能な標識は、T7プロモーターと同じ方向に配向していることが好ましい。 【0053】次いでこのベクターを、クローニングの調製において、HindIIIにより切断し、子牛アリカリホスファターゼ(CAF)により処理した。ベクター及び標的配列は、下記:【0054】 【表3】
を結合し、H2Oを22.0μlになるまで添加することによって連結した。この混合物を16℃において18時間インキュベートした。10X連結緩衝液は、250mMトリス−HCl、pH8.0;100mMMgCl2;100mMジチオトレイトール;2mMスペルミジンである。この連結されたDNA(5μl)を、製造者による手順を使用して、λファージ粒子(ストラータジーンギガパックゴールド)中に挿入した。 【0055】T7ポリメラーゼ発現プラスミドpGP1−2(テイバー及びリチャードソン、1985)を含みL−ブロス(0.2%のマルトース及び50μg/mlのカナマイシン)中で一晩生長したE.coliHB101(ボイヤー及びローランド−デュソー、1973)の試料(200μl)を上記挿入されたDNA50μl により感染させた。形質転換体を、3.0mMのグリホセートと、カナマイシン(50μg/ml)、クロラムフェニコール(25μg/ml)、L−プロリン(50μg/ml)、L−ロイシン(50μg/ml)及びB1(5μg/ml)を含むM9(ミラー、1972)寒天上で30℃で選択した。少量試料をグリホセートを欠く同じ培地上で培養し、前記挿入されたコスミドの量を測定した。コスミド形質転換体を、3日後に30℃においてCP4HindIII DNA1μg当り〜5×105の割合で、この後者の培地上で単離した。3日から15日に最終割合が〜1/200コスミドで、コロニーがグリホセート寒天上に発生した。DNAが14のグリホセート耐性クローンから調製され、この表現型を確認した後に、E.coliGB100/pGP1−2中に形質転換し(E.coliGB100はMM294のaro A誘導体である[タルマッジ及びギルバート、1980])、添加された芳香族アミノ酸及びアミノ安息香酸の不在下での生長の相補性を試験した。SR481のようなその他のaro A(バッハマンら、1980;パジェットら、1987)を使用することが可能であり、この実験に適している。GB100の使用はほとんど例がなく、限定された意味において考察されるべきではない。このaro A株は通常、生長培地が最小培地中の生長のために、L−フェニルアラニン、L−チロシン及びL−トリプトファンをそれぞれ100μg/ml並びにp−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸及びp−アミノ安息香酸をそれぞれ5μg/ml補給されることを要求する。試験された14のコスミドのうち、1のみがaro A−表現型の相補性を示した。このコスミドの形質転換体、pMON17076は、10日後に未補給の最小培地上において弱いが均一な生長を示した。 【0056】コスミドによりコードされたタンパク質を、T7表現系(テイバー及びリチャードソン、1985)を使用して生体内で測定された。pGP1−2(テイバー及びリチャードソン、1985)と試験及び対照コスミドを含むE.coliの培養物を、クロラムフェニコール及びカナマイシン(それぞれ25及び50μg/ml)を含むL−ブロス(2ml)中で30℃においてクレットの目盛が〜50になるまで生長させた。少量の1を取り、細胞を遠心分離により採集し、M9塩(ミラー、1972)により洗浄し、0.2%グルコース、20μg/mlチアミン及び0.01%18アミノ酸(−システイン及びメチオニン)を含むM9培地1ml中に再懸濁した。30℃において90分間インキュベートした後、この培養物を42℃の水浴中に移し、そこで15分間保持した。リファンピシン(シグマ社)を200μg/mlになるまで添加し、培養物を42℃においてさらに10分間保持し、次いで30℃に20分間移した。試料に5分間30℃において、35S−メチオニン10μCiを適用した。この細胞を遠心分離により集め、クラッキング緩衝液(60mMトリス−HCl6.8、1%SDS、1%2−メルカプトエタノール、10%グリセロール、0.01%ブロモフェノールブルー)60〜120μl中に懸濁した。少量の試料を12.5%SDS−PAGE上での電気泳動に付し、10容量の酢酸−メタノール−水(10:30:60)中に60分間浸漬した後、ゲルを製造者の指示に従ってENLIGHTNINGTM(デュポン製)中に浸漬し、乾燥させ、−70℃においてX線フィルムに暴露した。35S−メチオニンで標識された約45kdのサイズのタンパク質が、pMON17076を含む多数のコスミド中で検出された。 【0057】Agrobacterium sp.株CP4からのEPSPSの精製全てのタンパク質精製方法を、3〜5℃において実施した。EPSPS酵素アッセイを、1mMホスホエノールピルベート(PEP、ベーリンガー)及び2mMシキミ酸−3−ホスフェート(S3P)基質濃度を使用して、パジェットらにより1987年に記載されたホスフェート放出または放射性HPLC方法のいずれかにより実施した。放射性HPLCアッセイでは、14C−PEP(アマースハム)を利用した。S3Pは、ウィベンマイヤーらにより1988年に記載された方法により合成された。N末端アミノ酸の配列決定を、乾燥しながら試料をアリコートに分割してポリブレンプリサイクルフィルター上に充填することによって行った。自動エドマン分解化学を使用して、アプライドバイオシステムズ120APTH分析装置を含むアプライドバイオシステムズモデル470A気相配列決定装置(ハンカピラーら、1983)によりN末端タンパク質配列を決定した。 【0058】5の10lの発酵を、液体培地中で生長した場合に少ない凝集塊を示す株CP4の自然発生的な「滑らかな」単離物上で行った。この減少された凝集回及び滑らかなコロニー形態は、この単離物により減少された多糖類の生成によるものであり得る。下記のEPSPS酵素の精製を扱うセクションにおいて、CP4を「滑らかな」単離物−CP4−S1と称する。高特異活性を示す3つのバッチに由来の細胞を集めた。Agrobacterium sp.CP4の細胞ペースト(300g)を、0.9%生理食塩水0.5Lで2回洗浄し、遠心分離(30分間、GS3ソーバルローター中、8000rpm)により集めた。この細胞ペレットを抽出緩衝液(100mMトリスCl、1mMEDTA、1mMBAM(ベンズアミジン)、5mM DDT、10%グリセロール、pH7.5)0.9L中に懸濁し、マントンガウリンセルを2回通過させることにより溶解させた。得られた溶液を遠心分離し(30分間、8000rpm)、得られた上清を1.5%プロタミン硫酸塩0.21L(100mMトリスCl中、pH7.5、0.2%w/v最終プロタミン硫酸塩濃度)により処理した。1時間撹拌した後、混合物を遠心分離し(50分間、8000rpm)、得られた上清を固形硫酸アンモニウムにより処理し、40%飽和とし、1時間撹拌した。遠心分離(50分間、8000rpm)の後、得られた上清を固形硫酸アンモニウムにより処理して70%の飽和とし、50分間撹拌し、不溶性のタンパク質を遠心分離(1時間、8000rpm)により集めた。次いで、この40〜70%硫酸アンモニウム画分を抽出緩衝液中に溶解し、最終容量を0.2Lとして、抽出緩衝液2Lに対して2回、全体で12時間透析した(スペクトラム10,000MWカットオフ透析チューブ)。 【0059】得られた透析された40〜70%の硫酸アンモニウム画分(0.29L)に、固形硫酸アンモニウムを添加して最終濃度を1Mとした。この材料を、1M硫酸アンモニウムを含む抽出緩衝液により平衡化されたフェニルセファロースCL−4B(ファルマシア)樹脂を充填したカラム(5cm×15cm、295ml)上に充填し(2ml/分)、同じ緩衝液により洗浄した(1.5L、2ml/分)。EPSPSを、1Mから0.00Mの硫酸アンモニウムの抽出緩衝液の線状勾配により溶離した(全容量1.5L、2ml/分)。画分を集め(20ml)、ホスフェート放出アッセイによりEPSPS活性をアッセイした。高EPSPS活性を有する画分(画分36〜50)を集め、10mMトリスCl、25mMKCl、1mMEDTA、5mMDTT、10%グリセロール、pH7.8に対して透析した。 【0060】透析されたEPSPS抽出物(350ml)を、10mMトリスCl、25mMKCl、5mMDTT、10%グリセロール、pH7.8(Qセファロース緩衝液)により平衡化されたQ−セファロースファーストフロー(ファルマシア製)樹脂を充填したカラム(2.4cm×30cm、136ml)上に充填した(5ml/分)。EPSPSを0.025M〜0.40MKClのQセファロース緩衝液の線上勾配により溶離した(全体の容量が1.4L、5ml/分)。画分を集め(15ml)、ホスフェート放出アッセイによりEPSPS活性をアッセイした。高EPSPS活性(画分47〜60)を有する画分を集め、固形硫酸アンモニウムを80%飽和になるように添加して沈殿させ、1時間撹拌した。沈殿したタンパク質を遠心分離(20分間、GSAソーバルローター中12000rpm)により集め、Qセファロース緩衝液中に溶解し(全容量14ml)、同じ緩衝液に対して透析した(2×1L、18時間)。 【0061】得られた透析され、部分的に精製されたEPSPS抽出物(19ml)をQセファロース緩衝液により平衡化されたモノQ10/10カラム(ファルマシア製)上に充填し(1.7ml/分)、同じ緩衝液(35ml)により洗浄した。EPSPSを0.025Mから0.35MKClの線状勾配により溶離した(全容量119ml、1.7ml/分)。画分を集め(1.7ml)、ホスフェート放出アッセイによりEPSPS活性をアッセイした。高EPSPS活性を有する画分(画分30〜37)を集めた(6ml)。 【0062】固形硫酸アンモニウムを添加することにより、モノQプールを硫酸アンモニウム1Mとし、2mlを、100mMトリスCl、5mMDTT、1M硫酸アンモニウム、10%グリセロール、pH7.5(フェニルスペローズ緩衝液)で平衡化されたフェニルスペローズ5/5カラム(ファルマシア製)上でクロマトグラフィー処理した。試料を充填し(1ml/分)、フェニルスペローズ緩衝液(10ml)により洗浄し、1Mから0.00Mの硫酸アンモニウムのフェニルスペローズ緩衝液の線状勾配により溶離した(全容量60ml、1ml/分)。画分を集め(1ml)、ホスフェート放出アッセイによりEPSPS活性をアッセイした。高EPSPS活性を有する各流れから得られた画分(画分〜36〜40)を一緒に集めた(10ml、2.5mgタンパク質)。N末端アミノ酸配列決定のために、1の画分の1部分(流れ1から得た#39)を50mM NaHCO3 に対して透析した(2×1L)。得られた純度の高いEPSPS試料(0.9ml、77μgタンパク質)は、下記の単一N末端アミノ酸配列:XH(G)ASSRPATARKSS(G)LX(G)(T)V(R)IPG(D)(K)(M)(配列番号:18)を示すことが判明した。 【0063】このアミノ酸配列及び以下の全てのアミノ酸配列は、標準一文字名称を使用した。下記の記載において示される全ペプチド構造は、N末端のアミノ酸が左で、C末端のカルボキシル基が右に示される従来の方式で示す。同様に、タンパク質中に見られる天然発生のアミノ酸のアミノ酸名称は、下記の通りとする:アラニン(Ala;A)、アスパラギン(Asn;N)、アスパラギン酸(Asp;D)、アルギニン(Arg;R)、システイン(Cys;C)、グルタミン酸(Glu;E)、グルタミン(Gln;Q)、グリシン(Gly;G)、ヒスチジン(His;H)、イソロイシン(Ile;I)、ロイシン(Leu;L)、リジン(Lys;K)、メチオニン(Met;M)、フェニルアラニン(Phe;F)、プロリン(Pro;P)、セリン(Ser;S)、スレオニン(Thr;T)、トリプトファン(Trp;W)、チロシン(Tyr;Y)及びバリン(Val;V)。 【0064】アミノ酸残基が知られていない場合に「X」を用い、カッコは、明白な指定が可能でないこと及び括弧内のアミノ酸の指定が知られた情報に基づいて最も可能性の高い推定であることを示している。 【0065】残りのフェニルスペローズEPSPSプールを、50mMトリスCl、2mMDTT、10mMKCl、10%グリセロール、pH7.5(2×1L)に対して透析した。Qセファロース緩衝液で平衡化したモノQ5/5カラム(ファルマシア製)上にアリコート(0.55ml、0.61mgタンパク質)を充填し(1ml/分)、同じ緩衝液で洗浄し(5ml)、0〜0.14MKClのQセファロース緩衝液の線状勾配により10分間溶離し、次いで、0.14MKClで保持した(1ml/分)。画分を集め(1ml)、ホスフェート放出アッセイによりEPSPS活性をアッセイし、SDSPAGEに付し(10〜15%、ファストシステム、ファルマシア製、銀染色を伴う)、タンパク質純度を決定した。SDS−PAGEによりタンパク質の単一のバンドを示す画分(22〜25、222μg)を集め、100mM重炭酸アンモニウム、pH8.1に対して透析した(2×1L、9時間)。 【0066】Agrobacterium sp. 株CP4EPSPSのトリプシノリシス及びペプチド配列決定得られた純粋なAgrobacterium sp.株CP4EPSPS(111μg)に、トリプシン3μg(カルバイオケム)を加え、トリプシノリシス反応を16時間37℃において進行させた。次いで、トリプシンの消化物をパジェットらが1988年にE.coliEPSPSについて開示した方法により、C18逆相HPLCカラム(バイダック)上でクロマトグラフィー処理した(1ml/分)。全てのペプチド精製について、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA、ピアス)を緩衝液「RP−A」と称し、アセトニトリル中の0.1%TFAを緩衝液「RP−B」と称した。トリプシン処理されたAgrobacterium sp.CP4EPSPSの溶離のために使用された勾配は:0.8分、0%RP−B;8〜28分、0〜15%RP−B;28〜40分、15〜21%RP−B;40〜68分、21〜49%RP−B;68〜72分、49〜75%RP−B;72〜74分、75〜100%RP−Bであった。画分を集め(1ml)、210nmにおける溶離グラフに基づいて、少なくとも70のはっきりしたペプチドをトリプシン処理されたEPSPSから生成した。画分40〜70を蒸発乾固し、10%アセトニトリル、0.1%トリフルオロ酢酸各150μl中に再溶解した。 【0067】画分61のペプチドを下記勾配によりC18カラム上でさらに精製した:0〜5分、0%RP−B、5〜10分、0〜38%RP−B;10〜30分、38〜45%B。画分を210nmにおけるUVシグナルに基づいて集めた。画分24中の大きなペプチドピークを42%RP−Bにおいて溶離し、次いで乾燥させ、上記と同様にして再懸濁させ、下記勾配によりC18カラム上で再びクロマトグラフィー処理した:0〜5分、0%RP−B;5〜12分、0〜38%RP−B;12〜15分、38〜39%RP−B;15〜18分、39%RP−B;18〜20分、39〜41%RP−B;20〜24分、41%RP−B;24〜28分、42%RP−B。41%RP−Bで溶離されペプチド61−24−25と称される画分25中のペプチドをN末端アミノ酸配列決定に付し、下記の配列が決定された:APSM(I)(D)EYPILAV(配列番号:19) CP4EPSPS画分53トリプシンのペプチドを、0%B(5分)、0〜30%B(5〜17分)、30〜40%B(17〜37分)の勾配によりC18HPLCによりさらに精製した。34%Bにおいて溶離し、ペプチド53〜28と指定された画分28中のペプチドをN末端アミノ酸配列決定に付し、下記の配列を決定した:ITGLLEGEDVINTGK(配列番号:20) CP4EPSPSコスミドクローンを確かめるために、多数のオリゴヌクレオチドプローブを、CP4酵素由来の2のトリプシン配列の配列に基づいて設計した(表III)。MIDと同定されたプローブは、非常に低い変性であり、最初のスクリーニングに使用した。EDV−C及びEDV−Tであると同定されたプローブは、同じアミノ酸配列を基礎として、1の位置において異なり(下記表III中のアンダーライン)、これら2つのプローブのうちの一方のみから期待される確実性を有する確認のプローブとして使用された。下記のオリゴヌクレオチドにおいて、特定の位置における代替的な許容され得るヌクレオチドは、A/C/Tのように「/」により示される。 【0068】 【表4】
このプローブをγ−32P−ATP及びポリヌクレオチドキナーゼを使用して標識した。上記の14のコスミド由来のDNAをEcoRIにより制限し、膜に移し、オリゴヌクレオチドプローブによりプローブした。採用した条件は下記の通りである:前ハイブリッド形成を6XSSC、10Xデンハルト中で2〜18時間60℃において行い、ハイブリッド形成を6XSSC、10Xデンハルト、100μg/mltRNA中で、プローブのTdの下で10℃において行った。プローブのTdは、式2℃×(A+T)+4℃×(G+C)から概算される。次いで、フィルターを室温においてそれぞれ10分間、6XSSCにより3回洗浄し、乾燥し放射能写真を撮影した。MIDプローブを使用して、pMON17076コスミド中の〜9.9kbの断片が1の正のシグナルを与えた。次いでこのコスミドDNAを、EDV−C(配列番号:22)及びEDV−T(配列番号:23)プローブにより別個にプローブし、再びこの〜9.9kbバンドがEDV−Tプローブのみを伴い1のシグナルを与えた。 【0069】グリホセート耐性発現型、E.coliaro A−発現型の相補性、〜45Kdタンパク質の発現及びCP4EPSPSアミノ酸配列に由来する2つのプローブとのハイブリッド形成に関する合わせられたデータは、pMON17076コスミドがEPSPS遺伝子を含むことを強く示した。 【0070】CP4EPSPS遺伝子の配置及びサブクローニングCP4EPSPS遺伝子をさらに下記のようにして配置した:多数の追加のサザン分析を、MID(配列番号:21)及びEDV−T(配列番号:23)プローブを別個に使用して、pMON17076の異なる制限消化物上で行なった。これらの分析及び結果として得られたpMON17076由来の〜9.9kb断片のpBlus Script(ストラータジーン)サブクローンの詳細な制限地図に基づいて、両プローブがそれにハイブリッド形成する3.8kbEcoRI−SalI断片を同定した。この分析はまた、MID(配列番号:21)及びEDV−T(配列番号:23)プローブがBamHI、ClaI及びSacII部位の異なる部位にハイブリッド形成することを示した。この3.8kbの断片は、pBlue Script中の両配向にクローニングされて、pMON17081及びpMON17082を生成した。次いでこれらのクローンによりE.coliに与えられる発現型を測定した。グリホセートを3mM含有するM9寒天培地上のpGP1−2(pBlue ScriptはT7プロモーターをも含む)を含むE.coli MM294への形質転換の後に、グリホセート耐性を測定した。pMON17081及びpMON17082の両者は、グリホセートを欠く同じ培地上の対照の約半分のサイズの30℃での3日目におけるグリホセート耐性コロニーを示した。この結果は、3.8kbの断片が完全なEPSPS遺伝子を有していることを示唆している。この発現型の配向依存の明らかな欠如は、クローニング部位の1の側部における7プロモーター及び他方におけるlacプロモーターによって説明されることができる。aro A発現型は、芳香族補給物のないM9寒天培地上のE.coliGB100の形質転換体において測定した。Plac誘導物質IPTGを使用してまたは使用しないで行なわれたこの実験において、pMON17082は、pMON17081よりもはるかに大きな成長を示したが、それは、EPSPS遺伝子がSalI部位からEcoRI 部位の方向に発現されることを示唆している。 【0071】ヌクレオチド配列決定は、上記のBamHI部位を含む多数の制限部位末端から開始される。N末端タンパク質配列と近接に適合しトリプシン断片53〜28(配列番号:20)(EDV−Tプローブの基礎)のタンパク質配列をコードする配列は、このBamHI部位のSalI部位に配置されている。これらのデータは、CP4EPSPS遺伝子のクローニング及びこの遺伝子の転写の方向の決定的な証拠を提供した。制限地図データに関連するこれらのデータはまた、完全な遺伝子が〜2.3kbXhoI断片上に配置され、この断片がpブルースクリプト中にサブクローニングされることを示している。この断片の約2kbのヌクレオチド配列は、クローニングされた制限断片からの配列決定の組合せ及び配列を延長する特異的プライマーの使用によって決定される。CP4EPSPS遺伝子のヌクレオチド配列及び側面に位置する領域を図3(配列番号:2)に示す。ペプチド61−24−25に対応する配列(配列番号:19)も配置された。この配列を、IBI(インターナショナルバイオテクノロジーズインコーポレイテッド)のシーケナーゼキット及びファルマシア製のT7配列決定/デアザキットの両方を使用して決定した。 【0072】Agrobacterium sp.株CP4から精製されたEPSPS活性をコードするクローニングされた遺伝子を下記の方法により確認した:一連の部位特異的突然変異生成により、BglII及びNcoI部位をNcoI認識配列内に含まれるfMetとともにN末端において存在させ、第1の内部NcoI部位を除去し(第2の内部NcoI部位はその後除去した)、SacI部位を終結コドンの後に存在させた。後の段階において、内部NotI部位も部位特異的突然変異生成により除去した。下記の表は、CP4EPSPS遺伝子の部位特異的突然変異生成(制限部位の添加または除去)のためのプライマーを含む。突然変異生成を、実質的にはサムブルックら(1989)により記載された方法と同じクンケルら(1987)の方法により行なった。 【0073】 【表5】
次いでこのCP4EPSPS遺伝子を、文献記載された(ウォングら、1988;オリンズら、1988)ものと類似のPrecA−遺伝子10L表現ベクター中に、NcoI−BamHIN末端断片及びBamHI−SacIC末端断片として、クローニングし、pMON17101を生成した。PEPのKm 及びグリホセートのKiを、ナリジキシン酸による誘導の後に、pMON17101/GB100形質転換体の粗溶解物中のEPSPS活性について決定したところ、Agrobacterium sp.株CP4から得られた精製及び粗の調製物について決定されたものと同じであることが判明した。 【0074】Achromobacter sp.株LBAA及びPseudomonassp.株PG2982由来のEPSPS遺伝子の特性化部分的にHindIIIにより制限されたLBAADNAのコスミドバンクを、ベクターpHC79(ホーン及びコリンズ、1980)においてE.coliMM294中で構成した。このバンクをコロニーハイブリッド形成により全長CP4EPSPS遺伝子プローブを使用してプローブし、正のクローンを400コスミド当り〜1の割合で同定した。LBAAEPSPS遺伝子をさらに、サザン分析によりこれらのコスミド中に配置させた。この遺伝子を〜2.8kbXhoI断片上に配置させ、制限断片端部から一連の配列決定工程により、及びCP4EPSPS遺伝子の配列決定からオリゴヌクレオチドプライマーを使用することにより、LBAAEPSPS遺伝子のヌクレオチド配列を完全にして、図4(配列番号:4)中に示す。PG2982由来のEPSPS遺伝子もクローニングした。 【0075】EPSPSタンパク質を、下記の点について異なる他はCP4酵素について記載した方法と実質的に同じ方法で精製した:セファロースCL−4Bカラムの後に、高EPSPS活性を有する画分を集め、固形硫酸アンモニウムを85%の飽和状態となるまで添加して1時間撹拌することによってタンパク質を沈殿させた。沈殿したタンパク質を遠心分離により集め、Qセファロース緩衝液中に再懸濁し、同じ緩衝液に対する透析の後に、カラム上に充填した(CP4酵素の場合と同じ方法で)。Qセファロースカラム上での精製の後に、100mMトリスpH7.8、10%グリセロール、1mMEDTA、1mMDTT及び1M硫酸アンモニウム中のタンパク質〜40mgを、フェニルスペローズ(ファルマシア)カラム上に充填した。カラムを上記緩衝液中の1.0M〜0.00M硫酸アンモニウムの勾配40mlにより1.0ml/分で溶離した。 【0076】フェニルスペローズ10/10カラムの活性画分由来のタンパク質約1.0mgを、流速0.75ml/分のファルマシアモノP5/10クロマトフォーカシングカラム上に充填した。開始緩衝液は、25mMビス−トリス、pH6.3であり、カラムをポリバッファー74の39ml、pH4.0により溶離した。クロマトフォーカシングカラムから得たピーク画分約50μgを、25mM重炭酸アンモニウム中に透析した。次いでこの試料を使用してN末端アミノ酸配列を決定した。 【0077】得られたN末端配列は:XHSASPKPATARRSE(式中X=未同定の残基)(配列番号:30)であった。多数の変性したオリゴヌクレオチドプローブをこの配列に基づいて設計し、使用して緩和条件下のコロニーハイブリッド形成によりコスミドpHC79(ホーン及びコリンズ、1980)中のPG2982部分−HindIII DNAのライブラリーをプローブした。最終洗浄条件は、55℃において1XSSC、0.1%SDSを15分間使用することであった。配列GCGGTBGCSGGYTTSGG(式中B=C、GまたはT;S=CまたはG、及びY=CまたはT)(配列番号:31)を有する1のプローブが1組のコスミドクローンを同定した。 【0078】このようにして同定されたコスミド組は、種々のHindIII断片のコスミドにより構成された。しかしながら、この組がCP4EPSPS遺伝子プローブによりプローブされたときに、PG2982EPSPS遺伝子を含むコスミドが同定された(元来コスミド9C1と称され、後にpMON20107と称された)。一連の制限地図作成及びサザン分析の後に、この遺伝子を〜2.8kbXhoI断片に配置させ、この遺伝子のヌクレオチド配列を決定した。このDNA配列(配列番号:6)を図5に示す。EPSPS遺伝子配列はLBAA(配列番号:4)及びPG2982(配列番号:6)との間にヌクレオチドの相違がなかった。2つの酵素の反応動力学的因子は、実験誤差の範囲内であった。 【0079】E.coli中のグリホセート耐性に影響を与えるPG2982由来の遺伝子の配列は決定されている(フィッツギボン、1988;フィッツギボン及びブレイマー、1990)。PG2982EPSPSクラスII遺伝子の配列は、既に報告された配列と相同関係がなく、従来の研究のグリホセート耐性表現型がEPSPSと関係がないことを示している。 【0080】その他のクラスIIEPSPS構造遺伝子の代替的単離方法多数のクラスII遺伝子が単離されており、本明細書中に記載されている。CP4由来の遺伝子のものである、第1遺伝子クローニングは、クラスI及びクラスII酵素及び遺伝子の間において類似の程度が低いことにより困難であることは明らかである。しかしながら、その他の遺伝子の同定は、プローブとしてこの第1の遺伝子を使用することによって多いに促進された。LBAAEPSPS遺伝子のクローニングにおいて、CP4遺伝子プローブは、コスミドクローンの迅速な同定及び完全な遺伝子の小制限断片への配置を可能にし、いくつかのCP4配列プライマーを用いて、LBAA(及びPG2982)EPSPS遺伝子の配列決定をした。CP4遺伝子プローブをも使用してPG2982遺伝子クローンを確認した。クラスIIEPSPS遺伝子の高低度の類似性を利用して、クラスI EPSPS遺伝子プローブを使用してその他のクラスI遺伝子をクローニングしたのとほとんど同じ方法により、追加の遺伝子を同定及びクローニングした。後者の例は、プローブとしてP.hybrida遺伝子を利用するA.thalianaEPSPS遺伝子のクローニングにおけるものであった(リーら、1987)。 【0081】グリホセート耐性EPSPS活性は、多数の起源に由来するEPSPシンターゼについてすでに報告されている。これらの酵素はほとんどの場合においてまったく特性化されていなかった。クラスI及びクラスIIEPSPS遺伝子プローブまたは抗体プローブの使用は、EPSPSの特性の最初のスクリーニングのための迅速な方法を提供し、そのような酵素の遺伝子の迅速なクローニング及び特性化のための手段を提供する。 【0082】記載された3つの遺伝子の2つがグリホセート処理設備から単離された細菌から単離された(株CP4及びLBAA)。3番目(PG2982)は培養採集株から単離された細菌から得られた。この後者の単離は、グリホセートへの接触は高グリホセート耐性EPSPS酵素の単離のための必要条件ではなく、細菌の採集物のスクリーニングは追加の単離物を生成することができたことを示唆している。そのような微生物を豊富にすることがクラスIIEPSPS微生物の単離頻度を高めると考えられる場合において、グリホセート分解またはグリホセート耐性微生物母集団(クインら、1988;タルボットら、1984)を豊富にすることは可能である。クラスIIEPSPS遺伝子を含むその他の細菌も同定されている。CP4(上記参照)と同じ処理カラムビーズから、しかしグリホセートが炭素及びリンの両源として供給された培地中で単離されたC12と称される細菌が、サザン分析によって、CP4EPSPSコード配列からなるプローブとハイブリッド形成することが示された。株LBAAについての結果と関連して、この結果はこの豊富化方法がクラスIIEPSPS単離物の同定を促進することを示唆している。クラスIIEPSPS遺伝子を含む新規の細胞単離物は、グリホセート廃棄処理施設以外の環境から同定されている。接種原は、土壌(イリノイ州ジャージービルの最近収穫されたダイズの畑から得られた)及び炭素原として10mMのグリホセート(及び100μg/mlのシクロヘキシミドにより真菌の成長を防止する)を含むドウォルキン−フォスター培地中での28℃における成長により選択された細菌の母集団を採集することによって調製された。L寒天培地上で培養したら、5のコロニータイプが同定された。染色体DNAをこれらの単離物のLブロス培地2mlから調製し、クラスIIEPSPS遺伝子の存在を、厳格なハイブリッド形成及び洗浄条件下で、サザン分析によりCP4EPSPSコード配列プローブを使用してプローブした。土壌単離物の1、S2はこのスクリーニングにより正であった。 【0083】異なるEPSPS遺伝子間の関係多数のクラスI及びクラスIIEPSPS酵素の推定アミノ酸配列を、UWGCGパッケージに与えられたベストフィットコンピュータープログラムを使用して(デベルーら、1984)比較した。このプログラムを使用して決定された類似及び同一の程度を報告する。クラスI及びクラスIIタンパク質配列において測定された類似/同一の程度は、著しく高く、例えばE.coliとS.typhimuriumとの比較(類似/同一=93%/88%)及びE.coliと植物EPSPSとの比較(Petunia hybrida;72%/55%)である。しかしながら、クラスI及びクラスIIの間の配列の比較は、クラス間の関連が非常に低い程度であることを示す(類似/同一=50〜53%/23〜30%)。E.coli(配列番号:8)及びCP4(配列番号:3)配列のベストフィット分析の表示は、保有された残基の位置を示し、図6に示されている。EPSPS配列の先の分析は、酵素配列の保有の程度が高いことと2つの領域、「20〜35」及び「95〜107」領域中の配列(ガッサーら、1988;Petunia EPSPS配列に従って番号を付けた)のほとんどの不変性及びクラスI細菌及び植物EPSPS配列と比較したときにCP4及びLBAAの場合において、これらの領域の保有程度が低いことに注目していた(E.coli及びCP4EPSPS配列の比較について図6を参照。E.coli配列は、図の最上の配列として示されている)。CP4クラスIIEPSPS中の対応する配列は:PGDKSISHRSFMFGGL(配列番号:32)及びLDFGNAATGCRLT(配列番号:33)である。 【0084】これらの比較は、クラスI及びクラスIIEPSPSタンパク質の全体の関連性が低く、仮定の保有された領域中の配列が相当に分岐したことを示す。 【0085】CP4EPSPSにおいて、アラニン残基は「グリシン101」位置に存在する。保有されたグリシン(「95〜107」領域)をアラニンにより置換することは、クラスI EPSPSにおけるグリホセートのKi及びPEPのKmを高める結果となる。この位置においてアラニンを有するCP4EPSPSの場合において、PEPのKmは低い範囲にあり、クラスII酵素が先に特性化されたEPSPS酵素と多くの点において異なることを示している。 【0086】クラスII単離物内では、類似性/同一性の程度は、クラスI内のものについて述べたものと同じ程度に高い(表IV)。図7は、CP4(配列番号:3)及びLBAA(配列番号:5)EPSPSの仮定アミノ酸配列のベストフィットコンピュータープログラムによる配列を示し、CP4配列を図中の上の配列として示す。図6及び7中で使用される記号は、類似性及び同一性の程度を示すためのベストフィットコンピュータープログラム中で使用される標準記号である。 【0087】 【表6】
CP4及びLBAAEPSPSタンパク質の仮定アミノ酸配列間で着目することができる1の相違点は、CP4酵素の場合にアラニンが見られ、LBAA酵素の場合にグリシンが見られる位置100である。クラスI EPSPS酵素において、グリシンは通常対応する位置、即ち、E.coli及びK.pneumoniae中ではグリシン96、Petuniaではグリシン101中に見られる。これらの3つの酵素の場合に、グリシンからアラニンへの転化はグリホセートの見かけのKiを高め及びPEPの見かけのKmを付随的に高める結果となり(キショアら、1986;キショア及びシャー、1988;ソスト及びアムルハイン、1990)、それは上記したように、より低いPEP濃度の条件下において酵素を特に低効率とすることが報告されている。LBAAEPSPSのグリシン100は、アラニンに転化され、PEPの見かけのKm及びグリホセートの見かけのKiの両方を変異体について測定した。このグリシン100のアラニンへの変化は、下記のプライマー:CGGCAATGCCGCCACCGGCGCGCGCC(配列番号:34)中に変異により挿入して行い、野性型及び変異体の遺伝子がRecAプロモーター表現ベクター中のE.coli中で発現され(それぞれpMON17201及びpMON17264)、見かけのKm及び見かけのKiを粗溶解物中で測定した。このデータは、G100A変異体の見かけのKiが約16倍に高められることを示す(表V)。この結果は、クラスI EPSPS酵素の見かけのKi(グリホセート)の上昇におけるG−Aの変化の重要性の観察と一致している。しかしながら、クラスI G−A変異体における結果とは対照的に、クラスII(LBAA)G−A変異体の見かけのKm(PEP)は変化しない。これはクラスII及びクラスI EPSPS酵素の間のその他の相違点を提供する。 【0088】 【表7】
LBAAG100Aは、その優れた反応動力学的特性により、plantaにおけるグリホセートの改良を与えることができる。 【0089】Agrobacterium sp.株CP4EPSPS遺伝子配列の変異及び再合成Agrobacterium sp.株CP4由来のEPSPS遺伝子は、植物中の遺伝子の高表現に対して有害な配列を含む。これらの配列は、頻繁に存在しA+Tに富む潜在的ポリアデニル化部位、植物遺伝子に多く見られるものよりも高いG+C%(64%対〜50%)、G及びC残基の高濃度のストレッチ、植物遺伝子中において殆んど使用されていないコドンを含む。CP4EPSPS遺伝子中の高いG+C%は、下記を含む多数の潜在的結果を有する:コドンの第3の位置において植物遺伝子中に見られるよりも高いGまたはCを使用すること及びRNAの発現または安定性に影響を与え得る強力なヘアピン構造を生成する能力。CP4EPSPS遺伝子のG+C含量の減少、G及びCのストレッチの破壊、潜在的ポリアデニル化配列の除去及び植物遺伝子においてより頻繁に使用されるコドン利用における改良は、植物中のCP4EPSPS遺伝子の表現を高める結果をもたらし得る。 【0090】上記の有害な配列を可能な限り完全に変化させるために合成CP4遺伝子を設計した。要約すると、遺伝子配列を、下記の配列または配列特性を可能な限り多く除去するように再設計した(一方で不要な制限部位の導入を避けながら):5またはそれより大きい直線状のG及びC;(優勢的に)ポリアデニル化部位として作用し得るA+Tに富む領域または潜在的RNA脱安定領域。この遺伝子の配列を図8に示す(配列番号:9)。このコード配列を、RecAプロモーター由来のE.coli中で表現し、EPSPS活性をアッセイし、天然CP4EPSPS遺伝子のものと比較した。天然及び合成遺伝子のPEPの見かけのKmはそれぞれ、11.8及び12.7であり、合成遺伝子から表現された酵素が変化していないことを示唆している。コード配列のN末端を突然変異生成して、SphI部位をATGに配置して葉緑体移入のためのCTP2−CP4合成融合体の構成を可能にした。下記のプライマーはこの突然変異生成を達成するために使用された:GGACGGCTGCTTGCACCGTGAAGCATGCTTAAGCTTGGCGTAATCATGG(配列番号:35)。 【0091】葉緑体特異的CP4EPSPSの発現植物中のグリホセート標的、5−エノールピルビル−シキミ酸−3−ホスフェートシンターゼ(EPSPS)酵素は葉緑体中に配置されている。EPSPSを含む多くの葉緑体配置されたタンパク質は、前駆体として核遺伝子から表現され、移入工程中に除去される葉緑体トランジットペプチド(CTP)により葉緑体を標的とする。その他のこのような葉緑体タンパク質の例は、リブロース−1,5−ビスホスフェートカルボキシラーゼ(RUBISCO)の小サブユニット(SSU)、フェレドキシン、フェレドキシンオキシドリダクターゼ、光−収穫−複合体タンパク質I及びII並びにチオレドキシンFを包含する。非葉緑体タンパク質はCTPとのタンパク質融合体の使用により葉緑体を標的とすることができ、CTP配列はタンパク質をして葉緑体を標的とさせるのに十分であることが生体内及び生体外において示されている。 【0092】CTP−CP4EPSPS融合体は、Arabidopsis thalianaEPSPSCTP(リーら、1987)及びCP4EPSPSコード配列の間で構成される。Arabicopsis CTPは、部位特異的変異生成によりSphI制限部位をCTPプロセシング部位に配置することにより操作された。この変異生成は、この存在位置におけるGlu−LysをCys−Metにより置換した。CTP2と称されるこのCTPの配列(配列番号:10)を図9に示す。CP4EPSPS遺伝子のN末端を変異させて、Metコドンを回転させるSphI部位を配置した。この第2コドンは、この工程におけるロイシンのものに転化された。この変化は、aroA対立遺伝子の相補の割合により判断されたように、E.coli中のCP4EPSPSの生体内活性に明らかな影響を与えなかった。次いでこの変異されたN末端をSacIC末端と結合し、CTP2配列の下流でクローニングした。CTP2−CP4EPSPS融合体をpブルースクリプトKS(+)中にクローニングした。このベクターは、T7ポリメラーゼ及び35−メチオニンにより翻訳されたRNAを使用して生体内で転写されて、下記に記載の方法(デラ−シオッパら、1986、1987)を使用してLactuca sativaから単離された葉緑体中への移入について評価され得る物質を提供することができる。この鋳型をT7ポリメラーゼを使用して生体外で転写し、35S−メチオニン標識されたCTP2−CP4EPSPS物質が対照Petunia EPSPSと匹敵し得る効率で葉緑体中に移入されることが示された(対照=35S標識されたPreEPSPS[pMON6140;デラ−シオッパら、1986])。 【0093】その他の例において、CTP3と称されるArabidopsis EPSPSCTPは、EcoRI部位を介してCP4EPSPSと融合した。このCTP3の配列(配列番号:12)を図10に示す。1のEcoRI部位をアミノ酸27のまわりのArabicopsis EPSPS成熟領域中に導入し、配列−Arg−Ala−Leu−Leu−をプロセス中の−Arg−Ile−Leu−Leu−により置換した。下記配列のプライマーを使用してCP4EPSPS遺伝子のN末端を変異して、EcoRI部位を付加してCTP3への融合を達成した:GGAAGACGCCCAGAATTCACGGTGCAAGCAGCCGG(配列番号:36)(EcoRI部位に下線を引いた)。 【0094】このCTP3−CP4EPSPS融合体もpブルースクリプトベクター中にクローニングし、T7表現された融合体は、対照Petunia EPSPSと匹敵可能な効率で葉緑体中に移入されることが判明した(pMON6140)。 【0095】CTP4(SphI)及びCTP5(EcoRI)と称される関連する一連のCTPは、Petunia EPSPSCTP及び遺伝子に基づいて、SphI−及びEcoRI変異されたCP4EPSPS遺伝子配列と融合された。SphI部位を、部位特異的突然変異生成により付加して、葉緑体プロセシング部位に、この制限部位を配置した(及びアミノ酸配列を−Cys−Met−に変化させた)。CTP−CP4EPSPS融合体の全てが概ね等しい効率で葉緑体中に輸入されることが示された。CTP4(配列番号:14)及びCTP5(配列番号:16)配列を図11及び12に示す。 【0096】CTP2−LBAAEPSPS融合体は、SphI部位の付加によりLBAAEPSPS遺伝子のN末端の変異の後に構成された。この融合体はまた、葉緑体中に効率良く輸入されることが判明した。 【0097】類似の方法により、CTP2−CP4EPSPS及びCTP4−CP4EPSPS融合体は、コーンの葉鞘から調製された葉緑体中に効率良く移入されることが示されている。これらの結果は、これらのCTP−CP4融合体が単子葉植物種にグリホセート耐性を与える有用な遺伝子を提供することができるであろうことを示している。 【0098】当業者は、特定のCTPがクラスIIEPSPS酵素を植物細胞葉緑体中に移入する機能を利用する種々のキメラ構造を生成することができることを理解するであろう。クラスIIEPSPSの葉緑体移入は、下記のアッセイを使用して測定することができる。 【0099】葉緑体取り込みアッセイ完全な葉緑体を、バートレットら(1982)の方法の変形によりパーコル/フィコル勾配中の遠心分離によりレタス(Latuca sativa,var.longifolia)から単離する。完全な葉緑体の最終ペレットを、50mMHepes−KOH、pH7.7中の330mMソルビトール0.5ml中に懸濁し、クロロフィルについてアッセイし(アーノン、1949)、最終クロロフィル濃度が4mg/mlになるように調節(ソルビトール/Hepesを使用)した。単頭レタスの完全葉緑体の収量は、3〜6mgのクロロフィルである。 【0100】典型的な300μlの取り込み実験は、5mMATP、8.3mM未標識のメチオニン、332mMソルビトール、58.3mMHepes−KOH(pH8.0)、50μl網状赤血球溶解物翻訳生成物及びL.sativa由来の完全葉緑体(200μgクロロフィル)を含有していた。取り込み混合物を最大光濃度(150ワット灯)に設定された光ファイバー照明器の直前で室温において穏やかに振盪した(10×75mmのガラス管中)。この取り込み混合物の少量試料(約50μl)を種々の時間において採取し、11,000Xgで30秒間遠心分離することによりシリコーン−油勾配100μl上で分画した(150μlのポリエチレン管中)。これらの条件下で、シリコーン油層の下で、完全葉緑体はペレットを形成し、(網状赤血球を含む)インキュベート培地は表面上に浮遊する。遠心分離の後、シリコーン−油勾配を乾燥氷中で直ちに凍結する。次いで葉緑体ペレットを溶解緩衝液50〜100μl(10mMHepes−KOH、pH7.5、1mMPMSF、1mMベンズアミジン、5mMe−アミノ−n−カプロン酸及び30μg/mlアプロチニン)中に再懸濁し、15,000Xgで20分間遠心分離して、チラコイド膜をペレット化する。この遠心分離から得られた清澄な上清(ストロマタンパク質)及び各取り込み実験に由来の網状赤血球溶解物インキュベート培地を少量、電気泳動のために等容量の2XSDS−PAGE試料緩衝液と混合する(レムリ、1970)。 【0101】SDS−PAGEを、レムリ(1970)の方法に従って、3〜17%(w/v)アクリルアミドスラブゲル(60mm×1.5mm)及び3%(w/v)アクリルアミドスタッキングゲル(5mm×1.5mm)中で行なった。このゲルを40%メタノール及び10%酢酸を含む溶液中に20〜30分間固定する。次いで、このゲルをEN3 HANCETM(デュポン製)中に20〜30分間浸漬し、ゲル乾燥器上でこのゲルを乾燥する。ゲルを増強スクリーンを使用して一晩露出して放射能写真を撮影し、CP4EPSPSが単離された葉緑体中に移入されているか否かを測定する。 【0102】植物形質転換本発明の実施によってグリホセート耐性を与えられることができる植物は、これらに限定されないが、ダイズ、ワタ、コーン、キャノーラ、脂肪種子ナタネ、アマ、テンサイ、ヒマワリ、ジャガイモ、タバコ、トマト、コムギ、コメ、アルファルファ、及びレタス並びに、種々の木、堅果及びつる植物を包含する。 【0103】本発明の二本鎖DNA分子(「キメラ遺伝子」)は、いずれの適当な方法によっても1の植物のゲノム中に挿入されることができる。適当な植物形質転換ベクターは、Agrobacterium tumefaciensのTiプラスミド由来のものの他、例えば、ヘレラ−エストレラ(1983)、ビーバン(1984)、リー(1985)及びEPO公開第120,516号(シルペルートら)により開示されたものを含む。AgrobacteriumのTiまたは根誘導(Ri)プラスミド由来の植物形質転換ベクターに加えて、代替的な方法を使用して本発明のDNA構造物を植物細胞中に挿入することができる。このような方法は例えば、リポソーム、エレクトロポレーション、遊離DNA取り込みを増加させる化学物質、微発射衝撃による遊離DNA送達及びウィルスまたは花粉を使用する形質転換の使用を包含する。 【0104】クラスIIEPSPS植物形質転換ベクタークラスIIEPSPSDNA配列は、知られた技術を使用して植物を形質転換することができるベクター中に操作されることができる。下記の説明は、説明のためのものであり、限定の意味において読まれるべきものではない。当業者は、その他のプラスミド、ベクター、標識、プロモーター等を使用して適当な結果を得ることができることを理解するであろう。CTP2−CP4EPSPS融合体は、植物ベクターpMON979(下記に記載する)中に、BglII−EcoRI断片としてクローニングされ、pMON17110を生成するが、その地図を図13に示す。このベクター中でCP4遺伝子は、高められたCaMV35Sプロモーターから発現される(E35S;ケイら、1987)。FMV35Sプロモーター構造物(pMON17116)は下記の方法で完成される:Spc/AAC(3)−III/oriVを含むpMON979に由来のSalI−NotI及びNotI−BglII断片並びにpMON17110由来のpBR322/右端/NOS3′/CP4EPSPS遺伝子部分を、pMON981由来のXhoI−BglIIFMV35Sプロモーター断片と連結した。これらのベクターをタバコ、ワタ及びキャノーラ中に導入した。 【0105】一連のベクターがベクターpMON977中で完成され、その中でCP4EPSPS遺伝子、CTP2−CP4EPSPS融合体及びCTP3−CP4融合体は、BglII−SacI断片としてクローニングされ、それぞれpMON17124、pMON17119及びpMON17120を生成した。これらのプラスミドをタバコ中に導入した。CTP2−LBAAEPSPS遺伝子を含むpMON977誘導体もまた完成され(pMON17206)、タバコ中に導入された。 【0106】pMON979植物形質転換/発現ベクターは、pMON886中のネオマイシンホスホトランスフェラーゼタイプII(KAN)を、細菌ゲンタマイシン−3−N−アセチルトランスフェラーゼタイプIII(AAC(3)−III)遺伝子(ヘイフォードら、1988)で置換することにより、pMON886(下記に記載する)から得られた。キメラP−35S/AA(3)−III/NOS3′遺伝子は、ゲンタマイシン耐性をコードし、それが形質転換された植物細胞の選択を可能にする。pMON979は、高められたCaMV35Sプロモーター(ケイら、1987)、いくつかの特異の制限部位及びNOS3′末端(P−En−CaMV35S/NOS3′)からなる0.95kbの発現カセットをも含む。pMON979部分の残りは、pMON886におけるものと全く同じである。 【0107】プラスミドpMON886は、下記のDNA部分から構成される。第1は、E.coli及びAgrobacterium tumefaciens中の選択のための決定基である細菌スペクチノマイシン/ストレプトマイシン耐性(Spc/Str)をコードするトランスポゾン7から単離された0.93kbAvaIから操作されたEcoRV断片である。これを形質転換された植物細胞を選択するキメラカナマイシン耐性をコードするDNAの1.61kb部分に接合された。このキメラ遺伝子(P−35S/KAN/NOS3′)は、カリフラワーモザイクウィルス(CaMV)35Sプロモーター、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼタイプII(KAN)遺伝子及びノパリンシンターゼ遺伝子の3′非翻訳化領域(NOS3′)(フレイリーら、1983)からなる。次の部分は、RK2プラスミド由来の複製起点を含む0.75kbori Vである。これは、E.coli中での維持のための複製の起点及びAgrobacteriumtumefaciens細胞中への接合転移のためのbom部位を提供するpBR322(ori322)の3.1kbSalIからPvuI部分に接合される。この次の部分は、ノパリンタイプのT−DNA右端(フレイリーら、1985)を担持するpTiT37由来の0.36kbPvuIからBclIである。 【0108】pMON977ベクターは、FMV35Sプロモーターの代りにP−En−CaMV35Sプロモーターが存在すること以外は、pMON981と同じである。 【0109】pMON981プラスミドは、下記のDNA部分を含む:細菌スペクチノマイシン/ストレプトマイシン耐性をコードするトランスポゾンTn7から単離された0.93kb断片〔Spc/Str;E.coli及びAgrobacterium tumefaciens中の選択のための決定基(フリングら、1985)〕;0.35kbカリフラワーモザイクウィルス35Sプロモーター(P−35S)(オーデルら、1985)、0.83kbネオマイシンホスホトランスフェラーゼタイプII遺伝子(KAN)、及びノパリンシンターゼ遺伝子の0.26kb3′非翻訳化領域(NOS3′)(フレイリーら、1983)からなる、形質転換された組織の選択を可能にする植物表現のために操作されたキメラカナマイシン耐性遺伝子;RK2プラスミド由来の複製の0.75kb起点(ori V)(スタルカーら、1981);E.coli中の保持のための複製の起点(ori−322)及びAgrobacterium tumefaciens細胞中への接合転移のためのbom部位を提供するpBR322の3.1kbSalIからPvuI部分並びにノパリンタイプT−DNA右端領域を含むpTiT37由来の0.36kbPvuIからBclI断片(フレイリーら、1985)。発現カセットは、ゴマノハグサモザイクウィルス由来の0.6kb35Sプロモーター(P−FMV35S)(ゴウダら、1989)及びマメrbcs−E9遺伝子の0.7kb3′非翻訳化領域(E93′)(コルッジら、1984及びモレリら、1985)からなる。FMV35Sプロモーター(図1)を含む0.6kbSspI断片を操作して、適当なクローニング部位を転写開始部位の下流に配置した。CTP2−CP4 syn遺伝子融合体を、植物発現ベクター中に導入して(pMON981を含む、pMON17131を生成する;図14)、タバコ、キャノーラ、ジャガイモ、トマト、テンサイ、ワタ、レタス、キュウリ、脂肪種子ナタネ、ポプラ及びArabidopsis中に形質転換した。 【0110】クラスIIEPSPS遺伝子を含む植物ベクターを、所望の植物種の形質転換のためのいずれかの適当なAgrobacterium株中に起動させることができる。植物ベクターをABIAgrobacterium株中に起動させることができる。適当なABI株は、無力化されたTiプラスミドpTiC58を担持するA208 Agrobacterium tumefaciens(pMP90RK)である(コンク及びシェル、1986)。TiプラスミドはT−DNA植物ホルモン遺伝子を担持しておらず、従ってその株はクラウンゴール病を引起こすことが不可能である。植物ベクターをABI中に交配することは、ヘルパープラスミドpRK2013を使用する三親接合系により行なった(ジッタら、1980)。植物組織をABI::植物ベクター接合物とともにインキュベートした場合には、ベクターが、無力化されたpTiC58プラスミドによりコードされたvir作用により植物細胞へ転移する。このベクターは、T−DNA右端領域において開いており、全体の植物ベクター配列を、宿主植物染色体中に挿入することができる。pTiC58Tiプラスミドは、植物細胞へ転移しないがAgrobacterium中に保有される。 【0111】クラスIIEPSPS遊離DNAベクタークラスIIEPSPS遺伝子は、直接送達方法により植物中に導入されることができる。多数の直接送達ベクターは、CP4EPSPS遺伝子に関して完成された。ベクターpMON13640(その地図を図15に示す)をここで説明する。プラスミドベクターは、この場合、Tn903に由来のnptII遺伝子(カナマイシン耐性;KAN)を含むpUCプラスミド(ビエイラ及びメシング、1987)に基づき、E.coli中の選択可能な標識を提供する。CTP4−EPSPS遺伝子融合体は、P−FMV35Sプロモーターから発現され、NOS3′ポリアデニル化配列断片を含み、及びE35Sプロモーター、CTP4−CP4遺伝子融合体及びNOS3′配列からなる第2のカセットから発現される。計測可能なGUS標識遺伝子(ジェファーソンら、1987)は、マンノピンシンターゼプロモーター(P−MAS;ベルテンら、1984)及びダイズ7S貯蔵タンパク遺伝子3′配列(シュラーら、1982)が発現される。CTP−CP4EPSPS融合体を高められたCaMV35Sプロモーターまたはその他の植物プロモーターから発現される類似のプラスミドをも生成することができる。植物中への遊離DNA送達に適したその他のベクターを生成することができ、それらは当業者のレベルの範囲内であり、本明細書の開示の範囲内のものであると考えられる。 【0112】植物再生クラスIIEPSPS遺伝子の発現が形質転換された細胞(またはプロトプラスト)中で行なわれた場合は、細胞(またはプロトプラスト)は植物全体中で再生される。再生工程の方法の選択は不可欠ではないが、適当な方法は、マメ科(アルファルファ、ダイズ、クローバー等)、セリ科(ニンジン、セロリ、アメリカボウフウ)、アブラナ科(キャベツ、ラディッシュ、ナタネ等)、ウリ科(メロン及びキュウリ)、イネ科(コムギ、コメ、コーン等)、ナス科(ジャガイモ、タバコ、トマト、カラシ)、種々の花作物並びにポプラまたはリンゴのような種々の木、堅果作物またはブドウのようなつる植物から選ばれる宿主に対して有用である。例えば、アミラート、1984;シマモト、1989;フロム、1990;バジル、1990参照。 【0113】下記の実施例は、本発明の実施をより詳しく説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものであるとは決して解釈されてはならない。当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書中に記載された方法及び遺伝子に種々の変更及び省略を行い得ることを理解するであろう。 【0114】下記の実施例において、植物中のEPSPS活性は、下記の方法によりアッセイした。組織試料を集めて液体窒素中において直ちに凍結させた。若葉組織1gを液体窒素とともに乳鉢中で凍結させ、乳棒で微粉末になるように粉砕した。この粉末を第2乳鉢に移し、抽出緩衝液を添加し(1ml/g)、次いで試料をさらに45秒間粉砕した。キャノーラ用の抽出緩衝液は、100mMトリス、1mMEDTA、10%グリセロール、5mMDTT、1mMBAM、5mMアスコルビン酸塩、1.0mg/ml BSA、pH7.5(4℃)から成る。タバコ用の抽出緩衝液は、100mMトリス、10mMEDTA、35mMKCl、20%グリセロール、5mM DTT、1mMBAM、5mMアスコルビン酸塩、1.0mg/ml BSA、pH7.5(4℃)をから成る。混合物を遠心分離管に移し、5分間遠心分離した。得られた上清を、0.25mlづつに分けて、予め抽出緩衝液(BSA無し)により平衡化されたスピンG−50(ファルマシア製)カラム上で脱塩処理した。脱塩処理された抽出物を、放射性HPLCアッセイによりEPSPシンターゼ活性をアッセイした。試料中のタンパク質濃度を、標準としてBSAを使用するバイオラッドの微量タンパク質アッセイにより測定した。 【0115】タンパク質濃度をバイオラッドの微量タンパク質方法を使用して測定した。BSAを使用して、2〜24μgの範囲の標準曲線を作成した。800μlの標準試料または希釈試料のいずれかを、濃縮されたバイオラッドのブラッドフォーム試薬200μlと混合した。この試料を渦状に回転させ、〜5分後にA(595)において目盛を読み、標準曲線と比較した。 【0116】EPSPS酵素アッセイは、HEPES(50mM)、シキミ酸−3−リン酸塩(2mM)、NH4モリブデン酸塩(0.1mM)及びKF(5mM)を含み、グリホセート(0.5または1.0mM)は含むものと含まないものがある。このアッセイ混合物(30μl)及び植物抽出物(10μl)を25℃において1分間予備インキュベートし、14C−PEP(1mM)を添加することによって反応を開始した。この反応を3分後に90%EtOH/0.1MHOAc(pH4.5)50μlにより止めた。この試料を6000rpmで遠心分離し、得られた上清をHPLCにより14C−EPSPSについて分析した。グリホセートを用いる場合と用いない場合のEPSPS活性から、耐性EPSPSの百分率を算出した。 【0117】14C標識されたPEPから14CEPSPへの転化の百分率を、0.28Mイソクラティック(isocratic)のリン酸カリウム溶離液(pH6.5)を使用するC18保護カラム(ブラウンリー)及びAX100HPLCカラム(0.4×25cm、シンクロパック)を1ml/分で用いて、HPLC放射性アッセイにより測定した。初期の速度は、単位時間当りの分割回転に、標識された基質の濃度(1mM)を掛けることにより算出した。アッセイは、〜3分までの時間及びEPSPSの30%回転に比例していた。試料を必要であれば10mMトリス、10%グリセロール、10mMDTT、pH7.5(4℃)により希釈し、比例の範囲内において結果を得た。 【0118】これらのアッセイにおいて、DL−ジチオトレイトール(DTT)、ベンズアミジン(BAM)及びウシ血清アルブミン(BSA、実質的にグロブリン無し)はシグマ社から入手した。ホスホエノールピルベート(PEP)はベーリンガーマンハイムから、及びホスホエノール−〔1−14C〕ビルベート(28mCi/mmol)はアマーシャムから入手した。 【0119】本発明の、配列番号:3若しくは配列番号:5のアミノ酸配列の1以上のアミノ酸が除去され若しくは1以上の他のアミノ酸により置換され又は配列番号:3若しくは配列番号:5のアミノ酸配列に1以上のアミノ酸が付加されているアミノ酸配列を有する変異体は、それをコードする遺伝子の位置特異的変異など、既に知られている方法により得られるものであって、原酵素と実質的に同程度の酵素活性を有するものである。 【0120】本発明のアレル変異体は、同種由来の同一の遺伝子座を占める塩基配列に個体差レベルの変異を有する遺伝子によりコードされているアミノ酸配列を有し、原酵素と同程度の酵素活性を有する蛋白質及びそれと実質的に同じ蛋白質である。 実施例1形質転換されたタバコ植物が、EPSPSの適当な発現を有する上記のCP4EPSPSDNA配列を含む多数のクラスIIEPSPS遺伝子ベクターにより産生されている。これらの形質転換された植物は、クラスIICP4EPSPSにより移入されたグリホセート耐性を示す。 【0121】タバコの形質転換は、約1月齢の健常な葉組織を利用するタバコ葉ディスク形質転換方法を採用する。10%クロロックス及び表面活性剤により15〜20分間表面を滅菌した後、葉を滅菌水中で3回すすぐ。滅菌紙パンチを使用して、葉ディスクに穴を開け、MS104培地(MS塩4.3g/l、シュクロース30g/l、B5ビタミン500X2ml/l、NAA0.1mg/l及びBA1.0mg/l)上に裏返しにして置き、1日予備培養する。 【0122】次いで、1/5に希釈された(即ち、約0.6OD)対象ベクターを含む無力化されたAgrobacterium ABI株の一晩の培養物を植付ける。この植菌は、ディスクを前記培養物とともに遠心分離管に入れることにより行われる。30〜60秒後に、液体を排出し、ディスクの水分を滅菌濾紙の間に吸収させる。次いでこのディスクをフィルターディスクとともにMS104フィーダープレート上に裏返しにして置き、共培養する。 【0123】2〜3日間共培養した後、ディスクを裏返しにしたまま、MS104培地を有する選択プレート上に移す。2〜3週間後に、カルス組織が生成し、個々の塊を葉ディスクから分離する。若枝が茎と区別がつくほど十分に大きくなったら、若枝をカルスから清潔にして切断する。この若枝を、適当な抗生物質耐性の選択対象を有するホルモン無しの根付け培地(MSO:MS塩4.3g/l、シュクロース30g/l及びB5ビタミン500X2ml/l)上に置く。根は1〜2週間で発生する。滅菌しながら、根付いた若枝においていずれの葉カルスアッセイを行うことも好ましい。次いで根付いた若枝を、土中に入れ、高湿度環境中に維持する(即ち、プラスチック製容器または袋)。若枝を周囲湿度条件に徐々にさらすことによって、強化する。 【0124】形質転換された植物におけるCP4EPSPSタンパク質の発現タバコ細胞を、天然CP4EPSPS遺伝子を含む多数の植物ベクターにより、異なるプロモーター及び/またはCTPのものを使用して形質転換した。遺伝子の発現の予備的証拠は、抗生物質選択された形質転換若枝由来の葉組織がグリホセート上で再カルス生成する能力によって得られた。この場合において、グリホセート耐性カルスは形質転換の後に直接選択された。CP4EPSPSの発現のレベルは、グリホセート耐性EPSPS活性のレベル(0.5mMグリホセートの存在下でアッセイした)またはヤギ抗CP4EPSPS抗体を使用するウェスタンブロット分析により測定した。ウェスタンブロットは、光度計の記録と精製CP4EPSPSを使用して得られた標準曲線との比較により定量された。これらのデータを可溶性葉タンパク質の%で示す。多数の形質転換された植物系及び形質転換ベクターから得られたデータを下記表VIに示す。 【0125】 【表8】
グリホセート耐性は、形質転換されたタバコ植物中の全体の植物レベルで示された。タバコにおいて、CTP2−CP4EPSPSのR0形質転換は、0.4lb/エーカー(0.448kg/ヘクタール)、即ち、7、14及び28日において、それぞれ3、1及び0の割合に応じて対照の非形質転換タバコ植物を殺滅するのに十分な割合、で噴霧され、生長性及び再生性について分析した(表VII)。 【0126】 【表9】
実施例2キャノーラ植物をpMON17110、pMON17116及びpMON17131により形質転換し、グリホセート耐性を示す、形質転換されたキャノーラの植物系を得た。 【0127】植物材料Brassica napus cv Westarの種苗をメトロミックス350を含む2インチ(〜5cm)の容器中に定着させた。これらは24℃、16/8時間の光周期、400μEm−2秒−1(HID灯)の光濃度の生長室において生長した。それらに、ピーターズ20−10−20ゼネラルパーパススペシャルの肥料を与えた。21/2週間後に、これらを6インチ(〜15cm)の容器に移植し、15/10℃昼/夜温度において、16/8時間の光周期、800μEm−2秒−1(HID灯)の光濃度の生長室において培養した。これらにピーターズ15−30−15ハイ−フォススペシャルの肥料を与えた。 【0128】形質転換/選択/再生抽薹の直前または抽薹中であるが開花前に、植物から4の頂生節間を除去し、70%v/vエタノール中で1分間、2%w/v次亜塩素酸ナトリウム中で20分間表面滅菌し、次いで滅菌脱イオン水で3回すすいだ。付着した葉を有する茎を、滅菌前に72時間まで、湿潤プラスチック容器中に冷蔵してもよい。6〜7の茎部分を、基底端の方向を維持しながら、レドコ植物スライサー200を用いて5mmディスクに切断した。 【0129】Agrobacteriumを、50mg/lカナマイシン、24mg/lクロラムフェニコール及び100mg/lスペクチノマイシンを含むルリアブロス2ml中において24℃で回転器上で一晩生長させた。約9×108細胞/mlを与えるようにMS(ムラシゲ及びスクーグ)培地中で1:10に希釈した。これを660muにおける光学濃度の読みで確認した。茎ディスク(外植片)にAgrobacterium 1.0mlを植付け、過剰分をその外植片から吸引除去した。 【0130】この外植片を1/10X標準MS塩、B5ビタミン、3%シュクロース、0.8%寒天、pH5.7、1.0mg/l6−ベンジルアデニン(BA)を含むペトリプレート中に基底を裏にして置いた。このプレートに、MS塩、B5ビタミン、3%シュクロース、pH5.7、4.0mg/lp−クロロフェノキシ酢酸、0.005mg/lカイネチンを含む培地1.5mlを重ね、滅菌濾紙で覆った。 【0131】2〜3日間共培養した後、外植片を、MS塩、B5ビタミン、3%シュクロース、0.8%寒天、pH5.7、1mg/lBA、500mg/lカルベニシリン、50mg/lセフォタキシム、選択の200mg/lカナマイシンまたは175mg/lゲンタマイシンを含む深皿ペトリプレートに移した。7つの外植片を各プレート上に置いた。3週間後に、これらを新鮮な培地へ、各プレート当り5つの外植片として移した。この外植片を、25℃の連続光(冷白色)の生長室中で培養した。 【0132】発現アッセイ3週間後に、若枝を外植片から摘出した。葉再カルス生成アッセイを開始して、R0 1若枝の変異を確認した。葉組織の3つの小片を、MS塩、B5ビタミン、3%シュクロース、0.8%寒天、pH5.7、5.0mg/lBA、0.5mg/lナフタレン酢酸(NAA)、500mg/lカルベニシリン、50mg/lセフォタキシム及び200mg/lカナマイシン若しくはゲンタマイシンまたは0.5mMグリホセートを含む再カルス生成培地上に置いた。葉アッセイを外植片と同じ条件下で生長室中でインキュベートした。3週間後に、葉再カルスアッセイの殺草剤耐性(カルスまたは緑色葉組織)または感受性(漂白)についてスコアを付けた。 【0133】移植摘出の際に、若枝茎をRootone(登録商標)中に浸し、メトロ−ミックス350を含む2インチ(〜5cm)の容器中に入れ、密閉した湿潤環境中に置いた。これらを、24℃、16/8時間の光周期、400μEm−1秒−2(HID灯)の生長室中に、約3週間の強化期間中置いた。 【0134】R0植物から得られた収穫された種子は、R1植物を生産するR1種子である。R0植物のグリホセート耐性を評価するために、その子孫を評価する。R0植物は各挿入位置においてヘミ接合であると考えられるので、自家受粉の結果、R1最大遺伝子型分離が起こる。各挿入は、連鎖の不在下で優勢対立遺伝子として作用し、1のヘミ接合挿入のみが耐性発現のために要求されると考えられるので、1の挿入が3:1、2の挿入、15:1、3の挿入63:1等に分離するであろう。従って、比較的少ないR1植物が少なくとも1の耐性表現型を見出すために生長することが要求される。 【0135】R0植物から得られた種子を収穫し、脱穀し、グリホセート噴霧試験において植えられる前に乾燥する。種々の技術を使用して、R1噴霧評価のために前記植物を生長させた。試験は、グリーンハウス及び生長室の両方で行う。2つの植生系を使用する;32または36の細胞を含む〜10cmの容器または植物トレイ。植生のために使用された土は、メトロ350及び3種類の徐放性肥料または植物メトロ350のいずれかである。潅水は、グリーンハウスの頭上からかまたは生長室の下潅水とする。肥料は、潅水中に必要に応じて与える。キャノーラに適した温度管理を維持した。16時間の光周期を維持した。開花が始った時に、植物を〜15cmの容器に移植し、種子を生成させる。 【0136】噴霧「バッチ」は、全て同じ日に噴霧された数組のR1子孫からなる。いくつかのバッチは、R1植物以外の評価を含んでいてもよい。各バッチはまた、形質転換されたと仮定される特定のバッチ内の遺伝子型を発現する噴霧された及び未噴霧の非トランスジェニック遺伝子型を含む。バッチ中にはまた、いくらかの耐性を有すると予め同定された1またはそれ以上の非分離形質転換された表現型が含まれる。 【0137】各R0子孫から得られた2〜6の植物は噴霧されず、グリホセートにより誘導されないいずれの変異性を評価するとともに、グリホセート耐性を比較し測定する対照として作用する。通常植生後10〜20日に、その他の植物が2〜4葉の段階に達したときに、研究の対象に応じて、グリホセートを0.28から1.12kg/haの範囲の割合で与える。低容量を使用する少量散用技術が採用されている。実験室用トラック噴霧器に目盛を付けて、畑での条件と等しい量で供給される。 【0138】0〜10の尺度を用いて、生長耐性について噴霧された植物を評価する。この尺度は同じR0植物由来の未噴霧の植物との比較である。0は死滅を意味し、10は未噴霧の植物と可視的な相違がない場合を意味する。0〜10で数値が高いほど、未噴霧の植物と比較して、損傷が少ないことを示す。処理(DAT)後または抽薹まで、7、14及び28日目に植物のスコアを付け、R0植物族内の噴霧された植物の平均スコアに1の傾向が与えられる。 【0139】6の整数を使用して、グリホセートから与えられる再生損傷の程度を質的に示す:0:花のつぼみの生長がない2:花のつぼみは存在するが、開花前に発育不全となる4:花は開くが、葯がないかまたは葯が花弁を押し出すことができない6:実りのない葯8:部分的に実りのない葯10:完全に受粉した花花構造の発育の段階に応じて、開花開始時または少し後に、この尺度を用いて、植物を評価する。 【0140】キャノーラにおけるEPSPSの表現3週間後に、形質転換したキャノーラ植物をグリホセート耐性EPSPS活性の存在についてアッセイした(0.5mMのグリホセートの存在下でアッセイした)。結果を下記表VIIIに示す。 【0141】 【表10】
次いでキャノーラのR1形質転換体を、生長室中で生長させ、0.56kg/ヘクタールでグリホセートを噴霧し、生長性を評価した。この結果を表IXA〜IXCに示す。全組織中のグリホセート耐性EPSPSの発現は、これらのトランスジェニック植物中の最適グリホセート耐性遺伝子型を観察することが好ましいことに注意されたい。下記表中に、葉組織に関して得られた発現結果のみを示す。 【0142】 【表11】
【0143】 【表12】
【0144】 【表13】
クラスIIEPSPS形質転換体について得られたデータを、同一のプロモーターを使用してEPSPS遺伝子を発現しグリホセート耐性EPSPS活性のレベルがこの2つの型の形質転換体にとって比較可能であるグリホセート耐性クラスI EPSPS形質転換体と比較してもよい。pMON17110(表IXA)及びpMON17131(表IXB)のデータと、pMON899(表IXC;pMON899中のクラスI遺伝子は、A.thaliana{リーら、1987}由来であり、位置101のグリシンは、アラニンに変更されている)のデータとの比較は、クラスIIEPSPSは少なくともクラスI EPSPSと同等に良好であることを示している。クラスIIEPSPSの生長耐性における改良は、クラスII植物が2倍の割合で噴霧され、R1植物として試験されることを考慮に入れると明らかである。 【0145】実施例3ダイズ植物をpMON13640(図15)ベクターにより形質転換し、グリホセート耐性を発現する形質転換された多数のダイズの植物系を得た。 【0146】ダイズ植物をクリストウら(1988)に記載された粒子ガン技術を用いる微発射方法を使用して、pMON13640により形質転換した。R0植物から収穫した種子は、R1植物を生産するR1種子である。R0植物のグリホセート耐性を評価するために、その子孫を評価する。R0植物は、各挿入位置においてヘミ接合であると考えられるので、自己受粉の結果、R1に最大遺伝子型分離が起こる。各挿入は、連結の不在下で優勢対立遺伝子として作用し、1のヘミ接合挿入のみが耐性発現のために必要であると考えられるので、1の挿入が3:1、2の挿入、15:1、3の挿入63:1等に分離するであろう。したがって、比較的少ないR1植物が少なくとも1の耐性表現型を見出すために生長することが要求される。 【0147】R0ダイズ植物由来の種子を収穫し、グリホセート噴霧試験のために植生する前に乾燥する。種子をメトロ350を含む4インチ(〜5cm)の四角形の容器に植える。各R0植物由来の20の種苗が試験のために適当であると考えられる。植物をグリーンハウス環境に維持し生長させる。12.5〜14時間の光周期並びに昼30℃及び夜24℃の温度を調節する。水溶性のピーターズピートライト肥料を必要に応じて与える。 【0148】噴霧「バッチ」は、全て同じ日に噴霧を受けた数組のR1子孫からなる。いくつかのバッチはR1植物以外の評価を含んでいてもよい。各バッチはまた、形質転換されたと仮定される特定のバッチ中の遺伝子型を発現する噴霧されたまたは未噴霧の非トランスジェニックの遺伝子型を含む。1のバッチ中には、予めいくらかの耐性を有すると同定された1またはそれ以上の非分離の形質転換された遺伝子型が含まれる。 【0149】各個々のR0子孫由来の1〜2の植物には噴霧せず、グリホセートにより誘発されないいずれかの変異を評価するとともに、グリホセート耐性を比較、測定する対照として作用する。通常植生後2〜3週間目に、その他の植物が第1の第三葉期に達した時に、グリホセートをRoundup(登録商標)128oz./エーカー(8.895kg/ha)に等しい割合で処理する。実験室用トラック噴霧器に目盛を施してこれらの条件と等しい割合で排出させる。 【0150】0〜10の生長スコアを使用する。このスコアは、同一のR0植物に由来する無噴霧の子孫との比較である。0は死滅を意味し、10はその未噴霧の植物と可視的には相違がない場合を示す。0〜10の間で数値が大きいほど、未噴霧植物と比較して損傷が少ないことを示す。処理(DAT)後、7、14及び28日目に植物のスコアをつける。1組の形質転換されたダイズ及び対照のダイズの分析から得られたデータを表Xに記載するが、CP4EPSPS遺伝子がダイズにもグリホセート耐性を与えることを示している。 【0151】実施例4CP4EPSPS遺伝子を使用して、グリホセートを含む培地上で形質転換された植物材料を直接選択することができる。形質転換された植物材料を選択し、同定する能力は、ほとんどの場合、正常に阻害する物質の存在下で形質転換された組織の優先的及び連続的生長を可能にする優勢の選択可能な標識の使用に応じて決定される。抗生物質耐性及び殺草剤耐性遺伝子は、対応する抗生物質または殺草剤の存在下でのそのような優勢の選択可能な標識遺伝子としてほとんど排他的に使用されている。nptII/カナマイシン選択スキームは、多分もっとも頻繁に使用されるものである。CP4EPSPSは、形質転換された植物を生産し同定するための有効でしかも多分優れた選択可能な標識/選択スキームである。 【0152】このスキーム中で使用することができる植物形質転換体は、pMON17227(図16)である。このプラスミドは、上記のその他のプラスミドの多くと似ており、このプラスミドをE.coli中で複製させ、Agrobacterium 中に導入させ複製させることを可能にする上記の細菌レプリコンシステム及び細菌選択可能な標識遺伝子(Spc/Str)から実質的になり、T−DNA右端及び左端の間には、FMV35Sプロモーター−E93′カセット中のCTP2−CP4合成遺伝子が存在する。このプラスミドはまた、端間及び発現カセットの外側に存在する多数の制限酵素のための単一部位を有する。これは、その他の遺伝子及び遺伝子要素を、植物への導入のためのベクターに容易に付加することを可能にする。 【0153】グリホセート上で形質転換された植物を直接選択する方法をタバコについて簡単に説明する。外植片を実施例1において説明したものと同じ標準方法により予備培養するために準備する:1月齢のタバコ植物から得られた葉の表面滅菌(10%クロロックス及び表面活性剤中で15分間;3X脱イオン水で洗浄);外植片を均一の組織型にするために葉の端部、中央脈、先端及び葉脈端を除去して、0.5×0.5cmの四角形に切断する;外植片をMS104プレート及び2ml4COO5K培地上に一枚ずつ、裏返しにして置き、表面を湿潤する;1〜2日間予備培養する。外植片に4COO5K培地により1.2×109細菌/mlの力価に調節された植物形質転換プラスミドを含むAgrobacteriumの一晩の培養物を使用して、植菌する。外植片を遠心分離管中に入れ、Agrobacterium懸濁液を添加し、細菌と外植片の混合物を最大の設定で25分間「フォルテックス」し、細菌の浸透を均一にする。この細菌を流出させ、外植片を乾燥滅菌濾紙層間に置いて吸収して、過剰の細菌を除去する。濾紙で吸い取った外植片をMS104プレート、2ml4COO5K培地及びフィルターディスク上に裏返しにして置く。共培養を2〜3日間行う。この外植片をMS104、カルベニシリン1000mg/l及びセフォタキシム100mg/lに3日間移す(遅延期)。次いでこの外植片を、MS104、グリホセート0.05mM、カルベニシリン1000mg/l及びセフォタキシム100mg/lに選択期のために移す。4〜6週間目に、若枝をカルスから切除し、MSO及びカルベニシリン500mg/l根付け培地上に置く。3〜5日間で根が生成するが、その時に葉片を根付いたプレートから採取して、グリホセート耐性及び材料が形質転換されたことを確認することができる。 【0154】これらの形質転換された組織中のCP4EPSPSタンパク質の存在は、葉ディスクの免疫ブロット分析によって確認されている。pMON17227を使用する1の実験から得られたデータを以下に示す:400の外植片からグリホセート上で生成された139の若枝にAgrobacterium ABI/pMON17227を植菌する;これらのうち97がグリホセート上での再カルス生成についてプラスであった。これらのデータは、100の外植片につき24の形質転換率を示し、本方法が植物にとって非常に効率的で省時間型の方法であることを意味する。同様の形質転換頻度がpMON17131についても得られており、CP4EPSPS遺伝子を使用するグリホセート上の形質転換体の直接的な選択は、Arabidopsis、ジャガイモ、トマト、ワタ、レタス及びテンサイを含むその他の植物種についても示されている。pMON17227プラスミドは、その他の遺伝子のクローニング及びそれらの遺伝子の植物中への導入を促進するために、CP4グリホセート選択領域とベクターの左端との間に単一の制限酵素認識分割部位(NotI、XhoI及びBstXI)を有している。 【0155】実施例5CP4EPSPS遺伝子は、ブラックメキシカンスウィート(BMS)コーン細胞中に導入されており、タンパク質及びグリホセート耐性の発現がカルス中で検出されている。 【0156】このプラスミドの骨格は、高複写プラスミドpUC119の誘導体である(ビエラ及びメシング、1987)。複製の起点を含む1.3KbFspI−DraI pUC119断片を、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼタイプII遺伝子を含むpKC7に由来の1.3KbSmaI−HindIIIを充填された断片(ラオ及びロジャーズ、1979)に融合し、細菌カナマイシン耐性を与えた。このプラスミドは、−90〜−300領域の重複を有する0.6kbのカリフラワーモザイクウィルス(CaMV)35SRNAプロモーター(ケイら、1987)、5′非翻訳化リーダー領域中のトウモロコシ遺伝子由来のイントロンを含む0.8kb断片、次いでポリリンカー及びノパリンシンターゼ(NOS)遺伝子由来の3′終結配列(フレイリーら、1983)を含む単子葉植物発現カセットベクターを構築するために使用した。細菌CP4EPSPシンターゼのための1.4Kbコード配列にフレームにおいて融合されたArabidopsis EPSPシンターゼ由来の300bp葉緑体トランジットペプチドを含む1.7Kb断片を、イントロンとNOS終結配列の間のポリリンカー内の単子葉植物発現カセット中に挿入し、プラスミドpMON19653を生成した(図17)。 【0157】pMON19653DNAを、EC9、トウモロコシアセトラクテートシンターゼ遺伝子のスルホニル尿素耐性体を含むプラスミドとともに、共衝撃によりブラックメキシカンスウィート(BMS)細胞中に導入した。各プラスミド2.5mgをタングステン粒子上に被覆し、文献記載(クラインら、1989)の方法と実質的に同じ方法によりPDS−1000粒子ガンを使用して対数期のBMS細胞中に導入した。形質転換体を20ppb クロロスルフロンを含むMS培地上で選択する。クロロスルフロン上の初期の選択の後、カルスをウェスタンブロットにより直接アッセイすることができる。グリホセート耐性は、カルスを5mMのグリホセートを含む培地に移すことによって評価することができる。表XIに示されるように、CP4遺伝子はグリホセート耐性をコーンカルスに与える。 【0158】 【表14】
コーンカルス中のCP4EPSPS発現を測定するために、下記の方法を使用した:BMSカルス(3重量g)を真空下で濾紙(ワットマン#1)上で乾燥させ、再重量計測し、抽出緩衝液(500μl/g乾燥重量;100mMトリス、1mMEDTA、10%グリセロール)を添加した。この組織を2.8電力設定して30秒間フィートンのオーバーヘッド撹拌器を使用して均質化した。遠心分離後(3分間、エッペンドルフの遠心分離機)、上清を除去し、タンパク質を定量した(バイオラッドのタンパク質アッセイ)。試料(50μg/ウェル)を、CP4EPSPS標準(10ng)とともにSDSPAGEゲル(ジュール、3〜17%)上に充填し、電気泳動に付し、上記記載の方法(パドジェット、1987)に類似の方法によりニトロセルロースに移した。ニトロセルロースブロットをヤギ抗CP4EPSPSIgGによりプローブし、I−125タンパク質Gにより展開した。放射性ブロットを放射能写真により可視化した。結果をLKBウルトラスキャンXLレーザー濃度計を使用する濃度測定により定量し、下記表X中に示す。 【0159】 【表15】
クラスI EPSPSの発現における改良は、より強い植物プロモーターを使用して、より優れた3′ポリアデニル化シグナル配列を使用して、リボソーム充填及び翻訳開始の開始コドンの回りの配列を最適にして遺伝子を発現することにより、またはこれらのまたはその他の表現または調節配列若しくは因子を組合せることによって達成することができる。所望の植物を、その他のグリホセート耐性EPSPS遺伝子またはグリホセートを分解することができる遺伝子と共に、クラスI EPSPS遺伝子により形質転換して、形質転換された植物のグリホセート耐性を高めることも有益である。 【0160】上記の記載から、本発明は、明白で本発明に固有である効果を伴って、本明細書において上記した全ての目的を達成するために採用される1の発明であることが明らかとなるであろう。 【0161】いくつかの特徴及びサブコンビネーションが有用であり、その他の特徴及びサブコンビネーションに関係なくそれらを採用することができることが理解されるであろう。これは本発明の特許請求の範囲によって意図され、含まれるものである。 【0162】本発明の多くの可能な具体例を特許請求の範囲から離脱せずに作ることができるので、本明細書中に開示され、または添付の図面に示される全ての事柄は、説明のためのものであり、限定する意図はないと解釈されたい。 【0163】実施例6LBAAクラスIIEPSPS遺伝子を植物中に導入し、また、グリホセート耐性を害する。pMON17206により形質転換されたタバコに関するデータを表XIII中に示す。 【0164】 【表16】
【0165】 【表17】
【0166】 【表18】
【0167】 【表19】
【0168】 【配列表】 【0169】 【化1】
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| 【出願人】 |
【識別番号】590004567 【氏名又は名称】モンサント カンパニー
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| 【出願日】 |
平成3年8月28日(1991.8.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062007 【弁理士】 【氏名又は名称】川口 義雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−197841(P2001−197841A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月24日(2001.7.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−345384(P2000−345384) |
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