| 【発明の名称】 |
藻場増殖礁及びその形成方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 裕明
【氏名】橘 紀久夫
【氏名】棚橋 達治
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| 【要約】 |
【課題】予め中間育成した藻類を活着させた育成部材を使用しその周囲を囲うことによって、極めて有用な藻場増殖礁を提供するとともに、そのような藻場増殖礁の有効な形成方法を提供する。
【解決手段】藻場増殖礁A1を、食害に遭いにくい程度の大きさまで育成した藻類Bを予め活着させた状態で海底Pに沈設される育成部材1と、育成部材1の周囲に配置され育成部材1の流失を防止する堰止部X1と、育成部材1に活着した藻類から放出される胞子を付着させて藻類Bを生育させることによって藻場を育成部材1から拡張し得る藻場拡張部Y1とを具備してなる構成のものとした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】海底に配設し藻場を形成するためのものであって、食害に遭いにくくなる程度の大きさまで育成した藻類を予め活着させた状態で海底に沈設され且つ人力で取り扱い得る程度の重量を有する育成部材と、海底における育成部材の流失を防止し得る流失防止手段とを具備していることを特徴とする藻場増殖礁。 【請求項2】育成部材に活着した藻類から放出される胞子を付着させて藻類を生育させることによって藻場を育成部材から拡張し得る藻場拡張部を具備してなることを特徴とする請求項1記載の藻場増殖礁。 【請求項3】海底に配置した複数の育成部材を相互に干渉させることによって、前記流失防止手段を形成していることを特徴とする請求項1又は2記載の藻場増殖礁。 【請求項4】育成部材を着脱可能に取り付け得る人力で取り扱い得る程度の重量の台座を具備し、複数の育成部材をそれぞれ台座に取り付けた状態でそれらが相互に干渉するように海底に配置することによって、前記流失防止手段を形成していることを特徴とする請求項1又は2記載の藻場増殖礁。 【請求項5】育成部材と台座との間に、手を差し入れ得る程度の大きさのスペースを形成し、台座に育成部材を取り付けた状態で前記スペースに手を差し入れてこれら台座及び育成部材を同時に持ち運びし得るようにしていることを特徴とする請求項4記載の藻場増殖礁。 【請求項6】台座の幅方向の寸法を、育成部材の幅方向の寸法よりも小さくなるように設定していることを特徴とする請求項5記載の藻場増殖礁。 【請求項7】育成部材に厚み方向に貫通する貫通孔を形成するとともに、台座にボルトを突設して、貫通孔にボルトを挿入した状態でボルトにナット部材を螺着することで育成部材を台座に取り付けるように構成し、ナット部材の一部に、該ナット部材のボルトに対する着脱操作を手で持って行い得るようにした操作部と、ロープ等の紐状部材を着脱可能に掛け止め得る掛止部とを形成していることを特徴とする請求項5又は6記載の藻場増殖礁。 【請求項8】流失防止手段を、育成部材の周囲に配置され育成部材の流失を防止し得る堰止部によって形成していることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の藻場増殖礁。 【請求項9】堰止部が所定範囲を包囲するように沈設した複数の自然石や土嚢、コンクリート製ブロック等であって、前記所定範囲内に育成部材を配置するとともに、これら自然石等の表面を前記藻場拡張部としていることを特徴とする請求項8記載の藻場増殖礁。 【請求項10】堰止部が、内部に育成部材を収容し得る収容部を形成してなる人工魚礁であって、藻場拡張部が、前記人工魚礁の周囲に配置されその位置で所定期間留まることができ耐久性を有する自然石やコンクリートブロック等によって構成してなるものであることを特徴とする請求項8又は9記載の藻場増殖礁。 【請求項11】育成部材を海底から引き揚げるための引揚部材を付帯していることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の藻場増殖礁。 【請求項12】請求項8、9、10又は11記載の藻場増殖礁を形成する方法であって、事前に海底に配置した堰止部の内側に前記育成部材を海上から投入することによって藻場増殖礁を形成するようにしていることを特徴とする藻場増殖礁の形成方法。 【請求項13】請求項11記載の藻場増殖礁を形成する方法であって、引揚部材の内部に育成部材を収容した状態で、その育成部材を引揚部材ごと事前に海底に配置した堰止部の内側に投入することによって藻場増殖礁を形成するようにしていることを特徴とする藻場増殖礁の形成方法。 【請求項14】請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の藻場増殖礁を形成する方法であって、海面に浮かべた筏等の浮遊物によって海中に吊り下げた育成部材の表面において藻類を食害に遭いにくくなる程度の大きさまで育成して活着させる工程を、育成部材の海底への投入前に行うことを特徴とする藻場増殖礁の形成方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、海中に棲息する生物の生育に適した藻類を育成し藻場を造成するための藻場増殖礁、及びその藻場増殖礁の好適な形成方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、魚礁として利用するために藻類を増殖させる藻場増殖礁としては、天然の岩場、テトラポットやコンクリートプレート、或いは、これらコンクリート製品を重積したりその間に自然石を配設したもの等が利用されてきた。ところで近時、主に海域において、水温や水質の変化或いは食害等の様々な原因によって藻類が死滅してしまういわゆる磯焼け現象が大きな問題となっている。また、柔らかい藻類が次第に硬い藻類にとってかわられて有用な藻類が締め出されたり、石灰藻が着生することにより岩礁の表面が非常に硬い石灰質で覆われ次に新たな藻類が着生しにくくなるという問題もある。このようなことから、磯焼けにより消滅した藻場が大きな問題となっている。 【0003】このような藻場造成方法の理想としては、植食生物等による食害被害を受けない程度に生育した藻類の根が活着した天然の巨石等を磯焼け地区に多数投入できれば海中林の再生が可能であると考えられるが、そのような藻類が活着した巨石を探し出す手間や巨石の運搬に要する手間や費用などを考慮すると、このような方法はあくまで理想であって現実的には不可能である。 【0004】そこで、自生している藻類(母藻)を採取してきてコンクリートブロックにロープやネット、ゴムバンド、水中ボンド等で固定し、それを藻場を造成すべき海底に投入する方法が考えられている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このような方法では、減少しつつある藻場から適当な母藻を探してこなければならないこと、母藻をブロックに取り付ける手間、採取した母藻を長時間に亘って使い回すため母藻が傷み生命力が減衰してせっかく海底に投入しても枯死しやすいこと、などの様々な問題があるため、現実的には有効な藻場の再生や造成にはなっていないのが現状である。 【0006】また、十分に生育していない幼芽の状態の藻類を予めコンクリートブロックに付着させて海底に投入したり、藻類を海底で胞子から生育させる方法も考えられるが、日光が十分に届かないことや、食害被害を受けやすいことなどから、幼芽が十分な大きさまで生育しにくく、有用な藻場を形成することが困難である。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような問題に鑑みて、予め中間育成した藻類を活着させた育成部材を使用しその育成部材が海底で流失しないように講じることによって、極めて有用な藻場増殖礁を提供するとともに、そのような藻場増殖礁の有効な形成方法を提供するものである。 【0008】 【発明の実施の形態】すなわち、本発明に係る藻場増殖礁は、海底に配設し藻場を形成するためのものであって、食害に遭いにくくなる程度の大きさまで育成した藻類を予め活着させた状態で海底に沈設され且つ人力で取り扱い得る程度の重量を有する育成部材と、海底における育成部材の流失を防止し得る流失防止手段とを具備していることを特徴とする。 【0009】このような構成のものであれば、上記のような大きさまで育成した藻類を活着させた育成部材を用いるため、従来のように自生している母藻を採取してきたり幼芽の状態から海底で藻類を生育させる場合と比較して、海底に配置しても藻類が食害被害を受けにくいので、その後に藻類を順調に生育させることができる。また、育成部材は人手でも取り扱いやすいものであるため、海上からの容易な投下が可能である。さらに、海底に配置された育成部材は海流を受けても流失が防されるため、長期間に亘る藻場の維持が可能となる。 【0010】このような藻場増殖礁において、より自然な状態でより大きな藻場を形成することができ、それまで藻場がなかった海域に新たな藻場を造成したり極めて有効な磯焼け対策とすることも容易にできるようにするためには、本藻場増殖礁を、育成部材に活着した藻類から放出される胞子を付着させて藻類を生育させることによって藻場を育成部材から拡張し得る藻場拡張部を具備してなるものとすることが好ましい。 【0011】また、極めて簡素な構成によって育成部材の流失防止を図るためには、海底に配置した複数の育成部材を相互に干渉させることによって、前記流失防止手段を形成していることが望ましい。この場合、単独では育成部材が潮流により流失してしまう可能性があっても、それらを積み重ねるなどして多数集合させることで、比較的容易に流失が抑制されることになる。 【0012】また、育成部材を海底に沈設するに当たって、育成部材の安定的な沈設作業が可能で、沈設した後の海底での安定性をも向上し、さらには育成部材の流失防止をも有効に図るためには、藻場増殖礁が、育成部材を着脱可能に取り付け得る人力で取り扱い得る程度の重量の台座を具備し、複数の育成部材をそれぞれ台座に取り付けた状態でそれらが相互に干渉するように海底に配置することによって、前記流失防止手段を形成していることが望ましい。この場合も、台座に取り付けた育成部材が一組だけでは流失してしまう可能性があっても、それらを多数集合させることで、比較的容易に流失が抑制されることになる。 【0013】この場合、育成部材を台座に取り付けた状態でも取り扱いやすいようにして、例えばその状態の育成部材及び台座を海底に沈設する際にも人手で簡単に海中に投下できるようにするためには、育成部材と台座との間に、手を差し入れ得る程度の大きさのスペースを形成し、台座に育成部材を取り付けた状態で前記スペースに手を入れてこれら台座及び育成部材を同時に持ち運びし得るようにしていることが好ましい。この場合、台座及び育成部材の取扱の便を向上するためには、台座の幅方向の寸法を、育成部材の幅方向の寸法よりも小さくなるように設定していることが望ましい。 【0014】さらに、育成部材の台座に対する着脱を極めて容易なものとして、スパナ等の工具を使用せずに着脱することができ、さらには台座に取り付けた状態の育成部材を転倒させずにまっすぐ海底に沈設できるようにするためには、育成部材に厚み方向に貫通する貫通孔を形成するとともに、台座にボルトを突設して、貫通孔にボルトを挿入した状態でボルトにナット部材を螺着することで育成部材を台座に取り付けるように構成し、ナット部材の一部に、該ナット部材のボルトに対する着脱操作を手で持って行い得るようにした操作部と、ロープ等の紐状部材を着脱可能に掛け止め得る掛止部とを形成していることが有効である。 【0015】また、上記とは別の態様で海底に配置された育成部材の容易な流失防止を図るためには、流失防止手段を、育成部材の周囲に配置され育成部材の流失を防止し得る堰止部によって形成していることが望ましく、例えば育成部材がアンカー機能を有さない比較的軽量のものであっても潮流による流失を簡単に防止できる。 【0016】この場合、本藻場増殖礁の具体的かつ有用な一実施形態としては、堰止部が所定範囲を包囲するように沈設した複数の自然石や土嚢、コンクリート製ブロック等であって、前記所定範囲内に育成部材を配置するとともに、これら自然石等の表面を前記藻場拡張部としているものが挙げられる。 【0017】さらに、長期に亘って使用可能で有用な藻類の群落を形成し得るようにできる本藻場増殖礁のその他の実施形態としては、堰止部を、内部に育成部材を収容し得る収容部を形成してなる人工魚礁とするとともに、藻場拡張部を、前記人工魚礁の周囲に配置されその位置で所定期間留まることができ耐久性を有する自然石やコンクリートブロック等によって構成してもよい。 【0018】また、上記のような藻場増殖礁のメンテナンスを容易なものとするためには、藻場増殖礁に育成部材を海底から引き揚げるための引揚部材を付帯させることもできる。 【0019】特に、流失防止手段として堰止部を利用した場合において藻場増殖礁を形成する本発明の藻場増殖礁の形成方法は、事前に海底に配置した堰止部の内側に前記育成部材を海上から投入することによって藻場増殖礁を形成するようにしていることを特徴とする。 【0020】このような方法によれば、通常の海底への投石事業のように育成部材を海底に投入することで、育成部材を海底に安定設置するための特別な方策(例えば育成部材の固定用部材)を要さないので極めて簡単かつローコストで藻場増殖礁を形成することができる。しかも、そのような固定用部材等を要しないということは、例えば育成部材上の藻類が枯死した場合等のメンテナンスの際にも、その育成部材を海底に潜ったダイバー等が一つ一つ固定用部材から取り外す手間も掛からないことになり、メンテナンスの便も向上することが可能となる。 【0021】また、育成部材の海底への投入の便とメンテナンスの便とを向上し得るような藻場増殖礁の形成方法としては、引揚部材の内部に育成部材を収容した状態で、その育成部材を引揚部材ごと事前に海底に配置した堰止部の内側に投入することによって藻場増殖礁を形成するようにしている方法が挙げられる。 【0022】さらに、以上のような藻場増殖礁を形成するに際して、育成部材を海底に投入しても藻類が十分に生育することができるようにするためには、海面に浮かべた筏等の浮遊物によって海中に吊り下げた育成部材の表面において藻類を食害に遭いにくい程度の大きさまで育成して活着させる工程を、育成部材の海底への投入前に行うことが有効である。また、陸上で藻類の育成を行うと広大な土地や装置が必要となるが、上述のように海上で藻類の育成を行うことでそのような土地等が不要となり、コストや手間を低減できることとなる。 【0023】 【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。 【0024】(第1実施例)図1〜図3に示す第1実施例は、主としてアワビを漁獲するために海藻類の一種であるアラメBを生育し増殖させる際に使用される藻場増殖礁A1である。本藻場増殖礁A1は水深約3mの海底Pに設定されるもので、アラメBを活着させて海底Pに沈設した育成部材1と、育成部材1の周囲を囲むように配置した複数の自然石2とから構成される。 【0025】育成部材1は、図5に示すように一辺が20cm程度の平面視略正方形状をなし5cm程度の厚さを有する板状コンクリート製のもので、その重量は約2.5Kgである。そして、対向する2つの表面1a、1bに、アラメBが根を張り活着できるようにするために凹凸形状をなす育成部11を形成している。この育成部11は、後述するアラメBを活着させる工程で筏から海中Qに吊り下げる際に使用するロープ41と干渉しないように育成部材1の表面1a、1bにおける略中央部を避けて形成しており、そのロープ41を添設させて通過させるべき部位を平面的な添設路12としている。ここで、この育成部材1の製造方法を簡単に説明すると、砂利等の転写元物質に常温においてはゴム弾性体となり摂氏210℃以上の高温下ではオイル状となる熱可塑性材料(例えば住友大阪セメント社製の商品名「EM」)を加熱溶融させた状態で流しかけ、この熱可塑性材料が硬化してなるシート状のゴム弾性体から型枠を転写元物質から取り外した後に該型枠にセメント材料を打設することによって、転写元物質に準じた逆勾配を有する凹凸形状の育成部を備えた育成部材が形成される。また、このような製造方法によって、同一の育成部材を大量生産することができる。 【0026】このような育成部材1の周囲に配置される自然石2は、一つ一つがそれぞれ所定の沈設位置に安定して留まることができ長期間の耐久性を有するとともに、育成部材1を潮流から守ることができる程度の大きさを有している。このような複数の自然石2を本実施例では例えば直径約6mの概略サークル状をなすように配置することで、そのサークル状の内部にある育成部材1の流失を防止するための手段である堰止部X1としての機能を有するようにしている。さらにこれら自然石2の表面は図2に示すように育成部材1上で生育したアラメBから放出される胞子を付着させて生育させることによって藻場を前記サークル内の育成部材1から広げるための藻場拡張部Y2としての機能を有している。すなわち本実施例における自然石2は、堰止部X1と藻場拡張部Y1との両方の役割を担っている。 【0027】以下、本実施例の藻場増殖礁の形成方法及び取扱方法(主としてメンテナンス方法)について説明する。 【0028】まず、上記のようにして製造された育成部材1の表面1a、1bにおいて、第1の工程としてアラメBの中間育成を行う。すなわち図4に示すように、育成部材1を、前記添設路12に沿うようにして育成部材1を保持するロープ41を介して海面Rに浮かべた筏4から水深約2mの海中Qに吊り下げる。その際、ロープ41には、略垂直に立てた状態の育成部材1を上下に複数個保持させており、このようなロープ41を筏4に多数取り付けている。また、筏4を設置する海域は、アラメBが自生している海域の近傍等に設定することが好ましいが、必ずしもこの限りではない。しかして潮流に乗って流れてくるアラメBの胞子が育成部材1に形成した育成部11に付着すると、十分な日光と潮流による新鮮な海水を受けてアラメBが生育し育成部11に根を張って活着する。なお、アラメBの胞子の育成部材1に対する付着をより確実且つ迅速なものとするために、育成部材1に予め胞子を付着させた糸(クレモナ糸)を巻き付けておくことも有効である。この工程では、ウニ等の植食生物が嫌う渋味成分の一つであるフロロタンニンを分泌することができる程度まで海水中で中間育成し、その後、海底Pに移設しても食害被害に遭いにくい。 【0029】第2の工程では、海上の船Sから自然石2を海底Pに投下する。すなわち、図1に示すように、通常行われる投石事業と同様にして藻場を造成すべき海底Pに前記サークル状をなすように自然石2を投下し、堰止部X1を形成する。比較的大きなアラメBの群落を造成する場合には、このようなサークルを多数形成すればよい。 【0030】第3の工程では、第1の工程にて生育したアラメBが活着した育成部材1を筏4から引き揚げ、図1に示すようにそれを第2の工程で形成した自然石2のサークル内部に投入する。このようにすることで、本実施例の藻場増殖礁A1が形成される。なお、育成部材1の少なくとも異なる2つの面1a、1bに形成した育成部11にアラメBを活着させているため、比較的無造作に育成部材1を海底Pに配置しても、育成部11を形成した少なくとも1つの面1a又は1bは海底Pに向くことがないので、育成部材1に活着したアラメBの全部が海底Pとの間に挟まれて潰れることがなく、活着したアラメBを有効に利用できることとなる。 【0031】しかして、第3の工程で形成された藻場増殖礁A1の育成部材1においてアラメBがさらに生育して胞子を放出するようになると、放出された胞子が自然石2の表面に付着して生育し、自然石2にまで藻場が拡張されることとなる。このような藻場においてアラメBを食べるためにアワビ等が集まることによって、アワビの漁獲が可能となる。 【0032】その後、藻場増殖礁A1の育成部材1においてアラメBが枯死した場合など、メンテナンスが必要となったときには次のようにして取り扱われる。すなわち、三年生であるアラメBがその期間が経過して枯死したり磯焼けによって枯死した場合、海上の船Sから引揚部材たる漁網3を海底Pに降ろすとともにダイバーが潜り、図3に示すようにアラメBが枯死した育成部材1とアラメBが活着している育成部材1とに選別し、アラメBが枯死した育成部材1のみを漁網3に入れて引き揚げる。その一方、前記第1の工程と同様にしてアラメBを活着させた新たな育成部材1を第3の工程と同様に投下することによって、藻場増殖礁A1の再生を図る。また、引き揚げた育成部材1は、劣化の程度がまだ使用に耐えるものであれば前記第1の工程における再利用が可能である。 【0033】以上のような構成の本実施例の藻場増殖礁A1によれば、食害被害に遭わない程度まで予め育成したアラメBを活着させた育成部材1を使用しているため、胞子あるいは幼芽の時期からアラメBを海底Pで育成する場合と比較して、その後のアラメBの生育をより確実なものとすることができる。しかも、その育成部材1の周囲には自然石2からなる堰止部X1を形成しているため、育成部材1の流失を防止できるとともにアラメBが潮流から受ける抵抗を減じて効率的なアラメBの育成を行うことが可能である。そのうえ、その自然石2は生育したアラメBが放出する胞子を付着させて大きくなるまで育成する藻場拡張部Y1としての機能を兼ねているので、より安価で有効な藻場造成が可能である。 【0034】また、本実施例の藻場増殖礁A1を形成するに際しては、通常の投石事業と同様の手法によって前記自然石2や育成部材1を海底Pに投下するようにしているため、極めて簡便な方法で有用な藻場増殖礁A1を形成することができる。 【0035】一方、形成された藻場増殖礁A1のメンテナンスに際しては、アラメBが枯死した育成部材1と活着した状態の育成部材1とを選り分けて、枯死したものだけを引揚部材たる漁網3で回収するとともに、新たにアラメBを育成して活着させた育成部材1と交換するようにしているため、藻場増殖礁A1の再生を極めて簡便に行うことができる。また、回収した育成部材1を再利用することで、コストダウンも有効に図ることができる。 【0036】なお、本実施例では堰止部A1及び藻場拡張部Y1として自然石2を利用したが、その代わりに図6に示す土嚢21やその他コンクリートブロック等、種々のものを適用することができる。この場合、その土嚢21等が、堰止部X1a及び藻場拡張部Y1aとして機能する。 【0037】また、本実施例のメンテナンスの際には、引揚部材としてメンテナンス時に漁網3を海底Pに投入する方法を採用しているが、本発明ではこれに限らず図7に示すようなカゴ31等を使用することもできる。この場合、堰止部X1たる自然石2のサークルの内部に、予め育成部材1を入れた状態のカゴ31を船Sから降ろすことができ、メンテナンスの際には育成部材1を入れたままのカゴ31をそのまま引き揚げて、船上でアラメBが枯れた育成部材1と活着した育成部材1とに選別し、有用な育成部材1のみを再度海底Pに降ろすようにすればよい。 【0038】(第2実施例)図8及び図9に示す本実施例は、前記第1実施例と同様の構成の育成部材1と、その周囲を囲むように配置される堰止部X2たる人工魚礁120と、人工魚礁120の周囲に配置され藻場拡張部Y2となる比較的大きな自然石(以下、巨石5と称する)とから構成した藻場増殖礁A2である。なお、育成部材1については、前記第1実施例と同様であるのでここでは説明を省略する。 【0039】人工魚礁120は、直径約6m、高さ約1.7m程度の概略円筒形状をなすコンクリート製のもので、板状のコンクリート製セグメント121等を組み立てることによって製造した従来から魚礁として使用されているものである。そして、この人工魚礁120の中央部の空間を、育成部材1を収容し得る収容部120aとしている。また、この人工魚礁120の周壁には、収容部120aへの海水の通りを良好なものとするように、複数の窓部122を形成している。このような人工魚礁120は、台船S等によって海上から海底Pへと沈設される。藻場拡張部Y2は、複数(図示例では3個)の前記巨石5を一塊りとして人工魚礁120から所定範囲内における近傍に長期に亘り安定的に点在させたものからなる。 【0040】しかして、このような構成の藻場増殖礁A2は、次のような工程によって形成する。すなわち、まず第1の工程として、前記第1実施例における第1の工程と同様の方法によって、育成部材1の表面1a,1bにおいてアラメBを中間育成する(図4参照)。 【0041】次いで、第2の工程では前記人工魚礁120を海上から台船S等を使用して沈降させ海底Pに沈設する。さらに、第3の工程では、通常の投石事業と同様にして、海底Pに沈設した人工魚礁120の周囲に前記巨石5を投下する。最後に、第4の工程として、第1の工程においてアラメBが活着した育成部材1を筏4から引き揚げ、海上から人工魚礁120の収容部120a内に投入する。また、このようにして形成された藻場増殖礁A2のメンテナンス時における取扱方法は、前記第1実施例の場合と同様である。 【0042】以上のような構成からなる本実施例は、堰止部X2として人工魚礁120を使用するとともに、藻場拡張部Y2として巨石5を使用しているが、その奏し得る効果は前記第1実施例の場合と略同様である。また、この藻場増殖礁A2の形成方法によれば、工程数は第1実施例の場合よりも一つ多いこととなるが、作業自体は極めて容易なものであり、さらに巨石5を人工魚礁120から少し離れた位置に沈設することで、より広い藻場を造成することができる。 【0043】なお、本実施例では、上述のように藻場拡張部Y2として巨石5を使用しているが、藻場増殖礁A2を配置する海域を岩場に設定したり、かつて投石事業や藻場造成を行ったことがある箇所に設定することで、既に海底Pにあるそれら岩等を藻場拡張部として有効に活用し、巨石の投下する前記第3の工程を省略する代わりに、このような海域を選定する工程を含むようにしてもよい。 【0044】また、アラメBが枯死した育成部材1を回収するためには、図10に示すように人工魚礁120の収容部120a内に引揚部材として漁網130等を敷いておき、その漁網130の中に育成部材1を投入するようにしてもよい。この場合は、漁網130の端部にブイ等を取り付けて海面Rに浮かべておき、メンテナンス時には全ての育成部材1を一旦漁網130ごと引き揚げて、アラメBが枯死した育成部材1のみを新たなものと交換することも有効である。 【0045】(第3実施例)さらに本発明では、育成部材の海底Pへの投入に際して、前記各実施例の他に図11〜図14に示すように、育成部材を台座に取り付けるようにすることもできる。 【0046】すなわち、まず図11及び図12に示すものは、一表面210aのみに凹凸形状を形成した平板状の育成部211を形成した育成部材210を台座260に取り付けるようにしたものである。育成部材210の略中央部には、厚み方向に貫通する貫通孔213を形成している。台座260は、平板状の育成部材210の表面210aよりも小さい直径を有する概略円柱状をなすもので、その上面260a側に埋設したボルト261を突出させている。このボルト261には、台座260の表面260aに密着又は近接させた状態でナット264を取り付けており、そのナット264の上方には金属製リング部材265をボルト261を挿入させた状態で設けている。また、台座260の周壁260bには多数の凹凸形状を形成しており、下端部260b側に重しとなる鉛等の塊263を埋め込んでいる。なお、このような台座260の重量は育成部材210よりは重いものの、人力で取り扱い得る程度のものである。さらに、育成部材210を貫通孔213に前記ボルト261を挿入させた状態で台座260に取り付けるために、このボルト261に着脱可能に締着し得るナット部材262を使用している。このナット部材262は、ボルト261の育成部材210よりも上方に突出する部位に螺着し得るように内周面に雌ねじを形成したナット部262aと、このナット部262aの上端部側に一体的に取り付けたリング部262bとから構成したものである。しかして、このようなナット部材262をボルト261に対して取り付ける際には、ナット部材262のリング部262bを手に持って回動し、ナット部262aをボルト261に螺着する。すなわちこのリング部262bは、ナット部材262に形成した本発明の操作部としての機能を有している。このようにして、図12に示すように育成部材210を台座260に取り付けると、育成部材210の表面210a(この表面と対向する裏面も同一の大きさである)の方が台座260の直径のよりも大きいため、その大きい分だけ台座260の側方に育成部材210が張り出して取扱者の手を差し入れられるスペースs1が育成部材210と台座260との間に形成される。そのため、取扱者は、このスペースs1に手を入れて育成部材210に手を掛けた状態で、育成部材210及び台座260を一体的に持ち運びすることができる。しかして、このような育成部材210及び台座260は、ナット部材262のリング部262bにロープ266を通して掛け止めた状態で海底Pに沈設する。このようにすることで、育成部材210及び台座260は沈設過程で転倒などすることなく、まっすぐに海底Pに着底することとなる。また、海底Pが砂地である場合、台座260の下端部260aが海底Pの砂に突き刺さった状態で起立すれば、沈設後においてもより安定した状態を維持できることとなる。 【0047】このようにして台座260に取り付けて海底Pに沈設した育成部材1の周囲には、特に図示しないが前記第1実施例や第2実施例と同様に、流失防止手段たる堰止部としてコンクリート製魚礁や自然石又は土嚢等が配置してもよく、場合によってはさらにその周囲に藻場拡張部として巨石等が配置することもできる。さらに、台座260に取り付けた育成部材1を多数集合させることで、流失防止手段とすることも可能である。また、育成部材210に活着させたアラメBから胞子が放出されると、台座260の多数の凹凸形状を有する周壁260bにもその胞子が付着してアラメBを生育させることもできる。 【0048】なお、前記ナット264及びリング部材265をボルト261に取り付けているために、育成部材210と台座260との間には、それらナット264及びリング部材265の厚みに相当する隙間s2が形成される。そして、上述のようにナット部材262のリング部262bにロープ266を掛けて沈設する方法を採用せずに、台座260に育成部材210を取り付けた状態で海上から海中Qに投入する方法を採用する際には、前記隙間s2に下方及び側方から水が流れ込み、その水によって育成部材210全体で抵抗を受けることとなり、その抵抗が台座が水から受ける抵抗よりも大きくなるため、育成部材210及び台座260が比較的安定してまっすぐ海底Pに向かって降下する。もちろん、育成部材210及び台座260の姿勢の安定化には、台座260に埋め込んだ鉛等の塊263の重量も寄与している。 【0049】また、図13(a)に示すものは、前記と同様の育成部材210を台座360に取り付けるようにしたものである。この台座360は、下端部360b側に向かって次第に先細りとなるようにしたコンクリート製のもので、同図に破線で示すように内部に重しとなる鉛等の塊263等を埋め込んでいる。また、台座360の平坦な正方形状をなす上面360aからはボルト361を突出させており、育成部材210の貫通孔212にボルト361を挿入させた状態でナット部材362をボルト361に螺着することによって育成部材210を台座361に取り付けるようにしている。さらに台座360には、海底Pからの回収の便を向上するために、フック364を付帯させておくこともできる。なお、同図(b)に示すものは、台座460の上面460aを略円形にするとともに下端部460b側に丸みを持たせつつ先細りとなるようにしたものであって、機能的には同図(a)の台座360と略同様である。また、前記ナット部材362は、ボルト361に螺着されるナット部362aと、このナット部362aの上端部に略水平状態で配設される水平部362bとからなるものであるため、ナット部材362をボルト361に螺着する際にはこの水平部362bを手で持って回動操作すればよい。すなわちこの水平部362bが、上述したものと同様の操作部を構成することとなる。このように、台座360に取り付けた育成部材210を海上から海底Pに投入すると、図14に示すように、比重の大きい台座360の下端部360bが下を向いた状態で沈んでゆき、例えば海底Pが砂地である場合には、ある台座360は海底Pに突き刺さった状態で、ある台座360は海底Pに横倒しになった状態で着底し、いずれにしてもアラメBが活着した育生部材210の表面210aが海底Pを向くことなく沈設されることとなる。なお、このように育成部材210及び台座360を投入する以外に、上述したようにロープを用いて徐々に降下させるようにする場合には、前記フック364にロープを取り付けるようにしてもよいが、ナット部材362の水平部362bにロープを掛け止めることもできる。また、水平部362bが中空のものであれば、その中にロープを挿入して掛け止めてもよい。これらの場合には、水平部362bが掛止部を構成することとなる。 【0050】その他の育成部材の態様としては、板状のものに限らず例えば図15(a)に示すような概略直方体状をなすものであってもよい。この育成部材410は、表面410aの全て(6面)に凹凸形状をなす育成部411を形成しており、その全ての育成部411にアラメB等の藻類を育成することができるコンクリート製のものである。なお、この育成部材411の中央部を貫通する貫通孔412は、前記各実施例における第1の工程と同様に育成部材410を筏4から吊り下げる際にロープ41を通すために形成したものである。このような育成部材410の製造は、前記各実施例のように熱可塑性材料を用いて行うことができるが、コンクリートの打設に際して、同図(b)に示すようにコンクリート材料413に粉砕したカキ殻414を混入している。このようにすることで、現在廃棄物としての処分に困っているカキ殻414の有効利用を促進して、廃棄物の量を削減する一助とすることができるうえに、カキ殻等を混入したコンクリートにはアワビ等が蝟集しやすいと考えられているため、この育成部材410の使用によるアワビの漁獲高向上にも役立てることとなる。 【0051】また、育成部材の周囲に堰止部を形成したり、台座に取り付けた育成部材の組を多数集合させたりすることで育成部材の流失を防止する以外に、育成部材そのものを多数集合させることによって流失防止を極めて容易に図るようにすることもできる。 【0052】その他、各部の具体的構成は、上記実施例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。 【0053】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0054】すなわち、本発明に係る藻場増殖礁によれば、中間育成で十分生育できる大きさになるまで予め育成した藻類を活着させた育成部材を配置して、その育成部材を流失防止手段によって流失の防止を図るようにしているため、長期に亘って藻場を順調に維持することができる。 【0055】そのうえ、海底において生育した育成部材上の藻類が胞子を放出すれば、その胞子が藻場拡張部に付着して生育するように構成すれば、自然な状態でより大きな藻場を形成でき新たな藻場の造成や磯焼けにより消滅した藻場の回復を極めて容易且つ適切に行うことが可能である。 【0056】特に、単独では流失してしまう可能性がある育成部材を例えば多数集合させて、それらを相互に干渉させることによって流失防止手段を形成している場合には、海底に育成部材を多数集めて沈設するだけという極めて簡素な作業で育成部材の流失防止を図ることができる。 【0057】また、育成部材を海底に沈設する際に、育成部材を台座に着脱可能に取り付けるように構成し、これら育成部材と台座の重量を人力で取り扱える程度に設定していれば、育成部材がより安定的に海底に降下するため沈設作業をスムーズに行うことができ、さらには、台座に取り付けた状態の育成部材の組を複数使用してそれらを海底で相互に干渉させるようにすることで、有効な流失防止手段が講じられ、沈設した後でも海底で安定的に配設された状態を維持することができる。 【0058】この場合、育成部材と台座との間に取扱者が手を差し入れられる程度の大きさのスペースを形成して、台座に育成部材を取り付けた状態でこのスペースに手を入れて持ち運びし得るように構成している場合には、育成部材を台座に取り付けた状態での取り扱いの便が向上し、人手で簡単に海中に投下することも可能である。特に、台座の幅方向の寸法を、育成部材の幅方向の寸法よりも小さくすることで、台座と育成部材との間に手を引っ掛ける部位が簡単に形成でき、海上から投下したり持ち運ぶ際の取り扱いの便を容易に向上することができる。 【0059】さらに、育成部材を台座に取り付けるに際して、育成部材に形成した貫通孔に台座に突設したボルトを挿入しそのボルトにナット部材を締着するように構成して、そのナット部材の一部に操作部及び掛止部を形成し、操作部を手で持ってナット部材のボルトに対する着脱操作を行うようにするとともに、掛止部にロープ等の紐状部材を着脱可能に掛け止めて育成部材を台座ごと沈設するようにしている場合には、育成部材の台座に対する着脱作業を工具を使用せずに極めて容易に行うことができ、さらには台座に取り付けた状態の育成部材を転倒させずにまっすぐ海底に沈設することも可能である。 【0060】さらにまた、海底に沈設した育成部材の周囲を堰止部で囲んだ構成により、育成部材の流失を防止するように講ずれば、育成部材を流失や強い潮流から防ぐことができ、藻類が食害被害を受けにくくなるようにして、その藻場を順調に生育させることができる。 【0061】この場合、堰止部として所定範囲を包囲するように沈設した複数の自然石等を利用してその所定範囲内に育成部材を配置するとともに、自然石等の表面を藻場拡張部とすれば、それら自然石等に堰止部と藻場拡張部の2つの役割を担わせることができるため、部材点数を有効に減らしつつ良好な藻場増殖礁とすることができる。 【0062】さらに、本発明では、堰止部として内部に形成した収容部に育成部材を収容し得る人工魚礁を利用しても、良好な藻場増殖礁を得ることができる。この場合は、人工魚礁の周囲に例えば比較的大きな自然石等を藻場拡張部として配置すれば、その自然石等に育成部材の藻類が放出した胞子が生育して根付くことによって、長期に亘って使用可能な藻場増殖礁が得られる。 【0063】また、藻場増殖礁に育成部材を海底から引き揚げるための引揚部材を設けている場合には、藻類が枯れてしまった育成部材を回収する際など藻場増殖礁のメンテナンスの簡便化を図ることができる。 【0064】さらに、藻場増殖礁を形成するに際して、育成部材を事前に海底に配置した堰止部の内側に海上から投入する方法を採用している場合には、通常の投石事業と同様に育成部材の海底への投入が可能であり、また育成部材の安定設置に特別な部材等を不要として、藻場増殖礁の形成及びメンテナンスの便を格段に向上することが可能である。 【0065】また、藻場増殖礁の形成に際して、育成部材を引揚部材の内部に収容させた状態で堰止部の内側に投入する方法によれば、引揚部材を育成部材投入と回収の両方に活用することができるため、藻場増殖礁の形成のみならずメンテナンスの便をも向上することができる。 【0066】さらに、以上のような藻場増殖礁を形成する際に、育成部材を投入する前に、筏等によって海中に吊り下げた育成部材の表面で藻類を十分な大きさまで育成する方法を採用すれば、十分な日光や新鮮な海水を成育過程にある藻類に自然な状態で与えて効率よい藻類の育成が可能となり、その後の海底での藻類の生育もより確実なものとすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183266 【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月14日(2000.6.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085338 【弁理士】 【氏名又は名称】赤澤 一博
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| 【公開番号】 |
特開2001−352848(P2001−352848A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月25日(2001.12.25) |
| 【出願番号】 |
特願2000−177879(P2000−177879) |
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