トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 雪吊り駒と該駒用押上げ竿
【発明者】 【氏名】高橋 理明

【要約】 【課題】縄やロープの挟持に供される操作部を押上げ竿に分担させて、雪吊り駒の軽量化を図り、併せて、合成繊維製のロープをも確実に固定できる雪吊り駒及び該雪吊り駒用押上げ竿を提供すること。

【解決手段】外形直方体状の縄受け1、該縄受け1にスプリングを介在して所要の押圧力で出入自在に案内され、その後部を縄受け1の外面に突出し、後端に引掛け部を設けてなる縄押え4とから成り、両者間に縄挿通口を開口して成る雪吊り駒において、前記引掛け部の近傍に引き紐10を係着して成る雪吊り駒。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外形直方体状の縄受けと、該縄受けにスプリングを介在して所要の押圧力で出入自在に案内され、その後部を縄受けの外面に突出し、後端に引掛け部を設けてなる縄押えとからなり、両者間に縄挿通口を開口して成る雪吊り駒において、前記引掛け部近傍に引き紐を係着して成る雪吊り駒。
【請求項2】 縄受けと、該縄受けに弾発力を介在して所要の押圧力で出入自在に案内され、その後部を縄受けの外面より突出させ、後端に引掛け部を設けてなる縄押えとからなり、両者間に縄挿通口を開口して成る雪吊り駒において、前記縄受けが縄受け座と、該縄受け座が摺動自在に案内される縄押え案内とに分割されるとともに、両者間に圧縮スプリングが介在され、縄受け座と縄押え間で形成する縄挿通口の開口度が最小開口状態にストッパーで位置決めされ、該ストッパーの揺動端に引き縄が係着され、前記弾発力が縄押えと縄押え案内間に介在されて成る雪吊り駒。
【請求項3】 前記縄受けにフックを接合して成る請求項1記載の雪吊り駒。
【請求項4】 前記縄受けに縄巻き具を接合して成る請求項1又は3記載の雪吊り駒。
【請求項5】 前記縄受け座にフックを接合して成る請求項2記載の雪吊り具。
【請求項6】 前記縄受け座に縄巻き具を接合して成る請求項2又は5記載の雪吊り駒。
【請求項7】 前記縄巻き具が、両端にフック状の軸受を形成した二股状の軸受体と、両軸受に円柱部の両端に突設した軸部を係着した縄巻き体とから成る請求項4又は6記載の雪吊り具。
【請求項8】 上端部中心に嵌入孔が凹設され、周面に該嵌入孔に向けて弾発力を付勢された係止ピンが出入自在に案内されて成る竿本体と、該竿本体に着脱自在に嵌着する操作部とから成り、操作部が、支持体の下面に回動自在に抜け止め垂下され、その下部周面に横向き円形の凹部が横設されて成る接合軸と、該接合軸の上端にピン接合する揺動レバーと、該レバーの揺動端に一端を接合し他端をピストンに接合してなる制御ワイヤーと、該ピストンに、支持体に掘設したシリンダー内でスプリングの弾発力を付勢してなるピストン昇降部と、支持体の上部で横向に凹設した雪吊り駒嵌入部と、該嵌入部に弾発力を付勢されて突出する脱却ピンと、から成る雪吊り駒用押上げ竿。
【請求項9】 上端部中心に嵌入孔が凹設され、周面に該嵌入孔に向けて弾発力を付勢された係止ピンが出入自在に案内されて成る竿本体と、該竿本体に着脱自在に嵌着する操作部とから成り、操作部が、支持体に縦設した摺動空間で軸本体の下部を垂下し、上部の膨径部において該摺動空間に軸本体を昇降自在に案内し、該軸本体には一端を前記膨径部の裏面に係着し他端を摺動空間の内部底面に着座したスプリングを外嵌し、その下部周面に横向き円形の凹部が横設され、膨径部内部には中央上面に向けて軸挿通孔を開口したシリンダーを内設し、該シリンダーに軸を前記軸挿通孔より所要に突出するピストンを昇降自在に案内するとともに、該ピストンの下面に一端を係着し他端をシリンダーの内部底面に座着したスプリングを内蔵して成る接合軸と、支持体の上部で横向きに凹設した雪吊り駒嵌入部と、該嵌入部に弾発力を付勢されて突出する脱却ピンと、から成る雪吊り駒用押上げ竿。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹木や庭木の枝や葉群に負荷される雪荷重から枝や葉群を保護するものであって、主として果樹における雪吊り技術に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は雪吊り技術に関しては種々提案済みである。果樹における枝吊りは、冬期間の雪荷重対策のみならず、果物の実った時期に訪れる暴風雨による落果防止対策のために、果樹園に配された支柱或いは架線上から垂下される縄やロープに枝吊りを兼ねた雪吊り駒を取り着けておくと、多数の果樹に短時間で枝吊りをすることができる。したがって、取り着け及び回収が容易な構造のものが要求される。ところで、従来から提案されている回収用の雪吊り駒は、縄やロープを挟持する操作部をも含むものであるため、重量がかさみ、万一の落下に伴う危険な面がある。また、暴風対策のロープは耐久性から合成繊維製のものであるため、雪吊り駒の歯部が噛み込み難く、確実なロープ固定が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、縄やロープの挟持に供される操作部を押上げ竿に分担させて雪吊り駒の軽量化を図り、併せて、合成繊維製ロープを確実に固定できる雪吊り駒及び雪吊り駒用押上げ竿を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1発明の雪吊り駒は、外形直方体状の縄受けと、該縄受けにスプリングを介在して所要の押圧力で出入自在に案内され、その後部を縄受けの外面に突出し、後端に引掛け部を設けてなる縄押えとからなり、両者間に縄挿通口を開口して成る雪吊り駒において、前記引掛け部近傍に引き紐を係着して成る雪吊り駒。また、第2発明の雪吊り駒は、縄受けと、該縄受けに弾発力を介在して所要の押圧力で出入自在に案内され、その後部を縄受けの外面より突出させ、後端に引掛け部を設けてなる縄押えとからなり、両者間に縄挿通口を開口して成る雪吊り駒において、前記縄受けが縄受け座と、縄受け座が摺動自在に案内される縄押え案内とに分割されるとともに、両者間に圧縮スプリングが介在され、縄受け座と縄押え間で形成される縄挿通口の開口度が最小開口状態にストッパーで位置決めされ、該ストッパーの揺動端に引き紐が係着され、前記弾発力が縄押えと縄押え案内間に介在されて成る。さらに、第3発明の雪吊り駒は、第1発明の雪吊り駒において、縄受けにフックを接合して成る。さらに、第4発明の雪吊り駒は、第1発明又は第3発明の雪吊り駒において、縄受けに縄巻き具を接合して成る。さらに、第5発明の雪吊り具は、第2発明の雪吊り駒において、縄受け座にフックを接して成る。さらに、第6発明の雪吊り具は、第2発明又は第5発明の雪吊り駒において、縄受け座に縄巻き具を接合して成る。さらに、第7発明の雪吊り駒は、第4発明又は第6発明の雪吊り駒において、縄巻き具が、両端にフック状の軸受を形成した正面二股状の軸受体と、両軸受に円柱状の両端に突設した軸部を係着した縄巻き体とから成る。また、第8発明の雪吊り駒用押上げ竿は、上端部中心に嵌入孔が凹設され、周面に該嵌入孔に向けて弾発力を付勢された係止ピンが出入自在に案内されて成る竿本体と、該竿本体に着脱自在に嵌着する操作部とから成り、操作部が、支持体の下面に回動自在に抜け止め垂下され、その下部周面に横向き円形の凹部が横設されて成る接合軸と、該接合軸の上端にピン接合する揺動レバーと、該レバーの揺動端に一端を接合し、他端をピストンに接合してなる制御ワイヤーと、該ピストンに、支持体に掘設したシリンダー内でスプリングの弾発力を付勢してなるピストン昇降部と、支持体の上部で横向きに凹設した雪吊り駒嵌入部と、該嵌入部に弾発力を付勢されて出入する脱却ピンと、から成る。さらに、第9発明の雪吊り駒用押上げ竿は、上端部中心に嵌入孔が凹設され、周面に該嵌入孔に向けて弾発力を付勢された係止ピンが出入自在に案内されて成る竿本体と、該竿本体に着脱自在に嵌着する操作部とから成り、操作部が、支持体に縦設した摺動空間より、軸本体の下部を該支持体外に垂下し、上部の膨径部において、該摺動空間に軸本体を昇降自在に案内し、該軸本体には、一端を前記膨径部の裏面に係着し、他端を摺動空間の内部底面に着座したスプリングを外嵌し、その下部周面に横向き円形の凹部が横設され、膨径部内部には、該膨径部中央上面に向けて軸挿通孔を開口したシリンダーを内設し、該シリンダーに軸を前記軸挿通孔より所要に突出するピストンを昇降自在に案内するとともに、該ピストンの下面に一端を係着し他端をシリンダーの内部底面に座着したスプリングを内蔵して成る接合軸と、支持体の上部で横向きに凹設した雪吊り駒嵌入部と、該嵌入部に弾発力を付勢されて突出する脱却ピンと、から成る。
【0005】
【発明の実施の形態】縄受けの後端に設ける引掛け部は、フック状のものからピン状のものまで挙げられ、また、縄受けと縄押さえ間或いは縄受け座と縄押さえ間に形成される縄挿通口の歯部は、縦方向に配列される波形の歯部から、横方向に配列される波形の歯部や、突起状の歯部、或いは縦配列の波形と横配列の波形による歯部なども提供される。さらに、縄巻き具は、軸受体に対して縄巻き体を非回転状態に係着するものから、軸受体に対して縄巻き体を一定方向に回転状態に係着するとともに、外面に縄滑り止めを配設したものなども挙げられる。さらに、雪吊り駒用押上げ竿におけるピストンに立設する軸は、軸心回りに回動しないように、一定姿勢に位置決めされた丸軸から角軸まで選択され、また、その下降は案内される軸孔より脱却しないストロークが選択され、支持体の雪吊り駒嵌入部に脱却ピンを突出させる弾発力は、スプリングの引張り反力によるものから、圧縮反力によるものまで選択される。
【0006】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明すると、図1(a)に示すように、外形直方体状の縄受け1は、平面矩形状の空間部2を上下に貫通し、空間部2には、図1(b)に示すように右方の周壁を貫通した軸部3を摺動自在に案内する縄押え4用の押圧盤5を案内し、押圧盤5と右方の周壁間の軸部3にスプリング6を外嵌し、空間部2の左方の内面と押圧盤5の押圧面には縦方向と横方向に波形の歯部7を形成し、両歯部7、7間に縄挿通口11を開口し、軸部3の後端には下にフック状の引掛け部8を設け、引掛け部8の近傍に下端に指掛け輪9を係着した所要長の引き紐10を係着して成る。
【0007】このようにして成る雪吊り駒aは、軽量な枝支え具(図外)などに接合されて使用に供されるもので、後述の雪吊り駒用押上げ竿gに接合されて押上げられ、支柱や架線上から垂下される縄又はロープを介して前記枝支え具で枝や葉群を支持する。回収には指掛け輪9に指を掛けて引き紐10を引くことにより、スプリング6に抗して縄押え4の押圧盤5を縄又はロープの挟持から解放しつつ手元に引き下げる。
【0008】次に、図2に示した雪吊り駒bは、雪吊り駒aにおける縄受け1の左方の周壁上面にフック12を一体に接合(ネジ螺合又は接着剤による。)して成る。
【0009】この雪吊り駒bは枝支え具を使用することなく、単独で樹木の枝や葉群を支持できる。すなわち、図9に示すように架線13から垂下されるロープ14を縄挿通口11に挿通し、縄受け1を後述の雪吊り駒用押上げ竿gに嵌着して押上げ、枝15をロープ14で下から巻き上げるように雪吊り駒bを持ち上げ、枝15の上部でロープ14にフック12を掛け、ロープ14を引き込んで所要の張力で枝15を支持したら、押上げ竿gを操作して縄押え4にスプリング6の弾発力を付勢し、縄挿通口11に挿通したロープ14を、縄受け1の左方の周壁内面に形成した歯部7と押圧盤5の押圧面に形成した歯部7とで挟持する。なお、雪吊り駒bを回収するときは、指掛け輪9を介して引き紐10を引き下げつつ両歯部7、7によるロープ14への挟持を解放し、雪吊り駒bをロープ14から滑り落として回収する。
【0010】次に、図3に示す雪吊り駒cについて説明すると、図3(a)に示すように平面L形の縄受け座16と、縄受け座16が摺動自在に案内される縄押え案内17と、縄押え案内17に摺動自在に案内される縄押え4とから成り、図3(b)に示すように縄受け座16と縄押え案内17間には横部材において、上下に圧縮スプリング18が介在され、縄受け座16は圧縮スプリング18を圧縮した状態で縄押え案内17に対して、揺動軸19に係合したL形のストッパー20でその前進端を不退状に位置決めし、揺動軸19には捩りバネ21を外嵌し、捩りバネ21の一端を縄押え案内17に係着し他端をストッパー20に係着し、ストッパー20の揺動端には下端に指掛け輪9を係着した引き紐10を係着し、縄押え4は縄押え案内17にその縦長角形断面の軸部3において摺動自在に案内されるとともに、押圧盤5に植設した横ピン22を縄受け座16に開口した横溝23に案内し、その内方端に押圧盤5を螺合し、軸部3の外方端には鉤形の引掛け部8を形成し、押圧盤5と縄押え案内17の右方の周壁間で軸部3にスプリング6を外嵌し、縄受け座16の内面と押圧盤5の押圧面にはそれぞれ三角山形の歯部7を形成して成る。
【0011】雪吊り駒cは、適宜な枝支え具(図外)などに接合されて使用されるもので、架線から垂下されるロープを縄受け座16と縄押え案内17間に形成される縄挿通口11に挿通し、縄押え案内17を雪吊り駒用押上げ竿gに嵌着して押上げ、前記枝支え具で枝を支持し、ロープに所要の張力を負荷した状態で押上げ竿gを操作して引掛け部8を解放すると、スプリング6の弾発力で縄押え4の押圧盤5はロープ側へ突出し、該ロープを縄受け座16の歯部7と押圧盤5の歯部7とで挟持し、所定の張力で枝を支持できる。雪吊り駒cを回収するときは、指掛け輪9に指を掛け、引き紐10を引けば、ストッパー20が縄受け座16から外れ、圧縮スプリング18の反力によって縄受け座16が左方へ突出し、両歯部7による挟持圧が解放され、回収される。
【0012】次に、図4に示す雪吊り駒dについて説明すると、雪吊り駒cの縄受け座16の左方の周壁の上面にフック12を一体に接合して成る。
【0013】この雪吊り駒dは前記枝支え具を必ずしも必要としないで単独でも樹木の枝や葉群を支持できる。すなわち、架線から垂下されるロープを縄挿通口11に挿通し、縄押え案内17を雪吊り駒用押上げ竿gに嵌着して押上げ、枝をロープで下から巻き上げるように雪吊り駒dを持ち上げ、枝の上部でロープにフック12を掛け、ロープを引き込んで所要の張力で枝を支持したら、押上げ竿gを操作して引掛け部8を解放し、縄押え4にスプリング6の弾発力を付勢し、縄挿通口11に挿通したロープを、縄受け座16の内面(左方の周壁の内面)の歯部7と縄押え4の押圧盤5の歯部7とで挟持する。なお、雪吊り駒dを回収するときは、縄受け座16からストッパー20を外し、両歯部7、7による挟持圧を解放して回収できる。
【0014】図5に示す雪吊り駒eについて説明すると、雪吊り駒bにおいて、縄受け1の左方の周壁の外面に縄巻き具24を接合(一体或いは着脱自在に)したもので、縄巻き具24は、両端に上下の二面幅25を開口したフック状の軸受26を形成した二股状の軸受体27と、両軸受26の二面幅25に円柱部28の両端に突設した角形の軸部29を非回転状態に係着した縄巻き体30とから成る。
【0015】雪吊り駒eは、図10に示すように架線13から垂下される合成繊維製のロープ14を縄巻き具24の縄巻き体30の円柱部28に数回巻き回した状態で縄挿通口11に挿通し、縄受け1を雪吊り駒用押上げ竿gに嵌着して押上げ、枝15をロープ14で下から巻き上げるように雪吊り駒eを持ち上げ、枝15の上部でロープ14にフック12を掛け、ロープ14を引き込んで所要の張力で枝15を支持したら押上げ竿gを操作して引掛け部8を解放し、縄押え4にスプリング6の弾発力を付勢し、縄挿通口11に挿通したロープ14を縄受け1の左方の周壁内面に形成した歯部7と押圧盤5の押圧面に形成した歯部7とで挟持する。このとき雪吊り駒eのロープ14は、縄巻き具24の円柱部28における摩擦抵抗と、両歯部7、7における挟持圧による挟持抵抗とによって保持されるから、合成繊維製のロープ14でも確実に固定できる。
【0016】図6に示した雪吊り駒fについて説明すると、雪吊り駒dにおいて、縄受け座16の左方の周壁外面に前記と同様の縄巻き具24を接合したもので、合成繊維製のロープを対象に使用されて枝や葉群を確実に固定できる。なお、ロープを解放するときは、雪吊り駒eの場合では指掛け輪9により引き紐10を引き込みつつ、縄押え4をスプリング6の弾発力に抗して引き抜き、ロープへの挟持圧を解消して手元に回収する。雪吊り駒fの場合では指掛け輪9により引き紐10を引き込んでストッパー20を縄受け座16の周壁外面から外し、圧縮スプリング18の弾発力により縄受け座16を左方へ突出させて、ロープへの挟持圧を解消して手元に回収する。
【0017】図7に示した雪吊り駒用押上げ竿gについて説明すると上端部中心に円形の嵌入孔31が凹設され、周面に嵌入孔31に向けてスプリング32による弾発力を付勢された係止ピン33が出入自在に案内されて成る竿本体34と、竿本体34に着脱自在に嵌着する操作部35とから成り、操作部35が、支持体36の下面に回動自在に抜け止め垂下され、その下部周面に横向き円形の凹部37が横設され、凹部37に係止ピン33の嵌着座38を嵌着してなる接合軸39と、接合軸39の上端にピン接合する揺動レバー40と、レバー40の揺動端に一端を接合し、他端を上下方向に昇降するピストン41に接合して成る制御ワイヤー42と、ピストン41に、支持体36に掘設したシリンダー内でスプリング43の弾発力を付勢してなるピストン昇降部44と、支持体36の上部で横向きに凹設した雪吊り駒嵌入部45と、嵌入部45にスプリング46の弾発力を付勢されて突出する脱却ピン47と、から成る。そして、支持体36は組立ての都合上、駒嵌着部48と、駒嵌着部48をビス止めする胴部49と、胴部49にその下端で内嵌してビス止めされる軸接合部50と、駒嵌着部48と胴部49間にフランジ51を挟持されて共締めされ、上端からピストン昇降部44を掘設して成るピストン案内部52とから成り、駒嵌着部48では、本図においては、雪吊り駒bを雪吊り駒嵌入部45に嵌入した状態で示したが雪吊り駒嵌入部45から嵌入方向の端部に向けて、上端から雪吊り駒b(その他の各駒においても同じ)の軸部3を挿通できる幅と深さの挿通溝53を掘設するとともに、挿通溝53に向けて底面からピストン41の軸54を出入する軸孔55を開口し、胴部49の内部に形成する空室56では、それぞれ内周面に固定される押え金57で制御ワイヤー42の支持筒の上下端を固定し、ワイヤー58を前記したようにそれぞれの各端に接合して成り、軸接合部50では接合軸39を止め輪59で回転自在に抜け止めして成る。また、ピストン41の軸54の軸端には上端から左方に向けて、各種雪吊り駒a〜fにおける引掛け部8を係止し易くするための下り勾配の傾斜面60を形成して成る。
【0018】雪吊り駒用押上げ竿gは、雪吊り駒嵌入部45に各種雪吊り駒a〜fを脱却ピン47を押圧して嵌入し、かつ、引き紐10を引いて縄押え4をスプリング6の弾発力に抗して引き込み、ピストン41の軸54の傾斜面60を引掛け部8の前端に形成した傾斜面61に沿わせることによって、ピストン41を制御ワイヤー42とは無関係に単独で降下(スプリング43の弾発力に抗して)させ、引掛け部8にピストン41の軸54の突端を係着し、縄押え4をその引き込み端で位置決めし、縄挿通口11を最大限に開口した状態に保持する。
【0019】この状態で、図8に示す縄挿通口11に架線から垂下されたロープを挿通し、所定に枝や葉群を支持した後に、竿本体34を矢印に示すように回転すれば制御ワイヤー42のワイヤー58によってピストン41がスプリング43に抗して引き下げられ、軸54の軸端が縄押え4の軸部3の引掛け部8から外れると、縄押え4がスプリング6の弾発力によって突出し、両歯部7、7でロープを挟持すると同時に、脱却ピン47がスプリング46の弾発力によって雪吊り駒嵌入部45に向けて突出し、雪吊り駒b(他の雪吊り駒においても同じ)は雪吊り駒嵌入部45からはじき飛ばされ、雪吊り駒用押上げ竿gは雪吊り駒bから分離される。
【0020】次に、雪吊り駒用押上げ竿hについて説明すると、図11、図12に示すように、上部中心に円形の嵌入孔31が凹設され、周面に嵌入孔31に向けてスプリング32による弾発力を付勢された係止ピン33が出入自在に案内されて成る竿本体34と、竿本体34に着脱自在に嵌着する操作部35とから成り、操作部35は、支持体36の内部に縦設した大径部70と小径部71から成る摺動空間72で軸本体73の下部を支持体36の下面より下へ垂下し、上部の膨径部74において摺動空間72の大径部70に軸本体73を昇降自在に案内し、軸本体73には一端を膨径部74の裏面に係着し他端を摺動空間72の内部底面に着座したスプリング75を外嵌し、その下部周面に横向き円形の凹部37が横設され、膨径部74の内部には膨径部74の中央上面に向けて軸挿通孔76を開口したシリンダー77を内設し、シリンダー77にピストン41を昇降自在に案内するとともに、ピストンの上面に立設した軸54を軸挿通孔76及び軸挿通孔76に連通して後述の駒嵌着部48の挿通溝53の底面に向けて開口した軸孔55に挿通し、その長さはピストン41の上昇端で挿通溝53の底面より所要に突出する長さが選択され、ピストン41の下面とシリンダー77の内部底面間にはスプリング43を内蔵して成る接合軸39と、支持体36の上部で横向きに凹設した雪吊り駒嵌入部45を有して一体な駒嵌着部48と、嵌入部45にスプリング46の弾発力を付勢されて突出する脱却ピン47と、から成る。
【0021】駒嵌着部48は、本図においては雪吊り駒bを雪吊り駒嵌入部45に嵌入した状態で示したが、雪吊り駒嵌入部45から嵌入方向の端部に向けて、上端から雪吊り駒b(その他の各駒においても同じ)の軸部3を挿通できる幅と深さの挿通溝53を掘設して成る。また、ピストン41の軸54の軸端には上端から左方に向けて、各種雪吊り駒a〜fにおける引掛け部8を係止し易くするための下り勾配の傾斜面60を形成して成る。
【0022】このようにして成る雪吊り駒用押上げ竿h(以下、単に押上げ竿hとする。)は、雪吊り駒嵌入部45に各種雪吊り駒a〜fを脱却ピン47を押圧して嵌入し、かつ、引き紐10を引いて縄押え4をスプリング6の弾発力に抗して引き込み、ピストン41の軸54の傾斜面60を引掛け部8の前端に形成した傾斜面61に沿わせることにより、ピストン41をスプリング43の弾発力に抗して単独で降下させ、引掛け部8にピストン41の軸54の突端を係着し、縄押え4をその引き込み端で位置決めし、縄挿通口11を最大限に開口した状態に保持する。
【0023】この状態で、図12に示す縄挿通口11に架線から垂下されたロープを挿通し、該ロープで葉群を下から巻き上げるように押上げ竿hを押し上げ、葉群の上部でフック12をロープに係着し、ロープを引き込んで所要の支持荷重で葉群を支持した後、竿本体34を引き下げると、接合軸39の膨径部74の底面が大径部10の内部底面に着座するまで降下し、同時にピストン41の軸54も引き下げられて軸54の軸端が縄押え4の軸部3の引掛け部8から外れ、縄押え4がスプリング6の弾発力によって突出し、両歯部7、7でロープを挟持すると同時に、脱却ピン47がスプリング46の弾発力によって雪吊り駒b(他の雪吊り駒においても同じ)を雪吊り駒嵌入部45からはじき飛ばし、押上げ竿hから雪吊り駒bは分離される。なお、竿本体34を操作部35から分離するときは、係止ピン33のツマミ62を引いて嵌着座38を接合軸39の凹部37から外した状態で竿本体34を引き抜けば簡単に分離できるから、竿本体34に対して前記係止ピン33と凹部37の一連の接合構造を介して各種の操作部35を接合できる。該接合構造は竿本体34と操作部35とに互換性を保有させている。なお、縄巻き具24に関し本実施例では雪吊り駒bと雪吊り駒dに組み付けたものを説明したが、雪吊り駒aや雪吊り駒cに接合して提供され得る。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、支柱或いは架線上から垂下される縄やロープに固定解放自在に取着される雪吊り駒は、軽量な構造であるため万一落下しても危険がなく、また、合成繊維製のロープを対象とするときは、縄巻き具にロープを巻き回した状態で雪吊り駒でロープを挟持するから、挟持部での噛合に滑りがなく、雪吊り駒で雪荷重や暴風による枝や葉群の損傷を防止できるとともに、簡単に回収できる。さらに、雪吊り駒用押上げ竿によれば、雪吊り駒の縄やロープを挟持するための操作部を内蔵することにより、該雪吊り駒の軽量化を達成し、竿本体と操作部との接合構造に互換性を保有するものとしたから、竿本体は一般の庭木の雪吊り駒を操作する操作部や、果樹専用の雪吊り駒における操作部に共用でき、使用する側にとっても供給側にとっても経済的な実益がある。
【出願人】 【識別番号】597152825
【氏名又は名称】高橋 理明
【出願日】 平成12年6月14日(2000.6.14)
【代理人】 【識別番号】100110537
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 繁 (外1名)
【公開番号】 特開2001−352845(P2001−352845A)
【公開日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【出願番号】 特願2000−178761(P2000−178761)