| 【発明の名称】 |
農業用フィルム |
| 【発明者】 |
【氏名】徳岡 謙二
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| 【要約】 |
【課題】引裂強度、耐候性、展張作業性に優れ、更に、低温における防曇性、防曇持続性がよく、焼却処理しても公害問題の発生しない農業用フィルムを提供する。
【解決手段】少なくとも1枚がポリオレフィン系樹脂100重量部及び防曇剤1〜3.5重量部からなる2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの間に、ポリオレフィン系樹脂よりなる多数の補強糸が並行して配列された糸群が異方向に交差して積層された網目状補強層が介在され、かつ、該ポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層とが、ポリオレフィン系樹脂が溶融押し出しされてなる厚さ0.005〜0.07mmの接着層を介して接着されてなることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも1枚がポリオレフィン系樹脂100重量部及び防曇剤1〜3.5重量部からなる2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの間に、ポリオレフィン系樹脂よりなる多数の補強糸が並行して配列された糸群が異方向に交差して積層された網目状補強層が介在され、かつ、該ポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層とが、ポリオレフィン系樹脂が溶融押し出しされてなる厚さ0.005〜0.07mmの接着層を介して接着されてなることを特徴とする農業用フィルム。 【請求項2】 2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの間に、ポリオレフィン系樹脂よりなる多数の補強糸が並行して配列された糸群が異方向に交差して積層された網目状補強層が介在され、かつ、該ポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層とが、ポリオレフィン系樹脂が溶融押し出しされてなる、厚さ0.005〜0.07mmの接着層を介して接着された積層体の一面に、防曇剤が塗布されてなる防曇層が設けられてなることを特徴とする農業用フィルム。 【請求項3】 接着層を構成するポリオレフィン系樹脂が、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体の単独または2種以上の混合物である請求項1又は2に記載の農業用フィルム。 【請求項4】 補強糸が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートのうち1種以上からなる請求項1乃至3のいずれかに記載の農業用フィルム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、強度、耐候性、透明性、低温における防曇性及び防曇持続性にも優れ、更に、焼却処理しても公害問題のない農業用フィルムに関する。 【0002】 【従来の技術】近年のパイプハウス、鉄骨ハウスの大型化や増設に伴い、これらの側面や妻面に使用する合成樹脂フィルムの強化の要望が増加してきた。このような用途のフィルムには、特に引裂強度、耐候性及び防曇持続性が要求される。 【0003】現在、強化された農業用フィルムとしては、2枚の塩化ビニル樹脂フィルムの間にフラットヤーン等からなる網目状補強層が熱ラミネート法により積層されたものが知られている(特開平10−66458号公報)。しかし、このものはフィルムの比重が大きいため、重くて展張作業し難く、展張状態が長期間になるとフィルム表面にブリードアウトした可塑剤に土埃等が付着して汚れ、また、焼却処理する際に有害ガスが発生するという問題がある。 【0004】特開平9−327238号公報には、接着層を設けた2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの間に網目状補強層を介在させ、加熱圧着により接着積層されたフィルムが記載されている。このものは上記の問題点は回避できるが、製造において加熱圧着する工程とが必要である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点を解消し、特に引裂強度、耐候性、展張作業性に優れ、更に、低温における防曇性、防曇持続性がよく、焼却処理しても公害問題の発生しない農業用フィルムを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の農業用フィルムは、少なくとも1枚がポリオレフィン系樹脂100重量部及び防曇剤1〜3.5重量部からなる2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの間に、ポリオレフィン系樹脂よりなる多数の補強糸が並行して配列された糸群が異方向に交差して積層された網目状補強層が介在され、かつ、該ポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層とが、ポリオレフィン系樹脂が溶融押し出しされてなる厚さ0.005〜0.07mmの接着層を介して接着されてなることを特徴とするものである。 【0007】また、請求項2に記載の農業用フィルムは、2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの間に、ポリオレフィン系樹脂よりなる多数の補強糸が並行して配列された糸群が異方向に交差して積層された網目状補強層が介在され、かつ、該ポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層とが、ポリオレフィン系樹脂が溶融押し出しされてなる、厚さ0.005〜0.07mmの接着層を介して接着された積層体の一面に、防曇剤が塗布されてなる防曇層が設けられてなることを特徴とするものである。 【0008】本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂フィルムを構成するポリオレフィン系樹脂としては、分岐状低密度ポリエチレン(LDPE)、分岐状高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等であり、重合体は単独重合体であってもよく、または、これら重合体を構成する単量体を成分とする共重合体であってもよい。また、これらの樹脂は1種でもよく、2種以上の混合物であってもよい。 【0009】上記ポリオレフィン系樹脂フィルムは単層であってもよく、2種以上の樹脂フィルムが積層されたものであってもよい。このポリオレフィン系樹脂フィルムは、厚さがあまり薄いと強度が不充分であり、逆に厚すぎると製膜プロセスや後工程の押出ラミネート成形、裁断、接合、展張作業等の取扱いに不便をきたすので、厚みは0.03〜0.20mmの範囲が好ましく、より好ましくは0.05〜0.15mmの範囲である。 【0010】ポリオレフィン系樹脂フィルムは、従来より公知の方法、例えば、Tダイ法やインフレーション法による押出成形、カレンダー法、溶液流延法等による方法で製造することができる。 【0011】請求項1記載の発明においては、上記2枚のフィルムの少なくとも1枚に低温防曇性、防曇持続性を与えるために防曇剤が配合される。得られる農業用フィルムを鉄骨ハウス等に展張した際に、少なくともハウスの内側となる面のフィルムに防曇剤が含有されることが必要である。 【0012】防曇剤としては、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテートなどのソルビタン系界面活性剤、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノパルミテートなどのグリセリン系界面活性剤、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノパルミテートなどのポリエチレングリコール系界面活性剤などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。 【0013】防曇剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜3.5重量部であり、好ましくは1.5〜3重量部の範囲である。防曇剤の配合量が1重量部未満では低温防曇性及び防曇持続性が不充分となり、3.5重量部を超えると樹脂圧低下による成形性の不安定、防曇剤のブリードアウト過多によるフィルムの白化、さらにブリードアウトした防曇剤が土埃等を吸着することによる汚れが著しくなり易い。 【0014】上記ポリオレフィン系樹脂フィルムには、保温性の向上、該フィルムの成形時における押出し変動改善の目的で、例えば、酸化珪素、珪酸塩類、燐酸塩類、ガラス微粉末等の無機保温剤を配合してもよい。この配合量はポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、より好ましくは2〜5重量部である。尚、無機保温剤の配合量が10重量部以上になると、無機保温剤が防曇剤を吸着して低温初期防曇性、防曇持続性が低下し易くなり、フィルムの強度が低下する。また、1重量部未満では押出し変動が発生し易くなる。 【0015】2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの間に介在される網目状補強層は、例えば、延伸もしくは未延伸のポリオレフィン系樹脂フィルムを所望の幅にスリットした補強糸が並行して多数並べられた2以上の糸群を異方向に交差させ、加熱圧着して交点を接着することにより網目状としたものである。補強糸が交差して重なり合った部分がフィルムの表面に現れて生じる凹凸を少なくするために、補強糸の厚みは0.01〜0.07mmの範囲とするのが好ましい。 【0016】網目状補強層を挟む2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムを接着する方法として、2枚の樹脂フィルムの巻き出し機及び網目状補強層の巻き出し機を組み合わせ、2台のTダイ押出機からポリオレフィン系樹脂を接着層として溶融押出してラミネートする。 【0017】接着層であるポリオレフィン系樹脂としては、LDPE、HDPE、PP、EVA、L−LDPE等があり、これらのうち1種または2種以上の混合物であってもよく、溶融押出可能なものであればよい。この接着層には本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤、顔料等の添加剤を配合してもよい。 【0018】接着層の厚さは通常0.005〜0.07mmであり、好ましい範囲は0.01〜0.05mmである。薄いとフィルムと網目状補強層との接着が不充分となり、しかも、農業用フィルムの表面に現れる凹凸が大きくなる。また、厚いと網目状補強層が熱劣化し易くなる。 【0019】請求項2に記載の農業用フィルムは、2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムのいずれにも防曇剤が配合されないこと以外は請求項1に記載の農業用フィルムと同じ構成の積層体の一面に、防曇剤が塗布されてなる防曇層が設けられたものである。防曇層は、農業用フィルムを鉄骨ハウス等に展張した際にハウスの内側となる面に設けられることが必要である。 【0020】この防曇層は、コロイダルアルミナ、コロイダルシリカ等の無機コロイド粒子と界面活性剤及び水からなる防曇液を塗布し乾燥することにより形成されたものが好ましく、無機コロイド粒子が低温防曇性、防曇持続性を向上させる。無機コロイド粒子の平均粒径が0.1μmを超えると、これを含有する防曇液をポリオレフィン系樹脂フィルムに塗布するとフィルムの透明性が低下するので、無機コロイド粒子の平均粒径は0.1μm以下のものが好ましい。 【0021】防曇液中の無機コロイド粒子の濃度は0.1〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜3.5重量部である。0.1重量部よりも少ないとゲル化による防曇層の形成が不完全となり、5重量部を超えるとゲル化が急速に進みすぎるためポットライフが短くなり、塗布作業性が悪くなるとともにゲル化により形成される防曇層の厚さが不均一になり易い。 【0022】無機コロイド粒子の一部としてコロイダルアルミナを配合する場合、無機コロイド中のコロイダルアルミナの割合が80重量%を超えたり、20重量%よりも少ないと、防曇層の表面が陽電荷又は陰電荷に帯電し易くなり、陽電荷又は陰電荷に帯電している土埃や塵等の微粒子が防曇層の表面に吸着され、汚れ易くなる。従って、無機コロイド粒子中に含有されるコロイダルアルミナの割合は20〜80重量%の範囲が好ましい。 【0023】界面活性剤は、防曇剤組成物の分散性向上と均一なゲルの形成、ポリオレフィン系樹脂フィルム表面への防曇液の濡れ性や接着性の向上、更に、ゲル化して形成された防曇層の水による流亡防止に対して有効に作用する。 【0024】界面活性剤としては以下に掲げる陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤が使用できる。陰イオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等の高級アルコール硫酸エステル類;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸及びアルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ジアルキルホスフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンサルフェート塩等が挙げられる。 【0025】陽イオン系界面活性剤としては、例えば、エタノールアミン類オレイン;ラウリルアミンアセテート、トリエタノールアミンモノステアレートギ酸塩、ステアラミドエチルジエチルアミン酢酸塩等のアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルペンジルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルペンジルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。 【0026】非イオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルアルコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレン高級アルコールエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノール、ポリオキシエチレンノニルフェノール等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類;ポリエチレングリコールモノステアレート等のポリオキシエチレンアシルエステル類;ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート;シュガーエステル類;セルロースエーテル類等が挙げられる。上記のうち、水溶液としての取扱いが容易であり、経済的な面から水溶性メチルセルロース、ポリエチレングリコールモノステアレート等が好ましい。 【0027】防曇液の粘度は室温において1〜1000mPa・Sの範囲が好ましく、より好ましい範囲は2〜200mPa・Sである。この粘度が1000mPa・Sを超えると粘度が高すぎて塗布ムラが生じ易く、得られた農業用フィルムの透明性が著しく低下し易い。 【0028】上記防曇液は、通常、塗布する直前に調製される。調製方法は、例えば、水にコロイダルアルミナの水分散濃厚液、コロイダルシリカの水分散濃厚液、界面活性剤の水分散濃厚液を逐次投入し、投入毎に充分攪拌して混合するのが好ましい。ここで上記各濃厚液同士を混合すると、増粘ゲル化の進行が速すぎるので粘度が高くなり塗布作業が困難となる。また、逐次投入した際の攪拌が不充分であると、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナがそれぞれ2次粒子、3次粒子のままゲル化して沈降し易くなり、ポットライフが短時間になり易い。 【0029】ポリオレフィン系樹脂フィルム表面と防曇層との接着性が充分に得られない場合には、ポリオレフィン系樹脂フィルム表面を予めアルコールや水で洗浄したり、プラズマ放電処理やコロナ放電処理を行ったり、他の塗料やプライマーを塗布するなどの前処理を行っておくことが好ましい。上記のうち、表面処理効果、コスト等の点で実用的にはコロナ放電処理が好ましい。しかし、コロナ放電処理した後に長時間放置すると、防曇液を塗布してもポリオレフィン系樹脂フィルム表面と形成された防曇層との接着性が低下するため、防曇液の塗布はコロナ放電処理直後に行うことが好ましい。 【0030】防曇液の塗布方法は特に限定されず、例えば、コロナ放電処理したポリオレフィン系樹脂フィルム表面に、ロールコート法、ディップコート法、ナイフコート法、ハケ塗り法、吹き付け法等の公知の方法が採用される。 【0031】塗布した防曇液の乾燥方法は、自然乾燥、加熱乾燥のいずれの方法を採用してもよい。加熱乾燥法の場合は30〜100℃の温度範囲が好ましい。加熱乾燥法としては熱風や赤外線等の適宜な手段を用いることができ、乾燥速度、安全性を考慮すると熱風を用いるのが有利である。 【0032】乾燥温度が30℃未満であると乾燥速度が遅くなったり、乾燥炉の炉長が長くなるなど設備面で不利である。また、乾燥温度が100℃を超えると、ポリオレフィン系樹脂フィルムの強度の低下、チューブ内の変形、ブロッキングが発生し易くなるので30〜100℃の範囲が好ましい。 【0033】 【発明の実施の形態】(実施例1、2;比較例1〜4) ポリオレフィン系樹脂フィルムの作製外層樹脂:LDPE(MI=0.6,密度0.924g/cm3 )を用いた。 中層樹脂:EVA(酢酸ビニル含有率15%,MI=1.4,密度0.935g/cm3 )100重量部に、表1に示す量の防曇剤と無機保温剤(ハイドロタルサイト,商品名「DHT−4A」)5.4重量部を添加したものを用いた。 内層樹脂:EVA(酢酸ビニル含有率5%,MI=0.6,密度0.93g/cm3 )100重量部に、表1に示す量の防曇剤と無機保温剤(ハイドロタルサイト,商品名「DHT−4A」)5.4重量部を添加したものを用いた。上記3種類の樹脂を通常のインフレーション法により押出成形して、外層/中層/内層の厚み比=2/6/2であり、表1に示す厚さの3層よりなるポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。 【0034】網目状補強層の作製LDPE(MI=0.6,密度0.924g/cm3 )をインフレーション法により押出成形して厚さ0.07mmのフィルムを成形した。このフィルムを幅5mmにスリットして短冊状の補強糸とした後、これを並行して並べた糸群を異なる3方向に重ね、それぞれの交差部を115℃に加熱したロールで圧着することにより熱接着して網目状補強層を作製した。 【0035】ポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層との積層2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの内層樹脂面と外層樹脂面を向き合わせ、その間に網目状補強層を配置し、2台のTダイから350℃に溶融したLDPE(MI=3.0,密度0.923g/cm3 )を、接着層として網目状補強層の両面に押し出してラミネートし、該接着層を介して、上記ポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層とを接着し、農業用フィルムを得た。得られた農業用フィルムの接着層の厚さは、表1に示した通りであった。 【0036】(比較例5)実施例1と同様の2枚のポリオレフィン系樹脂フィルムの内層樹脂面と外層樹脂面を向き合わせ、その間に網目状補強層を配置し、これを110℃の熱ロール間で圧着しながら通過させる熱ラミネート法で積層し、農業用フィルムとした。 【0037】(実施例3、4;比較例6〜10) ポリオレフィン系樹脂フィルムの作製中層樹脂及び内層樹脂に防曇剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にしてポリオレフィン系樹脂フィルムを得た。 網目状補強層実施例1で用いたものと同じものを用いた。 積層体の作製実施例1と同様にしてポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層を積層し、積層体を得た。 【0038】界面活性剤水溶液の調整容器内で温水(65℃)を攪拌しながら、メチルセルロース(信越化学社製,商品名「メトローズSM−15」)を添加して固形分8重量%の水溶液を調整した。 【0039】防曇液の調整水1503gにコロイダルアルミナ(日産化学社製,商品名「アルミナゾル520」,平均粒子径0.01〜0.02μm,固形分濃度20重量%,陽電荷帯電)を167g添加し、これをホモジナイザー(回転数10000rpm)で1分間攪拌した。これにコロイダルシリカ(日産化学社製,商品名「スノーテック#O」,平均粒子径0.02μm,固形分濃度20重量%,陰電荷帯電)を167g添加し、これをホモジナイザー(回転数10000rpm)で1分間攪拌した。更に、上記界面活性剤の水溶液を167g添加し、ホモジナイザー(回転数10000rpm)で1分間攪拌して、固形分濃度が4.0重量%の防曇液を調整した。 【0040】積層体の表面処理積層体の一面のポリオレフィン系樹脂フィルムの表面張力γが41dyn/cmとなるようにコロナ放電処理を行った。 【0041】防曇液の塗布上記積層体のコロナ放電処理を行ったポリオレフィン系樹脂フィルム表面に、上記調整した防曇液を表2に示す量で吹き付け、乾燥して表2に示す量の防曇層を形成し、農業用フィルムを得た。 【0042】性能評価実施例及び比較例で得られた農業用フィルムを以下の方法により評価した。 1)低温防曇性図1は低温防曇性の評価に用いた容器1の概略斜視図である。上面2は15度の勾配であって24個の窓3、3、・・・が設けられている。該容器1を0℃の雰囲気に設置し、この中に5℃に保たれた水4を深さ20cmまで入れた。次に、試料のフィルム5をn=6として窓3、3、・・に張設した。但し、防曇剤を含有するポリオレフィン系樹脂フィルム又は防曇層が設けられた面が容器1内側となるようにして張設した。試料のフィルム5を張設してから1カ月経過後、2カ月経過後及び4カ月経過後に、フィルム5面に水膜が形成された面積割合を目視により測定し、表3に示す5段階で評価し、平均値が3.5以上のものを防曇性良好とした。 【0043】2)防曇持続性容器内の水温を10℃とした以外は1カ月後、2カ月後、4カ月後、6カ月後に低温防曇性と同様に観察し、低温防曇性と同様の5段階で評価した。 【0044】3)防汚性1999年1月から屋外暴露試験を開始し、3カ月毎にフィルムの汚れ具合をJIS K 7105に基づいてヘイズ値を測定した。 【0045】4)引裂強度JIS K 7128に基づいて測定した。 5)ポリオレフィン系樹脂フィルムと網目状補強層との接着強度JIS K 1707に規定される剥離試験方法により測定した。以上、実施例1、2及び比較例1〜5の結果を表1に、実施例3、4及び比較例6〜10の結果を表2に示す。 【0046】 【表1】
【0047】 【表2】
【0048】 【表3】
【0049】 【発明の効果】本発明の農業用フィルムは以上の通りであり、引裂強度及び耐候性に優れ、長期間の低温防曇性、防曇持続性を有するので、パイプハウスや鉄骨ハウス等の被覆用として好適に使用できる。また、焼却処理しても有害物質を発生せず、軽量で展張作業性がよい。さらに、複雑な工程を経ることなく能率的に製造することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002174 【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月14日(2000.6.14) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−352842(P2001−352842A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月25日(2001.12.25) |
| 【出願番号】 |
特願2000−178715(P2000−178715) |
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