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【発明の名称】 キノコ培地袋詰装置
【発明者】 【氏名】荒井 久生

【氏名】江守 堅司

【氏名】竹内 弘明

【氏名】荒井 秀治

【要約】 【課題】栽培袋に詰め込むキノコ培地を常に正確に計量して、高い計量精度の要求にも確実に応える。

【解決手段】キノコ培地Mを目標量Wよりも所定量だけ少ない第一設定量Wfにより計量して栽培袋Bに収容する第一計量機構部2と、この第一計量機構部2によりキノコ培地Mを収容した栽培袋Bに対して、さらに所定量Wsのキノコ培地Mを追加収容して目標量Wとなるように計量する第二計量機構部3を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 栽培袋に予め設定した目標量のキノコ培地を詰め込むキノコ培地袋詰装置において、キノコ培地を前記目標量よりも所定量だけ少ない第一設定量により計量して前記栽培袋に収容する第一計量機構部と、この第一計量機構部によりキノコ培地を収容した前記栽培袋に対して、さらに所定量のキノコ培地を追加収容して前記目標量となるように計量する第二計量機構部を備えてなることを特徴とするキノコ培地袋詰装置。
【請求項2】 前記第一計量機構部は、上下端が開口し、少なくとも下部に下開閉部を有するとともに、弾性部材により上下変位自在に支持された計量筒部と、キノコ培地が収容されることに伴って下降する計量筒部の位置を検出するセンサ部と、前記下開閉部を閉側に制御し、かつ前記計量筒部にキノコ培地を収容する制御を行うとともに、前記計量筒部にキノコ培地が前記第一設定量だけ収容されたことを前記センサ部により検出したなら前記計量筒部へのキノコ培地の供給を停止し、かつ前記下開閉部を開側に制御して前記計量筒部内のキノコ培地を前記栽培袋内に排出する制御を行う制御部を備えることを特徴とする請求項1記載のキノコ培地袋詰装置。
【請求項3】 前記第二計量機構部は、キノコ培地が収容された前記栽培袋の重量を測定する重量計を備えることを特徴とする請求項1記載のキノコ培地袋詰装置。
【請求項4】 前記第一計量機構部と前記第二計量機構部の間には、前記栽培袋に収容されたキノコ培地を押圧盤により上方から押圧する圧縮機構部を備えることを特徴とする請求項1記載のキノコ培地袋詰装置。
【請求項5】 前記第二計量機構部の次工程には、前記栽培袋に収容されたキノコ培地を加圧盤により上方から押圧し、かつ穴明棒によりキノコ培地に植菌穴を明ける穴明機構部を備えることを特徴とする請求項1記載のキノコ培地袋詰装置。
【請求項6】 前記穴明機構部は、前記加圧盤と前記穴明棒をそれぞれ反対方向に回転させる回転機構部を備えることを特徴とする請求項1記載のキノコ培地袋詰装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、栽培袋に予め設定した目標量のキノコ培地を詰め込むキノコ培地袋詰装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キノコ培地を詰め込んだ栽培袋によりシイタケ等のキノコを栽培する人工栽培法は知られており、同栽培法では、通常、栽培袋に目標量のキノコ培地を詰め込むためのキノコ培地袋詰装置が用いられる(特開平2−113827号公報等参照)。
【0003】ところで、栽培袋には予め設定した目標量(一定量)のキノコ培地を収容する必要があり、栽培袋に収容するキノコ培地の重量にバラツキを生じた場合には、高品質かつ均質性の高いキノコを栽培できないとともに、収量低下を招いてしまう。
【0004】このため、従来のキノコ培地袋詰装置には、通常、計量機構部を備えており、この計量機構部により、キノコ培地を予め設定した目標量となるように計量した後、栽培袋に収容していた。具体的には、キノコ培地を収容する計量筒を設け、この計量筒の底部にロードセル等の計量器を取付けることにより、計量筒内のキノコ培地重量を連続的に計測する一方、予め一つの袋内に充填すべきキノコ培地の重量を記憶させた設定器を設け、この設定器にキノコ培地重量の計測値を連続的に入力させることにより、計測値が設定値に達したなら、シャッターを閉じることにより計量を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来のキノコ培地袋詰装置に備える計量機構部では、計量筒を用いた計量機構部により目標量のキノコ培地を計量した後、栽培袋に収容していたため、例えば、計量筒内に付着するキノコ培地やシャッターが閉じてキノコ培地の供給を停止するまでの時間的な遅れが無視できず、結局、キノコ培地が収容された栽培袋の最終的な重量(目標量)にバラツキを生じることにより、高い計量精度の要求に応えることができない問題があった。
【0006】本発明は、このような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、栽培袋に詰め込むキノコ培地を常に正確に計量して、高い計量精度の要求にも確実に応えることができるキノコ培地袋詰装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】本発明は、栽培袋Bに予め設定した目標量Wのキノコ培地Mを詰め込むキノコ培地袋詰装置1を構成するに際して、キノコ培地Mを目標量Wよりも所定量だけ少ない第一設定量Wfにより計量して栽培袋Bに収容する第一計量機構部2と、この第一計量機構部2によりキノコ培地Mを収容した栽培袋Bに対して、さらに所定量Wsのキノコ培地Mを追加収容して目標量Wとなるように計量する第二計量機構部3を備えてなることを特徴とする。
【0008】この場合、好適な実施の形態により、第一計量機構部2は、上下端が開口し、少なくとも下部に下開閉部11を有するとともに、弾性部材13により上下変位自在に支持された計量筒部12と、キノコ培地Mが収容されることに伴って下降する計量筒部12の位置を検出するセンサ部14と、下開閉部11を閉側に制御し、かつ計量筒部12にキノコ培地Mを収容する制御を行うとともに、計量筒部12にキノコ培地Mが第一設定量Wfだけ収容されたことをセンサ部14により検出したなら計量筒部12へのキノコ培地Mの供給を停止し、かつ下開閉部11を開側に制御して計量筒部12内のキノコ培地Mを栽培袋B内に排出する制御を行う制御部15を備えて構成できる。また、第二計量機構部3は、キノコ培地Mが収容された栽培袋Bの重量を測定する重量計16を備えて構成できる。一方、第一計量機構部2と第二計量機構部3の間には、栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mを押圧盤18により上方から押圧する圧縮機構部17を設けるとともに、第二計量機構部3の次工程には、栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mを加圧盤20により上方から押圧し、かつ穴明棒21によりキノコ培地Mに植菌穴Hを明ける穴明機構部19を設ける。この穴明機構部19は、加圧盤20と穴明棒21をそれぞれ反対方向に回転させる回転機構部22を備えて構成できる。
【0009】これにより、第一計量機構部2と第二計量機構部3による二段階の計量が行われる。即ち、最初に、第一計量機構部2により、目標量Wよりも僅かに少ない第一設定量Wfの計量が行われる。この場合、計量精度はさほど要求されないため、比較的簡易な構成により迅速な計量が可能となる。そして、この後に第二計量機構部3により、比較的僅かな所定量Wsのキノコ培地Mが追加収容され、目標量Wに対する正確な計量が行われる。
【0010】
【実施例】次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0011】まず、本実施例に係るキノコ培地袋詰装置1の全体の概略構成について、図2を参照して説明する。
【0012】キノコ培地袋詰装置1は、袋詰装置本体部30と、この袋詰装置本体部30に栽培袋Bを順次供給する栽培袋供給部31と、袋詰装置本体部30によりキノコ培地Mが詰め込まれた栽培袋Bを排出する排出部32を備える。また、袋詰装置本体部30は、中心部35を支点に、図中、反時計方向へ60°ずつ間欠的に回転するロータリテーブル36を備え、このロータリテーブル36に対して周方向に六分割した位置には、栽培袋供給部31から供給された栽培袋Bに対してキノコ培地Mを詰め込む処理工程を順次実施する各機構部、即ち、袋装填機構部37,袋整形機構部38,第一計量機構部2,圧縮機構部17,第二計量機構部3,穴明機構部19を順次配設する。なお、本実施例に係るキノコ培地袋詰装置1はいわゆる二本取りに構成するため、同時に二つの栽培袋B,Bに対して処理が進行するが、便宜上、一方のみを説明する。
【0013】次に、本発明の要部を含む各部の構成について、図1〜図6を参照して具体的に説明する。
【0014】まず、栽培袋供給部31は、図2に示すように、多数の栽培袋B…をセットする袋スタッカ部40を備える。袋スタッカ部40は、中心部41を支点に90°ずつ回転させることができるターンテーブル42と、このターンテーブル42の上に配設した八つの袋収容部43…を備える。この袋収容部43…は、二つ並べて一組とし、各組を90°ずつ角度を異ならせ、かつ隙間が生じないように配設する。各袋収容部43…には多数の栽培袋B…を積み重ねてセットすることができる。また、袋収容部43から栽培袋Bを一枚ずつ取り出し、かつ向きを縦方向にして袋詰装置本体部30の袋装填機構部37に供給する袋取出部44を備える。この場合、袋取出部44は、負圧エアにより一枚の栽培袋Bを吸着する吸着部45…(図1参照)を備えている。このような栽培袋供給部31を用いることにより、限られたスペースの中で大量の栽培袋B…をセットできる。
【0015】一方、袋詰装置本体部30において、ロータリテーブル36は、下ロータリテーブル36d(図2)と上ロータリテーブル36u(図1)を備える。袋装填機構部37は、栽培袋供給部31から供給された栽培袋Bをロータリテーブル36に装填する機能を備え、図1(a)に示すように、上ロータリテーブル36uの上方に配設し、この上ロータリテーブル36uと一緒に移動する昇降機構部50と、この昇降機構部50により昇降する装填筒51を有するとともに、上ロータリテーブル36uに設けることにより、装填筒51が挿通する孔部52と、上ロータリテーブル36uの下面における孔部52の周部に取付けることにより下方に延出させた複数の弾性ガイド片53…を有する。
【0016】袋整形機構部38は、袋装填機構部37により装填された栽培袋Bを整形する機能を備え、図1(b)に示すように、栽培袋Bの内部に進入し、栽培袋Bを拡げるとともに、栽培袋Bの装着高さを一定にする袋整形ヘッド54を有する。なお、袋整形ヘッド54の先端(下端)にはエアの噴出部を有する。
【0017】第一計量機構部2は、後述する第二計量機構部3と共に、本発明の要部を構成するもので、キノコ培地Mを第一設定量Wfに計量して、袋整形機構部38により拡げられた栽培袋Bに収容する機能を備える。この場合、第一設定量Wfは、最終的に詰め込む目標量Wよりも所定量だけ少ない量に設定する。所定量とは、僅かであり、具体的には、目標量Wを、1〔kg〕とした場合、第一設定量Wfは、0.95〔kg〕程度に設定することができる。第一計量機構部2における計量精度は、さほど要求されない。したがって、第一計量機構部2は比較的簡易な構成を採用できるとともに、迅速な計量が可能となる。
【0018】第一計量機構部2の詳細を図3〜図5に示す。55は、上ロータリテーブル36uの上方に固定された支持部であり、この支持部55には、装填筒51の位置に一致する孔部56を設けるとともに、支持部55の下面には、孔部56に対して同軸となるガイド筒57の上端を取付ける。また、支持部55の上面には、支柱58を起設し、この支柱58の上部に、上支持リンク59の中間部を回動自在に取付けるとともに、支柱58の下部に、下支持リンク60の後部を回動自在に取付ける。そして、上支持リンク59の前端により計量筒部12の上部を回動自在に支持するとともに、下支持リンク60の前端により計量筒部12の下部を回動自在に支持する。
【0019】計量筒部12は、上下端が開口し、下部に下開閉部11を有する円筒形をなし、支柱58,上支持リンク59及び下支持リンク60と共に平行四辺形を構成することにより、鉛直状態を維持したまま上下変位自在に支持される。また、上支持リンク59の後端と支持部55間には、計量用スプリング61(弾性部材13)を架設する。これにより、計量筒部12は所定の位置(高さ)で停止する。なお、計量筒部12の位置(高さ)は、計量用スプリング61を支持するボルトナット62により調整できる。さらに、支柱58には、図4に示すように、支持機構63を介して支持ステー64の後端を取付けるとともに、この支持ステー64の先端に反射型光センサ65を取付けてセンサ部14を構成する。反射型光センサ65は、上支持リンク59の位置(計量位置)を検出することができるとともに、この検出位置は支持ステー64の取付角度により調整できる。
【0020】一方、下開閉部11は、図4に示すように、計量筒部12の軸線に対して直角となり、かつ計量筒部12の内部に対してエアシリンダ66により進入又は退出するシャッタプレート67備える。また、68は、キノコ培地Mを供給するホッパーであり、底部に設けた筒形の供給口69から下方にキノコ培地Mを供給することができる。この場合、供給口69には下開閉部11と同様に構成した上開閉部70を付設する。この上開閉部70は、図5に示すように、供給口69の内部に対してエアシリンダ71により進入又は退出するシャッタプレート72を備える。さらに、図5において、15は、シーケンス制御を行う制御部であり、この制御部15の入力側には、反射型光センサ65を接続するとともに、制御部15の出力側には、エアシリンダ66に接続した制御バルブ73及びエアシリンダ71に接続した制御バルブ74を接続する。
【0021】圧縮機構部17は、第一計量機構部2により栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mを圧縮する機能を備え、図1(d)に示すように、栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mを上方から押圧する押圧盤18を有する。
【0022】第二計量機構部3は、第一計量機構部2により計量されたキノコ培地Mに対して、さらに所定量Wsのキノコ培地Mを追加収容して、キノコ培地Mが目標量Wとなるように計量する機能を備え、図1(e)に示すように、キノコ培地Mが収容された栽培袋Bの重量を測定するための重量計16を備えている。この場合、重量計16は、重量を高精度で計測できる電子秤等を用いることができる。
【0023】穴明機構部19は、第二計量機構部3により栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mを圧縮し、かつ植菌穴Hとなる穴明けを行うとともに、穴明けの終了した栽培袋Bを排出部32に排出する機能を備え、図1(f)及び図6に示すように、栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mを上方から押圧する円盤形に形成した加圧盤20と、この加圧盤20から下方に突出し、キノコ培地Mに植菌穴Hを明ける下端をマイナスドライバ形状に形成した穴明棒21を有するとともに、加圧盤20と穴明棒21をそれぞれ反対方向、即ち、加圧盤20を矢印F1方向に回転させ、穴明棒21を当該加圧盤20に対して反対の矢印F2方向に回転させる回転機構部22を有する。
【0024】また、排出部32は、穴明機構部19に対向して配設し、ベルトコンベアにより構成する。なお、75,76は、第一計量機構部2に配し、エアシリンダ75c,76cによりそれぞれ進退変位するホルダ部、77,78は圧縮機構部17に配し、エアシリンダ77c,78cによりそれぞれ進退変位するホルダ部、79,80は、穴明機構部19に配したホルダ部であり、一方のホルダ部79は、エアシリンダ79cにより進退変位するとともに、他方のホルダ部80は図に現れないエアシリンダにより昇降する。
【0025】次に、本実施例に係るキノコ培地袋詰装置1の動作について、図1〜図6を参照しつつ図7に示す工程図に従って順次説明する。
【0026】まず、栽培袋供給部31における袋収容部43…には多数の栽培袋B…がセットされる。袋取出部41は、吸着部45…を制御することにより、袋収容部43から一枚の栽培袋Bを取り出すとともに、栽培袋Bの向きを縦方向にし、さらに、袋詰装置本体部30における袋装填機構部37に供給する(給袋工程S1)。なお、取出中における袋収容部43の栽培袋Bが無くなれば、センサにより検出し、ターンテーブル42を90°回転させる。
【0027】一方、袋装填機構部37では、図1(a)に示すように、栽培袋Bの内部にガイド片53…が挿入された状態にセットされるため、上から装填筒51を下降させて栽培袋Bの内部に挿入する。これにより、栽培袋Bの上部内面は、装填筒51の外周面にガイド片53…を介して圧接し、栽培袋Bはロータリテーブル36に装填される(袋装填工程S2)。
【0028】次いで、ターンテーブル36が60°回転し、袋整形機構部38により、栽培袋Bに対する整形が行われる(袋整形工程S3)。この場合、図1(b)に示すように、袋整形ヘッド54が下降し、栽培袋Bの内部に進入することにより、栽培袋Bを有効に拡げるとともに、栽培袋Bの位置(高さ)を一定に揃える。この際、袋整形ヘッド54の先端からはエアが噴出する。
【0029】次いで、ターンテーブル36が60°回転し、第一計量機構部2により、第一設定量Wfとなるようにキノコ培地Mを計量するとともに、計量したキノコ培地Mを栽培袋Bに収容する(第一計量工程S4)。この場合、計量前は、上開閉部70及び下開閉部11は共に閉側に制御され、また、反射型光センサ65の光は、上支持リンク59により遮断されるため、非検出状態となる。一方、計量時には、上開閉部70のみが開側に制御され、ホッパー68から計量筒部12の内部にキノコ培地Mが一定の供給速度に従って収容される。計量筒部12は、キノコ培地Mが収容されるに従って下降するため、上支持リンク59により反射型光センサ65の光が遮断されなくなり、検出状態となったなら、制御部15は上開閉部70を閉側に制御する。これにより、第一設定量Wfのキノコ培地Mが計量される。なお、この際、第一設定量Wfのキノコ培地Mが検出されるように、反射型光センサ65の位置(高さ)が設定されている。そして、下開閉部11を開側に制御し、計量したキノコ培地Mを栽培袋Bの中に収容する。図1(c)は、第一計量機構部2により計量された状態を示す。なお、栽培袋Bに対するキノコ培地Mの収容時には、エアシリンダ75c,76cによりホルダ部75,76が相互に衝合う方向に前進し、栽培袋Bは円筒形空間に囲まれる。
【0030】次いで、ターンテーブルが60°回転し、栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mは、圧縮機構部17により圧縮される(圧縮工程S5)。この場合、押圧盤18が下降し、図1(d)に示すように、栽培袋B…に収容されたキノコ培地M…を上方から押圧して圧縮する。なお、圧縮時には、エアシリンダ77c,78cによりホルダ部77,78が相互に衝合う方向に前進し、栽培袋Bは円筒形空間に囲まれる。
【0031】次いで、ターンテーブルが60°回転し、第二計量機構部3により、さらに所定量Wsのキノコ培地Mが追加収容されることにより目標量Wのキノコ培地Mが計量される(第二計量工程S6)。この場合、図1(e)に示すように、装填筒51が上昇し、キノコ培地Mの収容された栽培袋Bのみが、重量計16に載ることにより重量の計測が行われる。第二計量機構部3により追加されるキノコ培地Mの量(所定量Ws)は僅かであるため、比較的供給量の少ないホッパー81から少量ずつ供給し、目標量Wに達した時点で計量を終了する。したがって、最終的な目標量Wのキノコ培地を正確に計量することができる。
【0032】次いで、ターンテーブル36が60°回転し、図1(f)に示すように、穴明機構部19により、栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mの加圧が行われるとともに、植菌穴Hとなる穴明けが行われる(穴明工程S7)。この場合、穴明機構部19では、図5に示すように、栽培袋Bに収容されたキノコ培地Mを上方から加圧盤20により加圧するとともに、この加圧盤20から下方に突出した穴明棒21によりキノコ培地Mに植菌穴Hを明ける。この際、回転機構部22により、加圧盤20と穴明棒21はそれぞれ反対方向、即ち、加圧盤20は矢印H1方向に回転し、穴明棒21は当該加圧盤20に対して反対の矢印H2方向に回転する。したがって、キノコ培地Mに対して一方向の回転作用のみが付与されることによりキノコ培地Mの密度が不均一となる不具合が解消され、菌回りを良好にすることができるとともに、加圧盤20と穴明棒21に対するキノコ培地Mの付着を防止できる。なお、穴明時には、エアシリンダ79cによりホルダ部79が前進するとともに、不図示のエアシリンダによりホルダ部80が下降し、ホルダ部79と80が衝合うことにより、栽培袋Bは円筒形空間に囲まれる。
【0033】一方、穴明けの終了した栽培袋Bは、排出部32に排出される(排出工程S8)。この場合、ホルダ部80が上昇し、ホルダ部79がエアシリンダ79cにより、さらに前進することにより、キノコ培地Mが詰め込まれた栽培袋Bがベルトコンベアにより構成した排出部32上に押し出される。
【0034】このように、本実施例に係るキノコ培地袋詰装置1によれば、第一計量機構部2及び第二計量機構部3による二段階の計量、即ち、最初に、第一計量機構部2により目標量Wよりも僅かに少ない第一設定量Wfの計量が行われるため、計量精度はさほど要求されず、比較的簡易な構成により迅速な計量が可能となるとともに、この後に第二計量機構部3により所定量Wsのキノコ培地Mが追加収容され、目標量Wとなるように計量が行われるため、栽培袋Bに詰め込むキノコ培地を常に正確に計量することができ、特に、1〔kg〕に対して要求される許容誤差が±15〔g〕、即ち、±1.5〔%〕の計量精度を十分に満たすことができる。
【0035】以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の構成,形状,材料,数量(数値)等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。例えば、本実施例(本発明)で用いる所定量とは、僅かな量で足りるが、基本的には、発明の効果を享受できる全ての量を含む概念である。また、第一計量機構部2は、同様の計量を行うことができる他の機構により置換できるとともに、第二計量機構部3も、同様の計量を行うことができる他の機構により置換できる。したがって、例えば、第一計量機構部2における上開閉部70は計量筒部12の上部に設けてもよいし、第二計量機構部3における電子秤は、他の重量センサ等を用いた重量計16により置換してもよい。
【0036】
【発明の効果】このように、本発明に係るキノコ培地袋詰装置は、キノコ培地を目標量よりも所定量だけ少ない第一設定量により計量して栽培袋に収容する第一計量機構部と、この第一計量機構部によりキノコ培地を収容した栽培袋に対して、さらに所定量のキノコ培地を追加収容して目標量となるように計量する第二計量機構部を備えてなるため、次のような顕著な効果を奏する。
【0037】(1) 第一計量機構部により目標量よりも所定量だけ少ない第一設定量の計量が行われるため、計量精度はさほど要求されず、比較的簡易な構成により迅速な計量が可能となるとともに、この後に第二計量機構部により所定量のキノコ培地が追加収容され、目標量となるように計量が行われるため、栽培袋に詰め込むキノコ培地を常に正確に計量することができ、高い計量精度の要求にも確実に応えることができる。
【0038】(2) 好適な実施の形態により、第二計量機構部の次工程に、栽培袋に収容されたキノコ培地を加圧盤により上方から押圧し、かつ穴明棒によりキノコ培地に植菌穴を明ける穴明機構部を設けるとともに、穴明機構部を、加圧盤と穴明棒をそれぞれ反対方向に回転させる回転機構部を備えて構成すれば、キノコ培地に対して一方向の回転作用のみが付与されることによりキノコ培地の密度が不均一になる不具合が解消され、菌回りを良好にすることができるとともに、加圧盤と穴明棒に対するキノコ培地の付着を防止できる。
【出願人】 【識別番号】591212028
【氏名又は名称】信光工業株式会社
【出願日】 平成12年6月2日(2000.6.2)
【代理人】 【識別番号】100088579
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 茂
【公開番号】 特開2001−346440(P2001−346440A)
【公開日】 平成13年12月18日(2001.12.18)
【出願番号】 特願2000−166163(P2000−166163)