| 【発明の名称】 |
育苗用培土 |
| 【発明者】 |
【氏名】凪 比佐志
【氏名】大前 好信
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| 【要約】 |
【課題】地球に優しく強力の高い根鉢を形成し、移植機で苗を根鉢ごと田畑などに植付ける際に根鉢の崩壊が生じず円滑に植付けることができ、しかも苗を育成阻害を招くことなく健全に育てることの出来る育苗用培土の提供、および該育苗用培土の固化方法の提供する。
【解決手段】熱融着性生分解性繊維を含有した育苗用培土とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱融着性生分解性繊維を含有する育苗用培土。 【請求項2】 熱融着性生分解性繊維が、融点120℃以上の生分解性重合体(成分A)及び、該生分解性重合体よりも融点又は軟化点が20℃以上低い生分解性熱可塑性重合体(成分B)からなる混合紡糸繊維又は複合紡糸繊維である請求項1に記載の育苗用培土。 【請求項3】 熱融着性生分解性繊維の繊維長が0.5〜15mm、アスペクト比が20〜1000である請求項1又は請求項2に記載の育苗用培土。 【請求項4】 培土基材と熱融着性生分解性繊維の配合割合が、質量比で99:1〜85:15である請求項1〜3のいずれかに記載の育苗用培土。 【請求項5】 育苗用培土中で熱融着性生分解性繊維が接着能を発現している請求項1〜4のいずれかに記載の育苗用培土。 【請求項6】 セル育苗用である請求項1〜5のいずれかに記載の育苗用培土。 【請求項7】 培土基材及び熱融着性生分解性繊維を含む育苗用培土を植物育成用容器に充填し、潅水した後、加熱処理して培土中の熱融着性生分解性繊維の接着能を発現させることを特徴とする育苗用培土の固化方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、育苗用培土およびその固化方法に関する。より詳細には、本発明は、環境に優しく強力の高い根鉢を形成する育苗用培土およびその固化方法に関するものであり、本発明の育苗用培土は、特に移植機による苗植え付け時に崩壊することのない根鉢を形成するため、セル苗の育成用培土として適している。 【0002】 【従来の技術】わが国では、就農人口の減少、就農人員の高齢化などに伴って、農作業の省力化、機械化が進められている。その1つとして、小さな容器で育てた苗を移植機で根鉢ごと容器から抜き取って、田畑に自動的に植付ける方法が広く採用されるようになっている。この方法による場合は、通常「セル」、「ポット」などと称されるプラスチック等からなる小さな容器または該小容器を連結して設けたトレーに培土を自動できに土詰めした後に野菜、草花、果樹、樹木などの植物の種子を播いて所定期間育苗するか、或は種子を加えた培土を前記小さな容器またはそれを連結してなるトレーに自動的に土詰めした後に所定期間育苗し、それを根鉢ごと小容器から抜き取って移植機で田畑に植え付けることが一般に行われている。根鉢は、培土の自己接着力と植物の根の絡みによる強力でその形で維持しているが、根鉢強力が低く、わずかな衝撃で根鉢の形が崩れてしまい、移植機による苗の植付けが困難であった。 【0003】そこで、移植機による植付けを可能にすることを目的として、育苗用培土の根鉢強力を向上させる方法が従来から提案されており、そのような従来技術としては、酢酸ビニル−アクリル酸メチル共重合体ケン化物、ポリアクリル酸ナトリウム架橋物、ビニルアルコール−アクリル酸共重合体などのようなイオン性吸水性樹脂を培土に混合したもの(特開昭58−31919号公報)、培土に寒天ゲル、弁とナイト、澱粉等の結合剤を添加したもの(特開平5―7427号公報)、培土に長さ2〜20mmのセルロース繊維を添加したもの(特開平8―130976号公報)などが知られている。これらの従来技術による場合は、ある程度の根鉢強力の向上は認められるものの、いまだその効果は十分ではなく、根鉢強力をより向上させるためには前記した結合剤を多量に使用する必要があり、多量の結合剤の使用は培土の水捌け性の低下、植物の育成能の低下、コストの上昇などを招きやすいものであった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、地球に優しく強力の高い根鉢を形成し、移植機で苗を根鉢ごと田畑などに植付ける際に根鉢の崩壊が生じず円滑に植付けることができ、しかも苗を育成阻害を招くことなく健全に育てることの出来る育苗用培土の提供、および該育苗用培土の固化方法の提供することにある。 【0005】 【問題を解決するための手段】本発明は、(1) 熱融着性生分解性繊維を含有する育苗用培土、(2) 熱融着性生分解性繊維が、融点120℃以上の生分解性重合体(成分A)及び、該生分解性重合体よりも融点又は軟化点が20℃以上低い生分解性熱可塑性重合体(成分B)からなる混合紡糸繊維又は複合紡糸繊維である(1)に記載の育苗用培土、(3) 熱融着性生分解性繊維の繊維長が0.5〜15mm、アスペクト比が20〜1000である(1)又は(2)に記載の育苗用培土、(4) 培土基材と熱融着性生分解性繊維の配合割合が、質量比で99:1〜85:15である(1)〜(3)のいずれかに記載の育苗用培土、(5) 育苗用培土中で熱融着性生分解性繊維が接着能を発現している(1)〜(4)のいずれかに記載の育苗用培土、(6) セル育苗用である(1)〜(5)のいずれかに記載の育苗用培土、(7) 培土基材及び熱融着性生分解性繊維を含む育苗用培土を植物育成用容器に充填し、潅水した後、加熱処理して培土中の熱融着性生分解性繊維の接着能を発現させることを特徴とする育苗用培土の固化方法、に関する。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明に用いられる熱融着性生分解性繊維としては、熱融着性繊維を配合した育苗用培土を加熱処理したときに溶融または軟化して熱融着性繊維同志が接着し、また熱融着性繊維と培土基材中の成分との接着がなされるものであればいずれでもよい。さらに、熱融着性かつ生分解性の繊維を用いることにより顕著な効果を得ることができる。該繊維を用いると植物の根の生育が阻害されにくく環境にも悪影響を与えにくくなる。なお本発明にいう生分解性繊維とは、地中に埋設した場合に3ヶ月〜3年程度で形態が崩壊する繊維をいう。かかる熱融着性生分解性繊維を構成する重合体は特に限定されず、たとえば脂肪族ポリエステル(ポリ乳酸系重合体、ポリアルキレンサクシネート重合体等)などの熱融着性生分解性重合体が好適に挙げられる。なかでも繊維性能及び生分解性が高いことからポリ乳酸系重合体が好ましく、具体的にはポリ乳酸(乳酸のL体とD体の共重合体であってもよい)や乳酸と他の成分との共重合体(乳酸とヒドロキシカルボン酸等との共重合体等)などが挙げられる。ポリ乳酸は、たとえばトウモロコシの澱粉から得られる乳酸を重合することにより製造できる。該ポリ乳酸は非酵素的な加水分解反応を基本とし、ある程度加水分解が進行すると微生物や酵素によって分解が促進され、最終的には炭酸ガスと水に分解される安全性の高い繊維であり、本発明においては繊維は地中に埋設されることからより優れた生分解性が奏される。本発明の効果を行わない範囲であれば熱融着性生分解性重合体以外の重合体を含有していてもかまわないが、繊維の生分解性を高度に確保する点からは熱融着性生分解性重合体の割合が50質量%以上、特に70質量%以上、さらに90質量%以上の繊維を用いるのが好ましい。 【0007】なかでも熱融着性生分解性繊維が、加熱処理後もその繊維形状を保ちながら繊維同志の溶融接着状態、及び繊維と培土基材中の成分との溶融接着状態を維持することが、強力の一層高い根鉢を形成できる点からも好ましい。そのため、熱融着性生分解性繊維としては、加熱処理を施した後でも繊維形態を維持できる融点または軟化点の高い重合体(成分A)と、該重合体(成分A)よりも20℃以上低い融点または軟化点を有する熱可塑性重合体(成分B)とからなる複合紡糸繊維または混合紡糸繊維が好ましく用いられ、複合紡糸繊維がより好ましく用いられる。熱融着性繊維の溶融接着を円滑に行うことができることから、成分Bの融点又は軟化点が140℃以下の熱融着性重合体が好適に用いられる。 【0008】本発明にいう複合紡糸繊維とは、2種以上の重合体の各々が繊維の長さ方向に実質的に途切れることなく連続した状態で互いに接合して1本の繊維(複合繊維)を形成している繊維であり、一般にその複合形態は繊維の横断面形状からみて芯鞘型、貼合わせ型(サイドバイサイド型)、またはそれらの混在型などのわけれられる。また本発明にいう混合紡糸繊維とは、2種以上の重合体を紡糸口金から紡出する以前の段階で混合して紡糸することによって形成される繊維(海島構造繊維等)である。好ましくは繊維表面の60%以上、特に80%以上が低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(成分B)から形成されていることが好ましく、その場合には加熱処理によって繊維の溶融接着(繊維同志の接着および繊維と培土基材中の成分との接着)が良好に行われて強力の高い根鉢が形成される。具体的には、繊維の実質的に全表面が低融点又は低軟化点の成分Bから形成されていて溶融接着性に優れていることから、成分Aを芯成分、成分Bを鞘成分とする芯鞘型複合紡糸繊維、又は成分Aを島成分、成分Bを海成分とする海島型混合紡糸繊維がより好適に用いられる。なかでも熱融着させた後の機械的性能に優れていることから、芯鞘型複合繊維がより好ましい。 【0009】熱融着性生分解性繊維を構成する重合体(成分A)としては、ポリ乳酸を主成分とする重合体、脂肪族ポリエステル(ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等)、脂肪族ポリエステルアミド等が好適に使用できる。また熱融着性生分解性繊維を構成する重合体(成分B)としては、ポリ乳酸系共重合体(乳酸のL体とD体の共重合体、乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体等)、脂肪族ポリエステル系共重合体(ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等)、ポリエステルアミド系共重合体等が好適に挙げられる。両成分の配合質量比は2:8〜8:2程度であるのが好ましく、また成分A及び成分B以外の成分をさらに含んでいてもかまわない。 【0010】本発明で用いる熱融着性生分解性繊維は、その繊維長が0.5mm以上、特に1mm以上であるのが好ましい。熱融着性生分解性繊維の繊維長が短すぎると繊維同志又は繊維と培土基材間で十分な絡み合いが生じないために根鉢強力が不十分となる。しかしながら、繊維の繊維長が長すぎると繊維を培土中に均一分散させるのが困難になり、またセル等に培土を充填する作業を行いにくくなることから、繊維長を15mm以下、特に10mm以下、さらに5mm以下とするのが好ましい。該繊維の繊度は特に限定されないが、十分な接着能力を発現させる点及び生分解性の点からは繊維径を小さくするのが好ましく、具体的には10dtex以下、特に5dtex以下とするのが好ましい。しかしながら均一分散性の点からは0.1dtex以上、特に1dtex以上とするのが好ましい。 【0011】また本発明で用いられる熱融着性生分解性繊維のアスペクト比は、根鉢強力の点からは大きいものが好ましく、具体的には20以上、さらに50以上であるのが好ましく、逆に均一分散性の点、さらにセル等の容器に培土を充填する際の作業効率の点からは1000以下、特に800以下、さらに500以下であることがより好ましい。なお、本発明にいう繊維のアスペクト比とは、繊維長を繊維径(繊維の横断面と同一の面積を有する円の直径)で除した値をいう。熱融着性繊維の断面形状は特に限定されず、例えば丸型、三角形型、T型、偏平型、多葉型、V字型、中空型などのいずれの断面形状であってもよい。もちろん、本発明の効果を行わない範囲であれば上記熱融着性生分解性繊維以外の繊維が併用されていてもかまわない。しかしながら、本発明の効果を効率的に得る点からは、培土を構成する繊維の50質量%以上、特に80質量%以上を上記熱融着性生分解性繊維とするのが好ましい。 【0012】本発明の育苗用培土に用いる培土基材の種類は特にに制限されず、育成する植物などの種類に応じて、たとえば従来と同様のものを使用する事ができる。そのうちでも、本発明では、培土基材として、重粘土、植土、植壌土、壌土などのいわゆる土(天然土)および/又はピートモス、パーク堆肥、亜炭、モミガラ、薫炭、炭粉などの有機質資材を少なくとも配合するのが好ましい。なかでも安価で取扱性が良好であり、植物育成用容器から取出しやすいピートモスを主体とする培土基材が好ましく用いられる。もちろん、所望によりパーライト、バーミキュライト、ロックウール、ゼオライトなどの無機質資材、ポリエチレングリコール系湿潤剤などの湿潤剤、無機質肥料、有機質肥料、化学堆肥などの肥料などをさらに配合してもかまわない。たとえばバーミキュライトや湿潤剤を配合することにより水捌け性や保温性を適正に調整でき、肥料は種子および植物の育成に寄与する。培土基材の好ましい例としては、前記したような天然土に、ピートモスなどの有機資材、バーミキュライトなどの無機資材、湿潤剤及び肥料を配合した培土基材が挙げられる。一般的には、土100質量部に対してピートモスなどの天然資材を10から800質量部、バーミキュライトなどの無機資材を10〜500質量部、湿潤剤を0.1〜1質量部、肥料を0.1〜2質量部の割合で配合するのがよい。 【0013】本発明の育苗用培土では、培土基材と熱融着性生分解性繊維の配合割合が、質量比で99:1〜85:15であることが好ましく、98:2〜90:10であることが好ましく、97:3〜95:5であるのがさらに好ましい。育苗用培土の前質量に基づいて、熱融着性生分解性繊維の配合割合が小さすぎると十分な根鉢強力が得られにくくなり、熱融着性生分解性繊維の配合量が大きすぎると混合時に熱融着性繊維が繊維塊を生じて熱融着性生分解性繊維が培土基材中に均一に分散されにくくなって、ポット、セル、トレー、苗箱などの苗育成用容器への土詰め作業が円滑に行われにくくなりしかもコストが高くなる。また熱融着性生分解性繊維の配合割合が高すぎると根の生育が阻害される可能性が生じる。 【0014】本発明の培土を加熱処理することにより効率的に培土を固化させることができる。かかる加熱処理を本発明の育苗用培土の販売者が行うかまたは購入者(使用者)が行うかはいずれであってもかまわない。固化の具体的方法は特に限定されないが、効率的かつ簡便に培土を固化させる点からは、培土基材と熱融着性生分解性繊維を少なくとも混合してなる育苗用培土を所望の容器に充填した後に、加熱処理を施すことによって熱融着性生分解性繊維の接着能を発現させて該培土を固化させるのが好ましい。また場合によっては、本発明の育苗用培土を比較的大きな箱などに充填して加熱処理して固化させた後に、それを苗育成用容器に詰め得る適当な大きさに切断して、その形状を保持しながら苗育成用容器に詰めることもできる。 【0015】本発明の育苗用培土を詰めるための苗育成用容器の種類、形状、構造、サイズなどは特に限定されず、従来から用いられているのと同様のセル等が使用できる。例えば本発明の育苗用培土を自動播種機の土入れボックスに入れ、それがたとえば特表平5―508994号公報に記載されているようなポット苗箱に充填した後にポット苗箱に潅水してから加熱処理を行う方法、本発明の育苗用培土をみのる産業株式会社製のポット自動播種機「LSPE―4」の土入れボックスに投入し、これをポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」に自動的に充填した後にポット苗箱に潅水してから加熱処理を行う方法などを採用することができる。本発明の育苗用培土に加熱処理を施して育苗用培土中に配合されている熱融着性繊維の接着能を発現させることによって、熱融着性繊維同志の接着、及び熱融着性繊維と培土基材中の成分との接着が行われて、育苗用培土内に三次元の網目状補強構造が形成されて育苗用培土が固化され、その形状保持性が増し、高根鉢強力が付与される。 【0016】育苗用培土の加熱処理の具体的方法は特に限定されないが、育苗用培土に潅水した後に加熱処理を行う方法が好適に挙げられる。潅水せずに加熱処理を行ってもよいが、潅水後の加熱処理を行うことによって熱融着性生分解性繊維を短時間で均一に溶融接着することができ、しかも全体的に均整のとれた強力を有する根鉢を得ることができる。しかも加熱処理後の潅水された育苗用培土の植物の種子をそのまま播いて育苗することもできる。加熱処理時の潅水の程度は、育苗用培土を構成している培土基材、熱融着性繊維の種類、育苗用培土の組成、育苗用培土自体の水分含有量などの応じて調節し得るが、一般的には飽和の状態(毛管連絡切断点以上の含水状態)になる程度に潅水するのが好ましい。また場合によってはスプレー等により湿度を高めるだけでも十分に接着能を高めることもできる。また加熱処理温度は、熱融着性繊維における熱溶融成分の融点または軟化点に応じて選択することができ、熱融着性生分解性繊維における熱融着成分の融点または軟化点以上の温度で行うのが好ましく、特に(融点又は軟化点+10)℃以上の温度で行うのが好ましい。加熱の方法及び装置は特に限定されず、育苗用培土全体を所定の温度に均一に加熱できる方法および装置であればよい。たとえばオートクレーブ等を用いるのが好ましい。 【0017】播種は種子が加熱処理時の温度に耐えうるものであれば加熱処理前に行ってもよいが、育苗用培土を加熱処理して育苗用培土中の熱融着性繊維の溶融接着を行った後に種を播くのが好ましい。加熱処理前に播種すると、熱により種子の変死、死滅などが生じて発芽しなかったり、発芽しても発育不良となるケースが多い。育苗用培土に潅水した後に加熱処理する場合は、加熱処理後の潅水状態にある育苗用培土に再度潅水することなく播種できる。しかしながら、必要に応じて播種時にさらに潅水してもかまわない。また本発明の育苗用培土は種子を播種するだけでなく、挿し木などにも用いることができる。育苗用培土へ挿し木を行い、播種時と同様に取扱えばよい。 【0018】 【実施例】以下、実施例などにより本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何等限定されるものではない。 [培土基材]土(赤玉土)100質量部にピートモス20質量部及びバーミキュライト10質量部を混合して得た混合物100質量部「に対して、湿潤剤(ポリエチレングリコール)を0.01質量部及び肥料(チッソ旭肥料株式会社製「低度化成肥料アサヒマイクロポーラス」)を0.5質量部配合して培土基材とした。 【0019】[根鉢強力]試料(根鉢)を1mの高さから落下させて、下記に示す4段階の評価基準にしたがって点数評価した。 ランクA:根鉢の割れが何等生じなかった。 ランクB:根鉢が2〜4個に割れた。 ランクC:根鉢が5〜8個に割れた。 ランクD:根鉢がバラバラに砕けた。 【0020】[実施例1]熱融着性生分解性繊維として、鞘成分が乳酸D体を8.6モル%共重合してなるポリ乳酸(融点130℃)、芯成分が乳酸D体を1モル%共重合してなるポリ乳酸(融点170℃)から構成された2.2dtexの芯鞘型複合繊維(芯成分:鞘成分=1:1)を用いた。上記の培土基材95質量部と、繊度2.2dtex、繊維長5mmの上記の熱融着性生分解性繊維(アスペクト比340)5質量部をミキサー容器に入れ、攪拌して育苗用培土を調製した。繊維均一分散性は良好であり培土中に塊状物は実質的に形成されておらず良好に分散していた。さらに該培土をみのる産業株式会社製のポット自動播種機「LSPE−4」の土入れボックスに投入して培土をポット苗箱(みのる産業株式会社製「ポット448苗箱」)に自動的に充填(土詰め)した。次いで、このポット苗箱に2cc/ポットの量の水を潅水し、それをオートクレーブ中で110℃で15分間加熱処理した。得られた根鉢強力はランクBであり根鉢強力の高いものであった。また加熱処理後のポット内の育苗用培土に、ブプレオラムの種子を1個/ポットの割合で播いて温度15〜20℃、湿度50〜70%の条件下で約15日間育成して高さが2〜3cmになるまで成長させ、これを移植機(みのる産業株式会社製「野菜移植機OP−4」)を使用して根鉢ごと抜取って畑に移植したところ、移植時に根鉢の崩壊が生じず取扱性に優れたものであった。また3ヶ月〜1年間地中に放置することにより生分解性するものであり環境にやさしいものであった。 【0021】[実施例2]培土基材90質量部と、カット長を変更した実施例1と同様の繊度2.2dtex、繊維長3mmの上記の熱融着性生分解性繊維(アスペクト比205)10質量部をミキサー容器に入れ、攪拌して育苗用培土を調製した。繊維均一分散性は良好であり培土中に塊状物は実質的に形成されておらず良好に分散していた。また該培土を実施例1と同様に処理して移植を行ったところ、得られた根鉢の強力はランクCであり、移植機での取扱性は良好であった。また3ヶ月〜1年間地中に放置することにより生分解性するものであり環境にやさしいものであった。 【0022】[比較例1]繊維を配合しない以外は実施例1と同様に育苗用培土を調製し、加熱熱処理を行った。得られた培土の根鉢強力はランクDと極めて性能に劣ったものであり、また移植時に根鉢が崩壊したため効率的に移植できず取扱性に劣ったものであった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001085 【氏名又は名称】株式会社クラレ
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| 【出願日】 |
平成12年6月9日(2000.6.9) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−346437(P2001−346437A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月18日(2001.12.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−173683(P2000−173683) |
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