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【発明の名称】 簀の子
【発明者】 【氏名】遠藤 泰紀

【要約】 【課題】積み重ね時において、簀の子本体に形成されたキャップの不用意な離脱を防止することができる簀の子を提供する。

【解決手段】簀の子本体11の短辺に、プランターの水抜き穴を閉鎖するキャップ16を一体形成し、キャップ16の鍔部17を、切り離し部を介して簀の子本体11に切り離し可能に連設する。簀の子本体11に、下方へ突出する第1〜第11脚部21〜31を一体形成する。各脚部21〜28を、上方に開口した円錐台形の容器状に形成し、その周壁41を下方へ向かうに従って縮径する。これにより、この簀の子1を複数積み重ねた際に、上方に配置された簀の子本体11の脚部21〜31が、下方に配置された簀の子本体11の脚部21〜31内に挿入されるようにする。そして、キャップ16近傍の第1及び第2脚部21,22に、内側へ突出するリブ44,44を一体形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 使用時に植木鉢に収容される簀の子であって、簀の子本体に、前記植木鉢の水抜き穴を閉鎖するキャップが形成された簀の子において、前記簀の子本体の少なくとも前記キャップの近傍位置に、積み重ね時に上方又は下方に配置される簀の子本体に当接して当該簀の子本体との間に間隙を形成する突出部を形成したことを特徴とする簀の子。
【請求項2】 使用時に植木鉢に収容される簀の子であって、簀の子本体に、上方に開口した容器状の脚部が複数形成されるとともに、前記植木鉢の水抜き穴を閉鎖するキャップが形成され、積み重ね時に、上方に配置された簀の子本体の脚部が下方に配置された簀の子本体の脚部内に挿入される簀の子において、前記キャップの近傍に配置された前記脚部に、該脚部の内側へ突出する突出部を形成したことを特徴とする簀の子。
【請求項3】 前記キャップの近傍に配置された前記脚部と対称位置にある脚部に、当該脚部の内側へ突出する突出部を形成したことを特徴とする請求項2記載の簀の子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植木鉢内に収容される簀の子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、植木鉢には、植物の根が底部の貯留水に浸らないように、簀の子を収容していた。
【0003】該簀の子は、合成樹脂により板状に形成された簀の子本体からなり、該簀の子本体には、上方に開口した容器状の脚部が一体形成されている。この簀の子が収容される植木鉢の側面には、排水用の水抜き穴が底部近傍に設けられており、前記簀の子本体には、前記水抜き穴を閉鎖するキャップが切り離し可能に一体形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この簀の子を複数積み重ねて出荷する際には、上下の簀の子に設けられたキャップが互いに干渉し、簀の子本体から離脱する恐れがあった。
【0005】これを防止するために、上下のキャップが互いに嵌合するようにキャップ側壁にテーパを付けることも考えられるが、植木鉢の水抜き穴を閉鎖する構造上、その形状に制約があり、キャップ側壁に大きなテーパ角を付けることは困難であった。
【0006】本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、積み重ね時において、簀の子本体に形成されたキャップの不用意な離脱を防止することができる簀の子を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために本発明の請求項1の簀の子にあっては、使用時に植木鉢に収容される簀の子であって、簀の子本体に、前記植木鉢の水抜き穴を閉鎖するキャップが形成された簀の子において、前記簀の子本体の少なくとも前記キャップの近傍位置に、積み重ね時に上方又は下方に配置される簀の子本体に当接して当該簀の子本体との間に間隙を形成する突出部を形成した。
【0008】すなわち、複数の簀の子を積み重ねた際には、簀の子本体に形成された突出部が、上方又は下方に配置された簀の子本体に当接することによって、上方に配置された簀の子本体と下方に配置された簀の子本体との間に間隙が確保される。これにより、両簀の子本体に形成されたキャップ同士の干渉が防止される。
【0009】また、請求項2の簀の子においては、使用時に植木鉢に収容される簀の子であって、簀の子本体に、上方に開口した容器状の脚部が複数形成されるとともに、前記植木鉢の水抜き穴を閉鎖するキャップが形成され、積み重ね時に、上方に配置された簀の子本体の脚部が下方に配置された簀の子本体の脚部内に挿入される簀の子において、前記キャップの近傍に配置された前記脚部に、該脚部の内側へ突出する突出部を形成した。
【0010】すなわち、複数の簀の子を積み重ねると、上方に配置された簀の子本体の脚部が下方に配置された簀の子本体の脚部内に挿入される。このとき、簀の子本体のキャップの近傍に配置された脚部には、内側へ突出する突出部が形成されており、上方に配置された簀の子本体の脚部が、この突出部に当接した状態で、挿入方向への移動が阻止される。これにより、上方に配置された簀の子本体と下方に配置された簀の子本体との間に間隙が確保され、両簀の子本体に形成されたキャップ同士の干渉が防止される。
【0011】さらに、請求項3の簀の子では、前記キャップの近傍に配置された前記脚部と対称位置にある脚部に、当該脚部の内側へ突出する突出部を形成した。
【0012】これにより、複数の簀の子を積み重ねた状態において、上方に配置された簀の子本体と下方に配置された簀の子本体との間に間隙が均一に形成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。図1は、本実施の形態にかかる簀の子1を備えた植木鉢としてのプランター2を示す断面図であり、該プランター2の側壁面3には、底部の貯留水を排水するための水抜き穴4が底面5近傍に開設されている。該底面5には、上方に突出した段差面6が中央部に形成されており、この底部には、前記簀の子1が収容されている。
【0014】該簀の子1は、図2にも示すように、合成樹脂により長方形板状に形成された簀の子本体11からなり、該簀の子本体11には、矩形状の排水穴12,・・・が多数形成されている。この簀の子本体11の周縁には、図3に示すように、起立部13が斜め上方へ立設されており、該起立部13の上端からはフランジ14が側方へ向けて形成されている。また、前記簀の子本体11の短辺には、図2に示したように、内方に後退した凹部15が形成されており、この短辺には、前記プランター2の前記水抜き穴4に嵌着され、該水抜き穴4を閉鎖するキャップ16が一体形成されている。該キャップ16は、図4にも示すように、上方へ向けて開口した断面ハット型形状に形成されており、その鍔部17は、図2に示したように、切り離し部18,18を介して前記凹部15の縁に切り離し可能に連設されている。
【0015】前記簀の子本体11には、下方に突出する第1〜第11脚部21〜31が一体形成されており、第1〜第4脚部21〜24及び第9脚部29と、第5〜第8脚部25〜28及び第11脚部31とは、第10脚部30を中心とする中心線32を境に対称に配置されている。また、第9〜第11脚部29〜31は、図1に示したように、前記プランター2底面5の前記段差面6上に位置するように構成されており、第9〜第11脚部29〜31の長さは、前記段差面6の外周部にて前記底面5上に配置される第1〜第8脚部21〜28より短めに設定されている。
【0016】これら脚部21〜28は、図3に示したように、上方に開口した円錐台形の容器状に形成されており、その周壁41は、下方へ向かうに従って縮径するように形成されている。これにより、この簀の子1を複数積み重ねた際に、上方に配置された簀の子本体11の脚部21〜31が、下方に配置された簀の子本体11の脚部21〜31内に挿入されるように構成されている。また、前記脚部21〜31の底面42には、孔43が設けられており、この孔43を介して貯留水が通流できるように構成されている。
【0017】そして、前記キャップ16の近傍(図2参照)に配置された第1及び第2脚部21,22には、その周壁41内面と底面42との角部に、当該脚部21,22の内側へ突出する突出部としてのリブ44,44が対向した部位に一体形成されており、このリブ44は、図5に示すように、複数の簀の子1,・・・を積み重ね上方の簀の子本体11の脚部21,22が下方の簀の子本体11の脚部21,22内に挿入した状態で、その挿入量を規制し、上方の簀の子本体11のキャップ16が下方の簀の子本体11のキャップ16に干渉しないような高さ寸法に設定されている。
【0018】以上の構成にかかる本実施の形態において、簀の子1を出荷する際には、先ず、複数の簀の子1,・・・を、図5に示すように、キャップ16を左に配置した状態で積み重ね、上方に配置された簀の子本体11の各脚部21〜31を、下方に配置された簀の子本体11の各脚部21〜31内へ挿入して第1のスタッキングユニット51を形成する。このとき、簀の子本体11のキャップ16近傍に設けられた第1及び第2脚部21,22には、内側へ突出するリブ44,44が形成されており、上方に配置された簀の子本体11の脚部21,22が、このリブ44,44に当接することによって、その挿入量を規制することができる。
【0019】これにより、上方に配置された簀の子本体11と下方に配置された簀の子本体11との間に間隙を形成することができ、両簀の子本体11,11に形成されたキャップ16,16同士の干渉を防止することができる。したがって、従来のように、上下の簀の子1,1に設けられたキャップ16,16が互いに干渉し、簀の子本体11,11から離脱するといった不具合を防止することができる。そして、前記リブ44,44は、図3に示したように、第1及び第2脚部21,22の周壁41と底面42との角部に形成されているので、周壁41又は底面42のみに形成された場合と比較して、剛性を高めることができる。
【0020】次に、前記第1のスタッキングユニット51と同数の簀の子1,・・・を、キャップ16を右に配置した状態で積み重ねて第2のスタッキングユニット52を形成するとともに、この第2のスタッキングユニット52を、前記第1のスタッキングユニット51上に積み重ねる。これにより、前記リブ44により挿入量が規制され、右下がりに傾斜して積み重ねられた第1のスタッキングユニット51と、左下がりに傾斜して積み重ねられた第2のスタッキングユニット52とによって互いの傾きを相殺することができる。これにより、出荷時の梱包作業が容易となる。
【0021】なお、本実施の形態にあっては、前記キャップ16の近傍に配置された前記第1及び第2脚部21,22のみにリブ44,44を形成した場合を例に挙げて説明したがこれに限定されるものでなく、総ての脚部21〜31にリブ44,・・・を形成しても良い。また、少なくとも中心線32を中心として前記第1及び第2脚部21,22の対称位置にある前記第7及び第8脚部27,28に突出部としてのリブ44,44を形成することにより、複数の簀の子1,・・・を積み重ねた状態において、上方に配置された簀の子本体11と下方に配置された簀の子本体11との間に形成される間隙を均一にすることができる。これにより、複数の簀の子1,・・・のバランス良く積み重ねることができる。
【0022】さらに、本実施の形態においては、前記第1及び第2脚部21,22にリブ44,44を形成した場合を例に挙げて説明したがこれに限定されるものでなく、前記簀の子本体11の少なくとも前記キャップ16の近傍位置に、積み重ね時に上方又は下方に配置される簀の子本体11に当接して当該簀の子本体11との間に間隙を形成する突出部、例えば簀の子本体11の上面又は下面より突出したリブを設けても良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1の簀の子にあっては、複数の簀の子を積み重ねた際に、上方に配置された簀の子本体と、下方に配置された簀の子本体との間に間隙を確保して両簀の子本体に形成されたキャップ同士の干渉を防止することができる。したがって、従来のように、上下の簀の子に設けられたキャップが互いに干渉し、簀の子本体から離脱するといった不具合を防止することができる。
【0024】また、本発明の請求項2の簀の子においても、複数の簀の子を積み重ねた際に、上方に配置された簀の子本体と、下方に配置された簀の子本体との間に間隙を確保して両簀の子本体に形成されたキャップ同士の干渉を防止することができる。これにより、従来のように、上下の簀の子に設けられたキャップが互いに干渉し、簀の子本体から離脱するといった不具合を防止することができる。
【0025】さらに、請求項3の簀の子においては、複数の簀の子を積み重ねた状態において、上方に配置された簀の子本体と下方に配置された簀の子本体との間に形成される間隙を均一にすることができる。これにより、複数の簀の子のバランス良く積み重ねることができる。
【出願人】 【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
【出願日】 平成12年4月12日(2000.4.12)
【代理人】 【識別番号】100088100
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 千明
【公開番号】 特開2001−292644(P2001−292644A)
【公開日】 平成13年10月23日(2001.10.23)
【出願番号】 特願2000−110741(P2000−110741)