| 【発明の名称】 |
ゴミの熔融スラグを用いた改良土の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】小峰 秀治
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| 【要約】 |
【課題】灰熔融固化施設や直接熔融施設から発生するゴミの熔融スラグを用いて土木建築現場から発生する含水土壌を改良した改良土の製造方法を提供すること。
【解決手段】建設現場や土木現場で発生する含水土壌にゴミの焼却灰を熔融した後、これを固化、かつ粒子化してなる約20%重量の熔融スラグを混合撹拌して粒状化しやすい混合土を得た後、石灰等の固化材で処理する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 含水土壌と、固化・粒子化してなるゴミの熔融スラグとの混合物に、石灰等の固化材を加え撹拌することを特徴とするゴミの熔融スラグを用いた改良土の製造方法。 【請求項2】 前記含水土壌に前記熔融スラグを10〜30%重量の割合で混合したことを特徴とする請求項1に記載のゴミの熔融スラグを用いた改良土の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミやゴミの焼却灰を熔融炉内で熔融処理したときに多量に発生するゴミの熔融スラグを用いて土木建築現場で発生する含水土壌を改良した改良土の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、土木建築現場から発生する残土のほとんどは含水性土壌であるため、再利用できずに埋め立て処分したり他の場所へ搬出・廃棄されているが、環境への影響が問題になってきている。このため、土木建築現場から発生する残土の再利用として、比較的含水比の低い粘土が余り高くない含水土壌を対象に、生石灰を用いた残土処理方法が、特開昭54−121086号、特開平4−345685号、特開平8−73852号、特開平8−41460号、及び特開平8−48975号として開発されている。 【0003】一方、家庭や商店、事務所等で発生したゴミは、清掃工場のゴミ焼却施設で焼却処理されるが、この焼却処理に伴って焼却施設から多量の焼却灰が発生する。この焼却灰には、ダイオキシン類を始めとする、毒性が強く分解されにくい化合物等の有害物質が多く含まれている。そこで、この焼却灰からこれらの有害物質を削減すると共に、焼却灰の絶対量を減少するため、ゴミや焼却灰を更に灰熔融固化施設で約1200度以上の超高温条件下で熔融処理することが一部の清掃工場で実施されている。 【0004】この熔融処理により焼却灰中の有機物は完全に燃焼し、また有害物質も完全にガス化して放散され、許容範囲内の数値の有害検出物を含有する熔融化した無機物が発生する。本発明の「ゴミの熔融スラグ」とは、このように、一般廃棄物及び産業廃棄物を直接熔融化した無機物並びに一般廃棄物及び産業廃棄物の焼却灰を熔融化した無機物を、冷却処理施設で冷却固化して得た暗黒色のガラス状の固化物を細かく砕いて粒子化した粒子状固化物を言う。 【0005】ところで、近年、ゴミ焼却炉より発生する焼却灰中のダイオキシン等の有害化合物は、発ガン性の高い環境汚染物質として広く認識されるに至り、全国の地方自治体の清掃工場に熔融固化施設の併設や新設等の計画が進められており、今後、各地方自治体の清掃工場から多量のゴミ熔融スラグの発生が避けられない状況になっている。このため、ゴミの熔融スラグの再資源化物質に関しては、建築用コンクリートブロック、自然骨材等の材料の代替品等に使用する試みが行われている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、ゴミの熔融スラグの粒度が、単粒度(0.0075〜1.18mm)のため締め固めができず、このため、埋め戻し材等には適さないので大部分は一般廃棄物として最終処分場に搬送され埋め立て廃棄処分されているのが現状である。しかし、首都圏を始めとして、各地方自治体においては、埋め立て廃棄処分としての最終処分場の確保に限界があるため、該熔融スラグの再資源としての活用策が期待されている。 【0007】また、従来の土木建築工事に伴って発生する残土に生石灰を添加混合してなる残土の処理法では、混合機などに土塊が付着し易く処理が困難であると共に、無理やり処理をしても強度向上が望めず、再生土としての歩留まりが悪い問題があった。このため、土木建築現場から発生する含水性のある残土を再資源として活用できる改良策が求められていた。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような状況に鑑み、ゴミの熔融スラグの物性を活用すべく鋭意研究した結果、該熔融スラグを建設工事現場等から発生する含水土壌に混合すると、該熔融スラグの細かい粒子が含水土壌の粒子と結合して、粘性の強い含水土壌を細かい粒の含水土壌に変性することを見い出してなされたものである。具体的に述べると、本発明は、含水土壌と、固化・粒子化してなるゴミの熔融スラグとの混合物に、石灰等の固化材を加え撹拌することを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に利用するゴミの熔融スラグは、以下に述べる処理工程を経て入手することができる。先ず、ゴミ焼却施設から発生した焼却灰を細粒化した後、灰熔融固化施設の電気熔融炉内で約1200度以上の超高温の条件下で加熱燃焼させる。この加熱燃焼により発生した熔融化物を、冷却処理施設で冷却固化し、生成された暗黒色のガラス状の固形物を磁選機にかけて金属片を除去した後、破砕処理機で破砕して粒子化する。 【0010】このようにして得たゴミの熔融スラグは、粒度が0.075〜1.18mm範囲内で、平均粒経数値が0.68mm前後の粒径の小さい撥水性のあるガラス状の固化粒状物である。この熔融スラグを建設工事等に伴って発生した含水土壌と撹拌混合する。本発明に使用する含水土壌として、ビル建設工事、宅地造成工事、地中埋設管工事等の一般の土木・建築工事に伴って発生する柔軟または粘着性の強い建設発生土、建設残土を使用することができる。 【0011】本発明は、ゴミの熔融スラグを含水土壌に添加して撹拌機で撹拌混合する。ゴミの熔融スラグを含水土壌に添加して撹拌混合すると、ゴミの熔融スラグを構成する細かい固化粒状物は、解砕された含水土壌の土粒子と結合するため、含水土壌は熔融スラグを含んだ粒状化しやすい粒状土に変性する。 【0012】熔融スラグを含水土壌に添加する割合は、10〜30%重量程度が好ましい。混合の割合が30%重量を越えると、撹拌混合しても熔融スラグが塊として残存するため、含水土壌と熔融スラグとの結合性が生じず、熔融スラグは、含水性を帯びない細かい固化粒状物の状態で含水土壌中に残存する。このため、後述する生石灰等の固化材を加えて撹拌しても熔融スラグと反応しないので、粒状土を生成することができない。 【0013】本発明に使用する固化材は、粒状土の表面に付着し易いものがよく、平均粒径がは0.5mm以下の石灰粉末を用いるのが好ましい。固化材としての石灰には、酸化カルシウム、水酸化カルシウムを含むもので、具体的には、消石灰、生石灰、水硬セメント、石灰系改良材、セメント系改良材などを適用できるが、脱水および固化速度が速い生石灰の粉末が好ましい。固化材の添加量は、被処理原料に対して、0.2〜20重量%であり、好ましくは0.5〜20重量%である。 【0014】熔融スラグを含水土壌に添加して撹拌混合した混合物に、上記の割合で固化材、例えば生石灰、を添加し撹拌混合すると、該生石灰は、粒状土の表面を均一に被覆し、粒状土内部の土粒子や溶融スラグの固形粒子間の遊離水分と反応し発熱しながら消石灰となり、遊離水分は蒸発し、石灰分布の高い表面から浸透しつつポゾラン反応によって、粒状土の表面に固定されて、互いに付着しない強度の優れた粒状土が生成される。なお、粒状土の強度を更に発現させるために養生を行うこともできる。養生は、通常、常温下で1〜7日、好ましくは3〜6日程度放置することで行う。 【0015】以下、本発明の具体例として、若干の実施例を述べるが本発明はこれら実施例に限定されるものでない。 実施例ゴミ焼却施設から発生した焼却灰を、灰熔融固化施設の電気熔融炉内で約1200度以上の超高温の条件下で加熱燃焼して得た熔融化物を、冷却処理施設で冷却固化した暗黒色のガラス状の固形物を、磁選機にかけ金属片を除去した後、破砕処理機で破砕して固形粒状化のゴミの熔融スラグを調製した。調製された熔融スラグを、0.075mm、1.18mm及び2.36mmの各ふるいわけ試験器により粒土を調査すると、粒度0.075〜1.18mmの範囲内に、累積率で、0.45〜1.18mmまでの粒子が約90%以上を占めていた。 【0016】一方、建築現場から採取した含水比98%の関東ロームが主体な含水土壌5kgと上記熔融スラグ0.5〜1.5kgとを容量20リットルのミキサーに入れて約60秒間撹拌混合して粒状化しやすい混合土を得た。次に、上記工程で得た混合物に生石灰粉末180gを添加し、更に30秒間ほとんど外圧を加えないで撹拌すると消石灰で被覆された粒状土を得た。この粒状土を0.075mm、1.18mm、及び2.36mmのふるいわけ試験器にかけ粒径等を計測すると、粒度は0.425〜9.50mmに範囲内であり、累積率は小、中、大に亘って粒径も幅広く均衡が保たれ、平均粒径は2.3mmであった。 【0017】このように調製した粒状土の粒度は、良質な砂と同等の粒径、粒度分布を有していた。また、従来の粒状改良土と同等の地盤支持力、せん断強度特性を備えていた。更に雨水等によっても柔らかにならず、川砂と同等の良好な透水性を備え、透水後の水には濁りが見られず、熔融スラグの分離は全く認められなかった。 【0018】 【発明の効果】本発明によれば、予め、含水土壌とゴミの熔融スラグとを混合しているので、含水土壌は添加された熔融スラグの粒子を含んだ細かい粒状土となり、且つその表面は、固化材で被覆されているため、生成された粒状土は強度の優れたより川砂に近いものを得ることができる。また、粘性が強い含水土壌は、撹拌するのが困難であったが、熔融スラグを添加することにより、熔融スラグが撹拌補助剤的な役割を果たすため、撹拌機に対する負荷を軽減でき耐久性を向上することができる。 【0019】また、従来、その大部分が埋め立て廃棄物として埋め立て処理されていたゴミの熔融スラグや土木建築現場の残土を、改良土の再生資源として利用できるため、熔融スラグ、含水土壌の利用性を高め、環境問題に貢献するところが大きい。また、熔融スラグや土木建築現場の含水土壌を再生利用するにあたり、特別な加工処理工程を介在する必要がなく、そのまま利用できるので再生処理に要する費用を軽減できる。 【0020】また、粒状土は、暗黒色にならず、通常の土とほぼ同等の色であるため、着色処理を施さなくても、芝の目土や下地、バンカーの砂としても使用することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500191680 【氏名又は名称】小峰 秀治
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| 【出願日】 |
平成12年4月11日(2000.4.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082304 【弁理士】 【氏名又は名称】竹本 松司 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−292634(P2001−292634A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月23日(2001.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2000−109176(P2000−109176) |
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