| 【発明の名称】 |
農用膜体の回収装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】林 哲昭
【氏名】北村 祐二
【氏名】堀江 文治
【氏名】出井 義人
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| 【要約】 |
【課題】畝から剥ぎ取った膜体をロール巻で回収したのでは、層間に異物、水分が介在して焼却処理が困難であったのを、折畳形で回収することにした。
【解決手段】畝から剥ぎ取った膜Fを回収容器3に折畳み状とする折畳み手段4を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 畝に被覆されている農用膜体を畝から剥ぎ取って回収する農用膜体の回収装置において、剥ぎ取った農用膜体をその長手方向で交互に折畳む折畳み手段を備えていることを特徴とする農用膜体の回収装置。 【請求項2】 農用膜体をこの長手方向に引き込むことで畝から剥ぎ取る剥ぎ取りローラを備え、このローラの下方に回収容器を備え、剥ぎ取りローラと回収容器との間に折畳み手段を備えていることを特徴とする農用膜体の回収装置。 【請求項3】 折畳み手段は、農用膜体の両側縁部に係合して農用膜体の長手方向で前後に往復運動する係合体を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の農用膜体の回収装置。 【請求項4】 剥ぎ取り中の農用膜体に対して振動を付与する振動体を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の農用膜体の回収装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、農用膜体の回収装置に関する。 【0002】 【従来の技術】圃場の畝に敷設(被覆)した農用膜体(マルチフィルム)を回収する装置として、実公昭61−201551号公報、実開昭64−24951号公報、特開平3−262425号公報、特開平9−154418号公報にそれぞれ開示の技術があり、いずれにおいても畝に被覆されている農用膜体を畝から剥ぎ取ってロール巻状に回収するものであった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】農用膜体をロール巻して回収するものにあっては、次のような課題があった。 (1)強く巻き付けると、巻取棒(芯)からロール巻きを取外すのに手間を要するだけでなく、膜体が密着していることから、回収後に焼却処理するときには、燃え難くなって有害ガスの発生を招くだけでなく焼却に長時間を要する。 (2)土,砂,茎葉等々の異物を巻き込んでしまうとその状態が外視では分からず、回収業者がいやがるという意見がある。 (3)水分(水,雪等)が付着した状態でロール巻すると、芯から抜けるのが困難であるし、重くて汚れていることから回収業者の不評を招くとともに焼却時間が長く有害ガスの発生がある。 【0004】本発明は、農用膜体を回収するのにロール巻するのではなく折畳み回収することによって、前述した課題(1)〜(3)を解決したことを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、畝に被覆されている農用膜体を畝から剥ぎ取って回収する農用膜体の回収装置において、前述の目的を達成するために、次の技術的手段を講じている。すなわち、請求項1に係る本発明は、剥ぎ取った農用膜体をその長手方向で交互に折畳む折畳み手段を備えていることを特徴とするものである。このような構成としたことにより、折畳まれた農用膜体を紐、テープ等で結束して回収可能となり、折畳み運動(動作)で農用膜体に付着した水分、異物等は折畳み前に払い落すことが可能となって前述した課題(1)〜(3)を解決できるのである。 【0006】また、請求項2に係る本発明では、農用膜体をこの長手方向に引き込むことで畝から剥ぎ取る剥ぎ取りローラを備え、このローラの下方に回収容器を備え、剥ぎ取りローラと回収容器との間に折畳み手段を備えていることを特徴とするものである。このような構成としたことにより、折畳まれた農用膜体は、回収容器上に紐、テープ等を装着した状態でこの上に折畳んで行くことによって、回収作業が効率よく実施されかつ前述した課題(1)〜(3)を解決できるのである。 【0007】前述した請求項1又は2において折畳み手段は、農用膜体の両側縁部に係合して農用膜体の長手方向で前後に往復運動する係合体を備えていることが推奨される(請求項3)。更に、前述した請求項1〜3において、剥ぎ取り中の農用膜体に対して振動を付与する振動体を備えていることが推奨される(請求項4)。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係る農用膜体の回収装置の第1例であり、上下対の剥ぎ取りロール1,2を備え、このロールの下方に皿状に回収容器3を備え、両者間の中間部位に折畳み手段4を備えており、これらは図示省略した機枠にそれぞれ設置されている。なお、前述した機枠は、トラクタの後方において三点リンク等によって昇降自在に装着してトラクタが畝の長手方向に走行するとき、剥ぎ取りロール1,2を図1の矢示方向に回転させることにより、畝に被覆されている農用膜体Fをその長手方向に引き取りつつ持上げることで畝から剥ぎ取るようにする場合(トラクタ装着型)と、機枠望ましくは車輪付で移動(可搬)可能な機枠を畝の一端(圃場の枕地)に据付けている場合(定置型)とがあり、トラクタ装着型のときは、剥ぎ取りローラ1,2の一方若しくは双方をトラクタのPTO軸からPIC軸を経由して適宜伝動手段(チェーン等)により駆動するものとされ、定置型のときはローラ1,2の一方若しくは双方を電動等の駆動モータで回転駆動するようにされている。 【0009】回収容器3は機枠の床板(底部)に載置されていて図外のホルダ(ボルト・ナット等を含む)によって着脱自在に取付けられており、この回収容器3上には、結束用のヒモ、テープ、ワイヤー等の結束体5が載置されている。図1では結束体5は1本で示しているが膜体Fの幅によって1〜3本を互いに平行として載置してもよく、又、1〜3本をクロス(十字状)として載置してもよい。折畳み手段4は、方形枠としたホルダ6に上下左右に係合体7を備え、該ホルダ6の左右両端が左右対(図では一方のみを示している)。巻掛伝動体(チェーン,ベルト等)8に係着されて矢示A,Bで示す前後方向(膜体(畝)の長手方向)に往復運動可能とされている。 【0010】更に、剥ぎ取りロール1,2の上流側には剥ぎ取り中の農用膜体Fに対して上下方向の振動を付与する振動体9が備えられ、この振動体9は棒材9Aを「く」の字形に形成し、その両端部を回転するクランク板9Bに軸着することによって上下方向の振動が付与可能である。この図1に係る回収装置によれば、畝に被覆されていた膜体Fの一端をロール1,2に間にて挟持してこのロール1,2を矢示方向に回転駆動することで当該膜体Fは畝から持上げられつつ矢符F1のように引き込まれることにより図外の畝からこの長手方向に沿って剥ぎ取られ、ロール(ローラ)1,2間を通過した後は下方に垂れ下がり状となって落下されていく。 【0011】この剥ぎ取り中に振動体9を駆動することで膜体Fに振動を付与し、この膜体Fに付着していた水分、異物等は払い落とされることになる。ローラ1,2から垂下された膜体Fは回収容器3に至る前において折畳手段4によって長手方向(前後方向)で交互に折畳まれて順次結束体5を有する回収容器4上に折畳み状で積層されていく。すなわち、ホルダ6の左右端部で上下に配置していた係合体7がローラ1,2から垂れ下がっている膜体Fの両側縁部に係合(開閉自在なチャックを有してもよい)して矢示A方向に移動して膜体FをF2の姿勢にした後、その移動終端から矢示B方向に復動して膜体FをF3の姿勢にする動作を交互に繰り返すことによって、膜体FはA,Bの往復移動距離に見合った状態で図示のように結束体5上において回収容器3に順次折畳まれていくのである。 【0012】なお、各係合体7はその係合部(先端)を開閉自在なチャック構造とすることで膜体Fの両側縁部を挟持解放自在としても良いが、係合体7をシリンダ7A等によって出退自在とし、膜体Fの表裏両面に対して係脱自在とすることも可能である。すなわち、膜体FをF2姿勢にした後、各係合体7の係合を解放すると、膜体Fはその自重でF4姿勢になるのでこのF4姿勢の膜体Fに対して各係合体7を矢示B方向に移動させて折目F5を形成しつつ長手方向交互に折畳むのである。ここで、折目F5を確実に維持するため、作業補助者がF4姿勢にあるとき、折目F5部分をつまんでおくか若しくは回収容器3の左右前後に、F4姿勢およびF3姿勢にある膜体Fの折目F5部分に係脱するストッパを設けておいても良い。 【0013】このように、回収装置3に折畳み回収された膜体は折畳み量(嵩)が所定量になると、結束体5によって結束することで折畳膜体F6となって回収されるのである。ここで、折畳み手段4は膜体Fに対して往復運動を付与することもあって、この振幅(運動)によって膜体Fに付着した水分、異物等は払い落されることになり、折畳膜体F6の層間に水分、異物等が介在されるのを確実に阻止することになる。 【0014】図2は本発明に係る回収装置の第2例を示しており、前述した第1例では折畳み手段4における係合体7が直線的な往復運動であったのに対し、この第2例では、支点7Bを中心に矢示Cのように往復揺動(往復運動の一態様)する点が相違するものであり、その他の構成作用は第1例と共通するので共通部分は共通符号で示している。図3は往復揺動の一例を示しており、回転駆動体10にクランクアーム11を偏心枢着し、クランクアーム11はラック12Aを有する往復運動体12に接手11Aを介して枢着され、係合体7の支持軸13に固着したピニオン13Aを前記ラック12Aに係合させている。これによって、往復運動体12の往復によってピニオン13Aが正逆転することで往復揺動するのであり、勿論、支持軸13は図外の軸受によって機枠に支持されている。 【0015】図4〜図7には従来例で既述したロール巻方式の回収機を改良したものである。すなわち、従来例では膜体をロール巻するためのドラムの軸心(回転中心)がトラクタの進行方向(畝の長手方向)に対して直交していたのを、この改良した回収機では、ドラムの軸心をトラクタの進行方向(畝の長手方向)に沿わせ(平行配置)ているとともに、このドラムに対する膜体のガイド手段を左右に位置変更自在としたものである。 【0016】図4〜図7において、回収機20は図5で示すようにその機枠21の前部が図外のトラクタ後方において三点リンク等の昇降装着体22によって昇降自在に備えられている。機枠21にはPIC軸(動力受入軸)を入力軸23とする巻掛伝動体24を内蔵した伝動ケース25を機枠21の左右中央で上下方向(縦向)として備えている。入力軸23には駆動プーリ26が軸着され、この上部の従動軸(ドラム軸)28には従動プーリ27が軸着され、両プーリ間にベルトで示す巻掛伝動体24が巻装されていて従動軸28に対して減速されている。 【0017】伝動ケース25にはテンションクラッチ手段29が内装されていてこのテンションクラッチ手段29は伝動ケース25の左右に備えた操作レバー30、リンク連動体31等を介して操作可能であり、図4において操作レバー30が実線位置にあるとき、クラッチ手段29は「入」であり、仮想位置にあるとき、クラッチ手段29は「切」であって、左右両側からテンションクラッチ手段29を「入」・「切」自在としている。従動軸28はこの軸方向が前後方向(畝長手方向又はトラクタ進行方向)とされていてこの軸28にドラム32を構成する駆動円盤33が軸着されている。 【0018】この駆動円盤33には軸28を挟んで2本のピン体34が後方に突出され、このピン体34に対して巻取芯となる2本のパイプ材からなる巻取棒35が抜き差し自在に装着されている。ドラム32の前後方向中間部位の側方には、畝から剥ぎ取られた膜体Fを持ち上げつつ当該ドラム32に案内する膜体案内手段36が左右位置変更自在として備えられている。図5〜図7で示すように、機枠21の後方底板37の左右方向中央部に縦ピン体38が突出されていて、このピン体38の左右等距離位置に固定位置決め孔39A,39Bが上下方向に開設されている。 【0019】縦ピン体38には支持アーム40のボス40Aが縦軸廻りに回動自在でかつ上下方向位置決め(抜止め)されて枢着され、支持アーム40の自由端には図5で示すように側面視で上開きV字配置で回転自在なローラで例示するガイド体41A,41Bとこの下方で前後方向で水平配置された回転自在なローラで例示するガイド体42が備えられている。支持アーム40の長手方向中途で回動支点(操作支点)43を介して操作切換レバー44が上下動自在に装着されていて、該レバー44の内端折曲部が固定位置決め孔39A,39Bに対して係脱自在となる位置決め係合部44Aとされ、この係合部44Aはバネ45によって係合方向に付勢されている。 【0020】この図4〜図7に示す回収機20によれば、トラクタのPTO軸からPIC軸23を経由して巻掛伝動体24を駆動することにより、ドラム32はその軸心を前後方向として減速回転され、巻取棒35に対して膜体案内手段36により案内された膜体Fが順次巻取り回収されることになる。膜体案内手段36はドラム32の側方に配置されているのでトラクタが進行している隣横の膜体を順次巻取り回収できる。また、膜体案内手段36は、操作切換レバー44における係合部44Aを左右の位置決め孔39A,39Bに選択して図7の矢示Dのように縦ピン体38を中心に回動して係脱することによって、ドラム32に左側又は右側への配置切換ができ、隣接往復巻取り回収を可能とするのである。 【0021】更に、ガイド体41A,41BをV字形としたことにより、ドラム32に対して左右位置換えしたとしても膜体Fの案内に支障はない。 【0022】 【発明の効果】本発明によれば、畝から剥ぎ取った膜体を折畳み状態で回収できて、巻取回収の不具合を解消できた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成12年3月3日(2000.3.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−245537(P2001−245537A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月11日(2001.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2000−59158(P2000−59158) |
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