トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 台木と穂木とを接合するための接ぎ木用棒状部材の保持装置
【発明者】 【氏名】渡辺 裕之

【要約】 【課題】接ぎ木用棒状部材3を収納部材6に突き刺して収納した収納装置より棒状部材3を簡単に取り出し、台木に突き刺すための接ぎ木用棒状部材3の保持装置を提供する。

【解決手段】軸筒5と、棒状部材3を適度の力で保持する保持具2とからなり、軸筒5の前部に保持具2を着脱可能に取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 台木と穂木とを接ぎ木する際の支持具として用いる接ぎ木用棒状部材の保持装置において、軸筒と、棒状部材を適度の力で保持する保持具とからなり、軸筒の前部に保持具を着脱可能に取り付けたことを特徴とする台木と穂木とを接合するための接ぎ木用棒状部材の保持装置。
【請求項2】 発泡樹脂からなる収納部材に突き刺して収納した複数の棒状部材を順次保持して台木あるいは穂木の接合端に差し込むための接ぎ木用棒状部材の保持装置において、軸筒と、棒状部材を適度の力で保持する保持具とからなり、軸筒の前部に保持具を着脱可能に取り付けたことを特徴とする台木と穂木とを接合するための接ぎ木用棒状部材の保持装置。
【請求項3】 軸筒の前部に係止部材を着脱可能に取り付け、該係止部材に保持具を固定するとともに、更に、保持具より前方に位置させてガイド部材を係止部材に固定し、該ガイド部材の前部に長手方向後方に行くにしたがって窄まるテーパー部を形成し、前方から差し込まれる棒状部材がガイド部材のテーパー部により導かれて保持具により保持されることを特徴とする請求項1又は2記載の台木と穂木とを接合するための接ぎ木用棒状部材の保持装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トマト、ナスあるいは瓜等の果菜類について、台木と穂木とを接合するための接ぎ木用棒状部材の保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、特開平7−255276号公報に記載されているように、チャックを開くことにより棒状部材がチャック内を挿通し、供給装置の前部に位置させた治具の孔内に落下して先端孔より棒状部材を略半分程度突出させていた。
【0003】したがって、供給装置の先端孔内を棒状部材が自由に落下しなければならないが、先端孔から樹液が毛細管作用によって入り込み、樹液の表面張力や樹液が乾燥して固まることによって、棒状部材の落下を妨げてしまうものであった。
【0004】そこで、本願出願人は、接ぎ木用棒状部材を発泡樹脂からなる収納部材に突き刺し、接ぎ木用棒状部材を複数収納する棒状部材収納装置を開発した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記棒状部材収納装置においては、収納装置より棒状部材を簡単に取り出し、台木に突き刺す棒状部材の保持装置が必要不可欠であった。
【0006】本発明は、上記課題を解消するために、台木と穂木とを接合するための接ぎ木用棒状部材の保持装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、台木と穂木とを接ぎ木する際の支持具として用いる接ぎ木用棒状部材の保持装置において、軸筒と、棒状部材を適度の力で保持する保持具とからなり、軸筒の前部に保持具を着脱可能に取り付けたものである。
【0008】したがって、本発明の保持装置は、保持装置内で棒状部材が折れてしまった場合でも簡単に除去することができるものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】図1は本発明の接ぎ木用棒状部材の保持装置における第1実施例を示すものである。尚、図面における左側を前方とし右側を後方とする。先ず、金属あるいは合成樹脂からなる係止部材1の内孔1Aにゴム製の保持具2を圧入して内蔵する。この保持具2の内孔2Aは接ぎ木用の棒状部材3の外径より適宜細径に形成され、棒状部材3を8g〜15gの力で保持する。更に係止部材1の前部には、金属あるいは合成樹脂で形成されたガイド部材4が前記保持具2より前方に位置して圧入固着される。このガイド部材4の前部には、長手方向後方に行くにしたがって窄まるテーパー部4Aが形成されている。
【0011】以上のように構成された係止部材1を軸筒5の前部に着脱可能に螺合する。この軸筒5の前部には、棒状部材3を受け止めるための内穴5Aが前方より凹陥されて形成される。
【0012】この第1実施例の保持装置においては、前方より挿入される棒状部材3は、軸筒5の内穴5Aによって係止された状態で保持具2によって保持される。したがって、棒状部材3はガイド部材4の前端より略半分突出した状態で保持部材2により保持される。
【0013】以上説明した第1実施例の保持装置を用いて接ぎ木を行う作業を説明すると、先ず、図2に示したように発泡樹脂からなる収納部材6に突き刺された棒状部材3に保持装置のガイド部材4を被せて押し付けると、ガイド部材4のテーパー部4Aにより導かれた棒状部材3の上部が保持具2の内孔2Aに挿入される。そして棒状部材3の端面を軸筒5の内穴5Aに係止させれば、ガイド部材4の前端より略半分突出した状態で棒状部材3が保持具2の内孔2Aによって保持される。
【0014】次に、保持装置を収納部材6より離せば、収納部材6により棒状部材3を保持する力より保持具2により棒状部材3を保持する力の方が強いために、棒状部材3を収納部材6より外すことができる。
【0015】この保持装置により保持された棒状部材3を台木の接合端に差し込み、この接合端にガイド部材4の前端を当接させれば、棒状部材3の半分が台木に差し込まれる。
【0016】そして、台木の端を手で保持して棒状部材3を保持装置より外し、台木より突出した棒状部材3に穂木の接合端を差し込めば接ぎ木の作業が完了する。
【0017】尚、台木と穂木を逆にし、先ず、穂木に棒状部材3を半分差し込んだ後に、この棒状部材3を台木に差し込んで接ぎ木作業を行ってももちろん何ら問題を生じるものではない。
【0018】また、棒状部材3は、セラミックにより構成され、全長約15mmで最大径が約0.53mmの断面六角形に形成されている。したがって、棒状部材3は非常に細いために、図3に示したように保持装置内で折れてしまう恐れがある。この場合には、図4に示したように、軸筒5より係止部材1を外した後、係止部材1の後端より突出した折損棒状部材13を手でつかんで除去したり、別の棒状部材3を前方より挿入して押し出し除去する。
【0019】図5は本発明の第2実施例を示すもので、ゴム製の保持具12の前部に長手方向後方に行くにしたがって窄まるテーパー部12Bを形成するとともに、内孔12Aを棒状部材3の外径より適宜細径に形成する。この保持具12を軸筒15の前部に着脱可能に圧入嵌合して取り付けたものである。
【0020】この第2実施例において、保持装置内で棒状部材が折れた場合には、軸筒15より保持具12を外して除去する。
【0021】図6は本発明の第3実施例を示すもので、合成樹脂製の保持具22の前部に長手方向後方に行くにしたがって窄まるテーパー部22Bを形成し、かつ保持具22の後部に形成された内孔22Aを棒状部材3の外径より適宜細径に形成する。更に、保持具22の後部を後方より切溝22Cを形成して複数に分割し、内孔22Aが弾性変形により適宜拡開可能に形成されている。この保持具22を軸筒25の前部に着脱可能に螺合して取り付けたものである。
【0022】この第3実施例において、保持装置内で棒状部材が折れた場合には、前記実施例と同様に軸筒25より保持具22を外して除去する。
【0023】尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば軸筒や係止部材といった部品は、それぞれ2個以上の部品を螺合、圧入等によって一体化しても何ら問題を生じるものではない。
【0024】
【発明の効果】以上説明した本発明の台木と穂木とを接合するための接ぎ木用棒状部材の保持装置は、保持装置内で棒状部材が折れてしまった場合でも、簡単に折れた棒状部材を除去することができる効果が奏せられるものである。
【出願人】 【識別番号】000111904
【氏名又は名称】パイロットプレシジョン株式会社
【出願日】 平成12年2月3日(2000.2.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−211745(P2001−211745A)
【公開日】 平成13年8月7日(2001.8.7)
【出願番号】 特願2000−26234(P2000−26234)