| 【発明の名称】 |
原木植菌方法と装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】福島 孝
【氏名】土肥 清
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| 【要約】 |
【課題】原木の孔内に所望の密度と量で正確に植菌することができる原木植菌装置を提供する。
【解決手段】椎茸等の菌を含んだおが屑等の菌担体粉末30と、この菌担体粉末30が植え付けられる原木1を有し、この原木1の孔の中に菌担体粉末30を圧入する原木植菌機8を有する。原木植菌機8は、菌担体粉末30を収容した収容部32と、この収容部32内の菌担体粉末30を原木1の孔に向かって圧入する突き棒34と、この突き棒34の退避位置での先端部と原木1との間に位置し、菌担体粉末30を収容部32内である程度押し固める押し固め装置36を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 菌を含んだ菌担体粉末と、この菌担体粉末が植え付けられる原木が設けられ、この原木に対し孔開けして、その孔の中に上記菌担体粉末を圧入する原木植菌方法において、上記菌担体粉末を上記原木の孔に向かって圧入する突き棒を設け、この突き棒と上記原木との間で、上記菌担体粉末をある程度押し固めた後、上記突き棒で上記菌担体粉末を上記原木の孔内に押し込むことを特徴とする原木植菌方法。 【請求項2】 上記菌担体粉末の押し固めは、上記突き棒が通過する空間の側面を囲むように形成された端面部を備えた押圧部と、この押圧部と対面する側に位置した受け部とにより、上記突き棒が通過する空間を形成し、この空間内に菌担体粉末を押し固めることを特徴とする請求項1記載の原木植菌装置。 【請求項3】 菌を含んだ菌担体粉末と、この菌担体粉末が植え付けられる原木を設け、この原木に対し孔開けして、その孔の中に上記菌担体粉末を圧入する原木植菌装置において、この原木植菌装置は、上記菌担体粉末を収容した収容部と、この収容部内の上記菌担体粉末を上記原木の孔に向かって圧入する突き棒と、この突き棒の先端部と上記原木との間に位置し上記菌担体粉末を上記収容部内である程度押し固める押し固め装置を備えたことを特徴とする原木植菌装置。 【請求項4】 上記押し固め装置は、上記突き棒が通過する空間の側面を囲むような端面部を備えた押圧部を有し、この押圧部と対面する側に上記押圧部の受け部を設け、上記押圧部と受け部により上記突き棒が通過する空間を形成し、この空間内に菌担体粉末を押し固めることを特徴とする請求項3記載の原木植菌装置。 【請求項5】 上記突き棒の下端部は、その退避位置で上記押圧部と受け部との間に位置し、上記突き棒の退避位置での下端部の位置を調節する位置調節部材を設けたことを特徴とする請求項4記載の原木植菌装置。 【請求項6】 上記押圧部は、上記突き棒と直角方向に移動可能に設けられ、上記菌担体粉末を上記収容部内で上記受け部に向かって押し込むことを特徴とする請求項4または5記載の原木植菌装置。 【請求項7】 上記押圧部は、上記突き棒と直角方向に移動可能に設けられたロッドに固定され、上記押圧部の長手方向長さは上記ロッドの直径よりも大きく、上記ロッドは鞘部材に挿通され、上記ロッドと上記鞘部材が一体となって上記収容部内で往復動することを特徴とする請求項6記載の原木植菌装置。 【請求項8】 上記鞘部材の直径は、上記押圧部の長手方向長さ以下であってその約1/2以上であることを特徴とする請求項7記載の原木植菌装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、不特定な形状をした椎茸栽培用原木等に対して、自動的に所定の位置に植菌する原木植菌方法と装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば椎茸の原木に対する植菌は、原木に孔を明け、その孔に椎茸菌を植え付け、その後に封蝋する工程からなるが、原木の太さや湾曲の仕方等がまちまちであるため、植菌作業の機械化、自動化が困難であった。これを実用化した例としては、例えば特開平6−9164号公報や、特開平10−234228号公報に開示されている装置があった。これらには、直径の異なる原木を上下から挟持してその芯を検知する芯出し装置が設けられ、その芯出し装置により検知した芯を回転軸として、孔開け、植菌、封蝋等の加工を行っていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場合、椎茸菌はおが屑内に混ぜられて、先に開けられた孔に植菌機により椎茸菌を有したおが屑が所定量圧入されるものであるが、おが屑の量が一定にならず、正確に所望の量の菌が原木の孔内に圧入できないという問題があった。これは、おが屑タンク内でのおが屑の密度が均一ではなく植菌動作によりおが屑が一部で固まってしまうため、おが屑タンク内でおが屑を撹拌しているが、撹拌によりさらに密度の低い部分ができたりするためであった。 【0004】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑みてなされたもので、原木の孔内に所望の密度及び量で正確に植菌することができる原木植菌方法と装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明は、椎茸均等の菌を含んだ菌担体粉末と、この菌担体粉末が植え付けられる原木が設けられ、この原木に対し孔開けして、その孔の中に上記菌担体粉末を圧入する原木植菌方法であって、上記菌担体粉末を上記原木の孔に向かって圧入する突き棒を設け、この突き棒の退避位置での先端部近傍と上記原木との間で、上記菌担体粉末をある程度押し固めた後、上記突き棒で上記菌担体粉末を上記原木の孔内に押し込むようにする原木植菌方法である。上記菌担体粉末の押し固めは、上記突き棒が通過する空間の側面を囲むように形成された円弧状等の端面部を備えた押圧部と、この押圧部と対面する側に位置した円弧状等の受け部とにより、上記突き棒が通過する空間を形成し、この空間内に菌担体粉末を押し固めるものである。 【0006】またこの発明は、椎茸等の菌を含んだおが屑等の菌担体粉末と、この菌担体粉末が植え付けられる原木を有し、この原木に対し孔開けしその孔の中に上記菌担体粉末を圧入する原木植菌装置であって、この原木植菌装置は、上記菌担体粉末を収容した収容部と、この収容部内の上記菌担体粉末を上記原木の孔に向かって圧入する突き棒と、この突き棒の退避位置での先端部と上記原木との間に位置し、上記菌担体粉末を上記収容部内である程度押し固める押し固め装置を備えた原木植菌装置である。 【0007】上記押し固め装置は、上記突き棒が通過する空間を囲むように略円弧状の端面部を備えた押圧部を有し、この押圧部と対面する側にも略円弧状の端面部を備えた受け部を設け、上記押圧部と受け部により上記突き棒が通過する空間を形成しているものである。上記突き棒の下端部は、その退避位置で上記押圧部と受け部との間の上記略円弧状の空間内に位置し、上記突き棒の退避位置での下端部の位置を調節するナット等の位置調節部材を設け、上記押圧部と受け部との間により形成された空間の菌担体粉末の量を調節可能にしたものである。さらに、上記押圧部は、上記突き棒と直角方向に移動可能に設けられ、上記菌担体粉末を上記収容部内で上記受け部に向かって押し込み、上記菌担体粉末を所定量押し固めるものである。 【0008】また、上記押圧部は、上記突き棒と直角方向に移動可能に設けられたロッドに固定され、上記押圧部の長手方向長さは上記ロッドの直径よりも大きく、上記ロッドは鞘部材に挿通され、上記ロッドと上記鞘部材が一体となって上記収容部内で往復動するものである。上記鞘部材は円筒状に形成され、この鞘部材の直径は、ほぼ上記押圧部の長手方向長さ以下であって上記押圧部の長手方向長の約1/2以上である。 【0009】この発明の原木植菌方法と装置は、おが屑等に配された菌を、所望の量及び密度で正確に突き棒により原木の孔に圧入植菌することができるようにしたものである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1〜図7はこの発明の第一実施形態を示すもので、図5、図6に示すように、この実施形態の原木植菌装置は、例えば椎茸の原木1に孔を明け、この孔におが屑中にまぶされた椎茸菌を圧入し、その後、その椎茸菌を入れた孔を封蝋するものである。この原木植菌装置は、椎茸の原木1を載せてその原木1の長手方向中心軸の回転中心を出す一対の水平芯出し部材2と、原木1を転がらないように保持する原木受け部3とからなる一対の芯出し装置4を備えている。さらに、芯出し装置4により回転中心が出された原木1の両端部を回転可能に保持し得る一対のクランプ装置6と、クランプ装置6による保持状態で原木1の長手方向に原木1を移動する駆動装置5とを備えている。 【0011】芯出し装置4は、本体10の下部に、左右対称に原木1の長さよりわずかに短い間隔を隔てて一対配置され、昇降装置であるエアーシリンダ15が、その下端部を揺動可能に保持されて設けられ、エアーシリンダ15の上部の昇降部であるピストンロッドに、原木受け部3が取り付けられている。 【0012】この実施形態の原木植菌装置は、原木1に植菌用の孔を開けるドリル機7と、おが屑中に配された椎茸菌を原木1の孔に圧入して植え込む植菌機8と、植菌された原木1の孔を封鎖する封蝋機9とを備えている。ドリル機7、植菌機8、封蝋機9は、椎茸菌を植え付ける所定の間隔を隔てて図面左から順番に2組計6台が、原木1の長手方向に沿って一列に配置され、この原木植菌装置の本体10の上部に設けられた揺動軸12に揺動自在に設けられている。 【0013】各ドリル機7、植菌機8、封蝋機9は、図6に示すように、本体10の上部に取り付けられた揺動軸12に軸支され、各ドリル機7、植菌機8、封蝋機9が、垂直方向下方を向くように、本体10の上部に取り付けられたバランススプリング18により引っ張られて支持されている。また、ドリル機7、植菌機8、封蝋機9は、それらを上下に移動させる移動装置として、それぞれエアーシリンダ19に接続されている。 【0014】各ドリル機7、植菌機8、封蝋機9は、各々垂直方向に設けられた送り用ガイドレール20に沿って、ドリル機7、植菌機8、封蝋機9の送り用ガイドブロック21とともに摺動自在に設けられている。送り用ガイドブロック21には、エアシリンダ19のピストンロッド19aの先端部が取り付けられている。また、送り用ガイドブロック21は、図示しない引っ張りスプリングを介して、送り用ガイドレール20に沿って摺動自在に設けられた位置決めガイドブロック23と連結されている。位置決めガイドブロック23は、ドリル機7、植菌機8、封蝋機9の先端部から原木1の長手方向と直角な方向へ下向きに且つ対称的に開いた位置決め部材25を備える。 【0015】この実施形態の原木植菌装置の植菌機8は、図1〜図3に示すように、菌を含んだおが屑等の菌担体粉末30を収容する収容部32と、この収容部32内の菌担体粉末30を原木1の孔に向かって圧入する突き棒34と、この突き棒34の退避位置での先端部と原木との間に位置し菌担体粉末30を収容部32内である程度押し固める押し固め装置36を備えている。 【0016】押し固め装置36は、図4に示すように、突き棒34が通過する空間を囲むように断面円弧状の端面部38aを有した押圧部38を備え、この押圧部38と対面する側にも断面円弧状の端面部40aを有した受け部40を備える。そして、押圧部38と受け部40の円弧状の端面部38a,40aにより囲まれる空間により、突き棒34が通過する空間を形成するとともに、その空間内に菌担体粉末30を押し固めている。押圧部38は、ロッド42を介して水平方向に配置されたエアシリンダ44のピストンに接続され、水平方向に進退自在に設けられている。また、押圧部38の円弧状の端面部38aの反対側の背面部38bは、鋭角にロッド42方向に尖った形状に設けられている。押圧部38は、突き棒34と直角方向に移動可能に設けられ、菌担体粉末30を収容部32内で受け部40に向かって押し込むものである。さらに、突き棒34の中間部には、菌担体粉末30を撹拌する撹拌片35が固定されている。ロッド42は、収容部32に設けられた取付部材45の透孔47に挿通され、透孔47はロッド42の直径とほぼ等しく形成され、収容部32内の菌担体粉末30が外にこぼれることがないように設けられている。 【0017】収容部32内の押し固め装置36が進退する部分の両側上方には、菌担体粉末30を撹拌する撹拌羽46が回転軸48に固定され、回転軸48とともに回動可能に設けられている。回転軸48は、収容部32の両側壁に固定された軸受け部43に回転自在に軸支されている。また、押圧部38の両側方には、係合ピン50が互いに反対方向に水平に伸びており、撹拌羽46と同様に回転軸48に固定された係合片52の係合凹部52aに、係合ピン50が各々係合している。 【0018】この植菌機8の突き棒34は、収容部32内の背面側に垂直方向に挿通され、上端部には、連結部材54が設けられ、連結部材54を介してエアシリンダ56のピストン58に接続されている。突き棒34の先端部は、押し固め装置36の押圧部38と受け部40の直下方に位置した筒状部41内に挿通されるとともに、押圧部38と受け部40により形成された空間に退避した位置からこの筒状部41内に突出する。 【0019】突き棒34の下端部は、その退避位置で押圧部38と受け部40との間の円弧状の空間内に位置するように、連結部材54を介してエアシリンダ56により突き棒34が退避させられる。突き棒34の上端部には雄ねじ34aが形成され、この雄ねじ34aに螺合して位置調節部材であるストッパ用ナット60と位置調節部材である高さ調節用ナット62が設けられている。ストッパ用ナット60と高さ調節用ナット62の間には、連結部材54の係合部54aが位置している。高さ調節用ナット62には、連結部材54の透孔に嵌合し突き棒34の回転を阻止する回転止めボルト64が嵌合している。また、突き棒34には、ボルト68で下端部が支持された緩衝バネ66が嵌合し、突き棒34が退避位置に上昇した際に、緩衝バネ66が収容部32の天井33に衝突して、ボルト68と天井33との間で緩衝バネ66が圧縮され、退避時の衝撃を緩和する。 【0020】次に、この実施形態の原木植菌装置の動作作用について、以下に説明する。先ず、原木1を原木置き台29から一対の芯出し装置4の各原木受け部3に載せ、装置のスタートボタンを押す。すると、エアーシリンダ15により原木受け部3が上昇し、ストッパーに当たるまで水平芯出し部材2が上昇し、その位置で、水平芯出し部材2の上昇運動は停止する。この停止位置と、原木1の長手方向の中心軸の位置は常にほぼ一定となる。 【0021】その後、一対のクランプ装置6を作動させて、原木1の両端部を両側から保持する。この芯出し装置4はエアーシリンダ15により自動的に位置決めされ、原木1の太さの検知やシーケンス制御も不要な簡素な構造になっている。 【0022】この後、原木1を保持したクランプ装置6は、駆動装置5によりドリル機7の下方の加工位置に水平移動する。次に、ドリル機7のエアーシリンダ19の作動により、ドリル機7が下降し、同時に位置決め部材25も下降する。位置決め部材25が原木1に当接すると、湾曲した原木1の側面の位置に倣って、ドリル機7、送り用ガイドブロック21、エアシリンダ19、位置決めガイドブロック23が一体として、揺動軸12を中心として前後に揺動する。これによりドリル機7のドリル7aも揺動し、原木1の所定位置の中心に位置決めされる。さらに、エアーシリンダ19のピストンロッド19aが突出すると、位置決めガイドブロック23がスプリングに抗して下降し、ドリル機7がさらに下降し、原木1の所定位置に孔を明ける。所定の孔開け後エアーシリンダ19によりドリル機7が一時上昇する。そして、クランプ装置6により、原木1が所定角度軸周りに回動し、再び上記と同様の動作で、ドリル機7が降下し、同様に孔開け加工を行う。 【0023】この加工を原木1の周囲に1列行った後、クランプ装置6は、原木1を保持した状態でドリル機7と植菌機8の間隔分だけ長手方向に移動する。すると、ドリル機7で開けられた孔は、植菌機8の下方に位置する。その後、植菌機8の動作はドリル機7と同様に、植菌機8が下降し、同時に位置決め部材25も下降し、原木1の側面に倣って、揺動軸12を中心として前後に揺動し、位置決め部材25の動きにあわせて、植菌機8の収容部32も前後に揺動し、原木1の所定位置の中心に位置決めされる。 【0024】次に、植菌機8の押し固め装置36のエアシリンダ44が作動しロッド42が退避位置から突出する。これにより、押圧部38が受け部40に向かって移動し、その移動の途中に存在する菌担体粉末30を押しながら移動し、受け部40の端面部40aとの間で菌担体粉末30を押し固める。このとき突き棒34は最上昇位置に退避している。さらにこのとき、係合ピン50が押圧部38とともに移動するので、係合片52が係合ピン50により回動させられ、回転軸48を介して撹拌羽46も回転し、菌担体粉末30が適度に撹拌される。 【0025】そして、突き棒34が降下し、押し固め装置36の押圧部38と受け部40間に固められた菌担体粉末30を筒状部41内に押し込み、さらに押し固められた菌担体粉末30を原木1の孔に圧入する。このとき突き棒34に設けられた撹拌片35によっても、菌担体粉末30が撹拌される。そして、押圧部38はエアシリンダ44により退避位置に戻る。このとき押圧部38の背面部38bは鋭角状に形成されているので、菌担体粉末30により抵抗が少ない。 【0026】ここで、植菌する菌担体粉末30の量は、上昇位置である退避状態での突き棒34の下端部の位置を調節することにより、所定の量に設定される。この調節は、連結部材54の係合部54aが雄ねじ部34aに緩く嵌合しているので、位置調節部材である高さ調節用ナット62と突き棒34の雄ねじ部34aの螺合位置を調節して、突き棒34の退避位置での高さを設定する。すなわち、エアシリンダ56が作動し、連結部材54の係合部54aが高さ調節ナット62の裏面に当接して、突き棒34が上昇し退避するので、このときの突き棒34の下端部の位置が、高さ調節用ナット62の螺合位置で設定される。また、ストッパ用ナット60は、突き棒34が降下した突出位置での先端部の位置を設定するものである。これにより、押圧部38と受け部40との間により形成された上記空間の広さが調節され、菌担体粉末30の量を調節可能にしている。 【0027】植菌機8による植菌は、原木1の周囲に形成された孔の数だけ植え込んで上昇する。このとき、この植菌位置の隣では、ドリル機7により上記と同様の孔開け加工が行われている。 【0028】この後さらに、クランプ装置6は、原木1を保持した状態で植菌した孔を封蝋機9の下方に位置させる。その後、封蝋機9の動作はドリル機7と同様に、封蝋機9が下降し、同時に位置決め部材25も下降する。そして、原木1に当接しその側面に倣って、揺動軸12を中心として前後に揺動する位置決め部材25の動きにあわせて、封蝋機9も前後に揺動し、原木1の所定位置の中心に位置決めされる。そして、封蝋機9の封蝋装置9aが下降して、原木1に椎茸菌を植え込んだ孔の上部に蝋を流し込み、その孔の数だけ封蝋して上昇する。 【0029】上記の全工程の加工が原木1の全周全長に渡って完了すると、加工された原木1を保持しているクランプ装置6は駆動装置5により右側に移動し、ホダ木搬出部60の位置で停止し、クランプ装置6はアンクランプされ、加工された原木1はホダ木搬出部60へ落下し、原木1に対する植菌の1サイクルが完了する。 【0030】この実施形態の原木植菌にによれば、自動的に孔開けされた原木1に、正確に所定の量の椎茸菌を植菌することが出来、植菌が少なすぎたり多すぎたりすることがない。また、ドリル機7や植菌機8等は、位置決め部材25とその位置決め部材25が原木1に倣って揺動する簡素な構造であり、太さが違い、さらに湾曲している原木1に対ししても正しく位置決めされる。 【0031】次にこの発明の第二実施形態の原木植菌装置について、図7,図8を基にして説明する。ここで上記実施形態と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。この実施形態では、押圧部38が取り付けられたロッド42に、発泡樹脂製等の鞘部材70が嵌挿され、ロッド42と鞘部材70が一体となって収容部32内を往復動するように設けられている。ここで、押圧部38の長手方向長さはロッド42の直径よりも大きく鞘部材70の直径は、ほぼ押圧部38の長手方向長さ以下であって約1/2以上の範囲に入るものである。また、ロッド42と鞘部材70は、収容部32に設けられた取付部材45の透孔49に挿通され、透孔49は鞘部材70の直径とほぼ等しく形成され、収容部32内の菌担体粉末30が外にこぼれることがなく、鞘部材70と透孔49との間の摩擦も少ない。 【0032】この実施形態の原木植菌方法と装置は、おが屑等の菌担体粉末30内を往復動するロッド42に、鞘部材70が嵌挿され、押圧部38の長さに対してロッド42の径が小さいことにより押圧部38の後退動作で、菌担体粉末30が押圧部38の背後側で押し固められるのを防止している。即ち、ロッド42の太さに対して鞘部材70の太さは、押圧部38の長手方向の長さに対して、1/2以上の太さに設定されていることから、押圧部38の往復動作によっても押圧部38の背後側で菌担体粉末30を押し固めることができにくくなっており、収容部32内での菌担体粉末30の密度の偏りを効果的に防止している。鞘部材70の太さは、ほぼ押圧部38の長手方向長さ以下であって1/2以上であればよい。 【0033】この実施形態の植菌装置によれば、押し固め装置36の押圧部38の往復動によっても押圧部38の背後側の菌担体粉末30が押し固められにくく、菌担体粉末30の密度の偏りを抑え、均一な植菌を可能としている。 【0034】なお、押し固め装置の押圧部は、端面部が略円弧状等、突き棒の側面を囲むような形状であればよく、この場合の略円弧状とは、端面部はコ字状や三角、その他多角形状のあってもい。また、孔開け加工等の位置は、原木の全周に渡り形成し、各隣り合う孔開け位置は、各々半ピッチ分移動させた構成としても良い。さらに、孔開け位置は、螺旋状に形成しても良い。 【0035】 【発明の効果】この発明の原木植菌方法と装置は、簡単な構成で、原木に対して正確に所定の量の植菌が可能であり、植菌量にムラがなく、効率よく安定に所望の植菌を行うことができる。特に、押し固め装置のロッドを鞘部材に挿通することにより、押圧部の背後側での菌担体粉末の押し固めを防止することができ、菌担体粉末の密度のムラを少なくするものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】397015603 【氏名又は名称】株式会社イーエムテクノ
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| 【出願日】 |
平成11年12月27日(1999.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095430 【弁理士】 【氏名又は名称】廣澤 勲
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| 【公開番号】 |
特開2001−145423(P2001−145423A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月29日(2001.5.29) |
| 【出願番号】 |
特願平11−369799 |
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