| 【発明の名称】 |
生分解性発泡体育苗ポット及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】中西 幹育
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| 【要約】 |
【課題】生分解性であって、製造するのに複雑な工程が必要でなく、しかも通気性や透水性が適度なため、苗木の根腐れを起こさなくて根張りがよい、苗木を育苗ポットから移植する必要のない生分解性発泡体育苗ポット及びその製造方法を提供する。
【解決手段】セルロース・アセテート系樹脂、該樹脂の軟化点より低い温度の融点を有する生分解性可塑剤、及び発泡剤としての水分を含有する発泡性生分解性樹脂組成物を、押し出しすると同時に水分の気化膨張力により発泡させることにより製造された生分解性樹脂押出発泡体シートを無穴底カップ状に熱賦形してなる生分解性発泡体育苗ポット及びその製造方法を提供した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 セルロース・アセテート系樹脂、該樹脂の軟化点より低い温度の融点を有する生分解性可塑剤及び発泡剤としての水分を含有する発泡性生分解性樹脂組成物を押し出しすると同時に水分の気化膨張力により発泡させることにより製造された生分解性樹脂押出発泡体シートを無穴底カップ状に熱賦形してなる、生分解性発泡体育苗ポット。 【請求項2】 発泡性生分解性樹脂組成物は、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部、生分解性可塑剤(B)10〜30重量部、及び樹脂成分(A+B)100重量部に対し水分(C)3〜100重量部を含有することを特徴とする、請求項1記載の生分解性発泡体育苗ポット。 【請求項3】 生分解性可塑剤は、ポリアルキレングリコール、多価アルコール及びポリカプロラクトンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1乃至2のいずれかに記載の生分解性発泡体育苗ポット。 【請求項4】 発泡性生分解性樹脂組成物は、さらに、生分解性調整剤として、光触媒を含有することを特徴とする、請求項1記載の生分解性発泡体育苗ポット。 【請求項5】 光触媒が酸化チタン類であることを特徴とする請求項4記載の生分解性発泡体育苗ポット。 【請求項6】 発泡性生分解性樹脂組成物は、さらに、生分解性調整剤として、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部に対し光触媒(D)0.1〜50重量部を含有することを特徴とする、請求項2記載の生分解性発泡体育苗ポット。 【請求項7】 発泡性生分解性樹脂組成物は、さらに、発泡調整剤として、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部に対しタルク(E)5〜50重量部を含有することを特徴とする、請求項2又は請求項6記載の生分解性発泡体育苗ポット。 【請求項8】 生分解性樹脂押出発泡体シートは、厚み1〜20mmのしわのある発泡シートであって、しわの高さが2〜10mm、しわの間隔が2〜10mmであることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の生分解性発泡体育苗ポット。 【請求項9】 前方にTダイを有する筒状容器内に、セルロース・アセテート系樹脂、該樹脂の軟化点より低い温度の融点を有する生分解性可塑剤、及び発泡剤としての水分を含有する発泡性生分解性樹脂組成物を投入し、該生分解性樹脂組成物を前記Tダイに押送する間は、昇温させて流動状の加熱加圧状態とし、その後前記Tダイから押出発泡することにより、生分解性樹脂押出発泡体シートを製造し、次いで該生分解性樹脂押出発泡体シートを無穴底カップ状に熱賦形することことを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法。 【請求項10】 発泡性生分解性樹脂組成物は、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部、生分解性可塑剤(B)10〜30重量部、及び樹脂成分(A+B)100重量部に対し水分(C)3〜100重量部を含有することを特徴とする、請求項9記載の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法。 【請求項11】 発泡性生分解性樹脂組成物は、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部に対し、さらに、生分解性調整剤として光触媒(D)0.1〜50重量部、及び/又は発泡調整剤としてタルク(E)5〜50重量部を含有することを特徴とする、請求項10記載の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法。 【請求項12】 生分解性樹脂押出発泡体シートは、厚み1〜20mmのしわのある発泡シートであって、しわの高さが2〜10mm、しわの間隔が2〜10mmであることを特徴とする、請求項9乃至11のいずれかに記載の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法。 【請求項13】 熱賦形は、真空成形、圧空成形又はプレス成形のいずれかの手段により行われることを特徴とする、請求項9乃至12のいずれかに記載の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、農園芸分野で使用される生分解性発泡体育苗ポット及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、セルロース・アセテート系樹脂を主原料とし、水発泡により製造された生分解性樹脂押出発泡体シートを無穴底カップ状に熱賦形してなる生分解性発泡体育苗ポット及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、合成樹脂からなる発泡体は、多種多様のものが製造され、食品包装容器、水質浄化材、断熱材、緩衝体等の幅広い分野で活用されてきた。近年、これら合成樹脂発泡体の需要は、年々増加する傾向にあり、このため廃棄される量も年々増加して、環境問題、公害問題として、大きく社会的にクローズアップされてきている。しかし、廃棄合成樹脂発泡体を再生利用するには、社会的規模の様々な対応が求められ、一方、焼却処分するには、有害ガスの発生防止、高熱発生による焼却炉の劣化防止など、山積されている問題が多く、廃棄処理が容易である発泡体の開発が強く望まれている。 【0003】また一方、農園芸分野で利用されている育苗ポットとしても、素焼きの鉢,ピートモス,紙,プラスチック製のポットや熱可塑性合成繊維ウエブを熱圧着した不織布からなる育苗用容器等が用いられ、特に近年、取り扱い易さ、価格の面から、塩化ビニル,ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチック製育苗ポットの需要が増加している。これらの従来からある育苗ポットは、その殆どが塩化ビニルやポリエチレン等の樹脂に、無機質充填剤として炭酸カルシウム、水酸化アルミ等を添加したものを成形して作られている。また、ポリエステル、ポリプロピレンのリサイクル繊維よりなる不織布や、紙チップ、木材粉砕チップを加圧成形して作られたものもある。 【0004】ところが、野菜、草花等の育苗に使用される、これらの塩化ビニルやポリエチレンなどののプラスチック製の育苗ポットは、成育された苗木等を根がある程度大きくなってポット一杯になるまでに、広い畑地に移植する必要があるが、育苗ポットから1本ずつ取り出して畑に移植する作業は大変で、しかも移植の時に、根を傷つけ枯らしてしまうこともあった。また、塩化ビニルやポリエチレン樹脂シートをプレス成形したポットを育苗に使用すると、これらの育苗ポットは、通気性及び透水性が無いので、底面に水抜き穴が形成されており、水をやりすぎるとポット底面の穴がふさがれて、又は透水性が悪いため、苗木が根腐れを起こして枯れてしまう可能性もある。また、底面に穴の空いた有穴底だと、ポットから土が出易く、このため、底面にネットや小石を配置したりの手間がかかる。更に、苗木を畑に移植した後は、育苗ポットは、不要になるが、再利用しない限り、塩化ビニルやポリエチレン樹脂製育苗ポットは、その処分が難しい。例えば、土中に埋めても自然に腐るということがなく、かといって、焼却すれば有害ガスや黒煙や高熱を発して、環境を汚染して近くに住む人の健康を害したり、焼却炉を傷めたりすることがある。そのため、最近では、苗木等を植え付けた育苗ポットを直接広い畑地に埋めて使用できるように、すなわち、土中で分解して消滅する生分解性の材料によって構成された育苗ポットが望まれている。このような廃棄処理が不必要であって、直接本畑に埋めて使用できるような生分解性の材料による育苗ポットの開発要求に対して、従来のポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂を、生分解性の材料で置き換えた育苗ポットが種々提案されている。例えば、特開平5−199818号公報では、材質が生分解性の脂肪族ポリエステル化合物またはその改質物よりなる円筒状又は角型状の育苗用ポットが、特開平6−113682号公報(特許第2507247号)では、セルロース系繊維で形成した繊維ウエブに生分解性熱可塑性樹脂を結合剤として付着形成された基材不織布による成形育苗ポットの表面に、キトサンなどの生分解性バインダーを付着させた育苗ポットが、特開平9−205895号公報では、自然分解性繊維よりなる不織布に、バインダーとして澱粉やカルボキシメチルセルロース等の生分解性樹脂を付与しポットの形状に加圧成形した育苗ポットが、特開平9−322658号公報では、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸などの脂肪族ポリエステル等の生分解性樹脂と充填剤とから構成されたネット状物からなる育苗ポットが提案されている。 【0005】しかしながら、これらの提案にも拘わらず、未だ上記の欠点をなくした、すなわち、通気性及び透水性が適度なため苗木の根腐れを起こさなくて根張りがよい、苗木を育苗ポットから移植する必要がない、かつ使用済み品の廃棄処理が必要でない、育苗ポットは見当らない。そのため、特に、廃棄処理が容易であって、生分解性樹脂の発泡体からなる育苗ポットの開発が強く望まれていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来の育苗ポットがもつ問題点を解消し、生分解性であって、製造するのに複雑な工程が必要でなく、しかも通気性や透水性が適度なため、苗木の根腐れを起こさなくて根張りがよい、苗木を育苗ポットから移植する必要がない生分解性樹脂押出発泡体からなる育苗ポット及びその製造方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に対し鋭意研究を重ねた結果、セルロース・アセテート系樹脂と、該樹脂の軟化点より低い温度の融点を有する生分解性可塑剤と、発泡剤としての水分とを含有する特定の発泡性生分解性樹脂組成物を、押し出しすると同時に水分の気化膨張力により発泡させることにより製造された生分解性樹脂押出発泡体シートを用いて、無穴底カップ状に熱賦形すると、通気性や透水性が適度なため、苗木の根腐れを起こさなくて根張りがよい、苗木を育苗ポットから移植する必要のない生分解性発泡体育苗ポットが容易に得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成に至ったものである。 【0008】すなわち、本発明によれば、セルロース・アセテート系樹脂、該樹脂の軟化点より低い温度の融点を有する生分解性可塑剤及び発泡剤としての水分を含有する発泡性生分解性樹脂組成物を押し出しすると同時に水分の気化膨張力により発泡させることにより製造された生分解性樹脂押出発泡体シートを無穴底カップ状に熱賦形してなる、生分解性発泡体育苗ポットが提供される。 【0009】さらに、本発明によれば、発泡性生分解性樹脂組成物は、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部、生分解性可塑剤(B)10〜30重量部、及び樹脂成分(A+B)100重量部に対し水分(C)3〜100重量部を含有することを特徴とする上記の生分解性発泡体育苗ポット、或いは、生分解性可塑剤は、ポリアルキレングリコール、脂肪族ポリエステル及びポリカプロラクトンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記の生分解性発泡体育苗ポット、或いは、発泡性生分解性樹脂組成物は、さらに、生分解性調整剤として、光触媒を含有することを特徴とする、光触媒が酸化チタン類であることを特徴とする、発泡性生分解性樹脂組成物は、さらに、生分解性調整剤として、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部に対し光触媒(D)0.1〜50重量部を含有することを特徴とする上記の生分解性発泡体育苗ポット、或いは、発泡性生分解性樹脂組成物は、さらに、発泡調整剤として、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部に対しタルク(E)5〜50重量部を含有することを特徴とする上記の生分解性発泡体育苗ポットが提供される。 【0010】さらにまた、本発明によれば、生分解性樹脂押出発泡体シートは、厚み1〜20mmのしわのある発泡シートであって、しわの高さが2〜10mm、しわの間隔が2〜10mmであることを特徴とする、上記いずれかに記載の生分解性発泡体育苗ポットが提供される。 【0011】一方、また、本発明によれば、前方にTダイを有する筒状容器内に、セルロース・アセテート系樹脂、該樹脂の軟化点より低い温度の融点を有する生分解性可塑剤、及び発泡剤としての水分を含有する発泡性生分解性樹脂組成物を投入し、該生分解性樹脂組成物を前記Tダイに押送する間は、昇温させて流動状の加熱加圧状態とし、その後前記Tダイから押出発泡することにより、生分解性樹脂押出発泡体シートを製造し、次いで該生分解性樹脂押出発泡体シートを無穴底カップ状に熱賦形することことを特徴とする、上記のいずれかに記載の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法が提供される。 【0012】さらに、本発明によれば、発泡性生分解性樹脂組成物は、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部、生分解性可塑剤(B)10〜30重量部、及び樹脂成分(A+B)100重量部に対し水分(C)3〜100重量部を含有することを特徴とする上記の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法、或いは、発泡性生分解性樹脂組成物は、セルロース・アセテート系樹脂100重量部に対し、さらに、生分解性調整剤として光触媒(D)0.1〜50重量部、及び/又は発泡調整剤としてタルク(E)5〜50重量部を含有することを特徴とする上記の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法が提供される。 【0013】さらにまた、本発明によれば、生分解性樹脂押出発泡体シートは、厚み1〜20mmのしわのある発泡シートであって、しわの高さが2〜10mm、しわの間隔が2〜10mmであることを特徴とする上記の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法が提供される。 【0014】さらにまた、本発明によれば、熱賦形は、真空成形、圧空成形又はプレス成形のいずれかの手段により行われることを特徴とする上記のいずれかに記載の生分解性発泡体育苗ポットの製造方法が提供される。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明する。 【0016】1.セルロース・アセテート系樹脂(A) 本発明の生分解性発泡体育苗ポットに用いられるセルロース・アセテート系樹脂(A)は、天然物に近い化学構造を持つために環境中の微生物等によって分解する性能、すなわち生分解性能を持っているものであり、セルロース・アセテートを主成分として含むものである。副成分として、さらに配合してもよい生分解性樹脂は、特に限定されるものではなく、一般に生分解性樹脂として用いられているものならば何でも使用することができる。これらに該当するものとしては、例えば、スターチ系、セルロース系などが挙げられる。 【0017】セルロース・アセテート系樹脂中で主成分として含まれるセルロース・アセテートは、通常、綿の実から得られるリンター、又は木材パルプのセルロースに酢酸を反応させることにより製造される。本発明の生分解性発泡体育苗ポットに用いられるセルロース・アセテートとしては、通常「酢酸セルロース」として市販されているグレードのものならば何でもよいが、その中でも、セルロースの酢酸エステル化度が、セルロースに結合している酢酸の重量割合で表される酢化度でいって45%以上であるようなものがよく、特に酢化度が47〜60%(セルロース1単位当たりの結合アセチル基の数は1.9〜2.8)のものが好ましい。酢化度が45%未満の場合には、溶融温度が高くなりすぎるため、安定して発泡体に溶融成形することが困難となる。 【0018】セルロース・アセテートは、物性面では、軟質又は中硬質のものがよく、表面硬度がロックウェル硬さで、HR=80〜100のもの、衝撃強度が20〜30kg−cm/cmのものが好ましく用いられる。さらに、成形加工性の観点から、軟化して流動を始める軟化点(流出温度)が150〜170℃のもの、ASTM D 648に規定された荷重18.6kgf/cm2の条件での熱変形温度が、44〜55℃のものが好ましく用いられる。一方、硬質のものでは、安定して発泡体に溶融成形することが困難となる。 【0019】また、本発明の生分解性発泡体育苗ポットに用いられるセルロース・アセテート系樹脂には、単に酢酸基をもつアセテートの他に、プロピオン酸或いは酪酸を混合使用したセルロース・アセトプロピオネートや、セルロース・アセトブチレートも含まれ、溶融点、吸水率、溶剤に対する溶解性等の観点から酸の混合比率を適宜選択して使用できる。さらに、セルロースアセテート発泡体は、通常、セルロースアセテート自体より遊離する酢酸臭を除去するために、食品包装容器、水質浄化材、断熱材、緩衝体等の用途にあっては、弱アルカリ溶液処理等を施す場合が多いが、本発明の生分解性発泡体育苗ポットに用いられる場合には、酢酸自身が抗菌性付与のために役立つことから、酢酸臭を除去するための後処理を行う必要がなく、発泡体中にセルロースアセテートから遊離した酢酸が残存してもよい。 【0020】また、本発明の生分解性発泡体育苗ポットに用いられるセルロース・アセテート系樹脂は、生分解性能を持っている。しかし、自然界においてこれを分解する微生物、すなわちバクテリアの存在密度が低い場合もあり、この場合、生分解も比較的ゆっくり行われる。ところが、素材を調整することにより、生分解も含む分解速度を促進させることが可能である。例えば、生分解性樹脂中に、生分解性調整剤として、光触媒(D)を含有させると、紫外線照射等を受ける自然環境下では、生分解とは別に新たに光分解が起こり、この場合には、生分解と光分解の両作用により分解速度が一層促進されることになる。その光触媒としては、酸化チタン類、酸化亜鉛、カドミウムサルファイトなどの公知の光触媒を挙げることができ、中でも酸化チタン類が無害であって、化学的に安定、かつ安価でもあり、好ましく用いられる。酸化チタン類としては、例えば、石原産業株式会社製の光触媒用酸化チタンSTシリーズ、及びSTSシリーズのものを挙げることができる。生分解性樹脂中への生分解性調整剤としての光触媒の含有量は、必要に応じて、適宜増減することができるが、通常、生分解性樹脂、すなわちセルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部に対して、光触媒(D)0.1〜50重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部である。光触媒の含有量が0.1重量部未満では、光分解効果が小さすぎ、一方、50重量部を超えると、発泡性や成形性に支障が生じる恐れがある。 【0021】2.生分解性可塑剤(B) 本発明の生分解性発泡体育苗ポットにおいて必須成分として用いられる特定の生分解性可塑剤(B)成分は、前記セルロース・アセテート系樹脂の軟化点より低い温度の融点を有する生分解性可塑剤からなり、ポリアルキレングリコール、多価アルコール及びポリカプロラクトンから選ばれる少なくとも1種である。 【0022】ポリアルキレングリコールとしては、エチレンオキサイド(オキシエチレン)、プロピレンオキサイド(オキシプロピレン)又は両者の混合物を原料として開環重合して製造されるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどであり、中でもポリエチレングリコールは、生分解性等の点から、特に好ましく用いられる。また、ポリオキシアルキレングリコールのモノエーテル、ジエーテル、ジオールを用いてもよい。さらに、ポリオキシアルキレングリコールとしては、オキシエチレンとオキシプロピレンのブロック又はランダム重合でもよく、生分解性等の点からオキシエチレンとオキシプロピレンの割合は、オキシエチレンの割合が50重量%〜100重量%が好ましい。これらのポリアルキレングリコール又はポリオキシアルキレングリコールの分子量は、20000程度以下、特に200〜2000が好ましい。 【0023】生分解性可塑剤として用いることができる多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトール、1,3ブタンジオール、ジグリセリン、ポリグリセリンなどを挙げることができ、生分解性を有する高沸点のものである。 【0024】さらに、生分解性可塑剤として用いることができるポリカプロラクトンとしては、次の一般式で表される脂肪族ポリエステルが挙げられるが、この脂肪族ポリエステルの市販品としては、例えば、日本ユニカー株式会社販売の「トーン」(商品名)がある。 【0025】 【化1】
(式中、Rは、脂肪族部分を表し、nは正の整数である。) 【0026】本発明において、生分解性可塑剤の一つとして用いるポリカプロラクトンは、生分解性であるばかりでなく、非水溶性であり、さらに、好都合なことには、加熱によりセルロース・アセテート系樹脂を可塑化する働きがあるため、可塑剤として働き、通常生分解性樹脂発泡体を製造する際に必要な可塑剤を何ら添加しなくても、生分解性樹脂発泡体が得られ、その上、水溶性可塑剤を用いていないため、水分との接触による可塑剤の溶出といった弊害をも回避することができるという利点がある。 【0027】また、本発明に用いられる特定の生分解性可塑剤は、上記のように、融点がセルロース・アセテート系樹脂の軟化点以下であることが必要である。そのうち、好ましい融点は、100℃以下、特に好ましい融点は、60℃近傍である。このような融点を有する生分解性可塑剤を生分解性樹脂に添加すると、生分解性樹脂中の水分の沸点が上昇するため、発泡体は緻密かつ均一となって、得られた生分解性樹脂押出発泡体シートを熱賦形すると、無穴底カップ状の良質な育苗ポットが簡単且つ容易に得ることが可能となる。さらに、この生分解性可塑剤は、耐衝撃性を向上させ、内容物表面又は苗木等に擦過傷を与えないという特性を向上させる。一方、融点がセルロース・アセテート系樹脂の軟化点以上である可塑剤、例えば高分子量のポリエチレングリコールやポリカプロラクトンを用いると、生分解性であっても、可塑化する働きをしないため、良好な生分解性樹脂発泡体が得られない。 【0028】本発明において、生分解性可塑剤(B)の配合量は、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部に対して、20〜50重量部、好ましくは25〜45重量部の範囲であることが重要である。配合量が20重量部未満であると、セルロース・アセテート系樹脂を可塑化する働きが乏しく、満足する発泡体が得られない。一方、50重量部を超えると、その可塑化する効果が過度となる。特に、生分解性可塑剤(B)の好ましい配合量である25〜45重量部の範囲にあると、得られた発泡体は、しわのあるシート状となり、その結果、育苗ポットとして通気性や透水性が適度となって、苗木の根腐れを起こさなくなる。また、少量の水でも良好な水やりとなる。さらに、通気性が連通状態であるために、育苗ポット側面からも酸素の行き来ができて、根張りがよくなる可能性がある。 【0029】3.発泡性生分解性樹脂組成物本発明の生分解性発泡体育苗ポットに用いられる発泡性生分解性樹脂組成物は、前記した如く、セルロース・アセテート系樹脂(A)に、所定量の特定生分解性可塑剤(B)と、発泡剤としての水分(C)を配合することにより調製される。発泡剤としての水分の配合割合は、セルロース・アセテート系樹脂(A)と生分解性可塑剤(B)との樹脂成分(A+B)100重量部に対して、3〜100重量部、好ましくは5〜50重量部である。この発泡剤としての水分の配合量も、生分解性可塑剤の配合量と同様に、本発明の好ましい実施態様である、しわのある発泡体シートを製造する場合の重要なファクターである。得られた発泡体がしわのあるシート状とならずに異形バラ状又はしわのないシート状となった場合は、水分の配合量を増加させることにより、発泡を最適にし、しわのあるシート状にすることができる。 【0030】本発明に用いられる生分解性樹脂組成物には、前述したように、生分解性可塑剤として、ポリアルキレングリコール、多価アルコール及びポリカプロラクトンから選ばれる少なくとも1種を配合するものであるが、さらに必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、他の可塑剤を配合してもよい。可塑剤としては、加熱により、生分解性樹脂を可塑化するものであれば、特に限定されないが、例えば、生分解性樹脂がセルロース・アセテート系樹脂の場合には、フタル酸メチル等のフタル酸エステル、リン酸トリブチル等のリン酸エステル、セバシン酸ジオクチルやアジピン酸ジオクチル等の二塩基酸エステルなどが適宜選ばれる。しかし、この可塑剤を添加する場合には、発泡体がしわのあるシート状にならない恐れがあるので、特に注意が必要である。そうした場合には、特定の生分解性可塑剤又は添加する可塑剤を低粘度のものにするなどして、適宜、発泡体がしわのあるシート状にすることができる。 【0031】さらに、上記生分解性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、他の添加剤等を配合してもよく、例えば、熱安定剤、発泡調整剤、発泡助剤、増量材等が挙げられる。中でも、タルク、酸化珪素、酸化チタン(光触媒用のものより、粒径が大のもの)、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、珪酸カルシウム等の無機系微粒子、セルロース粉末、キチン、キトサン、木粉、ステアリン酸金属塩等の有機系微粒子などの発泡調整剤、特にタルクは、該生分解性樹脂組成物に、好適な発泡性を付与することができるので、均一でかつ高度に発泡した発泡体が容易に得られる。このような発泡調整剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。さらに発泡性を向上させたり、発泡体製造時に副生される酸性物質を中和させると共にガスを発生させる目的で、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等の無機微粒子を併用してもよい。また、増量材として、オカラ、木粉、麩(小麦の皮)、米粉、澱粉、コーンスターチ、ソフトフェライト、古紙等を添加することもできる。 【0032】本発明に用いられる生分解性樹脂組成物の好ましい態様として、セルロース・アセテート系樹脂に、特定の生分解性可塑剤と、発泡調整剤としてタルク、及び発泡剤としての水分からなる生分解性樹脂組成物が挙げられ、また、この生分解性樹脂組成物には、上記した増量材を添加してもよい。この発泡調整剤としてタルク(E)の生分解性樹脂組成物に対する配合量は、セルロース・アセテート系樹脂(A)100重量部に対して、5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部の範囲である。配合量が5重量部未満であると、タルクを配合した効果が現れず、不均一で粗い発泡体が形成されやすく、一方50重量部を超えると、タルクの2次凝集が起こりやすくなるため、やはり不均一で粗い発泡体が形成されやすくなる。 【0033】4.生分解性樹脂押出発泡体シート及びその製造方法本発明の育苗ポットに用いられる生分解性樹脂押出発泡体シートは、前記の発泡性生分解性樹脂組成物を、Tダイから押し出しすると同時に水分の気化膨張力により発泡させることにより製造される。そのため、本発明の生分解性発泡体育苗ポットは、生分解性樹脂をセルロース・アセテートを主成分として含むものにより構成したことを特徴とするものであるが、さらに次の特徴を有している。 ■水によって発泡させている。 ■素材がすべて生分解性であるため、汎用プラスチック発泡体、又は塩化ビニルやポリエチレン樹脂製の育苗ポットに比べて様々な廃棄処理に対処できる。 ■適度な連通状態、即ち、通気性や透水性が適度であるために、苗木の根腐れを起こさなくて根張りがよい。 ■生分解性樹脂がセルロース・アセテートを主成分としているために、抗菌性に優れ、育苗ポットとして、苗木に耐病性又は除虫性の付与が期待できる。 ■スターチ系の生分解性樹脂発泡体などに比べて雰囲気湿度によって衝撃性能が変動しなくて、強度的に優れており、育苗ポットとして適している。 【0034】上記の生分解性樹脂押出発泡体シートは、前述の如く、発泡性生分解性樹脂組成物を押し出しすると同時に水分の気化膨張力により発泡させることにより製造されるが、さらに、この製法を詳記すると、以下のようになる。セルロース・アセテート系樹脂、特定の生分解性可塑剤および水分(発泡剤)を含有する発泡性生分解性樹脂組成物は、所定の割合で調製された後、前方にTダイを有する筒状容器内(例えば、混練押出機)に投入される。筒状容器内に水分を投入する方法としては、発泡用の生分解性樹脂組成物に予め所定量の水分を含有させるようにしてもよいし、或いは生分解性樹脂や特定の生分解性可塑剤の生分解性樹脂配合物と共に水そのものをホッパ内に直接添加してもよく、生分解性樹脂配合物と水分とが一緒に供給されさえすればよい。また、その投入割合は、前記したように、樹脂成分(A+B)100重量部に対して水分(C)が3〜100重量部、好ましくは5〜50重量部であることが望ましい。次いで、この生分解性樹脂組成物は、前記Tダイに押送するまでの間に、120〜250℃、好ましくは180〜220℃の温度で加熱溶融混練され、その結果、流動状の加熱加圧状態とされた後、リップ幅又は細孔口径が例えば0.5〜5mmのTダイから押し出される。溶融混練時間は、単位時間当たりの吐出量、溶融混練温度などにより異なってくるので一概に決定することはできないが、該混合物が均一に溶融混練されるに十分な時間であればよい。また、吐出部のTダイの温度は、前記溶融混練温度と同じでもよいが、吐出できる範囲内で該温度よりも低温にしてもよい。ここで、溶融混練に使用される押出機は、高温高圧下となって水分がセルロースアセテート中に無理やり溶解されるようになっている限り、どのようなタイプの押出機でもよいが、通常は1軸又は2軸のスクリュータイプの押出機が用いられる。その後、Tダイから吐出された溶融生分解性樹脂組成物は、その温度及び水分量によって発泡開始位置が異なるが、通常はダイ部より約0.1mm離れた位置から発泡が開始され、発泡を終えた後、押出し口の形状に合った、しわのあるシート状の発泡体が、二次成形の工程がなくても得ることができる。Tダイの押出し口の形状は、通常、四角であるが、育苗ポットの用途や目的に応じて、細孔や異形のものにすることもでき、適宜選択すればよい。 【0035】本発明の生分解性樹脂押出発泡体シートは、しわのあるシート状の発泡体であって、厚みが1〜20mm、しわの高さが2〜10mm、しわの間隔が2〜10mmであることが好ましい。シートの厚みが1mmより小さいと、該発泡体より無穴底カップ状の育苗ポットを作成するのに手間、コストがかかるのみならず得られる育苗ポットの強度も劣るので好ましくない。又シートの厚みが20mmより大きいと取扱性に劣るので好ましくない。しわの高さが、2mmより小さい場合は成形時の伸びが小さくなり、無穴底カップ状の育苗ポットが得られず、破れが生じる。また、10mmより大きいと、真空成形時に隙間が大きすぎて吸収できず、また、プレス成形の場合でも複数のしわが均一に伸びずに特定の部分のみが伸びるため、破れが生じやすくなる。しわの間隔が2mmより小さい場合には折れの部分が弱くなり、成形時に破れが生じやすくなる。また、10mmを超える場合には伸びに寄与するしわの数が少なくなり、破れが生じやすくなる。このしわの形状については、原料への水添加量、ダイからの樹脂吐出量、ダイの吐出開口幅を適宜設定することにより調整することができるが発泡剤として水を使用することが重要である。即ち水の蒸発潜熱により、ダイより吐出された発泡シートは、急激に冷やされて固化されるため、発泡にともなうシートの幅方向の広がりが抑制され、しわを形成することが可能となる。形成したしわは、シートを成形する際に極めて有益である。すなわち、押し出し発泡で得られたシートは、そのままでは無穴底のカップ形状、例えば育苗ポットに成形するには可撓性が不十分であるが、しわを形成させることにより、成形時にこのしわが伸び、可撓性の不足を補い、無穴底のカップ形状を有する育苗ポットの成形物を得ることができるようになる。 【0036】5.生分解性発泡体育苗ポット及びその成形方法本発明の生分解性発泡体育苗ポットは、しわのあるシート状の発泡体である生分解性樹脂押出発泡体シートを無穴底カップ状に熱賦形することにより製造される。熱賦形は、通常、プラスチック分野でシート材料を成形する手段として常用されている真空成形、圧空成形、プレス成形等から適宜選択することができる。しかし、その中でも、本発明の場合には、生分解性樹脂押出発泡体シートにしわがあるために、空気漏れが生じやすい点、さらには、生分解性樹脂押出発泡体シートそのものも空気を透過しやすい点から、シート全体を平均的に加熱して、シート全体が多少とも軟化した頃を見計らって、金型を押し付ける、あるいは上下金型間に挟み込んでプレスする等のプレス成形にて無穴底カップ形状を有するポットの型に成形するのが好ましい。本発明により得られた生分解性発泡体育苗ポットは、前述したように、種々の特徴・利点を有している。すなわち、生分解性であって、焼却処理をしても有毒ガスや焼却炉劣化の問題がなく、しかも、育苗ポットとして、育苗期間中は分解せず、用済み後は土壌中で分解消滅を可能となし、通気性や透水性が適度なため、苗木の根腐れを起こさなくて根張りがよく、苗木を育苗ポットから移植する必要がない、さらに、無穴底カップ形状であるため、底面にネットや小石を配置したりの手間がかからないという特性を有している。そのため、本発明により得られた生分解性発泡体育苗ポットは、それらの特徴を生かし、育苗ポットや育樹ポットして広く各種用途に用いることができる。 【0037】 【実施例】以下に、本発明について実施例及び比較例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に特に限定されるものではない。 【0038】実施例1〜3[生分解性樹脂押出発泡体シートの製造] 実施例1は、生分解性樹脂として、軟質の帝人株式会社製セルロース・ジアセテート(表面硬度(HR):85、衝撃強度:25kgf・cm/cm2、流出温度:155℃、熱変形温度:48℃、酢化度:57%)(基準:100重量部)と、生分解性可塑剤として、日本ユニカー株式会社販売のポリカプロラクトン(商品名:TONEポリマー P−767、融点:60℃、密度:1.145g/cm3 、分子量:4万)(40重量部)とを用い、発泡調整剤として、タルク(14重量部)を添加して、生分解性樹脂配合物とし、これに、発泡剤として、水分(31重量部)を添加して、混練押出機のホッパーに供給し、180℃の温度で加熱溶融混練した後、ダイ幅500mm、リップ幅4mmを有するTダイ部から押し出して、生分解性樹脂の発泡体シートを得た。このようにして得られた生分解性樹脂押出発泡体シートは、図1に示すようなしわのあるシート状であった。組成を表1に示す。実施例2は、生分解性可塑剤として、ポリカプロラクトンの替わりに、分子量1000のポリエチレングリコール(40重量部)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、生分解性樹脂の発泡体シートを得た。このようにして得られた生分解性樹脂押出発泡体シートも、実施例1の場合と同様に、図1に示すようなしわのあるシート状であった。組成を表1に示す。実施例3は、生分解性可塑剤として、ポリカプロラクトンの替わりに、分子量1000のポリエチレングリコール(40重量部)を用い、更に、光触媒として、粉末状酸化チタン光触媒A(石原テクノ株式会社製のST−01;X線粒径=7nm)を1.0重量部を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、生分解性樹脂の発泡体シートを得た。このようにして得られた生分解性樹脂押出発泡体シートも、実施例1の場合と同様に、図1に示すようなしわのあるシート状であった。組成を表1に示す。 【0039】実施例4〜6[生分解性発泡体育苗ポットの成形] 実施例1〜3で得られた生分解性樹脂押出発泡体シート全体を平均的に加熱して、シート全体が多少とも軟化した頃を見計らって、金型を押し付けるプレス成形を行ない、無穴底カップ形状のポットに成形した。図2に示すような生分解性発泡体育苗ポットを得た。 【0040】 【表1】
【0041】比較例1[生分解性樹脂押出発泡体シートの製造及び発泡体育苗ポットの成形] しわのあるシートを得た後、加熱カレンダー処理にて、そのしわを消したシートを用いる以外は、実施例1と同様に行った。そのしわを消した生分解性樹脂押出発泡体シートを、実施例4〜6と同様の方法にて、金型でプレス成形を行ない、無穴底カップ形状の生分解性発泡体育苗ポットを得た。 【0042】比較例2比較例2は、ポリエチレンシートを熱成形して製造された市販の有穴底円筒形ポリエチレン製育苗ポットである。 【0043】上記実施例4〜6及び比較例1、2で得られた5種類の育苗ポットについて、成形性,保型性、土壌中に埋めた時の分解性,通気性,透水性、植物(百日草)に対する影響度について調査した結果を表1に示す。 【0044】これらの評価結果から、実施例4〜6は、比較例1、2に対し、成形性.保型性に優れ、かつ通気性,透水性に優れることから植物に対する影響もなく、育苗に対しても影響のない分解期間を有することが判明した。特に、実施例6は、光触媒の効果もあり、比較的短い期間にて、分解する。 【0045】 【発明の効果】本発明の生分解性発泡体育苗ポットは、セルロース・アセテート系樹脂に、該樹脂の軟化点より低い融点を有する特定の生分解性可塑剤を特定量配合してなる生分解性樹脂配合物を原料とし、かつ発泡剤として水分を用いる特殊な発泡体製法を適用したことにより、しわのある発泡体シートから容易に熱等により無穴底カップ状に成形される。この育苗ポットは、育苗期間中は分解せず、生分解性を有するため、用済み後に於いて焼却の必要性がなく、土壌中で容易に分解消滅する。従って焼却による有害物質の放出、焼却炉の損傷等から解放され自然汚染の恐れがない。更に、通気性や透水性が適度なため、苗木の根腐れを起こさなくて根張りがよいために、従来のポリエチレン製等の育苗ポットにとって不可欠な移植といった煩雑な作業も必要とせず、しいては根を傷つけることがないため、生長不良や枯死の心配がいらないといった種々の優れた効果を有するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000129404 【氏名又は名称】鈴木総業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月6日(1999.10.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100106596 【弁理士】 【氏名又は名称】河備 健二
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| 【公開番号】 |
特開2001−103845(P2001−103845A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月17日(2001.4.17) |
| 【出願番号】 |
特願平11−285184 |
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