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【発明の名称】 自走式箱並べ装置
【発明者】 【氏名】永井 英寿

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下方に走行装置3を有する機体フレーム2の上方位置に、前記走行装置3の走行方向に対して交差方向に播種済育苗箱Aを移送して一列に貯留待機させうる横搬送部14を横軸19により前後方向に回動するように設け、該横搬送部14の前側には横搬送部14により並列にした播種済育苗箱Aを前記走行装置3の走行方向にと並行方向に搬送して床面に載置する縦搬送部20を設けた自走式箱並べ装置。
【請求項2】 請求項1において、前記横搬送部14は、一端に移動ストッパ23を設け、該移動ストッパ23に向けて搬送する自由回転の搬送ローラ18を並設して構成した自走式箱並べ装置。
【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記縦搬送部20は、始端部(後側)を高く終端(前側)に至るに従い低く傾斜させた枠体30に所定間隔を置いて駆動回転の搬送ローラを並設して構成した自走式箱並べ装置。
【請求項4】 請求項1または請求項2または請求項3において、前記縦搬送部20は、搬送ローラによる搬送速度を、傾斜によって自由移動する育苗箱Aの速度と同じかまたは遅くなるようにした自走式箱並べ装置。
【請求項5】 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4において、前記横搬送部14と前記縦搬送部20は、その左右両側部分を夫々折り畳み自在に構成した自走式箱並べ装置。
【請求項6】 請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5において、前記横搬送部14と前記縦搬送部20は、前記機体フレーム2に縦軸回転自在に取付けた取付台12に取付けた自走式箱並べ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、育苗箱に土、種子等を供給する播種装置により播種した播種済の育苗箱を床あるいは圃場に並べる自走式箱並べ装置に係るものである。
【0002】
【従来技術】従来、公報番号は不知であるが、一対の走行車輪を有する機体フレームの上方位置に、走行方向と並行方向に搬送する搬送台を設け、搬送台は始端を高く終端を低く傾斜させ、始端部より供給した播種済育苗箱を床面に載置する自走式箱並べ装置について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公知例は、単に傾斜させた台の上に育苗箱を供給して降ろすだけであるから、一列のみ並べるのであり、作業効率は低く、作業性も悪いという課題がある。本発明は、操作性、作業性を向上させたものであり、箱並べ作業を連続して、容易にできるようにしたものである。
【0004】
【発明の目的】箱並べ作業の連続化、作業効率の向上、作業の機械化、作業の自動化。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下方に走行装置3を有する機体フレーム2の上方位置に、前記走行装置3の走行方向に対して交差方向に播種済育苗箱Aを移送して一列に貯留待機させうる横搬送部14を横軸19により前後方向に回動するように設け、該横搬送部14の前側には横搬送部14により並列にした播種済育苗箱Aを前記走行装置3の走行方向にと並行方向に搬送して床面に載置する縦搬送部20を設けた自走式箱並べ装置としたものである。本発明は、前記横搬送部14は、一端に移動ストッパ23を設け、該移動ストッパ23に向けて搬送する自由回転の搬送ローラ18を並設して構成した自走式箱並べ装置としたものである。本発明は、前記縦搬送部20は、始端部(後側)を高く終端(前側)に至るに従い低く傾斜させた枠体30に所定間隔を置いて駆動回転の搬送ローラを並設して構成した自走式箱並べ装置としたものである。本発明は、前記縦搬送部20は、搬送ローラによる搬送速度を、傾斜によって自由移動する育苗箱Aの速度と同じかまたは遅くなるようにした自走式箱並べ装置としたものである。本発明は、前記横搬送部14と前記縦搬送部20は、その左右両側部分を夫々折り畳み自在に構成した自走式箱並べ装置としたものである。本発明は、前記横搬送部14と前記縦搬送部20は、前記機体フレーム2に縦軸回転自在に取付けた取付台12に取付けた自走式箱並べ装置としたものである。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明すると、1は走行台車1であり、機体フレーム2の下方に走行装置3を設ける。走行装置3は左右一対のクローラ4を有し、各クローラ4はミッションケース5の車軸に設けた駆動輪7により駆動する。図示は省略するが、ミッションケース5には油圧式無段変速装置を設け、該油圧式無段変速装置により微速走行可能に構成する。一例として、時速0〜45mとし、後述する箱並べ作業のときは分速0.2m程度で走行させる。前記機体フレーム2の上方位置の後側にはエンジン10を設け、エンジン10の上方には操作部11を設け、該操作部11の前側には所定の間隔を置いて取付台12を設ける。取付台12は縦軸13により機体フレーム2に縦軸回転自在に取付ける。
【0007】取付台12の後側部分には左右方向の横搬送部14を設ける。横搬送部14は、中央搬送台15の左右両側に側部搬送台16を取付部材17により回動自在に取付ける。前記中央搬送台15および側部搬送台16には自由回転の搬送ローラ18を所定間隔を置いて左右に並設する。横搬送部14は走行台車1の一側側部より播種済育苗箱Aを供給し、供給された育苗箱Aを他側に搬送する。前記中央搬送台15は、前記取付台12に左右方向の横軸19により前後方向にシーソーのように回動するように取付ける。即ち、横搬送部14は一側側部より供給した育苗箱Aが横搬送部14の長さ方向に並ぶと、後下がりの待機状態から前下がりの載せ替え状態に回動させて、取付台12の前側部分に設けた前後方向に搬送する縦搬送部20に並列状態で育苗箱Aを載せ替える。
【0008】また、中央搬送台15の前後の下面は、取付台12の前後当接部21に当接するように構成し、待機状態および載せ替え状態の位置を越える回動を停止させる。また、実施例では、横軸19の位置をやや前寄りに位置させることにより、自重で待機位置に復帰させる。22は中央搬送台15および側部搬送台16の後側に設けた案内ガイド、23は横搬送部14の終端に設けた移動ストッパである。しかして、前記縦搬送部20は、中央傾斜台26の左右両側に側部傾斜台27を取付部材29により回動自在に取付け、中央傾斜台26および側部傾斜台27は枠体30に所定間隔を置いて搬送ローラ31、32を前後に夫々複数並設し、前記縦搬送部20は始端部(後側)を高く終端(前側)に至るに従い低く傾斜させ、前後略中間部に一対の走行車輪37を設けて走行する。
【0009】前記中央傾斜台26には縦搬送用モータ33を設け、縦搬送用モータ33により各中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32を駆動回転させる。図3は、伝動機構の一例を示し、前記中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32の回転軸34に歯車とチエンからなる伝達部35を設け、各伝達部35により各中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32を駆動回転させ、また、中央傾斜台26の中央搬送ローラ31の回転軸34と側部傾斜台27の側部搬送ローラ32の回転軸34との間にユニバーサルジョイント等の屈曲自在の屈曲可能伝達部材36を設けて、側部傾斜台27の側部搬送ローラ32を同速駆動回転させる。この場合、前記縦搬送部20の傾斜角度とも関係するが、縦搬送部20の中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32上を育苗箱Aが滑りながら自由移動する自由移動速度に対して、これと同じまたは遅い搬送速度を設定し、この搬送速度となるように中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32を回転させる。即ち、例えば、10秒で育苗箱Aが所定距離滑りながら自由移動するとすると、同距離を10秒以上である15秒の速度で搬送するように、回転数を変更して設定する。したがって、前記縦搬送用モータ33は回転数を変更し得る可変速モータを使用すると、好適である。
【0010】しかして、育苗箱Aは横搬送部14に滞留させることにより左右方向に複数並列させ、所定数並列すると、傾斜する縦搬送部20に乗せ替え、中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32により並列状態で育苗箱Aを搬送して圃場に載置(設置)して並べる。この場合、走行台車1は、微速連続走行でも、また、育苗箱Aを摺動させて圃場に降下させてから、育苗箱A一列分前進させる間欠移動走行の何れでもよく、作業状態に応じて選択する。そして、該作業を反復して、圃場に播種済の育苗箱Aを敷設する。なお、走行台車1を微速連続走行させるときは、縦搬送部20の搬送速度と走行速度とを同期させる。このとき、縦搬送部20で搬送中の育苗箱Aの整列状態を、先端が鍵状に屈曲させた道具等を使用した手作業で修正できるような搬送速度にすると、作業性を向上させて、好適である。
【0011】また、前記縦搬送部20の終端には弾性部材40を設け、育苗箱Aの後端が落下するときの衝撃を緩和させる。この場合、ビニールハウス内に敷設するときは、ビニールハウスの入口から奥側より縦搬送部20、横搬送部14、操作部11の順にして一番奥側まで入り、奥側よりバック走行で敷設する。しかして、前記横搬送部14の側部搬送台16および縦搬送部20の側部傾斜台27は、前記したように、回動自在に取付けて折り畳み可能とし、ビニールハウス等の入口の狭い場所への侵入走行を容易にしている。この場合、中央搬送台15と側部搬送台16および中央傾斜台26と側部傾斜台27の間には、夫々ストッパー41を設け、水平状態を保持する。ストッパー41は、中央搬送台15と側部搬送台16および中央傾斜台26と側部傾斜台27の夫々にボルト42を螺合させ、ボルト42の頭部を固定部に当接するように構成している。
【0012】
【作用】次に作用を述べる。横搬送部14の一側側部より播種済の育苗箱Aを一個ずつ供給すると、横搬送部14の側部搬送台16に載せた育苗箱Aは後続の育苗箱Aに押されて進み、横搬送部14の長さ方向に並ぶ。次ぎに、横搬送部14は、中央搬送台15を機体フレーム2に設けた取付台12に左右方向の横軸横軸19により前後方向にシーソーのように回動するように取付けているから、後下がりの待機状態から前下がりの載せ替え状態に回動させると、横搬送部14上の育苗箱Aは横搬送部14の前側に設けた前後方向に搬送する縦搬送部20に並列状態で載せ替える。この場合、横搬送部14の反縦搬送部20側には案内ガイド22を設けているから、後下がりの待機状態にしても育苗箱Aが落ちることがない。したがって、案内ガイド22は、育苗箱Aの搬送を案内するだけでなく、待機状態における落下防止用のストッパとしての作用も期待する。
【0013】また、中央搬送台15は、その前後部の下面が取付台12の上部に当接し、待機状態および載せ替え状態に保持する。次ぎに、一列分の育苗箱Aを横搬送部14より縦搬送部20に載せ替えると、次ぎの横搬送部14に供給した育苗箱Aを並列状態のまま縦搬送部20に載せ替えて、これを反復する。しかして、縦搬送部20は、中央傾斜台中央傾斜台26の左右両側に側部傾斜台27を取付部材29により回動自在に取付け、中央傾斜台26および側部傾斜台27は枠体30に所定間隔を置いて搬送ローラ31、32を前後に夫々複数並設し、中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32を縦搬送用モータ33により駆動回転させているから、横搬送部14より縦搬送部20に乗り移った育苗箱Aは中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32のより搬送され、中央傾斜台26および側部傾斜台27の終端より床面に降下させられる。
【0014】したがって、走行台車1を微速連続走行、あるいは、育苗箱A一列分前進させる間欠移動走行の何れでも、横搬送部14に供給した育苗箱Aを並列状態のまま縦搬送部20に載せ替えることにより、作業を連続状態ですることができる。この場合、縦搬送部20は始端部(後側)を高く終端(前側)に至るに従い低く傾斜させているが、この傾斜を自由滑走する仮定の速度と同じまたは遅い搬送速度で中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32は回転するように設定しているから、中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32により並列状態で育苗箱Aを搬送して圃場に載置(設置)して並べる。即ち、自由回転のローラーでは、自重で育苗箱Aは移動するから、育苗箱Aの底面状態やローラの回転程度等の諸条件によって、一部の育苗箱Aは早く移動し、一部の育苗箱Aは遅くなって、並列状態が乱れることになる。本実施例の中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32は僅かでも遅く搬送するように回転しているから、早く移動する育苗箱Aは相対的に固定状態の中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32の上面を移動することになって、ブレーキが掛かったのと同様な効果を奏し、他方、移動が遅い育苗箱Aは駆動回転する中央搬送ローラ31および側部搬送ローラ32により確実に搬送され、それゆえ、横搬送部14で並列された播種済育苗箱A群はそのまま縦搬送部20により搬送される。
【0015】また、縦搬送部20の搬送速度は、低速にしているから、振動等によって育苗箱Aの播種面が乱れるのを防止する。また、低速搬送しているから、作業者は、搬送中の育苗箱A群の列が乱れたときには、手作業で修正することも容易に行える。また、前記横搬送部14は、一端に移動ストッパ23を設けているから、育苗箱Aを供給するだけで、並列状態で待機させられる。前記横搬送部14と前記縦搬送部20は、その左右両側部分を夫々折り畳み自在に構成しているから、ビニールハウスの入口等の狭い場所における走行を容易にしている。しかして、横搬送部14と縦搬送部20は、取付台12に取付け、取付台12は、縦軸13により機体フレーム2に縦軸回転自在に取付けているから、走行台車1が左右に旋回しても、横搬送部14と縦搬送部20は縦軸13中心に回動させる。
【0016】
【効果】本発明は、下方に走行装置3を有する機体フレーム2の上方位置に、前記走行装置3の走行方向に対して交差方向に播種済育苗箱Aを移送して一列に貯留待機させうる横搬送部14を横軸19により前後方向に回動するように設け、該横搬送部14の前側には横搬送部14により並列にした播種済育苗箱Aを前記走行装置3の走行方向にと並行方向に搬送して床面に載置する縦搬送部20を設けた自走式箱並べ装置としたものであるから、走行台車1を走行させて横搬送部14に供給した育苗箱Aを並列状態のまま縦搬送部20に載せ替えることにより、作業を連続状態ですることができる。本発明は、前記横搬送部14は、一端に移動ストッパ23を設け、該移動ストッパ23に向けて搬送する自由回転の搬送ローラ18を並設して構成した自走式箱並べ装置としたものであるから、育苗箱Aを供給するだけで、並列状態で待機させられる。本発明は、前記縦搬送部20は、始端部(後側)を高く終端(前側)に至るに従い低く傾斜させた枠体30に所定間隔を置いて駆動回転の搬送ローラを並設して構成した自走式箱並べ装置としたものであるから、所定高さに供給した育苗箱Aは傾斜状態で搬送されて円滑に載置されて並べることができ、供給作業を容易にすると共に、並べ作業も円滑にできる。本発明は、前記縦搬送部20は、搬送ローラによる搬送速度を、傾斜によって自由移動する育苗箱Aの速度と同じかまたは遅くなるようにした自走式箱並べ装置としたものであるから、移動が早過ぎる育苗箱Aに対してはブレーキとして作用し、移動が遅い育苗箱Aに対して強制搬送となって、円滑に整列状態で搬送することができる。本発明は、前記横搬送部14と前記縦搬送部20は、その左右両側部分を夫々折り畳み自在に構成した自走式箱並べ装置としたものであるから、ビニールハウスの入口等の狭い場所における走行を容易にできる。本発明は、前記横搬送部14と前記縦搬送部20は、前記機体フレーム2に縦軸回転自在に取付けた取付台12に取付けた自走式箱並べ装置としたものであるから、走行台車1の走行方向が左右に旋回しても横搬送部14と前記縦搬送部20を直進状態に保持でき、あるいは、走行台車1と横搬送部14および縦搬送部20とが相対的に縦軸回転するので、走行性、操作性を向上させる。
【出願人】 【識別番号】000132219
【氏名又は名称】株式会社スズテック
【出願日】 平成11年8月26日(1999.8.26)
【代理人】 【識別番号】100080470
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 宏太郎 (外1名)
【公開番号】 特開2001−61346(P2001−61346A)
【公開日】 平成13年3月13日(2001.3.13)
【出願番号】 特願平11−239525