| 【発明の名称】 |
使用済みキノコ栽培培地再処理方法及びその装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】辻 大三郎
【氏名】水野 正幸
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| 【要約】 |
【課題】収穫時期に毎日多量に発生する使用済み培地を、発酵させずに工業的に再処理できる使用済みキノコ栽培培地再処理方法及びその装置の提供。
【解決手段】キノコ収穫後の栽培容器から掻き出した粗粉砕の使用済み培地を、コンベアにて搬送中に熱風に晒し、培地温度を100℃以下に保ちつつ、含水率35%以下まで乾燥する。コンベアを、通気性の無端ベルトを使用した水平配置の多数のベルトコンベア11を上下に多段配置に備えて構成し、上段側のベルトコンベア11の終端部11bから下側のベルトコンベア11の始端部11a上に順次落下させることにより最上段から最下段まで搬送させ、その全搬送中に熱風に晒す。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】キノコ収穫後の栽培容器から掻き出した粗粉砕の使用済み培地を、コンベアにて搬送中に熱風に晒し、培地温度を100℃以下に保ちつつ、含水率35%以下まで乾燥することを特徴としてなる使用済みキノコ栽培培地再処理方法。 【請求項2】コンベアは、通気性の無端ベルトを使用した水平配置の多数のベルトコンベアを上下に多段配置に有し、上段側のベルトコンベアの終端部から下側のベルトコンベアの始端部上に順次落下させることにより最上段から最下段まで搬送させ、その全搬送中に熱風に晒す請求項1に記載の使用済みキノコ栽培培地再処理方法。 【請求項3】キノコ収穫後の栽培容器から掻き出した粗粉砕の使用済み培地を投入し攪拌する攪拌機と、該攪拌機から乾燥室に送り込む供給コンベアと、該供給コンベアにより上部から使用済み培地が送り込まれ、低部より熱風が送り込まれ、上部より排気される乾燥室と、該乾燥室内に設置され、通気性の無端ベルトを使用した水平配置のベルトコンベアを多段配置に有し、前記使用済み培地を上段側のベルトコンベアの終端から下段側のベルトコンベアの始端部上に順次落下させて最上段部から最下段部に搬送する搬送コンベアと、前記乾燥室内に使用済み培地が100℃以下に保たれるように熱風を供給する熱風供給機とを備えてなる使用済みキノコ栽培培地再処理装置。 【請求項4】それぞれ多段配置にベルトコンベアからなる搬送コンベアを収容した乾燥室を複数備え、使用済み培地を各乾燥室に順次通すようにしてなる請求項3に記載の使用済みキノコ栽培培地再処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はぶなしめじ等の主として瓶栽培によるキノコ人工栽培に使用した使用済み培地を再利用可能なように再処理する使用済みキノコ栽培培地の再処理方法及びその装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、キノコの瓶栽培に使用する培地の主材にはおが屑が使用されていたが、おが屑にはキノコの生育を阻害するタンニン等の有害物質が含まれているため、使用前に屋外に長期間放置して雨水に晒す等の無害化処理が必要であった。 【0003】近年においては、このような無害化のための前処理が不要で、しかもキノコを栽培した後の使用済み培地の分解が早く、早期に堆肥化し、良好な肥料として再利用できるなどの利点から、コーンコブ粉砕物を主材とする培地を用いたキノコ栽培が実用化されている。 【0004】また、コーンコブを使用した使用済み培地は、キノコ生育に必要な養分を多く残存しており、これをキノコ栽培に再利用する方法が開発されている(特開平10―323122号公報)。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし従来、使用済み培地のキノコ栽培への再利用方法について提案され、その可能性が実証されているが、未だ実験室段階であり、毎日発生する多量の使用済み培地はその殆どを堆肥として農業用に供する方法しかなかった。 【0006】しかし、近年様々な工場から排出される有機物が堆肥化されているため、農業用の有機肥料も過剰供給傾向になっており、その上に毎日大量に排出される使用済み培地の全量を堆肥化すると、地域によって有機肥料が過剰となるという問題があった。 【0007】また、使用済み培地は、発酵し易く、使用後短時間で強い臭気が発生し、そのままでは堆肥以外の再利用に適しないという問題があり、発酵させずに保存が可能であり、必要なときに再利用可能なように、工業的に再処理する技術の開発が望まれていた。 【0008】本発明はこのような状況に鑑み、収穫時期には毎日多量に発生する使用済み培地を、発酵させずに工業的に再処理できる使用済みキノコ栽培培地再処理方法及びその装置の提供を目的としてなされたものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための本発明に係る使用済みキノコ栽培培地再処理方法の特徴は、キノコ収穫後の栽培容器から掻き出した粗粉砕の使用済み培地を、コンベアにて搬送中に熱風に晒し、培地温度を100℃以下に保ちつつ、含水率35%以下まで乾燥することにある。 【0010】尚、コンベアは、通気性の無端ベルトを使用した水平配置の多数のベルトコンベアを上下に多段配置に有し、上段側のベルトコンベアの終端部から下側のベルトコンベアの始端部上に順次落下させることにより最上段から最下段まで搬送させ、その全搬送中に熱風に晒すことが好ましい。 【0011】また、本発明に係る使用済みキノコ栽培培地再処理装置の特徴は、キノコ収穫後の栽培容器から掻き出した粗粉砕の使用済み培地を投入し攪拌する攪拌機と、該攪拌機から乾燥室に送り込む供給コンベアと、該供給コンベアにより上部から使用済み培地が送り込まれ、低部より熱風が送り込まれ、上部より排気される乾燥室と、該乾燥室内に設置され、通気性の無端ベルトを使用した水平配置のベルトコンベアを多段配置に有し、前記使用済み培地を上段側のベルトコンベアの終端から下段側のベルトコンベアの始端部上に順次落下させて最上段部から最下段部に搬送する搬送コンベアと、前記乾燥室内に使用済み培地が100℃以下に保たれるように熱風を供給する熱風供給機とを備えたことにある。 【0012】尚、それぞれ多段配置にベルトコンベアからなる搬送コンベアを収容した乾燥室を複数備え、使用済み培地を各乾燥室に順次通すようにしてもよい。 【0013】 【発明の実施の形態】次に本発明方法及び装置の実施の形態を図面について説明する。 【0014】図1は本発明に係る装置の一例の全体概略構成を示しており、図において1は投入側攪拌機である。この投入側攪拌機1は上方が開放された攪拌室2を有し、その内部に回転する螺旋状の攪拌棒3が備えられている。攪拌室2の底部中央に排出口が設けられ、この排出口に供給コンベア4の始端側が連結されている。供給コンベア4の終端は第1乾燥室10Aの上端に延長されている。 【0015】この投入側攪拌機1にはその上方開口部より使用済み培地が投入され、これを攪拌棒3で攪拌しつつ排出口に導き、コンベア4によって第1乾燥室10Aの上部まで搬送し、該乾燥室10A内に投入するようにしている。尚、図中5はシャッターである。 【0016】第1乾燥室10A内には、水平方向のベルトコンベア11,11……が上下の多段配置に収容されている。この各ベルトコンベア11は金網からなる通気性のある無端ベルト12の表面に移動方向に直行する配置に一定間隔毎に突設した多数の突片13を備えたコンベアベルトを使用している。 【0017】また、上下に隣り合うベルトコンベア11,11はそのコンベアベルトが互いに逆向きに動作されるようになっており、上側のベルトコンベアの終端11b下に下側のベルトコンベアの始端11aを位置させ、搬送される使用済み培地をガイド板14によって上側のコンベア終端から下側のコンベアの始端上に落下させるようにしている。 【0018】第1乾燥室10Aの底部にはヒーター15からの給気ダクト16が連通されている。ヒーター15は図示してないが熱交換パイプ内に加熱した水蒸気を循環させ、これにファンからの送気を接触させることによって110℃程度の熱風とし、これを給気ダクト16から乾燥室底部に送り込むようにしている。 【0019】第1乾燥室10Aの上端部には排気ダクト18が連通され、乾燥室の排気を集塵機19に送り込むようにしている。集塵機19では図には示してないが、サイクロン及びフィルターを使用して使用済み培地から生じる塵埃を除去するようにしている。 【0020】第1乾燥室10Aの底部の排出口には乾燥室間コンベア20が連結され、該コンベアにより第1乾燥室底部の排出口から排出される半乾き状態の使用済み培地を第2乾燥室10Bの頂部の投入口に送り込むようにしている。 【0021】第2乾燥室10Bには、前述した第1乾燥室10Aと同じ構造の多段配置のベルトコンベア11,11……が収容され、ヒーター15、給気ダクト16、排気ダクト18が同様に設置され、第1乾燥室10Aからの使用済み培地を上端側から順次コンベア11上を移動させ、下端の排出口から排出されるようになっている。 【0022】第1乾燥室10Bの下端の排出口には排出コンベア21が連結され、該コンベアにより乾燥処理が完了した使用済み培地をストックホッパー22内に送り込むようにしている。 【0023】ストックホッパー22下には仕上げ攪拌機23が設置され、ストックホッパー22内に溜められた乾燥使用済み培地を一定量ずつ投入させ、内部に備えた攪拌棒24によって一定時間攪拌することにより塊部分を砕くようにしている。 【0024】このようにして仕上げ攪拌機23で処理された乾燥使用済み培地を排出口25から排出させ、袋詰するか、貯蔵タンクに収容してストックする。尚、図中26,27はシャッターである。 【0025】このように構成される装置を使用に際し、収穫後の栽培瓶から掻き出した粗粉砕状態の使用済み培地を、掻き出し処理後発酵が始まる前に投入側攪拌機1内に投入する。この攪拌機内で攪拌されることにより、砕け易い塊が砕かれ、供給コンベア4により第1乾燥室10A内に連続して送り込まれる。 【0026】第1乾燥室10A内は、ヒーター15からの熱風が底部から上部に向けて流れており、使用済み培地は多段配置のベルトコンベア11,11上を順次下段側に落下されて送られ乾燥される。そしてベルトコンベア11間を1段ずつ落下する際に、ガイド板14に衝突し、衝撃が与えられると同時に反転され、乾燥によって砕け易くなった塊が落下時の衝撃によって砕かれる。 【0027】尚、両乾燥室内では、使用済み培地温度が100℃を超えないように、投入される処理前の使用済み培地の含水率に応じて熱風温度を調節する。 【0028】このようにして第1、第2の両乾燥室10A,10B内を搬送中に含水率10%程度まで乾燥させる。 【0029】尚、袋詰めして長期間保存する場合には含水率10%程度(7〜12%)までの乾燥が必要であるが、あまり時間を置かずに次ぎのキノコ栽培に供する場合には含水率35%以下程度の乾燥でも良い。また乾燥室は全ベルトコンベアの延べ搬送距離及び時間を適宜選定することによって、1基のみでも2基以上でもよい。 【0030】乾燥後の使用済み培地は、ストックホッパー22から仕上げ攪拌機23に送り込ませ、ここで攪拌することにより塊分を砕くと同時に、使用済み培地に含まれている先の収穫後に残るキノコの石突き分布を均一化させ、包装する際に袋内に混じる石突が偏らないようにする。 【0031】 【発明の効果】上述のように、本発明に係る使用済みキノコ栽培培地再処理方法及び装置においては、キノコ収穫後の栽培容器から掻き出した粗粉砕の使用済み培地を、コンベアにて搬送中に熱風に晒し、培地温度を100℃以下に保ちつつ、含水率35%以下まで乾燥するようにしたことにより、連続して使用済み培地が搬送される間に乾燥がなされることとなり、毎日多量に発生する使用済み培地の再処理が、発酵させることなく工業的に効率よくなされる。 【0032】また、上記コンベアを、通気性の無端ベルトを使用した水平配置の多数のベルトコンベアを上下に多段配置に有し、上段側のベルトコンベアの終端部から下側のベルトコンベアの始端部上に順次落下させることにより最上段から最下段まで搬送させるようにし、その全搬送中に熱風に晒すことにより、再処理中の培地が反転されつつ乾燥されることとなり、乾燥効率が高く、また反転時の衝撃によって塊分が砕かれ、再処理後そのまま使用に供することができる使用済み再処理培地が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390034142 【氏名又は名称】ホクト産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年8月27日(1999.8.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089886 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 雅雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−61343(P2001−61343A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月13日(2001.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−241303 |
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