| 【発明の名称】 |
植物育成用水耕栽培装置の構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 喜代次
【氏名】鈴木 善昭
【氏名】水島 宜彦
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 完全制御型光植物工場に適用される植物育成用水耕栽培設備において、植物栽培パネルを複数枚並べて嵌合させるごとく、その周囲に低い周壁を有する基盤通水枠がほぼ水平に保持され、該枠の内部平面上に支持部材を設置して栽培パネルを支持し、かつ該支持部材の高さにより該パネルと枠平面との間にギャップが所定値に設定され、またその設置形状方向により枠内流水方向が制御されるようになされ、該流水枠の一端から培養液が供給され、その他端において該周壁の一部に設けた切欠きが排水口となされ、該枠構造を防水シートで被覆して培養液を流通せしめるごとくし、これに該栽培パネルが嵌合される構造であり、該栽培パネル上方には、植物育成空間を介して光散乱性の反射板が天井を形成し、これにより、上下方向には温度差による通風がなされ、該天井構造と該基盤枠間の空間を実質的に包囲して内部反射光を有効利用するごとく光散乱性の反射板による周壁が設けられ、周壁の少なくとも一部は開閉移動可能とされ、これにより該基盤枠、栽培パネルと、光反射空間とが見掛上一体となされる内面反射構造が形成されることを特長とする栽培装置の構造。 【請求項2】 請求項1の栽培装置の構造において、防水シートで被覆されるべき部材であって、排水口の大きさを調節する可動附加部材およびまたは流水方向及び栽培パネル高さを調節する可動支持部材とを有することを特長とする栽培装置の構造。 【請求項3】 請求項1の栽培装置の構造を単位として多層に積層することを特長とする栽培装置の構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光植物工場における効率的な植物栽培装置の構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の光植物工場は、多くは旧来の太陽光利用時代の水耕栽培施設をそのまま流用するものが多いために、効率的なシステムになっていない場合が多い。 【0003】特に経営効率を追求する完全制御型光植物工場では、綜合的なエネルギー設計のもとでシステム検討がなされるべきであるが、従来の水耕栽培用部品の組合せの段階を出ていないため、その経済効果が充分に達成されていない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】完全制御型光植物工場における植物栽培用の施設の構造に関して、最も経営効率の高い集約した栽培装置の基本構造を提案するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】光植物工場は、一般的な定義によれば、太陽光利用型と完全制御型とに分けられる。 【0006】前者は簡易であるが、生産効率は低いため、今後は後者が中心となってゆくと予想されている。この場合には太陽光を利用せずして人工光で照明するものを意味するが、その照明コストが大きな問題となる。本発明は完全制御型光植物工場における栽培施設、すなわち光照明施設、植物栽植施設、および培養液供給施設などについて、それぞれ経済的効率化の観点から再検討し、それらを綜合した新規な構造の設備として提案するものである。 【0007】 【発明の実施の態様】本発明の特長とするところを、はじめに一括して述べておく。 【0008】現在の技術では、植物育成用の人工光源として必要な波長成分の光質を備え、電気光変換効率が高く、ランプ寿命が長く、設備費用が比較的に安価な程度のものは高圧ナトリウムランプであり、広く使用されているので、以下ではこれを主要な実施例として説明する。 【0009】高圧ナトリウムランプの電気光変換効率は、それでさえ現実には30%程度であり、かなりの熱を発するので、従来は植物体から遠ざけて配置する例が多かった。近づけるといわゆるヤケの効果を起しやすい。 【0010】また、一方で、植物栽培面上で均一な照度を実現するために、適当な広角反射傘を用い、かつ栽培面からある程度の高さを保ちつつ複数ランプを配列することが常であった。 【0011】もし、これが高圧ナトリウムランプでなく、小形の蛍光ランプなどならば、植物に近接して配置できる例がある。しかし、このような蛍光ランプでは、その電気光変換効率は10%以下の程度に止まり、総コストにおいては、所詮高圧ナトリウムランプより優れることはない。 【0012】高圧ナトリウムランプが高効率なのは、その放電が集中化されたランプ構造にあり、これは放電ランプ一般の特性であるが故に、高圧ナトリウムランプにおいては、ある程度の電力単位のランプ(たとえば400W以上)で実現することとなり、ランプ自体の発熱が局所的に集中することは止むを得なかったのである。 【0013】本発明においては、栽培空間を小さくするために、上記よりも小型のランプを用い、それによってランプを栽培面に近づける手段をとる。そのためには、ランプ発熱を有効に除去する通風手段を併用すればよい。また、近づけることにより栽培面における照度不均一が起こりやすいが、これは後述する擬似積分球構造を用いて、これを補正できるのである。 【0014】積分球構造とは、光学測定手段として公知のものであって、反射率の高い面で包囲された閉空間においては、内部照度が高まりかつ均一化されるのである。 【0015】これによる照明効率の改善は、上記ランプ小型化によるランプ発光効率の低下を補って余りあるのである。 【0016】もちろん、植物工場のような場合に、完全な意味での積分球を実現できず、近似的な意味のものであるが、それでも本発明者の計算と実験によると、成長中の植物の状況によって変化するものの、平均して直接照射光の1.3倍の光量が得られ、かつ照度の不均一も大幅に低減できることが分かった。 【0017】これを、ランプの高さを低めたことによる照度増加とを加えると、ランプ消費電力は、従来方式に比較して1/2以下にできることは本発明の実験により明らかとなった。 【0018】ただし、これら各部分の改良は、後で述べるシステム全体の構成の整合に関する工夫なしには、排熱通風などを含めて解決できなかったのであり、本発明例の全構成は、一体のものとして理解すべきであることも附言しておく必要がある。たとえば、この擬似積分球構造によって栽培空間を、それ以外の工場空間とはほぼ断熱的に分離することになるので、植物栽培に必要な温度、湿度、通風、光照射ないしは炭酸ガス濃度の調整は、この狭い空間にのみ集中して制御すればよく、工場空間全体とは別とみなすことができ、制御も容易となり、必要なエネルギーコストも低下するのである。 【0019】以下、図面に基づいて実施例の構成について説明する。図1は本発明装置の実施例の外観図である。この図において、1は植物を植栽する栽培パネル、2は植物が成長すべき空間を介して上部に設けられる光反射用天井部材、3は照射ランプを含む反射傘、4は擬似積分球構造の一部をなす光反射用周壁。通常可動ないし折畳み可能とされる。5は上記反射傘3の上部にある通風用開口、6は栽培パネル1を支持し、培養液を流通せしむべき基盤であって、流水枠7を持つ。この基盤6はこの図では栽培パネル1の下部に相当し明示されていないが、後記図2および図3では示されている。7は基盤6の周壁であって、これに防水シートSを被覆して1が嵌合される。このシートSは仮想線によって示されている。このほか、図示しないが培養液タンクと循環ポンプがあり、栽培台(基盤6,流水枠7)の他端から給水する。なお、ファンも図示しない。 【0020】次に、図2は排水口附近の構造図である。この図における番号は前図と共通の番号を使用する。これらに防水シートSを被覆してから通水可能となる。図示したものは一例に過ぎず、細部については適宜変更される。8は排水口であり、図1の周壁7の一部を切欠いたものである。本文に記載したように、枠の全体に防水シートSを被覆するが、これは排水口までを被覆するようになされ、その結果防水シートSは機械的に固定されることなく、水圧によってのみ固定される。 【0021】9,10は枠の内側、シートの下面に置かれる排水口形状規制部品の例であり、このうち、9は幅を規制し、10は堰をなして湛水深さを規制する。これらは機械的に固定する必要がない。これらに防水シートを被覆すれば水圧により固定されるが、水圧のない時は自由に移動できる。11は排水の排出落下を規制するための筒状構造であり、必要により附加される。この部材の耐水被覆には、上記防水シートとは別に、別の筒状防水シートで被覆しておくか、または、それ自体を耐水性材料で作ればよい。 【0022】図3は支持部材例12の説明図である。この図において、支持部材12は枠6の平面上に適宜設置されてあり、これに防水シートS(仮想線で図示)を被覆し、さらに栽培パネル(図示しない)を嵌合する。このとき支持部材12の高さは、本文に説明したようにパネル下部の空間の高さを規定し、その設置方向などは流水の方向を規制する。必要によって、これらの部材は固定することもでき、固定しないこともできる。固定しないときは適宜栽培状態に応じて変更容易の利点を有する。 【0023】図4は多段型構成の実例例であり、概念的断面図を示す。栽培パネル等は図示しない。この図において、13は図1に示した栽培空間の一単位であり、14は送水ポンプであり、15は最上層単位への送水ポンプからの給水口であり、16はその排水口から順次下層へ給水するための連絡口であり、17は養液タンクであり、18はランプであり、水平に置かれた場合を示す。 【0024】以下では、図1に示す実施例の構成について説明する。 【0025】本願でいう、擬似的積分球の構成について述べる。構造は球状でなく直方体に近い形状が選ばれるので擬似と称することにする。前に述べたように、ランプの高さを低めるとしても、植物の草丈や作業効率などによって限界がある。栽培植物によって差があり、栽培パネル1から、該積分球の内部天井2までの空間の寸法、特に高さについては、植物の条件等によっても異なるので、実施例に限定されるものではないが、本発明実施例の葉菜の栽培例示では、好ましくは高さ60ないし70cm程度ないしそれ以下が好ましい。この天井に、ランプの反射傘3が開口するようになされる。積分球の内部照度はその大きさに逆比例するので、天井の高さが低いほど内部照度が増すが、作業性が悪くなるので適当な高さで妥協がなされる。 【0026】この内部反射空間の壁部分4は、光散乱性の反射板で構成され、作業時には上方または側方に転回、移動ないし開閉できるようになされる。これらの反射板材料には、簡便さと軽さのために白色ポリスチロール板などが使用される。 【0027】図示した実施例の場合、高圧ナトリウムランプは、1単位300W以下のものを使用した。これによって局部発熱を低減し、空間の高さを減らすことができる。もっと小型のランプでもよいが、発光効率が低下し、またランプの個数が増えることによる設備費の上昇があるので、現実的妥協点がある。逆に、もし従来のような大型のランプをここに適用すると、ヤケを起して、実用できないことも実験によって明らかになった。 【0028】上記反射傘の上端には、通常ランプ発生熱を逃がすための穴5があることが多いので、これを利用した換気がなされる。これらの穴の詳細は図示しない。図1に示すように、栽培空間は比較的に閉鎖された空間であり、処々に部材壁4の隙間を有する程度となるため、ランプ発生熱は熱対流により上下方向の通風を誘起するが、その通風は植物体附近を必然的に通過することとなり、冷風は上記壁部材の下部の隙間より流入し、ランプの傘の穴より上方に排出される。 【0029】このように、自然対流は植物体近傍における微風を誘起するために、植物成長に必要な最低限度の気流が自然に得られるのである。 【0030】さらに、通風を強化するために、必要により、上記内部反射体の一つの壁面にファンを取付けることもなされる。その他端には気流排出孔が設置され、積極的に水平方向の対流を行うようにもなされる。この端面は、図示されていない壁面に相当する。 【0031】植物を植栽するパネル1には、一般に使用される発泡ポリスチロール製の穴あきパネルがそのまま使用可能である。これを必要枚数並べてそれらを収容できる枠7に嵌め込むようになされる。 【0032】この枠は、発泡ポリスチロール製ないしは木製でもよく、その材質や大きさも適宜である。周囲に低い竪壁を設け、これに上記パネルが嵌合される。 【0033】培養液は、ほぼ水平に保持された基盤6の上面および枠7内を流通する。液の水深は浅く、たとえば1ないし20mmである。液面と上記パネルとの間には内部空間があり、たとえば5ないし20mmの間隔がある。これらの寸法は、栽培する植物の根の状態によって異なるため、この範囲に限定されるものではない。根が空気中に露出し、空気中の酸素を吸収する程度によっても異なり、すなわち、植物の成長後期になるほど空間の間隔を広くすることが好ましい。これらは、後記の手段によって実施される。 【0034】枠の一端から培養液を給し、その他端から排出する。したがって枠内に流通する液は浅い湛水状態となり、この状態が維持できる程度に枠の水平度は保持される。 【0035】従来、NFT 方式と呼称される栽培方式が広く普及している。これは栽培床に傾斜勾配を設けて少量の液を潅水し垂れ流す方式である。この場合には給水量を正確に制御する必要があり、管理コストが高くなる欠点があったが、本発明では、もっとも簡易な湛水循環方式と組合わせることにより管理コストの低減を達成した。従ってこの給水方法について特段の問題はなく、栽培面積規模に応じて適当なポンプ送水量を設定し、枠の一端から給水すればよい。 【0036】排水に関しては、要すれば若干の考案が施される。その一例を図2に示す。上記湛水深さを規定する因子の一つは排水口の構造であるので、図によって説明する。 【0037】最も単純な排水口は、枠の周壁7の切欠き8である。このような場合には、枠内にポリエチレンまたはポリ塩化ビニールなどのシートを敷き詰め、そのシートを枠の周壁にも掛けめぐらせることによって、給水口や排水口の構造に拘わらず、それらをも一括して覆うことで、簡単に養液流通ベッドにすることができる。このシートは仮想線で図示した。しかも上記シートは何等固定されていないので、流通する養液を一時停止するだけで、短時間に容易にシートを交換することができる利点がある。 【0038】このとき、前記枠部分は耐水性に配慮することなく、安価な材料で容易に構築できる利点がある。 【0039】このような利点を生かすための排水口の構造が図2に示されている。あらかじめ規定された水深になるように予定された給水量と排水口であるならば、単に、その予定寸法の切欠きでもよい。 【0040】しかし、上記したように、栽培植物やその成長状況に応じて水深を変化させる時には、図に示したような部材を設け、枠の切欠き部分の内側に置き、それらをシートで覆うことで可変排水口を形成することができる。 【0041】その間隔9で調整される横幅、および堰10の高さなどを自由に独立に変更しうるので、湛水深さを随時変更しうる長所を持つ。この堰は、送水ポンプが故障ないし一時停止した場合にも必要な水深を保持できるので、装置の管理上も有効なものである。もちろん、これらの可動部分は自動機械化することもでき、この図はその基本要素を示したものである。ここでもシートSは仮想線で図示した。この場合、排出され溢れ出した培養液は、もしその直下に養液タンクがあれば、そのまま落下させればよい。液が飛散しないために、筒状の被覆11を上記シートとは別に附設することは好ましい。 【0042】もし、還流させるべき養液タンクが別の場所に設置されているときは、上記筒状受けをそのままパイプに導くようにすればよい。これらは図示しない。 【0043】この排水パイプを直接上記枠下面に開口させることもできる。この場合に、排水を調整するには図に示すように、開口部面積を調整する可変の板を設ければよい。しかし、この場合、上記シートの一部に穴を設け、漏水しないように排水口周辺をパッキンで固定する必要があり、シート固定不要という上記の利点を失うので、その面からは好ましくない。 【0044】上記シートで枠を覆う際に、枠下面には栽培パネルを支えて、その下面には前記の空間を保持するため、枠平面上にパネル支持用部材12を設置する。シートはこれらを覆うように展開される。この支持部材は、その高さによって前記空間を決めるので、その寸法は水深および空気層を考慮して決められる。この寸法は、栽培植物および成長状態によって異なることを既に述べたが、栽培パネルがそれぞれ植物の成長段階によってそれぞれの根の発達状況が特定されているときには、それぞれの位置でのパネルを支持する高さを変えることができる。 【0045】前記支持部材によって、また培養液の流通方向も制御できるので、植物栽培状況に応じて流通状況を規制するように配置される。この部材は、通常は平面上に固定してもいいが、必要により、該部材を枠面に固定することなく、置いただけで位置の変更可動を可能ならしめることができる。これは上記のように、この上を被覆する防水シートが固定されていないため、必要に応じて栽培パネルを外して防水シートを持ち上げれば容易に該部材が移動できること、しかも通常は水圧によって該部材は枠平面に圧しつけられた状態で固定されていることから可能となるのである。 【0046】このようなことは、従来のように、支持部材つき枠構成をたとえばポリスチロールで一体成型したようなベッドを使用しては得られない特長である。こうして、栽培する植物の品種、栽培条件等の変化に容易に対応し、自在に変更できる効果が発揮され、しかも製作コストは安くて済む。 【0047】また、別の栽培方法として、これら栽培パネル群を水平方向に移動させる場合がある。たとえば前記枠7の一端を幼苗植栽パネルの送りこみ端とし、他端を収穫用パネル取出し口とすることができる。このような方法では、パネル送りこみから取出しまでパネルを順次送りながら移動させることとなるが、収穫作業を一端でのみ行えるので収穫の労働が容易になる利点がある。 【0048】この場合にパネル移動方向に関しては、支持部材の形状を変え、レールのように移動を容易ならしめるように連続して配置することが好ましい。こういう場合には、前記枠内部に配置するレール(図示しない)は例えばプラスチックパイプなどで構成され、比較的長くなり、前記のように水圧で圧迫固定する必要がないため、前記防水シートの下部に置く必要はなく、防水シートの上部に、流水中に置くこともできる。この場合には、それに相当する位置の前記支持部材を代替できる。 【0049】また、このような意味では、前記支持部材は、それらを連結して転倒移動しないように一体化されるならば、防水シートの上部に、流水中に置くこともできる。すなわち、本発明で主張するところは、防水シートを固定することなく掛けめぐらせることであって、パネル支持部材の形状等は、それとの相関において、特許請求範囲内で適当に選ばれるのである。 【0050】このように、上記枠構造は作業の流れを決定することも多いので、好ましくは長方形をなし、その長手方向にはトンネル状をなし、前記反射部材がその壁および天井を構成するごとく一体化した施設をなす。上記栽培パネル単位が習慣に従って0.6m×0.9mの大きさであるなら、上記長方形の短辺は1.2mまたは1.8mの程度となる。長辺は植栽規模によって適当に選ばれる。 【0051】以上詳細に説明した実施例における植物栽培装置の構造による利点をまとめると以下の如くである。 【0052】1.比較的狭い閉鎖的空間内において、照射光をすべて有効に利用し、照度を平均化し、光の無駄がないため、照射エネルギーコストが少なくて済む。 【0053】2.ランプの発熱を有効に排出し、その上昇気流が同時に栽培空間における気流循環に寄与する。このためランプを栽培植物に近接できることが前項の擬似積分球構造を可能とした。 【0054】3.枠構造は、耐水性を配慮しない安価な部材で単純に組みたてることができる。水深が浅いので、荷重強度も少なくて済む。 【0055】4.培養液を流通せしめる防水シートは単に上記の枠を覆うように拡げられ、固定する必要がないため、構成単純で交換容易である。 【0056】5.また、これによって支持部材の構造配置を栽培状況に応じて自由に変更できる。 【0057】6.上記培養液の排水口の構造が簡単で、要すればその排水口形状が可変となされる。 【0058】7.上記擬似積分球構造は、一般に長方形の枠構造の上に接続され、作業部にはその側面を開いて作業するに適している。 【0059】8.上記擬似積分球構造は、要すればその長手方向に栽培パネルを移送可能とすることによって、その一端において収穫作業を実行できるようになされる。 【0060】こうして、本発明では擬似的積分球と称した小型の比較的閉鎖空間を中心として、通風、光照明、養液流通等の一体化構造が提案された。その特長のひとつは、擬似積分球構造を利用して従来のランプよりはやや小型のランプを利用することで空間の高さを低減したことにある。この意味で、高圧ナトリウムランプに限らず、メタルハライドランプ、発光ダイオードなども同様に使用できる。また、高圧ナトリウムランプでも、ランプ光軸を垂直でなく水平に保つことで高さを節約することができる。この場合、図1の反射傘構造による通風は使えないので、ランプは露出型とし、積分球の箱構造の上縁周辺に通風穴部分を設ける。このとき図1の反射傘3は省略される。 【0061】こうして、本発明では、高さの低い栽培空間を実現した。このことは、この空間を積み重ねて多段(多層)構造にもできることを示すものである。図4においては、概念的構成図を示す。13は図1の栽培空間を箱状に示した単位であり、この周壁を、ランプ、反射壁、栽培パネル、流水枠等が構成する。15は送水ポンプ14からの給水口であり、16は各段からの排水口からその下段への連絡管である。養液は最後にはタンク17に戻される。18はランプであり、この場合には、上記したように水平に置かれている。前記したように、ランプ発熱に伴う通風口を周辺上部に設ける(図示しない)。 【0062】 【発明の効果】以上詳細に述べた様に、本発明の効果は多岐にわたって現れるが、それらの特長は、本発明の綜合的特性から生ずるものであって、それぞれ必要によって発展的に種々の応用に対応することができることを例示した。 【0063】それらの利点は本発明において説明した基本構造から得られるものである。 【0064】本発明の基本構造によって得られる利益とは、エネルギー効率の向上によるエネルギーコストの低下であり、また作業性向上による作業時間の短縮であり、さらには簡易な綜合一体化設計による初期投資の低減、多様な目的への適合性、保守修理の簡易化等のすべては有利な結果となるである。 【0065】これらの具体的な結果、たとえばサラダ菜生産の光植物工場において、綜合生産コストは従来方式に比べ、約1/2程度に低下した。 【0066】このように、本発明は産業上大きな効果を有するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599116823 【氏名又は名称】鈴木 喜代次 【識別番号】599116834 【氏名又は名称】鈴木 善昭 【識別番号】599116845 【氏名又は名称】水島 宜彦
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| 【出願日】 |
平成11年8月19日(1999.8.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083530 【弁理士】 【氏名又は名称】野末 祐司
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| 【公開番号】 |
特開2001−57822(P2001−57822A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月6日(2001.3.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−233289 |
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