| 【発明の名称】 |
温 室 |
| 【発明者】 |
【氏名】和田 弘
【氏名】奥村 昭雄
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| 【要約】 |
【課題】太陽光により加熱空気を効率的に得て、寒冷地におけるビニール等による大気遮断だけでは温室内の温度を所定値に確保できない場合に、温室の向きに係わらず、高い集熱効率を維持できるものである。
【解決手段】透明屋根2の温室内1に太陽熱集熱パネル4を設置し、この太陽熱集熱パネル4と地中に埋設する埋設蓄熱管21とを送風ダクト14で連結する温室1において、集熱パネル4の集熱板9は波の連続方向を該集熱板の長さ方向とし、温室1が東西方向に建てられた時は、集熱パネル4は集熱板9の配列方向が南北方向になるようにして温室1の南側屋根面下、または、南側および北側屋根面下に温室1の長さ方向に複数並べ、南北方向に建てられた時は、温室の1東側または西側屋根面下、または、東西両根面下に温室の長さ方向に、東西南北の中間方向に建てられた時は、集熱パネル4は集熱板9の配列方向が直交するように集熱パネル4を組み合わせて配列する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透明屋根の温室内に、多数の横長帯状の波板による集熱板を間隔をおいてルーバー状に斜めに配列した太陽熱集熱パネルを設置し、この太陽熱集熱パネルと地中に埋設する埋設蓄熱管とを送風ダクトで連結する温室において、集熱パネルの集熱板は波の連続方向を該集熱板の長さ方向とし、温室が東西方向に建てられた時は、集熱パネルは集熱板の配列方向が南北方向になるようにして温室の南側屋根面下、または、南側および北側屋根面下に温室の長さ方向に複数並べることを特徴とする温室。 【請求項2】 透明屋根の温室内に、多数の横長帯状の波板による集熱板を間隔をおいてルーバー状に斜めに配列した太陽熱集熱パネルを設置し、この太陽熱集熱パネルと地中に埋設する埋設蓄熱管とを送風ダクトで連結する温室において、集熱パネルの集熱板は波の連続方向を該集熱板の長さ方向とし、温室が南北方向に建てられた時は、集熱パネルは集熱板の配列方向が南北方向になるようにして温室の東側または西側屋根面下、または、東西両屋根面下に温室の長さ方向に複数並べることを特徴とする温室。 【請求項3】 透明屋根の温室内に、多数の横長帯状の波板による集熱板を間隔をおいてルーバー状に斜めに配列した太陽熱集熱パネルを設置し、この太陽熱集熱パネルと地中に埋設する埋設蓄熱管とを送風ダクトで連結する温室において、集熱パネルの集熱板は波の連続方向を該集熱板の長さ方向とし、温室が東西南北の中間方向に建てられた時は、集熱パネルは集熱板の配列方向が直交するように集熱パネルを組み合わせて配列することを特徴とする温室。 【請求項4】 透明屋根に温室長手方向に向かう集熱ダクトを設け、太陽熱集熱パネルはこの集熱ダクトに多数を接続し、また、集熱ダクトに送風ダクトを接続する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の温室。 【請求項5】 送風ダクトに、流入切り替えダンパー、ファン、流出切り替えダンパーを配設したハンドリングボックスを設置し、ハンドリングボックスの流入切り替えダンパー配設部分には太陽熱集熱パネル側と切り替えるように温室内に開口するリターンダクトとを接続し、流出切り替えダンパー配設部分には埋設蓄熱管側と切り替えるように温室内または温室外に開口する排気ダクトとを接続した請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の温室。 【請求項6】 透明屋根の温室内に、多数の横長帯状の集熱板を間隔をおいてルーバー状に斜めに配列した太陽熱集熱パネルを設置し、この太陽熱集熱パネルと地中に埋設する埋設蓄熱管とを送風ダクトで連結する温室において、集熱パネルは温室北面に垂直に取り付けることを特徴とする温室。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光の集熱パネルを使用するビニールハウスなどの温室に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、趣味と実益を兼ねた余暇の利用法の一つとして、各家庭で庭の一部を利用したり、郊外に菜園用の土地を借りたりして、農作業を楽しむ人が増えている。かかる家庭菜園の楽しみの一つには、冬期に夏の花を咲かせたり、無農薬の野菜を通年自給できるなどにあるが、そのための手段としてビニールハウスなどによる簡易な温室を使用して、一定の温度の中で植物、農作物を生育させることが多い。 【0003】ただ、従来の温室は室内が高温、高湿になり過ぎる場合が起こり、尻腐れ病などの病害の発生や、作業者の健康にも悪影響をもたらす場合が起こっている。また、北海道などの寒冷地では土中温度が表層部分しか上がらないために、昼夜の温度差が大きく、多量の補助燃料や補助設備を必要としていた。 【0004】そもそも植物は、根から水を吸い上げ、葉から蒸散することによって植物に必須の成分を土中から得るだけでなく、葉からの熱の蒸散によって温度上昇を抑えて、葉緑体の光合成効率を高いレベルに維持している。温室内の湿度が高くなり過ぎて、蒸散が不十分になれば、ミネラルの取り込みができないだけでなく、葉の温度が高くなって光合成効率も低下してしまい、植物の生命活動に危険をもたらす結果になる。 【0005】従来型の温室で、窓の開閉や強制換気、時によっては除湿器を必要としていたのは、温室本体構造が温度のみに着目していたことの結果である。また、このことから、葉面の水蒸気を移動させる室内に微風も大切であることが分かる。 【0006】そこで、発明者等は先に、寒冷地で冬期において、家庭菜園でも、簡単な装置で、低コストで内部を一定の温度に保持でき、冬期における農作物の栽培を可能にできて通年にわたって家庭菜園を楽しむことができ、しかも、太陽光の直射日光の入射を妨げることがなく、植物の生育に必要な直射日光も確保できる集熱パネルとそれを使用した温室を特願平 9-15964号(特開平 11-6656号公報)として出願した。 【0007】この温室では、昼間、外気を太陽熱集熱パネルを通して加熱し、土中に埋設した網状管である土中管を通過させて土中放熱させてから温室内に放出することによって、土の大きな熱容量を利用して室内の過度の温度変化を抑える。同時に、外気の導入と隙間からの流出によって発生水蒸気を屋外に排出するために、室内の湿度上昇も抑え、微風を発生させる。その結果、作物に適切な温・湿度を提供するとともに作業者の作業環境も改善できる。 【0008】また、植物は土中の微生物と共生して生きている。土中菌の活動が活発であることが、地上作物の育成を旺盛にする条件であることは、農民ならば誰でも知っていることである。土中温度が15〜20℃になり、土中に豊富に空気が含まれ、適度な水分があるとき、土中菌の活動が最も活発になり、それと共生する地上作物の根系も発達し、生育も盛んになる。従来型の温室は十分土中環境に寄与していなかったために、脆弱な「温室育ち」を育ててきた。 【0009】また、高密度栽培をする温室では、光合成に必要な炭酸ガスの不足状態を起こすことがあり、炭酸ガスボンベを設置する場合もあった。 【0010】前記特願平 9-15964号(特開平 11-6656号公報)の温室では、土中に埋設された網状管から土中に熱が供給・蓄熱されると共に、空気の供給されるために、土中菌の生育・活動が活発となり、土中菌によって土の団塊が形成されるいわゆる「ふかふか」土になり、土中の空気流通は一層盛んになる。その結果、作物にとって土壌環境も大きく改善され、「良い根」をもった強靱なものとなる。苗用温室では種子の発芽率も大幅に向上する。 【0011】昼間、太陽熱で加熱された外気を土中に導入しつつ、土中菌の活動による炭酸ガスが加えれれば、酸素−炭酸ガスのサイクルにおいてもミクロコスモスが成立する。 【0012】一方で、植物の生育にとっては、適度の変化の繰り返しも必要である。その変化を積算し、総合して自己の生育段階の切り替えの指標にしているからである。土中温度にも、日変化、季節変化が必要である。この特願平 9-15964号(特開平11-6656号公報)の温室では、基本的に自然エネルギーに依存しているので、測定例にもあるように、北海道の中でも寒冷な地域で冬期土中温度15〜20℃と、最適な変化が自然に得られている。植物の種類や生育段階による調整は運転モードによって調節できる。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】ただし、温室やビニールハウスは一日を通した日射効率の関係で、南北に長く、また、地形の関係で東西南北にこだわらす建てられていることが多く、集熱パネルを取り付けてもこれが有効に活用できないで、集熱効率が悪いことがあった。 【0014】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、温室に集熱パネルを設置して、昼間、この集熱パネルを通して加熱した空気を得る場合に、温室の向きに係わらず、高い集熱効率を維持できる温室を提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成するため、第1に、透明屋根の温室内に、多数の横長帯状の波板による集熱板を間隔をおいてルーバー状に斜めに配列した太陽熱集熱パネルを設置し、この太陽熱集熱パネルと地中に埋設する埋設蓄熱管とを送風ダクトで連結する温室において、集熱パネルの集熱板は波の連続方向を該集熱板の長さ方向とし、温室が東西方向に建てられた時は、集熱パネルは集熱板の配列方向が南北方向になるようにして温室の南側屋根面下、または、南側および北側屋根面下に温室の長さ方向に複数並べること、または、温室が南北方向に建てられた時は、集熱パネルは集熱板の配列方向が南北方向になるようにして温室の東側または西側屋根面下、または、東西両屋根面下に温室の長さ方向に複数並べること、もしくは、温室が東西南北の中間方向に建てられた時は、集熱パネルは集熱板の配列方向が直交するように集熱パネルを組み合わせて配列することを要旨とするものである。 【0016】第2に、透明屋根の温室内に、多数の横長帯状の集熱板を間隔をおいてルーバー状に斜めに配列した太陽熱集熱パネルを設置し、この太陽熱集熱パネルと地中に埋設する埋設蓄熱管とを送風ダクトで連結する温室において、集熱パネルは温室北面の上部に垂直に取り付けることを要旨とするものである。 【0017】請求項1〜2記載の本発明によれば、温室が東西方向に建てられた時および南北方向に建てられた時のいずれにおいても集熱板の配列方向が南北方向になり、南からの日射を十分この集熱板で受け止めて効率のよい集熱を行うことができる。 【0018】請求項3記載の本発明によれば、温室が東西南北の中間方向に建てられた時は、集熱パネルは集熱板の配列方向が直交するように集熱パネルを組み合わせて配列することで、集熱板の配列方向が南北方向に対して約45°以内となり、デッドスペースに集熱板が位置することなく、極力集熱効果を得ることができる。 【0019】請求項4記載の本発明によれば、多数横長に並べる太陽熱集熱パネルは、透明屋根に温室長手方向に向かうように設けた集熱ダクトに沿って並べた状態で個々を接続するので、単純な構造として接続しやすいものであり、この集熱ダクトで太陽熱集熱パネルからの温風を集めて高温なものとして送風ダクトを介して地中に埋設する埋設蓄熱管へ送り込むことができる。 【0020】請求項5記載の本発明によれば、送風ダクトに設置した流入切り替えダンパーおよび流出切り替えダンパーを適宜切り替えることにより、流入切り替えダンパー切替えの場合は、温室内および土壌が十分加温されている時などに、太陽熱集熱パネルを使用せずにリターンダクトから温室内の空気を送風ダクトに取り入れて循環させること、および、流出切り替えダンパーを切替える場合は埋設蓄熱管へ送り込むことなしに、排気ダクトで温室内または温室外に空気を出すことが選択できる。 【0021】請求項6記載の本発明によれば、集熱パネルは温室北面の上部に垂直に取り付けることで、この集熱パネルを屋根に設けた場合と異なり、集熱パネルの存在が日射の妨げになることはなく、しかも、屋根を切妻屋根ではなく、片流れ屋根として南北方向に向ければ、北海道のように太陽高度が低い場合でも透明屋根を通過した太陽光を集熱パネルで受け止めて集熱を行うことができる。 【0022】また、切妻屋根の場合でも集熱パネルは温室北面の低い位置に垂直に取り付けることで、透明屋根を通過した太陽光を集熱パネルで受け止めて集熱を行うことができる。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。先に、本発明の温室の全体について説明する。図11は本発明の温室の全体構成を示す縦断正面図、で、温室1はいわゆるビニールハウスとして軽量鉄骨による骨組材1aとビニール3とで構成するもので、透明壁部および透明屋根2の屋根板もこのビニール3による。 【0024】前記透明屋根2に集熱パネル4を組込むが、先にこの集熱パネル4について説明すると、図9、図10に示すようにこの集熱パネル4は木枠6で矩形に枠組み、桟木7を配設した格子体の上下面に上下に間隔を存して対向する2枚のビニールフィルム5を張設し、その間の空間に多数の黒色波鉄板による帯状波板である集熱板9を間隔を存して斜めにルーバー状に並列させた。 【0025】この集熱板9は黒色波鉄板による波板であり、波の連続方向は集熱パネル4の平面方向(水平方向)と合致させて、前記桟木7で釘止めまたはビス止めして支持する。また、このようにルーバー状に斜めに配列した集熱板9は、透光板であるビニールフィルム5間の空間で、日照通過の妨げをなるべく少なくするため、端部同士が重ならないように適宜な間隔(例えば端同士の平行離間距離が5〜10cm程度)を存する。 【0026】さらに、集熱パネル4は入気口8と出気口8bを有し、出気口8bは後述の集熱ダクト10に接続するため連結口として構成する。 【0027】透明屋根2内で頂部に木下地11をもって温室1の長手方向に向かう断面逆台形の集熱ダクト10を設け、太陽熱集熱パネル4は出気口8bをこの集熱ダクト10の透孔10aに合致させて多数を接続する。図中12は出気口8bと透孔10aとの周囲に配設するシール材である。 【0028】集熱ダクト10には土中に埋設する送風分岐管13に接続する送風ダクト14を接続し、送風ダクト14には流入切り替えダンパー15、送風ファン18、流出切り替えダンパー16を配設したハンドリングボックス17を設けた。 【0029】流入切り替えダンパー15および流出切り替えダンパー16は一端を軸着した開閉板式のダンパーで、流入切り替えダンパー15部分に温室1内で天井部等に開口するリターン・排気ダクト19の端を接続し、流入切り替えダンパー15は集熱ダクト10を経る集熱パネル4からの空気と、このリターンダクト19からの空気をその開閉割合で選択できるようにした。すなわち、集熱ダクト10が連通する送風ダクト14側の開口を大きく取るようにすれば、その分、リターン・排気ダクト19側の開口は閉鎖され、この逆にリターン・排気ダクト19側の開口を大きく取れば、立ち下がり集熱ダクト10側の開口は閉鎖される。いずれか一方を完全に閉じることも可能である。 【0030】ハンドリングボックス17の流出切り替えダンパー16の配置部分の一方には、温室1内または温室1外に開口する排気ダクト20を接続した。 【0031】前記土中に埋設する送風分岐管13から蓄熱網状管21を枝状に引き出して配設し、その内部に管壁に多数の孔を設けた灌水用給水管22を配設した。立ち上がり吹出し管23は前記蓄熱網状管21の端部にそれぞれ設けられるもので、上端の吹き出し口24を温室1内の下部に開口する。 【0032】前記送風分岐管13の配設方向としては図12、図13に示すように温室1の長手方向中央に送風分岐管13を配し、蓄熱網状管21を温室1の幅方向に並べる場合と、図14、図15に示すように送風分岐管13を適宜な間隔を存して配し、蓄熱網状管21を温室1の長さ方向に導く場合とのいずれの場合も選択できる。図中30は灌水用給水管22に給水する灌水用水槽である。 【0033】本実施形態は、寒冷地などで冬期、温室1を構成するビニール3による大気遮断だけでは温室1内の温度を所定値に確保できないことを想定して、保温と気密性を高めるために、二重フレーム構造として内側フレーム25を設け、この内側フレーム25に透光保温パネル26を屋根2の内側に配設できるようにした。この透光保温パネル26は図示は省略するが枠組みおよび中桟に発泡スチロールを使用し、ビニールフィルム(農業用ビニール)をテープで固定することで張設して密閉空気層を内部に設けたもので、フックを端部に取付けて温室1の内側フレーム25であるパイプに着脱自在に掛止することで夏には取外せるようにした。 【0034】この透光保温パネル26は下方延長線上には発泡スチロール(スタイロフォーム)等による土中の断熱パネル27につなげてこれらで屋根2の内側をぐるりと覆うようにした。 【0035】また、このような内側フレーム25を設けないような場合でも、図10に示すように透光保温パネル26を集熱パネル4に連携させて設けるようにすることも可能である。 【0036】このような温室1において、温室1が図1に示すようにその長さ方向を東西方向に建てられた時は、集熱パネル4は集熱板9の配列方向が南北方向になるようにして(これを温室1の長手方向に対する縦方向集熱パネル4と称する)温室1の南側の屋根面下、または、図3に示すように南側および北側屋根面下に複数並べるようにする。この場合、集熱板9の傾斜は全て南側を向く。 【0037】図1、図2の例では集熱パネル4は2列に並べ、図示は省略するが前後の列同士の集熱パネル4同士は前記集熱ダクト10との接合のようにシール材を介在させて通気口同士を合わせる。また、図3、図4の例では集熱ダクト10を間にして南側および北側屋根面下に並べた。 【0038】他の実施形態として図5、図6に示すように温室1が南北方向に建てられた時は、集熱パネル4は集熱板9の配列方向が南北方向になるようにして(これを温室1の長手方向に対する横方向集熱パネル4と称する)温室1の東側または西側屋根面下、または、東西両屋根面下に温室1の長さ方向に複数並べる。図示の実施形態では集熱ダクト10を挟んで2列ずつを東西両屋根面下に並べた。この場合も集熱板9の傾斜は全て南側を向く。 【0039】さらに他の実施形態として、温室1が東西南北の中間方向に建てられた時は、集熱パネル4は集熱板9の向きが南北方向に向くものと、東西方向に向くものとを組合わせ、すなわち、縦方向集熱パネル4と横方向集熱パネル4の組み合わせ、集熱板9の配列方向が直交するように集熱パネル4を組み合わせて配列する。 【0040】次に使用法について説明する。通常の温室1の保温作用の他に集熱パネル4の集熱作用を利用する場合は、ハンドリングボックス17の流入切り替えダンパー15は集熱ダクト10を経る側を開き、リターン・排気ダクト19を閉じる。このようにして送風ファン18を運転すれば集熱パネル4に吸引作用が働き、温室内1の空気は集熱パネル4の入気口8aからビニールフィルム5間に入り、集熱板9からの熱で温められた空気は該集熱板9の周囲にそって上昇し、出気口8bに至り、集熱ダクト10を経て送風ダクト14内をさらに流れて、ハンドリングボックス17に取り入れられる。 【0041】土壌蓄熱を行う場合は、ハンドリングボックス17の流出切り替えダンパー16は蓄熱網状管21側を開き、排気ダクト20側を閉じる。その結果、前記集熱パネル4内で加温されて出気口8aから排出された温かい空気は送風ファン18の吸引力で地中に埋設されてい蓄熱網状管21に流れ、網管の網の目から土中へ吹き出され、周囲の土を加温してここに蓄熱され、さらに他の一部は立ち上がり吹出し管23に流れる。 【0042】立ち上がり吹出し管23に流れた温風は、上端の吹き出し口24から温風を温室1内に吹き出す。この立ち上がり吹出し管23は温室1の側壁にそってほぼ均等な間隔で複数本が配列されているから、温室1内の各部に均等に温風が吹き出される。温室1内に吹き出された空気は集熱パネル4の入気口8aから再び吸い込まれてここで温められ、出気口8bから集熱ダクト10、送風ダクト14、ハンドリングボックス17、送風ダクト14、蓄熱網状管21へと送られ、これを繰り返す。 【0043】前記蓄熱網状管21から土中へ吹き出されることで温風を循環して土壌を暖め蓄熱し、夜間の温度低下とともに放熱して温室1内の室温低下を防ぐ。特に冬期において寒冷地での土の凍結を防止する。また、網状管である蓄熱網状管21から出る温風が土壌を暖めるとと同時に土壌内に酸素を供給し、土中微生物に繁殖や炭酸ガスの放出を助ける。 【0044】さらに、土中給水(灌水)が必要な場合は、灌水用給水管22に通水し、孔から外へ出る水は蓄熱網状管21の網の目から土中に滲み出して均等に土中給水(灌水)が行われる。 【0045】土壌蓄熱の必要がない場合は、ハンドリングボックス17の流出切り替えダンパー16は、蓄熱網状管21を閉じ、排気ダクト20側を開けば、集熱パネル4からの温風は排気ダクト20から直接温室1内に吹き出され、温室1内を温めて、集熱パネル4の入気口8aから再び吸い込まれてここで温められ、出気口8bから集熱ダクト10、送風ダクト14、ハンドリングボックス17、排気ダクト20へと送られ、これを繰り返す。 【0046】なお、流出切り替えダンパー16の開度を適宜選択することにより、前記蓄熱網状管21へと送る空気量と排気ダクト20へと送る空気量の配分を調整することも可能である。 【0047】前記温室1が東西方向に建てられた時および南北方向に建てられた時のいずれにおいても集熱板9の配列方向が南北方向になり、しかもこの集熱板9は南に向けて傾斜するので、南からの日射を十分この集熱板9で受け止めて効率のよい集熱を行うことができる。 【0048】また、温室1が東西南北の中間方向に建てられた時は、集熱パネル4は集熱板9の配列方向が直交するように集熱パネルを組み合わせて配列することで、集熱板の配列方向が南北方向に対して約45°以内となり、デットスペースに集熱板9が位置することなく、極力集熱効果を得ることができる。 【0049】図16は本発明の第5実施形態を示すもので、温室1が屋根2を切妻屋根ではなく、片流れ屋根として南北方向に向くように建てた場合、集熱パネル4は温室1の北面の上部に垂直に取り付けた。図中29は温室1内を上下に区画する調光スクリーンで、前記内側フレーム25の透光保温パネル26と同様に役割を有する。 【0050】なお、本実施形態では集熱パネル4内の北側面には断熱材31を配設して、放熱を防止し、また、集熱パネル4の入気口8aは温室1の北側の吸気口28に連通させ、簡単な流入切り替えダンパー15を設けてこの吸気口28から取り入れる外気を集熱パネル4へ導く場合と温室1内に導く場合に分けるようにした。 【0051】このように集熱パネル4は温室1の北面の上部に垂直に取り付けることで、この集熱パネル1を屋根に設けた場合と異なり、集熱パネル4の存在が日射の妨げになることはなく、北海道のように太陽高度が低い場合でも透明な屋根2を通過した太陽光を集熱パネル4で受け止めて集熱を行うことができる。 【0052】さらに、第6実施形態として図17に示すように温室1が切妻屋根の場合でも集熱パネル4は温室1の北面の低い位置に垂直に取り付ることで、前記図16の片流れ屋根の場合と同様に太陽高度が低い場合でも透明な屋根2を通過した太陽光を集熱パネル4で受止めて集熱を行うことができる。 【0053】 【発明の効果】以上述べたように本発明の温室は、太陽光により加熱空気を効率的に得て、寒冷地におけるビニール等による大気遮断だけでは温室内の温度を所定値に確保できない場合に植物の生育に必要な直射日光も確保でき、冬期における農作物の栽培を可能にでき、しかも、温室の向きに係わらず、高い集熱効率を維持できるものである。 【0054】また、土中に蓄熱し、あわせて凍結も防止し、酸素を供給して光合成を活性化し、さらに、散水設備も本体に組込むことで装置の簡素化を実現できるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390028060 【氏名又は名称】株式会社オーエム研究所
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| 【出願日】 |
平成11年7月30日(1999.7.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078695 【弁理士】 【氏名又は名称】久保 司
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| 【公開番号】 |
特開2001−37347(P2001−37347A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月13日(2001.2.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−217322 |
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