| 【発明の名称】 |
剪定バサミ |
| 【発明者】 |
【氏名】橋本 稔
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| 【要約】 |
【課題】カバーの着脱の手間がなく、しかも剪定の全ての過程を片手でできる剪定バサミを提供することである。
【解決手段】この発明は、ノーマル状態で固定刃fcと可動刃acとが開いた状態になる剪定バサミにおいて、少なくとも可動刃acを覆う大きさと形状とをえたカバー27と、可動刃acにカバー27を被せる方向に働くバネ手段31とを備え、カバー27の下縁30と固定刃fcとの間に先端側を広くし、基部に向かって徐々に狭くなる間隔を設けた剪定バサミを前提とする。そして、ピストンロッド10を動かすためのポンプおよび油圧制御機構を柄本体mとは別に設ける。しかも、柄本体mにスイッチ23とこのスイッチを作動させる操作レバー24とを設け、スイッチのオンオフに関連して油圧制御機構を電気的に制御する構成にした点に特徴を有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 柄本体に固定した固定刃と、この固定刃に回動自在に取り付けた可動刃と、柄本体または固定刃に回動自在に取り付けるとともに可動刃と刃部を含めた全体を覆う大きさと形状を備えたカバーと、カバーに対してそのノーマル状態で可動刃全体を覆う方向のバネ力を付与するバネ手段とを備え、しかも上記カバーの下縁と固定刃との間に先端側を広くし、基部に向かって徐々に狭くなる間隔を設けた剪定バサミ。 【請求項2】 固定刃と、回動可能にした可動刃と、可動刃と連結したピストン機構とを設け、上記ピストン機構は柄本体側に設けるとともに柄本体とは別に設けた油圧制御機構によって制御し、かつ、柄本体にスイッチとこのスイッチを動作させる操作レバーとを設け、スイッチのオンオフに関連して油圧制御機構を電気的に制御する請求項1記載の剪定バサミ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、可動刃を覆うカバーを設けた剪定バサミに関する。 【0002】 【従来の技術】図3に示す従来例は、柄本体mに貫通孔1を形成するとともに、この貫通孔1の後端側から軸受け部材2を圧入している。そして、この軸受け部材2は、その基端側に台形部2aを形成し、この台形部2aを貫通孔1に形成した段部1aにつき当てることによって、位置決めしている。上記貫通孔1の後端はプラグ3でふさぎ、このプラグ3と上記軸受け部材2との間にピストン室を形成している。このピストン室にはピストンロッド10に連結したピストン4を組み込み、ピストン4と上記軸受け部材2との間に形成されたロッド側室を圧力室5とし、ピストン4とプラグ3との間に形成されたピストン側室をスプリング室6としている。 【0003】そして、上記圧力室5は、柄本体mに形成した流路7を経由して、柄本体mとは別に設けた図示していないポンプおよび油圧制御機構に接続している。また、上記スプリング室6にはコイルスプリング8を設けるとともに、プラグ3に設けたチェック弁9を介して圧縮気体を封入し、これらコイルスプリング8および圧縮気体でバネ機構を構成するようにしている。上記のようにスプリング室5に圧縮気体を封入したので、ピストン4の移動量に対する圧力上昇、すなわちバネ反力が曲線的に上昇するため、ピストン4の圧縮作動状態から伸長作動への初期段階で、大きなバネ反力が得られる。 【0004】上記ピストン4に設けたピストンロッド10は、軸受け部材2に形成した軸孔2bを貫通させるとともに、その先端を、柄本体mに形成した連結室11内に臨ませている。この連結室11は、図面からも明らかなように、その先端開口部分に斜面11a、11bを形成し、この斜面11a、11bの対向部分を上下方向に広げている。なお、この連結室11は、その開口側から見た形状を、斜面11a、11b方向に縦長の長方形にしている。 【0005】一方、上記斜面11aに対応する柄本体mの外側にはブラケット12を設け、このブラケット12に、2本のピン13、13で固定刃fcの基端14を固定している。上記固定刃fcは、その基端14から下方に曲げて幅広の支持部15を形成するとともに、この支持部15のさらに先端を上に向けて弓形に曲げ、その弓形の部分の上側を刃部16としている。 【0006】また、上記固定刃fcの支持部15には、可動はacをピン17で回転自在に支持している。この可動刃acは、その刃部18を、固定はfcの刃部16と対向させるとともに、上記ピン17で特定されて回動支点よりも下方に連結突片19を形成している。そして、上記連結突片19には、リンク20の一端をピン21で回動自在に連結しているが、このリンク20の他端をピン22でピストンロッド10の先端に回動自在に連結している。 【0007】上記柄本体m内にはスイッチ23を設けるとともに、このスイッチ23をオン・オフするための操作レバー24を設けている。上記スイッチ23は、それをオンにすることによって、図示していない前記油圧制御機構を作動させて、流路7から圧力室5に圧油を導くものである。なお、この油圧制御機構は、スイッチ23がオフのとき、流路7および圧力室5をタンクに連通させる。 【0008】また、上記操作レバー24は、その一端をピン25で回動自在に支持するとともに、スイッチ23のプッシュボタン26に対向する位置に、プッシュ部24aを形成している。さらに、このプッシュ部24aよりも自由端側には、ストッパー部24bを形成している。このストッパー部24bは、操作レバー24を所定量回動して、プッシュ部24aでプッシュボタン26を押し切ったところで、柄本体m側に接触し、操作レバー24がそれ以上回動しないようにする。 【0009】次に、この従来例の作用を説明する。図3に示すノーマル状態においては、ピストン4がバネ機構の作用で、軸受け部材2の端面に接触した状態を保つ。この状態では、可動刃acが固定刃fcに対して開いた状態を保持する。上記のように開いた状態の固定刃fcと可動はacとの間に、例えば枝などを挟む。そして、操作レバー24を回動して、スイッチ23をオンにすると、図示していない油圧制御機構が作動して圧力室5に圧油が導かれる。 【0010】圧力室5に圧油が導かれれば、ピストン4がバネ機構に抗して移動し、ピストンロッド10を引っ張る。ピストンロッド10が引っ張られれば、それにともなって可動刃acがピン17を中心に、図1の状態から反時計方向に回動して、両刃fc、acの間の枝を切り落とす。そして、操作レバー24の握り力を再び解放すれば、操作レバー24はプッシュボタン26に押し戻されて原位置に復帰する。 【0011】圧力室5がタンクに連通すれば、今度は、バネ機構のバネ力でピストン4とともにピストンロッド10が押し戻される。ピストンロッド10が押し戻されれば、可動刃acが、ピン17を中心に、時計方向に回動して、原位置に復帰する。原位置に復帰するように働くバネのバネ力は、非常に強く、木のヤニが付着したようなときにも確実に原位置に戻るようにしている。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】従来の剪定バサミには、使用していないときに、可動刃と固定刃が開いた状態になり、刃がむき出しになっていて、非常に危険であった。特に油圧駆動式の剪定バサミの場合には、刃が隠れるようにハサミの刃を閉じて、サックなどを被せようとすると、バネ力が非常に強いので、このバネ力に抗して手動で閉じるのは容易ではないという問題があった。さらに、従来例の剪定バサミのように、せっかく片方の手で容易に剪定ができるハサミを使用しても、カバーを着脱するために、結局両手を使わなければならず、従来の油圧駆動式剪定バサミを有効に利用することができなかった。この発明の目的は、カバーをつけたまま、枝を切ることができ、しかもカバーがついている使用前の状態から、枝を切り終わるまでの過程を全て片手でできる剪定バサミを提供することである。 【0013】 【課題を解決するための手段】第1の発明は、柄本体に固定した固定刃と、この固定刃に回動自在に取り付けた可動刃と、柄本体または固定刃に回動自在に取り付けるとともに可動刃と刃部を含めた全体を覆う大きさと形状を備えたカバーと、カバーに対してそのノーマル状態で可動刃全体を覆う方向のバネ力を付与するバネ手段とを備え、しかも上記カバーの下縁と固定刃との間に先端側を広くし、基部に向かって徐々に狭くなる間隔を設けたことを特徴とする。 【0014】第2の発明は、固定刃と、回動可能にした可動刃と、可動刃と連結したピストン機構とを設け、上記ピストン機構は柄本体側に設けるとともに柄本体とは別に設けた油圧制御機構によって制御し、かつ、柄本体にスイッチとこのスイッチを動作させる操作レバーとを設け、スイッチのオンオフに関連して油圧制御機構を電気的に制御する構成にしたことを特徴とする。 【0015】 【発明の実施の形態】この発明の実施例を図1に示し、カバーの拡大図を図2に示す。従来例と同一の構成要素については同一の符号を用い、詳細な説明を省略する。カバー27は、可動刃acを覆うように作用するバネ手段31と、天井板28と側板29を有する。2枚の側板29は天井板28を挟んで固定し、可動刃acの側面を両側から覆う。天井板28は可動刃acの上部すなわち刃部18の対向面の先端側だけを覆っている。したがって、カバー27の基部に近い側には、天井板28がなく、側板29の上部32がむき出しになっている。 【0016】また、バネ手段31はピン17に巻き付けるようにして保持させている。したがって、バネ手段31はピン17を中心に回動することができる。バネ手段の一方の端部31aは、カバー27の天井板28がない、側板上部32に引っかけて支持する。他方の端部31bをブラケット12と固定刃fcの基端14との境界線に引っかけるように支持する。固定刃fcの基端14はブラケット12よりもへこんだ位置にある。バネ手段31は、そのバネ力によって端部31aと31bが互いにたわむ。そして、端部31aは、可動刃acが覆われる方向にカバー27を押さえ、このとき、カバー27の天井板28は、可動刃acの刃部18対向面に接する。端部31bはブラケット12の側面をバネ力によって、柄本体mの方向に押し付けるように作用する。したがって、端部31bは固定刃fcの基端14とブラケット12との境界面に沿うように保持される。バネ手段は、このようにカバー27が可動刃acを覆うような方向に働けばよいので、コイルバネや板バネなどでもよい。 【0017】これらの構成から、カバー27はピン17を軸として、回動可能となる。また、カバー27は可動刃acとは固定されていないので、可動刃acとカバー27とは別々に動作する。さらに、カバー27は、カバー27の下縁30と固定刃fcとの間隔が、先端側から基部に向かって徐々に狭くなるような形状にしている。この実施例では、下縁30を弧状にした。 【0018】次にこの実施例の作用を説明する。この実施例の剪定バサミは、ノーマル状態つまり使用していない状態では、可動刃acと固定刃fcとは開いた状態になっている。しかし、カバー27によって、可動刃acの刃部18は覆われている。ここで、可動刃acの刃部18だけを覆うようにしているのは、可動刃acの刃部18は、鋭利で危険であるが、固定刃fcの刃部16はエッジを持つだけで、このエッジだけでは手を切ったりするようなことはほとんどないからである。 【0019】この状態で、枝を切ろうとしたとき、まず、固定刃fcとカバー27との間の広がっている部分に枝を入れる。続いて剪定バサミを枝側に押すと、枝は弧状の下縁30に沿って、なめらかにカバー27の基部方向に入ってくる。このとき、可動刃acと刃部18の対向面と接していたカバー27は、枝で下縁30を押し上げられるので、可動刃acから離れる。そして、刃部18がカバー27からでてきて、従来例で示したとおり、油圧駆動制御機構によって枝は切り落とされる。 【0020】可変刃acと固定刃fcとの固定部分に近ければ近いほど、ハサミが枝を切断する力は大きくなる。したがって、枝をカバー27の奥の方まで入れることによって、大きな力をかけなくても枝を切ることができる。そして、枝を切ったあと、可動刃acは強いバネ力によって、原位置に復帰する。一方、枝が切られてカバー27を押し上げるものがなくなったとき、バネ手段31はバネ力によって、再び可変刃acを覆う方向にカバー27を押し付ける。 【0021】さらに、上記油圧駆動剪定バサミは、柄本体mにはピストン機構だけを設け、ピストン機構を制御する油圧源および油圧制御機構とを柄本体mとは別に設けたので、柄本体mを小型化および軽量化する。また、柄本体mに設けたピストン機構と、スイッチ23と、操作レバー24によって、柄本体mを握った手で、全ての操作が可能になる。 【0022】この剪定バサミは、カバー27をつけたまま剪定することができ、剪定していないときには、しっかりと刃にカバー27が被さるというものである。さらに、上記ような油圧駆動剪定バサミにおいては、枝を切る作業も油圧制御によって、片手で楽にすることができ、しかもカバーを着脱することなく、全ての作業を柄本体mを握った手でおこなうことができ、より一層操作性が向上する。 【0023】 【発明の効果】第1の発明によれば、剪定するときに、バネによってカバーから刃がでるような構成にしたので、カバーを被せたままでも剪定することができる。第2の発明によれば、柄本体が小さくしかも軽い油圧駆動バサミの、柄本体を握った手で全ての操作が可能となる上、カバーの着脱をしなくてもよいので、さらに操作性が向上する。 【0024】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000929 【氏名又は名称】カヤバ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月30日(1999.7.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076163 【弁理士】 【氏名又は名称】嶋 宣之
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| 【公開番号】 |
特開2001−37331(P2001−37331A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月13日(2001.2.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−216545 |
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