| 【発明の名称】 |
接ぎ木用台木切断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】森川 信也
【氏名】西川 裕之
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| 【要約】 |
【課題】一度の工程で接ぎ木用の台木が簡単に得られる切断装置。
【解決手段】近接、離反方向に相対移動可能で近接方向への移動により接ぎ木の台木用茎aを保持する一対の部材1a、1bからなる茎保持部材1と、保持された茎aを横に切断する横断刃2aと茎aの縦に切れ目を入れる縦断刃2bとを備える茎切断手段2と、前記茎保持部材1の近接方向への移動に対応して前記横断刃2aと縦断刃2bとを作動する切断刃作動手段3とから構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 近接、離反方向に相対移動可能で近接方向への移動により接ぎ木の台木用茎を保持する一対の部材からなる茎保持手段と、保持された茎を横に切断する横断刃と茎の縦に切れ目を入れる縦断刃とを備える茎切断手段と、前記茎保持手段の近接方向への移動に対応して前記横断刃と縦断刃とを作動する切断刃作動手段とから成ることを特徴とする接ぎ木用台木切断装置。 【請求項2】 装置本体と、装置本体に対して接近、離反するようにスライド可能なスライド部材とを備え、このスライド部材には接ぎ木の台木用茎の側面を受ける受け部を形成し、上記装置本体には、上記受け部のスライド時の移動範囲内に、上記茎を横に切る横断刃と残った茎に縦の切れ目を入れる縦断刃とを配置固定したことを特徴とする接ぎ木用台木切断装置。 【請求項3】 前記装置本体には、前記台木用茎の受け部とは反対側の側面を受ける受け部を備える補助スライダを前記スライド部材と同方向にスライド可能に設け、この補助スライダを常時スライド部材側にバネ付勢した請求項1記載の接ぎ木用台木切断装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は野菜、果樹等の園芸作物を接ぎ木する場合に使用する台木を得るための台木切断装置に関する。 【0002】 【従来技術】一般に、接ぎ木は、トマト、ナス、キュウリ等の個体の芽や枝を切り取り、これを根を持った他の個体の茎などに接ぎ、活着させるもので、植物への耐病性付与、樹勢調節、着果促進、品質改良などを目的として行なわれている。接ぎ木の一方法に割り接ぎがあるが、これは穂木を台木に形成された切れ目に沿って差し込むことによって行なわれていることが多い。したがって、接ぎ木用の台木を得るためには、図5に示すように、台木用の茎を横に切断し、さらに切断面から穂木差し込み用の縦の切れ目を入れる必要がある。そのための装置として、従来は台木用の茎を横に切断する切断手段と、上記茎をさらに縦の切れ目を入れる切断手段とを別個に設けたものがあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記装置によれば、各切断手段によっていったん多数の台木用茎を横断した後、さらにこれらの茎を縦断するという2段の切断工程が必要であり、このため、作業性が悪く、機械化、自動化には不向きであった。 【0004】本発明は上記問題点を解消し、一度の工程で接ぎ木用の台木を簡単かつ確実に得ることができる接ぎ木用台木切断装置を提供することをその課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明に係る接ぎ木用台木切断装置は、近接、離反方向に相対移動可能で近接方向への移動により接ぎ木の台木用茎を保持する一対の部材からなる茎保持手段と、保持された茎を横に切断する横断刃と茎の縦に切れ目を入れる縦断刃とを備える茎切断手段と、前記茎保持手段の近接方向への移動に対応して前記横断刃と縦断刃とを作動する切断刃作動手段とから成ることを特徴とする。 【0006】また、本発明に係る接ぎ木用台木切断装置は、装置本体と、装置本体に対して接近、離反するようにスライド可能なスライド部材とを備え、このスライド部材には接ぎ木の台木用茎の側面を受ける受け部を形成し、上記装置本体には、上記受け部のスライド時の移動範囲内に、上記茎を横に切る横断刃と残った茎に縦の切れ目を入れる縦断刃とを配置固定する構成としてもよい。 【0007】なお、前記装置本体には、前記台木用茎の受け部とは反対側の側面を受ける受け部を備える補助スライダを前記スライド部材と同方向にスライド可能に設け、この補助スライダを常時スライド部材側にバネ付勢するように構成するのが好ましい。 【0008】 【発明の実施の形態】図1は接ぎ木用台木切断装置の一例を示す斜視図である。この台木切断装置は、近接、離反方向に相対移動可能で近接方向への移動により接ぎ木の台木用茎を保持する一対の部材(保持手段1a、1b)からなる茎保持手段1と、保持された茎を横に切断する横断刃2aと茎の縦に切れ目を入れる縦断刃2bとを備える茎切断手段2と、前記茎保持手段1の近接方向への移動に対応して前記横断刃2aと縦断刃2bとを作動する切断刃作動手段3とから構成されている。 【0009】茎保持手段1は第1の保持手段1aと第2の保持手段1bとから成っている。第1の保持手段1aは対向する1対の面板4を連結部5を介して連結して側方に開口する門形に形成して成るもので、面板4の先端中央には凹面部6aが形成されている。また、連結部5の中心には貫通孔7(図4(a) 参照)が形成されている。これに対し、第2の保持手段1bは板状に形成され、一方の側面部には図3に示されるように、凹面部6bが形成されているとともに、横の逃げ溝8aと縦の逃げ溝8bがT字状に形成されている。第1の保持手段1aと第2の保持手段1bとは互いに向き合うように配置され、近接することにより各凹面部6a、6bの内側に台木用の茎の側面を保持できるように構成されている。なお、これらの凹面部はU字形でもV字形でもよい。 【0010】次に、茎切断手段2は図2に示されるように、大径部9aと小径部9bとを連続形成した円柱状体9の(大径部の)端面に横のスリット10aと縦のスリット10bをT字状に形成し、各スリット10a、10bに横断刃2aと縦断刃2bとを差し込み、固定リング11で大径部9aを締めて固定したものである。そして、茎切断手段2は第1の保持手段1aの面板4、4の間に配置され、その小径部9bは上記第1の保持手段1aの連結部5の貫通孔7を貫通して外方に突出している。 【0011】また、切断刃作動手段3はX字状に交差され、一方の部分3aはグリップ、他方の端部には上記茎保持部材1が配置されている。なお、第1の保持手段1aは直接に上記他方の端部に固定されているわけではなく、図2及び図4(a) に示されるように、茎切断手段2を構成する円柱状体9の小径部9bの端部に固定されている。茎切断手段2は小径部9b上に装着されたスプリング12によって、常時上記横断刃2aと縦断刃2bが面板間空間Sの奥に入り込んでいるように付勢されている。安全のため、横断刃2aと縦断刃2bは上記空間S内に納まるように構成するのが好ましい。さらに、切断刃作動手段3はスプリング13によって両端部が常時開くように設定されている。このスプリング13に抗してグリップ3aを強く握ると、まず茎保持部材1が近接方向に相対移動して当接するが、さらに握り込むと、上記円柱状体9が押し込まれて茎切断手段2を作動させる。 【0012】なお、切断刃作動手段3は茎切断手段2を作動させる作動手段であるとともに、同時に茎保持部材1を近接、離反方向に相対移動させるものでもあるから、茎保持部材1の作動手段をも兼ねている。 【0013】次に、上記構成の台木切断装置の使用態様について説明すると、まず接ぎ木用の茎を茎保持部材1の間に入れ、切断刃作動手段3のグリップ3aを握り込むと、図4(a) に示されるように、第1の保持手段1aと第2の保持手段1bとが近接して上記茎aを凹面部6a、6bの間に保持する。そこで、さらにグリップ3aを握ると、茎保持部材1はもはや近接移動することはできないので、これに対応し、同図(b) に示されるように、茎切断手段2がスプリング12に抗して第2の保持手段1b側に突出する。これにより、保持された茎aは横断刃2aによって横に切断され、縦断刃2bによって縦に切れ目が入れられる。なお、横断刃2aと縦断刃2bは茎aを切断して通過した後、第2の保持手段1bの逃げ溝8a、8b内に進入する。その後、グリップ3aに加えた力を解放すると、スプリング13によって茎保持部材1が離反方向に移動して開く。これによって、上記茎aは図5に示されるような平カット面a1と切れ目a2とを有する割り接ぎ用の台木14となる。 【0014】次に、図6〜図10によって台木切断装置の他の実施態様について説明する。図6は接ぎ木用台木切断装置を示す斜視図であり、図7は上記切断装置の要部の平面図である。上記切断装置は、装置本体20と、装置本体20に対して接近、離反するようにスライド可能に設けられたスライド部材21とから構成されている。 【0015】装置本体20にはスライド部材21側に水平な案内レール22が突設されるとともに、上部には把持片23aが立ち上げ形成されている。これに対し、スライド部材21の下部には上記案内レール22を摺動自在に嵌合する嵌合部(図示せず)が形成されているとともに、この嵌合部から上記案内レール22の両側面をガイドする1対のガイド部24が水平に突設されている。また、スライド部材21の上部には把持片23bが立ち上げ形成されている。さらに、案内レール22の先端とスライド部材21とには引っ張りバネ25が取り付けられている。これにより、上記嵌合部の内部とガイド部24の間を案内レール22が摺動することで、スライド部材21が装置本体20に対してスライドでき、また、スライド部材21を装置本体20に接近するようにスライドさせた後、その力を解除すると、スライド部材21は引っ張りバネ25のバネ力により自動的に装置本体20から離反して元の位置にスライド復帰する。 【0016】また、装置本体20の固定板26と案内レール22との間には横断刃2aが固定されて側方に突出し、その刃はスライド部材21側に向くように取り付けられている。また、上記把持片23aからはスライド部材21側に垂直の支持部29が突設され、この支持部29には縦断刃2bが固定されている。縦断刃2bは支持部29の下方に突出し、その刃はスライド部材21側に向くように取り付けられている。縦断刃2bは上記横断刃2aとスライド方向に並び、横断刃2aの位置よりも下方に突出するように設けられ、また、横断刃2aは縦断刃2bよりもスライド部材21により近い側に配置されている。 【0017】さらに、装置本体20には、上記横断刃2aと縦断刃2bが設けられた位置の下部に、補助スライダ30が上記スライド部材21と同方向にスライド可能に設けられている。補助スライダ30の先端面には台木用茎aの受け部31が形成されているとともに、長手方向に沿って上記縦断刃2bとの係合を回避する逃げ溝32が形成されている。また、受け部31の外側には顎部33が形成されている。そして、補助スライダ30は受け部31が横断刃2aよりもスライド部材21側に突出した位置から顎部33が装置本体20の壁34に係合する位置までの間をスライドすることができる。さらに、補助スライダ30と装置本体20には引っ張りバネ35が取り付けられ、これにより補助スライダ30は常時スライド部材21側に付勢されている。 【0018】次に、スライド部材21には、装置本体20の補助スライダ30に対向する側に、装置本体20側に突出する凸部36が形成され、その先端面には上記台木用茎aの反対側の側面を受ける受け部39が形成されている。この受け部39と上記スライダ30の受け部31とは、ともに台木用茎aの側面を受けるもので、V字形、U字形等の形状にするのが好ましい。 【0019】上記スライド部材21は上記受け部39の先端が補助スライダ30の受け部31に係合し、この状態で補助スライダ30の顎部33が装置本体20の壁35に当接するまでスライド可能で、これがスライド部材21の移動範囲となっている。ところが、このようにスライドする場合、スライド部材21の受け部がその移動範囲の途中で横断刃2aと縦断刃2bに係合してしまう。そこで、スライド部材21には上記受け部39とその近傍に、スライド時に装置本体20の横断刃2a及び縦断刃2bとの係合を回避する逃げ部が形成されている。すなわち、受け部39には横断刃2aを逃がすための水平の逃げ溝8aと縦断刃2bを逃がすための垂直の逃げ溝8b(図7参照)が形成されている。なお、受け部39の上部39aは傾斜している。 【0020】次に、上記構成の切断装置の使用態様を図8〜図10によって説明する。同図において縦断刃2bの支持部29は省略されている。まず、図8に示すように、接ぎ木の台木に使用する植物の茎aaの側面をスライド部材21の受け部39に係合した後、指でスライド部材21と装置本体20の把持片23a、23bを片手の指で摘んでスライド部材21と装置本体20とが接近するようにスライドさせる。実際には、茎aを動かさないようにして切断するため、装置本体20をスライド部材21に対して接近するようにスライドさせるようにするのがよい。これにより、補助スライダ30の受け部31が茎aの空いている側の側面に係合し、茎aはスライド部材21と補助スライダ30の受け部39、31の間に支持され、姿勢が安定する。この状態でさらにスライドさせると、図9に示すように、横断刃2aは茎aを横切るので水平に切断される。このとき、横断刃2aは受け部の水平の逃げ溝8aを通り、受け部39には係合しない。さらに、スライド移動させると、縦断刃2bは茎aを通るので、図10に示されるように茎aには縦の切れ目が入れられる。このとき、縦断刃2bは受け部の垂直の逃げ溝8bを通り、受け部39には係合しない。 【0021】その後、スライド移動端に達した後に把持片23a、23bに加えた力を解除すると、スライド部材21の引っ張りバネ25と補助スライダ30の引っ張りバネ35のバネ力により装置本体20とスライド部材21とは離反し、スライド部材21と補助スライダ30とは元の位置に復帰移動する。スライド部材21の受け部39からは図5に示すように、横の切断面a1と縦の切れ目b1の入った台木14を取り出すことができる。 【0022】上述のように、スライド部材21を1ストロークだけスライド移動させることにより、茎aの平カットと切れ目入れとが行なわれて割り接ぎ用の台木を簡単に製作することができる。 【0023】また、スライド部材21と補助スライダ30は茎aの切断後に引っ張りバネ25、35のバネ力により自動的に元の位置に戻るから、連続的な切断作業を効率的に行なうことができる。 【0024】さらに、上記補助スライダ30は必ずしも必要ではないが、これを装置していることにより、台木用の茎aをスライド部材21と補助スライダ30とによって安定に支えることができるので、常に正確に茎aを切断することができる。 【0025】なお、縦断刃2bは茎aに対してやや斜めに傾くように配置する方が茎aをより簡単に切断しやすい。 【0026】また、台木用茎aの切断を機械化、自動化するときは、上記スライダ30を固定し、適宜の手段で装置本体20をスライド移動させるようにすればよい。 【0027】 【発明の作用、効果】請求項1に係る発明によれば、茎保持部材が近接して台木用茎を保持するのに対応して切断刃作動手段が茎切断手段を作動させることにより、保持された茎を横断刃により横に切断し、縦断刃により縦に切れ目を入れるので、割り接ぎ用台木を簡単に作ることができる。 【0028】したがって、茎保持部材を近接、離反作動させることにより、茎の平カットと切れ目入れとが行なわれて割り接ぎ用の台木を簡単に製作することができる。このため、作業性がよく、構造も簡単なので、機械化、自動化にも適する。 【0029】請求項2に係る発明によれば、スライド部材の受け部に台木用の茎を係合させてスライドさせると、茎は横断刃を横切って横に切断された後、縦断刃を通るので残った茎に縦の切れ目が入れられる。このとき、スライド部材の受け部とその近傍には上記横断刃と縦断刃の逃げ部が形成されているので、スライド部材の移動は円滑に行なうことができる。 【0030】したがって、この場合においても、スライド部材を1ストローク移動させることにより、茎の平カットと切れ目入れとが行なわれて接ぎ木用の台木を簡単に製作することができる。このため、作業性がよく、構造も簡単なので、機械化、自動化にも適する。 【0031】請求項3に係る発明によれば、台木用の茎をスライド部材と補助スライダの両側の受け部で安定に支えることができるので、常に正確に茎を切断することができる。そして、切断後は補助スライダはバネ付勢によって元の位置に復帰移動するので、いちいち元に戻す必要がない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000205627 【氏名又は名称】大阪府 【識別番号】000006301 【氏名又は名称】マックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月26日(1999.7.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074918 【弁理士】 【氏名又は名称】瀬川 幹夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−37330(P2001−37330A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月13日(2001.2.13) |
| 【出願番号】 |
特願平11−210377 |
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