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【発明の名称】 脱穀装置
【発明者】 【氏名】中矢 昭彦

【要約】 【課題】脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィン(51)(52)(60)から容易に分離させると共に、穀粒とともに取出される塵量を低減させ、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを図る。

【解決手段】扱胴(6)の下方に揺動選別盤(30)を装設させ、複数のチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)によって形成するチャフシーブ(32)を揺動選別盤(30)に設ける脱穀装置において、穀粒を取出す1番コンベヤ(39)の上方に位置するチャフシーブフィン(51)(52)(60)に多数の突起(62)を設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱胴の下方に揺動選別盤を装設させ、複数のチャフシーブフィンによって形成するチャフシーブを揺動選別盤に設ける脱穀装置において、穀粒を取出す1番コンベヤの上方に位置するチャフシーブフィンに多数の突起を設けたことを特徴とする脱穀装置。
【請求項2】 扱胴の下方に揺動選別盤を装設させ、複数のチャフシーブフィンによって形成するチャフシーブを揺動選別盤に設ける脱穀装置において、1番コンベヤに穀粒を漏下させる選別網の上方に位置するチャフシーブフィンに多数の突起を設けたことを特徴とする脱穀装置。
【請求項3】 扱胴の下方に揺動選別盤を装設させ、複数のチャフシーブフィンによって形成するチャフシーブを揺動選別盤に設ける脱穀装置において、全てのチャフシーブフィンに多数の突起を設けたことを特徴とする脱穀装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば穀稈を連続的に刈取って脱穀するコンバインに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、扱胴の下方に揺動選別盤を装設させ、複数のチャフシーブフィンによって形成するチャフシーブを揺動選別盤に設け、扱胴下方に落下する脱粒物をチャフシーブによって選別し、穀粒を下方に漏下させ、藁屑をチャフシーブ上面後方に送出させる技術がある。しかし乍ら、チャフシーブフィンを偏平な板状に形成しているから、脱粒物が湿材のときにチャフシーブフィンに付着し易い不具合があると共に、チャフシーブへの脱粒物の落下が多くなって風選作用が不充分になる場合など、チャフシーブフィンを滑落する穀粒とともに藁屑または塵が1番コンベヤ方向に押し落され易い不具合があり、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを容易に図り得ない等の問題がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、扱胴の下方に揺動選別盤を装設させ、複数のチャフシーブフィンによって形成するチャフシーブを揺動選別盤に設ける脱穀装置において、穀粒を取出す1番コンベヤの上方に位置するチャフシーブフィンに多数の突起を設けたもので、チャフシーブに落下する脱粒物とチャフシーブフィンとの接触が突起によって少なくなるから、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィンに付着しにくく容易に分離させ得ると共に、チャフシーブへの脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起によって持上げられてチャフシーブフィンとの間に隙間が形成され、穀粒とともに1番コンベヤに取出される塵量を容易に低減し得、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを容易に図り得るものである。
【0004】また、扱胴の下方に揺動選別盤を装設させ、複数のチャフシーブフィンによって形成するチャフシーブを揺動選別盤に設ける脱穀装置において、1番コンベヤに穀粒を漏下させる選別網の上方に位置するチャフシーブフィンに多数の突起を設けたもので、チャフシーブに落下する脱粒物とチャフシーブフィンとの接触が突起によって少なくなるから、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィンに付着しにくく容易に分離させ得ると共に、チャフシーブへの脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起によって持上げられてチャフシーブフィンとの間に隙間が形成され、穀粒とともに選別網に取出される塵量を容易に低減し得、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを容易に図り得るものである。
【0005】また、扱胴の下方に揺動選別盤を装設させ、複数のチャフシーブフィンによって形成するチャフシーブを揺動選別盤に設ける脱穀装置において、全てのチャフシーブフィンに多数の突起を設けたもので、チャフシーブに落下する脱粒物とチャフシーブフィンとの接触が突起によって少なくなるから、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィンに付着しにくく容易に分離させ得ると共に、チャフシーブへの脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起によって持上げられてチャフシーブフィンとの間に隙間が形成され、チャフシーブ下方に取出される藁屑及び塵量を容易に低減し得、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを容易に図り得るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はコンバインの左側面図、図2は同平面図であり、図中(1)は左右一対の走行クローラ(2)(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)上側に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架しかつ扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える4条刈り用刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧昇降シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁カッタ、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する籾受台、(18)は運転操作部(19)及び運転席(20)を備える運転台、(21)は運転席(20)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0007】さらに、図3乃至図6に示す如く、前記機台(3)上面に四角箱形の機筐(22)を形成し、機筐(22)内の前部上方に扱室(23)を形成し、この扱室(23)内に、外周面に多数本の扱歯(24)…を備えて時計方向に回転する前記扱胴(6)を、扱胴(6)の軸線が走行方向に対して略平行になるように設ける。この扱胴(6)の下方に受網(25)を設け、前記扱胴(6)後端部の区画板(26)にて区画形成した藁排出口(27)の部分を除いて受網(25)を張設させると共に、前記扱室(23)後方に排藁通路(28)を形成する。
【0008】また、前記扱室(23)の下方に選別機構(29)を設け、揺動選別盤(30)を配設する。この揺動選別盤(30)は、前記受網(25)の略下方に設けた流穀板(31)と、前記藁排出口(27)の下方から後方にわたって設けた漏下横桟形チャフシーブ(32)と、前記チャフシーブ(32)の前部下方に設けた籾受板(33)と、前記籾受板(33)後端に連設させた選別網(34)とによって構成される。そして、この揺動選別盤(30)を、偏心軸(35)の回転によって、前記扱胴(6)の軸線方向(前後方向)に揺動運動させ、藁屑を後方に送出させ、かつ穀粒を下方に落下させる。
【0009】また、選別網(34)に向かって選別風を風向板(36a)の案内によって吹き上げる唐箕(36)と、選別網(34)から落下した穀粒を受取る一番樋(37)と、チャフシーブ(32)後部から落下する穀粒と藁の混合物即ち二番物を受取る二番樋(38)とを、揺動選別盤(30)の下方に設ける。前記一番樋(37)内に入った穀粒は、一番樋(37)内の螺旋板形一番コンベヤ(39)と、螺旋板形コンベヤを内蔵した揚穀筒(16)を介して上端投入口から前記穀粒タンク(15)に移送される。また、前記二番樋(38)内に入った二番物は、二番樋(38)内の螺旋板形二番コンベヤ(40)及び還元コンベヤ(41)を介して、前記揺動選別盤(30)のチャフシーブ(32)前側上面に還元移送される。
【0010】前記機筐(22)左側面に、前記刈取部(8)からの穀稈を前記扱胴(6)の軸線方向に沿って移送するフィードチェン(5)を設ける。また、前記機筐(22)の後部上面に、前記フィードチェン(5)の送り終端から排藁を受継いで機筐(22)後方に移送する排藁チェン(14)を設け、刈取部(8)から横倒し姿勢で供給される稈を、各チェン(5)(14)を介して後方の排藁カッタ(13)に排出させて切断し乍ら放出させると共に、機筐(22)後側の排藁通路(28)を形成する四番樋(42)後端側に藁放出板(43)を開閉自在に設け、排藁チェン(14)終端に送られた横倒し姿勢の藁を前記放出板(43)から機筐(22)後方の圃場に未切断状態で落下させるもので、刈取部(8)から供給される穀稈はフィードチェン(5)に受け継がれ、フィードチェン(5)によって移送される穀稈は、扱胴(6)によって脱穀され、脱穀後の稈即ち排藁は、フィードチェン(5)の送り終端から排藁チェン(14)に受け継がれ、後方に移送されて藁放出板(43)から圃場に落下させたり、前記カッタ(13)で切断してから放出させるように構成している。
【0011】また、前記扱室(23)で脱穀された穀粒は、受網(25)から下方に落下し、揺動選別盤(30)の流穀板(31)及び選別網(34)を介して一番樋(37)内に入る。そして、一番樋(37)の穀粒は、一番コンベヤ(39)及び揚穀筒(16)を経て穀粒タンク(15)に投入され、タンク(15)下面に形成した2つの出口から下方の2袋の籾袋の中に落下させ、各袋に詰め込まれる。多数の空の籾袋を受棒に引掛けて吊下げ、タンク(15)出口に装着した袋が穀粒で一杯になったとき、次の袋をタンク(15)出口に装着する袋詰め作業を行う。この作業は、籾受台(17)に乗った作業者によって行われる。一方、前記受網(25)から落下しなかった藁屑等の大きい脱穀物は、扱室(23)後部の再処理口(44)から左側の処理胴(7)に送出されて再脱穀された後で下方のチャフシーブ(32)上面に落下させる。前記処理胴(7)は外周にスクリュ羽根を取付けると共に、処理胴(7)の下方周囲に処理受網(45)を設け、再処理した穀粒を処理受網(45)から漏下させる。一方、唐箕(36)からの選別風及び揺動選別盤(30)の揺動運動によって、重い脱穀物即ち穀粒がチャフシーブ(32)より落下し、大きくて軽い藁屑がチャフシーブ(32)の上面を後方に移動して機外に排出され、穀粒と藁屑とに選別されるもので、前記チャフシーブ(32)後部より落下する二番物は、二番樋(38)内に入り、この二番樋(38)内の螺旋二番コンベヤ(40)を介して、チャフシーブ(32)前部上面に還元移送され、再び選別されるように構成している。
【0012】また、前記選別機構(29)前方に選別駆動ケース(46)を設け、該ケース(46)に選別駆動軸(47)を内挿させ、前記エンジン(21)の出力軸を選別駆動軸(47)にベルト連結させ、選別機構(29)の各部に選別駆動軸(47)をベルト連結させ、揺動選別盤(30)を前後方向に揺動させ、唐箕(36)及び各コンベヤ(39)(40)を駆動し、扱胴(6)下方に落下する脱粒物を穀粒と藁屑に分離し、穀粒を収集するもので、選別機構(29)の唐箕(36)及び一番コンベヤ(39)にエンジン(21)の動力を伝えるベルトと、一番コンベヤ(39)を介して二番コンベヤ(40)に動力を伝えるベルトと、前記コンベヤ(39)(40)の動力を揺動選別盤(30)に伝えるベルトを設け、選別機構(29)の各部を3本のベルトによって駆動させる。
【0013】また、前記揺動選別盤(30)の後部上方で四番樋(42)下面側に横断流ファン(48)を設け、二番コンベヤ(40)に横断流ファン(48)をベルト連結させ、前記ファン(48)に排藁カッタ(13)をベルト連結させ、ベルト掛け外し操作によってカッタ(13)を必要に応じて取付けたり取外すことができると共に、前記ファン(48)の動力をフィードチェンクラッチを介してフィードチェン(5)に伝えるもので、前記処理胴(7)から排出される藁屑及び塵、並びに揺動選別盤(30)後部上面に移動する藁屑及び塵のうち軽いものを前記ファン(48)が吸取って機外に放出させる一方、残りの重い藁屑を揺動選別盤(30)後端から下方の機外に落下させるように構成している。
【0014】さらに、図4乃至図8に示す如く、前記籾受板(33)及び選別網(34)の上方に配設させる前部チャフシーブ(49)と、前記二番樋(38)の上方に配設させる後部チャフシーブ(50)とを、前記チャフシーブ(32)に備え、前記流穀板(31)下面後端から前部チャフシーブ(49)前部上面と前部チャフシーブ(49)前部下面に向けて前記唐箕(36)の選別風を送出させ、チャフシーブ(32)前部上面で風選し乍ら穀粒を漏下させる。また、前部チャフシーブ(49)に複数の前方チャフシーブフィン(51)及び複数の中央チャフシーブフィン(52)を備え、チャフシーブ(32)上面の非選別穀粒層厚を検出する選別量センサ(53)の検出結果に基づき、電動選別モータ(54)を自動制御して上端側の支点軸(55)回りに各フィン(51)(52)の下端側を前後に揺動させ、チャフシーブ(32)上に穀粒が多いときはフィン(51)(52)間の漏下隙間を大きくし、穀粒が少ないときはフィン(51)(52)間の漏下隙間を小さくする動作を自動的に行わせ、高い選別精度で作業を行わせる。一方、後部チャフシーブ(50)に複数の後方チャフシーブフィン(56)と複数の最後部チャフシーブフィン(57)を備え、揺動選別盤(30)本体に最後部のフィン(57)を固定させ、最後部のフィン(57)間の漏下間隔を常に一定に保つと共に、開閉レバー(58)の手動操作により上端側の支点軸(59)回りに後方のフィン(56)の下端側を前後に揺動させ、後方のフィン(56)間の漏下間隔を開閉調節し、後方のフィン(56)の間から落下する穀粒の漏下量を調節するもので、前部チャフシーブ(49)上面の穀粒を一番樋(37)に落下させ、また後部チャフシーブ(50)上の穀粒を二番樋(38)に落下させ、チャフシーブ(32)上面の藁屑を後方に移動させて横断流ファン(48)または最後部のフィン(57)後端機外側に排出させる。また、前方のフィン(51)を前側上面に対して後側上面が低くなるように後方に傾斜角(A)を形成して後傾姿勢に取付け、中央フィン(53b)を略水平に取付け、後方のフィン(56)及び最後部のフィン(57)を前側上面に対して後側上面が高くなるように前方に傾斜角(B)を形成して前傾姿勢に取付け、前方のフィン(51)上での穀粒及び藁屑(脱粒選別物)の後方送りを速やかに行い、前方のフィン(51)上の穀粒を能率良く処理させる一方、後方のフィン(56)上での脱粒選別物の後方送り速度を遅くし、二番樋(38)への穀粒収集効率を向上させ、最後部のフィン(57)から機外に排出される穀粒量を低減させ、選別損失を防ぐ。
【0015】さらに、扱胴(6)の下方に揺動選別盤(30)を装設させ、複数のチャフシーブフィンである前方のフィン(51)及び中央のフィン(52)及び後方のフィン(56)によって形成するチャフシーブ(32)を揺動選別盤(30)に設ける脱穀装置において、前後間隔を開閉調節自在な前方のフィン(51)群の後側2枚並びに中央のフィン(52)群の前側3枚並びに後方のフィン(56)群の前側2枚の各フィン(51)(52)(56)の前面に補助フィン(60)(61)を取付け、脱穀によって切断された稈が下方のチャフシーブ(32)に落下しても、前記稈が前記フィン(51)(52)(56)の間に突入するのを補助フィン(60)(61)によって阻止し、切れた稈がチャフシーブ(32)の間に引掛るのを防止し、切断された稈の落下によってチャフシーブ(32)の選別性能が低下する不具合をなくし、稈切れが発生し易い穀稈及び条件等であっても脱穀選別性能の向上などを図る。
【0016】また、扱胴(6)を内設させる扱室(23)後部の排塵口である藁排出口(27)下方に位置する前方のフィン(51)及び中央のフィン(52)に補助フィン(60)を取付け、脱穀によって切断された稈が多量に落下し易い藁排出口(27)下方で補助フィン(60)によって稈の引掛りを阻止し、チャフシーブ(32)の選別処理能力を低下させることなく選別性能の向上などを図ると共に、四番樋(42)前側下方に位置する後方のフィン(56)に補助フィン(61)を取付け、機外に搬出させる排藁から切断稈が多量に落下し易い四番樋(42)下方で補助フィン(61)によって稈の引掛りを阻止し、排藁に残っている穀粒を積極的に落下させて切断稈の落下量が多くなっても、チャフシーブ(32)の選別性能を維持し、かつ四番樋(42)から機外に排出される穀粒損失を低下させる。
【0017】また、前方のフィン(51)及び中央のフィン(52)及び後方のフィン(56)に比べて補助フィン(60)(61)の左右幅を短尺に形成し、扱胴(6)の一側後方に設ける処理胴(7)と反対側のチャフシーブ(32)側部に片寄らせて補助フィン(60)(61)を取付け、脱穀によって切断された稈の落下が少ない処理胴(7)下方でのチャフシーブ(32)の穀粒漏下量を確保し、処理胴(7)下方に多く落下する穀粒をチャフシーブ(32)下方にスムーズに漏下させ、処理胴(7)下方のチャフシーブ(32)の選別処理能力を維持する。
【0018】また、チャフシーブ(32)前部上面を後方が低くなるように傾斜させ、排塵口(27)下方の傾斜下端部のチャフシーブフィン(51)に補助フィン(60)を取付け、チャフシーブ(32)上面に落下する穀粒を傾斜によって早く後方に移動させ、選別処理能率を向上させ、かつ補助フィン(60)上面に落下する稈(藁屑)をチャフシーブ(32)上面後方にスムーズに排出させると共に、自動的に穀粒の漏下間隔を変更させる前部チャフシーブ(53)の中間部に位置するチャフシーブフィン(51)(52)に補助フィン(60)を取付け、扱胴(6)と下方の一番樋(37)の間に前部チャフシーブ(49)を設けて穀粒の収集機能の向上並びに稈詰りによるチャフシーブの選別精度の低下防止などを図る。
【0019】また、チャフシーブ(32)後部上面を前方が低くなるように傾斜させ、四番樋(42)下方の傾斜下端部のチャフシーブフィン(51)に補助フィン(61)を取付け、チャフシーブ(32)上面に落下する穀粒を傾斜によって遅く後方に移動させ、選別処理精度を向上させ、かつ補助フィン(61)上面に落下する稈(藁屑)をチャフシーブ(32)後方にスムーズに排出させると共に、手動で穀粒の漏下間隔を変更させる後部チャフシーブ(50)の前部に位置するチャフシーブフィン(56)に補助フィン(61)を取付け、吸排塵用のファン(48)と下方の二番樋(38)の間に後部チャフシーブ(50)を設けて穀粒の選別損失の低下並びにチャフシーブの稈詰り防止などを図る。
【0020】さらに、チャフシーブ(32)に落下する扱室(23)からの脱粒物が少ないとき、選別モータ(54)自動制御または開閉レバー(58)操作によって前方のフィン(51)及び中央のフィン(52)または後方のフィン(56)を閉動させて前後間隔を小さくすると、前記フィン(51)(52)(56)の前後間隔が補助フィン(60)(61)によって全閉状態に閉塞され、チャフシーブ(32)上面に穀粒などが少ないとき、切れた稈が前記フィン(51)(52)(56)の間に突入し易くなるが、補助フィン(60)(61)によって前記フィン(51)(52)(56)の前後間隔が閉塞され、切れた稈がチャフシーブ(32)上に落下しても、前記フィン(51)(52)(56)の間に突入することなく、チャフシーブ(32)の前部で上面と下面に向けて供給される唐箕(36)選別風とチャフシーブ(32)の揺動送り作用によって後方に送られ、切れた稈がチャフシーブ(32)に引掛ることなくスムーズに機外に排出される。
【0021】また、チャフシーブ(32)上面に前端側から後方の補助フィン(60)上面に向けて唐箕(36)の選別風を供給させ、脱穀によって切断された稈が補助フィン(60)上面に落下したとき、チャフシーブ(32)上面に供給される唐箕(36)の選別風によって前記切断稈を速やかに後方に移送させ、チャフシーブ(32)の排塵効率の向上並びに選別精度維持を図る。
【0022】また、チャフシーブ(32)に落下する扱室(23)からの脱粒物が多いと、選別モータ(54)自動制御または開閉レバー(58)操作によって前方のフィン(51)及び中央のフィン(52)または後方のフィン(56)を開動させて前後間隔を大きくし、チャフシーブ(32)上面の穀粒を速やかに漏下させても、チャフシーブ(32)上面に多くの穀粒が存在するから、切れた稈がチャフシーブ(32)に落下したとき、チャフシーブ(32)上面の穀粒によってチャフシーブ(32)に切断稈が突入するのを阻止され、切れた稈がチャフシーブ(32)に引掛ることなく、チャフシーブ(32)前部上面からの唐箕(36)選別風とチャフシーブ(32)の送り作用によって後方に送られて機外に排出される。
【0023】さらに、図7乃至図11に示す如く、金属または合成樹脂製の前記チャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)及び補助フィン(60)(61)にプレス加工または樹脂成形加工により凹凸を形成し、前記フィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)上面の選別面に多数の突起(62)を設け、球面または多角柱形状に前記突起(62)を形成し、図9のように前記突起(62)を千鳥形に配列させ、前記フィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)の脱粒物選別作用面全幅全域に前記突起(62)を設け、前記フィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)の選別作用面と脱粒物である穀粒及び藁屑との接触面積を従来の平坦な選別作用面よりも著しく小さくし、脱粒物が湿材であっても付着しにくく取れ易く形成し、かつ穀粒及び塵を突起(62)によってふるい分け、唐箕(36)の選別風との相乗作用により、脱粒物中の穀粒をチャフシーブ(32)から下方の1番及び2番コンベア(39)(40)に漏下させ、脱粒物中の藁屑及び塵をチャフシーブ(32)上面を経由して機外に放出させるように構成している。
【0024】上記から明らかなように、扱胴(6)の下方に揺動選別盤(30)を装設させ、複数のチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)によって形成するチャフシーブ(32)を揺動選別盤(30)に設ける脱穀装置において、全てのチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)に多数の突起(62)を設け、チャフシーブ(32)に落下する脱粒物とチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)との接触を突起(62)によって少なくし、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)に付着しにくく容易に分離させると共に、チャフシーブ(32)への脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起(62)によって持上げられてチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)との間に隙間が形成され、チャフシーブ(32)下方に取出される藁屑及び塵量を低減させ、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを図る。
【0025】また、扱胴(6)の下方に揺動選別盤(30)を装設させ、複数のチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)によって形成するチャフシーブ(32)を揺動選別盤(30)に設ける脱穀装置において、穀粒を取出す1番コンベヤ(39)の上方に位置するチャフシーブフィン(51)(52)(60)にだけ多数の突起(62)を設け、チャフシーブ(32)に落下する脱粒物とチャフシーブフィン(51)(52)(60)との接触を突起(62)によって少なくし、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィン(51)(52)(60)に付着しにくく容易に分離させると共に、チャフシーブ(32)への脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起(62)によって持上げられてチャフシーブフィン(51)(52)(60)との間に隙間が形成され、穀粒とともに1番コンベヤ(39)に取出される塵量を低減させ、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを図れる。
【0026】また、扱胴(6)の下方に揺動選別盤(30)を装設させ、複数のチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)によって形成するチャフシーブ(32)を揺動選別盤(30)に設ける脱穀装置において、1番コンベヤ(39)に穀粒を漏下させる選別網(34)の上方に位置するチャフシーブフィン(51)(52)(60)にだけ多数の突起(62)を設け、チャフシーブ(32)に落下する脱粒物とチャフシーブフィン(51)(52)(60)との接触を突起(62)によって少なくし、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィン(51)(52)(60)に付着しにくく容易に分離させると共に、チャフシーブ(32)への脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起(62)によって持上げられてチャフシーブフィン(51)(52)(60)との間に隙間が形成され、穀粒とともに選別網(34)に取出される塵量を低減させ、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを図れる。
【0027】さらに、図12は前記図11の変形例を示すもので、図10及び図11ではチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)及び補助フィン(60)(61)を形成する板材の厚みを略均一に形成して軽量化及び低コスト化を図れるが、図12のように、チャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)及び補助フィン(60)(61)表面の選別作用面を膨出させて突起(62)を形成し、裏面を平坦面に形成し、合成樹脂成形加工などの低コスト化を図ることも行える。
【0028】さらに、図13、図14は、金属製または合成樹脂製のネット(63)をチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)及び補助フィン(60)(61)表面の選別作用面に張設させて突起(62)を形成するもので、前記フィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)の選別面にネット(63)を融着させて固定したり、図15のように撥水性コーティング剤(64)の塗着によって前記フィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)の選別面にネット(63)を固定させることにより、偏平板形のフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)に突起(62)を形成することも行える。
【0029】さらに、図16に示す如く、前記補助フィン(60)(61)を省き、補助フィン(60)(61)を設けていないチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)によってチャフシーブ(32)を形成すると共に、上記実施例と同様に、前記チャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)上面側の選別面に多数の突起(62)を設け、チャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)上面に落下する穀粒及び藁屑などと前記フィン(51)(52)(56)(57)選別面との接触を従来の平坦な選別面よりも少なくし、チャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)の下方に少ない抵抗で穀粒を速やかに漏下させ、チャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)の後方機外に少ない抵抗で湿材などの藁屑を速やかに飛散させて排出させ、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを図ることも容易に行える。
【0030】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、扱胴(6)の下方に揺動選別盤(30)を装設させ、複数のチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)によって形成するチャフシーブ(32)を揺動選別盤(30)に設ける脱穀装置において、穀粒を取出す1番コンベヤ(39)の上方に位置するチャフシーブフィン(51)(52)(60)に多数の突起(62)を設けたもので、チャフシーブ(32)に落下する脱粒物とチャフシーブフィン(51)(52)(60)との接触が突起(62)によって少なくなるから、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィン(51)(52)(60)に付着しにくく容易に分離させることができると共に、チャフシーブ(32)への脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起(62)によって持上げられてチャフシーブフィン(51)(52)(60)との間に隙間が形成され、穀粒とともに1番コンベヤ(39)に取出される塵量を容易に低減でき、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを容易に図ることができるものである。
【0031】また、扱胴(6)の下方に揺動選別盤(30)を装設させ、複数のチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)によって形成するチャフシーブ(32)を揺動選別盤(30)に設ける脱穀装置において、1番コンベヤ(39)に穀粒を漏下させる選別網(34)の上方に位置するチャフシーブフィン(51)(52)(60)に多数の突起(62)を設けたもので、チャフシーブ(32)に落下する脱粒物とチャフシーブフィン(51)(52)(60)との接触が突起(62)によって少なくなるから、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィン(51)(52)(60)に付着しにくく容易に分離させることができると共に、チャフシーブ(32)への脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起(62)によって持上げられてチャフシーブフィン(51)(52)(60)との間に隙間が形成され、穀粒とともに選別網(34)に取出される塵量を容易に低減でき、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを容易に図ることができるものである。
【0032】また、扱胴(6)の下方に揺動選別盤(30)を装設させ、複数のチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)によって形成するチャフシーブ(32)を揺動選別盤(30)に設ける脱穀装置において、全てのチャフシーブフィン(51)(52)(56)(57)(60)(61)に多数の突起(62)を設けたもので、チャフシーブ(32)に落下する脱粒物とチャフシーブフィン(51)(52)(60)との接触が突起(62)によって少なくなるから、脱粒物が湿材であってもチャフシーブフィン(51)(52)(60)に付着しにくく容易に分離させることができると共に、チャフシーブ(32)への脱粒物の落下が多くなっても、穀粒が突起(62)によって持上げられてチャフシーブフィン(51)(52)(60)との間に隙間が形成され、チャフシーブ(32)下方に取出される藁屑及び塵量を容易に低減でき、脱穀作業条件の緩和並びに選別性能の向上などを容易に図ることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成12年6月16日(2000.6.16)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2001−352826(P2001−352826A)
【公開日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【出願番号】 特願2000−180908(P2000−180908)