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【発明の名称】 排稈搬送装置
【発明者】 【氏名】渡部 高広

【氏名】伊藤 昇

【氏名】梅林 竜司

【氏名】舟木 大輔

【氏名】中島 茂

【要約】 【課題】排稈搬送チェンの下方に沿って配置されるガイドレールを、始端側の固定レールと、該固定レールに出没自在に内嵌する終端側の可動レールとで伸縮自在に構成すると共に、前記固定レールを排稈搬送チェンに向けて付勢する固定レール支持機構を備える排稈搬送装置において、可動レールの必要強度や必要長さを抑えると共に、ガイドレールの上下動を円滑にする。

【解決手段】ガイドレール23を、始端側の固定レール24と、該固定レール24に出没自在に内嵌する終端側の可動レール25とで伸縮自在に構成すると共に、前記固定レール24を排稈搬送チェン22に向けて付勢する固定レール支持機構26を設けるにあたり、前記可動レール25をスライド自在に支持し、かつ可動レール25を排稈搬送チェン22に向けて付勢する可動レール支持機構30を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 排稈搬送チェンの下方に沿って配置されるガイドレールを、始端側の固定レールと、該固定レールに出没自在に内嵌する終端側の可動レールとで伸縮自在に構成すると共に、前記固定レールを排稈搬送チェンに向けて付勢する固定レール支持機構を備える排稈搬送装置であって、該排稈搬送装置に、可動レールをスライド自在に支持し、かつ可動レールを排稈搬送チェンに向けて付勢する可動レール支持機構を設けたことを特徴とする排稈搬送装置。
【請求項2】 請求項1において、固定レールの終端を、固定レール支持機構と可動レール支持機構との間の中央付近に位置させたことを特徴とする排稈搬送装置。
【請求項3】 請求項1において、可動レール支持機構に、可動レールを少なくとも伸長位置と縮小位置とに位置決めする位置決め部材を設けたことを特徴とする排稈搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等に設けられる排稈搬送装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンバイン等に設けられる排稈搬送装置のなかには、排稈搬送チェンの下方に沿って配置されるガイドレールを、始端側の固定レールと、該固定レールに出没自在に内嵌する終端側の可動レールとで伸縮自在に構成すると共に、前記固定レールを排稈搬送チェンに向けて付勢する固定レール支持機構を備えるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに従来では、可動レールを固定レールで片持ち状に支持していたため、可動レールを強固な部材で形成する必要がある許りでなく、固定レールとの嵌合代を確保するために可動レールを長くしなければならず、しかも、ガイドレール全体で見ると、支持位置が始端側に偏っているため、固定レールと可動レールとに不均一な負荷が作用した場合に、ガイドレール全体が円滑に上下動しない可能性があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、排稈搬送チェンの下方に沿って配置されるガイドレールを、始端側の固定レールと、該固定レールに出没自在に内嵌する終端側の可動レールとで伸縮自在に構成すると共に、前記固定レールを排稈搬送チェンに向けて付勢する固定レール支持機構を備える排稈搬送装置であって、該排稈搬送装置に、可動レールをスライド自在に支持し、かつ可動レールを排稈搬送チェンに向けて付勢する可動レール支持機構を設けたことを特徴とするものである。つまり、可動レールも固定レールと略同様に支持するようにしたため、可動レールの必要強度や必要長さを抑えることができ、しかも、ガイドレール全体をバランス良く支持できるため、ガイドレールの上下動を円滑にすることができる。また、固定レールの終端を、固定レール支持機構と可動レール支持機構との間の中央付近に位置させたことを特徴とするものである。つまり、固定レール支持機構および可動レール支持機構の支持位置を、固定レール終端に対して略均等に振分けられるため、ガイドレールの上下動をさらに円滑にすることができる。また、可動レール支持機構に、可動レールを少なくとも伸長位置と縮小位置とに位置決めする位置決め部材を設けたことを特徴とするものである。つまり、可動レール支持機構を、可動レールの位置決め機構に兼用することができるため、部品点数の削減や構造の簡略化を図ることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図面において、1はコンバインに搭載される脱穀機であって、該脱穀機1は、刈取茎稈を扱室2に沿って挟持搬送する脱穀フィードチェン3、搬送茎稈から被処理物(混合物を含む穀粒)を脱穀する扱胴4、脱穀された被処理物を漏下する受網5、該受網5から漏下せずに扱室終端まで達した被処理物を単粒化処理する処理胴6、該処理胴6が単粒化した被処理物を漏下する第二受網7、前記受網5から漏下した被処理物を順次揺動搬送する揺動流板8、該揺動流板8の終端部で被処理物を篩選別する一番選別部9、該一番選別部9から漏下した被処理物を一番選別風で精選する唐箕ファン10、精選された穀粒を横搬送する一番ラセン11、該一番ラセン11の終端まで搬送された穀粒を穀粒タンク(図示せず)に揚上搬送する揚穀筒13、前記一番選別部9から漏下しなかった被処理物や第二受網7から漏下した被処理物を篩選別するストロラック(二番選別体)14、該ストロラック14から漏下した被処理物を二番選別風で風選別する二番選別ファン15、風選別された二番物を横搬送する二番ラセン16、該二番ラセン16の終端まで搬送された被処理物を上記選別経路中に還元する二番還元筒17、前記ストロラック14の終端位置で藁屑等を機外に排出する吸引ファン18、前記脱穀フィードチェン3の終端で脱穀済みの排稈を受け継ぎ、該排稈をカッタ装置19の上方位置もしくは後方位置まで搬送する排稈搬送装置20等で構成されているが、本実施形態では、扱室2の上方を覆う扱室カバー21(扱胴4を含む)を上方に退避回動自在に構成しているため、扱室2の清掃や整備を容易に行うことができるようになっている。
【0006】前記排稈搬送装置20は、排稈搬送チェン22と、その下方に沿って配置されるガイドレール23との間で排稈を挟持搬送すべく構成されるが、本実施形態の排稈搬送チェン22は、前記扱室カバー21の開放操作に連動して上方に退避回動するように構成されており、そのため上方退避時には、ガイドレール23の上方を開放させて清掃や整備を容易に行うことができるようになっている。
【0007】前記ガイドレール23は、パイプ部材で形成される始端側の固定レール24と、該固定レール24に出没自在に内嵌する終端側の可動レール25とで伸縮自在に構成され、可動レール25の出没操作に基づいて排稈の搬送終端位置を切換えることができるようになっている。つまり、可動レール25を後述する縮小位置に位置決めした状態では、排稈がカッタ装置19に供給される一方、可動レール25を伸長位置に位置決めした状態では、排稈がカッタ装置19の後方位置(ドロッパ、ノッタ等の装着位置)まで搬送されるようになっている。
【0008】26は前記固定レール24を支持する固定レール支持機構であって、該固定レール支持機構26は、上端が固定レール24に連結される支持ロッド27を、機体側固定部に設けられる支持ブラケット28で上下移動自在に支持すると共に、該支持ブラケット28に内装される弾機29で支持ロッド27を上方に付勢すべく構成されている。
【0009】一方、30は前記可動レール25を支持する可動レール支持機構であって、該可動レール支持機構30は、上端が可動レール25に連結される支持ロッド31を、機体側固定部に設けられる支持ブラケット32で上下移動自在に支持すると共に、該支持ブラケット32に内装される弾機33で支持ロッド31を上方に付勢すべく構成され、さらに、支持ロッド31と可動レール25との間には、可動レール25をスライド自在に支持し、且つ伸長位置および縮小位置で可動レール25を位置決めする位置決め機構34が介設されている。つまり、可動レール25の出没操作に基づいて排稈の搬送終端位置を切換えるものでありながら、可動レール25を固定レール24で片持ち状に支持することなく、可動レール25の中間部を可動レール支持機構30で支持するようにしたため、可動レール25の必要強度や必要長さを抑えることができる許りでなく、ガイドレール23全体をバランス良く支持してガイドレール23の上下動を円滑にすることができ、しかも、本実施形態では、可動レール支持機構30と可動レール25との連結部を、位置決め機構34に兼用しているため、位置決め機構を別途設ける場合に比して部品点数の削減および構造の簡略化を図ることができるようになっている。
【0010】また、本実施形態では、固定レール24の終端を、固定レール支持機構26と可動レール支持機構30との間の略中央に位置させている。即ち、固定レール支持機構26および可動レール支持機構30の支持位置を、固定レール24の終端に対して略均等に振分けているため、固定レール24および可動レール25をバランス良く支持してガイドレール23の上下動をさらに円滑なものにすることができるようになっている。
【0011】前記位置決め機構34は、可動レール25の下端部に、可動レール25の出没方向を向くガイド溝35aが形成されたガイドプレート35を設ける一方、支持ロッド31の上端部に、ガイドプレート35に遊嵌して可動レール25の軸回り方向の回動を規制するU字状の回止めブラケット36を設け、さらに該回止めブラケット36に、前記ガイド溝35aを貫通する位置決めピン37を架設して構成されている。そして、位置決め機構34は、可動レール25の出没操作時に、可動レール25を回止めしつつ出没ガイドすると共に、伸長位置では、ガイド溝35aの端部と位置決めピン37との接当に基づいて可動レール25を抜止めしつつ位置保持することになる。従って、可動レール25の回動や強引な引き操作によって可動レール25が固定レール24から抜け外れる不都合を解消することができ、しかも、位置決め機構34を、ガイドプレート35、回止めブラケット36および位置決めピン37で簡略に構成しているため、部品点数の増加や構造の複雑化も回避することができるようになっている。
【0012】また、35bはガイド溝35aの両端部から上方に延長形成される位置決め溝であって、該位置決め溝35bは、伸長位置および縮小位置で前記位置決めピン37を係止することにより可動レール25を位置決めするが、位置決めピン37は、前述した可動レール支持機構30によって上方に付勢されているため、位置決め溝35b内に積極的に嵌入するようになっている。つまり、所定以上の負荷をかけなければ可動レール25が動かないため、作業中に可動レール25が動いて搬送終端位置が変化する不都合を回避することができる許りでなく、可動レール25の出没操作時に伸長位置および縮小位置を明確に認識することができるようになっている。
【0013】また、本実施形態では、可動レール25にガイドプレート35を設けるにあたり、該ガイドプレート35を、固定レール24の終端部との接当に基づいて可動レール25の没入規制をするストッパに兼用しており、そのため、没入規制用のストッパを別途設ける場合に比して部品点数の削減および構造の簡略化を図ることができるようになっている。
【0014】叙述の如く構成されたものにおいて、排稈搬送チェン22の下方に沿って配置されるガイドレール23を、始端側の固定レール24と、該固定レール24に出没自在に内嵌する終端側の可動レール25とで伸縮自在に構成すると共に、前記固定レール24を排稈搬送チェン22に向けて付勢する固定レール支持機構26を備えるものであるが、この排稈搬送装置20に、可動レール25をスライド自在に支持し、かつ可動レール25を排稈搬送チェン22に向けて付勢する可動レール支持機構30を設けたため、可動レール25も固定レール24と略同様に支持されることになる。従って、可動レール25を固定レール24で片持ち状に支持するものに比して可動レール25の必要強度や必要長さを抑えることができる許りでなく、ガイドレール23全体をバランス良く支持してガイドレール23の上下動を円滑にすることができる。
【0015】また、本実施形態では、固定レール24の終端を、固定レール支持機構26と可動レール支持機構30との間の中央付近に位置させているため、固定レール支持機構26および可動レール支持機構30の支持位置を、固定レール24の終端に対して略均等に振分けることができ、その結果、固定レール24および可動レール25をバランス良く支持してガイドレール23の上下動をさらに円滑にすることができる。
【0016】また、本実施形態では、可動レール支持機構30に、可動レール25を少なくとも伸長位置と縮小位置とに位置決めする位置決めピン37(位置決め機構34)を設けたため、可動レール支持機構30を、可動レール25の位置決め機構34に兼用することができ、その結果、位置決め機構を別途設ける場合に比して部品点数の削減や構造の簡略化を図ることができる。
【0017】尚、本発明は、前記実施形態に限定されないことは勿論であって、例えば位置決め機構34は必須の構成ではなく、図6に示す第二実施形態の如く、支持ロッド31の上端部にガイド筒31aを設けて可動レール25をスライド支持するようにしてもよい。また、位置決め機構34を備えるものでは、三以上の位置決め溝35bを形成して三以上の位置で可動レール25を位置決めするようにしてもよい。また、第一実施形態では、ガイドプレート35を平板状に形成する一方、回止めブラケット36を、ガイドプレート35に遊嵌可能なU字状に形成して可動レール25を回止めしているが、図5の(B)に示す如く、回止めブラケット38を平板状に形成する一方、ガイドプレート39を、回止めブラケット38に遊嵌可能なU字状に形成して可動レール25を回止めしてもよい。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成12年5月29日(2000.5.29)
【代理人】 【識別番号】100085394
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
【公開番号】 特開2001−333632(P2001−333632A)
【公開日】 平成13年12月4日(2001.12.4)
【出願番号】 特願2000−158056(P2000−158056)