| 【発明の名称】 |
脱穀機の排藁搬送装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 親則
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| 【要約】 |
【課題】脱穀処理後の排藁を搬送チェンと挟持レールによって挟持しながら搬送し、前記挟持レールを搬送始端側を受け持つ外側レールと、該外側レールに摺動可能に装入して搬送終端側を受け持つ内側レールとによって構成し、前記搬送チェンと挟持レールによる排藁の搬送終端位置を切り換え固定可能にした排藁搬送装置において、前記内側レールの摺動及び位置決め固定を確実に行えるようにする。
【解決手段】挟持レールを搬送始端側レールと、前記搬送始端側レールに摺動可能に装入される搬送終端側レールとにより構成し、前記搬送終端側レールを摺動操作させて排藁搬送距離を短くする位置と、排藁搬送距離を長くする位置とに切り換え固定可能にすると共に、前記搬送終端側レールの摺動操作時の回転を防止する回り止め手段を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脱穀処理後の排藁を搬送チェン(4a)と挟持レール(30)によって挟持しながら、脱穀部の後部に装着された排藁処理部(C)へ搬送するように構成し、前記挟持レール(30)を搬送始端側レール(31)と、前記搬送始端側レール(31)に摺動可能に支持される搬送終端側レール(32)とにより形成すると共に、前記搬送終端側レール(32)を摺動操作して排藁搬送距離を短くする位置と、排藁搬送距離を長くする位置とに切り換え可能にした排藁搬送装置(4)において、前記搬送終端側レール(32)を摺動操作する時、該搬送終端側レール(32)の回転を防止する回り止め手段を設けたことを特徴とする脱穀機の排藁搬送装置。 【請求項2】 前記搬送終端側レール(32)には、排藁搬送距離を短くする位置に固定する位置決め孔(32a)と、排藁搬送距離を長くする位置に固定する位置決め孔(32b)を設けると共に、該両位置決め孔(32a)、(32b)を結ぶ案内溝(32c)を形成し、前記搬送始端側レール(31)の後端側には、前記搬送終端側レール(32)の両位置決め孔(32a)、(32b)に係止可能な位置決め部材(33)を取着し、前記搬送終端側レール(32)を摺動操作する時、該搬送終端側レール(32)の案内溝(32c)に前記位置決め部材(33)が係合することによって前記搬送終端側レール(32)の回転を防止するように構成したことを特徴とする請求項1記載の脱穀機の排藁搬送装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等に搭載される脱穀機における排藁搬送装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の排藁搬送装置においては、脱穀処理後の排藁を搬送チェンと挟持レールによって挟持しながら搬送するように構成し、前記挟持レールを搬送始端側を受け持つ外側パイプレールと、該外側パイプレールに摺動可能に装入して搬送終端側を受け持つ内側パイプレールとによって形成し、前記搬送チェンと挟持レールによる排藁の搬送終端位置を切り替え可能にしたものが既に知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記挟持レールは、内側パイプレールを短縮方向に摺動させ、排藁搬送距離を短くして排藁を排藁処理部(排藁カッタ)に供給し、あるいは内側パイプレールを伸長方向に摺動させ、排藁搬送距離を長くして長藁状態で排出するようにしたものであって、その位置決めは止めボルト等を用いて固定する方法がとられている。しかしながら、止めボルト等による位置決め固定方法では前記内側パイプレールが回動し易いので、該内側パイプレールの搬送終端下方に向けて屈曲させた放出案内部の向きを安定してセットすることが難しく、前記放出案内部の向きによっては排藁の稈身が絡みつくので、前記挟持レールが変形して十分な挟持作用が得られなくなる等の問題を有していた。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような実状に基づく課題を解決することを目的として創案されたものであって、脱穀処理後の排藁を搬送チェンと挟持レールによって挟持しながら、脱穀部の後部に装着された排藁処理部へ搬送するように構成し、前記挟持レールを搬送始端側レールと、前記搬送始端側レールに摺動可能に支持される搬送終端側レールとにより形成すると共に、前記搬送終端側レールを摺動操作して排藁搬送距離を短くする位置と、排藁搬送距離を長くする位置とに切り換え可能にした排藁搬送装置において、前記搬送終端側レールを摺動操作する時、該搬送終端側レールの回転を防止する回り止め手段を設けたことを第1の特徴としている。 【0005】そして、前記搬送終端側レールには、排藁搬送距離を短くする位置に固定する位置決め孔と、排藁搬送距離を長くする位置に固定する位置決め孔を設けると共に、該両位置決め孔を結ぶ案内溝を形成し、前記搬送始端側レールの後端側には、前記搬送終端側レールの両位置決め孔に係止可能な位置決め部材を取着し、前記搬送終端側レールを摺動操作する時、該搬送終端側レールの案内溝に前記位置決め部材が係合することによって前記搬送終端側レールの回転を防止するように構成したことを第2の特徴としている。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1において、Aはコンバイン等のクローラ式走行装置を備えた機台Bに搭載可能な脱穀機であり、その機体1に構成される扱室2に沿ってフィードチェン3を前後方向に張設すると共に終端部に排藁搬送装置4を連設して、刈取り穀稈を扱室2に供給し脱穀処理後の排藁を機体1の後部に配置した排藁処理部(排藁カッタ)Cに搬送するようにしている。 【0007】上記脱穀機Aは、扱室2を構成する扱胴2a及び扱胴2aの終端穂先側に、処理胴2b及び処理網2cを有する処理室2dを連設し、これらの下方で機体1の前後に設置した送風ファン5と排塵ファン6により形成される選別風路Fに、揺動選別体7を前後方向に揺動可能に装架すると共に、揺動選別体7の下方に一番物を揚穀筒8aを介して穀粒タンク8bに収納する一番桶8、及び二番物を還元筒8cを介して揺動選別体7に還元する二番桶8dを配設し、両者の間には揺動選別体7のストローラック9部分に向けて下方から副選別風を送風する送風ファン8eを設けて構成している。 【0008】また、機体1後部に配置される排塵ファン6は、ファンケース51内にドラム状の横断流ファン52を内装した状態で、脱穀機Aの両側壁1a後部に設け、ファンケース51の左側を縦軸53により開閉可能に支持すると共に、右側を係止具(不図示)により側壁1aに係脱可能に止着し、該係止具を解除し縦軸53を中心に側方に回動させることにより、脱穀機Aの後方を開放した回動状態へと切換可能に構成している。一方、排藁処理部(排藁カッタ)Cは右側の縦軸(不図示)を中心に側方に回動可能に取り付けられており、前記排塵ファン6と共に互いが観音開き状となるように大きく回動させて、機体1の後部を障害物のない状態に広く解放し、揺動選別体7の取り外し及び組み付け作業を簡単且つ安全に能率よく行うと共に、脱穀機A内の清掃や点検整備作業を容易に行うことができるようにしている。 【0009】次に、脱穀処理後の排藁を搬送チェン4aと挟持レール30によって挟持しながら、脱穀部の後部に装着された排藁処理部Cへ搬送するように構成してある排藁搬送装置4の具体的実施例について説明する。図2(A)〜図2(D)に示すように、前記挟持レール30は、脱穀処理された排藁を受け継ぐ搬送始端側パイプレール31と、前記搬送始端側パイプレール31に摺動可能に装入される搬送終端側パイプレール32とにより形成されている。そして、前記挟持レール30は、搬送チェン4aに対して接近、離間可能に付勢されながら機体1に支持されている。 【0010】上記搬送終端側パイプレール32は、搬送始端側パイプレール31に装入されている部分を摺動させることによって、排藁搬送距離を短くする位置と、排藁搬送距離を長くする位置に切り換え可能に構成されている。そして、その位置の切り換えは、前記搬送始端側パイプレール31の後端側下部に取着したばね線材からなる位置決め部材33を、前記搬送終端側パイプレール32の一側に設けた位置決め孔32a、32bに係止させることにより行える。また、前記両位置決め孔32aと32bを結ぶ案内溝32cを形成し、且つ該案内溝32cの溝幅を前記位置決め部材33の線径よりも狭く形成することによって、図2(D)に示すように、前記搬送終端側パイプレール32を摺動操作すると、前記案内溝32cは前記位置決め部材33の付勢力によって係合されるので、前記搬送終端側パイプレール32は回転することなく確実に摺動できる。 【0011】尚、前記搬送終端側パイプレール32の一側に設けられる両位置決め孔32a、32b及び、案内溝32cを、搬送終端側パイプレール32の搬送終端下方に向けて屈曲させた放出案内部32dの向きと一致させておけば、挟持レール30に排藁の稈身が絡みつく等の問題は殆ど生じなくなる。また、前記実施例によらず前記位置決め孔を複数箇所設け、排藁搬送位置(距離)を多段に変更可能となるようにしてもよい。また、前記搬送終端側パイプレール32を、中空軸材によらず中実軸材を使用して構成してもよい。 【0012】また、上述した揺動選別体7は、図3に示すように、左右の側板7a間に前方から移送板61及びチャフシーブ62を、また該チャフシーブ62の下方には濾過体10を張設し、その下方に前記一番桶8に一番物を流下させる一番流板63を斜設すると共に、該一番流板63の後端部に多数のストローラック9を突設し、その下方に前記二番桶8dに二番物を流下させる二番流板65を斜設して、これらを一体的に枠組み構成している。 【0013】そして、上記構成よりなる揺動選別体7は、その前後部を後述する支持リンク11と駆動機構12とにより着脱可能に支持し、且つ機体1の後方からその支架状態を解除可能に構成すると共に、解除された状態において、左右両側壁1aの内側に突設したガイドレール1b上に、該揺動選別体7の前端部に軸支したローラ7bを転動可能に載置させ、揺動選別体7を前後方向にスライド可能に案内してその挿脱作業を簡単に行うようにしている。尚、図4に示すように上記ローラ7bは、脱穀機Aの左右両側壁1aの上縁に沿って取着した隙間閉板7dの下方に突設支持し、揺動選別体7の支架状態ではローラ7bはガイドレール1bと遊離させている。 【0014】図5〜6に示すように、上記揺動選別体7は、駆動機構12を揺動選別体7の二番流板65の裏側に沿って取着した受動軸65aに、リンクメタル14のベアリング15を軸装すると共に、該リンクメタル14の端部に形成した嵌合突起16,16を前後に有する平坦面状の取付面17を、機体1に軸支した断面四角形状の駆動軸18の平坦面19に嵌着させて、スタッドボルト20及びテーパーナット21を介して着脱可能に安定よく強固に取付け固定している。上記駆動軸18は、その端部に固着した駆動リンク18aを、一番螺旋軸71に取着した偏心軸72と揺動リンク73で連結して駆動され、これにより揺動選別体7は前方を支持リンク11で支架した状態で前後方向に揺動運動される。 【0015】また、上記支持リンク11は機体1に回動可能に軸支した支持軸13の両側に固着されており、その上端部は揺動選別体7の係止部60に係合する係合軸22をベアリング23を介し回動可能に軸支されている。上記係止部60の係脱機構、及び係合軸22の軸支構造については後述するような様々な構成にすることが可能である。 【0016】例えば、図7(A)及び図7(B)に示すように、前記支持リンク11の上端部にボス11aを設け、前記係合軸22を回動可能に軸支するようにしてもよい。また、揺動選別体7の左右の側板7aに取着されたプレート状の係止具60aの前方を楔形に切欠き、その内端部に係合軸22が係止するように捩じりスプリング24を弾設することによって、前記揺動選別体7の係止部60の係合が維持されるので、複雑なロック機構が不要となる。そして、前記揺動選別体7を機体1にスライド挿入する作業も簡単に行えるようになる。 【0017】また、図8(A)及び図8(B)に示すように、揺動選別体7の左右の側板7aに取着されたプレート状の係止具60bの前方に、係合軸22と係止する楔形のに切欠き部R1を設け、更にその先端部には支持リンク11の先端部に設けられた係合軸、または係合ピン11bに係止する切欠き部R2を形成することによって、前記揺動選別体7を機体1に挿入する際に、揺動選別体7をやや前傾姿勢にさせながら、先ず前記切欠き部R1を係合軸22に係止させ、しかる後に揺動選別体7を係合軸22中心に矢印の方向に下方回動させて、前記切欠き部R2と前記支持リンク11の先端部に設けられた係合軸、または係合ピン11bとを係止させ、前記揺動選別体7の係止部60の係合を維持するようにしてもよい。 【0018】また、図9(A)〜図9(C)に示すように、揺動選別体7の左右の側板7aに取着されたプレート状の係止具60cの前方を楔形に切欠き、その内端部に係合軸22が係止するように構成すると共に、左右の支持リンク11の先端部に横設させた係合軸25と係止可能な切欠き部R3を設けたプレート60dを、前記揺動選別体7の前方中央部に配置させることによって、前記揺動選別体7を機体1に挿入する際は、先ず揺動選別体7をやや前傾姿勢にさせながら、前記係止具60cと係合軸22を係止させ、しかる後に揺動選別体7を係合軸22中心に矢印の方向に下方回動させて、前記プレート60dの切欠き部R3と係合軸45を係止し、前記揺動選別体7の係止部60の係合を維持するようにしてもよい。この構成によれば、横設させた前記係合軸25の中央部を前記プレート60dの切欠き部R3で係止するので、該係合軸25のタワミ荷重によってより確実に前記揺動選別体7の係止部60の係合を維持できる。 【0019】また、図10(A)〜図10(D)に示すように、揺動選別体7の左右の側板7aに取着されたプレート状の係止具60aの前方を楔形に切欠き、その内端部に係合軸22が係止するように構成すると共に、支持リンク11の上端部に設けられたボス11aと、前記揺動選別体7の左右の側板7aの後方に取着されたピン7eに装着されたブラケット26とを、引っ張りスプリング24aで張架することによって、前記揺動選別体7の係止部60の係合を維持してもよい。 【0020】また、図11(A)〜図11(D)に示すように、揺動選別体7の左右の側板7aに取着されたプレート状の係止具60eの前方を楔形に切欠き、その内端部に係合軸22が係止するように構成すると共に、該係止具60eの先端を左右の支持リンク11の先端部に横設させた係合軸25の下方まで延出させながら、平面視でL字形状に曲げて構成する。そして、前記揺動選別体7を機体1に挿入する際は、先ず揺動選別体7をやや前傾姿勢にしながら前記係止具60eと係合軸22を係止し、しかる後に揺動選別体7を係合軸22中心に矢印の方向に下方回動させると、前記係合軸25の下方と係止具60e先端のL字形状曲げ部の上面とが接当し、それによって生じる該係止具60eの楔形切欠き部近傍の捩じれを利用して、前記係合軸22の係合を維持するようにしてもよい。即ち、図10(D)示すように、前記係止具60eの楔形切欠き部内端部が係合軸22に食い込む状態で、前記揺動選別体7の係止部60の係合を維持するようにしたものである。 【0021】上述したような揺動選別体7の係止部60の係脱機構を採用すれば、部品点数の削減、挿脱作業の容易化が図られると共に、該係止部60の確実な係合が維持できる。 【0022】 【発明の効果】以上のように構成される本発明の請求項1の構造によれば、脱穀処理後の排藁を搬送チェン4aと挟持レール30によって挟持しながら、脱穀部の後部に装着された排藁処理部Cへ搬送するように構成し、前記挟持レール30を搬送始端側レール31と、前記搬送始端側レール31に摺動可能に支持される搬送終端側レール32とにより形成すると共に、前記搬送終端側レール32を摺動操作して排藁搬送距離を短くする位置と、排藁搬送距離を長くする位置とに切り換え可能にした排藁搬送装置4において、前記搬送終端側レール32を摺動操作する時、該搬送終端側レール32の回転を防止する回り止め手段を設けたことによって、該搬送終端側パイプレール32の搬送終端にある屈曲した放出案内部32dを、確実に機体下方に向けてセットすることが可能となり、排藁搬送時に排藁の稈身が絡みつく等の問題は殆ど生じなくなる。 【0023】また、請求項2の構成によれば、前記搬送終端側レール32には、排藁搬送距離を短くする位置に固定する位置決め孔32aと、排藁搬送距離を長くする位置に固定する位置決め孔32bを設けると共に、該両位置決め孔32a、32bを結ぶ案内溝32cを形成し、前記搬送始端側レール31の後端側には、前記搬送終端側レール32の両位置決め孔32a、32bに係止可能な位置決め部材33を取着し、前記搬送終端側レール32を摺動操作する時、該搬送終端側レール32の案内溝32cに前記位置決め部材33が係合することによって前記搬送終端側レール32の回転を防止するように構成したので、前記搬送終端側パイプレール32は回転することなく確実に摺動させることができる。そして、前記搬送終端側パイプレール32の摺動操作によって所定の排藁搬送位置(距離)へ容易に切り換え可能となり、その位置決め作業において工具を使用する必要もなくなった。そして、前記両位置決め孔32a、32bに向けて位置決め部材33が確実に係止するので、排藁搬送作業時に前記搬送終端側パイプレール32が回動する問題がなくなった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月14日(2000.4.14) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−292630(P2001−292630A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月23日(2001.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2000−112965(P2000−112965) |
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