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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】里路 久幸

【氏名】越智 晶次

【氏名】永木 和男

【氏名】岡田 利彦

【氏名】奥本 康治

【氏名】井原 靖

【要約】 【課題】グレンタンク30底部の蓋を開けたときに、タンク30内部に残っていた穀粒が地面に落下しないようにすること、あるいは落下穀粒の回収作業を容易に行えるようにすること。

【解決手段】グレンタンク30の後部壁面と走行装置3の最後部をほぼ同じ鉛直面上に、あるいはそれよりも後方に配置している。グレンタンク30内を清掃する際に、タンク30の底部の蓋31dを開けて内部に残っている穀粒を走行装置3のクローラ4上に落下させる。平坦なクローラ4上に落下した穀粒は容易に回収することができる。さらに、従来から設置されているほぼ直方体形のタンク本体31の上に補助タンク31bを備えた構成にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行装置の上に、刈取手段、脱穀手段、穀粒一時貯留手段を具備するコンバインにおいて、走行装置の最後部を穀粒一時貯留手段の後部壁面とほぼ同じ鉛直面上に、又はそれよりも後方に配置したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】 穀粒一時貯留手段の上に補助穀粒一時貯留手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】 穀粒一時貯留手段の上の補助穀粒一時貯留手段の後壁面は上方から下方に向けて末広がり形状であることを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】 穀粒一時貯留手段はコンバインに収納した定位置から開放位置まで回転支点を中心にオープン可能な構成としたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圃場で穀類の収穫作業を行うコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】コンバインは、走行フレームの上部にエンジンを搭載し、走行フレームの下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラを有する走行装置を配設し、走行フレームの前方側に刈取装置と供給搬送装置が設けられている。刈取装置は、植立穀稈を分草する分草具と、植立穀稈を引き起こす引起しケースと、植立穀稈を刈り取る刈刃と該刈刃により刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する株元搬送装置から構成されている。この株元搬送装置の後方には、該株元搬送装置から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送する供給搬送装置が設けられ、供給搬送装置からフィードチェーンに穀稈を引き継いで、脱穀装置に供給し脱穀、選別を行っている。刈取装置は、穀稈を所定の位置で刈取するために、刈取装置支持フレームと共に上下動する構成である。
【0003】走行フレームの上部には、刈取装置から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェーンを有する脱穀装置と、脱穀装置で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンクが載置されている。フィードチェーンは穀粒のついた穀稈を脱穀装置に供給し、脱穀装置内に軸架され、回転運動する扱胴の扱歯で穀粒を穀稈から脱穀し、穀粒を選別分離して、選別された穀粒はグレンタンクへ搬送して一時貯留し、分離された藁屑などはカッタで切断してコンバイン後部から圃場に放出する。
【0004】グレンタンク内の底部に穀粒移送用のグレンタンクラセンを設け、グレンタンクラセンの後部に縦オーガおよび横オーガからなる排出オーガを連接し、グレンタンク内に貯留した穀粒を排出オーガを経由してコンバインの外部に排出する。排出オーガは、コンバインの走行時および刈取作業時にはコンバイン上部の格納位置に収納し、穀粒を排出するときに旋回、昇降して穀粒輸送車などの受け入れ口の位置に排出オーガの排出口を臨ませることができる。
【0005】グレンタンクは、グレンタンクが定位置にあるとき接近できないコンバイン内部のエンジンをはじめとする各装置、機器、グレンタンク自身、および排出オーガの点検、清掃、注油、調整、交換などのメンテナンスのために、グレンタンク後部の回動支点を中心に水平面内で旋回して、コンバイン内の定位置から開放位置にオープンできる構造である。
【0006】刈取装置とグレンタンクの間でエンジンの上部付近に操縦席を設け、オペレータが搭乗してコンバインの操縦、操作を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】コンバインを用いることにより穀物の収穫作業、すなわち刈取り、脱穀作業は省力化され、能率化されてきた。グレンタンクに一時貯留された穀粒は、排出オーガを旋回、昇降して排出口を所定の位置に移動し、オーガラセンを運転して、容易に移送することができるので、貯留穀粒の搬出移送についての省力化、能率化も著しい。
【0008】また、グレンタンクに貯留する穀粒は、圃場で刈取した直後のものであり、穀粒にかなりの水分が含まれていることもあって、グレンタンク内の穀粒がすべて排出オーガに搬送されるのではなく、グレンタンク底部に残留する穀粒が多くある。
【0009】ところで、グレンタンクを清掃する際には、グレンタンク後部の回動支点を中心に水平面内で旋回して、コンバイン内の定位置から開放位置にグレンタンクをオープンした後、タンク底部の蓋を開けて、底部または側壁面、輸送ラセン、ラセン駆動機構、各種センサなどに付着している穀粒を取り除き、タンク内の清掃作業を行う。
【0010】しかし、このとき、タンク底部の蓋を開けたときに、開放位置にあるグレンタンク内部に残っていた穀粒が地面に落下していた。このように収穫した穀稈から分離した穀粒がかなりの量で地面に落下するため、落下穀粒に回収作業をする必要があり、また、その回収作業を省くと、落下穀粒が無駄になる。
【0011】本発明の課題は、グレンタンク底部の蓋を開けたときに、グレンタンク内部に残っていた穀粒が地面に落下しないようにすること、あるいは落下穀粒の回収作業を容易に行えるようにすることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、走行装置の上に、刈取手段、脱穀手段、穀粒一時貯留手段(グレンタンク)を具備するコンバインにおいて、走行装置の最後部を穀粒一時貯留手段の後部壁面とほぼ同じ鉛直面上に、又はそれよりも後方に配置したコンバインにより解決される。
【0013】上記構成により穀粒一時貯留手段を清掃する際に、穀粒一時貯留手段の底部の蓋を開けて内部に残っている穀粒を走行装置上に落下させる。走行装置はクローラ式である場合がほとんであり、平坦なクローラ上に落下した穀粒は容易に回収することができる。
【0014】また、穀粒一時貯留手段の後部壁面と走行装置の最後部をほぼ同じ鉛直面上に、あるいはそれよりも後方に配置することにより、穀粒一時貯留手段の後部に設けられた回転支点を中心にオープンしたときも、機体を走行装置を安定的に支持できる。
【0015】さらに、走行装置の最後部を穀粒一時貯留手段の後部壁面とほぼ同じ鉛直面上に、あるいはそれよりも後方に配置することにより、内部の穀粒の多少により荷重変動する穀粒一時貯留手段の後端部分まで機体荷重を走行装置の長手方向の平面で受け止めることができ、機体の前傾、後傾を防止できる。
【0016】また、本発明では、貯留穀粒の量が増えて対応できるように、従来から設置されているほぼ直方体形の穀粒一時貯留手段のタンク本体の上に補助タンクを備えた構成とすることもできる。穀粒一時貯留手段の後部壁面と走行装置の最後部をほぼ同じ鉛直面上に、あるいはそれよりも後方に配置しているので、タンク本体の上に補助タンクを設けても、機体の前傾、後傾を防止でき、安定走行ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示し、図2はコンバインの右側面図を示し、図3はコンバインの正面立面図を示し、図4はコンバインの平面図を示し、図5はコンバインのグレンタンクの前面側から見た立面図を示し、図6はグレンタンクを開放位置にオープンした状態のコンバインの平面図であり、図7は操縦席、脱穀装置およびグレンタンクの一部切り欠き平面図であり、図8は操縦席、グレンタンクおよび排出オーガの一部切り欠き側面図であり、図9はエンジンとグレンタンクおよび排出オーガの動力伝動機構図である。図10以下は後に説明する。
【0018】図1ないし図9に示すコンバイン1の走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、走行フレーム2の上部にはエンジン100(図7)ならびに脱穀装置15、グレンタンク30、および操縦席20を搭載する。
【0019】刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置6全体を昇降して、圃場に植生する穀稈を所定の高さに刈取できる構成としている。刈取装置6の前端下部に分草具7を、その背後に傾斜状にした穀稈引起し装置8を、その後方底部には刈刃(図示せず)を配置している。刈刃と脱穀装置15のフィードチェーン14の始端部との間に、前部搬送装置、扱深さ調節装置、供給搬送装置などを、順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
【0020】コンバイン1の刈取装置6の作動は次のように行われる。まず、エンジン100を始動して操作レバー(HSTやベルコン用)をコンバイン1が前進するように操作し、刈取脱穀クラッチを入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走行フレーム2を前進走行させると、刈取、脱穀作業が開始される。圃場に植立する穀稈は、刈取装置6の前端下部にある分草具7によって分草作用を受け、次いで穀稈引起し装置8の引起し作用によって倒伏状態にあれば直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取られ、前部搬送装置に掻込まれて後方に搬送され、扱深さ調節装置、供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
【0021】穀稈は供給搬送装置からフィードチェーン14の始端部に受け継がれ、脱穀装置15に供給される。脱穀装置15は、上側に扱胴を軸架した扱室を配置し、扱室の下側に選別室を一体的に設け、供給された刈取穀稈を脱穀、選別する。
【0022】脱穀装置15に供給された穀稈は、主脱穀部である扱室に挿入され、扱室に軸架され回転する扱胴の多数の扱歯と、フィードチェーン14による穀稈の移送と、扱網との相互作用により脱穀され、被処理物(穀粒や藁くず)は脱穀装置15内の選別部の揺動棚で受け止められ、上下前後方向に揺動する揺動棚上を移動しながら、唐箕からの送風を受けて風力選別され、比重の重い穀粒はシーブおよび選別網を通過し、一番ラセンから一番揚穀筒16(図4参照)を経てグレンタンク30へ搬送され、グレンタンク30に一時貯留される。
【0023】脱穀装置15の扱室の終端に到達した脱穀された残りの穀稈で長尺のままのものは、排藁チェーンおよび排藁穂先チェーンに挟持されて搬送され、脱穀装置15の後部の藁用カッターに投入されて切断され、圃場に放出される。
【0024】グレンタンク30内の底部に穀粒移送用のグレンタンクラセン17を設け、グレンタンクラセン17を駆動するラセン駆動軸122に縦オーガ18および横オーガ19からなる排出オーガを連接し、グレンタンク30内に貯留した穀粒を排出オーガ排出口からコンバイン1の外部に排出する。グレンタンクラセン17、縦オーガラセン(図示せず)および横オーガラセン(図示せず)は、エンジン100(図9)の動力の伝動を受けて回転駆動され、それぞれのラセン羽根17aのスクリュウコンベヤ作用により貯留穀粒を搬送する。
【0025】すなわち、エンジン100の一方の出力軸101aは、図示しない駆動プーリから走行装置3に動力を伝動し、また出力軸101aに軸着する刈取脱穀駆動プーリ102から、刈取脱穀駆動ベルト103を巻回した刈取脱穀被動プーリ104が軸着する刈取脱穀駆動軸105を経て、刈取装置6および脱穀装置15に動力を伝動して、それぞれを駆動する。
【0026】エンジン100の他方の出力軸101bは、軸着するオーガ駆動プーリ110からオーガ駆動ベルト111を巻回したオーガ被動プーリ112が軸着するオーガ駆動軸114を経て、ベベルギヤボックス115に動力を伝動する。オーガ駆動プーリ110とオーガ被動プーリ112との中間に、オーガ駆動ベルト111に当接し、または離隔できるテンションプーリ113を設け、テンションプーリ113をオーガ駆動ベルト111に当接した状態でのみ排出オーガに動力を伝動する構造として、これを排出オーガクラッチとする。排出オーガクラッチのON、OFF作動は、操縦席20に設けた排出オーガクラッチレバー(図示せず)により操作する。
【0027】ベベルギヤボックス115に伝動されたエンジン100の駆動動力は、オーガ駆動軸114に軸着する駆動ベベルギヤ116から、該駆動ベベルギヤ116に噛み合い、延長軸118に軸着する被動ベベルギヤ117、延長軸118から該延長軸118の他端に軸着する駆動スプロケットホイール119に伝動される。被動スプロケットホイール120はラセン駆動軸122に軸着され、駆動スプロケットホイール119との間に無端のチェンベルト121を巻回する。
【0028】ラセン駆動軸122の中間部にオーガ駆動ベベルギヤ123を軸着し、該オーガ駆動ベベルギヤ123はオーガラセン軸125に軸着するオーガ被動ベベルギヤ124に噛み合い、排出オーガに駆動力を伝動する。ラセン駆動軸122の後半部の外周にはラセン羽根17aを設けて穀類を排出オーガ方向に搬送可能な構造とする。ラセン駆動軸122の他端は、グレンタンク30内のグレンタンクラセン17を外周にもつグレンタンクラセン軸127と軸方向脱着可能構造の軸継手126を軸着する。
【0029】なお、グレンタンクの内部には、図示していないがタンク補強用の支持パイプが設けられている。
【0030】グレンタンク30は、コンバイン1の上の空間を利用して、可及的内容積を大きく取るために複雑な形状をしているが、タンク本体31aは基本的には長方形の箱体であり、タンク本体31aの上に補助タンク31bを備えている。
【0031】タンク本体31a内の下部にグレンタンクラセン17を配置し、後部に排出オーガ接続部31c、後部の上部に回動支点ブラケット32、および前部側面中央付近にグレンタンクオープン機構33をそれぞれ備えている(図7、図8参照)。
【0032】回動支点ブラケット32から鉛直下方向に回動支点ピン32aが突出し、該回動支点ピン32aは走行フレーム2から立設する縦オーガ支持フレーム37の上部端部に固着したグレンタンク支持部38の軸穴に遊嵌して、回動自在かつグレンタンク30のオープン時にグレンタンク30の重量を支持する構造である。
【0033】グレンタンク30が定位置にあるときは、グレンタンク30の排出オーガ接続部31cは接続、密閉して搬送穀粒の漏えいを防ぎ、また軸継手126はグレンタンクラセン軸127とラセン駆動軸122とを接続してグレンタンクラセン17を回転駆動する構造であり、グレンタンク30のオープン時には、排出オーガ接続部31cおよび軸継手126が切り離されてオープンが可能な構造である。
【0034】本実施の形態では図2に示すようにグレンタンク30の後部壁面と走行装置3の最後部をほぼ同じ鉛直面S上に、あるいはそれよりも後方に配置する。本発明のコンバイン1では、グレンタンク30がコンバインに収納した定位置から開放位置まで回転支点を中心にオープン可能な構成であるが、グレンタンク30を清掃する際に、グレンタンク30をオープンする前に、グレンタンク30の底部の蓋31d(図5)をまず開けて内部に残っている穀粒を走行装置3上に落下させる。走行装置3の平坦なクローラ4の上に落下した穀粒は容易に回収することができる。
【0035】また、走行装置3の最後部をグレンタンク30の後部壁面とほぼ同じ鉛直面S上に、あるいはそれよりも後方に配置することにより、内部の穀粒の多少により荷重変動するグレンタンク30の後端部分まで機体荷重を走行装置3の長手方向の平面で受け止めることができ、機体の前傾、後傾を防止できる。
【0036】また、本実施の形態では、貯留穀粒の量が増えて対応できるように、グレンタンク30のタンク本体31aの上に補助タンク31bを備えている。補助タンク31bはタンク本体31aにナット止めなどの方法で取り付ける。このとき図5に示すようにタンク本体31aの前壁部にはグレンタンク30内部を見ることができるを窓31eを残し、補助タンク31bにも同じように、その前壁部に窓31fを設けた構成とする。タンク本体31aと補助タンク31bにのぞき窓31e、31fを設けたので、補助タンク31bは背が高くても、タンク31a、31b内の籾の量が確認できる。それぞれのタンク31a、31bに窓31e、31fを設けたことにより高価なセンサーをグレンタンク30内部に設けるよりもコスト面で有利である。
【0037】また、グレンタンク30の後部壁面と走行装置3の最後部をほぼ同じ鉛直面S上に、あるいはそれよりも後方に配置しているので、タンク本体31aの上に補助タンク31bを設けても、機体の前傾、後傾を防止でき、安定走行ができる。
【0038】また、増量用の補助タンク31bの側壁面に設けた開口部に一番揚穀筒16の出口を接続し、脱穀装置15と補助タンク31bを一番揚穀筒16を介して連結しているので、補助タンク31b内の上面まで穀粒を満杯にできる。
【0039】図2にコンバインの側面図を示し、図6にグレンタンク30と操縦席20部分を中心とした平面図を示すが、タンク本体31aの上に増量用の補助タンク31bをナット止めする構成において、補助タンク31bの前方(操作席側)に三角カバー31g(図2)を設け、操縦席20の側面の吸気カバー41(図2)上まで張り出し、グレンタンク30を図6の矢印A方向にオープンするとき三角カバー31gをタンク本体31aと補助タンク31bと共に一体で開くように構成する。
【0040】上記構成により、吸気カバー41上まで三角カバー31gが張り出し、操縦席20後面まで三角カバー31gが伸びているため、三角カバー31gの前面側に開口部を設けておくと、三角カバー31gがダクトとなり、グレンタンク30と吸気カバー31gの間の空間42から上方へ上がってくる熱気を図2の矢印Aのように上昇させる効果があり、熱気が機体周りに回り込みにくくなる。
【0041】また、吸気カバー41の上に三角カバー31gのような突出体があると、吸気カバー41の内側に配置されているエンジン100等の点検、修理の邪魔になるが、三角カバー31gがタンク本体31aと一体構造であるので、グレンタンク30のオープン時に三角カバー31gの開くため、エンジン100等のメンテナンス性が良い。
【0042】また、増量用の補助タンク31bの後部壁面を上方から下方に向け末広がり状に傾斜させた構成(図2参照)にすると、オペレータは後方確認の視界性が良くなる。特にコンバイン1を後退させるときに後方の視認性が優れていると、コンバインの操縦性が良くなる。
【0043】本実施の形態では、操縦席20部分をオープンすることもできるが、図10に操縦席20部分の側面図を示し、図11に操縦席20部分の平面図を示す。
【0044】グレンタンク30の前側には、エンジン100を搭載すると共に、このエンジン100を囲むエンジンカバー45がエンジンルームフレーム46に支持され、上側に操縦席20を有する。このエンジンカバー45は、操縦席20及び外側のラジエータ48部を覆うラジエータカバー49等と一体としてルームフレーム46に対して上下方向のヒンジ50の回りに横外側方へ回動させてエンジンルームを開放できる。このエンジンカバー45の開閉回動域の外側には、後側のグレンタンク30の外側部に亘るキャリア51を、水平位置から上方機壁に沿う形態に回動させて開閉回動可能に設け、このキャリア51の全部上面に前記エンジンカバー45の下端に設けるベアリングから成る支持ロール53を支持させて、エンジンカバー45の開閉を円滑に行わせる。
【0045】このように操縦席20部分をグレンタンク30と同一方向にオープンできるので、操縦席20部分とグレンタンク30とを同時にオープンしても、コンバインの重心位置が大きく変化することなく、走行フレーム2の湾曲も防止できる。
【0046】操縦席20部分の前方側を支点として操縦席をオープンする構成にすると、操縦席20部分とグレンタンク30とを同時にオープンすると観音開きになりグレンタンク30の重心は後方に、操縦席の重心は前方に夫々移動するため、走行フレーム2がその中央部が上方に向くように、前後に湾曲する。また、操縦席20部分の後方側を支点として操縦席をオープンし、またグレンタンク30の前方側を支点としてグレンタンク30をオープンする構成にすると、操縦席20部分とグレンタンク30を同時にオープンする場合に、走行フレーム2の中央部に両方の重心がかかり、走行フレーム2の中央部が下方に向くように、前後に湾曲することになる。
【0047】しかし、本実施例の前記構成では操縦席20部分とグレンタンク30とを同時にオープンしても、前述のようにコンバインの重心位置が大きく変化することなく、走行フレーム2の湾曲も防止できる。
【0048】また、本実施の形態では、脱穀装置15の扱胴カバー61部分を上方にオープンすることもできる。図12は扱胴カバー61部分を脱穀装置15内部(扱胴カバーの裏面)から見た平面図を示し、図13は脱穀装置15の扱胴カバー61部分をヒンジ62を支点にして上方(矢印A方向)にオープンした様子を示す斜視図を示す。
【0049】扱胴カバー裏面には図12に示すように、排塵板62を設けている。この排塵板62は断面L字状の板を複数枚並列配置し、各L字状の板62の中心部62aを支点にして回転自在に扱胴カバー61の裏面に支持されている。またL字状板61の一方の端部は連結板63で連結されており、一つのL字状板62が点線で示した排塵レバー64で回転させられて、全部のL字状板62が同時に同一方向に所定角度だけ傾く構成になっている。この排塵レバー64による所定回転角度は図示していない排塵レバー64の突起が角度調整板65の複数の凹部65aのいずれかに入り込むことで設定される。排塵レバー64の傾斜回転角度は穀稈の扱胴内での搬送速度の調整用に用いられる。
【0050】ところで、穀稈の扱胴内での搬送速度の調整用の排塵レバー64は扱胴カバー61の表面に取り付けられているが、この排塵レバー64は扱胴カバー61のフラット面に取り付けられており、扱胴カバー61は脱穀挟持稈をカバーする湾曲した穀稈カバー66と一体構造である。そして扱胴カバー61を上に向けてオープンするとき、弾性体の握り部を備えた排塵レバー64が横オーガ19に当たるような配置に取り付けておくと、扱胴カバー61及び穀稈カバー66が横オーガ19に強く当たることが避けられて、カバー61、66を傷つけるおそれがない。
【0051】横オーガ19の収納位置はオーガ受け22で決まっているので、扱胴カバー61を図14に示すように扱胴カバー本体61aと切欠部61bに分け、切欠部61bは本体側に固定すると、扱胴カバー本体61aを上方に開放させても横オーガ19に接触することなく、扱胴カバー本体61aのみをより上方へと開放可能になる。
【0052】なお、図14(a)には横オーガ19が作動位置にある状態を図示しているが、扱胴カバー本体61aを上方に開放するときには、横オーガ19は図示の状態より左側にあり、扱胴カバーを開放しても本体61aには接触することはない。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成12年3月9日(2000.3.9)
【代理人】 【識別番号】100096541
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 孝義
【公開番号】 特開2001−245528(P2001−245528A)
【公開日】 平成13年9月11日(2001.9.11)
【出願番号】 特願2000−64574(P2000−64574)