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【発明の名称】 コンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置
【発明者】 【氏名】仲島 鉄弥

【氏名】中 珠喜

【要約】 【課題】手動操作によって旋回起動指令や停止指令旋回を指令しながら、極力容易な操作で且つ極力短時間で、穀粒排出用オーガを格納用の旋回位置に移動させることができるようにする。

【解決手段】手動操作式の指令手段20にて旋回起動指令が指令されて、オーガ9が格納用の旋回位置SK以外から旋回移動して格納用の旋回位置SKに旋回されたことが判別されると、オーガ9が格納用の旋回位置SKに旋回されたことが報知手段にて報知される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 旋回用アクチュエータにより機体に対して旋回操作自在に且つ昇降用アクチュエータにより機体に対して昇降操作自在に備えられた穀粒排出用オーガと、前記オーガを旋回させるための旋回起動指令及び旋回停止指令、並びに、前記オーガを昇降させるための昇降指令を指令する手動操作式の指令手段と、前記指令手段の指令情報に基づいて、前記旋回用アクチュエータ及び前記昇降用アクチュエータの作動を制御する制御手段とが設けられたコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置であって、前記オーガの旋回位置を検出する旋回位置検出手段と、前記オーガが格納用の旋回位置に旋回されたことを報知するための報知手段とが設けられ、前記制御手段が、前記旋回位置検出手段の検出情報に基づいて、前記オーガが格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に旋回されたことを判別すると、前記報知手段を作動させるように構成されているコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置。
【請求項2】 旋回用アクチュエータにより機体に対して旋回操作自在に且つ昇降用アクチュエータにより機体に対して昇降操作自在に備えられた穀粒排出用オーガと、前記オーガを旋回させるための旋回起動指令及び旋回停止指令、並びに、前記オーガを昇降させるための昇降指令を指令する手動操作式の指令手段と、前記指令手段の指令情報に基づいて、前記旋回用アクチュエータ及び前記昇降用アクチュエータの作動を制御する制御手段とが設けられたコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置であって、前記オーガの旋回位置を検出する旋回位置検出手段が設けられ、前記制御手段が、前記旋回位置検出手段の検出情報に基づいて、前記オーガが格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に旋回されたことを判別すると、前記指令手段にて旋回起動指令が指令されていても前記オーガをその格納用の旋回位置に停止させ、且つ、その停止後において継続して前記指令手段にて旋回起動指令が指令されている時間が設定時間以上になるに伴って又はその停止後において前記指令手段にて旋回停止指令が指令された後再度旋回起動指令が指令されるに伴って、前記オーガを旋回させるべく、前記旋回用アクチュエータを作動させるように構成されているコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置。
【請求項3】 旋回用アクチュエータにより機体に対して旋回操作自在に且つ昇降用アクチュエータにより機体に対して昇降操作自在に備えられた穀粒排出用オーガと、前記オーガを旋回させるための旋回起動指令及び旋回停止指令、並びに、前記オーガを昇降させるための昇降指令を指令する手動操作式の指令手段と、前記指令手段の指令情報に基づいて、前記旋回用アクチュエータ及び前記昇降用アクチュエータの作動を制御する制御手段とが設けられたコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置であって、前記オーガの旋回位置を検出する旋回位置検出手段と、前記オーガが格納用の旋回位置に旋回されたことを報知するための報知手段とが設けられ、前記制御手段が、前記旋回位置検出手段の検出情報に基づいて、前記オーガが格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に旋回されたことを判別すると、前記指令手段にて旋回起動指令が指令されていても前記オーガをその格納用の旋回位置に停止させ、且つ、その停止後において継続して前記指令手段にて旋回起動指令が指令されている時間が設定時間以上になるに伴って又はその停止後において前記指令手段にて旋回停止指令が指令された後再度旋回起動指令が指令されるに伴って、前記オーガを旋回させるべく、前記旋回用アクチュエータを作動させるとともに、前記オーガを前記格納用の旋回位置に停止させる前、又は停止させたとき、又は停止させたのちに前記報知手段を作動させるように構成されているコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋回用アクチュエータにより機体に対して旋回操作自在に且つ昇降用アクチュエータにより機体に対して昇降操作自在に備えられた穀粒排出用オーガと、前記オーガを旋回させるための旋回起動指令及び旋回停止指令、並びに、前記オーガを昇降させるための昇降指令を指令する手動操作式の指令手段と、前記指令手段の指令情報に基づいて、前記旋回用アクチュエータ及び前記昇降用アクチュエータの作動を制御する制御手段とが設けられたコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置では、回収した穀粒を貯留するグレンタンクから穀粒を排出するための穀粒排出用オーガが、旋回用アクチュエータにより機体に対して縦軸芯周りで旋回操作自在に設けられるとともに、昇降用アクチュエータにより機体に対して昇降操作自在に設けられ、十字式の手動レバー等からなる手動操作式の指令手段の指令情報により、オーガを格納位置と排出作業位置(例えばトラックの荷台等)との間で移動できるようにしたものである。尚、上記旋回用アクチュエータ及び昇降用アクチュエータは、電動モータや油圧シリンダ等にて構成されている。
【0003】そして、上記排出作業位置で排出作業を終えた後、手動操作でオーガを格納位置に戻す場合は、先ず、上昇指令を指令して排出作業位置に位置しているオーガを旋回中に他物に当たらないような高さまで上昇させてから、旋回起動指令を指令してオーガを格納位置の上方側の格納用の旋回位置まで旋回させ、オーガが格納用の旋回位置に旋回したことを目で見て確認してから、旋回停止指令を指令してオーガをその格納用の旋回位置に停止させ、次に下降指令を指令してオーガを格納用の旋回位置から格納位置まで下降させて格納するようにしていた。尚、格納位置には、オーガを受け止め支持するための受け具が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術では、格納位置の上方に距離を離して位置する格納用の旋回位置にオーガが旋回したか否かを作業者が目で見て確認するようにしていたので、オーガが格納用の旋回位置に旋回したことの判断が難しく、そのため、オーガが格納用の旋回位置の近くに達すると、旋回起動指令と旋回停止指令を指令してオーガをで少しづつ旋回移動させながら、格納用の旋回位置に位置合わせするという面倒な操作が必要となる。その結果、オーガを格納用の旋回位置に移動させる操作が容易でないとともに、作業時間も長くなるという不具合があった。
【0005】因みに、上記のように作業者がいちいち旋回起動指令や旋回停止指令等を指令しなくても、自動指令を指令するだけで、オーガを自動的に旋回及び昇降操作させて格納位置に自動格納させようにする技術が知られている。しかしながら、この自動格納の場合には、先ず、排出作業位置に位置しているオーガを昇降操作範囲の上限位置まで上昇させ、上限位置まで上昇したら、次に、上記格納用の旋回位置まで旋回させ、最後に、格納用の旋回位置においてオーガを上限位置から格納位置まで下降させるようにしているので、作業者の操作は容易になるが、オーガを必ず昇降操作範囲の上限位置まで上昇させて旋回移動させるために、その上限位置との間を昇降移動させるのに余分な時間を必要とし、その結果、オーガを短時間で格納位置に移動させ難いという不利がある。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、第1の目的は、手動操作によって旋回起動指令や停止指令旋回を指令しながら、極力容易な操作で且つ極力短時間で、穀粒排出用オーガを格納用の旋回位置に移動させることが可能となるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置を提供することにある。また、第2の目的は、手動操作によって旋回起動指令や停止指令旋回を指令しながら、極力容易な操作で且つ極力短時間で、穀粒排出用オーガを格納用の旋回用の旋回位置及びその格納用の旋回位置を起点とした所望の旋回位置に移動させることが可能となるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、前記オーガの旋回位置を検出する旋回位置検出手段と、前記オーガが格納用の旋回位置に旋回されたことを報知するための報知手段とが設けられ、前記制御手段が、前記旋回位置検出手段の検出情報に基づいて、前記オーガが格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に旋回されたことを判別すると、前記報知手段を作動させるように構成されている。つまり、手動操作式の指令手段にて旋回起動指令が指令されて、格納用の旋回位置以外に位置しているオーガが旋回移動して格納用の旋回位置に旋回されたことが判別されると、オーガが格納用の旋回位置に旋回されたことが報知手段にて報知される。
【0008】従って、旋回起動指令を指令してオーガを格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に向けて旋回させているときに、オーガが格納用の旋回位置に旋回するとそのことが報知され、作業者は、その報知によってオーガが格納用の旋回位置に旋回したことを適切に判断することができる。その結果、例えば、上記報知に基づいて旋回停止指令を指令することにより、オーガを格納用の旋回位置に的確に停止させることが可能となるので、従来のようにオーガが格納用の旋回位置に旋回したか否かを作業者が目で見て確認しながら、旋回起動指令と旋回停止指令を何回も指令してオーガを格納用の旋回位置に位置合わせする面倒な操作を不要として、上記格納用の旋回位置に旋回したことの報知に基づいて旋回停止指令を1回指令するだけの容易な操作で、しかも、位置合わせ操作を不要として極力短時間で、オーガを格納用の旋回位置に移動させることができるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置が得られる。
【0009】請求項2によれば、前記オーガの旋回位置を検出する旋回位置検出手段が設けられ、前記制御手段が、前記旋回位置検出手段の検出情報に基づいて、前記オーガが格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に旋回されたことを判別すると、前記指令手段にて旋回起動指令が指令されていても前記オーガをその格納用の旋回位置に停止させ、且つ、その停止後において継続して前記指令手段にて旋回起動指令が指令されている時間が設定時間以上になるに伴って又はその停止後において前記指令手段にて旋回停止指令が指令された後再度旋回起動指令が指令されるに伴って、前記オーガを旋回させるべく、前記旋回用アクチュエータを作動させるように構成されている。つまり、手動操作式の指令手段にて旋回起動指令が指令されて、格納用の旋回位置以外に位置しているオーガが旋回移動して格納用の旋回位置に旋回されたことが判別されると、上記指令手段にて旋回起動指令が指令されていてもオーガがその格納用の旋回位置に停止する。そして、その格納用の旋回位置での停止後において、継続して上記指令手段にて旋回起動指令が指令されている時間が設定時間以上になるか、又は上記格納用の旋回位置での停止後において、上記指令手段にて旋回停止指令が指令された後再度旋回起動指令が指令されると、オーガが旋回移動する。
【0010】従って、旋回起動指令を指令してオーガを格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に向けて旋回させているときに、オーガが格納用の旋回位置に旋回すると、オーガが格納用の旋回位置に停止するので、作業者は、上記停止動作を見てオーガが格納用の旋回位置に旋回したことを適切に判断することができる。そして、上記格納用の旋回位置に停止した後、継続した旋回起動指令又は再度の旋回起動指令を指令しなければ、オーガは格納用の旋回位置に停止したままであるので、オーガを格納用の旋回位置に的確に停止させることが可能となる。さらに、上記格納用の旋回位置での停止後において、旋回起動指令を継続して設定時間以上指令するか又は旋回停止指令を指令した後再度旋回起動指令を指令することにより、格納用の旋回位置に停止したオーガを再び旋回させることができるので、オーガを格納用の旋回位置を起点として、例えばその近傍位置等の所望の旋回位置に旋回させるような操作を適切に行うことが可能となる。
【0011】その結果、従来のようにオーガが格納用の旋回位置に旋回したか否かを作業者が目で見て確認しながら、旋回起動指令と旋回停止指令を何回も指令してオーガを格納用の旋回位置に位置合わせする面倒な操作を不要として、オーガが上記格納用の旋回位置に停止した動作を見て旋回停止指令を指令するだけの容易な操作で、しかも位置合わせ操作を不要として極力短時間で、オーガを格納用の旋回位置に移動させることができ、且つ、上記停止後に継続して旋回起動指令を指令するか又は再度の旋回起動指令を指令することにより、オーガをその格納用の旋回位置を起点とした所望の旋回位置に適切に移動させることができるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置が得られる。
【0012】請求項3によれば、前記オーガの旋回位置を検出する旋回位置検出手段と、前記オーガが格納用の旋回位置に旋回されたことを報知するための報知手段とが設けられ、前記制御手段が、前記旋回位置検出手段の検出情報に基づいて、前記オーガが格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に旋回されたことを判別すると、前記指令手段にて旋回起動指令が指令されていても前記オーガをその格納用の旋回位置に停止させ、且つ、その停止後において継続して前記指令手段にて旋回起動指令が指令されている時間が設定時間以上になるに伴って又はその停止後において前記指令手段にて旋回停止指令が指令された後再度旋回起動指令が指令されるに伴って、前記オーガを旋回させるべく、前記旋回用アクチュエータを作動させるとともに、前記オーガを前記格納用の旋回位置に停止させる前、又は停止させたとき、又は停止させたのちに前記報知手段を作動させるように構成されている。つまり、手動操作式の指令手段にて旋回起動指令が指令されて、格納用の旋回位置以外に位置しているオーガが旋回移動して格納用の旋回位置に旋回されたことが判別されると、上記指令手段にて旋回起動指令が指令されていてもオーガがその格納用の旋回位置に停止するとともに、その格納用の旋回位置に停止する前、又は停止したとき、又は停止したのちに、オーガが格納用の旋回位置に旋回されたことが報知手段にて報知される。そして、その格納用の旋回位置での停止後において、継続して上記指令手段にて旋回起動指令が指令されている時間が設定時間以上になるか、又は上記格納用の旋回位置での停止後において、上記指令手段にて旋回停止指令が指令された後再度旋回起動指令が指令されると、その旋回起動指令に基づいてオーガが旋回移動する。
【0013】従って、旋回起動指令を指令してオーガを格納用の旋回位置以外から格納用の旋回位置に向けて旋回させているときに、オーガが格納用の旋回位置に旋回すると、オーガが格納用の旋回位置に停止するとともに、その停止させる前又は停止させたとき又は停止させた後に、オーガが格納用の旋回位置に旋回したことが報知されるので、作業者は、上記オーガの停止動作を見て、あるいは、報知作動によってオーガが格納用の旋回位置に旋回したことを適切に判断することができる。そして、この格納用の旋回位置に停止した後、継続した旋回起動指令又は再度の旋回起動指令を指令しなければ、オーガは格納用の旋回位置に停止したままであるので、オーガを格納用の旋回位置に的確に停止させることが可能となる。さらに、上記格納用の旋回位置での停止後において、旋回起動指令を継続して設定時間以上指令するか又は旋回停止指令を指令した後再度旋回起動指令を指令することにより、格納用の旋回位置に停止したオーガを再び旋回させることができるので、オーガを格納用の旋回位置を起点として、例えばその近傍位置等の所望の旋回位置に旋回させるような操作を適切に行うことが可能となる。
【0014】その結果、従来のようにオーガが格納用の旋回位置に旋回したか否かを作業者が目で見て確認しながら、旋回起動指令と旋回停止指令を何回も指令してオーガを格納用の旋回位置に位置合わせする面倒な操作を不要として、オーガが上記格納用の旋回位置に停止した動作を見てあるいはオーガが上記格納用の旋回位置に旋回したことの報知を受けて、旋回停止指令を指令するだけの容易な操作で、しかも位置合わせ操作を不要として極力短時間で、オーガを格納用の旋回位置に移動させることができ、且つ、上記停止後に継続して旋回起動指令を指令するか又は再度の旋回起動指令を指令することにより、オーガをその格納用の旋回位置を起点とした所望の旋回位置に適切に移動させることができるコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、本発明のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置の第1実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図2に示すように、コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1の上部に設けた機体Vの前部に、刈取部3が横軸芯周りに揺動操作自在な状態で付設され、機体Vには、操縦部2、刈取穀稈を脱穀・選別する脱穀部4、脱穀部4にて選別回収された穀粒を貯留するグレンタンク5、及びグレンタンク5に貯留された穀粒を機外に排出するための穀粒排出用のオーガ9等が装備されている。
【0016】グレンタンク5の底部に前後方向に沿う状態で底部スクリューコンベア7が設けられ、その底部スクリューコンベア7の搬送終端部から上方に向けて縦送りスクリューコンベア8が延設され、この縦送りスクリューコンベア8の上部に、前記オーガ9の基端部が、横軸芯P1周りに揺動操作自在で、且つ、縦軸芯P2周りに旋回操作自在に装備されている。尚、図2には、オーガ9が格納用の旋回位置SKに旋回した状態を示し、この格納用の旋回位置SKに旋回した状態でオーガ9を下降させて受止具30に受け止めさせて、オーガ9を格納位置に格納することになる(図1参照)。
【0017】底部スクリューコンベア7には、底部コンベアスクリュー7Aが内装され、その底部コンベアスクリュー7Aの搬送始端部には、機体右前部に設けたエンジンEから底部スクリューコンベア7への動力伝達を断続するベルトテンション式のクラッチ13の出力プーリ13Aが装着されている。さらに、縦送りスクリューコンベア8には、底部コンベアスクリュー7Aにベベルギアを介して連動連結された縦コンベアスクリュー8Aと、それを覆うとともにグレンタンク5に連通接続された円筒ケース8Bとが設けられ、オーガ9には、縦コンベアスクリュー8Aにベベルギアを介して連動連結されたコンベアスクリュー9Aと、それを覆うとともに縦コンベアスクリュー8Aの円筒ケース8Bに回動ケース6を介して連通接続された円筒ケース9Bとが設けられている。そして、回動ケース6が、縦送りスクリューコンベア8の円筒ケース8Bに縦軸芯P2周りに相対回動可能に接続されるとともに、オーガ9の円筒ケース9Bに横軸芯P1周りに相対回動可能に接続されている。オーガ9の円筒ケース9Bにおける先端部には、下向き状態の穀粒排出口10が形成されている。つまり、底部コンベアスクリュー7A、縦コンベアスクリュー8A及びコンベアスクリュー9Aが、クラッチ13を介して伝達されるエンジンEの動力で駆動されて、グレンタンク5に貯留された穀粒をオーガ9の排出口10から排出するように構成されている。
【0018】オーガ9の旋回操作の駆動手段について説明すると、図3に示すように、回動ケース6の外側面に、旋回駆動用の大径ギア11が固着され、その大径ギア11に咬合するピニオンギア12を回転駆動する旋回用電動モータM1が縦送りスクリューコンベヤ8に固定され、もって、旋回用電動モータM1を正逆転駆動するに伴って、オーガ9が縦軸芯P2周りに旋回操作され、かつ、旋回用電動モータM1を作動停止させるに伴って、旋回停止するように構成されている。図中、Ryはオーガ9の旋回位置を検出する多回転型のポテンショメータを利用した旋回位置検出センサであって、旋回用電動モータM1で駆動されるギア13によって旋回駆動用ギア11と同時に回動操作されるようになっている。つまり、この旋回位置検出センサRyにて、オーガ9の旋回位置を検出する旋回位置検出手段が構成されている。尚、図2に示すように、予め旋回可能範囲が設定され、上記旋回位置検出センサRyの検出情報に基づいて、オーガ9がその旋回可能範囲の左限界位置LE及び右限界位置REに達したときには、旋回用電動モータ13が自動的に停止されるようになっている。
【0019】次に、オーガ9の昇降操作の駆動手段について説明すると、図3に示すように、オーガ9の基端部と、回動ケース6との間に、昇降用油圧シリンダ15が設けられ、この昇降用油圧シリンダ15を伸長させるに伴ってオーガ9が横軸芯P1周りで上昇操作され、かつ、昇降用油圧シリンダ15を短縮させるに伴ってオーガ9が横軸芯P1周りで下降操作されように構成されている。尚、オーガ9が昇降操作範囲の上限位置にあるときにオン作動する上限スイッチ14が設けられている(図5参照)。
【0020】従って、前記オーガ9は、旋回用アクチュエータとしての前記旋回用電動モータM1により機体Vに対して旋回操作自在に、且つ、昇降用アクチュエータとしての前記昇降用油圧シリンダ15により機体Vに対して昇降操作自在に備えられている。
【0021】操縦部2には、オーガ9を旋回及び昇降操作するための操作指令を指示する十字レバー式の手動操作具20が設けられている。この操作具20について説明を加えれば、図4に示すように、中央位置に復帰するように付勢された操作レバー20Aが備えられ、操作レバー20Aを前方側に倒した状態では上昇スイッチSUがオン作動して上昇指令が指令され、操作レバー20Aを手前側に倒した状態では下降スイッチSDがオン作動して下降指令が指令され、操作レバー20Aを左側に倒した状態では右旋回スイッチSLがオン作動して右旋回指令が指令され、操作レバー20Aを右側に倒した状態では左旋回スイッチSRがオン作動して左旋回指令が指令される(図5参照)。又、上記操作レバー20Aを中央位置に復帰させた状態では、オーガ9の旋回操作を停止させるための旋回停止指令と、オーガ9の昇降操作を停止させるための昇降停止指令が指令されている。
【0022】従って、上記手動操作具20にて、前記オーガ9を旋回させるための旋回起動指令(即ち上記の右旋回指令と左旋回指令)及び旋回停止指令、並びに、前記オーガ9を昇降させるための昇降指令(即ち上記の上昇指令と下降指令と昇降停止指令)を指令する手動操作式の指令手段が構成される。
【0023】又、前記操作具20の近くには、オーガ9を自動的に格納位置または目標排出位置に移動させるための自動スイッチ21と、この自動移動中においてオーガ9を停止させるための停止スイッチ22と、上記目標排出位置を設定するための排出位置設定ボリューム23と、前記クラッチ13を入り切りするためのクラッチ入切スイッチ24とが設けられている。
【0024】次に、オーガ9を作動させるための制御構成について説明する。図5に示すように、マイクロコンピュータ利用の制御装置Hが設けられ、その制御装置Hに、前記位置検出センサRy、前記上限スイッチ14、前記手動操作具20に設けた各スイッチSU,SD,SL,SR、前記自動スイッチ21、前記停止スイッチ22、前記排出位置設定ボリューム23、及び前記クラッチ入切スイッチ24の各信号が入力されている。一方、制御装置Hからは、前記旋回用電動モータM1、前記昇降用油圧シリンダ15の制御弁16、前記クラッチ13を作動させるクラッチモータM2、及び警報用のブザー17に対する各駆動信号が出力されている。尚、このブザー17にて、オーガ9が格納用の旋回位置SKに旋回されたことを報知するための報知手段が構成されている。
【0025】尚、制御装置Hは、上記自動スイッチ21が操作されると、オーガ9が格納位置にあるときには目標排出位置に、オーガ9が格納位置以外に位置するときには格納位置に夫々自動的に移動させる自動移動制御を実行する。この自動移動制御でオーガ9を格納位置以外から格納位置に戻す場合には、先ずオーガ9を上限位置まで上昇させ、その上限位置の状態で格納用の旋回位置SKまで旋回させ、次に、その格納用の旋回位置SKで上限位置にあるオーガ9を所定時間下降作動させて、格納位置まで下降させるように制御し、一方、オーガ9を格納位置から目標排出位置に移動させる場合には、先ずオーガ9を上限位置まで上昇させ、その上限位置の状態で目標排出位置まで旋回させて停止するように制御する。
【0026】又、前記制御装置Hを利用して、前記手動操作具20の指令情報に基づいて、前記旋回用電動モータM1及び前記昇降用油圧シリンダ15の作動を制御する制御手段100が構成され、この制御手段100は、前記旋回位置検出センサRyの検出情報に基づいて、前記オーガ9が格納用の旋回位置SK以外から格納用の旋回位置SKに旋回されたことを判別すると、前記ブザー17を作動させるように構成されている。具体的には、図6に例示するように、オーガ9をコンバインの横側方に位置させたトラックTRの荷台の位置まで手動で旋回及び昇降させ、その位置でオーガ9にてタンク5内の穀粒を排出させた後、手動でオーガ9を格納位置に戻すような場合に、手動操作具20にて旋回起動指令(図の場合は、右旋回指令)を指令すると、(イ)の旋回位置にあるオーガ9が順次(ロ)(ハ)と右旋回し、格納用の旋回位置SKに旋回すると、ブザー17が作動するので、旋回停止指令を指令してオーガ9の旋回動作を停止させ、最後に下降指令を指令して前記格納位置まで下降させることになる。
【0027】次に、図7及び図8に示すフローチャートに基づいて、上記制御手段100によるオーガ9の制御作動について説明する。先ず、自動スイッチ21の入力信号をチェックし、自動スイッチ21がオン状態であれば、前述の自動移動処理を実行する。一方、自動スイッチ21がオン状態でなければ、手動操作具20による昇降指令及び旋回指令に基づいて手動移動処理を実行する。
【0028】手動移動処理では、昇降起動指令(上昇指令又は下降指令)が指令されているか昇降停止指令が指令されているか否かを判断して、上昇指令が指令されていれば、上限スイッチ14がオンする位置を上限位置として、その上昇指令が指令されている間、前記昇降用油圧シリンダ15を上昇作動させ、下降指令が指令されていれば、その下降指令が指令されている間、前記昇降用油圧シリンダ15を下降作動させる昇降作動出力処理を実行する。一方、昇降停止指令が指令されていれば、昇降用油圧シリンダ15の昇降作動を停止させる昇降作動停止処理を実行する。
【0029】上記昇降指令が指令されていないときは、旋回起動指令(左旋回指令又は右旋回指令)が指令されているか旋回停止指令が指令されているか否かを判断し、左旋回指令が指令されているときは、左旋回限界位置LEを限界位置として、左旋回指令が指令されている間、前記旋回用電動モータM1を左旋回作動させ、右旋回指令が指令されているときは、右旋回限界位置REを限界位置として、右旋回指令が指令されている間、前記旋回用電動モータM1を右旋回作動させる旋回作動出力処理を実行する。そして、オーガ9が前記格納用の旋回位置SKに旋回したか否かを判断して、格納用の旋回位置SKに旋回したときは、前記ブザー17を作動させる。一方、旋回停止指令が指令されていれば、旋回用電動モータM1の旋回作動を停止させる旋回作動停止処理を実行する。
【0030】〔第2実施形態〕次に、本発明のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、前記制御手段100の構成が、第1実施形態と異なる外は、第1実施形態と同様に構成されている。すなわち、前記制御手段100が、前記旋回位置検出センサRyの検出情報に基づいて、前記オーガ9が格納用の旋回位置SK以外から格納用の旋回位置SKに旋回されたことを判別すると、前記手動操作具20にて旋回起動指令が指令されていても前記オーガ9をその格納用の旋回位置SKに停止させ、且つ、その停止後において継続して前記手動操作具20にて旋回起動指令が指令されている時間が設定時間(例えば、1秒程度)以上になるに伴って、前記オーガ9を旋回させるべく、前記旋回用電動モータM1を作動させるとともに、前記オーガ9を前記格納用の旋回位置SKに停止させたときに前記ブザー17を作動させるように構成されている。
【0031】以下、図9に示すフローチャートに基づいて上記制御手段100の制御作動について説明する。尚、この図9は第1実施形態の図8に示される手動移動処理に対応するものであり、図7は第1実施形態と同じである。この手動移動処理では、先ず、昇降起動指令(上昇指令又は下降指令)が指令されているか昇降停止指令が指令されているか否かを判断して、これらの指令が指令されていれば、第1実施形態と同様に、昇降作動出力処理及び昇降作動停止処理を実行する。上記昇降指令が指令されていないときは、旋回起動指令(左旋回指令又は右旋回指令)が指令されているか旋回停止指令が指令されているか否かを判断し、旋回停止指令が指令されていれば、前記旋回作動停止処理を実行する一方、旋回起動指令(左旋回指令又は右旋回指令)が指令されているときは、さらに、格納用の旋回位置SKに停止した後か否かを判断する。格納用の旋回位置SKに停止した後でないときは、上記旋回起動指令(左旋回指令又は右旋回指令)に基づいて、第1実施形態と同様に、旋回作動出力処理を実行するとともに、オーガ9が前記格納用の旋回位置SKに旋回したか否かを判断し、格納用の旋回位置SKに旋回したときは、前記旋回作動停止処理を実行するとともに、前記ブザー17を作動させる。
【0032】上記旋回起動指令が指令されたときに、オーガ9が格納用の旋回位置SKに停止した後である場合は、その停止後設定時間(1秒程度)継続して、上記旋回起動指令が指令されたか否かを判断するとともに、その設定時間が経過するまでは、上記停止状態を維持する。一方、オーガ9が格納用の旋回位置SKに停止した後、上記設定時間継続して上記旋回起動指令が指令されたことを判断すると、その旋回起動指令に基づいて前記旋回作動出力処理を実行する。
【0033】〔第3実施形態〕次に、本発明のコンバインにおける穀粒排出用オーガの操作装置の第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、前記制御手段100の構成が、第1実施形態と異なる外は、第1実施形態と同様に構成されている。すなわち、前記制御手段100が、前記旋回位置検出センサRyの検出情報に基づいて、前記オーガ9が格納用の旋回位置SK以外から格納用の旋回位置SKに旋回されたことを判別すると、前記手動操作具20にて旋回起動指令が指令されていても前記オーガ9をその格納用の旋回位置SKに停止させ、且つ、その停止後において前記手動操作具20にて旋回停止指令が指令された後、再度旋回起動指令が指令されるに伴って、前記オーガ9を旋回させるべく、前記旋回用電動モータM1を作動させるとともに、前記オーガ9を前記格納用の旋回位置SKに停止させたときに前記ブザー17を作動させるように構成されている。
【0034】以下、図10に示すフローチャートに基づいて上記制御手段100の制御作動について説明する。尚、この図10は第1実施形態の図8に示される手動移動処理に対応するものであり、図7は第1実施形態と同じである。この手動移動処理では、先ず、昇降起動指令(上昇指令又は下降指令)が指令されているか昇降停止指令が指令されているか否かを判断して、これらの指令が指令されていれば、第1実施形態と同様に、昇降作動出力処理及び昇降作動停止処理を実行する。上記昇降指令が指令されていないときは、旋回起動指令(左旋回指令又は右旋回指令)が指令されているか旋回停止指令が指令されているか否かを判断し、旋回停止指令が指令されていれば、前記旋回作動停止処理を実行する一方、旋回起動指令が指令されているときは、さらに、格納用の旋回位置SKに停止した後か否かを判断する。格納用の旋回位置SKに停止した後でないときは、上記旋回起動指令(左旋回指令又は右旋回指令)に基づいて、第1実施形態と同様に、旋回作動出力処理を実行するとともに、オーガ9が前記格納用の旋回位置SKに旋回したか否かを判断し、格納用の旋回位置SKに旋回したときは、前記旋回作動停止処理を実行するとともに、前記ブザー17を作動させる。
【0035】上記旋回起動指令が指令されたときに、オーガ9が格納用の旋回位置SKに停止した後である場合は、その格納用の旋回位置SKに停止後、いったん旋回停止指令が指令され、再度旋回起動指令が指令されたか否かを判断して、再度の旋回起動指令でないときは、その停止状態を維持する一方、再度の旋回起動指令が指令されているときは、その旋回起動指令に基づいて前記旋回作動出力処理を実行する。
【0036】〔別実施形態〕上記第2及び第3実施形態では、前記制御手段100が、前記オーガ9を前記格納用の旋回位置SKに停止させたときに報知手段17(ブザー)を作動させるように構成したが、オーガ9を格納用の旋回位置SKに停止させるだけで、報知手段17を作動させないように構成してもよい。又、報知手段17を作動させる場合にも、上記実施形態にように、オーガ9を格納用の旋回位置SKに停止させたとき、即ちオーガ9の停止動作と同時に作動させるものに限らず、オーガ9を格納用の旋回位置SKに停止させる前、又は、オーガ9を格納用の旋回位置SKに停止させたのちに、即ち少し間を置いて作動させるようにしてもよい。
【0037】上記第1、第2及び第3実施形態では、旋回用アクチュエータM1を電動モータにて構成し、昇降用アクチュエータ15を油圧シリンダにて構成したが、これに限るものではなく、例えば、両アクチュエータを、共に電動モータにて構成するようにしてもよい。
【0038】上記第1、第2及び第3実施形態では、手動操作式の指令手段20を、十字レバー式の操作具にて構成したが、これに限るものではなく、例えば、各昇降起動指令(上昇指令、下降指令)、各旋回起動指令(左旋回、右旋回)及び停止指令を指令する複数の押しボタンスイッチにて構成するようにしてもよい。
【0039】上記第1、第2及び第3実施形態では、報知手段17を、警報用のブザーにて構成したが、これに限るものではなく、例えば、ブザーに代えて点滅作動する警報ランプにて構成したり、上記ブザーとランプの両方にて構成するようにしてもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成12年3月3日(2000.3.3)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2001−238527(P2001−238527A)
【公開日】 平成13年9月4日(2001.9.4)
【出願番号】 特願2000−58325(P2000−58325)