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【発明の名称】 コンバインの排出オーガ
【発明者】 【氏名】梶原 康一

【氏名】小坂田 誠之

【要約】 【課題】コンバインの排出オーガ及び排出口の操作性の向上を図る。

【解決手段】排出オーガ15の先端に排出口回動基部36を設けて排出口25を回動自在に取り付け、排出オーガ15の旋回や排出口25の回動等の操作を行なう遠隔操作ボックス56を排出口回動支点軸35近傍に配設する。また、排出口25を回動するモータ45及びギア49・50等の回動装置の上部カバーとして排出口回動基部36が兼用する。また、前記回動装置を前記遠隔操作ボックス56内に配設する。あるいは、該回動装置をカバー(カバーボックス68)内に配設し、該カバーを排出口外側面の回動支点軸35近傍に配設する。さらに、排出口25または排出オーガ15等の適所にセンサを設け、該センサにより排出口25の対地角度を算出し、該対地角度が設定値以下のときには排出オーガ15が駆動できないように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 穀物タンク内の穀物を排出オーガにより取り出すコンバインにおいて、該排出オーガの先端に排出口の回動基部を設けて回動自在に取り付け、排出オーガや排出口の操作を行なう遠隔操作装置を排出口の回動支点軸近傍の排出オーガ側に配設したことを特徴とするコンバインの排出オーガ。
【請求項2】 前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構を、排出口の回動基部を覆うカバーで覆ったことを特徴とする請求項1記載のコンバインの排出オーガ。
【請求項3】 前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構を、前記遠隔操作装置を収納するカバー内に配設したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの排出オーガ。
【請求項4】 前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構をカバー内に配設し、該カバーを排出口外側面の回動支点軸近傍に配設したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの排出オーガ。
【請求項5】 穀物タンク内の穀物を排出オーガにより取り出すコンバインにおいて、該排出オーガの先端に排出口を回動可能に配置し、該排出口の回動基部に角度センサと回動アクチュエーターを設け、該角度センサ、回動アクチュエーター及び排出オーガ駆動断接手段を制御手段に接続し、該排出口が設定角度以上回動すると排出オーガの駆動を停止するように制御したことを特徴とするコンバインの排出オーガ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンバインの排出オーガ先端で回動可能に取り付けられた排出口の構造及び駆動制御の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にコンバインは、走行装置より前方に刈取部を突出し、該刈取部により刈り取った穀稈を後方へ搬送して脱穀部へ供給し、該脱穀部には扱胴を配設して、該扱胴の回転によって脱穀を行ない、脱粒後の排稈は機体後方の圃場面へ放出される。脱穀部におけるクリンプ網を漏下した穀粒や藁屑やゴミ等は脱穀部下方に配置した選別装置により選別され、精粒は脱穀部の上側部に配置した穀物タンクに一旦貯粒され、排出オーガにより機外に積み出すのである。従来、前記排出オーガは穀物タンクの上方に旋回回転可能にして設けられ、また、該排出オーガ先端には排出口が固定されていた。また、これら排出オーガの旋回操作を排出口に一体的に取り付けられた遠隔操作装置により行ない、穀物タンク内に貯留された精粒をトラックの荷台等に積み替えていた。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前記排出オーガでは圃場と道路との間に土手や水路等があると、排出口が届きにくくなり、投入できなかったり、偏って積載されていた。そこで、排出口を前後方向に回動できるようにした技術が同一出願人により出願されているが、該排出口や排出オーガを操作する遠隔操作ボックスとの取付が複雑となったり、また、排出作業中に排出口を回動し過ぎて水平に近くなり排出口で詰まることがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。すなわち、請求項1記載の如く、穀物タンク内の穀物を排出オーガにより取り出すコンバインにおいて、該排出オーガの先端に排出口の回動基部を設けて回動自在に取り付け、排出オーガや排出口の操作を行なう遠隔操作装置を排出口の回動支点軸近傍の排出オーガ側に配設した。
【0005】また、請求項2記載の如く、前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構を、排出口の回動基部を覆うカバーで覆った。
【0006】また、請求項3記載の如く、前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構を、前記遠隔操作装置を収納するカバー内に配設した。
【0007】そして、請求項4記載の如く、前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構をカバー内に配設し、該カバーを排出口外側面の回動支点軸近傍に配設した。
【0008】また、請求項5記載の如く、穀物タンク内の穀物を排出オーガにより取り出すコンバインにおいて、該排出オーガの先端に排出口を回動可能に配置し、該排出口の回動基部に角度センサと回動アクチュエーターを設け、該角度センサ、回動アクチュエーター及び排出オーガ駆動断接手段を制御手段に接続し、該排出口が設定角度以上回動すると排出オーガの駆動を停止するように制御した【0009】
【発明の実施の形態】本発明の解決すべき課題および構成は以上の如くであり、次に添付の図面に示した本発明の実施例を説明する。図1はコンバインの全体側面図、図2は同じく平面図、図3は穀物タンク部の平面図、図4は縦送りオーガ部の説明図、図5は本発明の第1実施例に係る排出口の正面断面図、図6は同じく左側面断面図、図7は同じく左側面図、図8は排出口の対地角度を示す説明図、図9は排出オーガの強制停止時における排出口の回転角度を示す説明図、図10は排出オーガの強制停止の制御に係るフローチャート図、図11は排出オーガの強制停止の別制御に係るフローチャート図、図12は本発明の第2実施例に係る排出口の正面断面図、図13は同じく左側面断面図、図14は本発明の第3実施例に係る排出口の正面断面図、図15は同じく右側面図である。
【0010】まず、コンバインの全体的な構成から説明する。図1及び図2に示すように、コンバインは走行クローラ2上に機体を支持した構成で、該走行クローラ2をトラックフレーム1に装設し、該トラックフレーム1上に機台3を架設している。そして、該機台3上には選別部、その上に脱穀部4が配置されている。前記脱穀部4は、フィードチェーン5、扱胴6、処理胴7等により構成され、該フィードチェン5を機体左側部に張架し、その右側には扱胴6、処理胴7の順にそれぞれその軸芯を機体前後方向に向けて並設している。また、該脱穀部4より揚穀筒14を立設し、該脱穀部4上には穀物タンク13を配設して、脱穀部4で脱穀された穀粒を揚穀筒14により穀物タンク13内に搬送するのである。また、該穀物タンク13の後部より縦送りオーガ24を立設し、該縦送りオーガ24の上部より機体前方に向けて排出オーガ15を延設して、前記穀物タンク13内の穀粒を該縦送りオーガ24、排出オーガ15により機外に搬出するのである。
【0011】そして、機体前端には刈取部8が配設され、該刈取部8には刈刃9及び穀稈搬送機構10等を備え、機体後部には排藁処理部11を配設し、該排藁処理部11には排藁チェーン12を内蔵している。また、機体前部右側に運転キャビン16を設け、該運転キャビン16内に運転操作部17、運転席18等を具設し、また、該運転キャビン16の下方にエンジン19を配設しているのである。
【0012】次に本発明に係る排出オーガ15の排出口25について、その実施例(第1実施例)を説明する。図3に示すように、前記楊穀筒14の楊穀コンベア20下端を中継コンベア21を介し脱穀部4の1番コンベア22に連動連結させて、脱穀部4で脱穀された穀粒を楊穀コンベア20を介し穀物タンク13内に投入して貯留する一方、排出時には前記穀物タンク13底部に設ける前後方向の底部横送りオーガ23によって穀物タンク13内底部の穀粒を後部に横送りし縦送りオーガ24に受継いでタンク13上方位置まで搬送した後、排出オーガ15に受継いで先端の排出口25(図1参照)より機外に穀物を取出すように構成している。
【0013】尚、底部横送りオーガ23の回転軸前端に排出オーガ駆動断接手段としてオーガクラッチ26を介装し、該オーガクラッチ26を電磁クラッチとして制御手段と接続してエンジン19からの動力を断接可能として、各オーガ15・23・24の駆動及び駆動停止を行えるようにしている。
【0014】図4に示すように、前記排出オーガ15は後部を中心として水平方向に旋回自在に設けるもので、前記排出オーガ15の後側基部を中心に前側先端部を昇降させるための手段として油圧昇降シリンダ27を設け、前記縦送りオーガ24上端部に排出オーガ15基部を回動支点軸90回りに上下回動自在に連結させると共に、縦送りオーガ24の上半分を一対のギヤ28・29を介し軸芯回りに回転させる電動旋回モータ30を設け、縦送りオーガ24の略垂直な軸芯回りに縦送りオーガ24上半分及び排出オーガ15を一体回転させるもので、前記昇降シリンダ27制御によって排出オーガ15先端の排出口25(図1参照)を昇降させる共に、前記旋回モータ30制御によって排出オーガ15先端の排出口25を左右に旋回させるように構成している。
【0015】図5乃至図7に示すように、前記排出口25は、排出オーガ15のオーガ筒34先端下側に横方向の回動支点軸35を介して回動自在に取付ける側面視略逆L形状の排出口カバー53と、排出口カバー53の先端外周にボルト37を介し取外し自在に固定する断面略四角形状で縦長の筒状体で構成した排出筒38とを備え、図7に示すように、排出筒38は一枚のゴムや合成樹脂等を四角筒状に折り曲げて両端の重合部をビス或いはリベットなど締結部材39によって固着させ、または、溶着している。そして、図6に示すように、排出口カバー53の先端の左右内側から排出筒38の左右内側下方へ、側面視U字形とした左右一組のバネ鋼(丸棒、ピアノ線)製などの鋼線体40を延設して、上端をボルト37を介し固定させ、鋼線体40の下端を排出筒38の下端に略一致させる長さに鋼線体40の上下長さを形成して、可撓性排出筒38の筒形状保持を図ると共に、トラック荷台などに排出筒38が当接した場合にも排出筒38が破損するなどの事故を防止するように構成している。
【0016】図5及び図6に示すように、前記オーガ筒34の先端外周上面に軸受部材41を取外し自在に固設させ、排出オーガ15のオーガ軸15a先端を軸受部材41に回転自在に支持させると共に、軸受部材41より基端側のオーガ筒34下部外側に回動ベース板42を固設させ、前記回動支点軸35を回転自在に支持する筒軸43を回動ベース板42下面にボルト44を介し取外し自在に固定させている。
【0017】また、回動駆動手段となるアクチュエーターとして排出口回動モータ45を前記回動ベース板42の左側面にボルト47を介し取外し自在に固定させると共に、排出口回動モータ45のモータ軸48に取付ける小径のギヤ49を前記回動支点軸35の固定大径ギヤであるギヤ50に噛合させ伝動機構を構成し、回動支点軸35に左右両端に固設する左右枢支板51を前記排出口カバー53の左右内側面にボルト52を介して取り外し自在に固定させて、排出口回動モータ45の駆動で回動支点軸35を回動させるとき回動支点軸35と一体に排出口カバー53及び排出筒38もオーガ軸15aの軸芯方向となる前後方向に回動させるように構成している。
【0018】また、図6に示すように、排出口回動基部36は、オーガ筒34の先端開口部を臨ませる外周壁を前記回動支点軸35を中心とした円弧部36aに形成すると共に、該円弧部36aより一定寸法外側で円弧部36aに沿う内周面53aを有する前記排出口カバー53を排出口回動基部36外側に連結させて構成している。
【0019】図5に示すように、前記排出口25を回動する回動機構である排出口回動モータ45及びギヤ49・50は、オーガ筒34と排出口回動基部36及び排出口カバー53の左側板間に配設され、図6に示すように、排出口回動モータ45の長手方向を排出オーガ15の軸芯方向に一致させて、排出口カバー53の左側板で常に排出口回動モータ45を覆って保護すると共に、本発明では、ギヤ49・50を側面視で排出口回動基部36の左側板の外観線より常に内側に位置させて、ギヤ49・50の露出を防止しギヤ49・50を保護するように構成している。
【0020】そして排出口回動モータ45の駆動制御によって、図7に示すように、排出口25の回動角θは0°の水平収納状態より最大回動角θ1(90°<θ1<180°)の間の回動範囲(0°≦θ≦θ1)で回動させることを可能としているのである。
【0021】次に、前記回動角θに応じて排出オーガ15の駆動を強制停止する機構について説明する。図7に示すように、排出口25の回動基部である排出口回動基部36の左側面には、アブソリュート型のロータリエンコーダー等からなる傾斜角センサ110が配設されており、図8に示すように、傾斜角センサ110は排出口25と水平面である地面との対地角度α(0°<α≦90°)を検出する。
【0022】また、図5に示すように、排出口25の回動基部となる回動支点軸35にポテンショメータ等によりなる排出口角度検出センサ54の検出部が連結され、該排出口角度検出センサ54により後述する遠隔操作ボックス56は回動支点軸35に枢結され、図8に示すように、該排出口角度検出センサ54は排出オーガ15と排出口25との相対角度β(0°≦β≦θ1)を検出している。そして、傾斜角センサ110及び排出口角度検出センサ54は図示せぬコントローラ(制御手段)に接続され、該コントローラに対地角度α及び相対角度βが読み込まれ、以下の条件式を基に演算し、判定が行われる。
【0023】すなわち、前記コントローラにより排出オーガ15、排出口25を回動し、図9の(a)に示すように、該排出口25が後方へ回動したときの水平面との成す角δ(=180°−(α+β))、並びに、図9の(b)に示すように、該排出口25が前方へ回動したときの水平面との成す角ε(=α)を計算する。この角度δ及びεが穀粒が自然落下する限界の設定角度(本実施例では20°としている)以下となることを防止するのである。つまり、図10のフローチャートで示すように、α≦20°または、180°−(α+β)≦20°の条件式のいずれかが満たされれば、運転席18では警報ブザーが鳴るとともに図3に示す前記オーガクラッチ26を切るように電子制御が施され、エンジン19からの動力を切断し、底部横送りオーガ23、縦送りオーガ24、排出オーガ15の駆動を停止させるのである。尚、該条件式の下では、手動で該オーガクラッチ26を入れようとしても接続されず、エンジン19からの動力が各オーガ15・23・24に伝達されないように制御されている。
【0024】こうして排出口25が回動し、前記α≦20°または、180°−(α+β)≦20°の条件の下では、排出オーガ15と排出口25との接続部付近では穀粒は流れ難く、このようにオーガクラッチ26を電子制御することにより、該条件の下で排出オーガ25の駆動を強制停止し、穀粒の詰まりを未然に防ぐのである。
【0025】あるいは、前記構成による電子制御は傾斜角センサ110の代わりに排出オーガ15の昇降回動基部となる前記回動支点軸90に角度センサを取り付けてもよく、この場合、図4に示すように、該回動支点軸90にポテンショメータ等によりなる排出オーガ角度検出センサ91の検出部が連結され、排出オーガ角度検出センサ91がセンサブラケット92を介して排出オーガ15に取り付けられ、図8に示すように、排出オーガ15の地面に対する傾斜角度γ(0°≦γ<90°)を検出する。
【0026】また、該排出口角度検出センサ54及び排出オーガ角度センサ91は図示せぬコントローラに接続され、該コントローラに相対角度β及び傾斜角度γが読み込まれる。この場合は、図9の(a)に示す該排出口25が後方へ回動したときの水平面との成す角δ、及び、図9の(b)に示す該排出口25が前方へ回動したときの水平面との成す角εは、それぞれ、δ=β+γ、ε=180°−(β+γ)となり、図11のフローチャートに示すように、該コントローラでは、β+γ≦20°または、180°−(β+γ)≦20°の条件式を下に判定が行なわれる。
【0027】すなわち、該条件式のいずれかが満たされれば、運転席18では警報ブザーが鳴るとともに図3に示す前記オーガクラッチ26を切るように電子制御が施され、エンジン19からの動力を切断し、底部横送りオーガ23、縦送りオーガ24、排出オーガ15の駆動を停止させるのである。尚、該条件式の下では、該オーガクラッチ26を入れようとしても接続されず、エンジン19からの動力が各オーガ15・23・24に伝達されないように制御されている。こうして、該条件の下では排出オーガ25の駆動を強制停止し、穀粒の詰まりを未然に防ぐのである。
【0028】尚、排出オーガ15及び排出口25の回転角度を検出するセンサの種類は特に限定するものではなく、また、その配置場所についても適宜位置に配設するものとする。
【0029】次に本発明の第1実施例に係る排出オーガ15の遠隔操作ボックス56の配設位置について説明する。図5及び図7に示すように、本発明では遠隔操作ボックス56を排出口回動基部36の左側面視で回動支点軸35の近傍に配設する。以下その手順を説明する。
【0030】まず、回動支点軸35の左端に支持プレート46を配設し、遠隔操作ボックス56内より前記排出口角度検出センサ54を支持プレート46、回動支点軸35に螺合して締結し、該遠隔操作ボックス56を回動支点軸35に取り付ける。そして、該支持プレート46の後部と排出口回動基部36の左側面後部とをボルト55で締結し、さらに、回動支点軸35以外の点でも該遠隔操作ボックス56と該支持プレート46とをボルト62により締結する。
【0031】こうして遠隔操作ボックス56を回動支点軸35の近傍に固設する。このような構成では、排出口カバー53を回動させても該遠隔操作ボックス56は回転することなくそのまま位置姿勢を保つことができ、オペレータにとっては操作がしやすく、そのため作業性の向上が図れるのである。
【0032】付け加えて、前記遠隔操作ボックス56について少し説明をすると、該遠隔操作ボックス56には、クロス型オーガ操作レバー57、オーガクラッチ操作スイッチ58、オートリターンスイッチ60、排出口回動操作スイッチ61を配設し、該クロス型オーガ操作レバー57により排出オーガ15の昇降及び旋回操作を行い、該オーガクラッチ操作スイッチ58により前記オーガクラッチ26(図3参照)の入・切を行ない、該オートリターンスイッチ60により機体外側の排出セット位置まで旋回した排出オーガ15を自動で元のオーガレスト位置59(図1及び図2参照)まで戻し、該排出口回動操作スイッチ61により排出口25を排出セット位置あるいは収納位置に回動するのである。こうして、オペレータはトラック荷台等、運転席18より離れた排出作業位置で遠隔操作ボックス56を操作して排出オーガ15の旋回や回動を行なうのである。
【0033】次に排出オーガ15の排出口25の構成について、以下別実施例を2通り(第2実施例、第3実施例)説明する。まず、第2実施例では、図12及び図13に示すように、排出口25’を回動する回動機構である前記排出口回動モータ45’及びギヤ49’・50’等の伝動機構を遠隔操作ボックス56’内に収納する。以下、その構成について説明する。
【0034】前記遠隔操作ボックス56’内へ回動支点軸35’の左端を挿通し、該遠隔操作ボックス56’の右端に支持プレート46を配設し、該支持プレート46の後部と排出口回動基部36’の左側面後部とをボルト55により締結固定し、そして、該遠隔操作ボックス56’と該支持プレート46とを適宜位置で締結固定する。
【0035】こうして遠隔操作ボックス56’を回動支点軸35’付近に固定する。このような構成では、排出口カバー53’を回動させても該遠隔操作ボックス56’は回転することなくそのまま位置姿勢を保つことができ、オペレータにとっては操作性がしやすく、そのため作業性の向上が図れるのである。
【0036】そして、回動駆動手段である排出口回動モータ45’を取付けるモータ台66を正面視、「L」字型に形成し、遠隔操作ボックス56’内の上面より垂設し固定する。そして、該モータ台66の右側面に排出口回動モータ45’をボルト67を介し取外し自在に固定させると共に、排出口回動モータ45’のモータ軸48’に取付ける小径のギヤ49’を回動支点軸35’の固定大径ギヤであるギヤ50’に噛合させる。排出口カバー53’内において回動支点軸35’の左右両端に固設する左右枢着板51を前記排出口カバー53’の左右内側面にボルト52を介し取外し自在に固定させて、排出口回動モータ45’の駆動で回動支点軸35’を回動させるとき回動支点軸35’と一体に排出口カバー53’及び排出筒38’もオーガ軸15aの軸芯方向となる前後方向に回動させるように構成している。
【0037】このように構成することにより、正面視で、排出口25’の横幅を狭くすることができるので、外観上、スマートな形状となり、視覚を通じて美観を起こさせるデザインとなる。また、排出口先端投口25’aの開口面積が小さくなるため、トラック等の荷台へ確実に噴出でき、穀粒の飛散を防ぐのである。
【0038】さらに、このような構成では、排出口回動モータ45’とギア49’・50’のカバーを遠隔操作ボックス56’が兼ねて露出を防止し、保護するように構成しているので、新たにモータ45’、ギア49’・50’のカバーは必要なく、部品点数の削減ができ、その結果、コストの削減にもなるのである。
【0039】次に排出オーガ15の排出口25の構成について第3実施例を説明する。第3実施例では、では、図14に示すように、排出口25”を回動する回動機構である前記排出口回動モータ45”及びギヤ49”・50”をカバーボックス68内に収納し、該カバーボックス68を排出口回動基部の右側面に配設する。以下、その構成について説明する。
【0040】前記カバーボックス68内へ回動支点軸35”の右端を挿通し、該カバーボックス68の左端に支持プレート69を配設し、該支持プレート69の後部と排出口回動基部36”の左側面後部とをボルト71により締結固定し、そして、該カバーボックス68と該支持プレート46とをボルト72により締結固定する。
【0041】こうしてカバーボックス68を回動支点軸35”付近に固定する。このような構成では、排出口カバー53”を回動させても該カバーボックス68は回転することなくそのまま位置姿勢を保つことができるのである。
【0042】そして、回動駆動手段である排出口回動モータ45”をカバーボックス68内の右側面にボルト73を介し取外し自在に固定させると共に、排出口回動モータ45”のモータ軸48”に取付ける小径のギヤ49”を回動支点軸35”の固定大径ギヤであるギヤ50”に噛合させる。排出口カバー53”内において回動支点軸35”の左右両端に固設する左右枢着板51を前記排出口カバー53”の左右内側面にボルト52を介し取外し自在に固定させて、排出口回動モータ45”の駆動で回動支点軸35”を回動させるとき回動支点軸35”と一体に排出口カバー53”及び排出筒38”もオーガ軸15aの軸芯方向となる前後方向に回動させるように構成している。
【0043】このように構成することにより、正面視で、排出口25”の横幅を狭くすることができるので、外観上、スマートな形状となり、視覚を通じて美観を起こさせるデザインとなる。また、排出口先端投口25”aの開口面積が小さくなるため、トラック等の荷台へ確実に排出でき、穀粒の飛散を防ぐのである。
【0044】さらに、このようにカバーボックス68内に排出口回動モータ45”やギア49”・50”等を仕組むので、該カバーボックス68に内蔵された駆動機構を別工程で生産でき、組立性が向上するのである。
【0045】尚、第2実施例、第3実施例においても、第1実施例と同様に排出オーガ15及び排出口25の回転角度を検出するセンサを適宜位置に設け、該センサにより排出口25の対地角度を算出し、該対地角度が設定値以下のときには排出オーガ15が駆動できないように制御することもできる。
【0046】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したもので、次のような効果を奏するものである。すなわち、請求項1のように、穀物タンク内の穀物を排出オーガにより取り出すコンバインにおいて、該排出オーガの先端に排出口の回動基部を設けて回動自在に取り付け、排出オーガや排出口の操作を行なう遠隔操作装置を排出口の回動支点軸近傍の排出オーガ側に配設したことにより、例えば、トラックの荷台上でオペレータが穀物の溜まり具合を見ながら、排出オーガの昇降及び旋回操作や排出口の回動操作を行なって穀物を均一且つ効率良く排出することができ、作業性の向上が図れるのである。また、遠隔操作装置を排出口の回動支点軸近傍に配設しているため、排出口が如何なる角度に回動しても遠隔操作装置の位置自体は変わらず充分にオペレータの手が届く距離内であり、よって、該遠隔操作装置を的確に操作でき、操作性の向上が図れるのである。さらには、前記遠隔操作装置を排出口の回動支点軸及び、排出口の回動基部に締結すれば、遠隔操作装置自体も回転しないためオペレータと遠隔操作装置の各操作スイッチ類との相対位置関係も変わらずクロス型の操作レバーの上下左右の投入方向もそのままなため操作がし易く、さらに操作性の向上が図れるのである。
【0047】また、請求項2のように、前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構を、排出口の回動基部を覆うカバーで覆ったことにより、別途にアクチュエーター及び伝動機構用のカバーが要らないため、部品点数が減り、コスト削減になるのである。また、排出口の回動基部によりアクチュエーター及び伝動機構の露出を防止して防塵するとともに雨水等の侵入をも防ぐのである。さらに、アクチュエーター及びギア等の伝動機構はカバーされているので安全で、事故防止にも繋がるのである。
【0048】そして、請求項3のように、前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構を、前記遠隔操作装置を収納するカバー内に配設することにより、正面視で排出口の横幅を狭くすることができ、外観上、スマートな形状ですっきりとしたデザインとなり、視覚を通じて美観を起こさせるのである。また、排出口先端の投口では開口面積が小さくなるため、トラック等の荷台へ確実に噴出でき、穀粒の飛散を防ぐのである。さらに、このような構成では、前記アクチュエーター及び伝動機構のカバーを遠隔操作装置のカバーが兼ねて露出を防止し、保護するように構成しているので、新たにアクチュエーター及び伝動機構用のカバーは必要なく、部品点数の削減ができ、その結果、コストの削減にもなるのである。
【0049】あるいは、請求項4のように、前記排出口を回動するアクチュエーター及び伝動機構をカバー内に配設し、該カバーを排出口外側面の回動支点軸近傍に配設することにより、正面視で排出口の横幅を狭くすることができ、外観上、スマートな形状ですっきりとしたデザインとなり、視覚を通じて美観を起こさせるのである。また、排出口先端の投口では開口面積が小さくなるため、トラック等の荷台へ確実に噴出でき、穀粒の飛散を防ぐのである。さらに、このようにカバー内に前記アクチュエーター及び伝動機構を仕組むため、該アクチュエーター及び伝動機構をそれ自体、別工程で生産でき、組立性が向上するのである。
【0050】さらに、請求項5のように、穀物タンク内の穀物を排出オーガにより取り出すコンバインにおいて、該排出オーガの先端に排出口を回動可能に配置し、該排出口の回動基部に角度センサと回動アクチュエーターを設け、該角度センサ、回動アクチュエーター及び排出オーガ駆動断接手段を制御手段に接続し、該排出口が設定角度以上回動すると排出オーガの駆動を停止するように制御することにより、穀粒の詰まりを未然に防ぐのである。すなわち、前記設定値は穀粒が排出オーガ内で詰り易くなるときの上限値で設定し、該設定値以下になれば、起動している排出オーガは強制停止され、また、排出オーガの駆動に係るクラッチを入れてもクラッチが繋がらないのである。そうして、オペレータは運転席から排出口及び排出オーガを遠隔操作しているときなどは、その回転角度を視認し辛く、誤って、必要以上に排出口を回動させていることもあり、このように前記制御を施していれば、設定値以下に排出口を回動させたときには警報ブザー等でオペレータに知らせ、また、同時に排出オーガを強制停止して、穀粒の詰まりを未然に防ぐことができ、安全性の向上が図られているのである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成12年2月17日(2000.2.17)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2001−224238(P2001−224238A)
【公開日】 平成13年8月21日(2001.8.21)
【出願番号】 特願2000−39311(P2000−39311)