| 【発明の名称】 |
脱穀機における排藁搬送装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】野坂 晃
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| 【要約】 |
【課題】扱室の上方を覆う天板と排藁搬送装置を一体的に上下回動させると共に、通常の排藁搬送作業状態において、排藁搬送装置20が上方揺動することを防止するための簡単なストッパー機構を設ける。
【解決手段】天板29と排藁搬送装置20が閉じられて通常の排藁搬送作業状態にあるとき、排藁搬送装置20の上方揺動することを防止するためのストッパー機構Sを、排藁搬送装置20の搬送終端側20dの下降を規制しながら融通可能に支承する支持機構50よりも搬送方向後方側に設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱室(10)の入口側板(30a)と出口側板(30b)との間に扱胴(11)を軸支し、前記扱室(10)の上方を覆う天板(29)をその一側に軸架された支点軸(34)を回動支点として上下開閉自在に支持すると共に、前記天板(29)と排藁搬送装置(20)が一体的に上下回動するように構成した脱穀機において、排藁搬送装置(20)の搬送始端側(20c)を回動可能な支承部(65a)で前記天板(29)側に一体的に支持し、前記排藁搬送装置(20)の搬送終端側(20d)を平面視で出口側板(30b)から前記支点軸(34)の延長線上を通過して斜め後方に延出し、該延出部位を延出方向への変位移動と回動を許容する支持機構(50)により機体側に支持すると共に、前記天板(29)と排藁搬送装置(20)が閉じられて排藁搬送作業状態にあるとき、排藁搬送装置(20)の上方揺動を防止するストッパー機構(S)を、前記支持機構(50)よりも搬送方向後方側に設けたことを特徴とする脱穀機における排藁搬送装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等に搭載される脱穀機の排藁搬送装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば特開平8─89062号公報に開示されているように、扱室ケースと排藁搬送装置を一体的に上下回動するようにした脱穀機において、扱室の出口側板側に排藁搬送装置の搬送始端側を回動可能に取り付けると共に、該排藁搬送装置の搬送終端側を平面視で出口側板から支点軸の延長線上を通過して斜め後方に延出し、延出方向への変位移動と回動変位は許容するが下動を規制する自在接手により支持するものが既に知られている。そして、前記扱室ケースと排藁搬送装置を一体で上動開放させ、保守、点検等のメンテナンス作業を行うようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに上記構成の脱穀機の排藁搬送装置は、排藁搬送作業状態において、排藁搬送装置が搬送始端側部の回動取付部中心に上方へ揺動することを防止するために、扱室ケースの開閉レバーと連動する複数のリンクからなる複雑なストッパー機構を設けていることから、構造が複雑となりコスト的に高いものとなっていた。 【0004】本発明は、上記のような実状に着目してなされたものであって、天板と排藁搬送装置が一体的に上下回動するものでありながら、排藁搬送作業状態において、排藁搬送装置が搬送始端側部の回動取付部中心に上方へ揺動することを防止するための、簡単で効果的な構成のストッパー機構を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明による脱穀機における排藁搬送装置は、扱室の入口側板と出口側板との間に扱胴を軸支し、前記扱室の上方を覆う天板をその一側に軸架された支点軸を回動支点として上下開閉自在に支持すると共に、前記天板と排藁搬送装置が一体的に上下回動するように構成した脱穀機において、排藁搬送装置の搬送始端側を回動可能な支承部で前記天板側に一体的に支持し、前記排藁搬送装置の搬送終端側を平面視で出口側板から前記支点軸の延長線上を通過して斜め後方に延出し、該延出部位を延出方向への変位移動と回動を許容する支持機構により機体側に支持すると共に、前記天板と排藁搬送装置が閉じられて排藁搬送作業状態にあるとき、排藁搬送装置の上方揺動を防止するストッパー機構を、前記支持機構よりも搬送方向後方側に設けたことを特徴としている。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図面において1はコンバインであって、該コンバイン1は、穀稈を刈取る前処理部2、刈取った穀稈から穀粒を脱穀する脱穀部3、穀粒の選別を行う選別部4、選別済みの穀粒を貯粒する穀粒タンク5、脱穀済みの排稈を排出処理する排稈処理部6、穀粒タンク5に連通して穀粒を排出する穀粒排出装置7、クローラ式の走行部8、各種の操作具が配設される操作部9等で構成されるが、これらの基本構成は何れも従来通りである。 【0007】上記選別部4においては、刈り取られた穀稈を脱穀部3に形成された穀稈供給口3aに供給し、扱室10内の扱胴11で脱穀処理した後、受網12を介して漏下した穀粒及び夾雑物は、揺動選別体13に落下して穀粒はクリンプ網14から漏下する一方、夾雑物は送風ファン15及び副送風ファン16の選別風で後方のストローラック17に送られ、該ストローラック17上の夾雑物は吸引ファン18の吸引作用を受けて排塵口19から機外後方に放出されるようになっている。 【0008】そして、上記選別部4の上方でかつ脱穀部3の後方には、排稈チェン20aを巻回した排藁搬送装置20が、平面視で機体のフィードチェン21側から他側後方に向けて傾斜させて横架されており、機体前方から刈取搬送される穀稈の穂先側を脱穀部3内に介入させたまま、その株元側をフィードチェン21と狭持レール22で後送し、上記排藁搬送装置20に継送して脱穀部3の後部に装着される排稈カッタ(排稈処理部6)Cに供給し、切断された切り藁を機体の既刈り地側aに適切に放出するようにしている。 【0009】また、上記フィードチェン21を側方には着脱容易なカバー体23が設けられている。図4の平断面図(A)及び側断面図(B)に示すように、脱穀部側板24下側には、前後複数の水平方向に突設されたコの字状の支持バー25が用意されており、それに係合させる切欠部を設けた支持体26が、カバー体23の内側面下側に設けられている。一方、カバー体23の内側面上側には、該カバー体23を係着させるためのロック部27が前後複数箇所に設けられている。このロック部27は、樹脂製の枠体27aとそれに枢設されてなるフック部27b、フック部27bと一体な把手部27c、及び前記フック部27bを係着側へ付勢するための板バネ27d等から一体に構成されている。そして脱穀部側板24上側には、複数の垂直方向に突設されたコの字状の支持バー28が前記フック部27bに対応して用意されており、前記フック部27bに係着するように構成されている。 【0010】上記係着の解除は、前後の把手部27cを各々指掛け操作により係着解除方向に互いに対向する方向へ揺動させれば容易におこなえる。また、上記支持体26の切欠部の上下寸法L2、及び上記ロック部27のフック部27bと支持バー28との上下取付け寸法L1を、図4(B)に示すように、L2>L1に管理すれば、機体振動によるカバー体23の上方への外れが防止できる。 【0011】また、上記脱穀部3は、図5及び図6に示すように、天板29の両側面に入口側板30a、出口側板30bを所定間隔を有して固設してなる扱室ケー31と、下部枠体32とから形成されており、上記扱室ケース31内には両側板30a、30bを貫通する扱胴軸33に扱胴11が回転自在に軸支されていると供に、上記下部枠体32の上部一側には、扱室ケース31の回動基端側を軸支する支点軸34が軸架されており、図5の点線及び二点鎖線で示すように、上記支点軸34を中心として扱室ケース31を扱胴11及び排藁搬送装置20と供に上下揺動回動可能に支持する構成としている。 【0012】また、上記支点軸34は、出口側板30bの背面から後方の排藁搬送装置20に至るまで延設されており、かつその先端部には他端を脱穀部3の下部枠体32に固定した本体フレームbが接続され、当該本体フレームbの中間部には該排藁搬送フレーム20bの終端部を融通可能に支持する支持機構50が装着されている。そして、前記排藁搬送装置20の上方を覆うための天板29aが、前記天板29とは別体で本体フレームbの基端側に枢着されている。 【0013】上記支持機構50は、図6及び図7に示すように、排藁搬送フレーム20bの延出方向への移動を変位移動を許容する方向に屈折可能な支持リンク51と、排藁搬送フレーム20bの始端側の上動回動及び側方への傾倒を許容するボールジョイント或いはユニバーサルジョイント等からなる自在接手52で構成している。そして、上記支持リンク51の基部を前記本体フレームbに固着すると共に、該支持リンク51の他端部に取付けた自在接手52のボール53に突出形成した取付金具54を、排藁搬送フレーム20bの終端部側面に固定した、後述する係止杆61の中間部の取付ブラケット55に着脱可能に取着している。 【0014】これにより、扱室ケース31が上記支点軸34を中心に上動回動され、それに伴って排藁搬送フレーム20b始端側も上動するとき、前記藁搬送装置20の搬送終端側20dの下降移動を規制しながら融通可能に支承することができ、該搬送終端側20dが下方の排稈処理部6に接当することなく円滑な回動操作を可能にすると共に、搬送終端側20dを前記支点軸34よりも後方に向けて所望に延出することが可能となり、排藁を機体の既刈り地側aに適切に放出することができるようになる。 【0015】一方、上記出口側板30bの後面と排藁搬送装置20のとの中間部には、中空パイプからなる補強フレーム62が排藁搬送装置20と平行して回動自在に設けられており、図6に示すように、上記補強フレーム62の基端側は、支点軸34の延設部位にブラケット34aを介して軸装されていると共に、その先端は固定ブラケット63を介して上記出口側板30bに固着されており、前記支点軸34を回動中心として扱室ケース31が上下揺動する際に、補強フレーム62により出口側板30bを側面から支持するように構成されている。 【0016】また、上記固定ブラケット63の下面には、排藁搬送装置20の搬送始端側20cに軸支した駆動スプロケット64を回転駆動する排藁ギヤケース65が付設されており、上記出口側板30bの扱胴軸33に軸支した駆動プーリ66から排藁ギヤケース65の入力側プーリ67に回転駆動力を伝達させ、排藁搬送装置20を駆動するようになっている。また、上記排藁搬送フレーム20bの搬送始端側を貫通する回動支点軸(支承部)65aが排藁ギヤケース65の側部に固着されており、排藁搬送装置20は支点軸34を中心に回動可能となっている。 【0017】更に、前出の係止杆61は、上記排藁搬送フレーム20bの中間部位に屈成して固着されており、該係止杆61の前側端部は、扱室ケース31の回動支点軸34の後端部を支持する本体フレームbに設けられ、その上部を拡開した受部34bによって下方から支持されるように構成されている。そして、前記支持機構50を装着する取付ブラケット55には、前記係止杆61の延出方向にステー61aが設けられている。そして、前記支持機構50よりも後方のステー61aの後側端部には、通常排藁搬送作業状態において、排藁搬送装置20が上方へ揺動することを防止するストッパー機構Sが設けられている。該ストッパー機構Sは、前記本体フレームbの中間部上方にパイプ体71を固着してステー61aの後側端部に向けて延設させ、その先端に該ステー61aを係合するための拡開部を設けた支持部72によって構成されている。 【0018】上述の如き簡単なストッパー機構Sは、図8(A)及び(B)に示すように作用する。即ち、上記扱室ケース31が支点軸34を回動中心として上動すると、排藁搬送装置20は、その搬送始端側20cにある回動支点軸(支承部)65aを中心に若干回動しながら上昇し、排藁搬送装置20の搬送終端側20dも、該搬送終端側20dの支持機構50によって若干回動しながら後方にスライドする。この状態で、上記支持部72に対して、ステー61aは、若干下方に移動して前記支持部72とステー61aは離間する。そして、通常排藁搬送作業状態となるよう前記扱室ケース31を支点軸34を回動中心として下動させると、排藁搬送装置20も一体的に下動するから、前記ステー61aは逆に若干上方へ移動して支持部72に下方から接当して保持されるので、前記搬送終端側20dが融通可能な支持機構50で支持されていても、排藁搬送装置20が搬送始端側20cにある回動支点軸(支承部)65aを中心に上方へ揺動することを防止できる。尚、31aは扱室ケース31の開閉レバーであり、該開閉レバー31aを上動操作して扱室10内と排藁搬送装置20の下方を開放し、保守、点検等を実施する。 【0019】尚、上記実施例のストッパー機構S部の構造や取付け構成は、適宜変更自在であり、例えば、圧縮スプリングや板スプリング等を介して弾設してもよい。また、上述した実施例では、扱胴11が軸支されている扱室ケース31と排藁搬送装置20が一体的に上下揺動回動可能に支持されている構成について説明したが、本発明は前記構成に限定されるものではなく、例えば、扱胴は扱室下部枠体側に取付られ、天板のみが排藁搬送装置と一体的に上下揺動回動可能に支持される構成のものであってもよい。 【0020】 【発明の効果】以上説明したように構成される本発明は、以下に記載するような効果を奏する。天板29の上下動に追随して排藁搬送装置20を伴に上下動させて、扱室10内と排藁搬送装置20付近の保守、点検等のメンテナンス作業性を向上させることができる。そして、排藁搬送装置20が上動される際に搬送終端側20dは、支持機構50により支持された状態で、下降移動を規制されながらその延出方向への変位移動及び回動等の変位を許容されるので、搬送終端側20dが大きく下降して下方の排稈処理部6等と接触することがないから、排藁が機体の既刈り地側aの適正位置に排出されるように充分な長さの排藁搬送装置20を形成することができる。さらに、通常の排藁搬送作業状態において、前記支持機構50よりも搬送方向後方側に設けた簡単なストッパー機構Sによって、排藁搬送装置20が搬送始端側20cの支承部65aを中心として上方へ揺動することを防止することができ、排藁搬送装置20の搬送性能を良好に保てる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月7日(2000.1.7) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−190149(P2001−190149A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月17日(2001.7.17) |
| 【出願番号】 |
特願2000−1700(P2000−1700) |
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